JP3860936B2 - サスペンションメンバ組付装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボルト、ナット等の締結部材を用いてサスペンションメンバを車体に固定するための、サスペンションメンバ組付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車体に対する正確な位置決めを行いながら、全自動でサスペンションメンバを車体に確実に組み付ける装置が用いられており、特開平1-145289号公報等に、その詳細が開示されている。以上のごときサスペンションメンバ組付装置は、サスペンションメンバの組み付け工程の全て(位置決め、仮止め、増し締め)を全自動で行うものであり、確実な組付作業を、人力を全く必要とせずに行うことが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年では、設備コストの低減が求められるようになり、高コストの全自動組付装置に代えて、一部の作業を人間が肩代わりすることで、サスペンションメンバの組付作業の確実性を損なうことなく設備コストの低減を図ることが行われている。かかる場合に用いられる半自動サスペンションメンバ組付装置は、例えば、被固定物に対する装置の位置決め等、人間には容易であるが、機械で行うためには高度な制御技術と高い作動精度が要求される作業を作業者が行い、装置の移動やボルトの締付作業等、大きな力を必要とする作業を機械で行うというものである。
【0004】
本発明は、以上のごとく一部の作業を人間が行う半自動サスペンションメンバ組付装置において、人間が行う作業を省力化し、確実にサスペンションメンバの組付作業を行うことを可能とすることを課題とする。また、半自動サスペンションメンバ組付装置の、更なる簡略化を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係るサスペンションメンバ組付装置は、ナットランナを支持するナットランナベースと該ナットランナベースのガイドとが、相互に摺動可能かつ回転不能に係合し、前記ガイドの端部に、前記ナットランナの位置決めピンが固定され、かつ、前記ガイドが、前記ナットランナベースの駆動手段を支持する基準ベースにより、前記ナットランナの移動方向に手作業により伸張可能に支持され、前記基準ベースまたは前記ナットランナベースのいずれか一方が、前記ガイドの伸張方向と直交する方向に手作業により移動可能に支持されていることを特徴とする。
【0006】
サスペンションメンバの組付作業を確実に行うためには、ボルト、ナット等の締結部材を締めつけるためのナットランナを、確実に締結部材に係合させる必要がある。そこで、ナットランナを支持するナットランナベースのガイドを、前記ナットランナの移動方向に手作業により伸張可能に設けることにより、ナットランナを、前記ガイドに沿って前記締結部材に係合する位置まで確実に案内することを可能とする。
【0007】
また、前記ガイドの端部に、前記ナットランナの位置決めピンを固定したことにより、まず、手作業で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に接近させ、前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合させる。かかる位置決め作業は、人間の得意とするところであり、従来の自動機のごとき複雑な制御が不要となる。しかも、重量物であるナットランナを移動させる必要が無く、よって補助動力装置等も不要となる。この後、前記ナットランナベースを前記ガイドに沿って移動させることで、前記ナットランナを締結部材に係合させることが可能となる。
【0008】
また、前記ガイドと前記ナットランナベースとが、相互に摺動可能かつ回転不能に係合している。この構成によると、前記ガイドの昇降による位置決めピンの昇降を可能としつつ、前記ナットランナにより締結部材の締付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)を、相互に回転不能に係合する前記ナットランナベースおよび前記ガイドを介して、前記ピンで受けることができる。すなわち、装置を構成する部材に対し、締付反力が及ぶ範囲を最小限に抑えることにより、剛性が求められる部材の数を減少させる。
【0009】
また、前記基準ベースで前記ナットランナベースの駆動手段を支持していることから、前記ガイドの伸張と、前記ナットランナベースの移動とが、いずれも前記基準ベースによりナットランナの移動方向に手作業により伸張可能に支持される、前記ガイドを介して行われることとなる。すなわち、前記ガイドは、前記位置決めピンの昇降ガイドとしての機能と、前記ナットランナの昇降ガイドとしての機能を合わせ持つこととなり、部材の統合化、構造の簡略化に貢献することになる。よって、簡単な構造でありながら、必要な作動精度を確保することが可能となる。
