JP2001010342A - 自動車用ドアのロアサッシュ - Google Patents
自動車用ドアのロアサッシュInfo
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- JP2001010342A JP2001010342A JP11179491A JP17949199A JP2001010342A JP 2001010342 A JP2001010342 A JP 2001010342A JP 11179491 A JP11179491 A JP 11179491A JP 17949199 A JP17949199 A JP 17949199A JP 2001010342 A JP2001010342 A JP 2001010342A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ドアガラスの変動の許容と、がた付きの防止
の両立を図る。部品点数の増加による製造コストの高騰
を招くことなく、ドアガラス昇降時の擦れ打音を無く
す。 【解決手段】 ロアサッシュ本体11の側壁13,14
の間隔をドアガラス15の厚み以下に設定し、ドア本体
に取り付けるためのブラケット12を断面略S字状の板
状片19によって構成する。ロアサッシュ本体11から
ブラケット12にかけては樹脂によって一体に形成す
る。ドアガラス15とロアサッシュ本体11の間のがた
付きは両側壁13,14の間隔設定によって無くし、ド
アガラス15の変動はブラケット12の弾性によって許
容する。
の両立を図る。部品点数の増加による製造コストの高騰
を招くことなく、ドアガラス昇降時の擦れ打音を無く
す。 【解決手段】 ロアサッシュ本体11の側壁13,14
の間隔をドアガラス15の厚み以下に設定し、ドア本体
に取り付けるためのブラケット12を断面略S字状の板
状片19によって構成する。ロアサッシュ本体11から
ブラケット12にかけては樹脂によって一体に形成す
る。ドアガラス15とロアサッシュ本体11の間のがた
付きは両側壁13,14の間隔設定によって無くし、ド
アガラス15の変動はブラケット12の弾性によって許
容する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドア本体
内に固定設置されてドアガラスの昇降をガイドする自動
車用ドアのロアサッシュに関し、とりわけ、全体を樹脂
材料によって形成したロアサッシュに関する。
内に固定設置されてドアガラスの昇降をガイドする自動
車用ドアのロアサッシュに関し、とりわけ、全体を樹脂
材料によって形成したロアサッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドア本体の内部には、図7に示
すように、ドアガラス1の前後の端縁を上下方向に摺動
自在にガイドするロアサッシュ2が固定設置されてい
る。そして、このロアサッシュ2は、近年、軽量化や製
造コストの削減等の観点から硬質の樹脂材料によって形
成されるようになってきている。
すように、ドアガラス1の前後の端縁を上下方向に摺動
自在にガイドするロアサッシュ2が固定設置されてい
る。そして、このロアサッシュ2は、近年、軽量化や製
造コストの削減等の観点から硬質の樹脂材料によって形
成されるようになってきている。
【0003】ところで、この種のロアサッシュは、ドア
ガラスをできる限り正確な軌道で上部のドアサッシュや
車体のドア開口部に案内する必要があるが、ドアガラス
やロアサッシュ自体の建付けのばら付きを完全にゼロに
することができないため、ドアガラスの円滑な作動を保
証するためにはドアガラスの多少の変動を許容できるよ
うにしておかなければならない。しかし、このときロア
サッシュとドアガラスの間に隙間があると、ドアガラス
の昇降時等にがた付きを生じるため、この種のロアサッ
シュにおいては、ドアガラスの変動の許容とがた付きの
防止といった相反する問題を解消しなければならない。
ガラスをできる限り正確な軌道で上部のドアサッシュや
車体のドア開口部に案内する必要があるが、ドアガラス
やロアサッシュ自体の建付けのばら付きを完全にゼロに
することができないため、ドアガラスの円滑な作動を保
証するためにはドアガラスの多少の変動を許容できるよ
うにしておかなければならない。しかし、このときロア
サッシュとドアガラスの間に隙間があると、ドアガラス
の昇降時等にがた付きを生じるため、この種のロアサッ
シュにおいては、ドアガラスの変動の許容とがた付きの
防止といった相反する問題を解消しなければならない。
【0004】これに対処すべく技術としては、従来、例
えば、特開平9-100676号公報、同9-15637
3号公報、同9-240279号公報等に記載されてい
るようなものが案出されている。
えば、特開平9-100676号公報、同9-15637
3号公報、同9-240279号公報等に記載されてい
るようなものが案出されている。
