JP2001014532A - 箱体の断熱構造 - Google Patents

箱体の断熱構造

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JP2001014532A
JP2001014532A JP11183055A JP18305599A JP2001014532A JP 2001014532 A JP2001014532 A JP 2001014532A JP 11183055 A JP11183055 A JP 11183055A JP 18305599 A JP18305599 A JP 18305599A JP 2001014532 A JP2001014532 A JP 2001014532A
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heat
thermal conductivity
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Hiroshi Hino
寛 日野
Norio Watanabe
紀夫 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 箱体の内部空間が冷却又は冷房モード、ある
いは加温又は暖房モードのいずれの場合であっても、外
部からの熱の侵入及び外部への熱の漏出を大幅に抑制
し、断熱効果を向上させる。 【解決手段】 内部空間に高熱伝導率部材を備えた箱体
の断熱構造において、前記箱体を構成する壁体の内周面
の少なくとも一部に断熱体14を取り付ける。この断熱
体14には、低熱伝導率の材料からなる断熱材層14A
と、この断熱材層14Aの両面に形成された、中空セラ
ミック球体を主成分とする断熱塗膜14B、14Cと、
この断熱塗膜の前記高熱伝導率部材側の面、且つ、前記
高熱伝導率部材と接触不能な領域に形成された、赤外線
反射能を有する反射層14Dと、を積層するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、家屋等の建物、
建物内の部屋、コンテナボックス、自動販売機等の箱体
の断熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、家屋等の建物、建物内の部屋、
コンテナボックス等は、発泡樹脂やグラスウール等の断
熱材を壁体に取り付けることによって断熱構造を形成し
ている。
【0003】又、缶又は瓶入りの清涼飲料水等の自動販
売機についても、2枚の鉄板の間に発泡樹脂等の断熱材
を充填した断熱構造の壁体により外箱を形成している。
【0004】前記断熱構造は、例えば住居においては、
冬季は暖房、夏季は冷房がなされる際、又自動販売機に
おいては、夏季は冷却した商品を、冬季は夏季と比較し
て加温した商品を主として販売する際に、外箱を介して
外部との熱の授受を抑制する役割を果たす。
【0005】ここで、自動販売機の分野においては、我
国全体での自動販売機の消費電力量が原子力発電所2基
分の発電量に相当し、近年のCO2排出量の低減の要求
から自動販売機の消費電力量を如何にして低減するかが
問題となっているため、良好な断熱構造が求められてい
る。
【0006】特に、既に設置され、未だ使用されている
熱効率の低い自動販売機の消費電力を如何に低減させる
かが課題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、自動
販売機等の箱体内の環境は、冷房又は暖房あるいは冷却
又は加温の状態になっているものが一般的であるが、従
来の箱体の断熱構造は、必ずしもこれらの冷・暖の切替
えに十分対応できるものではなかった。
【0008】従って、夏季は冷房あるいは冷却効率が十
分ではなく、又冬季は暖房あるいは加温効率が十分でな
いという問題点があった。
【0009】又、断熱材の表面がアルミニウム等の金属
反射膜で形成されていて、例えば建物内部の鉄骨部材や
自動販売機の内部の商品ラックのように、箱体の内部に
高熱伝導率の部材が配置される場合には、この部材と前
記断熱材の金属反射膜とが直接接触することによる断熱
効率の低下が問題となっていた。
【0010】即ち、金具等の高熱伝導率の部材と外箱の
断熱材における金属膜とが接触する部分にヒートブリッ
ジ(熱架橋)が形成され、箱体の内部が加温状態のとき
は、前記部材に蓄積された熱が前記ヒートブリッジを介
