JP3728950B2 - 半導体装置の製造方法及び平坦化加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法及び平坦化加工装置に関し、特に、平坦性が良く高能率な加工を行う、半導体集積回路の製造工程の平坦化工程、及び研磨加工具に砥石を用いた平坦化加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程は多くのプロセス処理工程からなるが、まず本発明が適用される工程の一例である配線工程について図2、図3を用いて説明する。
【0003】
図2(a)は一層目の配線が形成されているウエハの断面図を示している。トランジスタ部が形成されているウエハ基板1の表面には絶縁膜2が形成されており、その上にアルミニウム等の配線層3が設けられている。トランジスタとの接合をとるために絶縁膜2にホールが開けられているので、配線層のその部分3’は多少へこんでいる。図2(b)に示す二層目の配線工程では、一層目の上に絶縁膜4、金属アルミ層5を形成し、さらに、このアルミ層を配線パターン化するために露光用ホトレジスト層6を付着する。次に図2(c)に示すようにステッパ7を用いて回路パターンを上記ホトレジスト6上に露光転写する。この場合、ホトレジスト層6の表面の凹部と凸部8では同時に焦点が合わないことになり、解像不良という重大な障害となる。
【0004】
上記の不具合を解消するため、次に述べるような基板表面の平坦化処理が行われる。図3(a)の一層目の処理工程の次に、図3(b)に示すように、絶縁層4を形成後、図中9のレベルまで平坦となるように後述する方法によって研磨加工し、図3(c)の状態を得る。その後金属アルミ層5とホトレジスト層6を形成し、図3(d)のようにステッパで露光する。この状態ではレジスト表面が平坦であるので前記解像不良の問題は生じない。
【0005】
図4に、上記絶縁膜パターンを平坦化するため従来一般的に用いられているCMP(化学機械研磨)加工法を示す。研磨パッド11を定盤上12に貼り付けて回転させておく。この研磨パッドは、例えば発砲ウレタン樹脂を薄いシート状にスライスしたものである。他方、加工すべきウエハ1は弾性のあるバッキングパッド13を介してウエハホルダ14に固定する。このウエハホルダ14を回転させながら研磨パッド11表面に荷重しさらに研磨パッド11の上に砥粒を含む加工液である研磨スラリ15を供給することによりウエハ表面の絶縁膜4の凸部を研磨除去し、平坦化する。
【0006】
また特許出願PCT/JP95/01814に示されるウエハ平坦化加工技術として、砥石を用いた平坦化技術がある。図1に、砥石を用いた平坦化加工方法を示す。基本的な装置の構成は上記の研磨パッドを用いるCMP(化学機械研磨)研磨技術と同様であるが、研磨パッドの代わりに回転する定盤12上に酸化セリウム等からなる砥粒を含む砥石16を取り付ける点が異なる。また加工液18としてCMPで用いるフュームドシリカ等の代わりに、砥粒を含まない純水を供給するだけでも加工が可能である。この砥石を研磨加工具として用いる方法は、パターン段差を平坦化する能力に優れており、従来難しかった数mm幅以上のパターンを完全に平坦化できる。砥粒の利用効率が低く高価な研磨スラリの代わりに、砥粒の利用効率の高い砥石を用いるためコストも低下する。半導体デバイス研磨用の砥石には、一般的な砥石の砥粒に比べ一桁以上も微細な砥粒を用いることで、肉眼では観察不可能なほど微小な研磨キズを防止する。具体的には平均粒径が0.2〜0.3μmで、最大粒径が2μm、好ましくは1μm以下に全数の99%の砥粒が含まれる微細砥粒を用いる。この場合、砥粒の微細化によりそのままでは研磨レートが低下するが、固定砥粒加工が主である通常の砥石と異なり、砥石から積極的に砥粒を遊離させて遊離砥粒が主である加工を行うことで研磨レートを向上させる。また、遊離砥粒での加工を主とすることで研磨キズ低減の効果も得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のCMP(化学機械研磨)加工法では、研磨パッドの弾性率が高くないために平坦化の能力が不足している。研磨パッドは加工時にウエハ表面の凸部のみだけでなく凹部にも接触、荷重するため、平坦化可能なパターンの最大サイズは幅数mmであり、DRAM等に見られるcmオーダーのパターンを完全に平坦化することは難しい。また、研磨スラリに対しては取り扱いに特別の注意が必要でありコスト増を招く問題がある。