【0010】
さらに、前記基準ベースまたは前記ナットランナベースのいずれか一方が、前記ガイドの伸張方向と直交する方向に手作業により移動可能に支持されている。したがって、車体に対する当該組付装置の位置の選択幅を広げることができる。
【0011】
また、本発明の請求項に係るサスペンションメンバ組付装置は、前記ガイドの伸張が所定量となったとき、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定する固定手段を備える。この構成によると、手作業で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に接近させ、前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合させた時点で、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定することで、前記位置決めピンを前記所定の位置決め穴に係合させた状態を維持することが可能となる。そして、前記ガイドを、前記ナットランナを確実に締結部材に係合させるための案内経路として機能させることができる。
【0012】
また、本発明の請求項に係るサスペンションメンバ組付装置は、前記ガイドに一本のスプライン軸を用い、該スプライン軸の軸受を、前記ナットランナベースおよび前記基準ベースに固定したものである。この構成により、前記ガイドと前記ナットランナベースとを、摺動可能かつ回転不能に係合する。
【0013】
さらに、本発明の請求項に係るサスペンションメンバ組付装置は、前記ガイドとして、平行に配置された複数の軸を用い、該軸の軸受を、少なくとも前記ナットランナベースに固定したものである。この構成により、前記ガイドと前記ナットランナベースとを、摺動可能かつ回転不能に係合する。
【0014】
加えて、本発明の請求項に係るサスペンションメンバ組付装置は、前記基準ベースまたは前記ナットランナベースのいずれか一方が台車によって浮動支持されている。この構成により、前記基準ベースまたは前記ナットランナベースが、前記台車上で、前記ガイドの伸張方向と直交する方向へ移動することを可能とする。また、台車自体が移動することにより、サスペンションメンバ組付装置の移動を可能とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置を備える製造ラインを、ラインの移動方向前方から後方に向けて見た状態を示している。サスペンションメンバ組付装置1は、前工程でインパクトレンチを用いてナットを締めつけることにより、車体に仮止めされた状態にあるサスペンションメンバS(一部のみ図示している)の固定ナットに対し、所定の締付トルクを与えるべく、前記ナットに増し締めを施すものである。そして、図示のごとくボデーハンガー2の下方で、ラインセンタCL を挟むようにして、2台のサスペンションメンバ組付装置1が対向するように設けられている。よって、車体の左右に位置するナットの増し締め作業を、この2台で分担して行う。この、サスペンションメンバ組付装置1は、台車3上に設けられており、台車3が備える同期装置(図示省略)によって、ボデーハンガー2と同一速度で移動することができる。なお、2台のサスペンションメンバ組付装置1は、ラインセンタCL を挟んで対称形をなしていることから、その一方(図1の右側に示すもの)について以下に詳細な説明を行う。
【0017】
図2には、サスペンションメンバ組付装置1の要部を正面から見た状態(一部断面)を示している。また、図3には、サスペンションメンバ組付装置1の要部側面図を示している。さらに、図4にはサスペンションメンバ組付装置1の要部上面図を、図5には、図3のA−A線における断面図を示している。
【0018】
サスペンションメンバ組付装置1は、図3に示すように、2つのナットランナ4,5を、板状のナットランナベース6に固定することにより、ナットランナ4,5が、いずれも上方を向くように支持している。ナットランナ4,5の先端部には、夫々ソケット4a,5aが装着される。また、ナットランナベース6は、下方からシリンダ7のシリンダロッド7aによって支えられている。なお、図2、図3共に、シリンダロッド7aは最も短縮した状態を示している。
【0019】
ナットランナベース6の下方には、板状の基準ベース8を設けている。シリンダ7はこの基準ベース8により、鉛直方向に向けて支持される。基準ベース8の下面には、前後左右いずれの方向にも移動可能となるように、球状の回転体を有するキャスター9が設けられている。なお、キャスター9は、基準ベース8に4個が設けられている(図5参照)。また、キャスター9は、台車3の矩形の枠状に形成された上面3aに載置されており、上面3aの範囲内で自由に移動することが可能である。したがって、基準ベース8は、台車3の上面3aに対し、いわゆる浮動支持された状態となっている。