して断熱材内に拡散して外部に放出され、一方、箱体内
部が冷却状態の場合は、外部から侵入して断熱材まで達
した熱が、前記ヒートブリッジを介して前記部材に伝達
されることが考えられる。
【0011】この発明は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、簡単な構成でヒートブリッジの形
成を抑制し、箱体内の冷又は温のいずれの条件にも対応
して十分な断熱効果を得られるようにした箱体の断熱構
造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、内部空間
に高熱伝導率部材を備えた箱体の断熱構造であって、前
記箱体を構成する壁体の内周面の少なくとも一部に断熱
体を取り付けてなり、この断熱体は、低熱伝導率の材料
からなる断熱材層と、この断熱材層の両面に形成され
た、中空セラミック球体を主成分とする断熱塗膜と、こ
の断熱塗膜の前記高熱伝導率部材側の面、且つ、前記高
熱伝導率部材と接触不能な領域に形成された、赤外線反
射能を有する反射層と、を積層したことを特徴とする箱
体の断熱構造により上記目的を達成するものである。。
【0013】又、前記第1発明において、前記箱体は、
冷却加温型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の
少なくとも半分が開閉自在の断熱扉とされ、前記高熱伝
導率部材は、各々所定商品を貯蔵及び投出可能な複数の
商品ラックであり、この商品ラックが、前記外箱の内部
空間に前面から見て幅方向に並列配置されているように
しても良い。
【0014】更に、前記商品ラックは、前面側に、鉛直
断面略凸円弧形状の湾曲部が鉛直方向に連続して凸設さ
れており、前記反射層が形成される前記接触不能な領域
は、前記湾曲部の凸端から一定の距離以上離隔する範囲
であるようにしても良い。
【0015】本第2発明は、内部空間に高熱伝導率部材
を備えた箱体の断熱構造であって、前記箱体を構成する
壁体の内周面の少なくとも一部に断熱体を取り付けてな
り、この断熱体は、低熱伝導率の材料からなる第1断熱
材層と、この断熱材層の両面に形成された、中空セラミ
ック球体を主成分とする断熱塗膜と、この断熱塗膜の前
記高熱伝導率部材側の面に形成される反射層と、この反
射層の表面、且つ、少なくとも前記高熱伝導率部材と接
触可能な領域に形成された、低熱伝導率の材料からなる
第2断熱材層と、を積層したことを特徴とする箱体の断
熱構造により上記目的を達成するものである。
【0016】又、前記第2発明において、前記箱体は、
冷却加温型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の
少なくとも半分が開閉自在の断熱扉とされ、前記高熱伝
導率部材は、各々所定商品を貯蔵及び投出可能な複数の
商品ラックであり、この商品ラックが、前記外箱の内部
空間に前面から見て幅方向に並列配置されているように
しても良い。
【0017】更に、前記商品ラックは、前面側に、鉛直
断面略凸円弧形状の湾曲部が鉛直方向に連続して凸設さ
れており、前記第2断熱材層が形成される前記接触可能
な領域は、前記湾曲部の凸端から一定の距離以内となる
範囲であるようにしても良い。
【0018】本第3発明は、箱体を構成する壁体の内周
面の少なくとも一部に断熱体を取り付けてなり、この断
熱体は、低熱伝導率の材料からなる断熱材層と、この断
熱材層の両面に形成された、中空セラミック球体を主成
分とする断熱塗膜と、この断熱塗膜の前記箱体の内部空
間側の面に、相互に平面方向の一定の隙間をあけて独立
して形成された、各々赤外線反射能を有する複数の単位
反射層と、を積層したことを特徴とする箱体の断熱構造
により上記目的を達成するものである。
【0019】又、第3発明において、前記箱体は、冷却
加温型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の少な
くとも半分が開閉自在の断熱扉とされているようにして
も良い。
【0020】更に、前記単位反射層を1次元又は2次元
方向に複数並列形成するようにしても良い。
【0021】更に又、前記単位反射層を鉛直方向に複数
並列形成するようにしても良い。
【0022】前記第2発明において、前記第2断熱材層
は光透過性材料により形成されるようにしても良い。
【0023】これらの発明において、前記反射層は、ア
ルミニウム膜及び炭素樹脂膜のいずれかにより形成され
