JP2001020987A - ガススプリング - Google Patents

ガススプリング

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JP2001020987A
JP2001020987A JP11194473A JP19447399A JP2001020987A JP 2001020987 A JP2001020987 A JP 2001020987A JP 11194473 A JP11194473 A JP 11194473A JP 19447399 A JP19447399 A JP 19447399A JP 2001020987 A JP2001020987 A JP 2001020987A
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cylinder
outer cylinder
rod
chamber
pressure gas
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Takeshi Uchida
健 内田
Takeyoshi Niihori
武儀 新堀
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NHK Spring Co Ltd
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NHK Spring Co Ltd
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    • B60MPOWER SUPPLY LINES, AND DEVICES ALONG RAILS, FOR ELECTRICALLY- PROPELLED VEHICLES
    • B60M1/00Power supply lines for contact with collector on vehicle
    • B60M1/12Trolley lines; Accessories therefor
    • B60M1/26Compensation means for variation in length
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/06Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G7/00Overhead installations of electric lines or cables
    • H02G7/02Devices for adjusting or maintaining mechanical tension, e.g. take-up device

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張り力が負荷されるガススプリングを小形
で軽量に構成でき、長期間使用してもガス洩れが生じな
いガススプリングを提供する。 【解決手段】 このガススプリング10は、外筒11
と、外筒11内に収容されたシリンダ12と、シリンダ
12の内部に設けたピストン30を有するロッド13を
備えている。ロッド13は、シール部25を介してシリ
ンダ12の内部に挿入されている。シリンダ12の内部
は、ピストン30によって、シール部25側に位置する
第1液室31と、シール部25から遠い側に位置する低
圧ガス室32とに仕切られている。外筒11の内面とシ
リンダ12の外面との間の空間が、金属ベローズ45に
よって、高圧ガス室41と第2液室42とに仕切られて
いる。第1液室31と第2液室42とは液流通部50を
介して互いに連通している。高圧ガス室41には低圧ガ
ス室32よりも高圧のガスが封入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば鉄道架線
(電車線)や送電線等の張力線に張力を与える用途に好
適なガススプリングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガススプリングの構造を図4
(A)(B)(C)に示す。いずれの従来例も、外部よ
り力Fが作用し、ロッド1がシリンダ2内に進入するこ