【0020】
なお、各キャスター9が上面3aを移動する際に、各キャスター9が上面3aから脱落することを防止するための、適当な脱落防止手段(図示省略)を備えている。また、台車3の上面3aが枠状に形成されていることから、基準ベース8が移動する際に、基準ベース8の下方へと延びるシリンダ7が、台車3の上面3aと干渉することは無い。
【0021】
さて、ナットランナベース6は、シリンダ7に駆動されることで昇降することが可能である。また、昇降時の作動精度を高めるための手段として、ガイド10を備えている。ガイド10には、一本のスプライン軸が用いられる。また、ナットランナベース6にはスプライン軸の軸受11を、基準ベース8にはスプライン軸の軸受12を、夫々固定している。したがって、ガイド10と、ナットランナベース6又は基準ベース8とが、相互に摺動可能かつ回転不能に係合した状態となっている。そして、軸受12を固定する基準ベース8は、主にガイド10の伸張方向を定める基準として機能する。また、軸受11を固定するナットランナベース6は、主にナットランナ4,5の方向を定めるための基準として機能する。なお、ガイド10の下降限度位置を決定するための手段として、ガイド10の下端部10aを当接させる板状の落下止め3bを、適当な方法で台車3に固定している。また、ガイド10の下端部10aの近傍に、上昇位置確認スイッチ16(後述する)のドグ17を固定している。
【0022】
さらに、ガイド10の先端部にはピンベース13を固定し、ピンベース13に位置決め用の2つのピン14,15を固定している。この2つのピン14,15は、サスペンションメンバおよび車体(図示省略)に形成された、組付のための所定の位置決め穴に係合するものである。したがって、ピンベース13は、この2つのピン14,15を所定の位置関係とするために必要な形状を有している(図3参照)。なお、図2にのみ示すが、2つのピン14,15を所定の位置決め穴へと係合させる際の作業性を向上させるため、ピンベース13には、作業者が握るグリップ19を設けている。
【0023】
さらにガイド10は、シリンダ7と共に移動可能に支持されたクランプ等の固定手段18によって、所定の位置に固定することができる。なお、本実施の形態では、固定手段18にエアグリッパを用いる。エアグリッパは、図5に示すように、円筒状のハウジングの内部に、ゴム製の膨張体18aからなる挿通路を形成したものである。ガイド10はこの挿通路に挿通された状態にある。そして、空気圧によって膨張体18aを膨張させることにより挿通路を縮径させ、ガイド10を挟持する。なお、膨張体18aが膨張していない状態では、ガイド10は自由にエアグリッパを通過することができる。かかるエアグリッパは、膨張体18aがガイド10の表面形状に倣うように密着するため、本実施の形態のごとく、ガイド10にスプライン軸を用いる場合でも、確実にガイド10の固定を行うことができる。なお、固定手段18は、上昇位置確認スイッチ16によって自動的に作動し、ガイド10を挟持するようになっている。
【0024】
ここで、上記構成をなすサスペンションメンバ組付装置により、車体にフロントサスペンションメンバを固定する(増し締めを行う)手順を説明する。
【0025】
図2、図3は、サスペンションメンバ組付装置1が待機位置にあるときの状態を示している。このとき、ガイド10は下降限度位置にあり、また、シリンダ7のシリンダロッド7aも、最も短縮した状態となっている。そして、前工程でサスペンションメンバが仮止めされた車体が、サスペンションメンバ組付装置1の待機位置まで流れて来た時点で、図示しない台車3の同期装置を作動させ、サスペンションメンバ組付装置1をボデーハンガー2と同一速度で移動させる。
【0026】
作業者は、グリップ19を持ち上方へと押し上げることにより、ピンベース13を上昇させる。すると、ガイド10はナットランナベース6の軸受11と、基準ベース8の軸受12に対して摺動し、ナットランナベース6の上方へと伸張する。そこで、作業者は、サスペンションメンバおよび車体(図示省略)に形成された、組付のための所定の位置決め穴の位置を測りながら、2つのピン14,15を該位置決め穴へと係合させる。この際、基準ベース8がキャスター9によって台車の上面3aを自由に移動し、2つのピン14,15の前後左右への移動を助ける。
【0027】
図6(a)には、2つのピン14,15が所定の位置決め穴(図示省略)に係合した状態を示している。このとき、ガイド10の下端部10aの近傍に固定したドグ17が、ガイド10と共に上昇することによって、上昇位置確認スイッチ16に対面する。上昇位置確認スイッチ16(近接センサ等)は、ドグ17を検知して、図示しない制御装置により自動的に固定手段18を作動させる。
