JP2001011553A - 亜鉛合金の鋳造方法 - Google Patents

亜鉛合金の鋳造方法

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JP2001011553A
JP2001011553A JP11177967A JP17796799A JP2001011553A JP 2001011553 A JP2001011553 A JP 2001011553A JP 11177967 A JP11177967 A JP 11177967A JP 17796799 A JP17796799 A JP 17796799A JP 2001011553 A JP2001011553 A JP 2001011553A
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zinc alloy
casting
hot
casting machine
zinc
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JP11177967A
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English (en)
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Mitsuharu Hoshitani
光治 星谷
Takashi Ogami
孝 大上
Kohei Kubota
耕平 久保田
Yasuhisa Goto
泰久 後藤
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜鉛合金の中でも耐クリープ性に優れた合金
のホットチャンバーダイカスト機による鋳造方法を提供
する。 【解決手段】 ホットチャンバー型ダイカスト機を用い
て亜鉛合金を鋳造するに際し、銅、ニッケル、マンガン
のうち一種類以上の合計が3重量%以下含まれ、チタ
ン、ジルコニウムのうち一種以上の合計が1重量%以下
であり、アルミニウム、マグネシウムのうち一種類以上
の合計が0.5重量%以下であり、残部が亜鉛と不可避不
純物からなる合金で鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は亜鉛合金の中でも耐
クリープ性に優れた合金のホットチャンバーダイカスト
機による鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛合金はダイカスト鋳造により自動車
部品、家電製品部品、建築金物、玩具等雑貨部品など広
汎に使用されている。これらには生産性の高いホットチ
ャンバーダイカスト機が使用できる亜鉛−アルミ系合金
が使用されてきた。
【0003】一方、亜鉛−アルミ系合金(アルミ含有
量:4重量%)は耐クリープ性が劣ることから、最近耐
クリープ性を改善した亜鉛合金が提案されている(特開
平9−41057号公報,特開平9−272932号公
報参照)。
【0004】しかし、耐クリープ性を改善した亜鉛合金
はアルミレス系であり一般的にはホットチャンバーダイ
カストが困難であるとされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題を解消し、耐クリープ性を改善した亜鉛合金
を生産性が高く業界に広く普及しているホットチャンバ
ー型ダイカスト機で鋳造することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来、アルミレス系の亜
鉛合金がホットチャンバー機で鋳造できないとされてき
たのは、一般的な亜鉛−アルミ系合金と同じ条件で鋳造
しようとしたこと、あるいは、せいぜい融点の差だけ溶
湯温度を上げて鋳造を試みた際にプランジャーがスリー
ブ内で『カジル』ということが一つであった。
【0007】そこで、本発明者らはアルミレス系合金の
適した射出部の条件に着目し最適化することで本課題を
解決した。
【0008】すなわち、融点の差を溶湯温度の差だけ上
げることに還元せず射出部の温度も上げ鋳造時の熱のバ
ランスを考慮した。言い替えると、鋳造時にグーズネッ
クやノズル部で溶湯が固化しない条件知見した。
【0009】かかる知見に基づく本発明の[請求項1]
の亜鉛合金の発明は、ホットチャンバー型ダイカスト機
を用いて鋳造する亜鉛合金であって、銅、ニッケル、マ
ンガンのうち一種類以上の合計が3重量%以下含まれ、
チタン、ジルコニウムのうち一種以上の合計が1重量%
以下であり、残部が亜鉛と不可避不純物からなることを
特徴とする。
【0010】[請求項2]の亜鉛合金の発明は、ホット
