JP2001010038A - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド

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JP2001010038A JP18675699A JP18675699A JP2001010038A JP 2001010038 A JP2001010038 A JP 2001010038A JP 18675699 A JP18675699 A JP 18675699A JP 18675699 A JP18675699 A JP 18675699A JP 2001010038 A JP2001010038 A JP 2001010038A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクの流路2を構成する圧電セラミックスか
ら成る隔壁1を屈曲変位させてインクを加圧する圧電方
式のインクジェットプリンタヘッド10において、隔壁
1の頂面に熱硬化性の接着剤やガラスにて接合する天板
5の剥離を防ぎ、インク滴の吐出速度の低下や吐出ばら
つきを防ぐ。 【解決手段】流路部材3に備える、高さ方向に分極処理
した圧電セラミックスから成る複数の隔壁1の頂面に、
天板5を熱硬化性の接着剤やガラスにて接合するにあた
り、天板5を、厚み方向に分極処理した隔壁1と同種の
圧電セラミックスにより形成してインクジェットプリン
タヘッドを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字や画像を印刷
するインクジェットプリンタに搭載されるインクジェッ
トプリンタヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、低ランニングコストでカラー化さ
れた画像や文字等の情報を印刷するプリンタとして、イ
ンクジェット方式のプリンタが広く使用されている。
【0003】このインクジェット方式のプリンタに搭載
されるインクジェットプリンタヘッド(以下、ヘッドと
言う。)としては、インクが充填される流路内にヒータ
を設け、このヒータによりインクを加熱、沸騰させて気
泡を発生させることにより加圧し、インク吐出孔よりイ
ンク滴を吐出させるサーマルジェット方式と、インクが
充填される流路を形成する隔壁を直接的又は間接的に圧
電素子によって屈曲変位させ、機械的に流路内のインク
を加圧し、インク吐出孔よりインク滴を吐出させる圧電
方式が一般的であるが、特に圧電方式は、耐久性及び応
答性に優れるとともに、直接インクを加熱しないため、
インクの種類が限定されないといった利点がある。
【0004】圧電方式のヘッドとしては、図3に示すよ
うに、高さ方向に分極処理された圧電セラミックスから
成る複数の隔壁21を並設し、これら隔壁21間をイン
クの流路22として成る流路部材23と、各隔壁21の
頂面に熱硬化性の接着剤やガラスにて接合され、各流路
22へインクを導入するためのインク吐出孔24を備え
た天板25と、前記流路部材23の一方端側に熱硬化性
の接着剤やガラスにて接合され、各流路22と連通する
インク吐出孔26を備えたノズル板27とから成り、各
隔壁1の両側面にはその長手方向に沿ってそれぞれ駆動
用電極28を形成したものがあった。なお、流路部材2
3の他方端側は閉じられた構造となっており、29は駆
動用電極28の引き出し線である。
【0005】そして、特開平6−234215号公報に
は、隔壁21の頂面に天板25を熱硬化性の接着剤でも
って接合する場合、接着剤を百数十℃まで加熱して硬化
させる必要があり、両者の熱膨張差が大きいと、冷却時
において接着層に応力が残留し、天板25が部分的に剥
離するなどヘッド30の寿命を低下させることから、天
板25を、隔壁21を形成する圧電セラミックスとの熱
膨張差が8.5×10-6/℃以下である、アルミナやジ
ルコニア、あるいは圧電セラミックスにより形成するこ
とが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本件発明者
の研究によれば、特開平6−234215号公報に開示
されている手段でも不十分であり、天板25が隔壁21
より部分的に剥離するため、インクを吐出させるために
