JP2001012451A - 角度保持機能を備えるヒンジ装置 - Google Patents

角度保持機能を備えるヒンジ装置

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JP2001012451A
JP2001012451A JP11186153A JP18615399A JP2001012451A JP 2001012451 A JP2001012451 A JP 2001012451A JP 11186153 A JP11186153 A JP 11186153A JP 18615399 A JP18615399 A JP 18615399A JP 2001012451 A JP2001012451 A JP 2001012451A
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shaft
mounting portion
friction
rotation
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JP11186153A
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Manabu Kanbara
学 神原
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Sanko Co Ltd
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Sanko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦部材等の部品が小型小径化された場合で
も、高い回動トルクを好適に得ることができること。 【解決手段】 第1取付部22、及び軸部24を備える
軸部材20と、軸部24が挿通される第1回動装着部3
2、及び第2取付部34を備える第1回動部材30と、
軸部24が挿通される第2回動装着部42を一方側に備
え、他方側で第1回動部材30に連結される第2回動部
材40と、軸部24が挿通され、第1回動装着部32、
及び第2回動装着部42に隣接するようにそれぞれ配さ
れる複数の摩擦部材50と、第1回動装着部32、第2
回動装着部42、及び複数の摩擦部材50を圧接させる
バネ部材60と、第1回動装着部32、第2回動装着部
42、及び複数の摩擦部材50が、軸部24から抜け出
ることを防止すると共に、バネ部材60によって圧接さ
れるように押さえる押え部材70とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1部材と第2部
材とを連結すると共に、第1部材と第2部材とを任意の
角度位置に保持する角度保持機能を備えるヒンジ装置に
関する。本発明にかかるヒンジ装置は、例えば、ノート
型のパーソナルコンピュータにおいて、本体と液晶のデ
ィスプレイとを連結し、ディスプレイを所望の任意の角
度に傾斜させて保持するヒンジ装置として利用される。
特に薄型の精密装置であって所定のトルクを必要とする
場合に利用される。また、本発明は、ワードプロセッサ
ー等のOA機器や他の精密装置の分野において適用され
る他、機械装置のカバーや、ドア等の開閉機構のヒンジ
装置として利用される。
【0002】
【従来の技術】図5及び図6に基づいて図4に示すよう
なノート型のパーソナルコンピュータに利用される背景
技術の角度保持機能を備えるヒンジ装置を説明する。図
5は組付斜視図であり、図6は分解斜視図である。16
は取付アームであり、液晶のディスプレイに装着され
る。20は軸部材であり、ディスプレイ側へ直接的に装
着されると共に取付アーム16を介して装着される第1
取付部22と、軸部24とを備える。30は回動部材で
あり、軸部24の軸心線を中心に回動可能且つその軸部
24の軸心線方向へ変位可能に、その軸部24が挿通さ
れる回動装着部32、及びパーソナルコンピュータの本
体に装着される第2取付部34を備える。すなわち、回
動装着部32に形成された挿通孔33に、軸部24が挿
通され、その軸部24によって回動部材30が回動可能
に軸支持される。50は摩擦部材であり、回動装着部3
2の両側(両面)で接触するように一対が配され、軸部
24の軸心線を中心に回動不能且つ軸部24の軸心線方
向へ変位可能に、その軸部24が挿通されている。前記