ているようにしても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例に
ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0025】実施の形態の第1例に係る箱体の断熱構造
は、図1に示されるように、箱体を自動販売機10の外
箱12とし、且つ、この外箱12の内周面に断熱体14
を取り付けたものである。
【0026】前記自動販売機10は、冷却加温型であっ
て、前記外箱12の内部空間には、下から約1/5の高
さ位置に水平仕切板13が設けられている。前記外箱1
2の前面側は、断熱扉16が設けられており、この外箱
12の前記水平仕切板13によって仕切られた上側空間
は、この断熱扉16によって開閉自在とされている。な
お、前記断熱扉16の下部には開口26が設けられてお
り、この自動販売機10によって提供される商品を取り
出し可能とされている。
【0027】前記外箱12の前記水平仕切板13によっ
て仕切られた上方空間には、図2及び図3に示されるよ
うに、前面から見て幅方向に6列の商品ラック18A〜
18Fが配置されている。これらの商品ラック18A〜
18Fは、図3に示されるように、その上端面において
外箱12の天井12Aにフックを介して吊り下げられて
おり、このフックを外すことで前記商品ラック18A〜
18Fを前面側に取り出し可能とされている。又、各商
品ラック18A〜18Fは、奥行き方向に4列の上下に
長い商品収納チャンネル17を備えており、各前記商品
収納チャンネル17は、前記商品ラック18A〜18F
の前面の上部に形成される商品充填用開口19(図2参
照)とそれぞれ連続するようになっている。
【0028】各商品ラック18A〜18Fにおける各商
品収納チャンネル17の下端は、図2に示されるよう
に、商品投出装置21を介して、商品ラック18A〜1
8Fの下側に配置された商品投出用のデリバリシュート
20に接続されている。このデリバリシュート20は、
前記水平仕切板13上に抜き差し自在に配置されてい
る。
【0029】図1に示されるように、前記仕切板13の
下方空間13Aには、ヒータ、冷凍機を含む冷却・加温
装置(図示省略)が配置されている。又、前記デリバリ
シュート20の下方には、冷却又は加温された空気をデ
リバリシュート20の下側に吹き込むための電動ファン
13Bが配置されている。この電動ファン13Bによっ
て吹き込まれた空気は、デリバリシュート20に形成さ
れた多数の細孔20Aを通って、商品ラック18A〜1
8Fの下側に供給される。
【0030】又、前記水平仕切板13によって仕切られ
た前記外箱12の上方側空間は、鉛直方向の2つの断熱
仕切壁25によって前面側から見て幅方向に3分割され
ており、左側の空間には商品ラック18A〜18Cが、
中央の空間には商品ラック18Dが、右の空間には商品
ラック18E、18Cが配置可能とされている。
【0031】なお、図2の符号24は、前記断熱扉16
を含む外箱12の前面の全範囲を覆うと共に、自動販売
機10が提供する商品をディスプレイする開閉自在の前
面扉を示している。
【0032】図2に示されるように、前記商品ラック1
8A〜18Fは、各々前面側に、鉛直断面略凸円弧形状
の湾曲部22が鉛直方向に波形に連続して凸設されてい
る。各湾曲部22の中心位置には、鉛直方向に延びる長
方形の開口22Aが形成されており、図4に示されるよ
うに、前記断熱扉16に取り付けられる断熱体14が前
記湾曲部22の凸端22Bに当接したとしても、冷却又
は加温された空気が前記開口22Aを介して上下方向に
通気自在とされている。なお、図4に示される各矢印
は、前記冷却又は加温された空気の流れ、いわゆる風回
路を示している。
【0033】前記断熱扉16に配置される前記断熱体1
4は、図5に拡大して示されるように、低熱伝導率の材
料からなる断熱材層14Aと、この断熱材層14Aの両
側に形成された、中空セラミック球体を主成分とする断
熱塗膜14B、14Cと、こり断熱塗膜14B、14C
の前記商品ラック18A〜18F側の面、且つ、前記湾
曲部22の凸端22Bから一定の距離以上離隔する範囲
に形成された、赤外線反射能を有する反射層14Dと、
を積層して構成されている。
【0034】なお、前記外箱12及び断熱扉16の壁構
造は、通常、2枚の鉄板32A、32Bの間に発泡ウレ
タン32Cを挟持した構成であり、前記断熱体14は、
外側の断熱塗膜14Bが外箱12の内側の鉄板32Bに