隔壁21を屈曲変位させても剥離部からインクが隣接す
る流路2へ流出し、所定の圧力を発生させることができ
ず、インク滴の吐出速度が低下するとともに、各隔壁2
1によって剥離の度合いが異なると、各インク吐出孔2
6からのインク滴の吐出速度がばらつき、画質を劣化さ
せるといった課題があった。
【0007】即ち、特開平6−234215号公報に開
示されている手段は、隔壁21を構成する圧電セラミッ
クスが持つ0℃〜200℃の温度域における熱膨張係数
を基に、その値にできるだけ近似した熱膨張係数を有す
る、アルミナやジルコニア、あるいは隔壁21と同一の
圧電セラミックスを用いることを提案したものである
が、隔壁21を構成する圧電セラミックスには、隔壁2
1を剪断モード変形によって屈曲変位させるため、予め
高さ方向に分極処理を施してあり、圧電セラミックスに
分極処理を施すと、熱膨張の度合いが変化することを本
件発明者は知見した。そして、この熱膨張の度合いの変
化は、圧電セラミックスの組成にもよるが、大きいもの
では本来持っている熱膨張係数の倍以上大きくなるもの
もあることから、天板25に、隔壁21と同一の圧電セ
ラミックスを用いたとしても、隔壁21には分極処理が
施されているため、両者の熱膨張差を小さくすることが
できず、天板25の接合不良を解消することができなか
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、高さ方向に分極処理した圧電セラミックスか
ら成る複数の隔壁を並設し、各隔壁の側面には駆動用電
極を形成するとともに、各隔壁間をインクの流路とした
流路部材と、前記隔壁の頂面に熱硬化性の接着剤やガラ
スにて接合され、各流路を覆う天板とから成り、前記駆
動用電極に通電して隔壁を屈曲変位させることにより、
流路内のインクを加圧して流路に連通するインク吐出孔
からインク滴を吐出するインクジェットプリンタヘッド
において、前記天板を、隔壁と同種の圧電セラミックス
により形成するとともに、その厚み方向に分極処理を施
したことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、インクの流路を構成する圧電
セラミックスから成る隔壁を屈曲変位させてインクを加
圧する圧電方式のインクジェットプリンタヘッドにおい
て、隔壁1の頂面に熱硬化性の接着剤やガラスにて接合
する天板を、隔壁と同種の圧電セラミックスにより形成
するとともに、その厚み方向に分極処理を施してあるこ
とから、接着剤やガラスを硬化させるために百数十℃に
加熱しても、隔壁の厚み方向(幅方向)における熱膨張
係数と、天板の厚み方向に垂直な方向の熱膨張係数を極
めて近似させることができるため、接合層には応力が残
留せず、剥離を生じることなく天板を隔壁の頂面と強固
に接合することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0011】図1は本発明のインクジェットプリンタヘ
ッド10の一例を示す一部を破断した斜視図で、高さ方
向に分極処理した圧電セラミックスから成る複数の隔壁
1を等間隔に並設し、各隔壁1間をインクの流路2とし
て成る流路部材3と、各隔壁1の頂面に、各流路2を覆
うべく熱硬化性の接着剤やガラスにて接合され、各流路
2へインクを導入するためのインク供給孔4を備えた天
板5と、前記流路部材3の一方端側に、各流路2を塞ぐ
べく各隔壁1とともに熱硬化性の接着剤やガラスにて接
合され、各流路2と連通するインク吐出孔6を備えたノ
ズル板7とから成り、各隔壁1の両側面には、その長手
方向に沿って駆動用電極8を形成してある。なお、流路
部材3の他方端側は閉じた構造となっており、9は駆動
用電極8の引き出し線である。
【0012】そして、このヘッド10を用いてインク滴
を吐出するには、インク供給孔4より各流路2へ顔料タ
イプの油性インクや水性染料インクあるいは紫外線硬化
インク等のインクを導入するとともに、隔壁1の両側面
に形成された駆動用電極3間に電圧を印加することによ
って行う。
【0013】図2(a)(b)にその駆動原理を説明す
るように、例えば駆動用電極8b,8c及び駆動用電極
8h,8iにそれぞれ負極の電圧を、駆動用電極8a,
8d,8g,8jに正極の電圧を印加すると、隔壁1