チャンバー型ダイカスト機を用いて鋳造する亜鉛合金で
あって、銅、ニッケル、マンガンのうち一種類以上の合
計が3重量%以下含まれ、アルミニウム、マグネシウム
のうち一種類以上の合計が0.5重量%以下であり、残部
が亜鉛と不可避不純物からなることを特徴とする。
【0011】[請求項3]の亜鉛合金の発明は、ホット
チャンバー型ダイカスト機を用いて鋳造する亜鉛合金で
あって、銅、ニッケル、マンガンのうち一種類以上の合
計が3重量%以下含まれ、チタン、ジルコニウムのうち
一種以上の合計が1重量%以下であり、アルミニウム、
マグネシウムのうち一種類以上の合計が0.5重量%以下
であり、残部が亜鉛と不可避不純物からなることを特徴
とする。
【0012】[請求項4]の亜鉛合金の発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれか一項において、100℃での
クリープ速度が1.0×10-4以下であることを特徴とす
る。
【0013】[請求項5]の亜鉛合金の鋳造方法の発明
は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用い、ホットチャンバ
ー型ダイカスト機を用いて鋳造することを特徴とする。
【0014】[請求項6]の発明は、請求項5におい
て、溶解ポット内の溶湯中の配されてなり、該入口ポー
トから注入された溶湯をプランジャーの押圧によりノズ
ルから射出するグーズネック射出部を備え、下記(1)
乃至(3)の条件を同時に満足しつつ連続的に鋳造する
ことことを特徴とする。 (1)上記グーズネック射出部の温度が510〜590
℃である。 (2)ノズルの温度が510〜590℃である。 (3)プランジャーとスリーブのクリアランスが0.1か
ら0.5mmである。
【0015】[請求項7]の発明は、請求項5又は6に
おいて、下記(1)乃至(4)の鋳造条件を同時に満足
しつつ連続的に鋳造することことを特徴とする。 (1)溶湯温度が430℃〜480℃である。 (2)鋳造圧力が50kgf/cm2 〜300kgf/cm2 であ
る。 (3)金型温度が100℃〜250℃である。 (4)型締時間が0.2秒〜4秒である。
【0016】[請求項8]のホットチャンバー型ダイカ
スト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、溶解
ポット内の溶湯中に配されてなり、入口ポートから注入
された溶湯をプランジャーの押圧によりノズルから射出
するグーズネック射出部を備えると共に、プランジャー
とスリーブ又はリング材とのクリアランスを0.1から0.
5mmとしてなることを特徴とする。
【0017】[請求項9]のホットチャンバー型ダイカ
スト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、溶解
ポットの表面にアルミ鍍金層,カオリン塗布層又はセラ
ミックス被覆層の少なくとも一種以上を施してなること
を特徴とする.
【0018】[請求項10]の発明ホットチャンバー型
ダイカスト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用
いて鋳造するホットチャンバー型ダイカスト機であっ
て、射出部外周部にアルミナ,ジルコニア,チタニア,
マグネシア,窒化チタン,窒化ホウ素の少なくとも一種
の被覆層又はこれらの複合層若しくはセラミックス溶射
層を形成してなることを特徴とする。
【0019】[請求項11]の発明ホットチャンバー型
ダイカスト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用
いて鋳造するホットチャンバー型ダイカスト機であっ
て、上記セラミックス被覆層がアルミナ,ジルコニア,
チタニア,マグネシア,窒化チタン,窒化ホウ素の少な
くとも一種の被覆層又はこれらの複合層若しくはセラミ
ックス溶射層であることを特徴とする。
【0020】[請求項12]の発明ホットチャンバー型
ダイカスト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用
いて鋳造するホットチャンバー型ダイカスト機であっ
て、射出部のスリーブ又はリング材が、請求項1〜3の
いずれかの亜鉛合金溶湯に480℃で24時間浸漬した
場合の浸食深さが0.1mm以下である金属又は金属基複
合材料からなることを特徴とする。
【0021】[請求項13]のホットチャンバー型ダイ
カスト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて
鋳造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、射