【0005】これらの技術は、図7〜図9に示すよう
に、ロアサッシュ本体3の対向する側壁4,4に、弾性
を有する爪部5を長手方向に離間させて複数設け、ドア
ガラス1の端部側面をこれらの爪部5によって弾性的に
保持することにより、ドアガラス1の変動の許容と、が
た付き防止の両立を図れるようにしている。
に、ロアサッシュ本体3の対向する側壁4,4に、弾性
を有する爪部5を長手方向に離間させて複数設け、ドア
ガラス1の端部側面をこれらの爪部5によって弾性的に
保持することにより、ドアガラス1の変動の許容と、が
た付き防止の両立を図れるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のロアサッシュにおいては、ドアガラス1を保持する
ための爪部5をロアサッシュ本体3の側壁4,4に長手
方向に沿って複数設けた構造となっているため、ドアガ
ラス1を昇降させる際にそのガラス1が規定軌道からず
れるとそのガラス1の下端部が図9に示すように爪部5
に衝突し、このときに摺れ打音を発生するという不具合
を招く。
来のロアサッシュにおいては、ドアガラス1を保持する
ための爪部5をロアサッシュ本体3の側壁4,4に長手
方向に沿って複数設けた構造となっているため、ドアガ
ラス1を昇降させる際にそのガラス1が規定軌道からず
れるとそのガラス1の下端部が図9に示すように爪部5
に衝突し、このときに摺れ打音を発生するという不具合
を招く。
【0007】尚、この摺動騒音を低減べく技術として
は、例えば、特開平9−123763号公報に記載され
るもののように、樹脂製のロアサッシュ本体に、同本体
と別体のゴム製のグラスランを取り付け、このグラスラ
ンによってドアガラスの端部を長手方向に亙って連続的
に弾性保持するものも案出されているが、このタイプの
ロアサッシュは部品点数の削減と製造コストの観点から
は好ましくなく、この点の改善が望まれている。
は、例えば、特開平9−123763号公報に記載され
るもののように、樹脂製のロアサッシュ本体に、同本体
と別体のゴム製のグラスランを取り付け、このグラスラ
ンによってドアガラスの端部を長手方向に亙って連続的
に弾性保持するものも案出されているが、このタイプの
ロアサッシュは部品点数の削減と製造コストの観点から
は好ましくなく、この点の改善が望まれている。
【0008】そこで本発明は、ドアガラスの変動の許容
とがた付き防止の両立を図ることができ、しかも、部品
点数の増加による製造コストの高騰を招くことなく、ド
アガラス昇降時の擦れ打音をも無くすことのできる自動
車用ドアのロアサッシュを提供しようとするものであ
る。
とがた付き防止の両立を図ることができ、しかも、部品
点数の増加による製造コストの高騰を招くことなく、ド
アガラス昇降時の擦れ打音をも無くすことのできる自動
車用ドアのロアサッシュを提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、ドア本体
内でドアガラスの前後の端縁を上下方向に摺動自在に保
持する断面コ字状のロアサッシュ本体と、このロアサッ
シュ本体をドア本体に固定するためのブラケットが樹脂
材料によって一体に形成された自動車用ドアのロアサッ
シュにおいて、前記ロアサッシュ本体の対向する両側壁
の間隔をドアガラスの厚み以下の間隔となるように設定
すると共に、前記ブラケットにロアサシュ本体の変位を
許容するばね構造部を一体に設けるようにした。
ための手段として、請求項1に記載の発明は、ドア本体
内でドアガラスの前後の端縁を上下方向に摺動自在に保
持する断面コ字状のロアサッシュ本体と、このロアサッ
シュ本体をドア本体に固定するためのブラケットが樹脂
材料によって一体に形成された自動車用ドアのロアサッ
シュにおいて、前記ロアサッシュ本体の対向する両側壁
の間隔をドアガラスの厚み以下の間隔となるように設定
すると共に、前記ブラケットにロアサシュ本体の変位を
許容するばね構造部を一体に設けるようにした。
【0010】この発明の場合、ロアサッシュ本体の両側
壁の間隔がドアガラスの厚み以下であることから、ロア
サッシュ本体とドアガラスの間にはがた付きを生じるこ
とがなく、ドアガラスの若干の変動はブラケットのばね
構造部によって許容する。
壁の間隔がドアガラスの厚み以下であることから、ロア
サッシュ本体とドアガラスの間にはがた付きを生じるこ
とがなく、ドアガラスの若干の変動はブラケットのばね
構造部によって許容する。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ロアサッシュ本体の両側壁の少なくと
も一方に、ドアガラスの端部側面に摺接する長手方向に
沿ったガイド突条を形成し、前記両側壁の間隔をこのガ
イド突条によってドアガラスの厚みよりも狭めるように
した。
の発明において、ロアサッシュ本体の両側壁の少なくと
も一方に、ドアガラスの端部側面に摺接する長手方向に
沿ったガイド突条を形成し、前記両側壁の間隔をこのガ