【0028】
なお、本実施の形態では、固定手段18にエアグリッパを用いているので、上昇位置確認スイッチ16の検出信号に基づき、エアグリッパの膨張体18aにエアを供給する。このように、固定手段18によってガイド10を挟持することで、ガイド10は、シリンダ7が設けられた基準ベース8に対しても、位置固定された状態となる。
【0029】
続いて、作業者は、台車3の適当な位置に設けられた起動スイッチを操作し、シリンダ7を伸張させる。そして、ナットランナベース6を上昇させる。この上昇の際に、ナットランナベース6はガイド10に案内されて、確実に所定のナットへと係合する。図6(b)には、シリンダ7のシリンダロッド7aが伸張し、ナットランナ4,5のソケット4a,5aが、増し締めを行うべきナット(図示省略)と係合した状態を示している。
【0030】
所定の締付トルクが得られ、増し締め作業が完了すると、自動的にシリンダ7のシリンダロッド7aが短縮し、かつ、固定手段18によるガイド10の挟持が解除されて、原位置(図2、図3)へと復帰する。さらに、台車3は、サスペンションメンバ組付装置1の待機位置まで復帰する。
【0031】
上記構成をなす本発明の第1の実施の形態より得られる作用効果は、以下の通りである。上記サスペンションメンバ組付装置1は、ナットランナベース6の駆動手段であるシリンダ7の他に、昇降時の作動精度をさらに高めるための手段として、ガイド10を設けている。そして、ナットランナベース6に対し、ガイド10をナットランナ4,5の移動方向(上下方向)へと伸張可能としている。さらに、ガイド10の端部に、ナットランナ4,5の位置決めピン14,15を固定している。よって、位置決めピン14,15を、手作業でナットランナ4,5と独立して移動させ、位置決めを行うことができる。かかる位置決め作業は、人間の得意とするところであり、従来の自動機のごとき複雑な制御が不要となる。しかも、この位置決め作業の際に作業者が持ちあげる必要のある部材は、グリップ19、ピンベース13、ピン14,15およびガイド10のみであり、重量物であるナットランナ4,5は持ち上げる必要が無い。よって補助動力装置等を用いることもなく、作業者によるピン14,15の所定の位置決め穴への係合作業を、容易に行うことが可能となる。
【0032】
また、ガイド10に一本のスプライン軸を用い、スプライン軸の軸受11,12を、ナットランナベース6および基準ベース8に固定することで、ガイド10とナットランナベース6とが、相互に摺動可能かつ回転不能となる。したがって、作業者によるピン14,15の所定の位置決め穴への係合作業を行うための、ガイド10の上方への伸張を可能としつつ、位置決めに必要なピン14,15とナットランナ4,5との位置関係を保証することができる。その結果、作業者は、ピン14,15を所定の位置決め穴へ係合させることのみで、自動的にナットランナ4,5の位置決めが完了し、ソケット4a,5aを所定のナットへと係合させることができる。
【0033】
なお、ガイド10の伸張方向は、軸受12を固定する基準ベース8によって定められている。また、基準ベース8でナットランナベース6の駆動手段であるシリンダ7を支持している。この構造によると、ガイド10の伸張と、ナットランナベース6の移動とが、いずれも基準ベース8によりナットランナ4,5の移動方向に手作業により伸張可能に支持される、ガイド 10 を介して行われることとなる。この結果、簡単な構造でありながら必要な作動精度を確保し、ナットランナ4,5のソケット4a,5aを、確実に所定のナットへと係合させることが可能となる。
【0034】
また、ガイド10とナットランナベース6とを回転不能としたことで、ナットランナ4,5によりナットの締付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)を、ナットランナベース6およびガイド10を介して、ピン14,15で受けることができる。すなわち、締付反力はそれ以外の部材、例えば、シリンダ7、基準ベース8、台車3等に及ぶことがない。よって、これら反力が及ばない部材に対し、締付反力を考慮した高い剛性を与える必要がなくなる。その結果、装置全体としての簡略化、小型軽量化を図ることが可能となり、一部の作業に人間が関与する半自動機として理想的なものとなる。また、当然に装置のコストダウンも促進されることとなる。
【0035】
また、ガイド10の伸張が所定量となったとき、すなわちピン14,15が所定の位置決め穴へと係合した時点で、固定手段18が自動的に作動して、基準ベース8に対するガイド10の位置を固定するので、位置決めピン14,15を所定の位置決め穴に係合させる作業と連動して、ガイド10の伸張量を固定することが可能となる。すると、ガイド10はナットランナ4,5を確実にナットへと係合させるための案内経路として機能する。このように、ガイド10は、位置決めピン14,15の昇降ガイドとしての機能と、ナットランナ4,5の昇降ガイドとしての機能を合わせ持つこととなり、部材の統合化、構造の簡略化に貢献することになる。
