JP2000353489A - 微細加工装置 - Google Patents

微細加工装置

Info

Publication number
JP2000353489A
JP2000353489A JP16222999A JP16222999A JP2000353489A JP 2000353489 A JP2000353489 A JP 2000353489A JP 16222999 A JP16222999 A JP 16222999A JP 16222999 A JP16222999 A JP 16222999A JP 2000353489 A JP2000353489 A JP 2000353489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
medium
physical action
processing
intersection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16222999A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoji Yano
亨治 矢野
Akira Kuroda
亮 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP16222999A priority Critical patent/JP2000353489A/ja
Publication of JP2000353489A publication Critical patent/JP2000353489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】探針先端の付着物による影響をなくし、所望の
物理作用を加え所望の加工を行うことができ、あるいは
より正確に情報の記録を行うことのできる微細加工装置
を提供すること。 【解決手段】位置制御手段によって探針と媒体との相対
位置を制御し、物理作用印加手段によって前記媒体に対
し物理作用を印加し、該媒体の表面状態を変化させ、該
媒体に微細加工を施す微細加工装置であって、前記探針
先端に付着した付着物を除去する付着物除去機構を備
え、該付着物除去機構が少なくとも前記媒体表面に平行
な平面と前記媒体表面に垂直な平面とのなす角より小さ
い交角を構成する二つの面とその交線から形成されてな
る微細加工装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型顕微鏡及びそ
れを応用し、プローブを走査してナノメートルスケール
で媒体に微細加工を施す微細加工装置に関し、特に、プ
ローブの探針先端に付着した付着物を除去して、より正
確な加工あるいはより正確な情報記録が可能な微細加工
装置の実現を図るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、物質の表面を原子オーダーの分解
能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下STMとい
う)[G.Binnig et al.,Physic
alReview Letters 第49巻57頁
(1982)]が開発され、原子、分子レベルの実空間
観察が可能になってきた。走査型トンネル顕微鏡は、ト
ンネル電流を一定に保つように探針電極と試料の距離を
制御しながら走査し、その時の制御信号から試料表面の
電子雲の情報、試料の形状をサブナノメートルのオーダ
ーで観測することができる。また、物質の表面をやはり
高分解能で観察できる手段として原子間力顕微鏡(以下
AFMという)が開発されている。STMあるいはAF
M等、試料表面を探針を用いて2次元走査を行い、その
プローブと試料表面の相互作用から試料表面の物理情報
を観測する手段は一般に走査型プローブ顕微鏡(SP
M)といわれ、高分解能(原子レベルあるいはナノメー
トルスケール)の表面観察手段として注目されている。
【0003】またSPMの原理を応用すれば、十分に原
子オーダー、あるいはナノメートルスケールで物質表面
ヘアクセスすることがでる。例えば、原子レベル、ナノ
メートルスケールで表面を改質することにより原子レベ
ルの大きさの加工を行うことができる。このような加工
により、量子効果デバイス等従来にないデバイスを実現
することが可能である。またこの原子オーダーの加工を
あらかじめ用意された情報に従い行うことで、原子レベ
ルの大きさでの情報の記録を行うことが可能である。た
とえばあらかじめ用意された“1”と“0”の情報に基
づき“1”の部分で加工を行うようにすれば原子オーダ
あるいはナノメートルスケールでの記録ビットとして用
いることができる。このような情報記録に関しては例え
ば特開昭63−161552号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