とで、ガス室3内の高圧ガスが圧縮され、反力が増加す
る構成となっている。すなわち圧縮ばねタイプの構成で
ある。このものは、外部から加わる力Fとガス室3の圧
力による反力が釣り合ったところで、ロッド1がシリン
ダ2に対して静止する。
【0003】一般にガスをシールする場合と液体をシー
ルする場合とを比較すると、ガスの方が分子量が小さく
粘度が低いため、ガスをシールする方が困難である。特
に摺動部分をシールすることはさらに難しい。図4
(A)は、ガス室3に封入されたガスをシール部5によ
ってシールする構造であるが、このものはロッド1とシ
ール部5との摺動部分よりガス洩れが早期に発生するた
め、長期間の使用が困難である。
【0004】そこで、図4(B)(C)に示すように、
ロッド1のシール部5側に液室6を設け、液室6内の液
体をシールすることにより、シール部5の密封性を良く
することも考えられている。すなわち図4(B)の例で
は、シリンダ2の内部にフリーピストン7を挿入し、液
室6とガス室3とを仕切り、液室6内の液をシール部5
によってシールすることで、ロッド1の摺動部分のシー
ルを容易にしている。図4(C)は、シリンダ2の内部
に例えば金属ベローズ等の弾性体8を収容することによ
り、前記目的を果たしている。
【0005】このように従来のガススプリングは、圧縮
ばねタイプが体勢を占めている。しかし圧縮ばねタイプ
を例えば電車線のバランサのように引張りばねとして使
用するには、引張方向の荷重を圧縮方向に変換するため
に別途に引張機構を付加しなければならない。
【0006】引張りタイプの一例として、特公平6−6
2070号公報に記載されているような張力調整装置が
公知である。この先行技術はシリンダ内のロッド側を油
室、反対側を大気開放とし、油室に配管でバランス器
(アキュムレータ)を別途取付ける構造である。この場
合、アキュムレータ内のガス圧力がそのまま油室の圧力
となり、この圧力がプランジャに作用してロッドが外部
より引っ張られると張力が増加する、引張りばねタイプ
の構造となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記引張
ばね構造では、以下の点に問題がある。 (1)シリンダと別途に高圧ガスを密封したアキュムレ
ータが必要なため、装置の投影面積が大で、設置に必要
なスペースが大きくなる。また、アキュムレータ容器の
重量分、装置全体が重くなる。
【0008】(2)アキュムレータ内のガスは、弾性ゴ
ム袋またはフリーピストンにより密閉されているため、
ゴムの経年変化によるガス洩れが発生し、性能が低下す
る。したがって、長期間メンテナンスフリーで使用する
ことが困難である。
【0009】(3)シリンダの大気開放室が外気と接し
ているため、錆が発生しやすい。なお、特開平6−16
068号公報に記載されているようなガスばね式テンシ
ョニング装置も提案されたが、このテンショニング装置
は圧縮ばねタイプであるため、引張りばねタイプで使用
すると構造が複雑となり、外観や重量が大きくなる点で
改良の余地があった。
【0010】従って本発明の目的は、引張りばねタイプ
でありながら、小形,軽量に構成でき、長期間使用して
もガス洩れが抑制され、耐久性の高いガススプリングを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を果たすための
本発明のガススプリングは、外筒と、前記外筒の内部に
収容されかつ基端側が外筒に固定され先端側が閉じてい
るシリンダと、前記外筒の端壁に形成された孔を貫通し
て外筒の内部に挿入されかつ先端側が前記シリンダの内
部に進入するとともに基端側が前記外筒の外部に突出す
るロッドと、前記外筒のロッドが貫通する箇所に設ける
シール部と、前記ロッドの先端側に設けられかつ前記シ
リンダの内部を前記シール部側に位置する第1液室と前
記シール部から遠い側に位置する低圧ガス室とに仕切る
ピストンと、前記外筒の内面と前記シリンダの外面との
間を高圧ガス室と第2液室とに仕切る仕切り部材とを具
備し、シリンダ内部の第1液室と外筒内部の第2液室と
を互いに連通させ、かつ、前記高圧ガス室に低圧ガス室
よりも高圧のガスを封入したことを特徴とする。
【0012】このように構成された本発明のガススプリ
ングは、高圧ガス室の圧力が液室内の液を介して、ロッ
