JP2001015389A - 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
電気二重層コンデンサおよびその製造方法Info
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Abstract
電気二重層コンデンサを提供する。 【解決手段】少なくとも一方が分極性電極2からなる一
対の電極2,2間に、電解液を含浸した厚みが40μm
以下、気孔率60%以上、平均気孔径0.1〜10μm
の多孔質セラミック薄膜からなるセパレータ3を配設し
た電気二重層コンデンサ1を作製する。
Description
ことによって急速充放電が可能な、静電容量が大きい電
気二重層コンデンサおよびその製造方法に関するもの
で、特に電気二重層コンデンサのセパレータの改良に関
する。
コンデンサが注目されている。電気二重層コンデンサ
は、電極と電解液との界面においてイオンの分極により
できる電気二重層を利用したコンデンサであり、従来の
コンデンサに比較して大容量の静電容量を充電できると
ともに、急速充放電が可能であり、その応用が期待され
ている。
に電解液を含浸した2枚の分極性電極間に絶縁性の多孔
質セパレータを配設した構成となっており、このセパレ
ータの役割は、正極と負極の間を電気的に隔離すること
と、充放電に伴って起きる電解液中のイオンの移動を円
滑にする通路を提供することである。
−283811号公報、特開平1−304719号公報
には、電解紙、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不
織布、ポリエステル不織布、クラフト紙、マニラ麻シー
ト、ガラス繊維シート、多孔質セラミック焼結体など、
また、ガラス繊維を20重量%以上含有した有機樹脂シ
ートからなる気孔率の高いセパレータが提案され、コン
デンサの内部抵抗を小さくできることが開示されてい
る。
は、セラミック粉末をプレス成形し、焼結した多孔質セ
ラミック焼結体からなるセパレータが考案されている。
また、特開昭63−86415号公報では、セラミック
粉末を含有するペーストをスクリーン印刷を用い、分極
性電極の表面に塗布し、焼成することによってセパレー
タを形成することが開示されている。
電気二重層コンデンサを作製する際、セパレータが厚く
なると、一つのケース内に入れることができる分極性電
極の体積割合が減少するため、該電気二重層コンデンサ
の静電容量が減少したり、また、該分極性電極と集電体
との接触面積も減少するため、所定の電流を流す場合に
は該分極性電極の単位面積当たりにかかる電流密度が大
きくなり、電気二重層コンデンサの内部抵抗が増大する
という問題があった。このため、セパレータ、分極性電
極、集電体ともに薄くし、分極性電極と集電体との接触
面積を増す必要があった。
合には、電解液の水分による劣化を防止するために、電
解液に含浸する前に分極性電極、集電体、およびセパレ
ータを乾燥させる必要があるが、これらを一体的に乾燥
すると、200℃以下の比較的低温で乾燥しなければな
らず、乾燥時間が長くなるという問題があった。
開平1−304719号公報で用いられている紙または
樹脂からなる厚み25μm程度のセパレータでは気孔率
が55%以下と小さく、かつ電解液との親和性が低く吸
液性と保液性が小さいために、内部抵抗の大きい電気二
重層コンデンサとなり、実用性が乏しかった。また、セ
パレータと電解液との親和性が低いため、セパレータの
液切れが生じ、静電容量が低下するとともに、内部抵抗
が増大するという問題があった。
ガラス繊維を20重量%以上含有した有機樹脂シートか
らなる75%程度の気孔率のセパレータでは、強度が低
いためにセパレータの厚みを200μm以上とする必要
があり、コンデンサの分極性電極の充填率の増加または
接触面積の増加には不向きであった。
質セラミック焼結セパレータは、プレス成形によるもの
であり、セパレータの厚みを40μm以下にすることは
困難であり、特開昭63−86415号公報のスクリー
ン印刷法を用いたセパレータは、0.1〜200μmの
セラミックス粉末を用いるために粉末の凝集等も伴い、
