JP2001019654A - 3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−オン(β−イソフォロン)の連続製造方法 - Google Patents
3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−オン(β−イソフォロン)の連続製造方法Info
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- C07C45/81—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
- C07C45/82—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルカリ媒体中でアセトンを三量化して得ら
れるα−イソフォロンの均質触媒による異性化でβ−イ
ソフォロンを連続的に製造する方法。 【解決手段】 (a)α−イソフォロンと水酸化アルカ
リ溶液とを反応領域に連続的に導入し、(b)反応混合
物を少なくとも150℃の温度に加熱し、(c)反応混
合物から(1)150〜216℃の温度と350ミリバ
ール〜大気圧の蒸留で30〜90重量%のβ−イソフォ
ロンを含む留分を除去し、(2)反応混合物中の重質生
成物の含有率が7重量%以下となるように重質生成物を
抜き出す操作を連続的且つ同時に行い、(d)β−イソ
フォロン/α−イソフォロンの比が99%以上となる純
度のβ−イソフォロンが得られるように(c)の(1)で
蒸留した留分を蒸溜と平行して100〜150℃の温度
で連続的に減圧精留し、(e)精留塔の残留物を反応領
域へ連続的に戻す。
れるα−イソフォロンの均質触媒による異性化でβ−イ
ソフォロンを連続的に製造する方法。 【解決手段】 (a)α−イソフォロンと水酸化アルカ
リ溶液とを反応領域に連続的に導入し、(b)反応混合
物を少なくとも150℃の温度に加熱し、(c)反応混
合物から(1)150〜216℃の温度と350ミリバ
ール〜大気圧の蒸留で30〜90重量%のβ−イソフォ
ロンを含む留分を除去し、(2)反応混合物中の重質生
成物の含有率が7重量%以下となるように重質生成物を
抜き出す操作を連続的且つ同時に行い、(d)β−イソ
フォロン/α−イソフォロンの比が99%以上となる純
度のβ−イソフォロンが得られるように(c)の(1)で
蒸留した留分を蒸溜と平行して100〜150℃の温度
で連続的に減圧精留し、(e)精留塔の残留物を反応領
域へ連続的に戻す。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、均質触媒の存在下
で液相の3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−2−エ
ン−1−オン(以下、α−イソフォロン)の異性化によ
って3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−
1−オン(以下、β−イソフォロン)を連続的に製造す
る方法に関するものである。β−イソフォロンはカロチ
ノイド、ビタミン(例えばビタミンE)および医薬品製
造の合成中間体である。
で液相の3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−2−エ
ン−1−オン(以下、α−イソフォロン)の異性化によ
って3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−
1−オン(以下、β−イソフォロン)を連続的に製造す
る方法に関するものである。β−イソフォロンはカロチ
ノイド、ビタミン(例えばビタミンE)および医薬品製
造の合成中間体である。
【0002】β−イソフォロンはさらに、香水やアスタ
キサンチン、アブシジン酸および各種誘導体のような天
然物質の合成で直接用いられる。β−イソフォロンはア
ルカリ媒体中でのアセトンの三量化で得られるα−イソ
フォロンの異性体であり、2重結合の位置によってα−
イソフォロンとは区別される。すなわち、下記に表すよ
うにβ−イソフォロンでは2重結合はカルボニルとは共
役ではない:
キサンチン、アブシジン酸および各種誘導体のような天
然物質の合成で直接用いられる。β−イソフォロンはア
ルカリ媒体中でのアセトンの三量化で得られるα−イソ
フォロンの異性体であり、2重結合の位置によってα−
イソフォロンとは区別される。すなわち、下記に表すよ
うにβ−イソフォロンでは2重結合はカルボニルとは共
役ではない:
【0003】
【化1】 α−イソフォロンのβ−イソフォロンへの異性化は2重