接触又はわずかの隙間をもって配置されている。
【0035】前記断熱材層14Aは、例えばウレタン、
ポリプレン、ポリエチレン、ポリスチレンの素材又は独
立発泡樹脂が用いられ、又、前記断熱塗膜14B、14
Cは、例えばテンプコート(TEMP COAT:商
標)の名称で市販されている、ラテックスを基材として
焼結した中空セラミック塗料からなるものが用いられ、
厚さは約0.38mmとされている。
【0036】又、反射層14Dは、アルミニウム薄膜で
あり、前記断熱塗膜14Cの外側に貼り合わせたり、蒸
着して形成されている。なお、前記アルミニウム薄膜以
外にも、炭素樹脂膜を用いることも好ましく、又、これ
ら以外にも赤外線反射能を有するあらゆる材料を用いる
ことが可能である。
【0037】前記のような断熱体14は、予め自動販売
機10の断熱扉16の内側面の形状に応じて裁断され、
又、前記反射層14Dは、前記商品ラック18A〜18
Fに接触するであろう領域を予め除いて積層されてい
る。なお、前記反射層14Dを、前記商品ラック18A
〜18Fと接触不能な領域にのみ積層する方法として
は、前記断熱塗膜14Cの表面をマスキングしてからア
ルミニウムを蒸着したり、又、所定の形状のアルミニウ
ム薄膜が形成されているフィルムシートを、前記断熱塗
膜14Cに貼り付け、前記アルミニウム薄膜だけを残し
てフィルムシートを剥がすような方法が採られる。
【0038】このような自動販売機10は、通常、商品
ラック18A〜18Cが常時冷却モード、18D、18
E、18Fが加温・冷却切替えモードとされている。前
記断熱体14は、商品ラック18D〜18Fが加温モー
ドの場合、内部に発生する熱線(赤外線)を反射層14
Dによって反射し、断熱塗膜14Cを介して断熱材層1
4Aに伝達する熱量を減少させる。
【0039】更に、前記反射層14Dは、前記商品ラッ
ク18A〜18Fと接触するであろう領域を非積層状態
としているので、商品ラック18A〜18Fが前記反射
層14Dに直接金属接触してヒートブリッジが形成さ
れ、蓄積された熱が外部に放出されることを防止するこ
とができる。
【0040】又、断熱塗膜14Cに到達した熱線も、こ
の断熱塗膜14Cに含まれる球状セラミックスによって
7割以上が反射され、更に吸収されたエネルギの大部分
(約8割)は熱放射によって再度内部空間12Aに戻る
ため、結局全体としてわずか5%程度の熱量しか前記断
熱材層14Aに到達しない。断熱材層14Aは、例えば
発泡ウレタン等からなり、熱伝達係数が非常に小さいの
で外部に漏出する熱量が更に小さくなる。
【0041】又、商品ラック18A〜18Fが冷却モー
ドの場合、外箱12(断熱扉16)を介して外部から熱
が侵入してくるが、この熱の大部分が断熱材層14で遮
断され、更に断熱塗膜14B、14Cにおいては、前述
の如くその入射熱の大部分を反射すると共に、吸収した
熱の大半を再度熱線として外部に放射するので、内部空
間に到達する熱量は非常に少なくなる。
【0042】更に、前記反射層14Dまで到達した熱
も、前述の如く前記商品ラック18A〜18Fに直接移
動することがないため、前記断熱体14の断熱効率が更
に向上される。
【0043】なお、前記反射層14Dが形成される前記
商品ラック18A〜18Fと接触不能な領域は、前記湾
曲部22の凸端22Bから一定の距離以上離隔する範囲
に限定されるものではなく、この他にも前記商品ラック
18A〜18Fと接触可能なあらゆる領域を含むもので
あり、これらの領域を予め除いて前記反射層を形成する
ことが好ましい。
【0044】又、前記断熱体14が接触する対象は前記
商品ラック18A〜18Fに限定されるものではなく、
金属からなるデリバリシュート20等のような高熱伝導
率部材の全てを考慮することが好ましい。この高熱伝導
率部材の材料は、一般的には金属であるが、その他にも
グラファイト等も含むものであり、熱伝達率が5.0k
cal/mh℃以上のものを考慮することが好ましく、
更に望ましくは、12.0kcal/mh℃以上のもの
を考慮する。
【0045】次に、図6に示される実施の形態の第2例
に係る箱体の断熱構造について説明する。
【0046】この断熱構造に用いられる断熱体30は、
前記自動販売機10の外箱12の内周面の少なくとも一
部に取り付けられるものであり、低熱伝導率の材料から
なる第1断熱材層15Aと、この断熱材層15Aの両面
に形成された、中空セラミック球体を主成分とする断熱
塗膜15B、15Cと、この断熱塗膜15B、15Cの