セパレータの細孔径を所望の範囲に制御することが困難
であった。
れたもので、その目的は、コンデンサの耐熱性を高める
ことができるとともに、内部抵抗の低減と静電容量の向
上が図れる電気二重層コンデンサを作製することにあ
る。
対して鋭意研究の結果、気相法またはゾル・ゲル法によ
り厚み40μm以下、気孔率60%以上、かつ平均気孔
径が0.01μm〜10μm、特に0.01〜5μmの
多孔質セラミック薄膜を分極性電極用構造体の表面に被
着形成し、これをセパレータとして用いることにより、
セパレータの電解液の保液性および吸液性を高め、内部
抵抗を低くできるとともに、セパレータが薄いため、所
定サイズのケース内に入れることができる分極性電極の
体積割合を増加するさせ、電気二重層コンデンサの静電
容量が増加すること、また、分極性電極と集電体との接
触面積も増加するため、所定量の電流を流す場合には分
極性電極の単位面積当たりの電流密度が小さくなり、電
気二重層コンデンサの内部抵抗が減少できること、さら
に、耐熱性が高く、比較的高温で乾燥できることから、
乾燥時間の短縮できることを見出した。
は少なくとも一方が分極性電極からなる一対の電極間に
セパレータを配設してなるものであって、前記セパレー
タが電解液を含浸した厚みが40μm以下、気孔率が6
0%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの
多孔質セラミック薄膜からなることをを特徴とするもの
である。
質セラミック薄膜がゾル・ゲル法又は薄膜形成法によっ
て作製されたものであること、前記多孔質セラミック薄
膜が、Al2 O3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、S
iO2 、ZnO及びMgOの群から選ばれる少なくとも
1種を主成分とすることが望ましい。
造方法は活性炭粉末と有機バインダとを混合して成形
し、炭化することによって固形状活性炭質の電極板状体
を作製するA工程と、該固形状活性炭質の電極板状体の
一方の表面に厚みが40μm以下、気孔率が60%以
上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質
セラミック薄膜を形成するB工程と、該多孔質セラミッ
ク薄膜および前記固形状活性炭質の電極板状体中に電解
液を注入するC工程とを具備することを特徴とするもの
である。
セラミック薄膜を気相法によって形成すること、前記多
孔質セラミック薄膜を形成する工程が前記多孔質セラミ
ック薄膜形成用ゲルを表面に塗布、乾燥後、焼成して形
成すること、前記のA工程とB工程の間に、固形状活性
炭質の電極板状体の一方の表面に有機樹脂を塗布する工
程を有し、且つ前記のB工程とC工程の間に、加熱処理
によって前記有機樹脂を分解除去する工程を具備するこ
とからなることが望ましい。
が活性炭と該活性炭以外の炭素質成分とからなる焼結体
であり、3点曲げ強度300kgf/cm2 以上をもつ
ことが望ましい。
その基本セルの一例である図1に基づいて説明する。図
1によれば、電気二重層コンデンサ1は、電解液を含浸
した2枚の固形状活性炭質の電極構造体からなる分極性
電極( 以下、電極と略す。) 2間に絶縁性の多孔質セパ
レータ (以下、セパレータと略す。) 3が形成されてい
る。また、電極2の上下面には集電体4が形成され、さ
らに、図1によれば、電極2およびセパレータ3の両端
部は、封止部材5によって外部から封止されている。
に形成されるものであるが、電極2内に含有される前記
電解液中のイオンを透過させることができる多孔質体に
より形成される。
が40μm以下、望ましくは20μm以下、気孔率が6
0%以上、望ましくは70%以上、かつ平均細孔経が
0.1〜10μmの多孔質セラミック薄膜からなること
が大きな特徴である。これにより、電解液の保液性およ
び吸液性の高いセパレータとなることから、結果的に内
部抵抗の低いコンデンサを得ることができるとともに、
前記高速充放電用途の電気二重層コンデンサにおいて、
セパレータが薄いため、静電容量を高め、内部抵抗を下
げることができる。
層コンデンサの静電容量を高め、内部抵抗を下げる上
