JP2001011432A - 半導体用研磨剤 - Google Patents

半導体用研磨剤

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JP2001011432A
JP2001011432A JP18312799A JP18312799A JP2001011432A JP 2001011432 A JP2001011432 A JP 2001011432A JP 18312799 A JP18312799 A JP 18312799A JP 18312799 A JP18312799 A JP 18312799A JP 2001011432 A JP2001011432 A JP 2001011432A
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polishing
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abrasive grains
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JP18312799A
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Makoto Noshiro
誠 能代
Tsutomu Takayama
勉 高山
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Seimi Chemical Co Ltd
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Seimi Chemical Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 使用前に特別な分散工程を必要とせ
ず、研磨時の研磨能力および平坦性に優れ、スクラッチ
の発生を抑えることのできる半導体用研磨剤を提供す
る。 【解決手段】 重量平均粒径が0.20〜1.0μm
であり、かつ粒径0.15μm以下の粒子が20重量%
以下である珪素、アルミニウム、ジルコニウム又はセリ
ウムの酸化物、窒化物又は炭化物等の粒子を研磨砥粒と
して用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクラッチを発生
させることなく研磨加工を行うための半導体用研磨剤に
関し、さらに詳しくは、半導体デバイス製造工程におけ
るデバイスの化学的機械研磨による平坦化工程に用いら
れる半導体用研磨剤に関する。
【0002】
【従来の技術】多層配線構造の半導体デバイスの製造工
程における平坦化処理の重要なキーテクノロジーとし
て、その各々の層( 半導体基板上 )に形成された絶縁膜
及び/又は金属膜を超精密に平坦化しうるポリシング技
術である化学的機械研磨( Chemical Mechanical Polish
ing ; 以下CMPと称することがある。)が、注目され
ている。
【0003】従来、半導体用のCMP研磨剤としては、
酸化セリウム等を研磨砥粒として水又は水性媒体に分散
し、これに添加剤( pH調整剤、分散剤等 )を加えたス
ラリー( 以下研磨剤スラリーと云う。 )が使用されてい
る。
【0004】デバイス化途中において平坦化するウエハ
表面は、当然のことながらデバイス形成面であるから、
研磨工程では実質的に加工欠陥を発生させてはならな
い。この、加工欠陥として最も重大な問題の一つがスク
ラッチの発生である。
【0005】スクラッチは、基本的には、過度に大きい
大粒径粒子により形成されると考えられるので、その対
策としては従来、大粒径の粒子の混入を減らす方法が実
施されている。また、スクラッチの発生を抑え、研磨時
に高い平坦性を得るために、研磨粒子の製造時に、粉
砕、分級等を行ない、平均粒径を細かくした粒子を用い
ることが好ましいとされている。
【0006】しかしながら、このように微粉とした粒子
を用いた場合でも、依然としてスクラッチが生じること
が問題として残っていた。この原因としては、微細粒子
が再度凝集して発生する大粒径の凝集粒子の関与が考え
られる。この凝集粒子は、主に研磨粒子の不完全な分散
等に起因して発生すると推定される。