【0008】
一方、砥石を用いた研磨加工法は上記CMP加工法の課題を克服しており、平坦化能力に優れ、かつ低コストである。しかし、高い研磨レートを得にくい点が課題である。加工液に純水のみを用いた場合、研磨レートは従来のCMP加工法の1/3程度と低い。この原因としては、砥石から供給される遊離砥粒の不足が挙げられる。通常の砥石加工では砥石上の固定砥粒のみ、あるいは固定砥粒と遊離砥粒の両方の効果により加工を行うが、半導体デバイス加工用の砥石では、加工液中に排出される遊離砥粒の作用を主として加工を行う。これは砥石に強力に埋め込まれた固定砥粒による研磨キズを防止するためである。スラリを使用しないため、遊離砥粒は砥石のみから供給され、砥石からの遊離砥粒供給量が不足すると研磨レートが低下する。ところが、上記の砥石では次のような理由から、遊離砥粒の不足を招きやすい。
【0009】
まず第一に加工液の純水中では、砥粒である酸化セリウム等の無機酸化物粒子は粒子同士の反発力が小さく凝集しやすく、比重の大きさもあり液中で沈降しやすい。さらに、半導体デバイス用の砥石では、一般的な砥石の砥粒に比べ一桁以上も微細な砥粒を用いるために凝集しやすいことも遊離砥粒不足の一因である。一般的な砥石では平均粒径が数μm以上の砥粒を用いるが、半導体デバイス用の砥石では、平均粒径が0.2μm程度、最大粒径が2μm以下、好ましくは最大粒径が1μm以下の微細粒径の砥粒を用いて研磨キズを防止する。従って、凝集しやすい微細砥粒を用いながらも、遊離砥粒量を増加させるという相反する要求を満たすことが、半導体デバイス平坦化加工に砥石を用いる場合に特有の課題である。
【0010】
また遊離砥粒が凝集、沈降しやすいと遊離砥粒量の変動により研磨レートも変動し、安定で制御性の良い加工が困難となる。
【0011】
本発明の目的は、研磨きずを防止するとともに、遊離砥粒量を増加させ、高速な平坦化加工を行うことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、砥石を用いたウエハ表面パターンの研磨の際、遊離砥粒の排出を促進する分散剤を加工液に添加することによって達成される。
【0013】
ここでの分散剤の役割は、砥粒である無機微粒子を砥石から水系の液中に分散させ、かつ凝集を防止することである。この目的を果たす物質としては幾つかのタイプがあるが、最も効果的なものは、界面活性剤として作用するタイプである。界面活性剤は砥粒と液との界面に集まり、電気的な反発力、あるいは分子形状からくる立体障害作用により砥粒同士の凝集を防止し、分散性を高める。ただし、通常の界面活性剤には半導体デバイスに影響を与えるナトリウム等のアルカリ金属を含むものが多く、これらは適さない。また、不純物として重金属を含むものも使用できない。さらに工場での量産に用いることから、安全性、環境への影響にも配慮したものであることが望ましい。上記の制約を満たし、かつ砥粒である無機酸化物微粒子の分散性が良好となる分散剤として、ポリカルボン酸塩に分類される分散剤が挙げられる。特に半導体への影響を考慮し、一般的なナトリウム塩ではなく、アンモニウム塩であるものが適している。
【0014】
図5には、ポリカルボン酸塩の中で特に、ポリアクリル酸アンモニウムを用いる場合の研磨レート向上効果を示す。図の横軸は加工液中へのポリアクリル酸アンモニウムの添加量を固形分重量%で示している。縦軸は研磨レートの相対値を表している。最適な添加量はポリアクリル酸アンモニウムの分子量にも依存するが、0.05重量%から5重量%の間にある。ポリアクリル酸アンモニウムは、分子量により研磨レート向上効果が現れる添加量が異なる。図5の黒点が、分子量約1万で低粘度なポリアクリル酸アンモニウムを添加した時の研磨レートで、白点が分子量約14万の高粘度なポリアクリル酸アンモニウムを添加した時の研磨レートである。何れの分子量においても一定の効果は得られるが、分子量1万の場合が研磨レート向上効果のある濃度範囲が広く好ましい。また取り扱い性の面からも、低粘度となる分子量が低いものが好ましい。ただし分子量が百以下では吸着性が低下するため、分子量は100以上が適している。また分子量が20万以上では、増粘し凝集効果が現れるため20万以下が良い。このため適した分子量範囲は、100以上、20万以下である。特に、分散効果の高い3000以上、4万以下の分子量範囲が最も適している。
【0015】