SPMの技術を応用して微細な加工を行い、あるいは情
報の記録を行う際、付着物があるとこれが探針に付着
し、探針と媒体との間の距離が変化してしまい所望の物
理作用を印加することができなくなったり、あるいは正
しく情報を記録できない場合が生じる。そこで、本発明
は、上記した課題を解決し、探針先端の付着物による影
響をなくし、所望の物理作用を加え所望の加工を行うこ
とができ、あるいはより正確に情報の記録を行うことの
できる微細加工装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、微細加工装置をつぎのように構成したこ
とを特徴とするものである。すなわち、本発明の微細加
工装置は、位置制御手段によって探針と媒体との相対位
置を制御し、物理作用印加手段によって前記媒体に対し
物理作用を印加し、該媒体の表面状態を変化させ、該媒
体に微細加工を施す微細加工装置であって、前記探針先
端に付着した付着物を除去する付着物除去機構を備え、
該付着物除去機構が少なくとも前記媒体表面に平行な平
面と前記媒体表面に垂直な平面とのなす角より小さい交
角を構成する二つの面とその交線から形成されてなるこ
とを特徴としている。また、本発明の微細加工装置は、
前記付着物除去機構が、前記交角を構成する面の組を2
組有し、かつ前記一つの組における交角を構成する二つ
の面による交線と、他方の組における交角を構成する二
つの面による交線とが、鋭角をなすようにした構成を備
えてなることを特徴としている。また、本発明の微細加
工装置は、前記物理作用印加手段が、あらかじめ用意さ
れた情報に基づき符号化を行う符号化手段を有し、該符
号化手段の出力に応じて前記加工媒体に物理作用を印加
する構成を備えていることを特徴としている。また、本
発明の微細加工装置は、前記付着物除去機構が、シリコ
ンによって構成されていることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記構成によって、前
述した発明の課題を達成するものであるが、本発明の上
記構成において、加工媒体とは探針により物理作用を印
加するものである。プローブを用いた情報記録であれば
いわゆる情報記録媒体となる。また、探針は媒体に対し
て物理作用を印加するものである。ここで、物理作用と
は力、電場、磁場、光等も含む電磁場等によるものであ
る。また、この媒体と探針の位置を移動させる位置制御
手段は、媒体と探針先端の相対的な位置を媒体に水平な
方向(以下XY方向という)及び垂直な方向(以下Z方
向という)に移動させるものであり、具体的には微動に
はピエゾ素子、粗動にはステッピングモータによる駆動
等が挙げられる。この手段により、探針先端の位置を相
互作用を検出したい位置に移動させる。本発明の付着物
除去機構の断面図を図1に、また上面図を図2に示す。
図においては 101:探針 102:加工媒体表面に平行な表面 103:付着物除去機構 104:観察媒体表面水平方向の平面 105:付着部除去機構の一つの面 106:観察媒体表面垂直方向の平面 107:付着物除去機構の一つの面 108:面105と面107の交線 109:面107と面102の交線 を示している。
【0007】つぎに、図3に本発明による探針先端付着
物の除去を行うときの図を示す。探針101と交線10
8が接触あるいは近接した状態でこするようにして探針
101を矢印302の方向に動かすことにより探針に付
着した付着物301を除去する。なお、矢印302の方
向は、探針先端の接線方向すなわち、平面102に平行
な方向である。本発明では面105が加工媒体表面に平
行な平面102に平行あるいは図1に示した方向に傾斜
しているため交線108が探針先端と接触、あるいは近
接する。また面107が探針が平面106より図1に示
した方向に傾斜しているため、探針先端に付着した付着
物を有効に分離除去できる。この付着物は本来存在しな
いはずであるが、加工媒体表面からあるいは探針周囲の
雰囲気から偶発的に付着してしまったもので、これがあ
ると探針が媒体に対して所望の物理作用を印加すること
ができなくなる。なお本図では説明のため加工媒体表面
に平行な表面102上に付着物除去機構103を設置し
ているが本付着物除去機構は別途に設置してかまわな
い。
【0008】以上において、物理作用印加手段は、観察
媒体表面と探針先端に物理作用を印加する手段である。
相互作用としては力、電場、磁場、光等も含む電磁場等
によるものである。電圧を印加する場合では電源であ
り、光を用いる場合には光源がこれにあたる。本発明で
はこの物理作用印加手段により発生した物理作用を探針
先端を介して加工媒体に印加し、加工媒体を原子レベル
あるいはナノメートルレベルで加工を行う。また、前記
付着物除去機構が前記交角を構成する面の組を2組有
し、かつ前記交角を構成する2つの交線が鋭角をなすこ
