JP2001018891A - 船用プロペラ駆動装置 - Google Patents

船用プロペラ駆動装置

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JP2001018891A
JP2001018891A JP11189072A JP18907299A JP2001018891A JP 2001018891 A JP2001018891 A JP 2001018891A JP 11189072 A JP11189072 A JP 11189072A JP 18907299 A JP18907299 A JP 18907299A JP 2001018891 A JP2001018891 A JP 2001018891A
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三樹雄 堀田
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久則 森
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Hiroyuki Kitagawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船用プロペラ駆動装置において、単一のレバ
ー操作により、各種運転モード並びに各種駆動状態での
運転を可能とすることを目的としている。 【解決手段】 減速ギヤ機構と静油圧式トランスミッシ
ョン(HST)9を有し、上記減速ギヤ機構のみを介す
る直結駆動状態と静油圧式トランスミッション9を経由
するHST駆動状態とに切り換え自在な減速逆転機15
と、上記各駆動状態を選択あるいは組み合わせてなる複
数の運転モードに切換え設定可能なモード選定スイッチ
72と、エンジン1のガバナ装置82、減速逆転機15
の直結用クラッチ10、HST用クラッチ33,34及
びHSTレバー87に連動する単一のコントロールレバ
ー70とを備えている。単一のコントロールレバー70
の操作により、各運転モードにおいて、前後進及び中立
の切換え、プロペラ回転数の制御及び駆動状態切換えを
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、主として漁船に
適した船用プロペラ駆動装置に関し、特に、運転状況に
応じて任意の減速手段に駆動状態を切り換えることがで
きる船用プロペラ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の船用プロペラ駆動装置は、特開平
6−201029号のように固定減速比の減速ギヤ機構
のみを内蔵した減速逆転機や、船体側方に補助プロペラ
を有するサイドスラスターのように、静油圧式トランス
ミッション(Hydro static transmission;以下「HS
T」という)のみを備えた減速逆転機を搭載しているも
のが殆どであるが、特開平5−77788号に記載され
ているように、減速ギヤ機構と静油圧式トランスミッシ
ョンを組み合わせ、船舶の運転条件に応じて減速手段を
切り換える減速逆転機を搭載したものも開発されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−201
029号公報に記載された直結駆動のみのプロペラ駆動
装置は、漁労用トローリング機構を装備しており、減圧
弁を利用してクラッチ摩擦板をスリップさせることによ
り、負荷に応じて一定の低速トローリング運転ができる
ようになっている。しかしながら、トローリング運転す
る場合には、クラッチの切換え用レバーと、トローリン
グレバーと、機関スロットル用レバーとの、合計3本の
レバーを操作しなければならす、操作が複雑になる。
【0004】また、エンジンの前部駆動が必要となる場
合、たとえば、集魚灯を多数装備した漁り火漁船では、
エンジンのクランク軸前部に連結した発電機により集魚
灯を灯しながら運転することになるが、機関の回転数は
発電機の設定回転数に合わせておかなければならないた
め、船を一定位置に静止させたりあるいは一定低速運転
する操作が一層複雑になり、各レバーの相対的な操作の
順序を間違えたり、あるいは操作間隔がずれたりするた
め、操作に熟練性を要する。
【0005】前記特開平5−77785号公報に記載さ
れたプロペラ駆動装置は、前述のように運転条件に合わ
せて、機械式動力伝達経路と油圧式動力伝達経路とを切
り換えて使用するようになっているが、その操作手段に
