JP2001009270A - ガス吸収ゲッターとその製造方法 - Google Patents

ガス吸収ゲッターとその製造方法

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JP2001009270A
JP2001009270A JP18055799A JP18055799A JP2001009270A JP 2001009270 A JP2001009270 A JP 2001009270A JP 18055799 A JP18055799 A JP 18055799A JP 18055799 A JP18055799 A JP 18055799A JP 2001009270 A JP2001009270 A JP 2001009270A
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getter
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Shigeru Takagi
繁 高木
Yoshihisa Ohashi
善久 大橋
Kazutaka Asabe
和孝 阿佐部
Nobuyuki Matsuda
信幸 松田
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】あらゆる形状の密閉機器の空間に封入すること
ができる線状のゲッターを提供する。 【解決手段】ガス吸収合金粒子2が心線1の外周部全面に
坦持されているゲッターGであり、ガス吸収合金粒子2
に、これよりも軟らかな金属粒子3を混合させてもよ
い。このゲッターは、上下一対の工具を用い、ガス吸収
合金粒子2を散布した下部工具と上部工具の間に心線1を
挟み、上部工具によって心線1の径方向に荷重をかけな
がら上部工具を心線1の軸方向と直角の方向に移動さ
せ、心線を回転させることによってガス吸収合金粒子2
のそれぞれの一部を心線1の外周部に押し込ませて製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魔法瓶、プラズマ
ディスプレイなどのような内部が真空または不活性ガス
雰囲気に保たれている容器、機器(以下、これらを「密
閉機器」と総称する)の中に封入され、その内部の空気
または不純物ガスを吸収するゲッターおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】前記のような密閉機器は、その製造時に
真空ポンプで内部を真空引きして密封するか、あるいは
真空引きした後に不活性ガスを封入し密封して製作す
る。そして、使用中の真空度の低下を防ぐため、あるい
は不活性ガス中の不純物ガスを吸収するために、密閉機
器の内部にガス吸収材(以下、これを単に「ゲッター」
という)を封入することが多い。また、密閉機器の種類
や製法によっては、真空ポンプを使用せずにゲッターの
みで目的の真空度を得ることもある。
【0003】例えば、プラズマディスプレイパネルで
は、真空引きした後に、ネオンやキセノンなどの不活性
ガスを封入するが、それらに混入する酸素、窒素、水蒸
気、あるいはパネルの製造工程で不可避的に発生するメ
タンなどの炭化水素ガスの吸収除去を目的としてゲッタ
ーが使用される。上記のような不純物ガスは、パネル使
用時のプラズマの発生強度や安定性に悪影響を及ぼすの
で、その除去が必須である。また、プラズマディスプレ
イパネルは、通常、約10年間の商品寿命が想定されてい
るので、その間に部品材料から上記のようなガスが微量
でも発生すると機能低下を招く。従って、その内部に封
入されるゲッターには長期にわたってガス吸収能力の低
下がないこと、即ち、長寿命であることが必要とされ
る。
【0004】ゲッターの物質としては、例えば特公平5-
17293号公報に開示されるように、Zr−Fe−V系をはじ
め、Zr−Al系、Zr−Ni系、Zr−Fe系等の合金が開発され
ている。これらの合金は、反応面積をできるだけ大きく
する必要があるため、通常、平均粒径100μm以下の粉
粒体とし、これを取り扱いの便宜上、ペレットに成形し
て使用している。また、米国特許第3,652,317号および
同3,856,709号の明細書には、上下一対の帯状金属板の
間に薄い帯状基材を挟み、帯状基材の上面および下部金
属板の上面にゲッター合金の粉粒体を載せ、押圧ロール
を用いて押圧する帯状ゲッターの製造方法が開示されて
いる。
【0005】ペレット状のゲッターは、プレス成形法な
どで製造するのが一般的であるが、長さが直径の3倍を
超えると製造が困難である。また、ダイスやパンチ等の
成形工具の作製上の制約から、直径が1mm以下では製造
が困難である。
【0006】前記の米国特許明細書では、上記の製造方
法で厚さが0.2mm程度の帯状のゲッターが製造できると
しているが、圧延ロールの作製上の問題からその幅は数
cmから数mm程度までが限界であろう。さらに、スリット
して狭幅のものにすることも可能ではあるが、その場合
は切断代による歩留まりの低下が大きく、工業的生産に
は不向きである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれのゲッター
