JP2001011390A - ガラスびんのコーティング剤及びコーティング方法並びにガラスびん - Google Patents

ガラスびんのコーティング剤及びコーティング方法並びにガラスびん

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JP2001011390A
JP2001011390A JP2000116332A JP2000116332A JP2001011390A JP 2001011390 A JP2001011390 A JP 2001011390A JP 2000116332 A JP2000116332 A JP 2000116332A JP 2000116332 A JP2000116332 A JP 2000116332A JP 2001011390 A JP2001011390 A JP 2001011390A
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JP
Japan
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solid lubricant
coating agent
glass bottle
hydrophilic substance
bottle
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JP2000116332A
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English (en)
Inventor
Koichi Nagata
浩一 永田
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Toyo Glass Co Ltd
Original Assignee
Toyo Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスびんの滑性及び耐スクラッチ性を低下
させることなく糊の接着性を向上する。 【解決手段】 ガラスびんのコールドエンドコーティン
グにおいて、ポリエチレンなどの個体滑剤に親水性物質
を添加したコーティング剤を用いる。コーティング剤に
添加する親水性物質は可溶性物質でも難溶性物質でもよ
く、個体滑剤に対して5〜230wt%の比率とするのが
望ましい。親水性物質を添加することで糊の接着性が向
上し、びんを水洗した後であっても親水性物質が流れ落
ちることでびん表面に多数の凹凸が形成され、やはり糊
の接着性は向上している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスびんの外面
に塗布するコーティング剤、及び、このコーティング剤
を用いたガラスびんのコーティング方法、並びにこのコ
ーティング剤を外面にコーティングしたガラスびんに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から徐冷炉の出口付近(いわゆるコ
ールドエンド)でガラスびんの外面に固体滑剤コーティ
ング剤を塗布するコーティングが行われている。このよ
うなコーティングを行うことで、ガラスびんに滑性及び
耐スクラッチ性が付与され、びんの強度が向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなコーティン
グを行うと、ガラスびんに滑性及び耐スクラッチ性が付
与される一方びんの接着性が低下し、ガラスびんの外面
にデンプン糊などの比較的接着力の弱い糊でラベルを貼
付する場合、ラベルが剥がれやすくなるという問題があ
る。そのため、コーティング剤のびん外面への塗布量を
少なくしたり、コーティング剤を希釈して用いたりして
いたが、接着性の改善は不十分であった。接着力の強い
化学糊を使用すれば、ラベルが剥がれるという問題はな
いが、糊の溶剤によって作業環境が悪化するという問題
があり、また、ラベルが剥がれにくいことは、ガラスの
リサイクル上問題がある。本発明は、ガラスびんの滑性
及び耐スクラッチ性にほとんど影響しないで糊の接着性
を向上し、デンプン糊などでラベルを貼付した場合でも
ラベルが剥がれにくいコーティング剤、コーティング方
法及びガラスびんを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、親水性物質を
添加したことを特徴とするガラスびんの固体滑剤コーテ
ィング剤、ガラスびんの製造工程における徐冷炉の出口
付近で、親水性物質を添加した固体滑剤コーティング剤
をガラスびんの外面に塗布することを特徴とするガラス
びんのコーティング方法、及び、親水性物質を添加した
固体滑剤コーティング剤を外面に塗布したことを特徴と
するガラスびんである。
【0005】親水性物質を添加する前の固体滑剤コーテ
ィング剤は、主にポリエチレンの微粒子を水の中に分散
させた周知のものである。固体滑剤としては、他にポリ
エチレンワックス、変性ポリエチレンワックス、カルバ
ウナワックスなどの微粒子を用いることができる。親水
性物質の添加量は、コーティング剤中の固体滑剤に対し
て5〜230wt%の比率とするのが望ましい。添加量が
この範囲よりも少ない場合には接着性の改善が十分でな
く、多い場合にはコーティングの滑性及び耐スクラッチ
性に悪影響を及ぼす。
【0006】コーティング剤に添加する親水性物質は可