ついては何等記載されていない。
【0006】
【発明の目的】本願発明の目的は、モード選定スイッチ
による運転モードの切換操作と、ガバナ装置、直結用ク
ラッチ、HST用クラッチ及びHSTレバーに連動する
単一のコントロールレバーの操作とを組み合わせること
により、航走モード及び漁労モード等各運転モードにお
いて、単一のコントロールレバーの操作のみで、駆動状
態の切換え及びプロペラ回転数の調整を可能とし、操船
の簡素化を図ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願請求項1記載の発明
は、減速ギヤ機構と静油圧式トランスミッション(HS
T)を有し、上記減速ギヤ機構のみを介してプロペラ軸
に動力を伝達する直結駆動状態と静油圧式トランスミッ
ションを経由してプロペラ軸に動力を伝達するHST駆
動状態とに切換自在な減速逆転機と、上記各駆動状態を
選択あるいは組み合わせてなる複数の運転モードに切換
設定可能なモード選定スイッチと、エンジンのガバナ装
置、減速逆転機の直結用クラッチ、HST用クラッチ及
びHSTレバーに連動する単一のコントロールレバーと
を備え、上記単一のコントロールレバーの操作により、
各運転モードにおいて、前後進及び中立の切換え、プロ
ペラ回転数の制御及び駆動状態切換えを行えるようにし
ていることを特徴とする船用プロペラ駆動装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】図4は本願発明を適用した船用プ
ロペラ駆動装置の油圧回路図であり、エンジン1の出力
軸2とプロペラ軸13間に減速逆転機15を配置してい
る。該減速逆転機15は、減速逆転機入力軸6と減速逆
転機出力軸7を内蔵すると共に、減速小ギヤ11とこれ
に噛み合う減速大ギヤ12からなる固定減速比の減速ギ
ア機構を内蔵しており、かかる減速ギヤ機構に加え、静
油圧式トランスミッション(再説明になるが、Hydro st
atic transmission;以下「HST」という)9を切換
自在に組み付けてあり、直結用油圧嵌脱クラッチ10
と、HST用油圧嵌脱クラッチ33,34の嵌脱によ
り、上記減速ギヤ機構のみを介して動力が伝達される直
結駆動状態と、HST9を経由して動力が伝達されるH
ST駆動状態とに切り換えることができるようになって
いる。
【0009】減速逆転機入力軸6は、エンジン出力軸2
のフライホイール3にゴムダンパー継手5を介して連結
しており、減速逆転機入力軸6には前記直結用油圧嵌脱
クラッチ10のアウターケース10aが一体に固着され
ると共にインナーハブ10bが回転可能に嵌合し、該イ
ンナーハブ10bに前記減速小ギヤ11が一体に形成さ
れ、直結用油圧嵌脱クラッチ10を接続することにより
減速逆転機入力軸6から減速小ギヤ11へと動力が伝達
されるようになっている。
【0010】HST9は、周知のようにアキシャルプラ
ンジャ型の入力側の油圧ポンプ20と、同様にアキシャ
ルプランジャ型の出力側の油圧モータ21とを、油圧閉
回路(油路24,25)によって流体的に接続したもの
であり、たとえば油圧ポンプ20から吐出される作動油
の流れを変更することにより、前進(油圧モータ21の
正転)、後進(油圧モータ21の逆転)及び中立状態に
切り換えると共に、油圧ポンプ20(又は/及び油圧モ
ータ21)の斜板角を変更することにより変速比を変更
して、モータ回転数すなわちプロペラ回転数を調整し、
設定することができようになっており、上記前後進及び
中立の切換え並びにモータ回転数の調整設定を、HST
レバー87(図1)の回動操作により行うようになって
いる。油圧閉回路の各油路24,25は、それぞれチェ
ック弁26,27を介してチャージング用分岐油路28
に接続しており、該分岐通路28から油圧閉回路内へと
作動油を補充する。
【0011】油圧ポンプ20のポンプ軸30は、HST
ポンプ用油圧嵌脱クラッチ33を介して減速逆転機入力
軸6に断続切換可能に連結している。油圧モータ21の
モータ軸31には、継手36を介してクラッチ軸37が
連結されており、該クラッチ軸37には、前記減速大ギ
ヤ12に常時噛み合う第2減速小ギヤ35が回転可能に
嵌合すると共に、HSTモータ用油圧嵌脱クラッチ34
が配置されている。該HSTモータ用油圧嵌脱クラッチ
34は、アウターケース34aがクラッチ軸37に一体
に固着され、インナーハブ34bが前記第2減速小ギヤ
35と一体に形成されてクラッチ軸37に回転可能に嵌
合しており、第2減速小ギヤ35とクラッチ軸37の間