【0007】かかる問題に対処するため、スラリーとし
た研磨剤を、サンドミル、超音波分散等と攪拌を組み合
わせ、凝集粒子をスクラッチの問題が生じないレベルの
本来の一次粒子にまで再分散させる方法が行われてい
る。しかしながら、このような分散工程を加えること
は、作業性が悪くなると共に、保存性に影響があり、設
備的にもコストアップの原因となっている。
【0008】一方、研磨材スラリーのような遊離砥粒の
代わりに、結合材により砥粒を固定した固定砥粒を使用
してCMP研磨を行う方法も実施されている。
【0009】固定砥粒を製造する際には、例えば研磨砥
粒の結合材である樹脂を、ベンゼンやアセトン等の揮発
性の高い有機溶媒や引火性・爆発性のある有機溶媒に溶
解し、この樹脂溶液中に、砥粒粒子を分散させて砥石台
金又は不織布等の基材に塗布・乾燥して砥粒層とするの
で、水系スラリーに対して実施される前記分散方法は、
工業的に適用することが困難である。
【0010】また、樹脂の溶液は、通常高粘度となり、
撹拌等による分散のみでは凝集粒子の再分散は、困難で
ある。さらに、熱硬化性樹脂粉末と砥粒粒子を混合して
金型中で圧縮成形して固定砥粒を製造する方法の場合
は、攪拌等による凝集粒子の分散は一層困難であり、こ
のような条件で製造された固定砥粒をCMP研磨材とし
て使用すると、スクラッチの発生が多くなるという問題
があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
前に特別な分散工程を必要とせず、研磨時の研磨能力お
よび平坦性に優れ、スクラッチの発生を抑えることので
きる半導体用研磨剤を提供することである。特に、半導
体平坦化工程に用いる固定砥粒用途及び遊離砥粒用途に
有用な研磨剤( 研磨砥粒 )を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために研磨粒子の粒度分布と凝集粒子の発生
の相関関係について鋭意検討した結果、意外なことに、
ある特定の粒径の微粉末の含有量が凝集発生の強い原因
となっていることを見出した。本発明は、かかる知見に
基づきなされるに到ったものである。すなわち、
【0013】(1) 本発明に従えば、珪素、アルミニウ
ム、ジルコニウム又はセリウムの酸化物、窒化物又は炭
化物の粒子( 以下「本発明における粒子」とも云う。 )
の1種以上からなる研磨砥粒であって、重量平均粒径が
0.20〜1.0μmであり、かつ粒径0.15μm以
下の粒子が20重量%以下である研磨砥粒を含有するこ
とを特徴とする半導体用研磨剤( 以下「本発明の研磨
剤」とも云う。 )、が提供される。
【0014】(2) また本発明に従えば、上記の固定砥
粒を化学的機械研磨装置の定盤に装着させるか、又は上
記の遊離砥粒を化学的機械研磨装置の研磨布に担持させ
て、半導体基板上に形成された膜の少なくとも一部を研
磨することを特徴とする半導体基板の研磨方法、が提供
される。本発明のさらに他の実施の形態は以下の説明か
ら明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明における粒子としては、珪
素、アルミニウム、ジルコニウム又はセリウムの酸化
物、窒化物又は炭化物の粒子の1種以上からなるもの
で、例えば、二酸化ケイ素( SiO2 ) 、酸化アルミニ
ウム( Al23 ) 、酸化ジルコニウム(ZrO2 ) 、
酸化セリウム( CeO2 ) 等の酸化物;窒化ケイ素( S
34 )、窒化アルミニウム( AlN )、窒化ジルコ
ニウム( ZrN )、窒化セリウム(CeN )等の窒化
物;炭化ケイ素( SiC )、炭化アルミニウム( Al4
3 、Al26 ) 、炭化ジルコニウム( ZrC )、炭
化セリウム( CeC2 ) 等の炭化物が挙げられる。
【0016】このうち、研磨力が高い点から、二酸化ケ
イ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び酸化セ
リウムが好ましく、特に高研磨力と研磨後の平坦性の点
から酸化セリウムが最も好ましい。
【0017】本発明における粒子は、上記した種類の粒
子において、重量平均粒径が0.20〜1.0μmで、
かつ粒径0.15μm以下の粒子が20重量%以下であ
ることを特徴とする。
【0018】ここで、重量平均粒径とは、質量基準で粒
