JP2001017042A - 釣り用リールのローラクラッチ - Google Patents

釣り用リールのローラクラッチ

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JP2001017042A
JP2001017042A JP11198455A JP19845599A JP2001017042A JP 2001017042 A JP2001017042 A JP 2001017042A JP 11198455 A JP11198455 A JP 11198455A JP 19845599 A JP19845599 A JP 19845599A JP 2001017042 A JP2001017042 A JP 2001017042A
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roller clutch
fishing reel
outer ring
diameter
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Hitoshi Katayama
仁志 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣り用リールに用いられるローラクラッチに
おいて、軸長を短くできるようにして、回転効率を良好
にする。 【解決手段】 ローラクラッチ機構73は、ハンドル軸
30の外周側に装着された内輪96と、内輪96の外周
側に相対回転自在に配置され内周面に複数のローラ溝9
7aを有する外輪97と、各ローラ溝97aに移動自在
に装着された複数のローラ98と、各ローラ98を一方
向に付勢する板ばね99と、各ローラ98を保持する保
持部材100とを備えている。外輪97の軸方向の長さ
Aは外輪97の外径Bの60%以下に、外輪97の外径
と内径の差Cは外径Bの8%以上に、外輪97の内径D
は外径Bの50%以上70%以下に、ローラ98の直径
Rは外輪97の外径Bの10%以下になるように形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、釣り用リー
ルの回転部品を固定部品に対して支持するとともに、回
転部品の回転を一方向に規制するための釣り用リールの
ローラクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リール、片軸受リール、スピニン
グリール等の釣り用リールには、回転部品の回転を一方
向に規制するために、ワンウェイクラッチが使用されて
いる。また、ワンウェイクラッチとしてローラクラッチ
が用いられる場合が多い。釣り用リールに用いられるロ
ーラクラッチは、一般に、筒状の内輪と、内輪の外周側
に配置された金属製の外輪と、内外輪の間に装着され周
方向に間隔を隔てて複数の収納部が形成された合成樹脂
製の保持部材と、保持部材内に所定距離移動自在に保持
された金属製のローラと、保持部材内でローラとの隙間
に配置されローラを一方向に付勢するバネ部材とを備え
ている。内輪遊転形のローラクラッチでは、外輪は、た
とえばステンレス合金等の金属でプレス加工されてお
り、内周面に周方向に間隔を隔てて形成された複数のロ
ーラ溝を有している。各ローラ溝は、ローラが遊転可能
な遊転部と、一部に内輪の外周面との隙間が徐々に小さ
くなる食い込み部とが形成されている。ローラは、保持
部材内で、食い込み部と、食い込み部から離反する遊転
部とに移動自在であり、バネ部材により食い込み部方向
に付勢されている。保持部材は、内外輪の間に両輪とわ
ずかな隙間をあけて配置されている。
【0003】以上のようなローラクラッチは、たとえば
両軸受リールのハンドル軸に内輪が回転不能に装着さ
れ、外輪がリール本体に回転不能に装着されている。そ
して、内輪に連結されたハンドル軸が糸巻き取り方向に
回転すると、ローラは、バネ部材の付勢力に抗して遊転
部方向に移動し、ハンドル軸の糸巻き取り方向の回転が
許容される。一方、ハンドル軸が糸繰り出し方向に回転
しようとすると、ローラが食い込み部方向に移動して内
輪と外輪との間に食い込む。この結果、内輪と外輪とが
ロックされ、ハンドル軸の糸繰り出し方向の回転が禁止
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなローラクラ
ッチの外輪は、前述したように、多くの場合ステンレス