を断続切換自在に連結する。
【0012】直結用及びHST用の各油圧嵌脱クラッチ
10,33,34は湿式多板型の摩擦クラッチであり、
直結用及びHST用の各油圧嵌脱クラッチ10,33,
34内の作動油室はクラッチ作動油路38,39,40
を介してそれぞれ電磁切換弁42,43,44の一方の
ポートに接続し、各電磁切換弁42,43,44の作動
部はコントローラ69に接続している。
【0013】各電磁切換弁42,43,44の他方のポ
ートは、共通の作動油路45に集合すると共に、切換弁
46及び作動油路47を介して作動油ポンプ51の吐出
口に接続しており、該作動油ポンプ51の吸込み側油路
56は油こし器55を介して油溜(オイルタンク)52
に接続している。作動油ポンプ51のポンプ駆動軸57
には、ドリブンギヤ60が固着された伝動軸59が連結
しており、前記ドリブンギヤ60は直結用油圧嵌脱クラ
ッチ10のアウターケース10aに固着されたドライブ
ギヤ61に常時噛み合っており、エンジン運転中は、常
時作動油ポンプ51が作動するようになっている。
【0014】作動油ポンプ51は、前述のように各油圧
嵌脱クラッチ10,33,34に対してクラッチ作動油
を供給する本来の機能に加え、HST9のチャージング
ポンプとしての機能も兼用するように構成されており、
作動油ポンプ51の吐出側作動油路47の途中(分岐点
P)からチャージング油路54aが分岐し、ラインフィ
ルター62及びチャージング油路54bを介してHST
9のチャージング用分岐油路28に接続している。ま
た、HST9の油圧閉回路内の漏油はドレン油路101
を介して上記作動油ポンプ51の油溜52に戻るように
なっている。すなわち、各油圧嵌脱クラッチ10,3
3,34の断続切換作動と、HST9への作動油のチャ
ージングとを、共通の油溜52、共通の作動油、一部共
通の油路47及び共通の作動油ポンプ51を利用して行
うようになっている。
【0015】作動油路47の分岐点Pからは潤滑油路6
3も分岐しており、該潤滑油路63には、作動油調圧弁
65、潤滑油クーラ66及び潤滑油調圧弁(クラッチ
用)67が設けられ、各油圧嵌脱クラッチ10,33,
34の潤滑個所へ上記共通の作動油を、潤滑油として供
給するようになっている。
【0016】図4は直結駆動状態を示しており、減速ギ
ヤ11、12のみを介して減速逆転機入力軸6と減速逆
転機出力軸7とを連結した状態である。すなわち、HS
T用両電磁切換弁43,44をオフとし、直結用電磁切
換弁42をオンとすることにより、HSTポンプ用及び
HSTモータ用両油圧嵌脱クラッチ33,34を切り、
直結用油圧嵌脱クラッチ10を接続しており、これによ
り、エンジン出力軸2からの動力は、フライホイール
3、継手5、減速逆転機入力軸6、減速小ギヤ11、減
速大ギヤ12及び減速逆転機出力軸7を介してプロペラ
軸13へと伝達され、プロペラ14を回転する。この場
合、上記減速小ギヤ11と減速大ギヤ12の間で、固定
減速比により減速される。
【0017】図5はHST駆動状態を示しており、HS
T用両電磁切換弁43,44をオンとし、直結用電磁切
換弁42をオフとすることにより、HSTポンプ用及び
HSTモータ用両油圧嵌脱クラッチ33,34を接続
し、直結用油圧嵌脱クラッチ10を切っており、これに
より、エンジン出力軸2の動力は、フライホイール3、
継手5、減速逆転機入力軸6、HSTポンプ用油圧嵌脱
クラッチ33及びポンプ軸30を介してHST9に伝達
され、HST9内で所望の設定変速比に減速され、モー
タ軸31、クラッチ軸37、HSTモータ用油圧嵌脱ク
ラッチ34、第2減速小ギヤ35、減速大ギヤ12及び
減速逆転機出力軸7を介してプロペラ軸13へと伝達さ
れ、プロペラ14を回転する。
【0018】図1は使用制御機器の構成を示す配線略図
であり、前記コントローラ69に対し、入力用の操作機
器としては、前後進及び中立の切換え、駆動状態の切換
え及び設定プロペラ回転数の各信号を入力するリモコン
ヘッド71と、航走モード及び漁労モードの各運転モー
ドを選択して入力するモード選定スイッチ72と、漁労
モード時の設定機関回転数を入力する機関回転数設定ダ
イヤル73とを備えている。検出機構としては、機関回
転数センサー75とプロペラ回転数センサー76とを備
え、それぞれ検出回転数信号を入力するようになってい
る。上記リモコンヘッド71と機関回転数設定ダイヤル
73はそれぞれ位置検出装置(ポテンショメータ)8
0,81を介してコントローラ69に接続しており、モ
ード選定スイッチ72には、航走モードボタン78と漁