a,1b,1d,1eを構成する圧電セラミックスが剪
断モード変形を起こし、図2(a)に示すように隔壁1
a及び隔壁1bが流路2a側へ屈曲変位するとともに、
隔壁1d,1eが流路2d側へ屈曲変位するため、流路
2a,2d内に充填されたインクを加圧して、インク吐
出孔6よりインク滴を吐出させることができ、この後、
各駆動用電極8a〜8d,8g〜8jへの通電を遮断す
ると、屈曲変位していた隔壁1a,1b,1d,1eが
弾性作用によって元の形状に戻り、流路2a,2d内が
減圧される結果、インク供給孔4からインクの供給が行
なわれ、さらに前述した駆動用電極8a〜8d,8g〜
8jへ正負を逆転して電圧を印加すると、図2(b)に
示すように隔壁1a,1bが流路2dに対して外側へ屈
曲変位するとともに、隔壁1d,1eが流路2dに対し
て外側へ屈曲変位するため、流路2a,2d内がさらに
減圧されてインクが充填され、次に、各駆動用電極8a
〜8d,8g〜8jへの通電を遮断すると、屈曲変位し
ていた隔壁1a,1b,1d,1eが弾性作用によって
元の形状に戻り、次のインク滴の吐出段階に入ることに
なり、これらの動作を順次繰り返すことでインク滴の吐
出を連続的に行うようになっている。
【0014】ところで、圧電セラミックスから成る各隔
壁1には、前述したように予め高さ方向に分極処理を施
してあるが、本発明は、隔壁1の頂面に熱硬化性の接着
剤やガラスにて接合する天板5を、隔壁1と同種の圧電
セラミックスにより形成するとともに、その厚み方向に
分極処理を施し、両者の熱膨張差を極めて小さくしたこ
とを特徴とする。
【0015】隔壁1を構成する圧電セラミックスとして
は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT系)を主成分とする
圧電セラミックス、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN
系)を主成分とする圧電セラミックス、ニッケルニオブ
酸鉛(PNN系)を主成分とする圧電セラミックス、あ
るいは上記主成分を複合した圧電セラミックスなどが用
いられるが、本発明において、天板5を、隔壁1と同種
の圧電セラミックスにより形成するとは、主成分をなす
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT系)、マグネシウムニオ
ブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN
系)、あるいはこれらの複合物が同一であることを言
う。
【0016】そして、本件発明者は、圧電セラミックス
に分極処理を施すと、熱膨張係数が分極方向と分極方向
に対して垂直な方向で異なることを知見した。この理由
としては、通常、分極処理していない圧電セラミックス
は、結晶の配列がランダムで圧電性を示さず、また、熱
膨張係数も縦横方向での差は殆ど見られないのである
が、ある方向に分極処理を施すと、結晶の配列が平均し
て分極された電界の方向に配向し、単結晶に近い極性を
持つため、大きな圧電性を示すようになり、また、結晶
の配列が変わることにより、熱膨張係数も分極方向と分
極方向に対して垂直な方向とで異なるようになるものと
思われる。
【0017】そこで、本件発明者は、天板5を構成する
圧電セラミックスに対しても同じ方向、即ち、天板5の
厚み方向に分極処理を施すことで、隔壁1と天板5との
熱膨張差、特に、天板5の厚み方向に対して垂直な方向
の熱膨張係数と、隔壁1の分極方向に対して垂直な方向
(厚み方向)の熱膨張係数との0℃〜200℃の温度域
における熱膨張差を、3×10-6/℃以下と極めて近似
させることができることを見出し、本発明に至った。
【0018】その為、本発明によれば、天板5を隔壁1
の頂面に熱硬化性の接着剤やガラスにて接合するにあた
り、接着剤やガラスを加熱して硬化させても、接合層に
は残留応力が殆ど生じず、強固に接合することができ
る。かくして、隔壁1を変位させれば各流路2内に所定
の圧力をばらつきなく発生させることができ、インク滴
の吐出速度の低下及び各インク吐出孔6から吐出される
インク滴の速度ばらつきをそれぞれ防止できるため、長
寿命で、高画質の印刷が可能な信頼性の高いインクジェ
ットプリンタヘッド10を得ることができる。
