JP2001013052A - 熱間曲げ強度試験装置 - Google Patents

熱間曲げ強度試験装置

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JP2001013052A
JP2001013052A JP11184093A JP18409399A JP2001013052A JP 2001013052 A JP2001013052 A JP 2001013052A JP 11184093 A JP11184093 A JP 11184093A JP 18409399 A JP18409399 A JP 18409399A JP 2001013052 A JP2001013052 A JP 2001013052A
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Hideo Asakura
朝倉秀夫
Hiroshi Minamisono
南園広志
Masayuki Nakamu
中務正幸
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雰囲気ガスの無駄をなくし、炉内温度を安定
に保って試験精度の向上を計り、しかも搬送機構をシン
プル化させて設備コストを低減する。 【解決手段】 加熱炉100と試料搬送機構200の
間、加熱炉100と荷重負荷機構300の間、加熱炉1
00の試料排出口102および炉内観察口103を完全
な気密構造とし、試料装入口を通して外気と遮断された
状態で試料搬送機構200により試料を加熱炉100内
の試験位置に搬送させるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素含有耐火物等の
高温での無酸化雰囲気下における熱間曲げ強度試験に資
する熱間曲げ強度試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素含有耐火物等の高温で行われる曲げ
強度試験では、試験中における試験片の酸化を防ぐため
無酸化雰囲気で試験をしなければ正確なデータを得るこ
とはできない。そのため、試験片をサヤに入れた状態で
曲げ試験ができるように支持し、ブリーズ詰めしたもの
を箱型電気炉中にセットして試験温度まで加熱し、サヤ
を順次試験点に押し込んで荷重を加えて試験し、得られ
た荷重データから手計算で曲げ強さを求めるものが既に
考案されている(実開平2−65145号公報参照)。
また、トンネルタイプの加熱炉で試験片をプッシャーに
より試験点まで押し込む方式で、無酸化雰囲気試験の場
合には窒素ガスを流し、試験片の酸化を防ぎながら試験
温度まで昇温し、試験できるようにした自動熱間曲げ強
さ測定装置が知られている。
【0003】しかし、無酸化雰囲気で試験するために試
験片をサヤ詰めする方式ではサヤ詰めが煩雑で能率が悪
く、試験できる試料数が1回3個と少なく、処理能力が
大幅に不足し、研究開発等の要請に十分な対応ができ
ず、また、人がついて作業する必要があり、試料の入っ
たサヤの押し込みは高熱下での作業となり、作業条件に
問題があった。また、トンネルタイプの加熱炉で試験片
をプッシャーにより試験点まで押し込む方式で、無酸化
雰囲気試験の場合に窒素ガス使用したものでは、炉の気
密性を考慮していないため、多量の雰囲気ガスが必要に
なるとともに、多量のガスを流しても完全な無酸化雰囲
気にならず、試料が酸化してしまう。このような、試験
片の酸化は表面より進み、曲げ試験強さに大きな影響を
及ぼしてしまう。これらの対策として特許公報第269
3121号公報では、試料の酸化を完全に防止するとと
もに、連続試験により処理能力を高めた熱間曲げ強度試
験装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特許公報
第2693121号公報に記載の熱間曲げ強度試験装置
では、下記の問題があった。 試料を試験位置まで送り込む際炉内への空気の侵入を
防ぐため、入口扉の開閉用エアーシリンダーの動作信号
を利用し、入口扉が開く直前から雰囲気ガスを流し、入
口扉が閉じた後も炉内圧の低下を回復させるため、数秒
間ガスを流し、また、内圧はプラス圧になるようにして
酸素の侵入を防いでいるが、完全に空気を遮断するには
多量のアルゴンガスを要し不経済であった。 また、扉を開いて試料を挿入するため、カーテンガス
等による熱放散で温度が低下し易く、炉内へ挿入する試
料とスペーサをできるだけ均一な温度に保つために加熱