溶性物質及び/又は難溶性物質とすることができる。可
溶性物質の例としては、界面活性剤、砂糖、食塩などが
ある。難溶性物質の例としてはデンプン、セルロース、
セルロース誘導体、タンパク質などがある。これらの物
質を混合して用いてもよい。
【0007】固体滑剤コーティング剤に可溶性の親水性
物質を添加した場合、接着性が向上する作用について図
1に基づいて説明する。図1は可溶性の親水性物質を添
加した固体滑剤コーティング剤を塗布することにより形
成したコーティング膜の模式的な説明図で、上段は水洗
前、下段は水洗後を示している。図中の符号1はガラ
ス、2は固体滑剤、3は添加物である。水洗前において
は固体滑剤と親水性物質が表面に露出している。ポリエ
チレンなどの固体滑剤は糊の接着性が悪いが親水性物質
は糊の接着性がよいので、固体滑剤のみが露出している
従来のコーティングに比べて接着性が大きく向上する。
びんを水洗すると、可溶性の親水性物質は流れ落ち、図
1下段に示すように、表面には固体滑剤とガラス面とが
露出する。ガラス面は固体滑剤に比べて糊の接着性が良
いばかりか、表面に多数の凹凸が形成されることによ
り、水洗後であっても糊の接着性が向上する。
【0008】固体滑剤コーティング剤に難溶性の親水性
物質を添加した場合、接着性が向上する作用について図
2に基づいて説明する。図2は難溶性の親水性物質を添
加した固体滑剤コーティング剤を塗布することにより形
成したコーティング膜の模式的な説明図で、上段は水洗
前、下段は水洗後を示している。図中の符号1はガラ
ス、2は固体滑剤、4は添加物である。水洗前において
は固体滑剤と親水性物質が表面に露出している。ポリエ
チレンなどの固体滑剤は糊の接着性が悪いが親水性物質
は糊の接着性がよいので、固体滑剤のみが露出している
従来のコーティングに比べて接着性が大きく向上する。
びんを水洗すると、難溶性の親水性物質の一部は流れ落
とされるが一部は表面に残り、、図1下段に示すよう
に、表面には固体滑剤と難溶性の親水性物質とガラス面
とが露出する。親水性物質とガラス面は固体滑剤に比べ
て糊の接着性が良いばかりか、表面に多数の凹凸が形成
されることにより、水洗後であっても糊の接着性が向上
する。
【0009】ガラスびん表面にコーティングを塗布する
方法は、スプレーによる吹き付け、刷毛塗り、ディッピ
ングなど任意の方法を採ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次の11種類のコーティング剤を
調合した。親水性物質を添加する前のコーティング剤は
ポリエチレン固形分を0.2wt%含むものであり、これ
に親水性物質をポリエチレン固形分との重量の割合が括
弧内に示す比率になるように添加した。 (1)ポリエチレン+リポノックス(界面活性剤の商品
名)(90:10) (2)ポリエチレン+リポノックス(80:20) (3)ポリエチレン+リポノックス(50:50) (4)ポリエチレン+オレイン酸カリウム(90:10) (5)ポリエチレン+オレイン酸カリウム(80:20) (6)ポリエチレン+砂糖(80:20) (7)ポリエチレン+砂糖(50:50) (8)ポリエチレン+食塩(80:20) (9)ポリエチレン+食塩(50:50) (10)ポリエチレン+デンプン(80:20) (11)ポリエチレン+デンプン(50:50) これらのコーティング剤及び添加物を加えないコーティ
ング剤をびんに塗布し、自然乾燥させて試料のびんを各
2本ずつ作成した。これらの各2本の試料について一方
の試料は水洗を行わなず、他方の試料には水洗を行い、
それぞれにデンプン糊でラベルを接着した。糊が乾燥し
た後にラベルを剥がすことで接着性を考察した。(1)〜
(11)の水洗を行ったものと水洗を行わないものの全てが
添加剤を加えないコーティングのびん(水洗及び無洗の
双方)よりも接着性が向上していた。
【0011】接着性をさらに厳密に評価するために、上
記(1)及び(2)のコーティング剤によりコーティングを行
った試料びんについて材破率を測定した。材破率はびん
に貼り付けたラベルの所定の大きさの部分を所定の方法
で剥がし、ラベルが残った部分の面積の比率で表したも
ので、数値が大きいほど接着性が良いことになる。添加
物を加えないコーティングのびん(以下「比較例」とい
う)及び上記(1)(2)のびんを各10本用意し、各5本を
水洗、各5本を無洗とし、それぞれのびんについて貼付
したラベル面の四隅における材破率を測定した。測定結
果(平均値)を表1に示す。表1から明らかなように、
試料(1)(2)は比較例に比べて大幅に接着性が向上してい
る。
【表1】
【0012】上記(1)及び(2)のコーティング剤をコーテ
ィングした試料びんについて滑性試験を行った。比較例
及び上記(1)(2)のびんを各12本用意し、各6本を水
洗、各6本を無洗とし、それぞれのびんについて4カ所
ずつ測定した。測定結果(平均値)を表2に示す。表2
に示されるように、試料(1)、(2)は比較例に比べて滑性
の低下は見られなかった。
【表2】
【0013】上記(1)及び(2)のコーティング剤をコーテ
ィングした試料びんについてスクラッチ試験を行った。
比較例及び上記(1)(2)のびんを各4本用意し、各2本を
水洗、各2本を無洗とし、それぞれのびんについて2カ
所ずつ測定した。測定結果(平均値)を表3に示す。表
3に示されるように、試料(1)、(2)は比較例に比べてス
クラッチ強度の低下は見られなかった。