【0019】次に、図1に示すインクジェットプリンタ
ヘッド10の製造方法を説明する。まず、流路部材3を
形成するために、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT系)を
主成分とする圧電セラミックス、マグネシウムニオブ酸
鉛(PMN系)を主成分とする圧電セラミックス、ニッ
ケルニオブ酸鉛を主成分とする圧電セラミックス、ある
いは上記主成分を複合した圧電セラミックスからなる基
板を用意する。次に、基板の上下面に分極用の電極を被
着し、電圧を印加して分極したあと、電極を除去するこ
とにより、板厚方向に分極処理を施す。
【0020】次に、基板の上面よりダイシングソーなど
を用いた切削加工やブラスト加工等によって、複数の溝
を並設し、該溝をインクの流路2とするとともに、流路
2を構成する壁を隔壁1として成る流路部材3を製作す
る。
【0021】次いで、各隔壁1の両側面に、フォトリソ
グラフィ技術等によりマスキングを施したあと、蒸着、
スパッタリング、メッキ等の膜形成手段によって、白
金、金、パラジウム、ロジウム、銀、ニッケル、アルミ
ニウム等の金属や白金−金、パラジウム−銀、白金−パ
ラジウム等を主体とする合金からなる駆動用電極8をそ
の長手方向に沿って被着する。なお、駆動用電極8は、
流路2の終端から流路部材3の後端まで延びる引き出し
線9と電気的に接続してあり、この引き出し線9を介し
て駆動用電極8へ通電するようになっている。
【0022】一方、天板5を形成するために、隔壁1を
構成する圧電セラミックスと主成分が同じ圧電セラミッ
クスからなる基板を用意し、研削加工によりインク供給
孔4を形成するとともに、所定の寸法に加工する。な
お、インク供給孔4は成形時に切削加工にて形成してお
いても良い。
【0023】次に、基板の上下面に分極用の電極を被着
し、電圧を印加して分極したあと、電極を除去すること
により、板厚方向に分極処理を施した天板5を製作す
る。
【0024】しかるのち、前記流路部材3の流路2を覆
うべく、隔壁1の頂面及び流路部材3の開放端面にそれ
ぞれ熱硬化性の接着剤あるいはガラスペーストを塗布
し、隔壁1の頂面にはインク供給孔4を備えた天板5
を、流路部材3の開放端部には樹脂製のノズル板7をそ
れぞれ貼り合わせ、百数十℃で加熱することでそれぞれ
接合したあと、レーザー加工にてノズル板7に各流路2
と連通するインク吐出孔6を穿孔することにより、図1
に示すヘッド10を得ることができる。
【0025】なお、本発明は図1に示すヘッド10にの
み限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲で
改良や設計変更できることは言うまでもない。
【0026】
【実施例】ここで、本発明に係るインクジェットプリン
タヘッドと、従来のインクジェットプリンタヘッドとを
試作し、天板と隔壁との接合具合をインク滴の吐出速度
と、吐出バラツキを調べることにより確認する実験を行
った。
【0027】本実験にあたっては、0℃〜200℃の温
度域における熱膨張係数が2.23×10-6/℃である
チタン酸ジルコン酸鉛系の圧電セラミックスからなる基
板を用意し、この基板の両面にスクリーン印刷法にてパ
ラジウム(Pb)−銀(Ag)を被着して分極用の電極
を形成し、電圧を印加して基板の厚み方向に分極処理を
施したあと、切削加工にて分極用の電極を除去し、しか
るのちダイシングソーにて、溝幅70μm、溝深さ40
0μmの溝を141μmのピッチで複数切削し、溝を構
成する壁を隔壁1,21として成る流路部材3,23を
複数個製作した。なお、分極後における隔壁1,21の
厚み方向、即ち分極方向に対して垂直な方向の熱膨張係
数を測定したところ、5.88×10-6/℃であった。
【0028】次に、フォトリソグラフィ技術を用いて隔
壁1,21の両側面にマスキングを施したあと、スパッ
タリング法にて白金から成る駆動用電極8と引き出し線
9を形成したあと、マスクを除去した。
【0029】しかるのち、隔壁1,21の頂面に、イン
ク供給孔4を備えた天板5を、流路部材3の開放端部
に、ポリイミド樹脂製のノズル板7をそれぞれエポキシ
系の接着剤にて接合するのであるが、本発明において
は、隔壁1を構成する圧電セラミックスと同一の圧電セ