結合とカルボニルの脱共役結合の平衡反応であり、熱力
学的平衡はα−イソフォロン側にある。
結合とカルボニルの脱共役結合の平衡反応であり、熱力
学的平衡はα−イソフォロン側にある。
【0004】
【従来の技術】α−イソフォロンのβ−イソフォロンへ
の異性化方法は多数記載されているが、それらには多く
の欠点がある。例えば、化学物質(特に触媒)の消費量
が多く、収率が悪く、α−イソフォロンの縮合生成物
(重質生成物)が形成され、その結果、反応媒体の温度
が上昇し、重質生成物の形成が加速されて系が不安定に
なる。
の異性化方法は多数記載されているが、それらには多く
の欠点がある。例えば、化学物質(特に触媒)の消費量
が多く、収率が悪く、α−イソフォロンの縮合生成物
(重質生成物)が形成され、その結果、反応媒体の温度
が上昇し、重質生成物の形成が加速されて系が不安定に
なる。
【0005】欧州特許第832,871号にはα−イソ
フォロンの触媒異性化によるβ−イソフォロンの製造方
法が開示されている。その実施例7では、第一段階で蒸
留によって反応混合物から20〜22%のβ−イソフォ
ロン初期混合物を連続的に抜き出し、次に反応混合物か
ら蒸留によって純度約98%のβ−イソフォロンが単離
される。この方法では循環蒸発器で約90%のα−イソ
フォロンと10%の重質生成物とからなる混合物が回収
されることが分かっている。運転時間(約15時間)と
蒸発器に回収された生成物の量(615g)とから考え
ると、単位時間当たりの重質生成物の生成量は約4gに
なる。さらに、使用するα−イソフォロンの0.6重量
%に相当する多量の触媒が用いられる。
フォロンの触媒異性化によるβ−イソフォロンの製造方
法が開示されている。その実施例7では、第一段階で蒸
留によって反応混合物から20〜22%のβ−イソフォ
ロン初期混合物を連続的に抜き出し、次に反応混合物か
ら蒸留によって純度約98%のβ−イソフォロンが単離
される。この方法では循環蒸発器で約90%のα−イソ
フォロンと10%の重質生成物とからなる混合物が回収
されることが分かっている。運転時間(約15時間)と
蒸発器に回収された生成物の量(615g)とから考え
ると、単位時間当たりの重質生成物の生成量は約4gに
なる。さらに、使用するα−イソフォロンの0.6重量
%に相当する多量の触媒が用いられる。
【0006】反応の熱力学を考えると、異性化を行う温
度によって平衡状態でのβ−イソフォロン濃度が決ま
り、温度を上げるほどβ−イソフォロンの平衡濃度が高
くなる。β−イソフォロンはα−イソフォロンより揮発
性が高いので最も揮発性の高い生成物を蒸留することで
平衡を移動させることができる。しかし、加熱すると触
媒無しでもβ−イソフォロンはα−イソフォロンへ逆異
性化する。この熱による逆異性化の反応速度は遅いた
め、異性化は高温で実施するのが有利である。
度によって平衡状態でのβ−イソフォロン濃度が決ま
り、温度を上げるほどβ−イソフォロンの平衡濃度が高
くなる。β−イソフォロンはα−イソフォロンより揮発
性が高いので最も揮発性の高い生成物を蒸留することで
平衡を移動させることができる。しかし、加熱すると触
媒無しでもβ−イソフォロンはα−イソフォロンへ逆異
性化する。この熱による逆異性化の反応速度は遅いた
め、異性化は高温で実施するのが有利である。
【0007】純粋なβ−イソフォロン(β−イソフォロ
ン/α−イソフォロン≡99%)を得るという目的は異
性化温度の単一カラムでは達成できない。これはβ−イ
ソフォロン/α−イソフォロンの分離には多くの理論段
を有するカラムだけでなく、高い還流比が必要であるた
めである。還流比Rとは抜き出された生成物の量に対す
る蒸留カラムで得られた縮合物全体の量の比と定義でき
る。還流比を高くすると抜き出されたβ−イソフォロン
の濃度を所定の閾値まで上げることができる。すなわ
ち、還流比を高くすると蒸留カラム中のβ−イソフォロ
ンの平均滞留時間が増加し、高温での熱による逆異性化
が促進される。従って、還流比を高くすると純粋なβ−
イソフォロンはできない。
ン/α−イソフォロン≡99%)を得るという目的は異
性化温度の単一カラムでは達成できない。これはβ−イ
ソフォロン/α−イソフォロンの分離には多くの理論段
を有するカラムだけでなく、高い還流比が必要であるた
めである。還流比Rとは抜き出された生成物の量に対す
る蒸留カラムで得られた縮合物全体の量の比と定義でき
る。還流比を高くすると抜き出されたβ−イソフォロン
の濃度を所定の閾値まで上げることができる。すなわ
ち、還流比を高くすると蒸留カラム中のβ−イソフォロ
ンの平均滞留時間が増加し、高温での熱による逆異性化
が促進される。従って、還流比を高くすると純粋なβ−
イソフォロンはできない。