軸部24の外周の上下に平坦部25(図6参照)が形成
されており、摩擦部材50の装着孔52に、軸部の平坦
部25に対応する平坦部53が形成されている。これに
より、摩擦部材50が軸部24の軸心線を中心に回動不
能に軸部24に嵌まっている。60はバネ部材であり、
波形に形成されたスプリングワッシャ状に設けられてお
り、回動装着部32と一対の摩擦部材50、50とを所
定範囲の圧力で圧接させるように作用する。また、70
は押え部材であり、軸部24の端部に嵌められて上記各
部材が抜け出ることを防止すると共に、バネ部材60が
圧接すべく押え付けるよう、軸部24の端部がかしめら
れることで抜け止めされている。
【0003】そして、軸部材20の第1取付部22側の
部位が、軸部24よりも大径に形成されており、第1取
付部22側の部位と軸部24との段差を形成する段差面
26に接触して摩擦部材50が配され、続いて回動部材
の回動装着部32、摩擦部材50、バネ部材60及び押
え部材70の順に配されている。このヒンジ装置によれ
ば、回動部材30の両面に摩擦部材50が接触するた
め、摩擦抵抗を高めることができ、回動トルクを高める
ことができる。また、摩擦部材50が、軸部24の軸心
線を中心に回動不能に軸部24に嵌まっているため、摩
擦部材50は軸部材20と共に回動する。従って、軸部
材20と共に摩擦部材50は、回動部材30に対して相
対的に回動することになり、安定した回動トルクを得る
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のヒンジ装置では、摩擦部材50等の部品を小型(小
径)化した場合に、軸部材20に対する回動部材30の
相対的な回動トルクをさらに高めることが難しいという
課題がある。ノート型のパーソナルコンピュータのよう
に、さらなる薄型化が要求される分野では、ヒンジ装置
の小径化も要求され、摩擦部材50の直径が小径化する
と、摩擦面積が縮小して回転トルクを高めることが難し
くなる。これに対して、単純にバネ部材60の枚数を増
やしたり、バネ部材60の厚みを厚くし、回動部材30
と摩擦部材50とが圧接する力を高める構造にすると、
軸部24の端のかしめ部分に過大な力が作用することに
なり、そのかしめ部分が破壊してしまう。
【0005】そこで、本発明の目的は、摩擦部材等の部
品が小型小径化された場合でも、高い回動トルクを好適
に得ることができる角度保持機能を備えるヒンジ装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明は、
第1部材と第2部材とを連結すると共に、第1部材と第
2部材とを任意の角度位置に保持する角度保持機能を備
えるヒンジ装置において、前記第1部材側に装着される
第1取付部、及び軸部を備える軸部材と、前記軸部の軸
心線を中心に回動可能且つ該軸部の軸心線方向へ変位可
能に、該軸部が挿通される第1回動装着部、及び前記第
2部材側に装着される第2取付部を備える第1回動部材
と、前記軸部の軸心線を中心に回動可能且つ該軸部の軸
心線方向へ変位可能に、該軸部が挿通される第2回動装
着部を一方側に備え、他方側で前記第1回動部材と連れ
回りすべく該第1回動部材に連結される第2回動部材
と、前記軸部の軸心線を中心に回動不能且つ該軸部の軸
心線方向へ変位可能に、該軸部が挿通され、前記第1回
動装着部、及び前記第2回動装着部に隣接するようにそ
れぞれ配される複数の摩擦部材と、前記第1回動装着
部、前記第2回動装着部、及び前記複数の摩擦部材を圧
接させるバネ部材と、前記第1回動装着部、前記第2回
動装着部、及び前記複数の摩擦部材が、前記軸部から抜
け出ることを防止すると共に、前記バネ部材によって圧
接されるように該バネ部材を押さえる押え手段とを具備
する。
【0007】また、前記軸部材の前記第1取付部側の部
位が前記軸部よりも大径に形成されており、第1取付部
側の部位と軸部との段差を形成する段差面に接触して前
記摩擦部材が配され、続いて前記第1回動部材の第1回
動装着部、摩擦部材、バネ部材、摩擦部材、前記第2回
動部材の第2回動装着部、摩擦部材、バネ部材、及び前
記押え手段の構成要素である押え部材の順に配されてい
ることで、耐久性に優れ、回動トルクの安定した角度保
持機能を備えるヒンジ装置を容易に得ることができる。
【0008】また、前記摩擦部材が前記軸部の軸心線を
中心に回動不能に該軸部が挿通されるよう、前記軸部が