とにより、より効率的に探針先端付着物を除去すること
ができる。
【0009】本発明による付着物除去機構の断面図を図
4に、上面図を図5に示す。図においては 401:観察媒体表面に平行な表面 402:付着物除去機構A 403:付着物除去機構B 404:観察媒体表面水平方向の平面 405:観察媒体表面水平方向の平面 406:付着部除去機構Aの一つの構成面 407:付着物除去機構Bの一つの構成面 408:観察媒体表面垂直方向の平面 409:観察媒体表面垂直方向の平面 410:付着物除去機構Aの一つの面 411:付着物除去機構Bの一つの面 412:面406と面410の交線 413:面407と面411の交線 501:交線412と交線413の交点 502:交線412と交線413がなす角 を示している。なお、図5には探針101を示していな
い。
【0010】本発明による付着物除去機構は図1及び図
2に示した付着物除去機構2つから構成されている。こ
こでは2つの付着物除去機構の一つ一つを付着物除去機
構A、付着物除去機構Bと呼ぶこととする。付着物除去
機構A及びBは図4に示すように相対して配置され、付
着物除去機構A及びBの交線412及び交線413は一
点で交差する。交線412及び交線413のなす角50
2が鋭角となっている。なお図1では説明のため加工媒
体表面に平行な表面102上に付着物除去機構103を
設置しているが本付着物除去機構は別途に設置してかま
わない。
【0011】つぎに、本発明による探針先端の付着物の
除去について説明する。まず、探針101先端の位置を
交線412、交線413で結ばれる平面上に移動させ
る。次に探針101がこの平面上になるように保ったま
ま、探針を図6中の矢印601で示した方向に移動させ
る。この移動により探針先端が交点501を通過すると
き探針101先端の付着物が除去される。また、あらか
じめ用意された情報に基づき符号化を行う符号化手段を
有し、前記符号化手段の出力に応じて前記加工媒体に物
理作用を印加することにより、観察媒体に情報を記録す
ることができる。この場合、加工媒体は情報を記録する
記録媒体となる。例えば、“1”と“0”に対応して加
工を行いこれを記録ビットとすることが可能である。本
発明ではより探針先端の付着物を除去することが可能で
あり、ただしく物理作用を印加することが可能であり、
従来より正確に情報の記録を行うことが可能である。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]本発明における実施例1として、STMを
改良した表面加工装置を図7を用いて説明する。本実施
例で示した表面観察装置は、 702:探針 703:探針付着物除去用シリコン構造 704:シリコン基板 705:電源 706:電流検出回路 707:Z方向位置制御回路 708:加工媒体ステージ 709:加工媒体ステージ駆動機構 710:XY方向位置制御回路 711:マイクロコンピュータ 712:真空チャンバ から構成されている。なお図には加工を行う加工媒体7
01も記入してある。
【0013】本実施例では加工媒体701はシリコン基
板であり、これに探針702を用いて電圧を印加するこ
とにより試料表面の原子を抜く加工を行う。探針702
はPt−Irのワイヤーを電界研磨したものであり、従
来のSTMで使用される探針と同様なものである。探針
先端付着物除去用シリコン構造703を図8に示す。ま
た、シリコン基板704はシリコン構造703を支持し
ており表面は加工媒体701表面と平行である。探針先
端付着物除去用シリコン構造703はシリコンを加工し
たもので図1及び図2に示した構造と同様な構造であ
る。
【0014】図8において、801及び802はそれぞ
れ図1中の108及び109で示した交線に相当する角
である。電源705は探針702と試料701の間、探
針702と探針付着物除去用シリコン構造703の間、
及び探針702とシリコン基板704の間にSTM観察
用の電圧を印加する。電流検出回路706は探針702
に流れる電流を検出する。Z方向位置制御回路707は
マイクロコンピュータ711からの制御信号と電流検出
回路706の信号から試料ステージ駆動機構709の図
示Z方向の位置を制御する。試料ステージ708は観察
する試料体701及び探針先端付着物除去用シリコン構
造703及びシリコン基板704を保持固定するもので
試料ステージ駆動機構709により図示XY方向に移動
する。
【0015】本実施例では、この駆動機構の粗動機構に
ステッピングモータをまた微動機構にピエゾ素子を用い
ている。XY方向位置制御回路710はマイクロコンピ
ュータ711からの信号に基づき試料ステージ駆動機構
709の図示XY方向の位置を制御する。マイクロコン
ピュータ711は本実施例のAFMの全般の動きをつか
さどる。また真空チャンバ712は加工媒体701と探
針702を超高真空に保つものである。これは本実施例