炉を3ゾーンに分割し、それぞれに温度コントロールを
行うようにしているため、炉の温度コントロールが複雑
で設備コストが高く、しかも入口近くのゾーンは温度変
動が大きく試験データに影響を与えていた。 さらに試料搬送機構は、試料搬送レールの両側にスペ
ーサストッカーと試料ストッカーが備えられており、試
料またはスペーサを開放し、拘束するそれぞれのアーム
とそれを駆動させるためのエアシリンダーと、搬送レー
ル上に供給されたスペーサと試料を入口搬送レール上に
送るセットシリンダと、加熱炉内へ試料を送入する送り
込みシリンダー等を要し、部品の構成数が多く機構も複
雑なためエアシリンダーに微妙なタイミングのズレが生
じて搬送エラーが発生し易かった。
【0005】本発明の目的は、試料およびスペーサの搬
送に伴う入口扉の開閉をなくすことにより、カーテンガ
スを不要として雰囲気ガスの無駄をなくすとともに、炉
内温度を安定に保って試験精度の向上を計り、しかも搬
送機構をシンプル化させることにより、搬送精度を向上
させて試料およびスペーサの搬送ミスをなくすととも
に、設備コストの低い高精度の熱間曲げ強度試験装置を
開発することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、無酸化性のガ
スが満たされて試験温度まで加熱される加熱炉と、シー
ケンス制御され試料およびスペーサを試験位置へ搬送す
る試料搬送機構と、加圧棒により炉体を貫通して試料に
対して荷重を加えるとともに、荷重信号、変位信号を検
出する荷重負荷機構と、試料搬送機構、荷重負荷機構を
制御するとともに荷重信号、変位信号、加熱炉内温度信
号等を取り込んでデータ処理するコンピュータとを備
え、高温下における試料の熱間曲げ強度を測定する熱間
曲げ強度試験装置において、前記加熱炉は、試料搬送機
構との間の気密を保持するシール部材が設けられて気密
を保持した状態で試料が装入される試料装入口と、金属
性ベローズにより気密が保持された加圧棒挿入用のプレ
ス孔と、シール部材が設けられた試料排出口及び炉内観
察口と、試料装入口から試験位置まで延びる耐火性の搬
送レールと、試料を試験温度まで加熱するためのヒータ
と、試験中に加熱炉に無酸化性のガスを供給するための
ガス供給手段と、排気孔とを備え、前記試料搬送機構
は、試料装入口に対向して設けられたテーブルと、テー
ブル上部に設けられたレール上を滑動自在な前部走行部
材、後部走行部材、先端部が前部走行部材の挿通孔を貫
通し、後端部がシール部材で気密を保持された状態で後
部走行部材に固定された耐熱性の押棒、および押棒を囲
繞して前部走行部材と後部走行部材間に設けられた金属
ベローズを有し、前部走行部材には試料装入口に当接し
て気密を保持するシール部材が設けられている試料搬送
手段と、試料搬送手段の押棒を水平移動させる駆動機構
とを備え、試料装入口を通して外気と遮断された状態で
押棒を介して試料を加熱炉内の試験位置に搬送させるよ
うにしたことを特徴とする。また、本発明は、前記駆動
機構は、テーブルの下面に固設された駆動モータと、前
記駆動モータに軸着し、両端部がテーブル下面に軸支さ
れたネジ棒と、前記ネジ棒に係合したメネジと、メネジ
の上部に位置するテーブルに形成されたスリットを貫通
して、メネジを後部走行部材に固着する連結部材と、前
記駆動モータの回転数を検出する回転数検出手段とを備
え、前記コンピュータは、前記回転数検出手段により前
記駆動モータの回転数を検出しながら駆動モータの回転
数を制御し、前記駆動モータによりネジ棒を回転駆動し
てネジ棒に係合したメネジを移動させ、メネジと連結さ
れた後部走行部材に固定された押棒を介して、搬送レー
ル上に配置された試料を加熱炉内の試験位置まで送出制
御することを特徴とする。
【0007】このように本発明は、加熱炉100と試料
搬送機構200の間、加熱炉100と荷重負荷機構30
0の間、加熱炉100の試料排出口102および炉内観
察口103を完全な気密構造にすることにより、少量の
無酸化性雰囲気ガスで試料の酸化を完全に防止すること
ができるため、ランニングコストが低減できるととも
に、試験温度を安定に保持させることができることと相
まって試験精度の向上を図ることができる。さらにシン
プルな試料搬送機構にすることにより、試料搬送精度を
高め設備コストを低くすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の熱間曲げ強度試験
装置のシステム構成を説明するための図で、図中、10