ポリアクリル酸アンモニウムが特に有効であるのは、原料砥粒が無機微粒子である砥石を用いる場合である。具体的には、酸化セリウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化マンガン、酸化チタン、酸化マグネシウム、あるいはこれらの混合物からなる無機微粒子を砥粒とすると、高い研磨レートと高品質な加工面が得られる。ポリアクリル酸アンモニウムはこれらの無機微粒子に対して高い分散効果を持つため、研磨レートの向上に有効である。
【0016】
その他、砥粒を分散させる効果があれば本発明の分散剤として適用可能である。砥粒の表面電位を表すゼータ電位を適切に制御すれば、各砥粒間に反発力を働かせ分散性を高めることができる。加工液のpHをアルカリ性とすることは、ゼータ電位を制御し、分散性を高める上で有効である。このためにアンモニアあるいはアンモニウム塩の添加は有効である。同様に、砥粒と加工液の界面に作用し砥粒を分散させる効果を持つ界面活性剤類は、本発明の分散剤として効果がある。
【0017】
上記ポリアクリル酸アンモニウム以外にも、ポリアクリル酸アンモニウムが属するポリカルボン酸塩類は砥粒の分散に効果があり、本発明の分散剤に適する。特に、アクリル酸、マレイン酸をベースとしたポリカルボン酸塩は分散剤として効果を持つ。ポリカルボン酸塩以外には、ポリオキシエチレン誘導体、縮合燐酸塩、リグニンスルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩ホルマリン縮合物や、アルキルアミンなどの分散剤も有効である。
【0018】
上記分散剤の添加は、半導体用に特に微細な砥粒を原料とした砥石において顕著な効果がある。特に、砥石を構成する砥粒の平均粒径が0.2〜0.3μmで、全数の内99%以上が最大粒径1μm以下であるものに効果がある。
【0019】
以下、図7を用いて本発明における分散剤の効果を説明する。図7(a)(b)は各々、砥石の表面を断面方向から見た拡大模式図である。砥石は砥粒23、砥粒を結合する樹脂24、気孔26から構成される。砥粒はその状態によって、砥石中に固定された砥粒23(固定砥粒)と、砥石から加工液中へ遊離した砥粒27(遊離砥粒)に区別できる。図7(a)は加工液に純水を用いた場合である。遊離砥粒の数は少なく、また他の遊離砥粒と凝集して凝集砥粒28となり易く、実効的な遊離砥粒数が少ない。この理由は課題の項で述べた通りである。
【0020】
図7(b)では、遊離砥粒の排出量を増加するため加工液に分散剤29が添加されている。例えば主な分散剤である陰イオン系界面活性剤タイプの分散剤では、分散剤分子は砥粒等の固体表面に吸着し、固体表面が負に帯電した状態を作る。この電荷により各砥粒間や砥粒と砥石の間に反発力が働くため、分散性が向上する。界面活性剤は砥粒や砥石と加工液の界面だけに集中して存在するために、微量に添加するだけで効果が現れる。分散剤29の作用によって砥石表面からの砥粒の遊離が促進されることから、図7(a)の場合に比べ遊離砥粒27の絶対数が増加する。また分散剤によって砥粒同士が凝集しにくくなるため、加工に関与する遊離砥粒の比表面積が増大する。砥粒比表面積の増大は、特に二酸化珪素膜を酸化セリウムで研磨する場合など、砥粒表面の化学反応が重要な場合に研磨レートを向上させる。以上に述べた、遊離砥粒の絶対数の増加と、砥粒比表面積の増大の2つの効果によって研磨レートが増加する。
【0021】
なお、砥粒の粒径測定方法は、粒径が微細であることを考慮してレーザー散乱法および電子顕微鏡測定を用いる。レーザー散乱法は多数の粒子を測定するため統計誤差は少ないが、非球形の粒子や弱い凝集粒子について測定誤差が生じる。逆に電子顕微鏡測定は粒子形状や凝集による誤差は補正できるが、測定粒子数が少なく統計誤差を含む。本発明により効果が得られる砥粒の粒径は、電子顕微鏡測定では、粒子数平均の粒径が0.1〜0.4μmで、99%以上の粒子が1μm以下となる。なおこの時、粒子形状が球形でない場合は(最長径+最短径)/2を粒径と考える。レーザー散乱測定では、測定装置や試料の前処理に依存して凝集が発生する場合があり、その際には1μm以上の粒子が多数存在するかのような結果が得られるため注意が必要になる。前処理に起因する凝集発生がなければ、レーザー散乱測定では、粒子数平均で0.2〜0.3μm、99.9%以上の粒子が1μm以下である砥粒において本発明の効果が得られる。
【0022】