合金をプレス加工して形成されているために径方向の厚
みが薄くなり、ローラから外輪への面圧力に対する強度
を保ちにくい。そこで、この面圧力を軽減するため、ロ
ーラクラッチを軸方向に長くすることが考えられる。こ
のようにローラクラッチの軸方向の長さが長くなると、
たとえば、前述のような両軸受リールのハンドル軸に使
用した場合、ハンドル位置が釣竿中心及び駆動系から離
反してしまう。このため、ハンドル操作力が釣竿を回転
させる力及びハンドル軸をねじり変形させる力として作
用するので、回転効率が悪くなる。
【0005】本発明の課題は、釣り用リールに用いられ
るローラクラッチにおいて、軸長を短くできるようにし
て、回転効率を良好にすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るローラクラ
ッチは、釣り用リールの回転部品を固定部品に対して支
持するとともに、回転部品の回転を一方向に規制するた
めのローラクラッチであって、回転部品及び固定部品の
うちの外周側に配置された部品の内周面に固定され、遊
転部及び食い込み部を有する複数のローラ溝が内周面に
周方向に所定の間隔をあけて形成された外輪と、外輪の
複数のローラ溝に配置された複数のローラと、複数のロ
ーラを保持するための保持部材と、各ローラをローラ溝
の食い込み部に付勢する複数のバネ部材とを備え、外輪
の軸方向の長さは外輪の外径の60%以下である。
【0007】このローラクラッチでは、外輪の外径と軸
方向の長さの割合が従来ほぼ1対1であったのに対し、
外輪の軸方向の長さは外輪の外径の60%以下である。
このように軸方向の長さを短くすることにより、回転効
率を良好にできる。発明2に係るローラクラッチは、発
明1のローラクラッチにおいて、回転部品及び固定部品
のうちの内周側に配置された部品の外周面に固定された
内輪をさらに備えている。
【0008】発明3に係るローラクラッチは、発明1又
は2のローラクラッチにおいて、外輪の外径と内径との
差は外輪の外径の8%以上である。この場合、外輪の肉
厚を厚くすることにより、外輪の強度を向上させること
ができる。発明4に係るローラクラッチは、発明1から
3のいずれかのローラクラッチにおいて、ローラの径は
外輪の外径の10%以下である。
【0009】この場合、ローラの径を小さくすることに
より、小型化を図ることができる。発明5に係るローラ
クラッチは、発明1から4のいずれかのローラクラッチ
において、外輪の内径は外輪の外径の50%以上70%
以下、望ましくは55%以上65%以下である。発明6
に係るローラクラッチは、発明1から5のいずれかのロ
ーラクラッチにおいて、外輪の内径は12mm以下であ
る。
【0010】発明7に係るローラクラッチは、発明1か
ら6のいずれかのローラクラッチにおいて、ローラの数
は10以上である。この場合、ローラの数を増やすこと
により、ローラクラッチのクラッチ容量が増加する。発
明8に係るローラクラッチは、発明1から7のいずれか
のローラクラッチにおいて、外輪は焼結により形成され
ている。
【0011】この場合、外輪は、たとえばステンレス等
の部材を焼結して形成されているので、外輪の変形が生
じにくくなり、また耐食性も向上する。発明9に係るロ
ーラクラッチは、発明1から7のいずれかのローラクラ
ッチにおいて、外輪は引抜き加工により形成されてい
る。この場合、外輪は金属製部材の引抜き加工により形
成されているので、外輪の形成が容易になる。またプレ
ス加工では外輪の内周側にローラ溝を形成するために外
周側が同一形状になっていたが、引抜き加工では内外周
の形状を異なるように形成することができる。
【0012】発明10に係るローラクラッチは、発明1
から9のいずれかのローラクラッチにおいて、保持部材
は合成樹脂製である。この場合、保持部材の形成が容易
になり、また軽量化を図ることができる。発明11に係
るローラクラッチは、発明1から10のいずれかのロー
ラクラッチにおいて、バネ部材はローラと保持部材との
間に圧縮状態で配置された板ばねである。
【0013】この場合、狭い収納空間内に配置できると
ともに、ローラへの付勢力を軸方向に均等に付与しやす
くなり、ローラが傾きにくくなる。発明12に係るロー
ラクラッチは、発明1から11のいずれかのローラクラ
ッチにおいて、外輪は、回転部品及び固定部品のうちの
外周側に配置された部品の外周側に配置された部品に対
して軸方向の一端面側から装着可能であるとともに、他