ドをシリンダ内に引き込む力を発生させる。ロッドをシ
リンダから引き出す力が加わると、第1液室の液が第2
液室側へ移動し、移動した液の体積相当分だけ高圧ガス
室の体積が減少し、圧力が上昇する。高圧ガス室の圧力
が上昇すると、液室の液圧も上昇するため、ロッドが受
ける反力が増加する。以上の動作により、このガススプ
リングは、引張りタイプのガススプリングとして機能す
ることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の第1の実施形態
について、図1と図2を参照して説明する。図1に示す
ガススプリング10は、円筒状の外筒11と、この外筒
11の内部に収容された円筒状のシリンダ12と、シリ
ンダ12の内部に挿入されるロッド13などを備えてい
る。外筒11とシリンダ12とロッド13は互いに同一
軸線上(互いに同心)に設けられている。外筒11に
は、耐食性確保のために溶融亜鉛メッキ等の防錆処理が
施されている。また、外筒11の外端には取付孔14な
どを有する連結部15が設けられている。
【0014】外筒11の内部に設けるシリンダ12の基
端12aは、外筒11の端壁17に固定されている。こ
の実施形態の場合、シリンダ12の基端12aは、端壁
17に対してねじ部18を螺合させることによって固定
し、かつ、Oリング等のシール材19によってシールし
ている。なお、溶接によってシリンダ12の基端12a
を端壁17に固定してもよい。シリンダ12の先端12
bは閉じている。シリンダ12の軸線方向の長さは外筒
11の長さよりも短い。
【0015】ロッド13は、外筒11の端壁17に形成
された貫通孔20を通って外筒11の内部に挿入されて
いる。ロッド13の先端13a側はシリンダ12の内部
に進入している。ロッド13の基端13b側は、端壁1
7から外筒11の外部に突出している。ロッド13が外
方に突出する部分13cは、外的要因による傷付き防止
対策として、円筒状の金属製カバー21によって覆われ
ている。ロッド13の外端には取付孔22などを有する
連結部23が設けられている。
【0016】ロッド13が外筒11を貫通する箇所、具
体的には外筒11の端壁17に形成された貫通孔20の
内面に、シール部25が設けられている。このシール部
25は、一例として、大気側に位置する低圧シール26
と、シリンダ12側に位置する高圧シール27とを有す
る二重構造のシールである。高圧シール27のさらに内
部側(下記液室31側)に、ベアリング28が設けられ
ている。このベアリング28は、ロッド13に作用する
径方向の荷重を支持するとともに、ロッド13が外筒1
1の軸線方向に円滑に移動できるようにロッド13を案
内する機能も有している。
【0017】ロッド13の先端13a側にピストン30
が設けられている。このピストン30は、シリンダ12
の内部を、前記シール部25側(貫通孔20側)に位置
する第1液室31と、シール部25から遠い側に位置す
る低圧ガス室32とに仕切っている。第1液室31には
油等の液が収容されている。前記シール部25は、第1
液室31内の液をシールするため、ガスをシールする場
合に比較してシールが容易でかつ密封性が良好である。
【0018】ピストン30の外周部にベアリング35と
シール部材36が設けられている。ベアリング35は、
ピストン30に作用する径方向の荷重を支持するととも
に、ピストン30がシリンダ12の軸線方向に円滑に移
動できるようにピストン30の移動を案内する機能も有
している。シール部材36は、第1液室31と低圧ガス
室32とを、互いに洩れを生じることなく仕切る機能を
担っている。第1液室31には、ロッド13の伸び側の
過大なストロークを防止するためにストッパ37が設け
られている。
【0019】低圧ガス室32は、シリンダ12の内部に
錆が発生することを防止するために大気と隔離された密
閉構造とする。この場合、ロッド13が伸び側(図1中
に矢印M1で示す方向)に移動すると、ピストン30も
同方向に移動するため、密閉状態の低圧ガス室32の容
積が増加する。このとき低圧ガス室32が真空状態とな
ることを防止するために、低圧ガス室32の内部に0.
1MPa程度の窒素等の乾燥した不活性な低圧ガスを封
入するとよい。こうすることにより、低圧ガス室32が
大気に開放されることがなくなり、外部環境(湿気等)