出部のスリーブ又はリング材がコバルト基合金、ニッケ
ル基合金、マンガン基合金、鉄基合金、モリブデン基合
金、タングステン基合金及びこれらにWC,TiN,S
iC,SiNを複合させた金属基複合材料を用いてなる
ことを特徴とする。
【0022】[請求項14]のホットチャンバー型ダイ
カスト機の発明は、請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて
鋳造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、射
出部のスリーブ又はリング材の表面にコバルト基合金、
ニッケル基合金、マンガン基合金、鉄基合金、モリブデ
ン基合金、タングステン基合金及びこれらにWC,Ti
N,SiC,SiNを複合させた金属基複合材料からな
る層を肉盛溶接又は溶射により形成してなることを特徴
とする。
【0023】[請求項15]の亜鉛合金製品の発明は、
請求項5乃至請求項7により得られたことを特徴とす
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照しつつ説明する。
【0025】図1はホットチャンバー型ダイカスト機の
概略図である。図1に示すように、ホットチャンバー型
ダイカスト機は、溶解ポット11内の溶湯中の配されて
なり、入口ポート12から注入された溶湯13を先端に
プランジャーチップ14aを有したプランジャー14の
押圧によりノズル15から射出するグーズネック射出部
16を備えてなるものである。
【0026】本発明では、上記グーズネック及びノズル
部の温度を510〜590℃の範囲、望ましくは550
℃から590℃の範囲とするのが好ましい。これは、5
10℃未満では溶湯が射出部で固化しやすく安定した鋳
造ができないからであり、また590℃以上では加熱保
持が難しくなるとともに次に述べるが鉄の亜鉛溶湯への
溶出が著しくなるので、共に好ましくないからである。
【0027】しかし、これだけでは前述した『カジリ』
の問題は改善するが解消されないため、次にプランジャ
ーとスリーブのクリアランスを検討した。すなわち、プ
ランジャー14とスリーブ17のクリアランスを0.1か
ら0.5mm、望ましくは0.2から0.4mmとするのが好
ましい。これは0.2mm未満では『カジリ』は解消され
ず、また、0.5mm以上では溶湯が吹上げる場合があ
り、好ましくないからである。
【0028】発明者らは上の射出部の条件最適化により
『カジリ』の発生を抑制したが、連続鋳造の中で亜鉛溶
湯温度が高温側となるため、鉄製の射出部材(SKD6
1)や溶解ポット(鋳鉄あるいは熱延鋼板)の溶出が著
しいことを知見した。
【0029】そこで鉄と亜鉛溶湯の直接の接触を避ける
ことが必要である。例えば、溶解ポットはカオリン等塗
型材を塗布する、事前にアルミ鍍金を施すと共に、アル
ミナ,ジルコニア,チタニア,マグネシア,窒化チタ
ン,窒化ホウ素の少なくとも一種の被覆層又はこれらの
複合層若しくはセラミックス溶射層を形成してなるもの
が好ましい。この結果、450℃の純亜鉛溶湯に3時間
浸漬しても浸食されないものとなり、具体的には0.1m
m以下しか浸食されないものとなった。
【0030】また、射出部も同様にカオリン等塗型材を
塗布する、アルミナ,ジルコニア,チタニア,マグネシ
ア,窒化チタン,窒化ホウ素の少なくとも一種の被覆層
又はこれらの複合層若しくはセラミックス溶射層を形成
してなるものが好ましい。また、セラミックス溶射以外
にもCVD法を挙げることができる。
【0031】また、射出部の中でもスリーブ内面やリン
グ等は摩耗を考慮し、コバルト基合金、モリブデン基合
金、タングステン基合金及びこれらにWC,TiN,S
iC,SiN及び上述したセラミックスを複合させた金
属基複合材料等の内盛溶接・溶射等の表面改質に加え、
スリーブだけ、リングだけ材質を全面的に替えることも
有効である。
【0032】本ホットチャンバー型ダイカスト機用の第
1の亜鉛合金は、銅,ニッケル,マンガンのうち一種類
以上の合計が3重量%以下含まれ、チタン,ジルコニウ
ムのうち一種以上の合計が1重量%以下であり、残部が
亜鉛と不可避不純物からなるものである。この第1の亜
鉛合金はアルミを全く含まず耐クリープ性に優れたもの
である。なお、銅,ニッケル,マンガンのうち一種類以
上の合計が3重量%以下とするのは、3重量%を超える
とイプシロン相が晶析し、脆化して好ましくないからで
ある。また、チタン,ジルコニウムのうち一種以上の合
計が1重量%以下とするのは、それ以上添加しても耐ク
リープ性の向上効果が飽和し、添加効果がないからであ
る。
【0033】第2の亜鉛合金は、銅,ニッケル,マンガ