断面非円形に形成され、前記摩擦部材の前記軸部が挿通
される挿通孔の形状が前記軸部の断面形状に対応して嵌
まる非円形に形成されていることで、回動トルクの安定
性を容易且つ好適に向上させることができる。
【0009】また、前記バネ部材は波形に形成されたス
プリングワッシャ状に設けられていることで、小型に形
成でき、所望の回動トルクを精度よく得ることができ
る。
【0010】また、前記押え手段は、該押え手段の構成
要素であって前記軸部が挿通された押え部材と、該押え
部材が前記軸部から抜け出ることを防止すべくかしめら
れた前記軸部の前記第1取付部とは反対側の端部とから
成ることで、部品を増やすことなく容易に構成すること
ができる。
【0011】また、前記第2回動部材が複数設けられて
いることで、さらに回動トルクを好適に高めることがで
きる。
【0012】また、前記第1回動部材と前記第2回動部
材とを連結する連結手段は、両者を貫くピン又はネジを
構成要素とすることで、確実に両者を連れ回りするよう
に連結できる。
【0013】また、前記第1回動部材と前記第2回動部
材とを連結する連結手段は、一方に形成された凸部と、
他方に形成された凹部又は連結用孔とが嵌まり合う嵌合
構造であることで、簡単な構成で、確実に両者を連れ回
りするように連結できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を添
付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明にかか
る角度保持機能を備えるヒンジ装置の一実施例の組付斜
視図であり、図2は図1の断面図である。また、図3は
図1の実施例の分解斜視図である。本実施例はノート型
のパーソナルコンピュータに利用されるヒンジ装置10
であり、第1部材である液晶のディスプレイ部12(図
4参照)と、第2部材であるコンピュータの本体14
(図4参照)とを連結すると共に、ディスプレイ部12
と本体14とを任意の角度位置に保持する角度保持機能
を備える。
【0015】20は軸部材であり、ディスプレイ部12
側に装着される第1取付部22、及び軸部24を備え
る。本実施例では、軸部材20の第1取付部22側の部
位が軸部24よりも大径に形成されており、ディスプレ
イ部12側の部位と軸部との段差を形成する段差面26
が設けられている。軸部24は、外周の両側(図面では
上下部)が軸心に平行な平坦面に形成されており、断面
が非円形に偏平に形成されている。また、第1取付部2
2の中間部は、外周の両側(図面では上下部)が軸心に
平行な平坦面に形成されており、断面が非円形に偏平に
形成されている。また、この中間部にはディスプレイ部
12に装着される際に用いられる取付孔23が設けられ
ている。
【0016】また、16は取付アームであり、断面クラ
ンク状に形成されており、ディスプレイ部12に装着さ
れる。この取付アーム16の一端17には、軸部材の第
1取付部22の段差面26とは反対側の断面非円形の被
嵌合部28に回動不能に装着されるよう、非円形の嵌合
孔17が形成されている。被嵌合部28がかしめられる
ことで、取付アーム16に固定される。また、取付アー
ム16の他端には、ディスプレイ部12に装着される際
に用いられる取付孔18が設けられている。
【0017】30は第1回動部材であり、軸部24の軸
心線を中心に回動可能且つその軸部24の軸心線方向へ
変位可能に、軸部24が挿通される第1回動装着部3
2、及び本体14に装着される第2取付部34を備え
る。なお、軸心線方向へ変位可能とは、軸部24の挿通
方向に、その軸部24と第1回動装着部32とが相対的
に僅かでも移動可能になっていることである。これによ
り、後述するバネ部材60によって、段差面26、及び
第1回動装着部32を含む軸部24に嵌まる部材の相互
間で圧接状態となることができる。本実施例では、全体
的にはL字状に形成されており、一方側が第1回動装着
部32になっており、その第1回動装着部32に、軸部
24に嵌まる円形の透孔である挿通孔33が設けられて
いる。なお、実施例とは反対に、第2取付部34側をデ
ィスプレイ部12に取り付け、第1取付部22側を本体
14に取り付けるようにしても、ディスプレイ部12と
本体14とを相対的に開閉できるヒンジ装置として好適
に用いることが可能なことは勿論である。
【0018】40は第2回動部材であり、軸部24の軸
心線を中心に回動可能且つその軸部24の軸心線方向へ