上記以外の砥粒でも、砥粒の硬度や加工対象の膜種と工程によって、粒径が異なる範囲のものを使用しても良い。粒子数平均の粒径が0.05〜0.5μmであれば効果があり、好ましい範囲は0.1〜0.4μmにある。また、最大粒径(99%または99.9%の粒子の最大径)では凝集を除いて2μm以下、好ましくは1μm以下が良い。粒径の最小値には原理上の制限はないが、実用上は0.001μm以上のものを用いる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、本発明の実施例を説明する。装置の基本的構成を図1を用いて説明する。装置は、砥石16、砥石が接着され回転運動を行う研磨定盤12、ウエハホルダ14、加工液供給ユニット20からなる。砥石16、研磨定盤12は各々図示しないモーターにより回転運動を行う。ウエハ1はウエハホルダ14によって砥石16に対し表面を向けた状態で保持される。加工中のウエハは裏面を均等に加圧されて砥石16に押し当てられる。砥石16とウエハホルダ14は加工中回転運動を行うが、両者の回転数はほぼ等しくなるように設定されており、ウエハホルダ14に保持されているウエハ1はウエハ上の任意の点で砥石に対する相対速度が等しく、ウエハ全面が均一に研磨される。
【0024】
加工液18としては従来は純水のみを用いていたが、本発明では純水に分散剤を添加した液を用いる。加工液供給ユニット20において、純水と分散剤は純水供給口21と分散剤供給口22から各々供給され、攪拌器19により攪拌された後に、加工液供給口17を通して砥石16上に供給される。本実施例においては、分散剤は加工装置に備え付けの加工液供給ユニット中で純水と混合したが、あらかじめ分散剤を混合済みの加工液を使用してもよい。
【0025】
加工液に添加する分散剤としては、本実施例ではポリアクリル酸アンモニウムを使用した。図5には、ポリアクリル酸アンモニウムを用いた場合の研磨レート向上効果を示してあるが、固形分重量比1%で分子量1万のポリアクリル酸アンモニウムの添加により研磨レートは無添加時に比べ10倍程度増加した。
【0026】
本実施例においては、砥石を構成する砥粒には二酸化珪素膜の加工に適した酸化セリウムを用いた。これを樹脂によって気孔を形成しつつ固定化して砥石とした。砥粒の純度は最低99.9%以上で、半導体に有害なアルカリ金属類やハロゲン類の含有量は数ppm以下である。また、通常よりも一桁以上微細な砥粒を使用することで、肉眼では観察不可能なほど微細だが半導体には有害な、マイクロスクラッチ等の欠陥発生を防止している。砥粒の粒径は平均が0.2〜0.3μmで、全数の内99%以上が最大粒径1μm以下である。微細砥粒を用いることに起因する砥粒凝集や研磨レートの低下は分散剤を添加することで抑制される。その結果、欠陥を抑制しつつ高い平坦化能力と高い研磨レートの両立が可能となった。
【0027】
(実施例2)
上記の装置を適用した半導体装置の製造工程について、図6を用いて説明する。図6は、ウエハ基板にトランジスタ等を形成する前の、素子分離工程である。図6(a)は、ウエハ基板1に浅溝40をドライエッチングにより形成した段階である。後に素子を形成するアクティブ領域43は、窒化膜41により保護している。この後、ウエハ全面に二酸化珪素の絶縁膜2を堆積し、浅溝40に絶縁膜1を埋め込んだ状態が図6(b)である。ここで上記本発明の装置を適用し、図6(b)中の9の位置まで平坦化し、浅溝40以外の余分な絶縁膜2を除去すると図6(c)の状態になる。その後、窒化膜41を除去し、素子形成領域43にトランジスタ42等の素子を形成した状態が図6(d)である。浅溝中の絶縁膜2の表面は、その後形成する素子の性能を損なわないために高度な平坦性と無欠陥性が要求される。同時にスループットも要求されるため、この平坦化工程への本発明の適用は効果的であった。
【0028】
この他、従来技術の項で説明した配線層間の絶縁膜の平坦化工程においても、本発明を適用することで効果が得られるのは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ウエハ表面パターンの平坦化技術の内、砥石を用いた平坦化加工の際、遊離砥粒の排出を促進する分散剤を加工液に添加することにより、高研磨レートで安定な加工が可能になる。その結果、平坦化加工装置のスループットが向上し製造コストが低下する。分散剤自体のコストは安価であり添加量も数%であるため問題にならない。
【0030】
