JP2001018868A - サスペンションメンバ組付装置 - Google Patents

サスペンションメンバ組付装置

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JP2001018868A
JP2001018868A JP11189160A JP18916099A JP2001018868A JP 2001018868 A JP2001018868 A JP 2001018868A JP 11189160 A JP11189160 A JP 11189160A JP 18916099 A JP18916099 A JP 18916099A JP 2001018868 A JP2001018868 A JP 2001018868A
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伸治 遠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半自動サスペンションメンバ組付装置におい
て、人間が行う作業を省力化し、確実にサスペンション
メンバの組付作業を行う。 【解決手段】 ナットランナベース6に対し、ガイド10
を上方へと伸張可能としている。さらに、ガイド10の端
部に、ナットランナ4,5の位置決めピン14,15を固定
している。位置決めピン14,15を、手作業によりナット
ランナ4,5と独立して移動させ、位置決めを行う。か
かる位置決め作業は、人間の得意とするところであり、
従来の自動機のごとき複雑な制御が不要となる。しか
も、この位置決め作業の際に、重量物であるナットラン
ナ4,5は持ち上げる必要が無い。よって補助動力装置
等を用いることもなく、作業者によるピン14,15の所定
の位置決め穴への係合作業を、容易に行うことが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルト、ナット等
の締結部材を用いてサスペンションメンバを車体に固定
するための、サスペンションメンバ組付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車体に対する正確な位置決め
を行いながら、全自動でサスペンションメンバを車体に
確実に組み付ける装置が用いられており、特開平1-1452
89号公報等に、その詳細が開示されている。以上のごと
きサスペンションメンバ組付装置は、サスペンションメ
ンバの組み付け工程の全て(位置決め、仮止め、増し締
め)を全自動で行うものであり、確実な組付作業を、人
力を全く必要とせずに行うことが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年で
は、設備コストの低減が求められるようになり、高コス
トの全自動組付装置に代えて、一部の作業を人間が肩代
わりすることで、サスペンションメンバの組付作業の確
実性を損なうことなく設備コストの低減を図ることが行
われている。かかる場合に用いられる半自動サスペンシ
ョンメンバ組付装置は、例えば、被固定物に対する装置
の位置決め等、人間には容易であるが、機械で行うため
には高度な制御技術と高い作動精度が要求される作業を
作業者が行い、装置の移動やボルトの締付作業等、大き
な力を必要とする作業を機械で行うというものである。
【0004】本発明は、以上のごとく一部の作業を人間
が行う半自動サスペンションメンバ組付装置において、
人間が行う作業を省力化し、確実にサスペンションメン
バの組付作業を行うことを可能とすることを課題とす
る。また、半自動サスペンションメンバ組付装置の、更
なる簡略化を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1に係るサスペンションメンバ組付装
置は、ナットランナを支持するナットランナベースのガ
イドを、前記ナットランナの移動方向に伸張可能に設
け、該ガイドの端部に、前記ナットランナの位置決めピ
ンを固定したことを特徴とする。
【0006】サスペンションメンバの組付作業を確実に
行うためには、ボルト、ナット等の締結部材を締めつけ
るためのナットランナを、確実に締結部材に係合させる
必要がある。そこで、ナットランナを支持するナットラ
ンナベースのガイドを、前記ナットランナの移動方向に
伸張可能に設けることにより、ナットランナを、前記ガ
イドに沿って前記締結部材に係合する位置まで確実に案
内することを可能とする。
【0007】また、前記ガイドの端部に、前記ナットラ
ンナの位置決めピンを固定したことにより、まず、手作