【0036】
また、基準ベース8が台車3の上面3aに浮動支持されていることから、台車上で、ガイド10の伸張方向と直交する方向(前後左右方向)への移動が可能となる。よって、作業者が所定の位置決め穴の位置を測りながら、2つのピン14,15を所定の位置決め穴へと係合させる際に、基準ベース8が台車上を自由に移動し、2つのピン14,15の前後左右への移動を助ける。よって、作業者が2つのピン14,15を持ちあげる労力のみならず、2つのピン14,15を前後左右へ移動させる労力をも軽減させることが可能となる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置を、図7および図8に基づき説明する。なお、本発明の第1の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
【0038】
図7には、本発明の第2の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置1’の要部を正面から見た状態を示している。また、図8には、サスペンションメンバ組付装置1’の要部側面図を示している。なお、図7、図8共に、シリンダロッド7aが最も伸張した状態を示している。
【0039】
第2の実施の形態と第1の実施の形態との相違点は、第1の実施の形態では、ガイド10に一本のスプライン軸を用いたのに対し、第2の実施の形態では、ガイド20として、平行に配置された二本の軸を用い、ガイド20の軸受21を、ナットランナベース6に固定したことにある。すなわち、平行な二本(又は3本以上)の軸を用いることで、第1の実施の形態のごとく、ガイドにスプライン軸を用いることなく、ガイド20とナットランナベース6とを相互に摺動可能かつ回転不能に係合さたものである。
【0040】
また、シリンダ7のシリンダロッド7aの先端部には、プレート22を介してキャスター9を設け、ナットランナベース6を浮動支持している。基準ベース8は図示しない台車に固定されている。したがって、ナットランナベース6が、台車によって浮動支持された状態となり、ナットランナベース6は、ガイド20の伸張方向と直交する方向(前後左右方向)に移動可能となっている。
【0041】
プレート22には、図7に示すように二本のガイド24が固定され、ガイド24は、基準ベース8に固定された軸受23に支持されるている。このガイド24により、プレート22およびナットランナベース6がシリンダ7に駆動されて上昇する際の、作動精度を高めている。また、ナットランナベース6に固定された軸受21に支持されるガイド20の伸張方向も、基準ベース8、軸受23、ガイド24によって正確に定められる。さらに、図示は省略するが、ガイド20の伸張が所定量となったとき、すなわちピン14,15が所定の位置決め穴へと係合した時点で、基準ベース8に対するガイド20の位置を固定する固定手段を備えている。したがって、本発明の第2の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置1’によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。そのほか、第1の実施の形態と同様の作用効果については、説明を省略する。
【0042】
なお、ガイド10,20の構造や数に応じて、手作業で持ちあげる際の重量や、装置のコスト等に違いが生じるため、使用条件等に応じ、適切な構造を選択することが望ましい。
【0043】
【発明の効果】
本発明はこのように構成したので、以下のような効果を有する。まず、本発明の請求項1記載の発明によると、半自動サスペンションメンバ組付装置の更なる簡略化を図ると共に、サスペンションメンバ組付作業において人間が行う作業を省力化し、締付部材の締付作業を確実に行うことが可能となる。
【0044】
また、前記位置決めピン単独での移動を可能としつつ、前記ナットランナにより締結部材の締付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)が、装置を構成する部材に及ぶ範囲を最小限に抑え、剛性が求められる部材の数を減少させることができる。したがって、装置全体としての簡略化、小型軽量化を図ることが可能となり、一部の作業に人間が関与する半自動機として理想的なものとなる。また、当然に装置のコストダウンも促進されることとなる。
【0045】
また、前記ガイドの伸張と、前記ナットランナベースの移動とが、いずれも前記基準ベースによりナットランナの移動方向に手作業により伸張可能に支持される、前記ガイドを介して行われることとなり、簡単な構造でありながら、必要な作動精度を確保することが可能となる。したがって、前紀ナットランナを確実にナット等の締付部材へと係合させることが可能となる。