ではシリコン表面の原子レベルの加工を行うため、吸着
物を除去するために設けられている。
【0016】本実施例での動作は以下の通りである。ま
ず、マイクロコンピュータ711がXY方向位置制御回
路710に制御信号を送り、探針702のXY方向の位
置を観察を行いたい位置まで移動する。次に、マイクロ
コンピュータ711が電源705に指令し、試料701
と探針702の間に電圧を印加し、さらにZ方向位置制
御回路707に指示して探針702を加工媒体701に
接近させる。このときマイクロコンピュータ711はZ
方向の位置として、観察媒体701と探針702に流れ
る電流値として規定する。この状態でZ方向の制御を停
止し探針702のZ方向の移動を停止する。次に、探針
の電圧を上昇させ加工媒体701表面の原子を引き抜く
動作を行う。本実施例では上記の手順で加工媒体701
表面の加工を行い、さらに場所を変えて同様な手順で加
工を繰り返した。
【0017】その後、以下に示す手順で探針先端につい
た付着物の除去を行った。まず、マイクロコンピュータ
711の指令により探針702を試料701表面から離
し、探針付着物除去用シリコン構造703付近に移動す
る。探針付着物除去用シリコン構造703と探針702
の間に電源705により電圧を印加しながら、探針70
2と探針付着物除去用シリコン構造703の間に流れる
電流が一定になるように図示Z方向の位置制御を保つ。
この状態で探針702先端が801で示した角を通過す
るように矢印804に示した方向に移動させる。この動
作により探針702先端に付着した付着物803が80
1の角により除去される。本実施例では加工媒体701
を真空チャンバに入れる前に洗浄を行うが、それでも残
ってしまった残渣により探針先端に付着物が付着する場
合や、原子の引き抜きを続けて探針702に引きぬいた
原子が付着物として蓄積した場合等に対して、この影響
を排除することができる。
【0018】[実施例2]本発明における実施例2につ
いて説明する。図10は、本実施例2における従来のA
FMを改良した情報記録装置を説明する図である。本実
施例に用いるAFMは 1002:探針 1003:カンチレバー 1004:レーザ 1005:2分割センサ 1006:たわみ量検出装置 1007:Z方向位置制御回路 1008:記録媒体ステージ 1009:記録媒体ステージ駆動機構 1010:XY方向位置制御回路 1011:マイクロコンピュータ 1012:電源 1013:シリコン基板 1014:付着物除去部 から構成されている。図には本実施例で用いた記録媒体
1001も示してある。
【0019】本実施例で用いた記録媒体1001は、図
11に示すようなものであり、シリコン基板上1101
にエピタキシャル成長した金(111)結晶1102上
にポリイミドLB膜1103を約3nmの膜厚で形成し
たものである。ポリイミドLB膜1103は絶縁性であ
るが、電圧印加により導電性が上昇する。この導電性の
上昇した部分を記録ビット“1”として利用する。図1
1には、この記録ビットを1104で示した。探針10
02は四角すいの形状をした窒化シリコン、またこれを
支持するカンチレバー1003も窒化シリコン製でこの
探針1002及びカンチレバー1003は通常のAFM
で用いられるものと同じである。カンチレバー1003
の記録媒体1001と反対側の面はAuでコートして光
の反射率を高めてある。本実施例で用いたカンチレバー
のバネ定数0.05N/mであった。レーザ1004は
半導体レーザで波長は670nmのものを使用した。
【0020】また、探針1002はスパッタ法によりタ
ングステンがコートしてあり、探針1002先端の導電
性を確保してある。2分割センサ1005はフォトダイ
オードを2つ組み込み照射されたレーザの位置を決める
ものである。たわみ量検出装置1006は2分割センサ
1005からの信号に基づきカンチレバー1003のた
わみ量を検出する。Z方向の位置検出は、レーザ100
4がカンチレバー1003の記録媒体1001と反対側
を照射し、レーザ光は2分割センサ1005に導入され
る。2分割センサ1005は2つのダイオードに入射さ
れる光の強度差からレーザ光の光路を検出するが、これ
はカンチレバー1003のたわみ量に依存しており、こ
の2分割センサ1005の出力からたわみ量検出装置1
006がカンチレバー1003のたわみ量を検出する。
この方式は一般に光てこ方式と呼ばれているものであ
る。Z方向位置制御回路1007はマイクロコンピュー
タ1011からの制御信号とたわみ量検出装置1006
の信号から記録媒体ステージ駆動機構1009の図示Z
方向の位置を制御する。
【0021】記録媒体ステージ1008は、観察記録媒
体1001を保持固定するもので記録媒体ステージ駆動
機構1009により図示XYZ方向に移動する。本実施
例ではこの駆動機構の粗動機構にステッピングモータを
また微動機構にピエゾ素子を用いている。XY方向位置