労モードボタン79を設けてある。
【0019】コントローラ69の出力側には、前述のよ
うにHSTポンプ用油圧嵌脱クラッチ33の電磁切換弁
43と、HSTモータ用油圧嵌脱クラッチ34の電磁切
換弁44と、直結用油圧嵌脱クラッチ10の電磁切換弁
42が接続すると共に、ガバナ装置82のレギュレータ
レバー84と、HST9のHSTレバー87が接続して
いる。
【0020】リモコンヘッド71には単一のコントロー
ルレバー70が回動操作可能に備えられており、コント
ロールレバー70の回動操作位置を位置検出装置80で
検出し、コントローラ69に入力することにより、予め
コントローラ69に記憶された各運転モードの制御パタ
ーンに従い、各電磁切換弁42,43,44と、ガバナ
装置82と、HSTレバー87の総ての駆動部又は選択
された一部の駆動部にそれぞれ所定の制御信号を送るよ
うになっている。すなわち、単一のコントロールレバー
70の回動操作により、各運転モードにおいて、各油圧
嵌脱クラッチ10,33,34の嵌脱と、レギュレータ
レバー84による機関回転数の調節設定と、HSTレバ
ー87による前後進及び中立位置の切換え並びにプロペ
ラ回転数(モータ回転数)設定に関する総ての操作、あ
るいは選択された一部の操作を行えるようになってい
る。
【0021】図2は航走モードにおけるコントロールレ
バー70の制御パターンを示しており、各油圧嵌脱クラ
ッチ10,33,34の電磁切換弁42,43,44の
切換操作、HSTレバー87の回動操作及びガバナ装置
82のレギュレータレバー84の操作は、すべてコント
ロールレバー70の回動操作のみが有効となり、一方、
機関回転数設定ダイヤル73による機関回転数の設定操
作は無効となっている。
【0022】航走モードにおけるコントロールレバー7
0の制御パターンを具体的に説明すると、前進側におい
て、中立レバー位置P0から前進側中間レバー位置(切
換レバー位置)P1までの前進低速域W1はHST駆動状
態となるように設定され、前進側中間レバー位置P1か
ら前進全速レバー位置P2までの前進高速域W2は直結駆
動状態となるように設定されている。後進側は中立レバ
ー位置P0から後進全速レバー位置P3までの全後進域W
3が、HST駆動状態となるように設定されている。上
記各速度域W1、W2、W3では、コントロールレバー7
0の回動量に応じて、機関回転数及び/又はHST9の
減速比を変更することにより、無段階でプロペラ回転数
を設定できるようになっている。
【0023】図3は漁労モードにおける制御パターンを
示しており、各油圧嵌脱クラッチ10,33,34の電
磁切換弁42,43,44の切換え操作及びHSTレバ
ー87の回動操作は、コントロールレバー70により有
効となるが、機関回転数については機関回転数設定ダイ
ヤル73により所望の値に固定(設定)される。
【0024】漁労モードにおけるコントロールレバー7
0の制御パターンを具体的に説明すると、前進側におい
て、中立レバー位置P0から漁労前進全速レバー位置P4
までの漁労前進域W4は、すべてHST駆動状態となる
ように設定されており、後進側も中立レバー位置P0か
ら漁労後進全速レバー位置P5までの漁労後進域W5はす
べてHST駆動状態となるように設定されている。上記
各前後進域W4、W5内では、コントロールレバー70の
回動量に応じて、HST9の減速比を変更することによ
り、無段階でプロペラ回転数を設定できるようになって
いる。
【0025】
【作用】1.航走モード選定時の場合 図1において、モード選定スイッチ72の航走モードボ
タン78を選定する。これにより、ガバナ装置82、各
電磁切換弁42,43,44及びHSTレバー87に対
してコントロールレバー70の操作のみが有効となり、
図2に示す制御パターンにしたがって、以下のように駆
動状態の切換え、前後進及び中立の切換え並びにプロペ
ラ回転数の設定を行うことができる。
【0026】[前進低速域での運転]図2の航走モード
において、コントロールレバー70を前進低速域W1内
にセットする。そうすると、直結用油圧嵌脱クラッチ1
0が切れると共にHST用油圧嵌脱クラッチ33,34
が接続し、それと同時にHSTレバー87は、作動モー
タ等のアクチュエータによりコントロールレバー70の
回動量に対応した量だけ前進側に回動し、所望の変速比
に設定される。これにより、HST駆動状態で、かつ、
所望のプロペラ回転数での前進低速運転となる。
【0027】運転中、コントロールレバー70の位置は
位置検出装置80で判別され、該位置に対応する設定プ