イド突条によってドアガラスの厚みよりも狭めるように
した。
【0012】この発明の場合、ロアサッシュ本体の側壁
がドアガラスの端部側面に対してガイド突条を介して接
するため、両側壁の間隔をドアガラスの厚みよりも狭め
て設定してもドアガラスの摺動抵抗が大きく増大するこ
とがない。
がドアガラスの端部側面に対してガイド突条を介して接
するため、両側壁の間隔をドアガラスの厚みよりも狭め
て設定してもドアガラスの摺動抵抗が大きく増大するこ
とがない。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、ばね構造部を、連続的に湾曲
させた板状片によって構成するようにした。
2に記載の発明において、ばね構造部を、連続的に湾曲
させた板状片によって構成するようにした。
【0014】この発明の場合、板状片の連続した湾曲に
よってロアサッシュ本体の前後左右の変動を許容できる
ようになる。
よってロアサッシュ本体の前後左右の変動を許容できる
ようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図1
〜図3に基づいて説明する。
〜図3に基づいて説明する。
【0016】図面において、10は本発明にかかるロア
サッシュであり、このロアサッシュ10は、自動車用ド
アのドア本体内でドアガラスの前方または後方の端縁を
上下方向に摺動自在に保持する断面コ字状のロアサッシ
ュ本体11と、このロアサッシュ本体11の上下の各端
部に延設されて同ロアサッシュ本体11をドア本体のイ
ンナパネル(図示せず。)固定するためのブラケット1
2とを備えている。
サッシュであり、このロアサッシュ10は、自動車用ド
アのドア本体内でドアガラスの前方または後方の端縁を
上下方向に摺動自在に保持する断面コ字状のロアサッシ
ュ本体11と、このロアサッシュ本体11の上下の各端
部に延設されて同ロアサッシュ本体11をドア本体のイ
ンナパネル(図示せず。)固定するためのブラケット1
2とを備えている。
【0017】そして、このロアサッシュ10は、全体が
ABS(アクリル・ブタジエン・スチレン)等の高強度
の合成樹脂材を原料として型成形によって一体に形成さ
れている。この実施形態の場合、ロアサッシュ本体11
の互いに対向する側壁13,14は、図2に示すよう
に、その間隔Lがドアガラス15の厚みTと同じに設定
され、ドアガラス15の端部側面に対し、上下方向の摺
動を許容しつつ、常時密接状態を維持できるようになっ
ている。
ABS(アクリル・ブタジエン・スチレン)等の高強度
の合成樹脂材を原料として型成形によって一体に形成さ
れている。この実施形態の場合、ロアサッシュ本体11
の互いに対向する側壁13,14は、図2に示すよう
に、その間隔Lがドアガラス15の厚みTと同じに設定
され、ドアガラス15の端部側面に対し、上下方向の摺
動を許容しつつ、常時密接状態を維持できるようになっ
ている。
【0018】また、ロアサッシュ本体11の上下の各ブ
ラケット12は、インナ側の側壁13の基部から車室内
側に向かって断面略S字状に湾曲した板状片19によっ
て構成されており、そのS字先端部はロアサッシュと平
行に、かつ、肉厚に形成され、その肉厚部分16に、同
ブラケット12をドア本体に固定するためのインサート
ナット17が埋設されている。このブラケット12の略
S字状の板状片19はばね構造部を構成するもので、2
つの湾曲部18a,18bを支点とした弾性変形によっ
てロアサッシュ本体11の車幅方向と車体前後方向の変
位を許容するようになっている。
ラケット12は、インナ側の側壁13の基部から車室内
側に向かって断面略S字状に湾曲した板状片19によっ
て構成されており、そのS字先端部はロアサッシュと平
行に、かつ、肉厚に形成され、その肉厚部分16に、同
ブラケット12をドア本体に固定するためのインサート
ナット17が埋設されている。このブラケット12の略
S字状の板状片19はばね構造部を構成するもので、2
つの湾曲部18a,18bを支点とした弾性変形によっ
てロアサッシュ本体11の車幅方向と車体前後方向の変
位を許容するようになっている。
【0019】したがって、このロアサシュ10によれ
ば、ドアガラス15のロアサッシュ本体11に対するが
た付きはロアサッシュ本体11の両側壁13,14の間
隔設定(ドアガラス15との隙間はゼロ。)によって無
くし、ドアガラス15とロアサッシュ10自体の建付け
誤差等に起因したドアガラス15の変動はブラケット1
2の断面略S字状の板状片19の弾性によって許容する
ことができる。
ば、ドアガラス15のロアサッシュ本体11に対するが
た付きはロアサッシュ本体11の両側壁13,14の間
隔設定(ドアガラス15との隙間はゼロ。)によって無
くし、ドアガラス15とロアサッシュ10自体の建付け
誤差等に起因したドアガラス15の変動はブラケット1
2の断面略S字状の板状片19の弾性によって許容する