【0008】さらに、異性化を行うためには中間エノー
ルまたはエノレートを通らなければならない。しかし、
中間エノールまたはエノレートはアルドール化(aldoli
zation)/クロトン化(crotonization)反応の中間体
でもあるため望ましくないイソフォロンの重縮合物が形
成される。この重縮合物の形成はβ−イソフォロン製造
工程でのイソフォロンの損失を表す。この形成は触媒濃
度と温度によって促進される。従って、不均質触媒の使
用は触媒を非活性化させる重質生成物の固体触媒表面濃
度を増加させるためあまり好ましくない。
ルまたはエノレートを通らなければならない。しかし、
中間エノールまたはエノレートはアルドール化(aldoli
zation)/クロトン化(crotonization)反応の中間体
でもあるため望ましくないイソフォロンの重縮合物が形
成される。この重縮合物の形成はβ−イソフォロン製造
工程でのイソフォロンの損失を表す。この形成は触媒濃
度と温度によって促進される。従って、不均質触媒の使
用は触媒を非活性化させる重質生成物の固体触媒表面濃
度を増加させるためあまり好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
欠点のないα−イソフォロンの異性化によるβ−イソフ
ォロンの連続的製造方法を提供することにある。
欠点のないα−イソフォロンの異性化によるβ−イソフ
ォロンの連続的製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ媒体
中でアセトンを三量化して得られる3,5,5−トリメ
チルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(α−イソフォ
ロン)の均質触媒による異性化で3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキサ−3−エン−1−オン(β−イソフォロ
ン)を連続的に製造する方法において、下記(a)〜
(e)を特徴とする方法を提供する: (a) α−イソフォロンと水酸化アルカリ溶液とを反
応領域に連続的に導入し、(b) 反応混合物を少なく
とも150℃の温度に加熱し、(c) 反応混合物から
下記(1)および(2)を連続的且つ同時に除去し、
(1)150〜216℃の温度と350ミリバール〜大
気圧の圧力で蒸留によって30〜90重量%のβ−イソ
フォロンを含む留分を除去し、(2)反応混合物中の重
質生成物の含有率が7重量%以下となるように重質生成
物を抜き出し、(d) β−イソフォロン/α−イソフ
ォロンの比が99%以上となる純度のβ−イソフォロン
が得られるように(c)の(1)で蒸留した留分を蒸溜と
平行して100〜150℃の温度で連続的に減圧精留
し、(e) 精留塔の残留物を反応領域へ連続的に戻
す。
中でアセトンを三量化して得られる3,5,5−トリメ
チルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(α−イソフォ
ロン)の均質触媒による異性化で3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキサ−3−エン−1−オン(β−イソフォロ
ン)を連続的に製造する方法において、下記(a)〜
(e)を特徴とする方法を提供する: (a) α−イソフォロンと水酸化アルカリ溶液とを反
応領域に連続的に導入し、(b) 反応混合物を少なく
とも150℃の温度に加熱し、(c) 反応混合物から
下記(1)および(2)を連続的且つ同時に除去し、
(1)150〜216℃の温度と350ミリバール〜大
気圧の圧力で蒸留によって30〜90重量%のβ−イソ
フォロンを含む留分を除去し、(2)反応混合物中の重
質生成物の含有率が7重量%以下となるように重質生成
物を抜き出し、(d) β−イソフォロン/α−イソフ
ォロンの比が99%以上となる純度のβ−イソフォロン
が得られるように(c)の(1)で蒸留した留分を蒸溜と
平行して100〜150℃の温度で連続的に減圧精留
し、(e) 精留塔の残留物を反応領域へ連続的に戻
す。
【0011】
【発明の実施の形態】水酸化アルカリはNaOHまたは
KOHにするのが好ましく、KOHを用いるのが好まし
い。水酸化アルカリは水か、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール等の低分子量の脂肪族
アルコールに溶解することができる。一般にはメタノー
ルまたはエタノールを使用する。用いる水酸化アルカリ
の量は反応領域に導入されるα−イソフォロンの0.0
3重量%以下である。0.010〜0.020重量%の