度分布を求め、全質量を100%とした累積カーブにお
いて、その累積カーブが50%となる点の粒径である。
これを質量基準累積50%径ともいう( 例えば、化学工
学便覧「改定5版」( 化学工学会編 )p220〜221
の記載参照 )。
【0019】また、質量基準の粒度分布曲線( 頻度分布
)から、粒径0.15μm以下の部分の重量の全粒径範
囲の累積重量に対する百分率、すなわち重量累積粒径百
分率が求められるが、本発明における粒子においては、
これが20重量%以下、好ましくは18重量%以下、特
に好ましくは15重量%以下である。
【0020】本発明における粒子は、このように、単に
重量平均粒径が0.20〜1.0μmと小さいばかりで
なく、そのうちの、より小さい粒径の粒子( 0.15μ
m以下 )の割合が非常に少ないことを特徴とするもので
ある。
【0021】本発明においてこれら粒径の測定は、日機
装株式会社製マイクロトラックHRAX−100等の機
器を使用し、酸化セリウム粒子を水等の媒体に超音波処
理して粒子の分散状態が安定化した時点で粒度分布測定
することにより行われる。
【0022】本発明における粒子の製造方法は、特に限
定されるものではなく、例えば酸化セリウム粒子につい
て説明すれば、バストネサイトやモザナイト等を分離精
製して得られる純度の高い炭酸セリウムを湿式粉砕し、
乾燥、焼成することによって得られる。湿式粉砕は、水
等水性媒体又はアルコール等の非水媒体中で湿式媒体用
撹拌ミル等で行われ、乾燥は通常100〜150℃で3
〜15時間程度行われる。焼成は、500〜900℃、
好ましくは600〜800℃、特に好ましくは650〜
750℃で行うことが望ましい。
【0023】焼成後の粉末中に大粒径のものが含まれる
場合は、さらに解砕又は粉砕工程を行う。
【0024】本発明で規定する重量平均粒径を有し、か
つ、粒径0.15μm以下の粒子が20重量%以下であ
る粒子を得るためには、最後に分級操作を行い、重量平
均粒径を所定の範囲にするとともに、特に粒径0.15
μm以下の微粒子を除去する操作を行うことが好まし
い。
【0025】分級操作としては、乾式分級でも可能であ
るが、より精度の高い分級が行えることから湿式分級が
好ましい。なかでも、本発明の対象とする粒径の粒子の
分級に好ましく適用できる湿式分級器としては、液体サ
イクロン、遠心沈降機、遠心傾しゃ機( デカンター )等
の遠心分級器;ハイドロセパレータ、ボウルデシルタ
ー、ボウル分級器、スパイラル分級器、ドラグ分級器等
の機械的分級器;ドルコサイザー、スーパーソータ等の
水力分級器;スピッツカステン、サイドコーン等の沈降
分級器が挙げられる。
【0026】本発明における粒子からなる研磨砥粒は、
結合剤として樹脂を用いて固定砥粒とすることができ
る。
【0027】研磨砥粒を固定する結合剤として用いられ
る樹脂としては、特に限定するものではないが、例えば
フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ポリイミド、不飽和ポリエステル、
シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、キシレン樹
脂、ベンゾオキサジン樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアセタ
ール、ポリビニルアセタール、熱可塑性ポリイミド、ア
クリル樹脂等の熱可塑性樹脂が使用可能である。またト
リメチロールプロパントリアクリレートやポリエステル
アクリレートのような紫外線硬化樹脂を使用することも
できる。なかでも熱硬化性樹脂、特にフェノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が好ましいものとして挙
げられる。
【0028】熱硬化性樹脂を結合剤として使用する場合
は、その前駆体に例えばヘキサメチレンテトラミンのよ
うなアミン系硬化剤( 架橋剤 )を添加して加熱し、架橋
・硬化させる。
【0029】上記のような樹脂を結合剤として使用し固
定砥粒を製造する方法としては、種々の方法があるが圧
縮成形によるものが最も好ましい。すなわち、研磨砥粒
となる酸化セリウム等の粒子に、熱硬化性樹脂前駆体、
例えばノボラック型フェノール樹脂粉末と架橋剤粉末を
添加混合し、金型内に充填して加圧圧縮しながら加熱硬