【表3】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、ガラスびんの滑性及び
耐スクラッチ性にほとんど影響することなく、糊の接着
性を向上することができる。したがって、デンプン糊な
どの比較的接着力の弱い糊でラベルを貼り付けてもラベ
ルが剥がれる事故が発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】可溶性の親水性物質を添加した固体滑剤コーテ
ィング剤を塗布することにより形成したコーティング膜
の模式的な説明図である。
【図2】難溶性の親水性物質を添加した固体滑剤コーテ
ィング剤を塗布することにより形成したコーティング膜
の模式的な説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス 2 固体滑剤 3 添加物(親水性物質) 4 添加物(難溶性物質)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 103/02 C09D 103/02 105/00 105/00 123/06 123/06 189/00 189/00 191/06 191/06 C10M 107/04 C10M 107/04 109/00 109/00 125/18 125/18 145/26 145/26 145/40 145/40 159/02 159/02 173/02 173/02 // C10N 20:06 30:00 40:00 50:02 50:08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性物質を添加したことを特徴とする
    ガラスびんの固体滑剤コーティング剤
  2. 【請求項2】 請求項1のコーティング剤において、前
    記親水性物質の添加量が固体滑剤に対して5〜230wt
    %の比率であることを特徴とするガラスびんの固体滑剤
    コーティング剤
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のコーティング剤におい
    て、前記固体滑剤コーティング剤の固体滑剤がポリエチ
    レン、ポリエチレンワックス、変性ポリエチレンワック
    ス又はカルバウナワックスの微粒子であることを特徴と
    するガラスびんの固体滑剤コーティング剤
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3のコーティング剤に
    おいて、前記親水性物質が可溶性物質であることを特徴
    とするガラスびんの固体滑剤コーティング剤
  5. 【請求項5】 請求項4のコーティング剤において、前
    記可溶性物質が界面活性剤、砂糖、食塩又はこれらの混
    合物であることを特徴とするガラスびんの固体滑剤コー
    ティング剤
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3のコーティング剤に
    おいて、前記親水性物質が難溶性物質であることを特徴
    とするガラスびんの固体滑剤コーティング剤
  7. 【請求項7】 請求項6のコーティング剤において、前
    記難溶性物質がデンプン、セルロース、セルロース誘導
    体、タンパク質又はこれらの混合物であることを特徴と
    するガラスびんの固体滑剤コーティング剤
  8. 【請求項8】 ガラスびんの製造工程における徐冷炉の
    出口付近で、請求項1〜7のいずれかの固体滑剤コーテ
    ィング剤をガラスびんの外面に塗布することを特徴とす
    るガラスびんのコーティング方法
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかの固体滑剤コー
    ティング剤を外面に塗布したことを特徴とするガラスび
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012224824A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Toyo Glass Co Ltd 水性コーティング剤、ガラス容器のコーティング方法及びガラス容器
JP2013071974A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 水性コーティング組成物及びガラス製品
JP2013189558A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Nihon Taisanbin Glass Bottle Mfg Co Ltd ガラスびん表面処理用コーティング組成物及びガラスびん

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JP2013071974A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 水性コーティング組成物及びガラス製品
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Effective date: 20040330

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