はコンピュータ、20は荷重制御盤、30は試料搬送シ
ーケンサー、31はコンバータ、40は加熱炉の温度制
御用プログラムコントローラ、50は試料、60は試験
温度測定用温度計、70はプリンタ、100は加熱炉、
150,155は熱電対、200は試料搬送機構、20
3はロータリーエンコーダ、204はステッピングモー
タ、300は荷重負荷機構、301は加圧棒、310は
サーボモータ、311は減速機、312はネジザオ、3
13はクロスヘッド、320はロードセルを示してい
る。
【0009】試験装置全体の動作はコンピュータ10に
より制御され、後述するように、外気と気密が保たれ、
雰囲気調整される加熱炉100に所定数の試料、スペー
サ、ダミーをセットし、加熱炉の試料装入口と試料搬送
装置の間をシールした後、試験温度に昇温して熱間曲げ
強度試験を実施する。
【0010】加熱炉100内の温度制御は、熱電対15
5で測定した温度が温度信号155aとして温度制御用
プログラムコントローラ40を介してコンピュータ10
に転送され、予めコンピュータ10に入力された温度勾
配に設定された目標温度と比較しながら図示しないヒー
タ用電源の出力を制御することにより行っている。ま
た、熱電対150で測定した試験位置での温度信号15
0aが試験温度測定用温度計60からコンピュータ10
に入力され、所定温度に達するとコンピュータ10が荷
重制御盤20を介して荷重負荷機構300の駆動原であ
るサーボモータ310を制御して負荷試験を行う。
【0011】試料搬送機構200は、ステッピングモー
タ204で試料を加熱炉内の試験位置まで搬送する装置
で、1試料の試験が終了し、次の試料の試験位置への搬
送をコンピュータ10によりプログラム変更が容易に行
える試料搬送シーケンサー30を介してステッピングモ
ータ204を制御して行う。すなわち、1試料測定毎に
次の試料50を試験位置まで搬送するため、予めコンピ
ュータ10に設定された移動量だけ、ロータリーエンコ
ンダ203からの変位信号203aをコンバータ31を
通して取り込んで検出しながらステッピングモータ20
4を制御して試験位置まで試料を搬送する。
【0012】荷重負荷機構300は加熱炉100内の試
料50に対して荷重を加える装置であり、コンピュータ
10がロータリーエンコーダから試料が試験位置にセッ
トされたことを示す信号を受け取り、荷重制御盤20に
負荷スタート信号を送ると、荷重制御盤20からの制御
信号により動作する。この荷重負荷機構300は駆動源
であるサーボモータ310からの動力を減速機311を
介してネジザオ312に伝達し、さらにネジザオ312
からクロスヘッド313に伝達したのち、荷重検出器で
あるロードセル320を介して加圧棒301より試料5
0に荷重を加えるようになっている。ロードセル320
で検出された荷重信号320a、変位検出器(エンコー
ダ)321で検出された変位信号321aは荷重制御盤
20を介してコンピュータ10に取り込まれ、測定結果
はプリンタ70を通してプリントアウトされる。
【0013】次に、さらに図2〜図5も参照して各部の
詳細について説明する。なお、図2、図3は試料搬送機
構と荷重付加機構を説明する断面図で、図4は図3のA
ーA断面図、図5は荷重負荷機構の要部を説明する図で
ある。図中、50は試料、51はスペーサ、52はダミ
ー、100は加熱炉、101は試料装入口、102は試
料排出口、102aはOリング、103は炉内観察口、
103aはOリング、104は炉体、105は水冷ジャ
ケット、120は炉内搬送レール、130はプレス孔、
151はガス導入口、150,155は熱電対、160
は試料ポケット、180は排気孔、190は炉内空間、
200は試料搬送機構、201は押棒、202は前部走
行部材、202aはOリング、203はロータリーエン
コーダ、204は駆動モータ(ステッピングモータ)、
205は金属ベローズ、250はテーブル、250aは
テーブル面、251は昇降調節手段、252はレール、
253は後部走行部材、254は支持部、255は挿通
孔、256はフランジ、257はセットボルト、258
はカプラ、259はネジ棒、260はメネジ、261は
連結部、262はキャップ、270はスリット、290
は位置調整用金具、301は加圧棒、301aはエッジ
部、303は試験位置、350は抗折台である。 (A)加熱炉 〔シール構造〕加熱炉100および対向配置された試料
搬送機構200の間のシールは、試料装入口101(図