変位可能に、軸部24が挿通される第2回動装着部42
を一方側に備え、他方側で第1回動部材30と連れ回り
すべく第1回動部材30に連結される。本実施例では、
全体的には断面クランク形状に形成されており、第2回
動部材40の一方側が第2回動装着部42になってお
り、その第2回動装着部42に、軸部24に嵌まる円形
の透孔である挿通孔43が設けられている。また、この
第2回動部材40の他方側が第1回動部材30との連結
部45になっている。
【0019】第1回動部材30と第2回動部材40と
は、それぞれの一方側で同一の軸部24に対してその軸
部24の軸心線L(図2参照)を中心に回動可能に取り
付けられた状態となっており、それぞれの連結部(第1
回動装着部の連結部位35と第2回動部材の連結部4
5)によって連結されている。このように、第1回動部
材30と第2回動部材40は相互に2点で規制されてい
るため、一体化して連れ回りする。また、本実施例で
は、第1回動装着部の連結部位35に雌ネジ36が設け
られ、第2回動部材の連結部45の連結用のネジ孔46
が設けられており、ネジ80によって両者が確実に連結
されている。
【0020】なお、この第1回動部材30と第2回動部
材40とを連結する連結手段は、これに限定されるもの
ではなく、ネジ80に代えてリベット等のピン状のもの
でもよい。また、一方(例えば第1回動部材30)に形
成された凸部と、他方(例えば第1回動部材40)に形
成された連結用孔とが嵌まり合う嵌合構造であること
で、簡単な構成で、確実に両者を連れ回りするように連
結できる。すなわち、凸部は、いわゆるダボ加工或いは
バーリング加工で容易に形成でき、連結用孔はピアス打
ち抜き加工で容易に成形でき、雌ネジを形成するための
タップ加工、及び部品としてのネジを要せず、製造コス
トを低減できる。なお、連結用孔に代えて凹部にしても
よいのは勿論である。また、前述した実施例とは反対
に、第2回動部材40側に凸部を設け、対応する連結用
孔又は凹部を第1回動部材40側に設けるようにしても
よい。さらに、第1回動部材30と第2回動部材40と
を連結する連結手段は、両者が相対的に回動しないよう
に係止した状態になればよく、適宜他の形状の係止部と
被係止部とによって構成されてもよいのは勿論である。
また、両者の連結手段としては、溶接を用いてもよい。
【0021】50は摩擦部材であり、軸部24の軸心線
を中心に回動不能且つ軸部24の軸心線方向へ変位可能
に、軸部24が挿通され、第1回動装着部32、及び第
2回動装着部42に隣接するように複数がそれぞれ配設
されている。なお、本実施例の摩擦部材は、ワッシャ状
に形成されており、通常は摩擦板或いはフリクションワ
ッシャとも呼ばれている。本実施例では、摩擦部材50
が軸部24の軸心線を中心に回動不能に、その軸部に嵌
まるよう、前述したように軸部24が断面非円形に形成
され、摩擦部材50の軸部24が挿通される装着孔52
の形状が、軸部24の断面形状に対応して嵌まる非円形
に形成されている。装着孔52の内周の両側(図面では
上下部)が軸心に平行な平坦面53に形成されている。
また、本実施例では、4枚のワッシャ状の摩擦部材50
が用いられている。この4枚の摩擦部材50の配置は図
に示す通りであるが、詳細は後述する。なお、摩擦部材
50としては、磨耗に対する耐久性の高い材質のもの、
例えば、りん青銅、或いはステンレス鋼から成るものを
選択的に利用すればよい。ところで、公知であるが、摩
擦部材50及び回動部材30、40の摩擦面に、潤滑油
(グリス)を介在させることで、回動トルクの安定性と
耐久性を向上できる。このとき、各摩擦面において油切
れを防止するには、例えば、接触している少なくとも一
方の面に多数の凹部を形成して油溜まりとすればよい。
【0022】60はバネ部材であり、第1回動装着部3
2、第2回動装着部42、及び前記複数の摩擦部材50
を圧接させるように作用する。62は挿通孔であり、円
形の透孔状に形成されている。この挿通孔62に軸部2
4が挿通される。本実施例では、2枚のバネ部材60が
用いられている。この2枚のバネ部材60の配置は図に
示す通りであるが、詳細は後述する。また、本実施例の
バネ部材60は、波形に形成されたスプリングワッシャ
状に設けられている。これにより、小型に形成でき、所
望の回動トルクを精度よく得ることができる。なお、バ
ネ部材60としては付勢力を発生する弾性部材であれ
ば、本実施例に限定されるものではなく、皿バネ、板バ