ロペラ回転数と、プロペラ回転数センサー76(図1)
により検出した実際のプロペラ回転数を比較し、差があ
る場合には、HSTレバー87及び/又はガバナ装置8
2のレギュレータレバー84が自動的に回動して、HS
T9の減速比及び/又は機関回転数を調節し、実際のプ
ロペラ回転数を設定プロペラ回転数に近付ける。
【0028】[前進高速域での運転]図2の航走モード
において、コントロールレバー70を前進高速域W2内
にセットする。立ち上がり時は前進低速域W1での運転
と同様にHST駆動状態であるが、機関回転数が上昇
し、前進側中間レバー位置(切換レバー位置)P1に対
応する所定の機関回転数を越えると、直結駆動状態に自
動的に切り換わり、ガバナ装置82のレギュレータレバ
ー84を作動して、コントロールレバー70のセット位
置に対応する機関回転数まで機関回転数を上げ、プロペ
ラ回転数を上げる。
【0029】運転中、コントロールレバー70の位置は
位置検出装置80で判別され、該位置に対応する設定プ
ロペラ回転数と、プロペラ回転数センサー76により検
出した実際のプロペラ回転を比較し、差がある場合に
は、ガバナ装置82のレギュレータレバー84が自動的
に作動し、機関回転数を調節して、プロペラ回転数を設
定プロペラ回転数に近付ける。
【0030】[後進での運転]図2の航走モードにおい
て、コントロールレバーを後進域W3内にセットする。
立ち上がりからHST駆動状態となり、HSTレバー8
7は、コントロールレバー70の回動量に対応した量だ
け後進側に回動し、所望の変速比に設定される。これに
より、HST駆動状態で、かつ、所望のプロペラ回転数
での後進運転となる。
【0031】運転中、コントロールレバー70の位置は
位置検出装置80で判別され、該位置に対応する設定プ
ロペラ回転数と、プロペラ回転数センサー76により検
出した実際のプロペラ回転を比較し、差がある場合に
は、HSTレバー87及び/又はガバナ装置82のレギ
ュレータレバー84が自動的に回動してHST9の減速
比及び/又は機関回転数を調節し、実際のプロペラ回転
数を設定プロペラ回転数に近付ける。
【0032】2.漁労モード選択時の場合 図1において、モード選定スイッチ72の漁労モードボ
タン79を選定する。この場合、コントロールレバー7
0による操作は、各嵌油圧嵌脱クラッチ10,33,3
4の電磁切換弁42,43,44及びHSTレバー87
に対しては有効であるが、ガバナ装置82のレギュレー
タレバー84に対しては無効状態となり、機関回転数に
ついては、設定ダイヤル73により、発電機等の前部駆
動装置に対応した値に設定(固定)する。そうして、図
3に示すレバー操作範囲での回動操作により、以下のよ
うに前後進の切換え及びプロペラ回転数の設定を行うこ
とができる。
【0033】[漁労前進運転]図3の漁労モードにおい
て、コントロールレバー70を漁労前進域W4内にセッ
トする。そうすると、直結用油圧嵌脱クラッチ10が切
れると共にHST用油圧嵌脱クラッチ33,34が接続
し、それと同時にHSTレバー87は、作動モータ等の
アクチュエータによりコントロールレバーの回動量に対
応した量だけ前進側に回動し、所望の変速比に設定され
る。これにより、HST駆動状態で、かつ、所望のプロ
ペラ回転数での前進漁労運転となる。
【0034】運転中、コントロールレバー70の位置は
位置検出装置80で判別され、該位置に対応する設定プ
ロペラ回転数と、プロペラ回転数センサー76により検
出した実際のプロペラ回転を比較し、差がある場合に
は、HSTレバー87が自動的に回動してHST9の減
速比を調節し、実際のプロペラ回転数を設定プロペラ回
転数に近付ける。なお、機関回転数は前述のように設定
ダイヤル73により発電機等前部駆動装置に対応させて
固定しているので、プロペラ回転数の変化によって前部
駆動装置が影響を受けることは殆どない。
【0035】[漁労後進運転]コントロールレバー70
を漁労後進域W5内にセットする。そうすると、直結用
油圧嵌脱クラッチ10が切れると共にHST用油圧嵌脱
クラッチ33,34が接続し、それと同時にHSTレバ
ー87は、作動モータ等のアクチュエータによりコント
ロールレバー70の回動量に対応した量だけ後進側に回
動し、所望の変速比に設定される。これにより、HST
駆動状態で、かつ、所望のプロペラ回転速度での漁労後
進運転となる。
【0036】運転中、コントロールレバー70の位置は
位置検出装置80で判別され、該位置に対応する設定プ