2参照)の周囲と試料搬送機構200の前部走行部材2
02との間にOリング202aを介在させて両者を当接
し、この状態でトグル機構等により圧着固定させること
により炉外との気密が保たれる構造であり、図3に示す
ように、試料装入口101と前部走行部材202をOリ
ング202aを介して密着させて気密状態とする。な
お、試料搬送機構200の前部走行部材202と接する
炉体側には水冷枠ジャケット105を設けて冷却し、O
リング202aの熱による劣化を防ぐようにしている。
【0014】図2に示すように、加熱炉100と、荷重
負荷機構300の間は、加熱炉100の炉体104と荷
重負荷機構300の加圧棒301の間に金属ベローズ等
302を設けてシールする。また、加熱炉100と、試
料排出口102および炉内観察口103の間は、炉体1
04と試料排出口102および炉内観察口103の間に
Oリング102a、103a等を介在させてトグル等の
固定手段によりシールする。なお、Oリングを使用する
場合には熱による劣化を防ぐため、近傍に水冷ジャケッ
トを設けることが望ましい。
【0015】〔雰囲気ガスの供給〕試料の酸化防止のた
めの雰囲気ガスは、試料装入口101付近に設けられた
ガス導入口151(図3参照)より供給されて炉内の空
気と置換した後、試料ポケット160の下部に設けられ
た排気孔180から排気される。なお、排気孔は試料ポ
ケット160の上部に設けてもよい。また、ガス導入口
はキャップ262に設けることが好ましい。この場合は
前部走行部材202と後部走行部材253に雰囲気調整
ガスをスムーズに加熱炉に送入するための貫通孔を設け
る。
【0016】このように、炉自体を気密構造とし、さら
に雰囲気ガスを炉内に導入することにより、炉内を無酸
化雰囲気化して試料の酸化を防止することができる。ま
た、完全に気密構造とすることにより、雰囲気ガスの試
料量を従来の1/3程度にすることにができ、金属含有
耐火物であっても、窒化物の生成がなく、試験片本来の
強度特性を持った状態での試験を行うことができるAr
ガスの使用も可能である。
【0017】〔発熱体〕発熱体の種類としては黒鉛、二
珪化モリブデン、炭化珪素、ランタンクロマイト等の発
熱体が使用できる。
【0018】〔温度制御〕炉内の温度制御は、予めコン
ピュータ10に入力された温度勾配に設定された目標温
度に対して、熱電対155で測定した温度を温度信号1
55aを温度制御用プログラムコントローラ40を介し
てコンピュータ10に転送し、目標温度と比較しながら
図示しないヒータ用電源路の電力出力を制御することに
より行う。後述するように、炉内へは試料50と同数の
スペーサ51およびスパン調整のためのダミー52が入
り、この試料をできるだけ均一な温度に保つため、加熱
炉100を複数のゾーンに分割し、それぞれに温度コン
トロールを行うようにしてもよい。この場合、入口近く
のゾーンは無酸化性ガスの送入で熱放散して温度が低下
し易く、試料の熱による影響を最小限にするため、入口
側の温度を試験位置より1〜5%程度高く設定するのが
望ましい。
【0019】〔炉の内張〕本加熱炉の内張は、高アルミ
ナレンガおよびセラミックボードで行っているが内張材
に黒鉛断熱材を使えば一層無酸化雰囲気にすることがで
きる。
【0020】〔試料への荷重の負荷および試料の搬送〕
炉内奥域の中央部には、炉壁を通してプレス孔130が
設けられ(図2参照)、このプレス孔130を通して荷
重負荷機構300の加圧棒301が送入されて上下動す
る。装入口101からプレス孔の位置まで炉内搬送レー
ル120が設けられている。この搬送レール120は試
料の送入抵抗を小さくするため中央部が試料およびスペ
ーサに接触しない状態で、かつ、両端にガイドが設けら
れた一体構造となっている。なお、搬送レール120の
材質としては、熱間強度が大きく滑りが良くて、送入抵
抗が小さい黒鉛等が好ましい。試験が終わった試料は試
料ポケット160に落とされ、試験終了後に試料排出口
102を通して取り出される。
【0021】〔試料とスペーサおよび加圧棒の関係〕図
5に示すように、試料50に荷重を負荷するための加圧
棒301のエッジ部301aの幅は、加圧棒301の機
械的強度、試料50の寸法誤差、熱膨張による位置ずれ
等に対して対応できるように、試料50の幅50aより
広くする必要がある。したがって、試料50のみを連続
して送ると、試験試料の1個手前の試料も同時に破断さ
せてしまうため、試料50と試料の間を一定に保つため
スペーサ51を送入する。