ネ、及びコイルスプリング等を用いることも可能であ
る。
【0023】70は押え部材であり、軸部24が挿通さ
れ、第1回動装着部32、第2回動装着部42、及び複
数の摩擦部材50が、軸部24から抜け出ることを防止
すると共に、バネ部材60によって圧接されるようにそ
のバネ部材60を押さえる押え手段の構成要素である。
そして、本実施例の押え手段は、軸部24に回動不能に
嵌められた押え部材70と、その押え部材70が軸部2
4から抜け出ることを防止すべくかしめられた軸部24
の第1取付部22とは反対側の端部29とから構成され
ている。これにより、部品を増やすことなく所望のトル
ク性能を有する角度保持機能を備えるヒンジ装置を容易
に構成することができる。なお、本実施例では、押え部
材70が軸部24の軸心線を中心に回動不能に、その軸
部に嵌まるよう、軸部24が挿通される押え部材70の
装着孔72の形状が、軸部24の断面形状に対応して嵌
まる非円形に形成されている。さらに詳細には前記摩擦
部材50と同様に、装着孔72の内周の両側(図面では
上下部)が軸部24の軸心に平行な平坦面に形成されて
いる。また、押え手段としては、本実施例のかしめに限
らず、ネジ止めや、E−リング状のものを装着するな
ど、公知の種々の技術を選択的に利用できるのは、勿論
である。
【0024】次に各部材が配された位置関係の一実施例
について図1〜3に基づいて説明する。先ず、軸部材2
0の段差面26に接触して摩擦部材50が配され、続い
て、第1回動部材の第1回動装着部32、摩擦部材5
0、バネ部材60、摩擦部材50、第2回動部材の第2
回動装着部42、摩擦部材50、バネ部材60、及び押
え部材70の順に接触されて配されている。各部材は軸
部24に嵌まって、変位可能になっているため、バネ部
材の付勢力によって、それぞれが密接され、圧接状態と
なる。4枚の摩擦部材50は、前述したように軸部材2
0と連れ回りするように設けられており、軸部材20と
相対的に回動する第1回動部材30及び第2回動部材4
0との間に、4面の摩擦面が設けられた状態になってい
る。これにより、図5及び6に示した従来の摩擦面が2
面のヒンジ装置と比較して、ほぼ2倍の高い回動トルク
を好適に得ることができた。
【0025】また、本実施例と、図5及び6に示した従
来のヒンジ装置との耐久性能を比較するため、次のよう
な条件で耐久トルク試験を行った。耐久トルク試験の内
容は、開閉角度を0度から180度とし、室温環境で、
数秒間で開く動作を行い、続いて数秒間のインターバル
をおいて、数秒間で閉じる動作を行うというサイクル
を、2万回連続的に行い、その間のトルクの変化を測定
するというものである。この結果、図5及び6に示した
従来のヒンジ装置では平均で18.9%のトルク変動が
発生したのに対し、本実施例では平均で5.8%のトル
ク変動しかなかった。すなわち、この試験では、本実施
例の方が、耐久トルク性能について約3倍安定性に優れ
ているという結果を得ることができた。
【0026】これは、従来のヒンジ装置の片持ち的な構
造に比べ、回動部材を2つにすることで作用する力が好
適に分散平均化されたことによるものと考えられる。本
実施例によれば、第2回動部材40を第1回動部材30
に連繋するものであり、コンピュータの本体14又はデ
ィスプレイ部12のどちらかの被取付側に第1回動部材
30と第2回動部材40の両方を直接的に取り付けるも
のではない。従って、従来の取付関係を変更することな
く、被取付側に容易に取り付けることが可能である。ま
た、摩擦部材50やバネ部材60は同一形状のものを複
数用いればよく、上述したような耐久性に優れ、回動ト
ルクの安定した角度保持機能を備えるヒンジ装置を安価
に得ることができる。
【0027】また、以上の実施例では、第2回動部材4
0が1つ設けられた場合を説明したが、本発明はこれに
限らす、第2回動部材40に相当するものを複数設け、
さらに回動トルクを高めるようにしてもよい。また、本
実施例では4枚の摩擦部材50によって4面の摩擦面が
構成されているが、第1回動部材30と第2回動部材4
0の4面のうち少なくとも3面が、摩擦部材50との摩
擦面となるようにしてもよい。すなわち、摩擦部材50
を3枚とするか、1枚の摩擦部材50の両面を摩擦面と
用いて摩擦部材50を2枚とするようにして、摩擦面を
減らしても、従来のヒンジ装置と比較して高い回動トル
クを得ることができる。