による影響がシリンダ12の内部におよぶことが回避さ
れる。
【0020】外筒11の内面とシリンダ12の外面との
間に形成される空間に仕切り部材40が設けられてい
る。この仕切り部材40によって、外筒11の内面とシ
リンダ12の外面との間の空間が高圧ガス室41と第2
液室42とに仕切られている。第2液室42には、第1
液室31と同様の油等の液が収容されている。
【0021】高圧ガス室41には、低圧ガス室32より
も高圧のガスが封入されている。この実施形態の場合、
ロッド13に低圧ガス室32と連通する孔43が形成さ
れており、この孔43を通じて低圧ガス室32にガスを
封入するようにしている。高圧ガス室41には、図示し
ないガス供給口により、窒素ガス等の化学的に不活性な
ガスが高圧で封入される。
【0022】仕切り部材40の一例は、外筒11とシリ
ンダ12の軸線方向に伸縮自在な金属ベローズ45であ
る。金属ベローズ45の一端45aは外筒11の端壁1
7に溶接等によって液密に固定されている。金属ベロー
ズ45の他端45bすなわち自由端側にキャップ46が
溶接等によって液密に固定されることにより、金属ベロ
ーズ45の内部が完全に密閉されている。
【0023】金属ベローズ45の一例は、板厚が0.1
mm〜0.3mm程度のオーステナイト系ステンレス鋼
などの薄い金属板を、塑性加工によって蛇腹状に成形し
た一体成形ベローズである。金属ベローズ45およびキ
ャップ46の外面と、外筒11の内面とによって囲まれ
る密閉空間が高圧ガス室41となる。高圧ガス室41に
封入されたガスは、外筒11と金属ベローズ45および
キャップ46によって完全に仕切られているため、経年
変化によるガス洩れは生じない。
【0024】金属ベローズ45の外面側には、このベロ
ーズ45が外筒11の内面と接触することによるベロー
ズ45の摩耗や破損を防止するために、摩擦抵抗が少な
くかつ耐摩耗性に優れた合成樹脂からなるガイド47が
設けられている。また、必要に応じて、高圧ガス室41
の実質的な内容積を調整するためと、外筒11に対する
ガイド47の摺動を滑らかにするために、高圧ガス室4
1に適宜の量の液体48が収容される。
【0025】シリンダ12の内側の第1液室31と、外
筒11の内側の第2液室42とが、貫通孔などの液流通
部50によって互いに連通させられている。このため、
液室31,42内の液が液流通部50を介して互いに流
動することができる。
【0026】次に、上記構成のガススプリング10の作
用について説明する。金属ベローズ45の板厚は薄く、
それ自体では耐圧性がなく伸縮自在であるため、ベロー
ズ45内の液室42に収容されている液の圧力は、高圧
ガス室41に封入されたガスの圧力と同等になる。よっ
て、ロッド13に作用する力はガス圧により発生するこ
とになる。第1液室31に作用する液圧は、ピストン3
0を低圧ガス室32に向かって移動させる。すなわち高
圧ガス室41の圧力は、液室31,42内の液を介し
て、ロッド13をシリンダ12の内部に引き込む力(図
1中に矢印M2で示す方向の力)を発生させる。
【0027】ロッド13をシリンダ12から引き出す力
(矢印M1で示す方向の力)が発生すると、シリンダ1
2内の第1液室31の液が液流通部50を経てシリンダ
12の外部、すなわち第2液室42側へ移動し、移動し
た液の体積相当分だけ金属ベローズ45が高圧ガス室4
1に向かって伸びる。その結果、高圧ガス室41の体積
が減少し、圧力が上昇する。ここで、 P×V=一定 (P:ガス圧力,V:ガス体積) なる関係が成立する。
【0028】高圧ガス室41の圧力が上昇すると、液室
31,42の液圧も上昇するため、ロッド13が受ける
反力が増加する。以上の動作により、ロッド13を引っ
張ると荷重が増加する。すなわちこのガススプリング1
0は、引張りタイプのばねとして機能することになる。
【0029】図2は、前記ガススプリング10を鉄道架
線の張力調整装置(バランサ)として用いる例を示して
いる。この実施形態の場合、ロッド13に設けた第1の
ブラケットとして機能する連結部23が、張力線の一例
としての鉄道架線55に接続される。外筒11に設けた
第2のブラケットとして機能する連結部15は、電柱等
の支持構造物56に設ける架線支持部材57に接続され
る。また、外筒11の上面に設けた第3のブラケット5