化させ、さらに金型から取りだして焼結するものであ
る。同様にして、レゾール型フェノール樹脂等の液状の
熱硬化性樹脂前駆体や有機溶媒に溶解した樹脂前駆体を
使用してもよい。
【0030】また、金型を使用せずに、塗布法により固
定砥粒を製造することも可能である。すなわち、結合剤
の樹脂の前駆体を加熱して溶融状態にするか、またはか
かる樹脂を溶解できる揮発性の高いベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、塩化メチレン、アセトン、エ
タノール等の有機溶媒に溶解し、これに本発明の粒子を
添加・分散させたスラリーを、不織布等の基体上に塗布
し、加熱乾燥して樹脂を固化させるのである。ここで不
織布を基体とする代わりに、砥石台金上に直接スラリー
を塗布することも可能である。なお、塗布の代わりに、
電着や電気泳動により砥粒を基体上に固定することもで
きる。
【0031】これらの固定砥粒に占める本発明における
粒子の砥粒率( 砥粒の容積比 )は、通常30〜98%、
好ましくは50〜95%程度である。
【0032】本発明における砥粒粒子は、このように、
固定砥粒を形成する際の、圧縮成形、電着、電気泳動、
樹脂の熱硬化、化学硬化、紫外線硬化または焼結等の工
程を経ても、従来の砥粒粒子に比べて、凝集することが
少ない。このため得られる固定砥粒は、高い研磨力を有
しながら、スクラッチを生じることが抑えられる。
【0033】また、本発明における粒子は、溶媒中に分
散してスラリーとした場合、以後の工程で溶媒が減少し
ても凝集が起きにくいため、揮発性の高い有機溶媒等を
用いる固定砥粒製造工程においても、特別な分散装置の
必要が無く、容易にスクラッチの発生の抑えられた固定
砥粒を製造することができる。
【0034】本発明における粒子からなる研磨砥粒は、
また遊離砥粒として用いることもできる。
【0035】すなわち、酸化セリウム等の本発明におけ
る粒子を水又は水性媒体に撹拌混合機、ホモジナイザ
ー、ボールミル、サンドミル、超音波分散等で十分分散
させ、粒子が0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜
20重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%分散し
ているスラリー( 以下、研磨剤スラリーとも云う。 )と
する。研磨砥粒の含有量がこれ未満では、研磨速度が小
さく、含有量がこれを越えると、粘度が増加して研磨時
の作業性が低下するため好ましくない。ここで水性媒体
とは、水を主体とし、これにメタノール、エタノール、
イソプロパノール等の水溶性又は水と混和しうる有機溶
媒を30重量%以下、好ましくは20重量%以下程度含
む混合溶媒である。
【0036】上記研磨剤スラリーには、用途に応じて、
さらに分散剤、防カビ剤、pH調整剤、酸化剤、消泡剤
等を適宜添加して使用してもよい。なお分散剤として
は、通常界面活性剤が使用され、オレイン酸アンモニウ
ム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタ
ノールアミン等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート、ポリエチレングリコールジステアレ
ート等の非イオン性界面活性剤が好適に使用される。
【0037】従来、一般に媒体中に研磨粒子を凝集粒子
の発生無く分散させた遊離砥粒とするには、上記したよ
うにサンドミル、ボールミルもしくは超音波分散機等に
より強力にシェアをかけ凝集粒を破壊させる方法が用い
られている。しかしながら、本発明のように、研磨粒子
中の0.15μm以下の粒子の重量累積粒径百分率を特
定量以下に押さえることにより、上記のような特別な分
散操作を行うことなく、凝集粒子の発生が無く、媒体に
均一に研磨粒子が分散された研磨剤スラリーを得ること
ができる。
【0038】本発明の研磨剤は、半導体基板上に形成さ
れた膜の少なくとも一部を研磨して取り除くために使用
される。前記の膜としては絶縁膜、金属膜およびバリア
膜が好ましく挙げられる。
【0039】本発明の研磨剤を使用する研磨工程は、常
法に従って行うことができる。例えば、固定砥粒の場合
は、上部に半導体基板等の被研磨材を保持しながら回転