【0028】また、軸部材20の段差面26にバネ部材
60を接触させ、続いて摩擦部材50、第1回動部材3
0、摩擦部材50、第2回動部材40、摩擦部材50、
バネ部材60、そして押え部材70の順に配し、中間の
摩擦部材50の両面を摩擦面として利用しても、4面の
摩擦面が構成されて回動トルクを高めることができる。
これによれば、対称性が向上するため、安定性を向上で
き、一つの摩擦部材50を省略できる。また、取付条件
によっては、第1回動部材30と第2回動部材40の位
置を反対にしてもよい。すなわち、段差面26に摩擦部
材50を接触させ、続いて第2回動部材40、摩擦部材
50、バネ部材60、摩擦部材50、第1回動部材3
0、摩擦部材50、バネ部材60、そして押え部材70
の順に配してもよいなど、種々の配列を選択的に設定す
ればよい。
【0029】さらに、本実施例ではバネ部材60の数が
2枚であるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、バネ部材60が1枚の場合でも、本発明のように摩
擦面の数が増えている場合は、回動トルクを高め、その
安定性を向上できる。さらに、バネ部材60の数を3枚
以上にして回動トルクを高めることも可能である。例え
ば、本実施例の構成に加えて段差面26と摩擦部材50
との間にバネ部材60を配してバネ部材60を3枚とし
てもよい。
【0030】また、以上の実施例では、所定の角度以上
の回動を防止するためのストッパ構造について説明して
いないが、例えば、大径に設けられた摩擦部材に切欠部
を形成して係止部とし、第1回動部材に凸部を設けて被
係止部としてストッパ構造としてもよい。また、以上の
実施例では、本発明を、ノート型のパーソナルコンピュ
ータに適用する場合について説明したが、本発明はこれ
に限らず、従来技術の欄で説明したような種々の他の分
野、特に小型で高いトルクが要求される分野で好適に利
用できるのは勿論である。以上、本発明につき好適な実
施例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの実施例
に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範
囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる角度保持機能を備えるヒ
ンジ装置によれば、好適に連繋される第1回動部材と第
2回動部材とによって、摩擦面の数を増やすことができ
る。これにより、摩擦部材等の部品について小型小径化
が要求される場合でも、簡単な構成の追加のみによっ
て、高い回動トルクを好適に得ることができるという著
効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる角度保持機能を備えるヒンジ装
置の一実施例の組付斜視図である。
【図2】図1の実施例の断面図である。
【図3】図1の実施例の分解斜視図である。
【図4】本発明にかかる角度保持機能を備えるヒンジ装
置が用いられるノート型パーソナルコンピュータの一例
を示す斜視図である。
【図5】従来技術の組付斜視図である。
【図6】図5の従来技術の分解斜視図である。
【符号の説明】
20 軸部材 22 第1取付部 24 軸部 25 平坦部 26 段差面 29 端部 30 第1回動部材 32 第1回動装着部 33 挿通孔 34 第2取付部 35 連結部位 40 第2回動部材 42 第2回動装着部 43 挿通孔 45 連結部 50 摩擦部材 52 装着孔 60 バネ部材 62 挿通孔 70 押え部材 72 装着孔 80 ネジ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材と第2部材とを連結すると共
    に、第1部材と第2部材とを任意の角度位置に保持する
    角度保持機能を備えるヒンジ装置において、 前記第1部材側に装着される第1取付部、及び軸部を備
    える軸部材と、 前記軸部の軸心線を中心に回動可能且つ該軸部の軸心線
    方向へ変位可能に、該軸部が挿通される第1回動装着
    部、及び前記第2部材側に装着される第2取付部を備え
    る第1回動部材と、 前記軸部の軸心線を中心に回動可能且つ該軸部の軸心線
    方向へ変位可能に、該軸部が挿通される第2回動装着部
    を一方側に備え、他方側で前記第1回動部材と連れ回り