端面側からも装着可能なように形成されている。
【0014】この場合、外輪の前後方向の両端面が同一
形状に形成されているので、このローラクラッチを逆向
きに装着することにより、容易に回転方向を逆にするこ
とができる。発明13に係るローラクラッチは、発明1
から12のいずれかのローラクラッチにおいて、外輪は
外周面に3箇所以上形成された係止部を有し、回転部品
及び固定部品のうちの外輪の外周側に配置された部品の
内周面には、係止部が係止可能な被係止部が形成されて
いる。
【0015】この場合、たとえば外輪の外周面の3箇所
以上に外方に突出するように係止部を形成し、回転部品
及び固定部品のうちの外輪の外周側に配置された部品の
内周面に係止部が係止可能に凹んだ被係止部を設けるこ
とができる。これらの係止部を被係止部に係止すること
により、外輪と回転部品及び固定部品のうちの外輪の外
周側に配置された部品とを確実に固定することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を採用した両
軸受リールは、図1に示すように、たとえば中型の丸型
リールであり、リール本体1と、リール本体1の側方に
配置されたスプール回転用のハンドル組立体2と、ハン
ドル組立体2のリール本体1側に配置されたスタードラ
グ3とを主に備えている。
【0017】リール本体1には、スプール15が回転自
在に装着されている。リール本体1は、竿取付脚4を介
して釣竿RDに装着される。リール本体1は、図2に示
すように、所定の間隔をあけて配置された左右1対の側
板10、11と側板10、11を連結する複数の支持部
材12とを有するフレーム5と、フレーム5の両側方に
装着された第1カバー13及び第2カバー14と、第2
カバー14に装着された機構装着板16とを有してい
る。機構装着板16は側板11に接触して配置され、機
構装着板16と第2カバー14との間には、後述する各
種機構を収納するための空間が形成されている。
【0018】フレーム5及び第1カバー13はダイカス
ト成形により得られ、第2カバー14は金属薄板をプレ
ス成形して得られる。1対の側板10、11及び第1カ
バー13は、それぞれ側面から見て円形をなしている。
第2カバー14には、後述するハンドル軸30の装着部
分を中心に軸方向外方にも膨出した膨出部14aが形成
されている。この膨出部14aのハンドル軸30の周囲
と、スプール軸25(後述)の周囲とには、それぞれの
筒状のボス部14b、14cがかしめ固定されている。
【0019】支持部材12は、両側板10、11の外周
に沿う形状で両側板10、11と一体で形成された板状
の部材であり、たとえばリール本体1の後部と下部と上
部との3か所で1対の側板10、11を連結している。
下部の支持部材12には竿取付脚4が固定されている。
竿取付脚4は、フレーム5の側板10、11間の中心位
置に沿って配置されている。後部の支持部材12には、
リールを釣竿RDとともに保持するための合成樹脂製の
サムレスト17が装着されている。
【0020】ハンドル組立体2は、ハンドル軸30の先
端に回転不能に装着されたクランクアーム6と、クラン
クアーム6の一端にクランクアーム6の一端部と直交す
る軸回りに回転自在に装着されたハンドル把手7と、ハ
ンドル把手7をクランクアーム6に回転自在に装着する
ための回転支持部8とを有している。ハンドル組立体2
において、クランクアーム6のハンドル軸30装着部分
が回転支持部8装着部分よりリール本体1から離反して
いる。つまり、ハンドル把手7の基端部の回転平面がク
ランクアーム6のハンドル軸30への固定部分の回転平
面よりリール本体1側に接近している。
【0021】クランクアーム6は、ハンドル軸30の径
方向に延び2箇所で屈曲した平板状の金属製の部材であ
る。クランクアーム6は、図2に示すように、ハンドル
軸30の先端に形成された面取り部30aに回転不能に
係止されており、固定ナット30bによりハンドル軸3
0に着脱自在に固定されている。スプール15は、図2
に示すように、1対の側板10、11間に回転自在に配
置されている。スプール15は、糸巻胴部15aと、糸
巻胴部15aの両端に一体で形成されたフランジ部15
bとを有している。スプール15の中心にはスプール軸
25が貫通して固定されている。スプール軸25は第1
カバー13及び機構装着板16に軸受26a、26bを
介して回転自在に支持されている。
【0022】機構装着板16と第2カバー14の間の空