水酸化アルカリを用いるのが好ましい。
KOHにするのが好ましく、KOHを用いるのが好まし
い。水酸化アルカリは水か、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール等の低分子量の脂肪族
アルコールに溶解することができる。一般にはメタノー
ルまたはエタノールを使用する。用いる水酸化アルカリ
の量は反応領域に導入されるα−イソフォロンの0.0
3重量%以下である。0.010〜0.020重量%の
水酸化アルカリを用いるのが好ましい。
【0012】β−イソフォロンを含む留分の蒸留の還流
比はこの留分中のβ−イソフォロン濃度を調整するパラ
メータであり、上記の熱的退行を最小にして、β−イソ
フォロンの純度が最大になるように選択する。本発明で
は、重質生成物を7重量%以下含み、残部がα−および
β−イソフォロンの混合物である混合物を連続的に抜き
出す。重質生成物は主としてイソフォロンの二量体、三
量体および触媒残留物から成る。この重質生成物はアセ
トンの三量化反応後かつ塩基触媒の中和前に塩基触媒に
よってα−イソフォロンを製造するラインへ戻すことが
できる。
比はこの留分中のβ−イソフォロン濃度を調整するパラ
メータであり、上記の熱的退行を最小にして、β−イソ
フォロンの純度が最大になるように選択する。本発明で
は、重質生成物を7重量%以下含み、残部がα−および
β−イソフォロンの混合物である混合物を連続的に抜き
出す。重質生成物は主としてイソフォロンの二量体、三
量体および触媒残留物から成る。この重質生成物はアセ
トンの三量化反応後かつ塩基触媒の中和前に塩基触媒に
よってα−イソフォロンを製造するラインへ戻すことが
できる。
【0013】本発明の連続方法の特徴は重質生成物を連
続的に抜き出すことにある。それによって重質生成物の
ボイラ内での濃度を減らすことができ、異性化温度を安
定化させることができるという利点がある。本発明方法
の他の利点は、重質生成物をα−イソフォロンの製造設
備内で再循環できるため、その処理に高価な操作をする
必要がない点にある。本発明方法のさらに他の利点は触
媒量の消費量が少ないという点にある。以下、本発明の
実施例を説明する。
続的に抜き出すことにある。それによって重質生成物の
ボイラ内での濃度を減らすことができ、異性化温度を安
定化させることができるという利点がある。本発明方法
の他の利点は、重質生成物をα−イソフォロンの製造設
備内で再循環できるため、その処理に高価な操作をする
必要がない点にある。本発明方法のさらに他の利点は触
媒量の消費量が少ないという点にある。以下、本発明の
実施例を説明する。
【0014】使用した装置は下記(1)と(2)で構成
される: (1) 300gのα−イソフォロンを収容可能な異性
化ボイラー(反応装置)で、長さ1m、直径が20mm
の断熱カラムを頭部に有し、その内部には316Lステ
ンレス鋼のSulzer EX 20 構造の充填物が収容され、頭
部にはタイマーで還流比を調節する断熱式カラムヘッド
が取り付けられている。 (2) 上記ボイラーを取り付けたカラムと同一の精留
カラム。α−およびβ−イソフォロンの混合物はこの精
留カラムの中央から導入される。
される: (1) 300gのα−イソフォロンを収容可能な異性
化ボイラー(反応装置)で、長さ1m、直径が20mm
の断熱カラムを頭部に有し、その内部には316Lステ
ンレス鋼のSulzer EX 20 構造の充填物が収容され、頭
部にはタイマーで還流比を調節する断熱式カラムヘッド
が取り付けられている。 (2) 上記ボイラーを取り付けたカラムと同一の精留
カラム。α−およびβ−イソフォロンの混合物はこの精
留カラムの中央から導入される。
【0015】
【実施例】実施例1 予めメタノールにKOHを約20重量%の濃度に溶解し
た0.02重量%のKOH(純粋なKOH)を含む30
0gのα−イソフォロン(エルフ・アトケム社製)を上
記装置に導入する。混合物を600mbarの圧力下で
沸騰させる。195℃で還流が始まり、196℃で安定
する。頭部温度は約166℃で安定する。この状態でタ
イマーを始動させ、還流比を80に調整する。それと同
時に、メタノールに溶した0.004重量%のKOH
(純粋なKOH)を含むα−イソフォロンを16.5g
/時間の流量で異性化反応装置へ導入するポンプを始動
させる。
た0.02重量%のKOH(純粋なKOH)を含む30
0gのα−イソフォロン(エルフ・アトケム社製)を上
記装置に導入する。混合物を600mbarの圧力下で
沸騰させる。195℃で還流が始まり、196℃で安定
する。頭部温度は約166℃で安定する。この状態でタ
イマーを始動させ、還流比を80に調整する。それと同