を与える駆動装置を備えたポリシングヘッドと、本発明
の固定砥粒からなる研磨剤をその表面に装着したこれに
対向する回動可能な定盤( プラテン )からなるCMP装
置を使用し、水等の潤滑剤をこの固定砥粒上に供給しな
がら50〜300rpm程度で回転している半導体基板
と接触させその平坦化を行えばよい。
【0040】また、遊離砥粒の場合は、上部に半導体基
板等の被研磨材を保持しながら回転を与える駆動装置を
備えたポリシングヘッドと、これに対向する下部のポリ
シングパッド( 研磨布 )が貼付されている回動しうる定
盤からなるCMP装置を使用し、当該研磨布に本発明の
研磨剤を担持させ、すなわち具体的にはpHを調整した
本発明の遊離砥粒である研磨剤スラリーをこの研磨布の
上に供給しながら、同様にして50〜300rpm程度
で回転している半導体基板と接触させその平坦化を行え
ばよい。
【0041】
【作用】本発明の作用については、本発明者らの研究に
よると、以下のように推定される。
【0042】一般的には、研磨後のウエハ等の表面にス
クラッチが発生する原因としては、遊離砥粒による研磨
の場合は、研磨装置、研磨圧、回転数、研磨剤スラリー
濃度及び供給量、研磨粒子の平均粒径及び最大粒径等、
研磨粒子の硬さ、パッドの種類等の要因があげられる。
また固定砥粒による研磨加工の場合も、スラリー研磨剤
の供給量を除き同様の要因があげられる。
【0043】しかして、本発明者らが見出したところに
よると、スクラッチの発生を防止するためには、平均粒
径および最大粒径を制御するだけでは達成できず、同時
に研磨剤スラリー中及び固定砥粒中の凝集粒子を制御す
ることが必須なのである。
【0044】本発明で規定しているように、0.15μ
m以下という特定の微小粒径の粒子の量を少なくするこ
とにより、凝集粒子が生成されにくい理由については、
現在のところ明確にすることはできないが、おそらく、
微視的に見れば、このような微小粒径の粒子は、それよ
り大粒径の粒子同志が凝集して凝集体を形成するとき
の、一種の核またはバインダの役割をはたしているので
はないかと推定される。従って、この微小粒子の部分を
除去してその存在量を十分小さくしてしまえば、粒子の
凝集メカニズムが円滑に働かないため、凝集粒子の生成
が実質的に抑えられるのではないかと推定される。
【0045】
【実施例】以下に、本発明を実施例( 例1、2、3 )及
び比較例( 例4 )で説明するが、本発明の技術的範囲
は、これに限定されるものではない。
【0046】〔I〕アクリル板によるスクラッチ試験 (1) サンプルの調製 高純度炭酸セリウム( Ce2 (CO33 、換算純度9
9.95% )を、水に懸濁させて湿式媒体用攪拌ミルに
より粉砕し、乾燥後、電気炉中700度で4時間焼成し
た。焼成体を解砕して、酸化セリウム粉末を得た。
【0047】得られた酸化セリウム粉末を水に懸濁し、
スラリーとした。このスラリーから、湿式分級法により
重量平均粒径が0.30μmで、0.15μm以下の粒
子の重量百分率がそれぞれ、10%( 例1 )、15%(
例2 )、20%( 例3 )、25%( 例4 )である粒度分
布を有する4種類のサンプルを調整した。
【0048】以上のようにして調整した各スラリーのサ
ンプルを乾燥機にて乾燥し、4種類の研磨用粒子( 研磨
砥粒 )サンプルを得た。
【0049】それぞれの研磨用粒子サンプルに、液中の
粒子濃度が1重量%になるようにヘキサンを加え、ガラ
ス棒による攪拌のみで懸濁し試験液とした。
【0050】(2) 凝集粒子個数、最大粒径及びスクラ
ッチ個数の測定 この試験液を、以下の方法で、凝集粒子個数、最大粒
径、スクラッチ個数の測定を行った。結果を表1に示
す。
【0051】〔凝集粒子個数〕:透過型電子顕微鏡(
TEM )による1000倍の視野観察( 1視野=100
μm×155μm )、その10視野当たりの凝集粒子の
個数を目視で測定した。
【0052】〔最大粒径〕:日機装株式会社製マイク
ロトラックHRAX−100を用いてヘキサン媒体中で
超音波処理した後、粒度分布測定を行い、測定した累積
頻度が100%に達した時に示される粒径の測定値を最
大粒径とした。
【0053】〔スクラッチ個数〕:二枚のアクリル板
の間に試験液を垂らし、すり合わせた後洗浄、乾燥し、
スクラッチテストサンプルを得た。このスクラッチテス