前記商品ラック18A〜18F側の面に形成された、赤
外線反射能を有する反射層15Dと、この反射層15D
の表面、且つ、前記商品ラック18A〜18Fと接触可
能な領域に形成された、低熱伝導率の材料からなる第2
断熱材層15Eと、を積層して構成されている。なお、
本断熱構造のその他の部分は、既に実施の形態の第1例
で示した断熱構造とほぼ同様であるので、全体の図示は
省略すると共に、同一部分には実施の形態の第1例と同
一符号を付することによって説明は省略する。
【0047】更に具体的には、前記第2断熱材層15E
が形成される前記接触可能な領域は、前記湾曲部22の
凸端22Bから一定の距離以内になる範囲とされてい
る。なお、この第2断熱材層15Eは、例えばポリエス
テル樹脂やポリスチレン樹脂を用いたシートのような光
透過性材料により形成されている。
【0048】前記断熱材30によれば、前記第2断熱材
層15Eが介在することで、商品ラック18A〜18F
と前記反射層15Dとが直接接触してヒートブリッジ
(熱架橋)を形成することを防止できるため、実施の形
態の第1例と同様に断熱効率を向上させることができ
る。
【0049】特に、反射層15Dに用いられる赤外線反
射能を有する材料は、金属やグラファイト等の高熱伝導
率のものが多いため、この反射層14Dと前記外箱12
の内部空間に配される高熱伝導率部材とを何らかの形で
離隔させることは、断熱効率の面で多大な効果を発揮す
る。
【0050】又、前記第2断熱材層15Eは光透過性の
材料が用いられているため、反射層14Dの表面をこの
第2断熱材層15Eで覆ったとしても熱線の反射効率を
低下させることがない。
【0051】なお、実施の形態の第1例に係る前記反射
層14D、及び、実施の形態の第2例に係る第2断熱材
層15Eが形成される範囲を決定する前記一定の距離
は、前記商品ラック18A〜18Fの振動や、断熱体1
4、30を取り付ける位置の誤差等を考慮して、前記反
射層14D、15Dが前記商品ラック18A〜18Fに
直接接触しない範囲に適宜設定される。具体的には、前
記一定の距離は前記凸端22Bから約1cm〜約5cm
程度とすることが好ましく、更に好ましくは約2cm〜
約3cmとする。
【0052】実施の形態の例においては、その要部とし
て、前記断熱扉16の内周面に前記断熱体14、30を
配置するものを示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、外箱12の天井や底面、前記断熱仕切壁2
5の両側面に配置する場合等も含むものである。
【0053】次に、本発明の実施の形態の第3例に係る
箱体の断熱構造について説明する。
【0054】図7に示されるように、この断熱構造に用
いられる断熱体40は、前記自動販売機10の外箱12
の内周面の少なくとも一部に取り付けられるものであ
り、低熱伝導率の材料からなる断熱材層42Aと、この
断熱材層42Aの両面に形成された、中空セラミック球
体を主成分とする断熱塗膜42B、42Cと、この断熱
塗膜42B、42Cの前記外箱12の内部空間側の面
に、相互に面方向の一定の隙間42Eを空けて独立して
形成された、各々赤外線反射能を有する複数の単位反射
層42Dと、を積層して構成されている。なお本断熱構
造のその他の部分は、既に実施の形態の第1例で示した
断熱構造とほぼ同様であるので、全体の図示は省略する
と共に、同一部分には実施の形態の第1例と同一符号を
付することによって説明は省略する。
【0055】更に具体的には、前記各単位反射層42D
は略四角形状であり、この単位反射層42Dが2次元方
向に複数並列に形成されている。
【0056】前記断熱体40によれば、各単位反射層4
2Dが各々独立して形成されているため、単位反射層4
2D相互の熱の移動を防止することができる。従って、
単位反射層42Dが前記商品ラック18A〜18Fに接
触した場合においても、その接触している単位反射層4
2Dと前記商品ラック18A〜18Fとの間でのみ熱移
動が生じ、断熱体40全体に熱が拡散することがない。
結果として、外部との熱の授受を極力小さく抑えること
ができ、この断熱体40の断熱効果を向上させることが
可能となる。
【0057】更に、この断熱体40によれば、前記商品
ラック18A〜18Fの凸端22Bの位置等を考慮する
ことなしに、この断熱体40を外箱12の内周面に設置
することができるため、断熱体40の取り付けが容易と
なる。
【0058】なお、前記断熱体40においては、前記単