業で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に接近さ
せ、前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合させ
る。かかる位置決め作業は、人間の得意とするところで
あり、従来の自動機のごとき複雑な制御が不要となる。
しかも、重量物であるナットランナを移動させる必要が
無く、よって補助動力装置等も不要となる。この後、前
記ナットランナベースを前記ガイドに沿って移動させる
ことで、前記ナットランナを締結部材に係合させること
が可能となる。
【0008】また、本発明の請求項2に係るサスペンシ
ョンメンバ組付装置は、前記ガイドと前記ナットランナ
ベースとが、相互に摺動可能かつ回転不能に係合してい
る。この構成によると、前記位置決めピン単独での移動
を可能としつつ、前記ナットランナにより締結部材の締
付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)を、前記ナッ
トランナベースおよび前記ガイドを介して、前記ピンで
受けることができる。すなわち、装置を構成する部材に
対し、締付反力が及ぶ範囲を最小限に抑えることによ
り、剛性が求められる部材の数を減少させる。
【0009】また、本発明の請求項3に係るサスペンシ
ョンメンバ組付装置は、前記ガイドの伸張方向を定める
基準ベースを有し、該基準ベースで前記ナットランナベ
ースの駆動手段を支持したものである。本発明による
と、前記ガイドの伸張と、前記ナットランナベースの移
動とが、いずれも前記基準ベースに基づいて行われるこ
ととなり、簡単な構造でありながら、必要な作動精度を
確保することが可能となる。
【0010】さらに、本発明の請求項4に係るサスペン
ションメンバ組付装置によると、前記基準ベースまたは
前記ナットランナベースのいずれか一方が、前記ガイド
の伸張方向と直交する方向に移動可能に支持されてい
る。したがって、車体に対する当該組付装置の位置の選
択幅を広げることができる。
【0011】また、本発明の請求項5に係るサスペンシ
ョンメンバ組付装置は、前記ガイドの伸張が所定量とな
ったとき、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を
固定する固定手段を備える。この構成によると、手作業
で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に接近させ、
前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合させた時点
で、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定す
ることで、前記位置決めピンを前記所定の位置決め穴に
係合させた状態を維持することが可能となる。そして、
前記ガイドを、前記ナットランナを確実に締結部材に係
合させるための案内経路として機能させることができ
る。
【0012】また、本発明の請求項6に係るサスペンシ
ョンメンバ組付装置は、前記ガイドに一本のスプライン
軸を用い、該スプライン軸の軸受を、前記ナットランナ
ベースおよび前記基準ベースに固定したものである。こ
の構成により、前記ガイドと前記ナットランナベースと
を、摺動可能かつ回転不能に係合する。
【0013】さらに、本発明の請求項7に係るサスペン
ションメンバ組付装置は、前記ガイドとして、平行に配
置された複数の軸を用い、該軸の軸受を、少なくとも前
記ナットランナベースに固定したものである。この構成
により、前記ガイドと前記ナットランナベースとを、摺
動可能かつ回転不能に係合する。
【0014】加えて、本発明の請求項8に係るサスペン
ションメンバ組付装置は、前記基準ベースまたは前記ナ
ットランナベースのいずれか一方が台車によって浮動支
持されている。この構成により、前記基準ベースまたは
前記ナットランナベースが、前記台車上で、前記ガイド
の伸張方向と直交する方向へ移動することを可能とす
る。また、台車自体が移動することにより、サスペンシ
ョンメンバ組付装置の移動を可能とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
サスペンションメンバ組付装置を備える製造ラインを、
ラインの移動方向前方から後方に向けて見た状態を示し
ている。サスペンションメンバ組付装置1は、前工程で
インパクトレンチを用いてナットを締めつけることによ
り、車体に仮止めされた状態にあるサスペンションメン
バS(一部のみ図示している)の固定ナットに対し、所
定の締付トルクを与えるべく、前記ナットに増し締めを
