JP2001016852A - シェンケル形直流高圧電源の電圧測定装置 - Google Patents

シェンケル形直流高圧電源の電圧測定装置

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JP2001016852A JP11178761A JP17876199A JP2001016852A JP 2001016852 A JP2001016852 A JP 2001016852A JP 11178761 A JP11178761 A JP 11178761A JP 17876199 A JP17876199 A JP 17876199A JP 2001016852 A JP2001016852 A JP 2001016852A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンデンサピックアップ電極を用いて電源の出
力電圧を歪みなく正確に検出することができるシェンケ
ル形直流高圧電源の電圧測定装置を提供する。 【解決手段】シェンケル電極列202の高電位側の端部
に隣接配置された高電圧ターミナル205を同心的に囲
むように交流高周波電圧供給用電極203A,203B
と同径の円筒状のコンデンサピックアップ電極30を設
ける。コンデンサピックアップ電極30とタンク1との
間の静電容量及びコンデンサピックアップ電極30と高
電圧ターミナル205との間の静電容量により構成され
るコンデンサ分圧回路を通して高電圧ターミナル205
と接地間に得られる電源の出力電圧を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンビームを加
速する加速装置の電源として用いるのに好適なシェンケ
ル形直流高圧電源の出力電圧を測定する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置などのイオンビーム応用
機器においては、イオンを加速するためにタンデム加速
器やシングルエンド形加速器が用いられており、これら
の加速器に加速電圧を与える直流高圧電源装置として、
周知のシェンケル回路を用いた直流高圧電源装置が多く
用いられている。
【0003】図4及び図5はシェンケル形直流高圧電源
の要部の構成例を示し、図6はシェンケル回路の電気的
な構成を示している。これらの図において、1は円筒状
に形成されたタンク本体1Aと該タンク本体の軸線方向
の一端側に設けられた開口部を閉じるタンクベース
(蓋)1Bとを備えたタンク、2はタンク1内に収納さ
れたシェンケル回路である。
【0004】シェンケル回路2は、長手方向をタンク本
体1Aの軸線方向に向けた状態で該タンク本体内に平行
に配置されてタンクベース1Bに片持ちで支持された対
の絶縁板200,200と、絶縁板200,200に支
持金具210を介して支持されたシェンケル電極列20
2と、シェンケル電極列202を間にして対向するよう
に設けられた第1及び第2の交流高周波電圧供給用電極
(以下RF電極ともいう。)203A及び203Bと、
絶縁板200に支持されてシェンケル電極列202及び
RF電極203A及び203Bとともにn倍電圧整流回
路を構成する整流器204,204,…及び204´,
204´,…(図6参照)と、図示しない高周波電源の
出力を昇圧して得た電圧を第1のRF電極203Aと接
地電位部との間及び第2のRF電極203Bと接地電位
部との間にそれぞれ印加する高周波コイル(図4には図
示せず。)とを備えている。
【0005】シェンケル電極列202は、図5に示すよ
うに、周方向の両端を下方に向けたほぼ円弧状の多数の
第1の単位電極201aをそれぞれの軸線をタンク1の
中心軸線と一致させた状態で整列配置してなる第1の単
位電極列201Aと、第1の単位電極と反対方向に向け
た(周方向の両端を上方に向けた)円弧状の多数の第2
の単位電極201bをそれぞれの軸線をタンク1の中心
軸線と一致させた状態で多数個整列配置してなる第2の
単位電極列201Bとからなっている。図示の例では、
第1の単位電極201a及び第2の単位電極201bが
軸線方向に位置をずらした状態で配置されている。
【0006】第1のRF電極203A及び第2のRF電
極203Bは、軸線をタンク1の中心軸線と一致させた
状態で配置されてタンク本体1Aの内周部に絶縁支持物
3を介して支持されたほぼ円筒状の電極からなってい
て、第1の単位電極列201A及び第2の単位電極列2