で、厚みが40μm以下であることが重要で、特に20
μm以下であることが望まく、セパレータの厚みが40
μmより厚いと、分極性電極の割合と集電体との接触面
積が減少するため、高速充放電用途の電気二重層コンデ
ンサの静電容量が低下し、内部抵抗が増大する。
は、Al2 O3 、ZrO2 、SnO2、TiO2 、Si
O2 、ZnO及びMgOから選ばれる少なくとも1種を
主成分とすることが絶縁性の点で望ましい。
抵抗を下げる上で、セパレータ3は気孔率が60%以上
であることが重要で、特に70%以上であることが望ま
しい。すなわち、セパレータの気孔率が60%より小さ
いと、電解液中のイオンの移動度が減少するため、内部
抵抗が増大する。
性を高め、瞬時のイオンの移動に伴う内部抵抗の増大を
抑制するために、セパレータ中の細孔の平均気孔径が
0.01〜10μmであることが重要である。すなわ
ち、上記平均細孔経が0.01μmより小さいと、電解
液中のイオンが透過できず、逆に10μmより大きいと
電解液中に存在する活性炭粉末がセパレータ内を通過し
てしまい、静電容量が低下する、すなわち自己放電が大
きくなるためである。
造体は、高い比表面積を有する活性炭粒子と、該活性炭
粒子を結合するために配合された炭素成分とからなるも
のである。なお、構造体としての強度を高める上では、
前記固形状活性炭質構造体中に有機バインダ成分が残存
することが望ましい。
つ、製造時の取り扱いに支障のない強度を得るために
は、電極2の比表面積が1000〜3000m2 /gで
あることが望ましい。
は、活性炭粒子間に存在し、活性炭粒子間の焼結性およ
び結合性を高める働きをするが、電極2の比表面積を高
めるためには、該炭素成分量は少ないことが望ましく、
各活性炭層中に占める割合が、5〜50重量%であるこ
とが望ましい。
く、また、前記固形状活性炭質の電極板状体は、コンデ
ンサ製造時の取り扱い等に耐えうる機械的な信頼性およ
びセパレータ3中にクラックが発生するのを防止する点
で3点曲げによる強度が300gf/cm2 以上、特に
600gf/cm2 以上であることが望ましい。
おいては、電極2の細孔内にセパレータ3を構成する成
分が浸入せず、電極2の界面の細孔内にも電解液が充填
され、電解液が抵抗なく透過することが望ましい。
酸や硝酸等の水溶液や、プロピレンカーボネート、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチ
レンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン
等の有機溶媒と4級アンモニウム塩、4級スルホニウム
塩、4級ホスホニウム塩等の電解質を組み合わせた有機
溶液が使用可能である。
性ブチルゴム、アルミ箔、アルミのプラズマ溶射等によ
り形成され、電極2との間で電荷をやり取りすることが
できる。また、封止部材5は、合成ゴム等により構成さ
れ、集電体4および封止部材5によって電極2に含まれ
る電解液が外部に漏れることを防止する。
する方法の一例について説明する。まず、分極性電極を
形成する固形状活性炭質構造体(以下、活性炭構造体と
略す。)を作製する方法について説明する。
準備する。一次原料としては、ヤシ殻、木材、樹脂等に
対して水蒸気賦活、薬品賦活やガス賦活により作製され
る活性炭が高比表面積を有することから好適であり、そ
れ以外にもカーボンブラック、炭素繊維、石炭等が使用
できる。
起状あるいは不定形があり、特に限定するものではな
く、また、粉末、粒状、顆粒状のいずれであってもよ
く、さらに、その粒径は5〜50μmであることが望ま
しい。上記の各活性炭原料に所定量の有機バインダを焼
成後の炭素質成分量が5〜50重量%となる量で添加、
混合する。
FE、コールタール、ポリビニルブチラール(PV
B)、ポリビニルホルマール(PVFM)等のポリビニ
ルアセタール、酢酸ビニル等の公知の有機バインダが挙
げられ、とりわけ成形性および得られる固形状活性炭質
構造体の強度の点から、ポリビニルブチラール(PV
B)が最も望ましい。
レード法、押し出し成形法、カレンダーロール法、ロー
ル成形法、等の公知の成形手段により所定形状に成形す