時に、メタノールに溶した0.004重量%のKOH
(純粋なKOH)を含むα−イソフォロンを16.5g
/時間の流量で異性化反応装置へ導入するポンプを始動
させる。
【0016】4時間運転した後、頭部温度は175〜1
76℃で安定し、平均組成が72/28のβ−イソフォ
ロン/α−イソフォロン混合物が15g/時間の流量で
生成される。この装置で210時間運転した。異性化反
応装置の温度は196〜197℃で安定する。頭部温度
は一定で、176〜177℃である。頭部で得られた混
合物の組成と流量は一定で、それぞれ平均72%のβ−
イソフォロン(70〜75%で変動)および平均が1
4.5g/時間(14〜15g/時間で変動)である。
純粋なβ−イソフォロンの生産性は平均10g/時間で
ある。
76℃で安定し、平均組成が72/28のβ−イソフォ
ロン/α−イソフォロン混合物が15g/時間の流量で
生成される。この装置で210時間運転した。異性化反
応装置の温度は196〜197℃で安定する。頭部温度
は一定で、176〜177℃である。頭部で得られた混
合物の組成と流量は一定で、それぞれ平均72%のβ−
イソフォロン(70〜75%で変動)および平均が1
4.5g/時間(14〜15g/時間で変動)である。
純粋なβ−イソフォロンの生産性は平均10g/時間で
ある。
【0017】異性化反応装置から連続して抜き出された
材料の組成は安定しており、8時間目からは2%の重質
生成物(ガスクロマトグラフィーで測定)を含むように
なる。その97%はα−およびβ−イソフォロンで、1
%は各種化合物である。210時間かけて3605gの
α−イソフォロンを導入した。3036gのβ−イソフ
ォロン/α−イソフォロン(72/28)混合物(すな
わち2185gのβ−イソフォロン)が得られた。2%
の重質生成物と1%の各種化合物とを含む311gのイ
ソフォロンを異性化反応装置から抜き出した。これは導
入したイソフォロンの0.2%の損失に当たる。これは
重質生成物の一時間当たりの生成量が0.03gであっ
たことを意味する。
材料の組成は安定しており、8時間目からは2%の重質
生成物(ガスクロマトグラフィーで測定)を含むように
なる。その97%はα−およびβ−イソフォロンで、1
%は各種化合物である。210時間かけて3605gの
α−イソフォロンを導入した。3036gのβ−イソフ
ォロン/α−イソフォロン(72/28)混合物(すな
わち2185gのβ−イソフォロン)が得られた。2%
の重質生成物と1%の各種化合物とを含む311gのイ
ソフォロンを異性化反応装置から抜き出した。これは導
入したイソフォロンの0.2%の損失に当たる。これは
重質生成物の一時間当たりの生成量が0.03gであっ
たことを意味する。
【0018】カラムヘッドからの流れを保持タンクに貯
蔵した後、100mbarの圧力下で運転される精留カ
ラムの中央へ送った。精留カラムの頭部温度は110℃
で安定し、カラム底部の温度は135℃で安定する。ト
ップ留分のβ−イソフォロンの純度は99.2%であっ
た。カラム底部から抜き出した流れには6〜4%のβ−
イソフォロンが含まれる。頭部から7.2140gの9
9%β−イソフォロンが回収される。従って、精留カラ
ムに導入したβ−イソフォロンの98%が回収され、平
均5%のβ−イソフォロンを含む896gのα−イソフ
ォロンが底部で回収された。この混合物は異性化反応装
置または市販のイソフォロンと触媒とを混合する混合器
へ再循環した。
蔵した後、100mbarの圧力下で運転される精留カ
ラムの中央へ送った。精留カラムの頭部温度は110℃
で安定し、カラム底部の温度は135℃で安定する。ト
ップ留分のβ−イソフォロンの純度は99.2%であっ
た。カラム底部から抜き出した流れには6〜4%のβ−
イソフォロンが含まれる。頭部から7.2140gの9
9%β−イソフォロンが回収される。従って、精留カラ
ムに導入したβ−イソフォロンの98%が回収され、平
均5%のβ−イソフォロンを含む896gのα−イソフ
ォロンが底部で回収された。この混合物は異性化反応装
置または市販のイソフォロンと触媒とを混合する混合器
へ再循環した。
【0019】実施例2 210時間運転した後に、異性化反応装置の蒸留カラム
の還流比を20に修正し、その状態で運転をさらに24
時間維持した。頭部で20重量%のβ−イソフォロンを
含む留分が52g/時間の流量で得られる。異性化反応
装置の温度は196℃で安定し、頭部温度は190℃で
安定する。α−イソフォロンの導入量は異性化反応装置
内で同じ重量が維持されるように調整する。すなわち
0.0005%のKOHを含むイソフォロン濃度(実施
例1で用いた溶液の4倍希釈)で、導入処理量を53.