間には、ハンドル組立体2からのトルクをスプール15
に伝えるための回転伝達機構20と、回転伝達機構20
内に設けられたクラッチ機構21と、クラッチ機構21
をオンオフ操作するためのクラッチ操作機構22とが配
置されている。回転伝達機構20は、一端にハンドル組
立体2が固定されたハンドル軸30と、ハンドル軸30
の他端に回転制御機構23を介して連結されたメインギ
ア31と、メインギア31に噛み合うピニオンギア32
とを有している。このような構成では、クラッチ機構2
1がオンされた状態では、ハンドル組立体2からのトル
クがメインギア31及びピニオンギア32を介してスプ
ール15に直接伝達される。
【0023】回転制御機構23は、スプール15の糸繰
り出し方向の回転に対して設定したドラグ力を作用させ
るためのドラグ機構72と、ハンドル軸30を糸巻き取
り方向にのみ回転させる(糸繰り出し方向の回転を禁止
する)ローラクラッチ機構73とを有している。ドラグ
機構72は、図3に示すように、ハンドル軸30に螺合
するスタードラグ3の操作によりドラグ力を調整可能で
ある。ドラグ機構72は、メインギア31と、ローラク
ラッチ機構73に隣接して配置されたディスク部材85
と、メインギア31とディスク部材85との間に配置さ
れた複数のドラグディスク80と、ローラクラッチ機構
73とスタードラグ3との間に配置された複数の皿ばね
92とを有している。この皿ばね92とローラクラッチ
機構73との間には、ハンドル軸30を回転自在に支持
するための軸受90とが配置されている。
【0024】ディスク部材85は、内周部にハンドル軸
30の面取り部30aに回転不能に係止される小判孔8
5aが形成されている。このため、ディスク部材85
は、ハンドル軸30に対して回転不能である。また、こ
の内周部の対向する2箇所には、係止凹部85bが形成
されている。この係止凹部85bには、ローラクラッチ
機構73を構成する内輪96が回転不能に連結されてい
る。
【0025】ローラクラッチ機構73は、図4及び図5
に示すように、回転部品の一例としてハンドル軸30の
外周側に装着された内輪96と、内輪96の外周側に微
少な隙間をあけて相対回転自在に配置され内周面に周方
向に間隔を隔てて複数のローラ溝97aを有する外輪9
7と、各ローラ溝97aに周方向に移動自在に装着され
た複数のローラ98と、各ローラ98を一方向に付勢す
る板ばね99と、各ローラ98を保持する保持部材10
0とを備えている。なお、この例では、ローラ溝97a
及びローラ98は11個設けられている。
【0026】内輪96は、薄肉円筒状の金属製の部材で
ある。内輪96は、ハンドル軸30に回転自在にはめ込
まれており、この内輪96の一端には、図3に示すよう
に、係止凹部85bにはめ込まれる1対の係止突起96
aがディスク部材85側に突出している。内輪96の他
端は軸受90に接触している。これにより内輪96は、
ハンドル軸30とともに一体回転するようになってい
る。
【0027】外輪97は、厚肉有底円筒状のたとえばス
テンレス焼結金属製の部材である。外輪97は、固定部
品の一例として第2カバー14のボス部14bに回転不
能に装着されている。外輪97の内周面に形成されたロ
ーラ溝97aは、周方向に間隔を隔てて形成されてお
り、ローラ98が遊転可能な遊転部97bと、内輪96
の外周面との隙間が徐々に小さくなる食い込み部97c
とが形成されている。外輪97の外周面には、周方向に
間隔を隔てて複数の係止凸部97dが形成されている。
ボス部14bには、この係止凸部97dが係合する係止
凹部14dが形成されており、これにより外輪97は、
第2カバー14に回転不能に装着される。なお、係止凸
部97d及び係止凹部14dはそれぞれ6箇所に設けら
れている。外輪97の内周側には、図5に示すように、
合成樹脂製の保持部材100が固定されている。この保
持部材100は、ローラ98を保持するために設けられ
ている。
【0028】外輪97は、図4及び図5に示すように、
外形が略正六角形に形成され、軸方向の異なる位置での
各断面が左右どちらから見ても同一形状となっている。
このため第2カバー14のボス部14bの周方向に対し
て任意の位置に装着可能で、さらに軸方向に対しても左
右逆向きに装着することができる。また、外輪97の軸
方向の長さAは、外輪97の外径Bの60%以下になる
ように形成されている。このため従来に比して軸方向の
長さが短くなっている。また外輪97の肉厚の長さ、つ