施すものである。そして、図示のごとくボデーハンガー
2の下方で、ラインセンタCL を挟むようにして、2台
のサスペンションメンバ組付装置1が対向するように設
けられている。よって、車体の左右に位置するナットの
増し締め作業を、この2台で分担して行う。この、サス
ペンションメンバ組付装置1は、台車3上に設けられて
おり、台車3が備える同期装置(図示省略)によって、
ボデーハンガー2と同一速度で移動することができる。
なお、2台のサスペンションメンバ組付装置1は、ライ
ンセンタCL を挟んで対称形をなしていることから、そ
の一方(図1の右側に示すもの)について以下に詳細な
説明を行う。
【0017】図2には、サスペンションメンバ組付装置
1の要部を正面から見た状態(一部断面)を示してい
る。また、図3には、サスペンションメンバ組付装置1
の要部側面図を示している。さらに、図4にはサスペン
ションメンバ組付装置1の要部上面図を、図5には、図
3のA−A線における断面図を示している。
【0018】サスペンションメンバ組付装置1は、図3
に示すように、2つのナットランナ4,5を、板状のナ
ットランナベース6に固定することにより、ナットラン
ナ4,5が、いずれも上方を向くように支持している。
ナットランナ4,5の先端部には、夫々ソケット4a,
5aが装着される。また、ナットランナベース6は、下
方からシリンダ7のシリンダロッド7aによって支えら
れている。なお、図2、図3共に、シリンダロッド7a
は最も短縮した状態を示している。
【0019】ナットランナベース6の下方には、板状の
基準ベース8を設けている。シリンダ7はこの基準ベー
ス8により、鉛直方向に向けて支持される。基準ベース
8の下面には、前後左右いずれの方向にも移動可能とな
るように、球状の回転体を有するキャスター9が設けら
れている。なお、キャスター9は、基準ベース8に4個
が設けられている(図5参照)。また、キャスター9
は、台車3の矩形の枠状に形成された上面3aに載置さ
れており、上面3aの範囲内で自由に移動することが可
能である。したがって、基準ベース8は、台車3の上面
3aに対し、いわゆる浮動支持された状態となってい
る。
【0020】なお、各キャスター9が上面3aを移動す
る際に、各キャスター9が上面3aから脱落することを
防止するための、適当な脱落防止手段(図示省略)を備
えている。また、台車3の上面3aが枠状に形成されて
いることから、基準ベース8が移動する際に、基準ベー
ス8の下方へと延びるシリンダ7が、台車3の上面3a
と干渉することは無い。
【0021】さて、ナットランナベース6は、シリンダ
7に駆動されることで昇降することが可能である。ま
た、昇降時の作動精度を高めるための手段として、ガイ
ド10を備えている。ガイド10には、一本のスプライン軸
が用いられる。また、ナットランナベース6にはスプラ
イン軸の軸受11を、基準ベース8にはスプライン軸の軸
受12を、夫々固定している。したがって、ガイド10と、
ナットランナベース6又は基準ベース8とが、相互に摺
動可能かつ回転不能に係合した状態となっている。そし
て、軸受12を固定する基準ベース8は、主にガイド10の
伸張方向を定める基準として機能する。また、軸受11を
固定するナットランナベース6は、主にナットランナ
4,5の方向を定めるための基準として機能する。な
お、ガイド10の下降限度位置を決定するための手段とし
て、ガイド10の下端部10aを当接させる板状の落下止め
3bを、適当な方法で台車3に固定している。また、ガ
イド10の下端部10aの近傍に、上昇位置確認スイッチ16
(後述する)のドグ17を固定している。
【0022】さらに、ガイド10の先端部にはピンベース
13を固定し、ピンベース13に位置決め用の2つのピン1
4,15を固定している。この2つのピン14,15は、サス
ペンションメンバおよび車体(図示省略)に形成され
た、組付のための所定の位置決め穴に係合するものであ
る。したがって、ピンベース13は、この2つのピン14,
15を所定の位置関係とするために必要な形状を有してい
る(図3参照)。なお、図2にのみ示すが、2つのピン
14,15を所定の位置決め穴へと係合させる際の作業性を
向上させるため、ピンベース13には、作業者が握るグリ
ップ19を設けている。
【0023】さらにガイド10は、シリンダ7と共に移動
可能に支持されたクランプ等の固定手段18によって、所
定の位置に固定することができる。なお、本実施の形態
では、固定手段18にエアグリッパを用いる。エアグリッ
パは、図5に示すように、円筒状のハウジングの内部
に、ゴム製の膨張体18aからなる挿通路を形成したもの