8がワイヤ等の支持部材59に接続され、ガススプリン
グ10の自重が支持構造物56に保持される。
【0030】高圧ガス室41に封入された高圧ガスの圧
力により、ロッド13が外筒11の内部に引き込まれる
方向(矢印M2方向)に付勢され、この力により、架線
55に所定の張力が負荷される。架線55は、温度変化
により伸縮するため、架線55の張力低下による垂れ下
がり、あるいは張力過大による断線等の障害が生じるこ
とが想定される。そこで従来より、種々の張力自動調整
装置が提案され、実用化されている。
【0031】本実施例によるガススプリング10を用い
た場合の、張力自動調整の原理を以下に示す。高圧ガス
室41に封入されたガスは、圧力をP、体積をV、温度
をTとしたとき、ガスの状態式により、 {(P×V)/T}=一定 ………(a) の関係がある。
【0032】上記(a)式より、温度Tの変化によって
圧力Pまたは体積Vが変化することから、温度変化によ
る高圧ガス室41の体積変化から得られるロッド13の
伸縮量と、温度変化による架線の伸縮量を同じに設定す
れば、温度変化にかかわらず架線の張力を一定にでき
る。
【0033】温度変化によらず張力を一定にする条件
は、高圧ガス室41に封入するガスの体積Vを以下の値
とする。 V=A×L×α×T ………(b) ここで、A:ロッド13の断面積とピストン30の断面
積の差 L:架線の長さ α:架線の線膨張係数 T:絶対温度 さらに、液室31,42内の液の膨張を考慮した場合の
ガス体積は、 V={(A×L×α)−(Voil×β)}×T ………(c) (c)式において、Voil:液の体積 β:液の体積
膨張係数 このようにして求まるガス体積Vにより、温度変化によ
らず架線55の張力を一定に保つことが可能となる。な
お、上記実施形態とは逆に、外筒11の連結部15を張
力線(例えば架線55)に接続し、ロッド13の連結部
23を架線支持部材57に接続してもよい。
【0034】図3にこの発明の第2の実施形態のガスス
プリング10Aを示している。このガススプリング10
Aにおいて、前記第1の実施形態のガススプリング10
の構成および作用と共通する箇所には共通の符号を付し
て説明を省略し、異なる箇所について以下に説明する。
【0035】この第2の実施形態のガススプリング10
Aは,外筒11の外径を小さくするために、仕切り部材
70を構成する金属ベローズ71の外径を第1の実施形
態の金属ベローズ45よりも小径とし、かつ、この金属
ベローズ71をシリンダ12の軸線方向の延長上に直列
に配している。金属ベローズ71を有する仕切り部材7
0は、外筒11の内面とシリンダ12の外面との間に形
成される空間に収容され、この仕切り部材70によっ
て、外筒11の内部が高圧ガス室41と第2液室42と
に仕切られている。
【0036】仕切り部材70の一例は、外筒11の軸線
方向に伸縮自在な金属ベローズ71を用いている。金属
ベローズ71の一端71aは外筒11の端壁72に溶接
等によって液密に固定されている。金属ベローズ71の
他端71bすなわち自由端側にキャップ73が溶接等に
よって液密に固定されることにより、金属ベローズ71
の内部が完全に密閉されている。
【0037】金属ベローズ71の一例は、板厚が0.1
mm〜0.3mm程度のオーステナイト系ステンレス鋼
などの薄い金属板を、塑性加工によって蛇腹状に成形し
た一体成形ベローズである。金属ベローズ71およびキ
ャップ73の内面と、端壁72とによって囲まれる密閉
空間が高圧ガス室41となる。高圧ガス室41の内部に
は窒素ガス等の化学的に不活性なガスが低圧ガス室32
よりも高い圧力で封入される。金属ベローズ71の外面
側が第2液室42となる。第2液室42は、液流通部7
4,50を介して、第1液室31に連通している。
【0038】金属ベローズ71の外面側には、このベロ
ーズ71が外筒11の内面と接触することによるベロー
ズ71の摩耗や破損を防止するために、摩擦抵抗が少な
くかつ耐摩耗性に優れた合成樹脂からなるガイド75が
設けられている。また、高圧ガス室41の内容積を調整
するために、適宜の量の液体76が高圧ガス室41に収
容される。
【0039】このように構成された第2の実施形態のガ
ススプリング10Aは、第1の実施形態のガススプリン
グ10と同様に、高圧ガス室41の圧力が、液室31,
42内の液を介して、ロッド13をシリンダ12内に引