【0022】また、加圧棒301が下降したとき加圧棒
のエッジ301aがスペーサ51に触れないように、曲
げ試験において試料50に接触してから試料が破断する
までの加圧棒301の下降距離よりも大きい間隔だけ、
スペーサの高さ51aは試料に対して低くしておく必要
がある。このようにすることでスペーサ51は繰り返し
使用することが可能となる。
【0023】〔試験温度〕試験温度は、試験位置303
の近くに設けられた熱電対150からの電気信号150
aを温度計60に取込みコンピュータ10に転送して監
視している。 (B)荷重負荷機構 図1に示すように、荷重負荷機構300は、駆動源であ
るサーボモータ310からの動力を減速機311を介し
てネジザオ312に伝達し、さらにネジザオ312から
クロスヘッド313に伝達したのち、荷重検出機(ロー
ドセル)320を介して加圧棒301より試料50に荷
重を加えるようになっており、炉壁を通して上下動する
加圧棒301と炉体間は金属ベローズ302により気密
に保たれている。加圧速度は、コンピュータ10に入力
された基準値と変位検出器(エンコーダ)321で検出
された変位信号321aが荷重制御盤20を介してコン
ピュータ10に転送されて基準値と比較されながら制御
される。ロードセル320で検出された荷重信号320
aは、荷重制御盤20を介してコンピュータ10へ転送
され、測定結果はプリンタ70によりプリントアウトさ
れる。 (C)試料搬送装置 図2、図3に示すように、主要部を載置する昇降調節手
段251が設けられたテーブル250の上部にレール2
52が設けられ、レール252上には試料を搬送する機
構が載置される。この機構について説明すると、試料装
入口101側の前部走行部材202と後部走行部材25
3の間に試料50を搬送する耐火性の押棒201が設け
られ、前部走行部材202の中央部に形成された挿通孔
255を通して押し棒201が遊嵌して貫通し、また、
後部走行部材253の中央部に形成された挿通孔を通し
て押棒201が貫通し、後部走行部材253に固定され
たフランジ256に設けられたセットボルト257によ
り、押棒201を任意の位置で固定できるようになって
いる。押棒201の後端には、押棒の先端が摩耗した場
合繰り出すための位置調整用金具290が設けられてい
る。この押棒201の周囲には前部走行部材202と後
部走行部材253の間に押棒201を密閉する金属ベロ
ーズ205が設けられ、金属ベローズ205の中間はレ
ール上に設けられた複数の支持部254で支持されてい
る。
【0024】前部走行部材202と試料装入口101と
の間のシールは、前述したように試料装入口101に当
接して気密を保持するOリング202aが設けられ、押
棒201と後部走行部材253の間のシールは、後部走
行部材253とキャップ262の間にOリング等を介在
させて圧着させることにより行っている。
【0025】試料を搬送する押棒201の駆動機構はテ
ーブル面250aの下側に設けられる。すなわち、テー
ブル250の下面に固定されたステッピングモータ20
4にカプラ258を軸着させて両端がテーブル250の
下面に固定軸支されたネジ棒259と連結する。一方、
ネジ棒259に沿ってテーブル面250aにスリット2
70を形成し、スリット270を貫通する連結部261
でメネジ260を後部走行部材253に固着させ、ネジ
棒259の回転数をロータリエンコンダ203で検出す
るようになっている。この機構により、ステッピングモ
ータ204でカプラ258を介してネジ棒259を回転
させるとメネジ260とこれに固着された後部走行部材
253が前進または後退し、その結果押棒201は前部
走行部材202の挿通孔255を前進または後退し、前
部走行部材202と後部走行部材253の間隔の変化は
金属ベローズ205で吸収される。なお、押棒201の
駆動手段は、図4に示すように、2本併設すればより安
定して試料50を試験位置303まで搬送することがで
きる。
【0026】かかる構成により、ステッピングモータ2
04によりネジ棒259を回転駆動させ、予めコンピュ
ータ10に入力した試料50の移動量を、ステッピング
モータ204の回転数をロータリエンコンダ203から
コンバータ31を介して検出しながら、ステッピングモ
ータ204の回転数を試料搬送シーケンサ30を介して
制御することにより、メネジ260と連結された後部走
行部材253に固定された押棒201を水平方向に繰り
出して、搬送レール上に配置された試料を試験位置まで