である。ガイド10はこの挿通路に挿通された状態にあ
る。そして、空気圧によって膨張体18aを膨張させるこ
とにより挿通路を縮径させ、ガイド10を挟持する。な
お、膨張体18aが膨張していない状態では、ガイド10は
自由にエアグリッパを通過することができる。かかるエ
アグリッパは、膨張体18aがガイド10の表面形状に倣う
ように密着するため、本実施の形態のごとく、ガイド10
にスプライン軸を用いる場合でも、確実にガイド10の固
定を行うことができる。なお、固定手段18は、上昇位置
確認スイッチ16によって自動的に作動し、ガイド10を挟
持するようになっている。
【0024】ここで、上記構成をなすサスペンションメ
ンバ組付装置により、車体にフロントサスペンションメ
ンバを固定する(増し締めを行う)手順を説明する。
【0025】図2、図3は、サスペンションメンバ組付
装置1が待機位置にあるときの状態を示している。この
とき、ガイド10は下降限度位置にあり、また、シリンダ
7のシリンダロッド7aも、最も短縮した状態となって
いる。そして、前工程でサスペンションメンバが仮止め
された車体が、サスペンションメンバ組付装置1の待機
位置まで流れて来た時点で、図示しない台車3の同期装
置を作動させ、サスペンションメンバ組付装置1をボデ
ーハンガー2と同一速度で移動させる。
【0026】作業者は、グリップ19を持ち上方へと押し
上げることにより、ピンベース13を上昇させる。する
と、ガイド10はナットランナベース6の軸受11と、基準
ベース8の軸受12に対して摺動し、ナットランナベース
6の上方へと伸張する。そこで、作業者は、サスペンシ
ョンメンバおよび車体(図示省略)に形成された、組付
のための所定の位置決め穴の位置を測りながら、2つの
ピン14,15を該位置決め穴へと係合させる。この際、基
準ベース8がキャスター9によって台車の上面3aを自
由に移動し、2つのピン14,15の前後左右への移動を助
ける。
【0027】図6(a)には、2つのピン14,15が所定
の位置決め穴(図示省略)に係合した状態を示してい
る。このとき、ガイド10の下端部10aの近傍に固定した
ドグ17が、ガイド10と共に上昇することによって、上昇
位置確認スイッチ16に対面する。上昇位置確認スイッチ
16(近接センサ等)は、ドグ17を検知して、図示しない
制御装置により自動的に固定手段18を作動させる。
【0028】なお、本実施の形態では、固定手段18にエ
アグリッパを用いているので、上昇位置確認スイッチ16
の検出信号に基づき、エアグリッパの膨張体18aにエア
を供給する。このように、固定手段18によってガイド10
を挟持することで、ガイド10は、シリンダ7が設けられ
た基準ベース8に対しても、位置固定された状態とな
る。
【0029】続いて、作業者は、台車3の適当な位置に
設けられた起動スイッチを操作し、シリンダ7を伸張さ
せる。そして、ナットランナベース6を上昇させる。こ
の上昇の際に、ナットランナベース6はガイド10に案内
されて、確実に所定のナットへと係合する。図6(b)
には、シリンダ7のシリンダロッド7aが伸張し、ナッ
トランナ4,5のソケット4a,5aが、増し締めを行
うべきナット(図示省略)と係合した状態を示してい
る。
【0030】所定の締付トルクが得られ、増し締め作業
が完了すると、自動的にシリンダ7のシリンダロッド7
aが短縮し、かつ、固定手段18によるガイド10の挟持が
解除されて、原位置(図2、図3)へと復帰する。さら
に、台車3は、サスペンションメンバ組付装置1の待機
位置まで復帰する。
【0031】上記構成をなす本発明の第1の実施の形態
より得られる作用効果は、以下の通りである。上記サス
ペンションメンバ組付装置1は、ナットランナベース6
の駆動手段であるシリンダ7の他に、昇降時の作動精度
をさらに高めるための手段として、ガイド10を設けてい
る。そして、ナットランナベース6に対し、ガイド10を
ナットランナ4,5の移動方向(上下方向)へと伸張可
能としている。さらに、ガイド10の端部に、ナットラン
ナ4,5の位置決めピン14,15を固定している。よっ
て、位置決めピン14,15を、手作業でナットランナ4,
5と独立して移動させ、位置決めを行うことができる。
かかる位置決め作業は、人間の得意とするところであ
り、従来の自動機のごとき複雑な制御が不要となる。し
かも、この位置決め作業の際に作業者が持ちあげる必要
のある部材は、グリップ19、ピンベース13、ピン14,15
およびガイド10のみであり、重量物であるナットランナ
4,5は持ち上げる必要が無い。よって補助動力装置等