ことができる。
【0020】そして、このロアサッシュ10において
は、その両側壁13,14がドアガラス15の端部側面
に対して常時長手方向にわたって連続して接触するた
め、ドアガラス15が規定軌道から僅かにずれることが
あってもドアガラス15の昇降時にその下端がロアサッ
シュ10の側面に衝突するようなことはない。したがっ
て、ドアガラス15の昇降時に摺れ打音を発生する不具
合も生じない。
は、その両側壁13,14がドアガラス15の端部側面
に対して常時長手方向にわたって連続して接触するた
め、ドアガラス15が規定軌道から僅かにずれることが
あってもドアガラス15の昇降時にその下端がロアサッ
シュ10の側面に衝突するようなことはない。したがっ
て、ドアガラス15の昇降時に摺れ打音を発生する不具
合も生じない。
【0021】また、さらにこのロアサッュ10の場合、
ブラケット12のばね構造部が、車室内方向に向かって
延出する断面S字状の板状片19によって構成されてい
るため、きわめて単純な形状でありながら、ロアサッシ
ュ本体11の車体幅方向と車体前後方向の変動を柔軟に
許容することができる。そして、板状片19の略S字断
面は比較的大きく、しかも、アンダーカットを持たない
ため、ロアサッシュ本体11と共に型によって容易に一
体成形することができる。
ブラケット12のばね構造部が、車室内方向に向かって
延出する断面S字状の板状片19によって構成されてい
るため、きわめて単純な形状でありながら、ロアサッシ
ュ本体11の車体幅方向と車体前後方向の変動を柔軟に
許容することができる。そして、板状片19の略S字断
面は比較的大きく、しかも、アンダーカットを持たない
ため、ロアサッシュ本体11と共に型によって容易に一
体成形することができる。
【0022】尚、この実施形態においては、ブラケット
12を構成する板状片19を断面略S字状に形成した
が、この断面形状はばね特性を持たせることのできるも
のであればW字状等の他の形状であっても良い。ただ
し、S字状等の湾曲が連続する断面形状であれば、車体
前後方向と左右方向に柔軟に弾性変形させることができ
るうえ、強度的にも強く、しかも、成形時の離型を容易
にすることができる。
12を構成する板状片19を断面略S字状に形成した
が、この断面形状はばね特性を持たせることのできるも
のであればW字状等の他の形状であっても良い。ただ
し、S字状等の湾曲が連続する断面形状であれば、車体
前後方向と左右方向に柔軟に弾性変形させることができ
るうえ、強度的にも強く、しかも、成形時の離型を容易
にすることができる。
【0023】また、図4は、本発明の他の実施形態を示
すものであり、この実施形態のロアサッシュ20は、ロ
アサッシュ本体11の両側壁13,14の先端側内側面
に長手方向に沿う突条21を形成して、この突条21の
先端部をドアガラス15の端部側面に接触させると共
に、両突条21,21の先端部の間隔Lをドアガラス1
5の厚みTよりも小さく設定するようにしている。
すものであり、この実施形態のロアサッシュ20は、ロ
アサッシュ本体11の両側壁13,14の先端側内側面
に長手方向に沿う突条21を形成して、この突条21の
先端部をドアガラス15の端部側面に接触させると共
に、両突条21,21の先端部の間隔Lをドアガラス1
5の厚みTよりも小さく設定するようにしている。
【0024】したがって、このロアサッシュ20の場
合、図1〜図3に示した実施形態と同様にブラケットの
断面略S字状の板状片によってドアガラス15の変動を
弾性的に許容することができるうえ、ドアガラス15に
対して幅の狭い突条21,21の先端部間によってドア
ガラス15の端部をがた付きなくより確実に保持するこ
とができ、しかも、接触部が長手方向に沿って線状に連
続する突条21によってドアガラス15を保持すること
から、ドアガラス15に対する摺動抵抗をも低減するこ
とができる。
合、図1〜図3に示した実施形態と同様にブラケットの
断面略S字状の板状片によってドアガラス15の変動を
弾性的に許容することができるうえ、ドアガラス15に
対して幅の狭い突条21,21の先端部間によってドア
ガラス15の端部をがた付きなくより確実に保持するこ
とができ、しかも、接触部が長手方向に沿って線状に連
続する突条21によってドアガラス15を保持すること
から、ドアガラス15に対する摺動抵抗をも低減するこ
とができる。
【0025】そして、このロアサッシュ20の突条21
はドアガラス15を弾性的に保持することを主な目的と
するものではなく、摺動抵抗を低減させることを主な目
的としているため、ロアサッシュ本体11の側壁13,
14内面側を部分的に単純に膨出させるだけで特に片持
ち構造等にする必要がなく、このことから成形型をさし
て複雑にしなくても良い。したがって、製造コストの大
幅な増大を招くこともない。
はドアガラス15を弾性的に保持することを主な目的と
するものではなく、摺動抵抗を低減させることを主な目