ンのうち一種類以上の合計が3重量%以下含まれ、アル
ミニウム,マグネシウムのうち一種類以上の合計が0.5
重量%以下であり、残部が亜鉛と不可避不純物からなる
ものである。この第2の亜鉛合金はアルミを多少含むも
のであるが、耐クリープ性に影響を与えることのないよ
うに0.5重量%以下の添加としたいわゆるアルミレスの
ものとしている。
【0034】第3の亜鉛合金は、銅,ニッケル,マンガ
ンのうち一種類以上の合計が3重量%以下含まれ、チタ
ン,ジルコニウムのうち一種以上の合計が1重量%以下
であり、アルミニウム,マグネシウムのうち一種類以上
の合計が0.5重量%以下であり、残部が亜鉛と不可避不
純物からなるものである。この第3の亜鉛合金はアルミ
を多少含むものであるが、耐クリープ性に影響を与える
ことのないように0.5重量%以下の添加としており、耐
クリープ性の向上を図るチタン,ジルコニウムのうち一
種以上の合計が1重量%以下添加している。
【0035】さらに合金種の変更に伴う鋳造条件を以下
のようにし、鋳造の最適化を行った。 溶湯温度は430℃〜480℃であり、望ましくは4
80℃〜460℃である。 鋳造圧力は50kgf/cm2 〜300kgf/cm2 である。 キャビティへの充填時間は1/100〜10/100
秒、望ましくは1/100〜5/100秒である。 金型温度は100℃〜250℃望ましくは10℃〜2
00℃である。 型締時間は0.2秒〜4秒である。
【0036】以上、射出部材を含めた条件の最適化によ
り従来ホットチャンバーダイカストが困難と言われたア
ルミレス系の耐クリープ性亜鉛合金が安定してホットチ
ャンバーダイカスト鋳造を高い生産性で可能とすること
ができた。
【0037】
【実施例】以下、本発明の効果を示す実施例を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】[実施例1〜12、比較例1〜13]下記
に示す合金(1)から(8)について、標準の射出部条
件、鋳造条件に対して一部条件を変更してダイカスト鋳
造を実施した。評価は下記のような判定とした。 良好:連続1000ショット成形可能 つまり:溶湯のスリーブ内での固化 鉄の溶出:射出部材が溶ける カジリ:プランジャーがかじる はね湯:射出時に溶湯がはねる 不充填:金型内の充填不足 焼付:金型に鋳物が焼付く
【0039】成形機は40tホットチャンバー機(菱沼
社製)を用いた。但し、溶解ポット内壁はアルミ鍍金の
上カオリンを塗布した。プランジャー表面はTiNコー
ティングを施した。スリーブ内面はステライト肉盛溶接
を施し、グーズネック部表面はカオリン塗布を施した。
製品形状は50×20×厚さ2mmの板状の取付け板と
した。
【0040】合金組成は以下のようなものを使用した。 (1)Zn-1.0Cu-0.2Ti-0.02 Al (2)Zn-1.0Ni-0.2Ti-0.02 Al (3)Zn-1.0Mn-0.2Ti-0.02 Al (4)Zn-2.5Mn-0.02 Al (5)Zn-1Mn-1Cu-0.2Ti (6)Zn-1Mn-1Ni-0.2Ti (7)Zn-2.5Ni-0.8Ti-0.02 Al (8)Zn-2.5Cu-0.4Al 上記(3)の合金の諸特性を、「表2」に比較例(ZD
C2:JIS)とともに示す。 ZDC2:Zn-4Al-0.04 Mg
【0041】標準の射出部条件は以下のようにした。 (1)グーズネック温度585℃ (2)ノズル温度550℃ (3)プランジャーとスリーブのクリアランス0.25m
【0042】標準の鋳造条件は以下のようにした。 (1)溶湯温度440℃ (2)鋳造圧力80kgf/cm2 (3)金型温度150℃ (4)型締温度1.5秒 なお、キャビティへの充填時
間は1/100秒である。
【0043】「表1」に結果を示す。
【0044】
【表1】
【0045】「表1」に示すように、比較例1〜13は
鉄の溶出やつまり等の不具合があったが、実施例1〜1
4はきわめて良好であった。
【0046】
【表2】
【0047】[実施例13〜16、比較例13〜14]
下記「表3」に示すような溶解ポット及び射出部材と
し、下記の成形条件で鋳造をして、24時間後の溶湯中
の鉄濃度を分析した。その結果を「表3」に示す。
【0048】下記「表4」に示すようなプランジャー及
びスリーブの材質とし、下記の成形条件で鋳造をして、
24時間後の溶湯中の鉄濃度を分析した。その結果を
「表4」に示す。
【0049】成形条件を下記に示す。 合金:Zn1.0 %Mn0.2 %Ti0.02%Al 成形機:40tホットチャンバー機(菱沼社製) 製品形状:50×20×厚さ2 板状の取付け板 鋳造条件:グーズネック温度 585℃ ノズル温度 550℃ 溶湯温度 450℃ プランジャーとスリーブのクリアランス 0.25mm 鋳造圧力 80kgf/cm2 キャビティへの充填時間 1/100秒 金型温度 150℃ 型閉時間 1.5秒