遊離砥粒濃度が低い場合、研磨レートは遊離砥粒濃度に大きく依存するため研磨レートが変動しやすい。これに対し本発明では分散剤を添加し遊離砥粒濃度を十分に増加させ、研磨レートの遊離砥粒濃度への依存性が小さい領域で加工を行う。このため研磨レートが安定化する。
【0031】
さらに、分散剤の多くは界面活性機能を持つため遊離砥粒が装置の内壁等に付着しにくくなり、クリーンルームのパーティクル汚染の可能性を減少させる。また加工後のウエハ面への砥粒付着量も減少し、ウエハの洗浄が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】砥石を用いた平坦化加工法および本発明の実施例の説明図である。
【図2】平坦化を行わない場合の配線工程の説明図である。
【図3】平坦化を行う場合の配線工程の説明図である。
【図4】化学機械研磨法を説明する図である。
【図5】実施例における研磨レート向上効果を示す図である。
【図6】実施例としての素子分離工程の説明図である。
【図7】分散剤の役割についての説明図である。
【符号の説明】
1…ウエハ基板、2,4…絶縁膜、3…配線層、5…金属アルミ層、6…ホトレジスト層、7…ステッパ、8…レジスト層の凸部、9…平坦化の目標レベル、11…研磨パッド、12…回転テーブル、13…バッキングパッド、14…ウエハホルダ、15…研磨スラリ、16…砥石、17…加工液供給口、18…加工液、19…攪拌器、20…加工液供給ユニット、21…純水供給口、22…分散剤供給口、23…砥粒(固定砥粒)、24…樹脂、25…砥石表面位置、26…気孔、27…砥粒(遊離砥粒)、28…凝集砥粒、29…分散剤分子、40…浅溝、41…窒化膜、42…トランジスタ、43…素子形成領域。
Claims (7)
- 半導体基板上に形成された絶縁膜を平坦化研磨する半導体装置の製造方法において、粒子数平均の粒径が0.05〜0.5μ m で99%以上の粒子が1μ m 以下である砥粒と、前記砥粒を結合、保持するための物質から構成される砥石を用い、ポリカルボン酸塩を含む分散剤を添加した加工液を前記砥石の表面に供給して、前記絶縁膜の表面を前記砥石に押しつけ前記砥石および半導体基板を回転させながら、前記絶縁膜表面を研磨により平坦化する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記ポリカルボン酸塩は、ポリアクリル酸アンモニウムであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ポリアクリル酸アンモニウムの濃度は、0.05重量%以上5重量%以下であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ポリアクリル酸アンモニウムの分子量は、100以上から20万以下の範囲にあることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の半導体装置の製造方法。
- 前記砥粒は、酸化セリウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化マンガン、酸化チタン、酸化マグネシウム、あるいはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4何れかに記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板に開口部を形成する工程と、
前記開口部の内部および前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
粒子数平均の粒径が0.05〜0.5μ m で99%以上の粒子が1μ m 以下である砥粒と、前記砥粒を結合、保持するための物質から構成される砥石を用い、分子量が100以上200,000以下のポリカルボン酸塩を添加した加工液を前記砥石の表面に供給して、前記絶縁膜を研磨し前記開口部の外の絶縁膜を除去して、前記開口部内に前記絶縁膜が残るように研磨する工程と、
前記半導体基板の前記開口部に埋め込まれた絶縁膜で囲まれた半導体領域にトランジスタを形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ポリカルボン酸塩は、ポリアクリル酸アンモニウムであり分子量は3,000以上40,000以下であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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