的としているため、ロアサッシュ本体11の側壁13,
14内面側を部分的に単純に膨出させるだけで特に片持
ち構造等にする必要がなく、このことから成形型をさし
て複雑にしなくても良い。したがって、製造コストの大
幅な増大を招くこともない。
【0026】尚、ここではロアサッシュ本体11の両側
壁13,14に突条21を形成した例について説明した
が、突条21は側壁13,14のいずれか一方側にのみ
設けるようにしても良い。
壁13,14に突条21を形成した例について説明した
が、突条21は側壁13,14のいずれか一方側にのみ
設けるようにしても良い。
【0027】また、図1〜図3には、ブラケット12の
板状片19をロアサッシュ本体11の基部から車室内方
向に向かって略S字状に延出させた実施形態を示した
が、図5,図6に示すように、ブラケット12の板状片
29を車体前後方向に延出させるようにしても良い。こ
の場合には、ドアガラス15の車体前後方向の変動をよ
りスムーズに許容できるようになり、図1〜図3に示し
たものの場合には、ドアガラス15の車体幅方向の変動
をよりスムーズに許容できるようになる。
板状片19をロアサッシュ本体11の基部から車室内方
向に向かって略S字状に延出させた実施形態を示した
が、図5,図6に示すように、ブラケット12の板状片
29を車体前後方向に延出させるようにしても良い。こ
の場合には、ドアガラス15の車体前後方向の変動をよ
りスムーズに許容できるようになり、図1〜図3に示し
たものの場合には、ドアガラス15の車体幅方向の変動
をよりスムーズに許容できるようになる。
【0028】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明は、
ロアサッシュ本体の対向する両側壁の間隔をドアガラス
の厚み以下の間隔となるように設定すると共に、ブラケ
ットにロアサシュ本体の変位を許容するばね構造部を一
体に設けるようにしたため、ロアサッシュ本体に対する
ドアガラスのがた付きをロアサッシュ本体の側壁の間隔
の設定によって無くし、かつ、ドアガラスの変動をブラ
ケットのばね構造部によって許容することが可能にな
り、この結果、部品点数の増加による製造コストの高騰
や、ドアガラス昇降時の擦れ打音の発生をも確実に防止
することができる。
ロアサッシュ本体の対向する両側壁の間隔をドアガラス
の厚み以下の間隔となるように設定すると共に、ブラケ
ットにロアサシュ本体の変位を許容するばね構造部を一
体に設けるようにしたため、ロアサッシュ本体に対する
ドアガラスのがた付きをロアサッシュ本体の側壁の間隔
の設定によって無くし、かつ、ドアガラスの変動をブラ
ケットのばね構造部によって許容することが可能にな
り、この結果、部品点数の増加による製造コストの高騰
や、ドアガラス昇降時の擦れ打音の発生をも確実に防止
することができる。
【0029】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、ロアサッシュ本体の両側壁の少なくと
も一方に、ドアガラスの端部側面に摺接する長手方向に
沿ったガイド突条を形成し、前記両側壁の間隔をこのガ
イド突条によってドアガラスの厚みよりも狭めるように
したため、ドアガラス昇降時における摺動抵抗の増大を
招くことなく、ドアガラスのがた付きをより確実に防止
することが可能になる。
の発明において、ロアサッシュ本体の両側壁の少なくと
も一方に、ドアガラスの端部側面に摺接する長手方向に
沿ったガイド突条を形成し、前記両側壁の間隔をこのガ
イド突条によってドアガラスの厚みよりも狭めるように
したため、ドアガラス昇降時における摺動抵抗の増大を
招くことなく、ドアガラスのがた付きをより確実に防止
することが可能になる。
【0030】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、ばね構造部を、連続的に湾曲
させた板状片によって構成するようにしたため、型成形
等による製造が容易な単純な形状にしつつも、ドアガラ
スの前後左右の変動を確実に許容することができ、しか
も、強度的にも強くなる。したがって、この発明によれ
ば、製造コストの増大を招くことなく、各製品ごとの建
付けのばら付きを吸収してドアガラスの円滑な作動を保
証することができる。
2に記載の発明において、ばね構造部を、連続的に湾曲
させた板状片によって構成するようにしたため、型成形
等による製造が容易な単純な形状にしつつも、ドアガラ
スの前後左右の変動を確実に許容することができ、しか
も、強度的にも強くなる。したがって、この発明によれ
ば、製造コストの増大を招くことなく、各製品ごとの建
付けのばら付きを吸収してドアガラスの円滑な作動を保
証することができる。
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面
図。
図。
【図3】同実施形態を示す図2のB−B線に沿う断面
図。
図。