01Bに対向させられている。
【0007】図6に示したように、整流器204は、第
1の単位電極列201Aの低電位側の一端からn番目
(n=1,2,…)の単位電極201aを第2の単位電
極列201Bの低電位側の一端からn+1番目の単位電
極201bに接続するように設けられ、整流器204´
は第2の単位電極列201Bの一端からn番目の単位電
極を第1の単位電極列201Aの一端からn+1番目の
単位電極に接続するように設けられている。
【0008】シェンケル電極列202の低電位側の最端
部に位置する単位電極201a及び201bはリアクト
ル7(図6参照)を通して接地されている。
【0009】なおリアクトル7に代えて抵抗を用いる場
合もあり、シェンケル電極列202の低電位側の最端部
に位置する単位電極201a及び201bを直接接地す
る場合もある。
【0010】絶縁板200の自由端付近には、高電位側
の端子とシールドとを兼ねる円筒状の高電圧ターミナル
205がタンクと軸線を共有した状態で配置され、この
高電圧ターミナル205はシェンケル電極列202の高
電位側の最端部の単位電極201a及び201bにリア
クトル8を介して接続されている。
【0011】なおリアクトル8に代えて抵抗を用いる場
合もあり、高電圧ターミナル205を、シェンケル電極
列202の高電位側の最端部の単位電極201a及び2
01bに直接接続する場合もある。
【0012】図4において206は、高電位側の最端部
の昇圧回路電極201と高電圧ターミナル205との間
に形成される隙間の電位を、高電圧ターミナル205の
電位と同じ電位に固定するために設けられたシールド板
である。
【0013】タンク本体1Aの側面には、該タンク本体
の軸線方向に対して直角な方向に突出した分岐管部(図
示せず。)が設けられていて、該分岐管部にタンデム加
速器を収容した容器が接続されている。タンデム加速器
はタンク本体1Aの軸線方向に対して直角な方向に長く
伸びるように設けられていて、該加速器5の中間部に設
けられた高電位側の端子に高電圧ターミナル205が接
続されている。
【0014】またタンク本体1Aの側面に設けられた図
示しない分岐管部に昇圧コイル容器が接続されて、該昇
圧コイル容器内に昇圧コイル207(図6参照)が収納
され、高周波電源6から昇圧コイル207を通して第1
のRF電極203Aと接地電位部(タンク1)との間及
び第2のRF電極203Bと接地電位部との間にそれぞ
れ逆位相の電圧が印加されている。タンク1内にはSF
6 ガスが所定の圧力で封入されている。
【0015】シェンケル回路2は、高周波電源6の出力
電圧を昇圧コイル207により昇圧して得た電圧でRF
電極203A,203Bとシェンケル電極列202を構
成する一連の単位電極201a,201bとの間にそれ
ぞれ形成された浮遊静電容量を充電して高電圧を発生さ
せる周知のものである。なおシェンケル回路の具体的構
成は図6に示されたものに限られるものではなく、図6
はその一例を示したものである。
【0016】図6において、C1 は第1のRF電極20
3A及び第2のRF電極203Bのそれぞれと対地間の
浮遊静電容量、C2 は第1のRF電極203Aと第1の
単位電極201aとの間、及び第2のRF電極203B
と第2の単位電極201bとの間のそれぞれの浮遊静電
容量、C3 は整流器204,204´が有する静電容
量、Lは昇圧コイル207のインダクタンスである。
【0017】この例では、第1の単位電極列201Aの
低電位側の一端からn番目(n=1,2,…)の単位電
極201aを整流器204を通して第2の単位電極列2
01Bの低電位側の一端からn+1番目の単位電極20
1bに接続し、第2の単位電極列201Bの一端からn
番目の単位電極を第1の単位電極列201Aの一端から
n+1番目の単位電極に整流器204´を通して接続す
ることにより、シェンケル電極列202の低電位側の端
部からn番目(n=1,2,…)に配置された単位電極
201a,201bとRF電極203A,203Bとの
間の浮遊静電容量C2 を高周波電圧のピーク値Eのn倍
の電圧nEまで充電するn倍電圧整流回路を構成してい
る。
【0018】図6に示したシェンケル回路において、高
周波電源6が投入されると、昇圧コイル207のインダ
クタンスLと、第1及び第2のRF電極203A及び2
03Bのそれぞれと対地間の静電容量C1 とにより構成
される共振回路の共振周波数に等しい周波数(好ましく