き込む力(図3中に矢印M2で示す方向の力)を発生さ
せる。ロッド13をシリンダ12から引き出す力(矢印
M1で示す方向の力)が発生すると、第1液室31の液
が液流通部50,74を経て第2液室42側へ移動し、
移動した液の体積相当分だけ高圧ガス室41が圧縮され
る。その結果、高圧ガス室41の体積が減少し、圧力が
上昇するため、ロッド13が受ける反力が増加する。
【0040】以上の動作により、このガススプリング1
0Aも、引張りタイプのばねとして機能することにな
る。しかもこのガススプリング10Aは、シリンダ12
と仕切り部材70とを直列に配置するため、金属ベロー
ズ71の外径をより小さくすることができ、ひいてはガ
ススプリング10Aの外径を小さくすることが可能とな
る。このガススプリング10Aも、第1の実施形態のガ
ススプリング10と同様に、鉄道架線等の張力線を付勢
する張力調整装置(バランサ)に使用できることは言う
までもない。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、引張
り方向の荷重を直接ロッドに入力することができるよう
な引張りばねタイプのガススプリングを提供できる。し
かも外筒内に高圧ガス室と液室とを設けることにより、
コンパクト化と軽量化を実現できる。このガススプリン
グのシール部は液をシールするため、シールが容易でか
つ密封度を高めることができる。そして低圧ガス室をシ
リンダ内部に密閉した状態で設けたことにより、シリン
ダ内部の発錆の問題を解決することができる。
【0042】請求項2に記載した発明によれば、高圧ガ
スを外筒と金属ベローズ等によって完全に密封すること
ができ、ガス洩れがなく、長期間にわたってメンテナン
スフリーで使用することを可能ならしめる。請求項3に
記載した発明によれば、請求項1による効果に加えて、
鉄道架線等の張力線に適正な張力を与えることのできる
引張りばねタイプのガススプリングを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すガススプリン
グの断面図。
【図2】 図1に示されたガススプリングの使用例を示
す側面図。
【図3】 本発明の第2の実施形態を示すガススプリン
グの断面図。
【図4】 従来のガススプリングの断面図。
【符号の説明】
10,10A…ガススプリング 11…外筒 12…シリンダ 13…ロッド 25…シール部 30…ピストン 31…第1液室 32…低圧ガス室 40…仕切り部材 41…高圧ガス室 42…第2液室 45…金属ベローズ 70…仕切り部材 71…金属ベローズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒と、 前記外筒の内部に収容されかつ基端側が前記外筒に固定
    され先端側が閉じているシリンダと、 前記外筒の端壁に形成された孔を貫通して外筒の内部に
    挿入されかつ先端側が前記シリンダの内部に進入すると
    ともに基端側が前記外筒の外部に突出するロッドと、 前記外筒のロッドが貫通する箇所に設けるシール部と、 前記ロッドの先端側に設けられかつ前記シリンダの内部
    を前記シール部側に位置する第1液室と前記シール部か
    ら遠い側に位置する低圧ガス室とに仕切るピストンと、 前記外筒の内面と前記シリンダの外面との間を高圧ガス
    室と第2液室とに仕切る仕切り部材とを具備し、 前記シリンダ内部の第1液室と前記外筒内部の第2液室
    とを互いに連通させ、かつ、 前記高圧ガス室に前記低圧ガス室よりも高圧のガスを封
    入したことを特徴とするガススプリング。
  2. 【請求項2】前記仕切り部材として、前記外筒の軸線方
    向に伸縮自在な金属ベローズを用いたことを特徴とする
    請求項1記載のガススプリング。
  3. 【請求項3】前記外筒とロッドのいずれか一方を電車線
    あるいは送電線等の張力線に接続するとともに前記外筒
    とロッドの他方を張力線支持部材に接続し、前記高圧ガ
    ス室の圧力によって前記ロッドが前記シリンダ内部に引
    き込まれる力を前記張力線に与えることを特徴とする請
    求項1または2記載のガススプリング。
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