まり外径と内径の差Cは外径Bの8%以上になるように
形成されているので、十分な強度を保つことができる。
また、外輪97の内径Dは外径Bの50%以上70%以
下、好ましくは55%以上65%以下になるように形成
されている。たとえば、外輪97の外径Bが17mmの
とき、軸方向の長さAを8mm、外径と内径の差Cを
1.5mm、内径Dを10mmとすることができる。
【0029】各ローラ98は、両端が略半球状に形成さ
れた丸棒状の金属製の部材であり、保持部材100に保
持されている。ローラ98の直径Rは、遊転部97bと
内輪96の外周面との最大隙間より小さく、食い込み部
97cと内輪96の外周面との最小隙間より大きい。こ
のため、内輪96の回転によりローラ98が食い込み部
97cに食い込むことができ、内輪96と外輪97とを
ロックしてハンドル軸30の逆転を禁止できる。また、
ローラ98の直径Rは外輪97の外径Bの10%以下に
なるように形成されているので、従来よりも小型化され
ている。したがって、ローラ98の数を従来の、たとえ
ば6個から11個に増やすことができる。なお、たとえ
ば外輪97の外径Bが17mmのとき、ローラ98の直
径Rを1.54mmとすることができる。
【0030】板ばね99は、金属製の弾性部材であり、
ローラ98を食い込み部97cに食い込む方向に付勢す
るようにローラ98及び保持部材100の内周側の壁面
に接触して配置されている。次に、リールの動作につい
て説明する。釣り糸を繰り出すときには、図示しないク
ラッチレバーによりクラッチ機構21をクラッチオフ状
態にする。これによりスプール15が自由回転状態にな
り、ジグ(仕掛け)の自重によりスプール15が糸繰り
出し方向に回転し、釣り糸がスプール15から繰り出さ
れる。ジグが海底に到達するとハンドル組立体2を糸巻
き取り方向に回転させる。
【0031】ハンドル組立体2を糸巻き取り方向に回転
させると、ハンドル組立体2の回転がハンドル軸30か
らローラクラッチ機構73、ドラグ機構72を介してメ
インギア31にそのまま伝達される。このときクラッチ
機構21はオン状態のため、メインギア31の回転はピ
ニオンギア32からスプール15に伝達されて、釣り糸
が巻き上げられる。このとき、ローラクラッチ機構73
では、回転が糸巻き取り方向であるので回転を許容す
る。すなわち、ローラクラッチ機構73では、ハンドル
軸30の回転に連動して内輪96が図4の時計回り(糸
巻き取り方向)に回転し、ローラ98が板ばね99の付
勢力に抗して食い込み部97cから離脱する方向、すな
わち遊転部97bに移動する。この結果、内輪96が外
輪97に対してロックされずハンドル軸30が自由に回
転できる。
【0032】魚の引きなどで釣り糸が繰り出される際に
は、スプール15の回転がメインギア31に伝達され、
ドラグ機構72を介してハンドル軸30及びローラクラ
ッチ機構73に伝わる。ハンドル軸30が糸繰り出し方
向に回転すると、内輪96もそれに連動して図4反時計
回り(糸繰り出し方向)に回転し、ローラ98が内輪9
6の回転と板ばね99の付勢力とにより食い込み部97
cに食い込む方向に移動する。この結果、内輪96が外
輪97に対してロックされ、ハンドル軸30の逆転が禁
止される。
【0033】このような両軸受リールのローラクラッチ
機構73では、外輪97の軸方向の長さAは、外輪97
の外径Bの60%以下と短くなっているので、ハンドル
組立体2をリール本体1側に近づけることができる。し
たがってハンドル組立体2の釣竿RDに対する距離も小
さくできるので、ハンドル組立体2が釣竿RDに作用す
る力が小さくなり、回転効率を向上させることができ
る。
【0034】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、ローラクラッチ機構73を
両軸受リールの回転制御機構に使用したが、これに限定
されるものではなく、スピニングリールの逆転防止機構
や片軸受リールの逆転防止機構にも本発明を適用でき
る。 (b) 前記実施形態では、バネ部材として金属製の板
ばねを使用したが、バネ部材として、コイルばね、ゴ
ム、合成樹脂製の板ばね等の他の弾性部材を用いてもよ
い。
【0035】(c) 前記実施形態では、外輪97は燒
結により形成されていたが、これに限定されるものでは
なく、引抜き加工等により形成してもよい。 (d) 前記実施形態では、外輪97及びボス部14b
には、係止凸部97d及び係止凹部14dがそれぞれ6