制御回路1010はマイクロコンピュータ1011から
の信号に基づき記録媒体ステージ駆動機構1009の図
示XY方向の位置を制御する。マイクロコンピュータ1
011は、本実施例のAFMの全般の動きをつかさど
る。
【0022】付着物除去部1014を図12、図13、
図14に示す。なお図14は図13中のB及びB’で示
された部分の断面図である。付着物除去部1014は図
4、図5、図6に示した構造と同じであるが、上面がこ
の付着物除去部を支持するシリコン基板と平行になって
いる。412及び413で示す角がそれぞれ1201及
び1202に対応する。また501に示す場所が130
1に対応する。電源1012は探針1002をコートし
ているタングステンと接続されており、マイクロコンピ
ュータ1011からの指令により探針1002先端を通
じて記録媒体1001に電圧を印加する。この電圧印加
により記録媒体1001のポリイミドLB膜1103に
電圧が印加され、局所的にLB膜の導電性が上昇し記録
ビット1104となる。本実施例での動作は以下の通り
である。まず、マイクロコンピュータ1011がXY方
向位置制御回路1010に制御信号を送り、探針100
2のXY方向の位置を観察を行いたい位置まで移動す
る。
【0023】次にマイクロコンピュータ1011がZ方
向位置制御回路1007に指示して探針1002を記録
媒体1001に接触させる。次にマイクロコンピュータ
1011がZ方向位置制御回路1007に指示し、たわ
み量検出装置1006からの信号が一定になるようにZ
方向のフィードバックをかけ、この状態でマイクロコン
ピュータ1011がXY方向位置制御回路1010に指
令して探針1002が記録媒体1001表面を走査させ
る。すなわちカンチレバー1003のたわみ量が一定に
なるような状態、すなわち探針1002先端と記録媒体
1001の間に働く力が一定になる状態で探針1002
が記録媒体1001表面上を走査させる。このときマイ
クロコンピュータ1011はあらかじめ用意されたビッ
ト情報に基づき“1”に相当する場所では電源1012
に指令して記録媒体1001に電圧を印加し、記録ビッ
ト1104を形成する。
【0024】本実施例では、上記の手順で情報の記録を
行った。さらに場所を変えて同様な手順で観察を繰り返
した。その後、以下に示す手順で探針先端についた付着
物の除去を行った。まず、探針1002先端を120
1、1202の間の間隙に位置するように移動させる。
次に探針1002を1201、1202に接触させる。
この状態で探針1002先端が1301で示した点を通
過するように矢印1401に示した方向に移動させる。
この動作により探針1002先端に付着した付着物が1
301の角により除去される。また、探針1002が点
1301を通過する以前に、1201と1202の間隙
が狭くなったところで、図示Z方向に探針1002を引
き上げることにより、探針1002先端の付着物が12
01、1202に引っかかるようにして除去されるよう
にしてもよい。本実施例では探針先端の汚れが除去さ
れ、情報の記録をより正確に行うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、媒体表面に平行な平面と媒体表面に垂直な平面との
なす角より小さい交角を構成する二つの面とその交線か
ら形成された付着物除去機構によって、効率的に探針先
端の付着物を除去することが可能となり、探針先端の付
着物による影響をなくして、所望の物理作用を加え所望
の加工を行うことができ、あるいはより正確に情報の記
録を行うことのできる微細加工装置を実現することがで
きる。その際、2組の前記交角を構成する面の組によっ
て、一つの組における交角を構成する二つの面による交
線と、他方の組における交角を構成する二つの面による
交線とが、鋭角をなすように構成することで、より効率
的に探針先端の付着物を除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】付着物除去機構の断面図。
【図2】付着物除去機構の上面図。
【図3】付着物の除去を説明する図。
【図4】付着物除去機構の断面図。
【図5】付着物除去機構の上面図。
【図6】付着物除去機構を示す図5のA−A’断面図。
【図7】実施例1の微細加工装置を示す図。
【図8】実施例1に示す微細加工装置の探針付着物除去
用シリコン構造の断面図。
【図9】実施例1に示す微細加工装置の探針付着物除去
用シリコン構造の上面図。
【図10】実施例2の情報記録装置を示す図。
【図11】実施例2における記録媒体の構造を示す図。
【図12】実施例2における付着物除去部の断面図。
【図13】実施例2における付着物除去部の上面図。
【図14】付着物除去部を示す図13のB−B’断面
図。
【符号の説明】