ラミックス及び同種の圧電セラミックスにより形成し、
その厚み方向に分極処理を施したものを用い、従来例と
して、天板25を、隔壁21を構成する圧電セラミック
スと同一の圧電セラミックス及び同種の圧電セラミック
スにより形成し、その厚み方向に分極処理していないも
の、さらにはジルコニアセラミックスにより形成したも
のを用いた。なお、天板5,25の厚みはいずれも70
0μmとした。
【0030】そして、流路部材3,23に天板5,25
とノズル板7,27を貼り合わせたあと、100℃〜1
50℃に加熱して接着剤を硬化させて接合したあと、レ
ーザーにてノズル板7,27にインク吐出孔6,26を
穿孔することによって、本発明及び従来のインクジェッ
トプリンタヘッド10,30をそれぞれ製作した。
【0031】そして、各へッド10, 30の駆動用電極
8,28に通電して隔壁1,21を屈曲変位させ、イン
ク吐出孔6,26からインク滴を吐出させた時の速度
を、放電管を光源とし、フィルム上にインク滴の吐出状
況を記録させる高速度写真撮影装置によって測定すると
ともに、速度をばらつきを求めた。
【0032】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0033】
【表1】
【0034】この結果、天板5に隔壁1と同種の圧電セ
ラミックスを用い、厚み方向に分極処理を施した本発明
のインクジェットプリンタヘッドは、隔壁1との熱膨張
差を3×10-6/℃以下にまで近似させることができ、
インク滴の吐出速度を高めることができるとともに、吐
出速度のばらつきを5%以下に抑えることができ、安定
した特性が得られることが判った。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高さ方
向に分極処理した圧電セラミックスから成る複数の隔壁
を並設し、各隔壁の側面には駆動用電極を形成するとと
もに、各隔壁間をインクの流路とした流路部材と、前記
隔壁の頂面に熱硬化性の接着剤やガラスにて接合され、
各流路を覆う天板とから成り、前記駆動用電極に通電し
て隔壁を屈曲変位させることにより、流路内のインクを
加圧して流路に連通するインク吐出孔からインク滴を吐
出するインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記天
板を、隔壁と同種の圧電セラミックスにより形成すると
ともに、その厚み方向に分極処理を施すようにしたこと
によって、熱硬化性の接着剤やガラスとの接合におい
て、隔壁との熱膨張差を極めて小さくすることができる
ため、接合層に応力が殆ど残留せず、剥離を生じること
なく強固に両者を接合することができ、インク滴の吐出
速度の低下や吐出ばらつきを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタヘッドの
一例を示す一部を破断した斜視図である。
【図2】図1におけるインクジェットプリンタヘッドの
駆動原理を説明するための部分断面図である。
【図3】従来例のインクジェットプリンタヘッドの一例
を示す一部を破断した斜視図である。
【符号の説明】
1,21:隔壁 2,22:流路 3,23:流路部材 4,24:インク供給孔 5,25:天板 6,26:
インク吐出孔 7,27:ノズル板 8,28:駆動用電極 9,2
9:引き出し線 10,20,30:インクジェットプリンタヘッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高さ方向に分極処理した圧電セラミックス
    から成る複数の隔壁を並設し、各隔壁の側面には駆動用
    電極を形成するとともに、各隔壁間をインクの流路とし
    た流路部材と、前記隔壁の頂面に接合され、各流路を覆
    う天板とから成り、前記駆動用電極に通電して隔壁を屈
    曲変位させることにより、流路内のインクを加圧して流
    路に連通するインク吐出孔からインク滴を吐出するイン
    クジェットプリンタヘッドにおいて、前記天板を隔壁と
    同種の圧電セラミックスで形成し、かつ厚み方向に分極
    処理が施してあることを特徴とするインクジェットプリ
    ンタヘッド。
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