位反射層42Dが2次元方向に複数並列形成されている
ものを示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、図8に示される実施の形態の第4例に係る箱体の断
熱構造のように、断熱体40Aにおいて単位反射層42
Dを1次元方向に並列配置しても構わない。特に、前記
外箱12の鉛直(傾斜する場合も含む)方向の外周壁に
前記断熱体40を配置する場合には、前記単位反射層4
2Dを鉛直方向に複数並列形成することが好ましい。
【0059】このようにすると、単位反射層42Dの間
の隙間42Eが、鉛直方向に一定の間隔を置いて設けら
れることになり、一般的に上下方向に移動しようとする
温熱、冷熱の移動を阻止することができる。
【0060】又、前記単位反射層42Dの形状は略四角
形に限定されるものではなく、図9に示される実施の形
態の第5例に係る箱体の断熱構造のように、断熱体40
Bにおいて正六角形の単位反射層42Dを2次元方向に
複数並列形成しても構わない。又、各単位反射層42D
の大きさや形状を異なるようにしてもよい。
【0061】なお、上記各実施の形態の例においては、
自動販売機10の外箱12に関する断熱構造を示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、前記のよ
うな断熱体14、30、40、40A、40Bを、住
宅、工場、ビル等の建物の内壁、自動車、電車、船等の
内壁、又コンテナボックス等の箱体の内壁、バッテリ、
各種電気機器、電子部品等の箱体の内壁に用いる場合も
含まれる。
【0062】
【発明の効果】本発明は、上記のような断熱構造を提供
することができるので、箱体の内部空間が冷却又は冷房
モード、あるいは加温又は暖房モードのいずれの場合で
あっても、外部からの熱の侵入及び外部への熱の漏出を
大幅に抑制し、断熱効果を向上させることができるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】商品ラックを取り外した状態における、本発明
の実施の形態の第1例に係る自動販売機を示す透視図
【図2】同自動販売機におけるデリバリシュートを引き
出した状態を示す全体斜視図
【図3】同自動販売機における風の流れ等を示す略示側
断面図
【図4】同自動販売機の断熱扉と商品ラックが接触する
際の風の流れ等を示す模式図
【図5】同自動販売機の外箱及びこれに施行する断熱体
を拡大して示す断面図
【図6】本発明の実施の形態の第2例に係る箱体の断熱
構造の要部を拡大して示す断面図
【図7】本発明の実施の形態の第3例に係る箱体の断熱
構造の要部を拡大して示す断面斜視図
【図8】本発明の実施の形態の第4例に係る箱体の断熱
構造の要部を拡大して示す断面斜視図
【図9】本発明の実施の形態の第5例に係る箱体の断熱
構造の要部を拡大して示す模式正面図
【符号の説明】
10…自動販売機 12…外箱 14、30、40、40A、40B…断熱体 14A、42A…断熱材層 14B、14C、15B、15C、42B、42C…断
熱塗膜 14D、15D…反射層 15A…第1断熱材層 15E…第2断熱材層 16…断熱扉 18A〜18F…商品ラック 22…湾曲部 22B…凸端 42D…単位反射層 42E…隙間

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部空間に高熱伝導率部材を備えた箱体の
    断熱構造であって、前記箱体を構成する壁体の内周面の
    少なくとも一部に断熱体を取り付けてなり、この断熱体
    は、低熱伝導率の材料からなる断熱材層と、この断熱材
    層の両面に形成された、中空セラミック球体を主成分と
    する断熱塗膜と、この断熱塗膜の前記高熱伝導率部材側
    の面、且つ、前記高熱伝導率部材と接触不能な領域に形
    成された、赤外線反射能を有する反射層と、を積層した
    ことを特徴とする箱体の断熱構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記箱体は、冷却加温
    型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の少なくと
    も半分が開閉自在の断熱扉とされ、前記高熱伝導率部材
    は、各々所定商品を貯蔵及び投出可能な複数の商品ラッ
    クであり、この商品ラックが、前記外箱の内部空間に前
    面から見て幅方向に並列配置されていることを特徴とす