を用いることもなく、作業者によるピン14,15の所定の
位置決め穴への係合作業を、容易に行うことが可能とな
る。
【0032】また、ガイド10に一本のスプライン軸を用
い、スプライン軸の軸受11,12を、ナットランナベース
6および基準ベース8に固定することで、ガイド10とナ
ットランナベース6とが、相互に摺動可能かつ回転不能
となる。したがって、作業者によるピン14,15の所定の
位置決め穴への係合作業を行うための、ガイド10の上方
への伸張を可能としつつ、位置決めに必要なピン14,15
とナットランナ4,5との位置関係を保証することがで
きる。その結果、作業者は、ピン14,15を所定の位置決
め穴へ係合させることのみで、自動的にナットランナ
4,5の位置決めが完了し、ソケット4a,5aを所定
のナットへと係合させることができる。
【0033】なお、ガイド10の伸張方向は、軸受12を固
定する基準ベース8によって定められている。また、基
準ベース8でナットランナベース6の駆動手段であるシ
リンダ7を支持している。この構造によると、ガイド10
の伸張と、ナットランナベース6の移動とが、いずれも
基準ベース8に基づいて行われることとなる。この結
果、簡単な構造でありながら必要な作動精度を確保し、
ナットランナ4,5のソケット4a,5aを、確実に所
定のナットへと係合させることが可能となる。
【0034】また、ガイド10とナットランナベース6と
を回転不能としたことで、ナットランナ4,5によりナ
ットの締付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)を、
ナットランナベース6およびガイド10を介して、ピン1
4,15で受けることができる。すなわち、締付反力はそ
れ以外の部材、例えば、シリンダ7、基準ベース8、台
車3等に及ぶことがない。よって、これら反力が及ばな
い部材に対し、締付反力を考慮した高い剛性を与える必
要がなくなる。その結果、装置全体としての簡略化、小
型軽量化を図ることが可能となり、一部の作業に人間が
関与する半自動機として理想的なものとなる。また、当
然に装置のコストダウンも促進されることとなる。
【0035】また、ガイド10の伸張が所定量となったと
き、すなわちピン14,15が所定の位置決め穴へと係合し
た時点で、固定手段18が自動的に作動して、基準ベース
8に対するガイド10の位置を固定するので、位置決めピ
ン14,15を所定の位置決め穴に係合させる作業と連動し
て、ガイド10の伸張量を固定することが可能となる。す
ると、ガイド10はナットランナ4,5を確実にナットへ
と係合させるための案内経路として機能する。このよう
に、ガイド10は、位置決めピン14,15の昇降ガイドとし
ての機能と、ナットランナ4,5の昇降ガイドとしての
機能を合わせ持つこととなり、部材の統合化、構造の簡
略化に貢献することになる。
【0036】また、基準ベース8が台車3の上面3aに
浮動支持されていることから、台車上で、ガイド10の伸
張方向と直交する方向(前後左右方向)への移動が可能
となる。よって、作業者が所定の位置決め穴の位置を測
りながら、2つのピン14,15を所定の位置決め穴へと係
合させる際に、基準ベース8が台車上を自由に移動し、
2つのピン14,15の前後左右への移動を助ける。よっ
て、作業者が2つのピン14,15を持ちあげる労力のみな
らず、2つのピン14,15を前後左右へ移動させる労力を
も軽減させることが可能となる。
【0037】次に、本発明の第2の実施の形態に係るサ
スペンションメンバ組付装置を、図7および図8に基づ
き説明する。なお、本発明の第1の実施の形態に係るサ
スペンションメンバ組付装置と同一部分、若しくは相当
する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略
する。
【0038】図7には、本発明の第2の実施の形態に係
るサスペンションメンバ組付装置1’の要部を正面から
見た状態を示している。また、図8には、サスペンショ
ンメンバ組付装置1’の要部側面図を示している。な
お、図7、図8共に、シリンダロッド7aが最も伸張し
た状態を示している。
【0039】第2の実施の形態と第1の実施の形態との
相違点は、第1の実施の形態では、ガイド10に一本のス
プライン軸を用いたのに対し、第2の実施の形態では、
ガイド20として、平行に配置された二本の軸を用い、ガ
イド20の軸受21を、ナットランナベース6に固定したこ
とにある。すなわち、平行な二本(又は3本以上)の軸
を用いることで、第1の実施の形態のごとく、ガイドに
スプライン軸を用いることなく、ガイド20とナットラン