101:探針 102:加工媒体表面に平行な表面 103:付着物除去機構 104:観察媒体表面水平方向の平面 105:付着物除去機構の一つの面 106:観察媒体表面垂直方向の平面 107:付着物除去機構の一つの面 108:面105と面107の交線 109:面107と面102の交線 301:付着物 302:矢印 401:観察媒体表面に平行な表面 402:付着物除去機構A 403:付着物除去機構B: 404:観察媒体表面水平方向の平面 405:観察媒体表面水平方向の平面 406:付着部除去機構Aの一つの構成面 407:付着物除去機構Bの一つの構成面 408:観察媒体表面垂直方向の平面 409:観察媒体表面垂直方向の平面 410:付着物除去機構Aの一つの面 411:付着物除去機構Bの一つの面 412:面406と面410の交線 413:面407と面411の交線 501:交線412と交線413の交点 502:交線412と交線413がなす角 701:加工媒体 702:探針 703:探針付着物除去用シリコン構造 704:シリコン基板 705:電源 706:電流検出回路 707:Z方向位置制御回路 708:加工媒体ステージ 709:加工媒体ステージ駆動機構 710:XY方向位置制御回路 711:マイクロコンピュータ 712:真空チャンバ 801,802:角 803:付着物 804:矢印 1001:記録媒体 1002:探針 1003:カンチレバー 1004:レーザ 1005:2分割センサ 1006:たわみ量検出装置 1007:Z方向位置制御回路 1008:記録媒体ステージ 1009:記録媒体ステージ駆動機構 1010:XY方向位置制御回路 1011:マイクロコンピュータ 1012:電源 1013:シリコン基板 1014:付着物除去部 1101:シリコン基板 1102:エビタキシャル成長した金(111)結晶 1103:ポリイミドLB膜 1104:記録ピット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置制御手段によって探針と媒体との相対
    位置を制御し、物理作用印加手段によって前記媒体に対
    し物理作用を印加し、該媒体の表面状態を変化させ、該
    媒体に微細加工を施す微細加工装置であって、 前記探針先端に付着した付着物を除去する付着物除去機
    構を備え、該付着物除去機構が少なくとも前記媒体表面
    に平行な平面と前記媒体表面に垂直な平面とのなす角よ
    り小さい交角を構成する二つの面とその交線から形成さ
    れてなることを特徴とする微細加工装置。
  2. 【請求項2】前記付着物除去機構が、前記交角を構成す
    る面の組を2組有し、かつ前記一つの組における交角を
    構成する二つの面による交線と、他方の組における交角
    を構成する二つの面による交線とが、鋭角をなすように
    した構成を備えてなることを特徴とする請求項1に記載
    の微細加工装置。
  3. 【請求項3】前記物理作用印加手段が、あらかじめ用意
    された情報に基づき符号化を行う符号化手段を有し、該
    符号化手段の出力に応じて前記加工媒体に物理作用を印
    加する構成を備えていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の微細加工装置。
  4. 【請求項4】前記付着物除去機構が、シリコンによって
    構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の微細加工装置。
JP16222999A 1999-06-09 1999-06-09 微細加工装置 Pending JP2000353489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16222999A JP2000353489A (ja) 1999-06-09 1999-06-09 微細加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16222999A JP2000353489A (ja) 1999-06-09 1999-06-09 微細加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000353489A true JP2000353489A (ja) 2000-12-19

Family

ID=15750435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16222999A Pending JP2000353489A (ja) 1999-06-09 1999-06-09 微細加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000353489A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008173728A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Sii Nanotechnology Inc 原子間力顕微鏡微細加工装置及び原子間力顕微鏡を用いた微細加工方法