トサンプルを暗視野の光学顕微鏡観察により、1平方イ
ンチ当たりのスクラッチの個数確認を目視で行った。以
上の結果を表1にまとめて示した。
【0054】
【表1】
【0055】〔II〕ウエハの研磨試験 (1) 固定砥粒及び遊離砥粒の製造
【0056】 ノボラックフェノール樹脂粉末100
重量部、ヘキサメチレンテトラミン15重量部に、例1
〜例4で調製した酸化セリウム粒子600重量部をそれ
ぞれ加えてヘンシェルミキサーでよく混合し、金型中で
158℃、1.2kg/cm2で20分間加熱して75
mmφ×10mmhの成形体を得、これを金型から取り
だしてさらに165℃で2時間加熱し、円板状の固定砥
粒を得た。
【0057】 例1〜例4で調製した酸化セリウム粒
子100重量部と分散剤( 特殊カルボン酸型高分子界面
活性剤 )2重量部をイオン交換水に分散させ4.5重量
%の研磨剤スラリーを調製した。
【0058】(2) 研磨試験 上記で製造した固定砥粒及び遊離砥粒を使用して、以下
の条件で表面に厚さ1μmの酸化シリコン絶縁膜を形成
した6インチのシリコン基板の研磨試験を行った。
【0059】固定砥粒の場合 円板状の固定砥粒を定盤に装着し、これを85rpmで
回転させながら水を研磨部に供給しながら圧力50kP
aで3分間研磨試験を行った。
【0060】遊離砥粒の場合 発泡ポリウレタン製研磨パッドに研磨剤スラリーを供給
しながら、定盤を85rpmで回転させながら圧力50
kPaで10分間研磨試験を行った。研磨前後のウエハ
の重量変化から研磨レート( Å/min )を算出し、ま
た微分干渉型顕微鏡観察によりウエハ10cm2 当たり
のスクラッチの数を数えた結果を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明における粒子は、基本的に凝集体
を形成することが無いため、粒子( 粉体 )の状態で保
管、輸送等の取扱いができるほか、これを用いることに
より、使用前に特別な分散工程を必要とせず、研磨時の
研磨能力および平坦性に優れ、スクラッチの発生を抑え
ることのできる半導体用研磨剤を得ることができる。
【0063】また、固定砥粒の製造工程においても、特
別な分散装置の必要が無く、スクラッチの発生の無い固
定砥粒を容易に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 622 H01L 21/304 622D 622F

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪素、アルミニウム、ジルコニウム又は
    セリウムの酸化物、窒化物又は炭化物の粒子の1種以上
    からなる研磨砥粒であって、重量平均粒径が0.20〜
    1.0μmであり、かつ粒径0.15μm以下の粒子が
    20重量%以下である研磨砥粒を含有することを特徴と
    する半導体用研磨剤。
  2. 【請求項2】 研磨砥粒が酸化セリウムである請求項1
    記載の半導体用研磨剤。
  3. 【請求項3】 研磨砥粒と樹脂結合剤とからなる固定砥
    粒である請求項1または2に記載の半導体用研磨剤。
  4. 【請求項4】 研磨砥粒と水性媒体とのスラリーからな
    る遊離砥粒である請求項1または2に記載の半導体用研
    磨剤。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に形成された膜の少なくと
    も一部を研磨して取り除くために使用される請求項1〜
    4のいずれかに記載の半導体用研磨剤。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の固定砥粒を化学的機械
    研磨装置の定盤に装着させて、半導体基板上に形成され
    た膜の少なくとも一部を研磨することを特徴とする半導
    体基板の研磨方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の遊離砥粒を化学的機械
    研磨装置の研磨布に担持させて、半導体基板上に形成さ
    れた膜の少なくとも一部を研磨することを特徴とする半
    導体基板の研磨方法。
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