箇所に設けられていたが、これに限定されるものではな
い。たとえば係止凸部97d及び係止凹部14dを3箇
所以上設けてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ローラクラッチの軸方
向の長さを短くすることにより、回転効率を良好にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】前記両軸受リールの平面断面図。
【図3】前記両軸受リールの回転制御機構の分解斜視
図。
【図4】ローラクラッチ機構の横断面図。
【図5】ローラクラッチ機構の縦断面図。
【符号の説明】
14 第2カバー 14d 係止凹部 30 ハンドル軸 73 ローラクラッチ機構 96 内輪 97 外輪 97a ローラ溝 97b 遊転部 97c 食い込み部 97d 係止凸部 98 ローラ 99 板ばね 100 保持部材

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り用リールの回転部品を固定部品に対し
    て支持するとともに、前記回転部品の回転を一方向に規
    制するためのローラクラッチであって、 前記回転部品及び前記固定部品のうちの外周側に配置さ
    れた部品の内周面に固定され、遊転部及び食い込み部を
    有する複数のローラ溝が内周面に周方向に所定の間隔を
    あけて形成された外輪と、 前記外輪の前記複数のローラ溝に配置された複数のロー
    ラと、 前記複数のローラを保持するための保持部材と、 前記各ローラを前記ローラ溝の前記食い込み部に付勢す
    る複数のバネ部材とを備え、 前記外輪の軸方向の長さは前記外輪の外径の60%以下
    である、釣り用リールのローラクラッチ。
  2. 【請求項2】前記回転部品及び前記固定部品のうちの内
    周側に配置された部品の外周面に固定された内輪をさら
    に備えている、請求項1に記載の釣り用リールのローラ
    クラッチ。
  3. 【請求項3】前記外輪の外径と内径との差は前記外輪の
    外径の8%以上である、請求項1又は2に記載の釣り用
    リールのローラクラッチ。
  4. 【請求項4】前記ローラの径は前記外輪の外径の10%
    以下である、請求項1から3のいずれかに記載の釣り用
    リールのローラクラッチ。
  5. 【請求項5】前記外輪の内径は前記外輪の外径の50%
    以上70%以下、望ましくは55%以上65%以下であ
    る、請求項1から4のいずれかに記載の釣り用リールの
    ローラクラッチ。
  6. 【請求項6】前記外輪の内径は12mm以下である、請
    求項1から5のいずれかに記載の釣り用リールのローラ
    クラッチ。
  7. 【請求項7】前記ローラの数は10以上である、請求項
    1から6のいずれかに記載の釣り用リールのローラクラ
    ッチ。
  8. 【請求項8】前記外輪は焼結により形成されている、請
    求項1から7のいずれかに記載の釣り用リールのローラ
    クラッチ。
  9. 【請求項9】前記外輪は引抜き加工により形成されてい
    る、請求項1から7のいずれかに記載の釣り用リールの
    ローラクラッチ。
  10. 【請求項10】前記保持部材は合成樹脂製である、請求
    項1から9のいずれかに記載の釣り用リールのローラク
    ラッチ。
  11. 【請求項11】前記バネ部材は前記ローラと前記保持部
    材との間に圧縮状態で配置された板ばねである、請求項
    1から10のいずれかに記載の釣り用リールのローラク
    ラッチ。
  12. 【請求項12】前記外輪は、前記回転部品及び前記固定
    部品のうちの外周側に配置された部品に対して軸方向の
    一端面側から装着可能であるとともに、他端面側からも
    装着可能なように形成されている、請求項1から11の
    いずれかに記載の釣り用リールのローラクラッチ。
  13. 【請求項13】前記外輪は外周面に3箇所以上形成され
    た係止部を有し、 前記回転部品及び前記固定部品のうちの前記外輪の外周
    側に配置された部品の内周面には、前記係止部が係止可
    能な被係止部が形成されている、請求項1から12のい
    ずれかに記載の釣り用リールのローラクラッチ。
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