JP2009148889A (ja) * 2009-03-19 2009-07-09 Sii Nanotechnology Inc 原子間力顕微鏡を用いた微細加工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008173728A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Sii Nanotechnology Inc 原子間力顕微鏡微細加工装置及び原子間力顕微鏡を用いた微細加工方法
JP2009148889A (ja) * 2009-03-19 2009-07-09 Sii Nanotechnology Inc 原子間力顕微鏡を用いた微細加工方法
JP4700119B2 (ja) * 2009-03-19 2011-06-15 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 原子間力顕微鏡を用いた微細加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5831181A (en) Automated tool for precision machining and imaging
Sulchek et al. High-speed tapping mode imaging with active Q control for atomic force microscopy
US5299184A (en) Information processing apparatus with held distance control on track edge detection
EP0497288B1 (en) Probe scanning system
Davy et al. Influence of the water layer on the shear force damping in near-field microscopy
US20050011256A1 (en) Afm cantilevers and methods for making and using same
Mamin et al. High‐speed scanning tunneling microscopy: Principles and applications
JPH06273155A (ja) 走査型プローブ顕微鏡および原子種同定方法
US5323003A (en) Scanning probe microscope and method of observing sample by using such a microscope
JP2005069851A (ja) 走査型プローブ顕微鏡及び走査方法
Fujii et al. Feedback positioning cantilever using lead zirconate titanate thin film for force microscopy observation of micropattern
JPH0642953A (ja) 原子間力顕微鏡
Serry et al. Characterization and Measurement of Microcomponents with the Atomic Force Microscope (AFM)
JP2000353489A (ja) 微細加工装置
US20050081609A1 (en) Atomic force microscope and method for determining properties of a sample surface using an atomic force microscope
JPH10340700A (ja) 微細加工方法および微細加工装置
JP2006215004A (ja) 近接場光顕微鏡、近接場光による試料測定方法
JP2001021476A (ja) 表面観察・記録再生装置
JP2000311398A (ja) 微細加工方法
JP2001246600A (ja) 微細加工方法
JPH07113634A (ja) 走査型探針顕微鏡用探針、その製造方法、当該探針を用いた記録再生装置及び微細加工装置
JP2000036139A (ja) 表面観察方法及び記録再生方法、並びに、走査型プローブ顕微鏡及び記録再生装置
JP2967308B2 (ja) 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置
JP2000310588A (ja) 表面観察・記録再生方法
JP2945725B2 (ja) 原子プローブ顕微鏡