ロペラ回転数と、プロペラ回転数センサー76により検
出した実際のプロペラ回転を比較し、差がある場合に
は、HSTレバー87が自動的に回動してHST9の減
速比を調節し、実際のプロペラ回転数を設定プロペラ回
転数に近付ける。
【0037】以上のように本願実施の形態では、航走時
には機関回転数に応じて、高速では直結駆動状態、低速
ではHST駆動状態に使い分けているが、操船者はそれ
に関係なく、単一のコントロールレバー70の操作に
て、船側0から前進全速までの操船が可能となり、ま
た、漁労時においては、機関回転数は、プロペラ回転数
とは別に調節ダイヤル73により設定可能なため、プロ
ペラ回転数は航走時と同じコントロールレバー70によ
り設定可能となるのである。
【0038】
【その他の実施の形態】(1)HSTポンプ用及びHS
Tモータ用両油圧嵌脱クラッチ33,34を共通のHS
T用電磁切換弁42又は43で切換できるように構成す
ることもできる。
【0039】(2)運転モードとして、図2に示す航走
モードでは、後進をHST駆動のみに設定しているが、
直結駆動の後進高速域を有する制御パターンとすること
もできる。
【0040】(4)図1ではモード選定スイッチ72を
押しボタン型で表しているが、回動レバー型等を採用す
ることも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、 (1)減速ギヤ機構と、HSTを切換自在に組み合わせ
ることにより、航行条件に応じて減速手段を変更できる
ようにしているのに加え、各種運転モードを選択自在な
モード選定スイッチと、ガバナ装置、直結用クラッチ、
HST用クラッチ及びHSTレバーに連動可能な単一の
コントロールレバーを組み合わせているので、いずれの
運転モードでも、単一のコントロールレバーの操作によ
り、各運転状況に応じた駆動状態に切り換えることがで
きると共に、プロペラ回転数を設定することができ、操
船が容易になる。また、レバー数が減ることにより、部
品コストの低減にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用した船用プロペラ駆動装置の
制御機器の配線略図である。
【図2】 航走モード時のコントロールレバーの制御パ
ターンを示す配線略図である。
【図3】 漁労モード時のコントロールレバーの制御パ
ターンを示す配線略図である。
【図4】 本願発明を適用した船用プロペラ駆動装置の
油圧回路図であって、直結駆動状態を示している。
【図5】 本願発明を適用した船用プロペラ駆動装置の
油圧回路図であって、HST駆動状態を示している。
【符号の説明】
9 静油圧式トランスミッション(HST) 10 直結用油圧嵌脱クラッチ 13 プロペラ軸 15 減速逆転機 20 HST用油圧ポンプ 21 HST用油圧モータ 24,25 油圧閉回路の油路 30 ポンプ軸 31 モータ軸 33 HSTポンプ用油圧嵌脱クラッチ 34 HSTモータ用油圧嵌脱クラッチ 69 コントローラ 70 コントロールレバー 71 コントロールヘッド 72 モード選定スイッチ 73 漁労時機関回転数設定ダイヤル 82 ガバナ装置 84 レギュレータレバー 87 HSTレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 孝司 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 北川 浩之 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減速ギヤ機構と静油圧式トランスミッシ
    ョン(HST)を有し、上記減速ギヤ機構のみを介して
    プロペラ軸に動力を伝達する直結駆動状態と静油圧式ト
    ランスミッションを経由してプロペラ軸に動力を伝達す
    るHST駆動状態とに切換自在な減速逆転機と、 上記各駆動状態を選択あるいは組み合わせてなる複数の
    運転モードに切換設定可能なモード選定スイッチと、 エンジンのガバナ装置、減速逆転機の直結用クラッチ、
    HST用クラッチ及びHSTレバーに連動する単一のコ
    ントロールレバーとを備え、 上記単一のコントロールレバーの操作により、各運転モ
    ードにおいて、前後進及び中立の切換え、プロペラ回転
    数の制御及び駆動状態切換えを行えるようにしているこ
    とを特徴とする船用プロペラ駆動装置。
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