ナベース6とを相互に摺動可能かつ回転不能に係合さた
ものである。
【0040】また、シリンダ7のシリンダロッド7aの
先端部には、プレート22を介してキャスター9を設け、
ナットランナベース6を浮動支持している。基準ベース
8は図示しない台車に固定されている。したがって、ナ
ットランナベース6が、台車によって浮動支持された状
態となり、ナットランナベース6は、ガイド20の伸張方
向と直交する方向(前後左右方向)に移動可能となって
いる。
【0041】プレート22には、図7に示すように二本の
ガイド24が固定され、ガイド24は、基準ベース8に固定
された軸受23に支持されるている。このガイド24によ
り、プレート22およびナットランナベース6がシリンダ
7に駆動されて上昇する際の、作動精度を高めている。
また、ナットランナベース6に固定された軸受21に支持
されるガイド20の伸張方向も、基準ベース8、軸受23、
ガイド24によって正確に定められる。さらに、図示は省
略するが、ガイド20の伸張が所定量となったとき、すな
わちピン14,15が所定の位置決め穴へと係合した時点
で、基準ベース8に対するガイド20の位置を固定する固
定手段を備えている。したがって、本発明の第2の実施
の形態に係るサスペンションメンバ組付装置1’によっ
ても、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることが
できる。そのほか、第1の実施の形態と同様の作用効果
については、説明を省略する。
【0042】なお、ガイド10,20の構造や数に応じて、
手作業で持ちあげる際の重量や、装置のコスト等に違い
が生じるため、使用条件等に応じ、適切な構造を選択す
ることが望ましい。
【0043】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1記載の
発明によると、半自動サスペンションメンバ組付装置の
更なる簡略化を図ると共に、サスペンションメンバ組付
作業において人間が行う作業を省力化し、締付部材の締
付作業を確実に行うことが可能となる。
【0044】また、本発明の請求項2に係る発明による
と、前記位置決めピン単独での移動を可能としつつ、前
記ナットランナにより締結部材の締付作業を行う際に生
ずる反力(締付反力)が、装置を構成する部材に及ぶ範
囲を最小限に抑え、剛性が求められる部材の数を減少さ
せることができる。したがって、装置全体としての簡略
化、小型軽量化を図ることが可能となり、一部の作業に
人間が関与する半自動機として理想的なものとなる。ま
た、当然に装置のコストダウンも促進されることとな
る。
【0045】また、本発明の請求項3に係る発明による
と、前記ガイドの伸張と、前記ナットランナベースの移
動とが、いずれも前記基準ベースに基づいて行われるこ
ととなり、簡単な構造でありながら、必要な作動精度を
確保することが可能となる。したがって、前紀ナットラ
ンナを確実にナット等の締付部材へと係合させることが
可能となる。
【0046】さらに、本発明の請求項4に係る発明によ
ると、車体に対する当該組付装置の位置の選択幅を広
げ、前記位置決めピンによる位置決め作業を容易とす
る。
【0047】また、本発明の請求項5に係る発明による
と、手作業で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に
接近させ、前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合
させた時点で、前記基準ベースに対する前記ガイドの位
置を固定することで、前記位置決めピンを前記所定の位
置決め穴に係合させた状態を維持することが可能とな
る。そして、前記ガイドを、前記ナットランナを確実に
締結部材に係合させるための案内経路として機能させる
ことができる。したがって、ボルト、ナット等の締結部
材を締めつけるためのナットランナを、確実に締結部材
に係合させることが可能となり、確実にサスペンション
メンバの組付作業を行うことができる。
【0048】また、本発明の請求項6および請求項7に
係る発明によると、前記位置決めピン単独での移動を可
能としつつ、前記ナットランナにより締結部材の締付作
業を行う際に生ずる反力(締付反力)が、装置を構成す
る部材に及ぶ範囲を最小限に抑え、剛性が求められる部
材の数を減少させることができる。したがって、装置全
体としての簡略化、小型軽量化を図ることが可能とな
り、一部の作業に人間が関与する半自動機として理想的
なものとなる。また、当然に装置のコストダウンも促進
されることとなる。
【0049】加えて、本発明の請求項8に係る発明によ