る。成形方法としては、生産性の高いテープ状の成形が
容易であるとともに、成形体の密度が高くできるロール
成形が好適に使用できる。
接着してもよく、この場合には、60〜100℃、20
0〜500kg/cm2 にて熱圧着し一体化するか、前
記テープ間に密着液や接着剤等を塗布し接着することに
より、後述の熱処理における層間剥離を防止することが
できる。
酸化性雰囲気中、150〜300℃に加熱し、保持する
エージング処理を施した後、非酸化性雰囲気中、600
〜1200℃、特に700〜900℃で炭化処理して有
機バインダ成分を炭化させるとともに、活性炭間を焼結
一体化させる。
00℃よりも低いと粒子間の焼結が不十分で構造体の強
度が低下するためであり、逆に1200℃よりも高い
と、焼結が進行しすぎてしまい、活性炭の比表面積を制
御することが困難となるためである。なお、上記炭化処
理後、前記有機バインダの一部が残存していてもよい。
ータの形成方法について説明する。多孔質セラミック薄
膜の成膜形成方法としては、ゾル・ゲル法または気相法
を用いることが望ましく、これにより薄く、かつ気孔径
および気孔率を所定の範囲内に制御することができる。
また、酸化性雰囲気中で成膜する場合、成膜温度は固形
状活性炭質の電極板状体中に含まれる活性炭の分解を防
止する上で、400℃以下であることが望ましい。
と、まず、ゾル・ゲル法については、例えば所定の大き
さの官能基を有する種類の金属アルコキシド原料を準備
し、これをアルコールで希釈して加水分解して、多孔質
セラミック薄膜を形成する金属を含有するゾルを作製す
る。また、多孔質セラミック薄膜中の気孔径を所定の範
囲内に制御するためには、金属コロイダルゾル等を使用
することが望ましい。
に得られたペーストを塗布し、乾燥してゲル膜を作製す
る。この際、気孔率を60%以上とするために前記ゲル
膜中に含まれる有機物成分を50重量%以上とすること
が望ましい。その後、前記ゲル膜を200〜900℃に
て焼成することにより多孔質セラミック薄膜を作製する
ことができる。
製することもできる。気相法としては熱CVD、プラズ
マCVD法、レーザーアブレーション法等が使用可能で
あり、その成膜方法は、例えば、酸素ガスと有機金属化
合物をチャンバー中に導入し、固形状活性炭質構造体の
表面に熱およびプラズマにより有機金属薄膜を作製す
る。
ズマCVD法により成膜することが望ましい。この際、
多孔質セラミック薄膜中の気孔率を60%以上とするた
めに成膜後の有機物成分を50重量%以上とすることが
望ましい。そして、該有機金属薄膜を200〜900℃
にて焼成することにより、有機物が分解、除去されるた
め、固形状活性炭質構造体表面に多孔質金属酸化物膜を
形成することができる。
って、セパレータとなる多孔質セラミック薄膜を固形状
活性炭質の電極板状体に直接成膜すると、該板状体表面
の細孔内を多孔質セラミック薄膜の成分が覆ってしま
い、分極性電極とセパレータとの界面での電解液の透過
抵抗が大きくなり、静電容量の低下と内部抵抗の増加を
引き起こす恐れがある。そこで、本発明によれば、多孔
質セラミック薄膜を形成する際は、予め板状体の表面
に、気孔保護用有機物樹脂層を形成することが望まし
い。この気孔保護用有機樹脂層を形成するための有機樹
脂としては、耐熱性が50℃〜150℃程度で、多孔質
セラミック薄膜を形成した後に分解消滅するものである
ことが望ましい。
脂ではポリエチレンやポリプロピレンの如きポリオレフ
ィン類、ないしその混合物やコポリマー類、ポリメチル
メタクリレートの如きポリメタクリレート類、ないしそ
の混合物類やコポリマー類、メタクリレートとアクリレ
ート、ないしスチレンと強重合体の如きメタクリレート
系コポリマー類、ポリエステルなどが用いることが望ま
しい。その後、上記有機樹脂をアルコール希釈液などの
有機溶媒にて溶解したペーストを調製する。また、例え
ば、熱硬化性樹脂ではPPE(ポリフェニレンエーテ
ル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、エポ
キシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹
脂、ポリアミドビスマレイミド等の樹脂が望ましく、と
りわけ原料として室温で液体の熱硬化性樹脂であること
が望ましい。
トあるいは液体を固形状活性炭質の電極板状体表面に塗
布、乾燥する。その樹脂層の厚みは5〜50μmが望ま
しい。
した固形状活性炭質構造体の多孔質セラミック薄膜表面
に別の固形状活性炭質構造体を積層し、さらにこの積層
体の上下面に集電体を配置するとともに、外周表面に封
止部材5を配置して、該活性炭構造体および多孔質セラ
ミック薄膜に電解液を含浸させることにより、電気二重
層コンデンサを作製することができる。
下面に集電体4を形成するための成分を含むペーストを
塗布して焼成したり、板状の集電体4を貼り付けたり、
または溶射等が採用できる。
薄膜を使用した電気二重層コンデンサの自己放電特性や
セパレータ自体の耐電圧を上げる目的で、前記多孔質セ
ラミック薄膜が形成された電極板状体2枚を前記多孔質
セラミック薄膜を向かい合わせる形で積層することによ
り多孔質セラミック薄膜を2枚積層してもよく、あるい
は多孔質セラミック薄膜以外のセパレータと組み合わせ
てもよい。
粉末100重量部に対して、それぞれポリビニルブチラ
ール(PVB)を50重量部混合して高速混合撹拌機に
て撹拌し、得られた粉体を40メッシュでメッシュパス
を行った後、ロール成形して平板状の成形体を作製し
た。
グ処理を行った後、真空中、900℃の温度で炭化熱処
理を行い、縦40mm、横60mm、厚さ0.3mmの
固形状活性炭質構造体を作製した。
記固形状活性炭質構造体の多孔質セラミック薄膜形成面
に液状のエポキシ樹脂を塗布し、100℃で乾燥させ、
10μmの細孔保護用有機樹脂層を形成した。
備し、アルコールで溶解した後、加水分解等により、金
属コロイダルゾルを作製した後、前記エポキシ樹脂を塗
布した固形状活性炭質構造体の表面にこのゾルを塗布
し、乾燥してゲル膜を作製した。
構造体を400℃にて酸化性雰囲気中で焼結させた後、
さらに600℃にて非酸化性雰囲気中で焼結させること
により、表1に示す厚みの多孔質セラミック薄膜を作製
した。
均気孔径は水銀圧入吸着法にて測定し、その結果を表1
に示した。また、厚みについては顕微鏡にて断面観察
し、10カ所の測定結果からその平均値を表1に示し
た。
した固形状活性炭質構造体2枚を前記多孔質セラミック
薄膜を向かい合わせる形で積層させ、その一方の面にア
ルミニウム製集電体を積層したものを1組とし、これを
並列になる形で20組積層し、さらに、電解液注入口を
もつ絶縁性のブチルゴム製封止部材で該積層体を固定一
体化して、1mol/lのテトラエチルアンモニウムテ
トラフルオロボレート(Et4 NBF4 )の炭酸プロピ
レン(PC)溶液を電解液として真空注入した後、前記
注入口をシリコーンゴムにて封止した(試料No.1〜
9)。
炭質構造体および気孔保護用有機樹脂層を形成し、CV
D装置の石英管内にセットした。テトラメトキシシラン
(TMOS)と、酸素、アルゴンの混合ガスを導入し、
2450MHzのマイクロ波プラズマにて室温で有機シ
リコン薄膜を形成した。この際、有機シリコン薄膜中の
有機物成分は50重量%であった。
せた後、さらに600℃にて非酸化雰囲気中で焼結させ
ることにより、表1の厚みのSiO2 からなる多孔質セ
ラミック薄膜を被着形成した固形状活性炭質構造体を作
製した。なお、厚みについてはSEMにて断面を観察
し、10カ所の測定結果からその平均値を求め、その結
果を表1に示した。さらに、多孔質セラミック薄膜の気
孔率、平均気孔径は水銀圧入吸着法にて測定し、その結
果を表1に示した。そして、実施例1と同様に電気二重
層コンデンサを作製し、評価した。(試料No.10,
11) (比較例1)平均粒径2μmのSiO2 粉末に、イソプ
ロピルアルコールを添加、混練してペースト化した後、
スクリーン印刷法によって固形状活性炭質構造体表面に
塗布し、乾燥してセパレータを作製する以外は実施例1
と全く同様にして電気二重層コンデンサを作製した(試
料No.12)。
て、ポリプロピレン不織布、マニラ麻シート、ガラス繊
維シートをセパレータとして用いる以外は実施例1と同
様にして電気二重層コンデンサを作製した(試料No.