【0046】
さらに、車体に対する当該組付装置の位置の選択幅を広げ、前記位置決めピンによる位置決め作業を容易とすることができる
【0047】
また、本発明の請求項に係る発明によると、手作業で前記ガイドを伸張させてその端部を車体に接近させ、前記位置決めピンを所定の位置決め穴に係合させた時点で、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定することで、前記位置決めピンを前記所定の位置決め穴に係合させた状態を維持することが可能となる。そして、前記ガイドを、前記ナットランナを確実に締結部材に係合させるための案内経路として機能させることができる。したがって、ボルト、ナット等の締結部材を締めつけるためのナットランナを、確実に締結部材に係合させることが可能となり、確実にサスペンションメンバの組付作業を行うことができる。
【0048】
また、本発明の請求項および請求項に係る発明によると、前記位置決めピン単独での移動を可能としつつ、前記ナットランナにより締結部材の締付作業を行う際に生ずる反力(締付反力)が、装置を構成する部材に及ぶ範囲を最小限に抑え、剛性が求められる部材の数を減少させることができる。したがって、装置全体としての簡略化、小型軽量化を図ることが可能となり、一部の作業に人間が関与する半自動機として理想的なものとなる。また、当然に装置のコストダウンも促進されることとなる。
【0049】
加えて、本発明の請求項に係る発明によると、前記台車上で、前記基準ベースの、前記ガイドの伸張方向と直交する方向への移動が可能となる。また、台車自体が移動することにより、サスペンションメンバ組付装置の移動が可能となる。よって、製造ライン上での使用や、ライン構成の変更等への対応が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置を備える製造ラインを、ラインの移動方向前方から後方に向けて見た状態を示したものである。
【図2】 サスペンションメンバ組付装置の要部を正面から見た状態(一部断面)を示したものである。
【図3】 図2に示すサスペンションメンバ組付装置の要部側面図である。
【図4】 サスペンションメンバ組付装置の要部上面図である。
【図5】 図3のA−A線における断面図である。
【図6】 サスペンションメンバ組付装置により、車体にフロントサスペンションメンバを固定する(増し締めを行う)手順を示す図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置の要部正面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に係るサスペンションメンバ組付装置の要部側面図である。
【符号の説明】
1 サスペンションメンバ組付装置
3 台車
4,5 ナットランナ
6 ナットランナベース
7 シリンダ
8 基準ベース
9 キャスター
10 ガイド
11,12 軸受
13 ピンベース
14,15 ピン

Claims (5)

  1. ナットランナを支持するナットランナベースと該ナットランナベースのガイドとが、相互に摺動可能かつ回転不能に係合し、前記ガイドの端部に、前記ナットランナの位置決めピンが固定され、かつ、前記ガイドが、前記ナットランナベースの駆動手段を支持する基準ベースにより、前記ナットランナの移動方向に手作業により伸張可能に支持され、
    前記基準ベースまたは前記ナットランナベースのいずれか一方が、前記ガイドの伸張方向と直交する方向に手作業により移動可能に支持されていることを特徴とするサスペンションメンバ組付装置。
  2. 前記ガイドの伸張が所定量となったとき、前記基準ベースに対する前記ガイドの位置を固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項記載のサスペンションメンバ組付装置。
  3. 前記ガイドに一本のスプライン軸を用い、該スプライン軸の軸受を、前記ナットランナベースおよび前記基準ベースに固定したことを特徴とする請求項1又は2記載のサスペンションメンバ組付装置。
  4. 前記ガイドとして、平行に配置された複数の軸を用い、該軸の軸受を、少なくとも前記ナットランナベースに固定したことを特徴とする請求項1又は2記載のサスペンションメンバ組付装置。
  5. 前記基準ベースまたは前記ナットランナベースのいずれか一方が台車によって浮動支持されていることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項記載のサスペンションメンバ組付装置。
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