ると、前記台車上で、前記基準ベースの、前記ガイドの
伸張方向と直交する方向への移動が可能となる。また、
台車自体が移動することにより、サスペンションメンバ
組付装置の移動が可能となる。よって、製造ライン上で
の使用や、ライン構成の変更等への対応が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るサスペンショ
ンメンバ組付装置を備える製造ラインを、ラインの移動
方向前方から後方に向けて見た状態を示したものであ
る。
【図2】サスペンションメンバ組付装置の要部を正面か
ら見た状態(一部断面)を示したものである。
【図3】図2に示すサスペンションメンバ組付装置の要
部側面図である。
【図4】サスペンションメンバ組付装置の要部上面図で
ある。
【図5】図3のA−A線における断面図である。
【図6】サスペンションメンバ組付装置により、車体に
フロントサスペンションメンバを固定する(増し締めを
行う)手順を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るサスペンショ
ンメンバ組付装置の要部正面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るサスペンショ
ンメンバ組付装置の要部側面図である。
【符号の説明】
1 サスペンションメンバ組付装置 3 台車 4,5 ナットランナ 6 ナットランナベース 7 シリンダ 8 基準ベース 9 キャスター 10 ガイド 11,12 軸受 13 ピンベース 14,15 ピン
フロントページの続き (72)発明者 日比野 利一 愛知県丹羽郡大口町秋田字西郷前36−1 千秋技研株式会社技術センター内 Fターム(参考) 3D114 AA04 BA01 BA27 DA05 DA08 DA09 DA17 EA11 FA02 FA05 FA06 GA01 GA06 GA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットランナを支持するナットランナベ
    ースのガイドを、前記ナットランナの移動方向に伸張可
    能に設け、該ガイドの端部に、前記ナットランナの位置
    決めピンを固定したことを特徴とするサスペンションメ
    ンバ組付装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドと前記ナットランナベースと
    が、相互に摺動可能かつ回転不能に係合していることを
    特徴とする請求項1記載のサスペンションメンバ組付装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ガイドの伸張方向を定める基準ベー
    スを有し、該基準ベースで前記ナットランナベースの駆
    動手段を支持したことを特徴とする請求項1または2記
    載のサスペンションメンバ組付装置。
  4. 【請求項4】 前記基準ベースまたは前記ナットランナ
    ベースのいずれか一方が、前記ガイドの伸張方向と直交
    する方向に移動可能に支持されていることを特徴とする
    請求項3記載のサスペンションメンバ組付装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイドの伸張が所定量となったと
    き、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定す
    る固定手段を備えることを特徴とする請求項3または4
    記載のサスペンションメンバ組付装置。
  6. 【請求項6】 前記ガイドに一本のスプライン軸を用
    い、該スプライン軸の軸受を、前記ナットランナベース
    および前記基準ベースに固定したことを特徴とする請求
    項1から5までのいずれか1項記載のサスペンションメ
    ンバ組付装置。
  7. 【請求項7】 前記ガイドとして、平行に配置された複
    数の軸を用い、該軸の軸受を、少なくとも前記ナットラ
    ンナベースに固定したことを特徴とする請求項1から5
    までのいずれか1項記載のサスペンションメンバ組付装
    置。
  8. 【請求項8】 前記基準ベースまたは前記ナットランナ
    ベースのいずれか一方が台車によって浮動支持されてい
    ることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項
    記載のサスペンションメンバ組付装置。
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