は50KHz〜100KHz)の高周波電圧が発生し、
この高周波電圧が第1のRF電極203Aと対地間及び
第2のRF電極203Bと対地間に印加される。この高
周波電圧の正負の半サイクルの交番に伴って、電極列の
低電位側の端部から高電位側の端部に向けて順次配置さ
れた第1及び第2の単位電極201a及び201bと第
1及び第2のRF電極203A及び203Bとの間の静
電容量C2 がそれぞれE,2E,3E,…の電圧まで充
電されて、最終的に電極列の高電位側の端部のn番目の
第1の単位電極201aと第1のRF電極203Aとの
間の静電容量C2 の両端及び第2の単位電極201bと
第2のRF電極203Bとの間の静電容量C2 の両端に
nEの直流高電圧が得られる。この高電圧は高電圧ター
ミナル205を通して図示しない加速管等に加速電圧等
として印加される。
【0019】上記のように、シェンケル形直流高圧電源
の構成部品を絶縁ガスが封入されたタンク1内に収容す
る場合、通常は該電源により駆動される加速器などの構
成部品も該タンク内に配置される。
【0020】図7はタンク1内にシェンケル形直流高圧
電源とともに加速管11を収容して構成したシングルエ
ンド形加速装置の構成例を概略的に示したもので、この
例では、加速管11がシェンケル電極列202と軸線を
一致させた状態で配置されて、その高電圧側の端部が高
電圧ターミナル205に接続されている。図7において
12はイオン源を示しており、このイオン源は、シェン
ケル電極列202の中心軸線の延長上に位置させた状態
で高電圧ターミナル205内に配置されて、加速管11
に接続されている。また13は加速管10から出たイオ
ンビームをターゲットチャンバに導くためのビームダク
トである。
【0021】上記シェンケル形直流高圧電源の出力電圧
には、整流器204,204´による整流に伴って生じ
るリップル電圧や、RF電極の非対称性により生じるリ
ップル電圧が含まれている。このリップル電圧はできる
だけ少なくすることが望ましいため、リップル電圧を検
出して、そのレベルを最小にするようにRF電極への印
加電圧の微調整等を行う必要がある。また加速器を的確
に制御するためには、その加速電圧に含まれるリップル
分を知っておく必要がある。
【0022】そのため、従来は、図4及び図7に示され
ているように、タンク1の周壁部の一部に形成した凹部
1a内にタンク1に対して絶縁された円盤状のコンデン
サピックアップ電極(以下CPU電極ともいう。)15
を配置して、該CPU電極15を高電圧ターミナル20
5に対向させ、CPU電極15につながる端子16をタ
ンク1外に導出するようにしていた。このようなCPU
電極を設ければ、CPU電極15と高電圧ターミナル2
05との間の浮遊静電容量を通して高電圧ターミナル2
05と接地間に得られるシェンケル形直流高圧電源の出
力電圧を測定することができ、またCPU電極と接地間
に得られる検出電圧をフィルタ回路に入力してリップル
分を取り出すことにより、シェンケル形直流高圧電源の
出力電圧に含まれるリップル電圧を検出することができ
る。
【0023】また図8に示したように、複数の分圧抵抗
Rの直列回路と各分圧抵抗Rに並列接続された分圧コン
デンサCとからなっていて、タンク1内で一端が高電圧
ターミナル205に接続されたCR回路16と、タンク
1外に導出されたCR回路16の他端と接地間に接続さ
れた分圧抵抗R´及び分圧コンデンサC´の並列回路と
からなるCR分圧器を設けて、分圧抵抗R´の両端に得
られる分圧出力電圧Eo からシェンケル形直流高圧電源
の出力電圧を検出することも行われていた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】図4または図7に示し
たように、円盤状のCPU電極15を用いた場合には、
該CPU電極15と高電圧ターミナル205との間の静
電容量を十分に大きくすることができないため、電源の
出力電圧に含まれるリップル電圧の検出感度を高くする
ことができないという問題があった。
【0025】また円盤状のCPU電極を用いた場合に
は、交互にドライブされる第1及び第2のRF電極によ
る高周波電場(高周波ノイズ)の影響を受けて、検出電
圧の波形が大きく歪むため、電圧の検出感度を高くする
ことができないことと相俟って、シェンケル形直流高圧
電源の出力電圧に含まれるリップル電圧を正確に検出す
ることが難しいという問題があった。