5g/時間にした。異性化反応装置から抜き出する処理
量は1.5g/時間に維持した。この留分の分析結果は
安定で、約97%のイソフォロン、約2%の重質生成物
および約1%の各種化合物である。β−イソフォロンの
生産性は平均10.4g/時間で、実施例1とほぼ同じ
である。24時間で純度99.2%のβ−イソフォロン
240gが生成した。
の還流比を20に修正し、その状態で運転をさらに24
時間維持した。頭部で20重量%のβ−イソフォロンを
含む留分が52g/時間の流量で得られる。異性化反応
装置の温度は196℃で安定し、頭部温度は190℃で
安定する。α−イソフォロンの導入量は異性化反応装置
内で同じ重量が維持されるように調整する。すなわち
0.0005%のKOHを含むイソフォロン濃度(実施
例1で用いた溶液の4倍希釈)で、導入処理量を53.
5g/時間にした。異性化反応装置から抜き出する処理
量は1.5g/時間に維持した。この留分の分析結果は
安定で、約97%のイソフォロン、約2%の重質生成物
および約1%の各種化合物である。β−イソフォロンの
生産性は平均10.4g/時間で、実施例1とほぼ同じ
である。24時間で純度99.2%のβ−イソフォロン
240gが生成した。
Claims (10)
- 【請求項1】 アルカリ媒体中でアセトンを三量化して
得られる3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−2−エ
ン−1−オン(α−イソフォロン)の均質触媒による異
性化で3,5,5−トリメチルシクロヘキサ−3−エン
−1−オン(β−イソフォロン)を連続的に製造する方
法において、 下記(a)〜(e)を特徴とする方法: (a) α−イソフォロンと水酸化アルカリ溶液とを反
応領域に連続的に導入し、(b) 反応混合物を少なく
とも150℃の温度に加熱し、(c) 反応混合物から
下記(1)および(2)を連続的且つ同時に除去し、 (1)150〜216℃の温度と350ミリバール〜大
気圧の圧力で蒸留によって30〜90重量%のβ−イソ
フォロンを含む留分を除去し、 (2)反応混合物中の重質生成物の含有率が7重量%以
下となるように重質生成物を抜き出し、(d) β−イ
ソフォロン/α−イソフォロンの比が99%以上となる
純度のβ−イソフォロンが得られるように(c)の(1)
で蒸留した留分を蒸溜と平行して100〜150℃の温
度で連続的に減圧精留し、(e) 精留塔の残留物を反
応領域へ連続的に戻す。 - 【請求項2】 段階(b)で反応混合物を約185〜2
16℃の温度に加熱する請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 段階(c)の(1)で蒸留した留分が約
50〜70重量%の量のβ−イソフォロンを含む請求項
1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 水酸化アルカリがKOHである請求項1
〜3のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項5】 水酸化アルカリを低分子量の脂肪族アル
コールに溶解する請求項1〜4のいずれか一項に記載の
方法。 - 【請求項6】 低分子量の脂肪族アルコールがメタノー
ルまたはエタノールである請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 使用した(反応領域に導入した)α−イ
ソフォロンに対して0.03重量%以下の量の水酸化ア
ルカリを用いる請求項1〜6のいずれか一項に記載の方
法。 - 【請求項8】 使用するα−イソフォロンの0.010
〜0.020重量%の量の水酸化アルカリを用いる請求
項7に記載の方法。 - 【請求項9】 段階(c)の(2)で異性化反応装置か
ら抜き出した重質生成物をα−イソフォロンの製造ライ
ンへ再循環する請求項1に記載の方法。 - 【請求項10】 アセトンの三量化反応後および塩基触
媒の中和前に上記重質生成物をα−イソフォロンの製造
ラインに導入する請求項9に記載の方法。
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