    すべく該第1回動部材に連結される第2回動部材と、 前記軸部の軸心線を中心に回動不能且つ該軸部の軸心線
    方向へ変位可能に、該軸部が挿通され、前記第1回動装
    着部、及び前記第2回動装着部に隣接するようにそれぞ
    れ配される複数の摩擦部材と、 前記第1回動装着部、前記第2回動装着部、及び前記複
    数の摩擦部材を圧接させるバネ部材と、 前記第1回動装着部、前記第2回動装着部、及び前記複
    数の摩擦部材が、前記軸部から抜け出ることを防止する
    と共に、前記バネ部材によって圧接されるように該バネ
    部材を押さえる押え手段とを具備することを特徴とする
    角度保持機能を備えるヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 前記軸部材の前記第1取付部側の部位が
    前記軸部よりも大径に形成されており、第1取付部側の
    部位と軸部との段差を形成する段差面に接触して前記摩
    擦部材が配され、続いて前記第1回動部材の第1回動装
    着部、摩擦部材、バネ部材、摩擦部材、前記第2回動部
    材の第2回動装着部、摩擦部材、バネ部材、及び前記押
    え手段の構成要素である押え部材の順に配されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の角度保持機能を備えるヒ
    ンジ装置。
  3. 【請求項3】 前記摩擦部材が前記軸部の軸心線を中心
    に回動不能に該軸部が挿通されるよう、前記軸部が断面
    非円形に形成され、前記摩擦部材の前記軸部が挿通され
    る挿通孔の形状が前記軸部の断面形状に対応して嵌まる
    非円形に形成されていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の角度保持機能を備えるヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 前記バネ部材は波形に形成されたスプリ
    ングワッシャ状に設けられていることを特徴とする請求
    項1、2又は3記載の角度保持機能を備えるヒンジ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記押え手段は、該押え手段の構成要素
    であって前記軸部が挿通された押え部材と、該押え部材
    が前記軸部から抜け出ることを防止すべくかしめられた
    前記軸部の前記第1取付部とは反対側の端部とから成る
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の角度保
    持機能を備えるヒンジ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2回動部材が複数設けられている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の角
    度保持機能を備えるヒンジ装置。
  7. 【請求項7】 前記第1回動部材と前記第2回動部材と
    を連結する連結手段は、両者を貫くピン又はネジを構成
    要素とすることを特徴とする請求項1、2、3、4、5
    又は6記載の角度保持機能を備えるヒンジ装置。
  8. 【請求項8】 前記第1回動部材と前記第2回動部材と
    を連結する連結手段は、一方に形成された凸部と、他方
    に形成された凹部又は連結用孔とが嵌まり合う嵌合構造
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は
    6記載の角度保持機能を備えるヒンジ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6763552B1 (en) * 1999-06-15 2004-07-20 Nhk Spring Co., Ltd. Shaft lock device
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DE112009005494T5 (de) 2009-08-28 2012-11-22 Mitsubishi Electric Corp. Gelenkmechanismus

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