【0050】
【表3】
【0051】「表3」に示すように、比較例13は25
0ppmの溶出があったが、実施例13〜19はきわめ
て溶出が少ないものとなった。
【0052】
【表4】
【0053】「表4」に示すように、比較例14は50
0ショットで成形が不可能となったが、実施例20〜2
6はきわめて良好であった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホットチ
ャンバーダイカスト機での鋳造方法で従来なし得なかっ
た画期的な強度と耐熱特性を融した耐クリープ合金の安
定的で高生産性を有した成形品生産が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホットチャンバー型ダイカスト機の概略図であ
る。
【図2】クリープ性能を示すグラフである。
【符号の説明】
11 溶解ポット 12 入口ポート 13 溶湯 14 プランジャー 14a プランジャーチップ 15 ノズル 16 グーズネック射出部 17 スリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 耕平 埼玉県上尾市原市1333の2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 後藤 泰久 山梨県韮崎市大草町下条西割1200 三井金 属鉱業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホットチャンバー型ダイカスト機を用い
    て鋳造する亜鉛合金であって、 銅、ニッケル、マンガンのうち一種類以上の合計が3重
    量%以下含まれ、 チタン、ジルコニウムのうち一種以上の合計が1重量%
    以下であり、残部が亜鉛と不可避不純物からなることを
    特徴とする亜鉛合金。
  2. 【請求項2】 ホットチャンバー型ダイカスト機を用い
    て鋳造する亜鉛合金であって、 銅、ニッケル、マンガンのうち一種類以上の合計が3重
    量%以下含まれ、 アルミニウム、マグネシウムのうち一種類以上の合計が
    0.5重量%以下であり、残部が亜鉛と不可避不純物から
    なることを特徴とする亜鉛合金。
  3. 【請求項3】 ホットチャンバー型ダイカスト機を用い
    て鋳造する亜鉛合金であって、 銅、ニッケル、マンガンのうち一種類以上の合計が3重
    量%以下含まれ、 チタン、ジルコニウムのうち一種以上の合計が1重量%
    以下であり、 アルミニウム、マグネシウムのうち一種類以上の合計が
    0.5重量%以下であり、残部が亜鉛と不可避不純物から
    なることを特徴とする亜鉛合金。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    おいて、 100℃でのクリープ速度が1.0×10-4以下であるこ
    とを特徴とする亜鉛合金。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用い、ホッ
    トチャンバー型ダイカスト機を用いて鋳造することを特
    徴とする亜鉛合金の鋳造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 溶解ポット内の溶湯中の配されてなり、入口ポートから
    注入された溶湯をプランジャーの押圧によりノズルから
    射出するグーズネック射出部を備え、下記(1)乃至
    (3)の条件を同時に満足しつつ連続的に鋳造すること
    ことを特徴とする亜鉛合金の鋳造方法。 (1)上記グーズネック射出部の温度が510〜590
    ℃である。 (2)ノズルの温度が510〜590℃である。 (3)プランジャーとスリーブ又はリング材とのクリア
    ランスが0.1から0.5mmである。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、下記(1)乃
    至(4)の鋳造条件を同時に満足しつつ連続的に鋳造す
    ることことを特徴とする亜鉛合金の鋳造方法。 (1)溶湯温度が430℃〜480℃である。 (2)鋳造圧力が50kgf/cm2 〜300kgf/cm2 であ
    る。 (3)金型温度が100℃〜250℃である。 (4)型締時間が0.2秒〜4秒である。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳造
    するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 溶解ポット内の溶湯中に配されてなり、入口ポートから
    注入された溶湯をプランジャーの押圧によりノズルから
    射出するグーズネック射出部を備えると共に、プランジ
    ャーとスリーブ又はリング材とのクリアランスを0.1か
    ら0.5mmとしてなることを特徴とするホットチャンバ
    ー型ダイカスト機。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳造
    するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 溶解ポットの表面にアルミ鍍金層,カオリン塗布層又は
    セラミックス被覆層の少なくとも一種以上を施してなる
    ことを特徴とするホットチャンバー型ダイカスト機。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
    造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 射出部外周部にアルミナ,ジルコニア,チタニア,マグ
    ネシア,窒化チタン,窒化ホウ素の少なくとも一種の被
    覆層又はこれらの複合層若しくはセラミックス溶射層を
    形成してなることを特徴とするホットチャンバー型ダイ
    カスト機。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
    造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 上記セラミックス被覆層がアルミナ,ジルコニア,チタ
    ニア,マグネシア,窒化チタン,窒化ホウ素の少なくと
    も一種の被覆層又はこれらの複合層若しくはセラミック
    ス溶射層であることを特徴とするホットチャンバー型ダ
    イカスト機。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
    造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 射出部のスリーブ又はリング材が、請求項1〜3のいず
    れかの亜鉛合金溶湯に480℃で24時間浸漬した場合
    の浸食深さが0.1mm以下である金属又は金属基複合材
    料からなることを特徴とするホットチャンバー型ダイカ
    スト機。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
    造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 射出部のスリーブ又はリング材がコバルト基合金、ニッ
    ケル基合金、マンガン基合金、鉄基合金、モリブデン基
    合金、タングステン基合金及びこれらにWC,TiN,
    SiC,SiNを複合させた金属基複合材料を用いてな
    ることを特徴とするホットチャンバー型ダイカスト機。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至4の亜鉛合金を用いて鋳
    造するホットチャンバー型ダイカスト機であって、 射出部のスリーブ又はリング材の表面にコバルト基合
    金、ニッケル基合金、マンガン基合金、鉄基合金、モリ
    ブデン基合金、タングステン基合金及びこれらにWC,
    TiN,SiC,SiNを複合させた金属基複合材料か
    らなる層を肉盛溶接又は溶射により形成してなることを
    特徴とするホットチャンバー型ダイカスト機。
  15. 【請求項15】 請求項5乃至請求項7により得られた
    ことを特徴とする亜鉛合金製品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101906555A (zh) * 2010-08-05 2010-12-08 中南大学 一种含Mn的抗蠕变轧制锌合金板带材及其制备方法
CN102925751A (zh) * 2012-10-29 2013-02-13 常州大学 一种锌镍钛铝合金及其制备方法和用途
CN105508682A (zh) * 2015-12-29 2016-04-20 常熟市虞菱机械有限责任公司 一种耐磨止回阀
CN105568058A (zh) * 2015-12-29 2016-05-11 常熟市虞菱机械有限责任公司 一种耐磨止回阀的制造方法

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