【0026】図8に示すように、高電圧ターミナル20
5と接地間にCR分圧器を接続すれば、電源の出力電圧
を高感度で歪みなく検出することができるが、高電位部
と接地間にCR分圧器を接続すると、該CR分圧器を構
成する分圧コンデンサには常に高電圧が印加されるた
め、絶縁破壊が生じるおそれがあり、万一分圧コンデン
サが破壊すると、電源の出力電圧を正確に検出すること
ができなくなるため、信頼性が乏しいという問題があっ
た。
【0027】本発明の目的は、高電圧ターミナルと接地
電位部との間にCR分圧器を設けることなく、またRF
電極より与えられるRFノイズの影響を受けることな
く、CPU電極を用いて電源の出力電圧に含まれるリッ
プル電圧を正確に検出することができるようにしたシェ
ンケル形直流高圧電源の電圧測定装置を提供することに
ある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状のタン
クと、多数の円弧状の第1の単位電極の周方向の両端を
同じ方向に向け、かつそれぞれの円弧の中心軸線をタン
クの中心軸線と一致させた状態でタンク内に整列配置し
てなる第1の単位電極列と周方向の両端を第1の単位電
極と反対の方向に向けた多数の円弧状の第2の単位電極
をそれぞれの円弧の中心軸線をタンクの中心軸線と一致
させた状態でタンク内に整列配置してなる第2の単位電
極列とからなるシェンケル電極列と、軸線をタンクの中
心軸線と一致させた状態でタンクの内側に配置されて、
第1の単位電極列及び第2の単位電極列にそれぞれ対向
させられたほぼ半円筒状の第1及び第2の交流高周波電
圧供給用電極(RF電極)と、シェンケル電極列の高電
位側の端部にタンクと軸線を共有した状態で隣接配置さ
れた円筒状の高電圧ターミナルとを備えたシェンケル形
直流高圧電源の出力電圧を測定する電圧測定装置に係わ
るものである。
【0029】本発明では、高電圧ターミナルに対向する
コンデンサピックアップ電極を備えて、コンデンサピッ
クアップ電極と高電圧ターミナルとの間の静電容量を通
して直流高圧電源の出力電圧を測定する電圧測定装置を
対象とする。
【0030】本発明においては、コンデンサピックアッ
プ電極を、第1及び第2の交流高周波電圧供給用電極と
同一の径寸法を有して高電圧ターミナルと同心的に配置
された円筒状の電極により構成し、該コンデンサピック
アップ電極を接地電位部に対して絶縁された状態で設け
た。
【0031】上記のように円筒状のCPU電極を高電圧
ターミナルと同心的に配置すると、高電圧ターミナルと
CPU電極との間の静電容量及びCPU電極とタンクと
の間の静電容量により構成されるコンデンサ分圧回路を
通して高電圧ターミナルと接地電位部との間に得られる
シェンケル形直流高圧電源の出力電圧を検出することが
できる。また検出した電圧をフィルタ回路を備えた検出
回路に入力することにより、リップル電圧を測定するこ
とができる。
【0032】上記のように、高電圧ターミナルに対向す
るCPU電極として円筒状の電極を用いると、CPU電
極と高電圧ターミナルとの間の静電容量及びCPU電極
とタンクとの間の静電容量を大きくすることができるた
め、出力電圧の検出感度を高めることができる。
【0033】上記のようにCPU電極の径をRF電極の
径に等しくしておくと、CPU電極を設けたことによっ
て高電圧ターミナル周辺の電界分布が乱されることによ
り生じる電位傾度の増大を抑制して、絶縁の弱点が生じ
るおそれを少くすることができる。
【0034】また上記のように円筒状のCPU電極を用
いると、中心軸に対して対称に配置されているRF電極
に逆位相で印加される高周波電圧によりCPU電極に与
えられる高周波ノイズがキャンセルされるため、高周波
ノイズの影響を無くして、電源の出力電圧に含まれる真
のリップル電圧のみを測定することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1はシェンケル形直流高圧電源
を用いたシングルエンド形加速器に本発明に係わる電圧
測定装置を構成するCPU電極を組み込んだ例を示した
もので、同図において図7の各部と同等の部分にはそれ
ぞれ同一の符号を付してある。また図1の要部の構成を
図2に示してある。
【0036】なお図1及び図2に示した例において、シ
ェンケル形直流高圧電源の構成は図4に示したものと同
様である。
【0037】図1及び図2において30はCPU電極
で、このCPU電極は、RF電極203A及び203B