13〜15)。
の電圧で120分間充電した後、3Aの定電流放電法に
て電気二重層コンデンサ体積当たりの静電容量(F/c
c)を求めた。また、内部抵抗を放電曲線において放電
時間の10%の電圧値と0Vの2点を結び、電圧軸と交
わった電圧値を求め、充電電圧から前記電圧値を引いた
ものを内部抵抗に伴う電圧降下分とし、これをオーム法
則V=IRより抵抗値を求めた。結果は表1に示した。
タを形成した試料No.12では、有機物が残存して内
部抵抗が高くなり、また、セパレータの平均気孔経が大
きくばらつきが大きいため、活性炭粒子がセパレータ内
を透過して静電容量の経時変化、すなわち自己放電特性
が大きいものであった。試料No.13〜15では、内
部抵抗値が高く、静電容量の低いものであった。これに
対し、本発明に従う厚みが40μm以下、かつ気孔率が
60%以上の多孔質セラミック薄膜からなるセパレータ
を用いた試料では、いずれも内部抵抗値31.0Ω・F
以下、静電容量5.1F/cc以上の優れた特性を有す
るものであった。さらに保護用有機樹脂を用いた場合に
は内部抵抗値29.5Ω・F以下、静電容量6.0F/
cc以上の優れた性能の電気二重層コンデンサを得るこ
とができた。
重層コンデンサによれば、厚み40μm以下、気孔率6
0%以上、かつ平均気孔径0.01〜10μmの多孔質
セラミック薄膜からなるセパレータを用いることによ
り、コンデンサの内部抵抗が小さく、静電容量を高める
ことができる。
例を示す概略断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】少なくとも一方が分極性電極からなる一対
の電極間にセパレータを配設してなる電気二重層コンデ
ンサにおいて、前記セパレータが電解液を含浸した厚み
が40μm以下、気孔率が60%以上、かつ平均気孔径
が0.01μm〜10μmの多孔質セラミック薄膜から
なることを特徴とする電気二重層コンデンサ。 - 【請求項2】前記多孔質セラミック薄膜がゾル・ゲル法
又は薄膜形成法によって作製されたものであることを特
徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。 - 【請求項3】前記多孔質セラミック薄膜が、Al
2 O3 、ZrO2 、SnO2、TiO2 、SiO2 、Z
nO及びMgOの群から選ばれる少なくとも1種を主成
分とすることを特徴とする請求項1または2記載の電気
二重層コンデンサ。 - 【請求項4】活性炭粉末と有機バインダとを混合して成
形し、炭化することによって固形状活性炭質の電極板状
体を作製するA工程と、該固形状活性炭質の電極板状体
の一方の表面に厚みが40μm以下、気孔率が60%以
上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質
セラミック薄膜を形成するB工程と、該多孔質セラミッ
ク薄膜および前記固形状活性炭質の電極板状体中に電解
液を注入するC工程とを具備することを特徴とする電気
二重層コンデンサの製造方法。 - 【請求項5】前記多孔質セラミック薄膜が気相法によっ
て形成されることを特徴とする請求項4記載の電気二重
層コンデンサの製造方法。 - 【請求項6】前記多孔質セラミック薄膜が該多孔質セラ
ミック薄膜形成用ゲルを表面に塗布、乾燥後、焼成して
形成されることを特徴とする請求項4記載の電気二重層
コンデンサの製造方法。 - 【請求項7】前記のA工程とB工程の間に、固形状活性
炭質の電極板状体の一方の表面に有機樹脂を塗布する工
程を有し、且つ前記のB工程とC工程の間に、加熱処理
によって前記有機樹脂を分解除去する工程を具備するこ
とを特徴とする請求項4乃至6記載の電気二重層コンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項8】前記多孔質セラミック薄膜が、Al
2 O3 、ZrO2 、SnO2、TiO2 、SiO2 、Z
nO及びMgOの群から選ばれる少なくとも1種を主成
分とすることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか記
載の電気二重層コンデンサの製造方法。 - 【請求項9】前記固形状活性炭質の電極板状体が活性炭
と該活性炭以外の炭素質成分とからなる焼結体であり、
3点曲げ強度300kgf/cm2 以上であることを特
徴とする請求項4乃至8のいずれか記載の電気二重層コ
ンデンサの製造方法。
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