【図4】本発明の他の実施形態を示す図3に対応の断面
図。
図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態を示す斜視図。
【図6】同実施形態を示す図5のC−C線に沿う断面
図。
図。
【図7】自動車用ドアの側面図。
【図8】従来の技術を示す図7のD−D線に沿う断面
図。
図。
【図9】同技術を示す図8と同様の断面図。
10…ロアサッシュ 11…ロアサッシュ本体 12…ブラケット 13,14…側壁 15…ドアガラス 19,29…板状片(ばね構造部)
Claims (3)
- 【請求項1】 ドア本体内でドアガラスの前後の端縁を
上下方向に摺動自在に保持する断面コ字状のロアサッシ
ュ本体と、このロアサッシュ本体をドア本体に固定する
ためのブラケットが樹脂材料によって一体に形成された
自動車用ドアのロアサッシュにおいて、 前記ロアサッシュ本体の対向する両側壁の間隔をドアガ
ラスの厚み以下の間隔となるように設定すると共に、前
記ブラケットにロアサシュ本体の変位を許容するばね構
造部を一体に設けたことを特徴とする自動車用ドアのロ
アサッシュ。 - 【請求項2】 ロアサッシュ本体の両側壁の少なくとも
一方に、ドアガラスの端部側面に摺接する長手方向に沿
ったガイド突条を形成し、前記両側壁の間隔をこのガイ
ド突条によってドアガラスの厚みよりも狭めたことを特
徴とする請求項1に記載の自動車用ドアのロアサッシ
ュ。 - 【請求項3】 ばね構造部を、連続的に湾曲させた板状
片によって構成したことを特徴とする請求項1または2
に記載の自動車用ドアのロアサッシュ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17949199A JP3490935B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 自動車用ドアのロアサッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17949199A JP3490935B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 自動車用ドアのロアサッシュ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001010342A true JP2001010342A (ja) | 2001-01-16 |
JP3490935B2 JP3490935B2 (ja) | 2004-01-26 |
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ID=16066764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP17949199A Expired - Fee Related JP3490935B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | 自動車用ドアのロアサッシュ |
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JP (1) | JP3490935B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008525743A (ja) * | 2004-12-29 | 2008-07-17 | ルノー・エス・アー・エス | 固定用フォークジョイント、及び該ジョイントによる支持体へのパーツ搭載システム |
DE10253396B4 (de) * | 2001-11-15 | 2013-08-08 | Suzuki Motor Corp. | Glasscheiben-Führungsvorrichtung für eine Fahrzeugtür |
-
1999
- 1999-06-25 JP JP17949199A patent/JP3490935B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10253396B4 (de) * | 2001-11-15 | 2013-08-08 | Suzuki Motor Corp. | Glasscheiben-Führungsvorrichtung für eine Fahrzeugtür |
JP2008525743A (ja) * | 2004-12-29 | 2008-07-17 | ルノー・エス・アー・エス | 固定用フォークジョイント、及び該ジョイントによる支持体へのパーツ搭載システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3490935B2 (ja) | 2004-01-26 |
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