送出制御することができる。 (D)試験方法 次に、試験方法を説明する図6、図7をも参照して本発
明の装置による試験方法について説明する。 (1)試料数量、試料名、試料寸法、試験温度、昇温速
度等のデータをコンピュータ10に入力する。 (2)試料のセット ・コンピュータ10により試料搬送シーケンサ30を介
して試料搬送機構200のステッピングモータ204を
駆動して押棒201を後退させた後、試料搬送レール上
に試料50、スペーサ51、場合によってはダミー52
をセットする。 ・図6に示すように、試料とスペーサは規定の寸法Xに
調製されており、最初に試料50を、次にスペーサ51
と交互にロータ内のレール120上に定数の試料50と
スペーサ51を同数送入し、試料50が定数に満たない
場合には、図7に示すように、試料より高さの低いダミ
ー52を装入して規定の長さXにする。 ・1回(1バッチ)で測定できる試料数は、試料断面が
25mm角の試料で12個、40mm角で8個で、この
数量より少ない場合には所定の長さXとなるようダミー
52により調整する。 (3)コンピュータ10により試料搬送シーケンサ30
を介して試料搬送機構200のステッピングモータ20
4を駆動させ、押棒201を前進させてスペーサ51ま
たはダミー52に押棒201を当接させて先頭の試料を
試験位置303に搬送させる。 (4)走行部202を手動により、試料装入口101に
当接させてトグル機構で圧着固定させることにより、外
気との気密を保つ。 (5)炉内観察口103を開けた後、試料が試験位置3
03に正しくセットされているかどうか確認し、炉内観
察口103を閉める。 (6)次に、所定流量の無酸化性のガス(例えばアルゴ
ンガス、窒素ガス等)で炉内を置換した後、冷却水を流
す。 (7)コンピュータ10をスタートさせることにより、
入力した昇温パターンと加熱炉制御用熱電対155から
の信号に基づき、加熱炉温度制御用プログラムコントロ
ーラ40により電源部(図示しない)を制御してヒータ
に電力を供給し、加熱炉100を試験温度まで昇温させ
る。正確な試験温度に保つためには、あらかじめ試験位
置303の温度(試験温度測定用熱電対150)を把握
したうえで、加熱炉制御用熱電対155の温度を入力す
る必要がある。 (8)試験温度測定用熱電対150からの温度信号15
0aは試験温度測定用温度計60からコンピュータ10
に入力され、所定温度に到達すると、コンピュータ10
が荷重制御盤を介して荷重負荷機構300の駆動源であ
るサーボモータ310を駆動制御する。 (9)サーボモータ310からの動力は減速機311を
介してネジザオ312に伝達され、さらにネジザオ31
2からクロスヘッド313に伝達したのち、荷重検出器
(ロードセル)320を介して加圧棒301より試料5
0に荷重が加えられる。 (10)ロードセル320で検出された荷重信号320
aは、荷重制御盤20を介してコンピュータ10へ転送
され、演算された測定結果はプリンタ70によりプリン
トアウトされる。 (11)コンピュータ10は、入力された試料寸法だけ
試料を試験位置303に搬送するため、ロータリーエン
コーダ203からの変位信号203aを監視しながら、
試料搬送シーケンサ30を介して荷重負荷機構200の
ステッピングモータ204により、ネジ棒259を回転
駆動させ、これに係合されたメネジ260と連結され、
後部走行部材253に固定された押棒201を水平方向
に繰り出して、搬送レール120上に配置された試料5
0を試験位置303まで送出制御する。 (12)(9)〜(11)までの操作が試料数量が終了
するまでコンピュータ10により自動的に行われる。 (13)試験が終了すると、加熱炉100の電源を切断
して加熱炉100を降温させた後、試料ポケット160
に落下した試験後の試料およびスペーサ51、ダミー5
2を試料排出口102から取り出す。
【0027】
【発明の効果】本発明の目的とする試料およびスペーサ
の搬送に伴う入口扉の開閉をなくすことにより、カーテ
ンガスを不要とし、雰囲気ガスの無駄を無くすととに
も、炉内温度を安定に保って試験精度の向上が図られ、
しかも搬送機構をシンプル化させることにより、搬送精
度を向上させて、試料およびスペーサの搬送ミスを無く
するとともに、設備コストの低い高精度の熱間曲げ強度
試験装置を開発することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱間曲げ強度試験装置のシステム構成を説明
する図である。
【図2】 試料搬送機構と荷重付加機構を説明する断面