の径寸法と同一の径寸法を有する円筒状の電極からなっ
ていて、高電圧ターミナル205を同心的に囲むように
配置されて、絶縁支持物3によりタンク1に対して支持
されている。CPU電極につながる導体31が1つの絶
縁支持物3内を通してタンク1に対して絶縁された状態
で外部に導出され、外部に導出された導体31と接地間
に得られる電圧が検出回路32に入力される。CPU電
極30と検出回路32とにより電圧測定装置が構成され
る。
【0038】上記のように円筒状のCPU電極30を設
けると、高電圧ターミナル205とCPU電極30との
間の静電容量Caと、CPU電極30とタンク1(接地
電位部)との間の静電容量Cbとにより高電圧ターミナ
ル205と接地間の電圧を分圧するコンデンサ分圧回路
を構成することができ、この分圧回路を通してシェンケ
ル形直流高圧電源の出力電圧に含まれるリップル電圧を
検出することができる。
【0039】即ち、図3(A)に示すように、CPU電
極30とタンク1との間の静電容量Cbの両端に得られ
る電圧をフィルタ回路を備えた検出回路32に入力する
ことにより、シェンケル形直流高圧電源の出力電圧に含
まれるリップル電圧を測定することができる。
【0040】シェンケル形直流高圧電源の出力電圧に含
まれるリップル電圧を検出する検出回路32の構成例を
図3(B)に示した。
【0041】図3(B)に示した検出回路32は、CP
U電極30から導出した導体31と接地間に接続された
ツェナーダイオード33と、該ツェナーダイオード33
の両端に並列に接続された抵抗34及びコンデンサ35
と、コンデンサ35の非接地側の端子に一端が接続され
たコンデンサ36と、コンデンサ35の接地側の端子に
抵抗37を通して一端が接続されたコンデンサ38と、
コンデンサ36及び38の他端に一方の入力端子及び他
方の入力端子が接続された差動増幅器39とからなって
おり、抵抗34とコンデンサ35〜38とによりフィル
タ回路が構成されている。
【0042】なおリップル電圧の波形を観測する場合に
は、差動増幅器39をオッシロスコープで置き換える。
【0043】図3(B)に示した回路において、静電容
量Cb(分圧コンデンサ)に対して並列に接続された抵
抗34は、リップル分のみを検出するべく、入力端子
(A点)の直流電位を固定するための抵抗であり、コン
デンサ35はノイズを除去するためのものである。差動
増幅器39の一方の入力端子にはコンデンサ36を通し
てリップル分が入力され、差動増幅器39の他方の入力
端子はコンデンサ38と抵抗37とを通してアース電圧
が入力されている。差動増幅器39はリップル電圧とア
ース電圧との差を増幅してリップル電圧検出信号Vrを
出力する。このように検出信号を増幅する増幅器として
差動増幅器39を用いると、信号ライン及びアースを通
して侵入する同位相のノイズをキャンセルしてノイズを
低減することができるため、リップル電圧の測定を正確
に行うことができる。
【0044】出力電圧が5[MV]のシェンケル形直流
高圧電源を例にとり、図3(B)の検出回路を用いて、
出力電圧に含まれるリップル電圧(周波数1[MH
z])を測定した場合の検証結果を以下に示す。
【0045】図3(B)においてRsはシェンケル回路
2の出力端子側から見た等価内部抵抗であり、出力電圧
が5[MV]の電源の場合、この抵抗Rsは700[M
Ω]程度の値をとる。また5[MV]の電源の場合、C
PU電極と高電圧ターミナル30との間の静電容量Ca
は例えば40[pF]、CPU電極30とタンク30と
の間の静電容量Cbは240[pF]程度である。
【0046】図3(B)において、抵抗34及び37の
それぞれの抵抗値は10[KΩ]とし、コンデンサ35
としては静電容量が0.015[μF]のものを2個並
列に接続したものを用いた。またコンデンサ36及び3
8のそれぞれの静電容量は0.1[μF]とした。この
ように回路定数を設定した検出回路を用いて、変化幅
(ピークトゥピーク)が20[KV]のリップル電圧
(1[MHz])を検出した場合、増幅器39に入力さ
れるリップル電圧の検出信号の変化幅は5.0[V]で
あり、十分な感度が得られることが確認された。またリ
ップル電圧検出の応答時間は1[μsec]以下である
ことが望ましいが、図3(B)に示した検出回路を用い
た場合の応答時間は400[psec]であり、何等問
題がないことが確認された。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、CPU