    る箱体の断熱構造。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記商品ラックは、前
    面側に、鉛直断面略凸円弧形状の湾曲部が鉛直方向に連
    続して凸設されており、前記反射層が形成される前記接
    触不能な領域は、前記湾曲部の凸端から一定の距離以上
    離隔する範囲であることを特徴とする箱体の断熱構造。
  4. 【請求項4】内部空間に高熱伝導率部材を備えた箱体の
    断熱構造であって、前記箱体を構成する壁体の内周面の
    少なくとも一部に断熱体を取り付けてなり、この断熱体
    は、低熱伝導率の材料からなる第1断熱材層と、この断
    熱材層の両面に形成された、中空セラミック球体を主成
    分とする断熱塗膜と、この断熱塗膜の前記高熱伝導率部
    材側の面に形成される反射層と、この反射層の表面、且
    つ、少なくとも前記高熱伝導率部材と接触可能な領域に
    形成された、低熱伝導率の材料からなる第2断熱材層
    と、を積層したことを特徴とする箱体の断熱構造。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記箱体は、冷却加温
    型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の少なくと
    も半分が開閉自在の断熱扉とされ、前記高熱伝導率部材
    は、各々所定商品を貯蔵及び投出可能な複数の商品ラッ
    クであり、この商品ラックが、前記外箱の内部空間に前
    面から見て幅方向に並列配置されていることを特徴とす
    る箱体の断熱構造。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記商品ラックは、前
    面側に、鉛直断面略凸円弧形状の湾曲部が鉛直方向に連
    続して凸設されており、前記第2断熱材層が形成される
    前記接触可能な領域は、前記湾曲部の凸端から一定の距
    離以内となる範囲であることを特徴とする箱体の断熱構
    造。
  7. 【請求項7】箱体を構成する壁体の内周面の少なくとも
    一部に断熱体を取り付けてなり、この断熱体は、低熱伝
    導率の材料からなる断熱材層と、この断熱材層の両面に
    形成された、中空セラミック球体を主成分とする断熱塗
    膜と、この断熱塗膜の前記箱体の内部空間側の面に、相
    互に平面方向の一定の隙間をあけて独立して形成され
    た、各々赤外線反射能を有する複数の単位反射層と、を
    積層したことを特徴とする箱体の断熱構造。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記箱体は、冷却加温
    型自動販売機の外箱であり、この外箱の前面の少なくと
    も半分が開閉自在の断熱扉とされていることを特徴とす
    る箱体の断熱構造。
  9. 【請求項9】請求項7又は8において、前記単位反射層
    が1次元又は2次元方向に複数並列形成されたことを特
    徴とする箱体の断熱構造。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記単位反射層が鉛
    直方向に複数並列形成されていることを特徴とする箱体
    の断熱構造。
  11. 【請求項11】請求項4、5及び6のいずれかにおい
    て、前記第2断熱材層は光透過性材料により形成される
    ことを特徴とする箱体の断熱構造。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記反射層は、アルミニウム膜及び炭素樹脂膜のいずれ
    かにより形成されていることを特徴とする箱体の断熱構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014209055A (ja) * 2014-06-17 2014-11-06 株式会社大木工藝 冷蔵庫

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JP2014209055A (ja) * 2014-06-17 2014-11-06 株式会社大木工藝 冷蔵庫

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