図である。
【図3】 試料搬送機構と荷重付加機構を説明する断面
図である。
【図4】 図3のAーA断面図である。
【図5】 荷重負荷機構の要部を説明する図である。
【図6】 試験方法を説明する図である。
【図7】 試験方法を説明する図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ、20…荷重制御盤、30…試料搬
送シーケンサー、31…コンバータ、40…加熱炉の温
度制御用プログラムコントローラ、50…試料、60…
試験温度測定用温度計、70…プリンタ、100…加熱
炉、150,155…熱電対、200…試料搬送機構、
203…ロータリーエンコーダ、204…ステッピング
モータ、300…荷重負荷機構、301…加圧棒、31
0…サーボモータ、311…減速機、312…ネジザ
オ、313…クロスヘッド、320…ロードセル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中務正幸 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 品 川白煉瓦株式会社内 Fターム(参考) 2G061 AA07 AB01 AC03 AC10 BA01 DA01 EA01 EA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無酸化性のガスが満たされて試験温度ま
    で加熱される加熱炉と、シーケンス制御され試料および
    スペーサを試験位置へ搬送する試料搬送機構と、加圧棒
    により炉体を貫通して試料に対して荷重を加えるととも
    に、荷重信号、変位信号を検出する荷重負荷機構と、試
    料搬送機構、荷重負荷機構を制御するとともに荷重信
    号、変位信号、加熱炉内温度信号等を取り込んでデータ
    処理するコンピュータとを備え、高温下における試料の
    熱間曲げ強度を測定する熱間曲げ強度試験装置におい
    て、 前記加熱炉は、試料搬送機構との間の気密を保持するシ
    ール部材が設けられて気密を保持した状態で試料が装入
    される試料装入口と、金属性ベローズにより気密が保持
    された加圧棒挿入用のプレス孔と、シール部材が設けら
    れた試料排出口及び炉内観察口と、試料装入口から試験
    位置まで延びる耐火性の搬送レールと、試料を試験温度
    まで加熱するためのヒータと、試験中に加熱炉に無酸化
    性のガスを供給するためのガス供給手段と、排気孔とを
    備え、 前記試料搬送機構は、試料装入口に対向して設けられた
    テーブルと、テーブル上部に設けられたレール上を滑動
    自在な前部走行部材、後部走行部材、先端部が前部走行
    部材の挿通孔を貫通し、後端部がシール部材で気密を保
    持された状態で後部走行部材に固定された耐熱性の押
    棒、および押棒を囲繞して前部走行部材と後部走行部材
    間に設けられた金属ベローズを有し、前部走行部材には
    試料装入口に当接して気密を保持するシール部材が設け
    られている試料搬送手段と、試料搬送手段の押棒を水平
    移動させる駆動機構とを備え、 試料装入口を通して外気と遮断された状態で押棒を介し
    て試料を加熱炉内の試験位置に搬送させるようにしたこ
    とを特徴とする熱間曲げ強度試験装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構は、テーブルの下面に固設
    された駆動モータと、前記駆動モータに軸着し、両端部
    がテーブル下面に軸支されたネジ棒と、前記ネジ棒に係
    合したメネジと、メネジの上部に位置するテーブルに形
    成されたスリットを貫通して、メネジを後部走行部材に
    固着する連結部材と、前記駆動モータの回転数を検出す
    る回転数検出手段とを備え、 前記コンピュータは、前記回転数検出手段により前記駆
    動モータの回転数を検出しながら駆動モータの回転数を
    制御し、前記駆動モータによりネジ棒を回転駆動してネ
    ジ棒に係合したメネジを移動させ、メネジと連結された
    後部走行部材に固定された押棒を介して、搬送レール上
    に配置された試料を加熱炉内の試験位置まで送出制御す
    ることを特徴とする熱間曲げ強度試験装置。
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