電極としてRF電極と径寸法が等しい円筒状の電極を用
いて、該CPU電極を高電圧ターミナルと同心的に配置
したので、高電圧ターミナルとCPU電極との間の静電
容量を大きくして電圧の検出感度を高めることができる
利点がある。
【0048】また本発明によれば、円筒状のCPU電極
を用いたことにより、中心軸に対して対称に配置されて
いるRF電極に逆位相で印加される高周波電圧によりC
PU電極に与えられる高周波ノイズをキャンセルして高
周波ノイズの影響を無くし、電源の出力電圧に含まれる
真のリップル電圧のみを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象とするシェンケル形直流高圧電源
を用いた加速器と本発明に係わる電圧検出装置とを示し
た構成図である。
【図2】図1の要部の構成を概略的に示した斜視図であ
る。
【図3】(A)は本発明に係わる電圧測定装置の原理を
説明するための説明図、(B)はCPU電に接続される
検出回路の構成の一例を示した回路図である。
【図4】シェンケル形直流高圧電源の要部の構成例を、
従来の電圧測定装置とともに示した断面図である。
【図5】図4の電源で用いられているシェンケル電極列
の構成を示した側面図である。
【図6】図4の直流高圧電源で用いているシェンケル回
路の構成を示した構成図である。
【図7】シェンケル形直流電源を用いて構成したシング
ルエンド加速器の一例を従来の電圧測定装置とともに示
した構成図である。
【図8】シェンケル形直流電源を用いて構成したシング
ルエンド加速器の一例を従来の他の電圧測定装置ととも
に示した構成図である。
【符号の説明】
1 容器 1A タンク本体 1B タンクベース 2 シェンケル回路 200 絶縁板 201a 第1の単位電極 201A 第1の単位電極列 201b 第2の単位電極 201B 第2の単位電極列 202 シェンケル電極列 203A 第1のRF電極 203B 第2のRF電極 204,204´ 整流器 207 昇圧コイル 3 絶縁支持物 6 RF電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のタンクと、多数の円弧状の第1
    の単位電極の周方向の両端を同じ方向に向け、かつそれ
    ぞれの円弧の中心軸線を前記タンクの中心軸線と一致さ
    せた状態で前記タンク内に整列配置してなる第1の単位
    電極列と周方向の両端を前記第1の単位電極と反対の方
    向に向けた多数の円弧状の第2の単位電極をそれぞれの
    円弧の中心軸線を前記タンクの中心軸線と一致させた状
    態で前記タンク内に整列配置してなる第2の単位電極列
    とからなるシェンケル電極列と、軸線を前記タンクの中
    心軸線と一致させた状態で前記タンクの内側に配置され
    て、前記第1の単位電極列及び第2の単位電極列にそれ
    ぞれ対向させられたほぼ半円筒状の第1及び第2の交流
    高周波電圧供給用電極と、前記シェンケル電極列の高電
    位側の端部に前記タンクと軸線を共有した状態で隣接配
    置された円筒状の高電圧ターミナルとを備えたシェンケ
    ル形直流高圧電源の前記高電圧ターミナルに対向するコ
    ンデンサピックアップ電極を備えて、前記コンデンサピ
    ックアップ電極と前記高電圧ターミナルとの間の静電容
    量を通して前記直流高圧電源の出力電圧を測定するシェ
    ンケル形直流高圧電源の電圧測定装置において、 前記コンデンサピックアップ電極は、前記第1及び第2
    の交流高周波電圧供給用電極と同一の径寸法を有して前
    記高電圧ターミナルと同心的に配置された円筒状の電極
    からなっていて、接地電位部に対して絶縁された状態で
    設けられていることを特徴とするシェンケル形直流高圧
    電源の電圧測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110136940A (zh) * 2019-05-20 2019-08-16 国网陕西省电力公司西安供电公司 一种基于电容串联恒流源高压取能装置
WO2023145092A1 (ja) * 2022-01-31 2023-08-03 株式会社日立ハイテク 高電圧電源

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