も形状変更に柔軟性がなく、比較的広い面積の扁平な形
状の密閉機器または縦横比の大きな細長い形状の密閉機
器では、容器内のガス吸収を均一化させるためにゲッタ
ーを均等に封入するのが困難である。
【0008】ガス吸収合金粒子を加工して線状または薄
板状のものにすることも考えられるが、一般にガス吸収
合金は難加工性であるため、そのように加工することは
困難である。
【0009】前述の帯状ゲッターでも配置する空間によ
っては制約が多い。このような制約を回避するため帯状
のゲッターを切断加工によって板幅を狭くすれば、切断
面にはガス吸収合金が存在しないので、ゲッター中にガ
ス吸収合金の占める割合が低くなり、不純物ガスなどの
吸収能力は低下する。
【0010】本発明の目的は、あらゆる形状の密閉機器
の空間に封入することができ、不純物ガスなどの吸収能
力を低下させない線状のゲッターおよびその製造方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、あらゆる
形状の密閉機器の空間に封入することができるようにす
るには、ゲッターの形状を線状とするのがよい、との発
想に基づき種々実験を行った。その結果、ガス吸収合金
粒子を散布した工具で心線を押しつけ回転させながら転
圧加工(以下、これを単に「転圧加工」という)するこ
とによって、心線の外周部全面にガス吸収合金粒子を担
持させることに成功し、本発明を完成した。
【0012】本発明の要旨は、図1に示すような下記
のゲッターとに示す製造方法(図2、参照)にある。
【0013】ガス吸収合金粒子2が心線1の全周に坦持
されているゲッターG。
【0014】また、ガス吸収合金粒子2の間に、これよ
りも軟らかな金属粒子3を介在させてもよい(図1(b)、
参照)。
【0015】ガス吸収合金粒子2またはガス吸収合金
粒子2とそれよりも軟らかい金属粒子3を散布した下部工
具4-1と上部工具4の間に心線1を挟み、上部工具4で心線
1の径方向に荷重をかけながら上部工具4を心線1の軸方
向と直角の方向に移動させ、心線を回転させることによ
ってガス吸収合金粒子2を心線1の外周部に押し込み、ガ
ス吸収合金粒子2またはガス吸収合金粒子2とそれよりも
軟らかい金属粒子3を担持せしめるゲッターの製造方法
(図2、参照)。
【0016】ここで、「心線」とは、ガス吸収合金粒子
を坦持させる前の断面が円形であり、ガス吸収合金粒子
を坦持させた後の断面が円形または多角形の線材であ
る。その材質には、ガス吸収合金よりも軟らかく、変形
能に優れた金属、たとえばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、
鉄(Fe)、ニッケル(Ni)などの金属または合金が用いられ
る。また、図1(c)に示すように、たとえばFeまたはNiの
合金からなる芯部1-1にAlまたはCuなどの軟質材料1を被
覆した複合線材でもよい。
【0017】「ガス吸収合金粒子が心線の全周に坦持さ
れている」とは、図1に示すように、心線断面の外周全
面にガス吸収合金粒子がほぼ連続的に、かつ実質的に均
一に付着していることを意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のゲッターは、ガス吸収合
金粒子が心線の外周部に押し込まれ、ガス吸収合金粒子
が心線の外周部全面に坦持された線状体である。
【0019】図1は、ゲッターの横断面を模式的に示す
図である。図1の(a)に示すゲッターは、ガス吸収合金
粒子2が断面円形の心線1の外周部全面に坦持されてい
る。ガス吸収合金粒子2は、それぞれの粒子の一部が心
線1の外周部に押し込まれ、心線に坦持されている。図
1の(b)に示すゲッターは、ガス吸収合金粒子2がその間
を軟質の金属粒子3で埋められて断面円形の心線1の外周
部全面に坦持されている。図1の(c)に示すゲッター
は、ガス吸収合金粒子2が断面円形の複合心線1-1の外周
部全面に坦持されている。
【0020】本発明のゲッターは、ガス吸収合金粒子を
心線の全長に担持させてもよいが、密閉機器への取り付
けのために、心線端部のガス吸収合金粒子を除去しても
よい。
【0021】心線は、ガス吸収合金よりも軟らかく、変
形能に優れた金属が望ましく、たとえばAl、Cu、Fe、N
i、などの単一元素からなる金属線材、ないしはこれら
の2種以上の元素で構成される合金線材、または硬質材
料の心材に軟質材料を被覆した複合線材のいずれでもよ
い。このほか、リムド鋼線、表面を脱炭した鋼線、また
は心線の外周部に穴、溝等の窪み、または突起を設けた
線材であってもよい。さらに、押し込みに対する変形能
に優れ、不純物ガスを発生させない材料であればよい
が、加工性、コストなどから金属とするのが望ましい。
【0022】心線の表面硬さは、ガス吸収合金粒子の硬
さよりも軟らかくする。心線の硬さがガス吸収合金の硬
さよりも硬い場合は、転圧加工を施した際、ガス吸収合
金粒子の一部を心線の外周部に押し込むことができな
い。ここで、「転圧加工」とは、ガス吸収合金粒子を散
布した下部工具と上部工具の間に心線を挟み、上部工具
で心線の径方向に荷重をかけながら上部工具を心線の軸
方向と直角の方向に移動させ、心線を回転させることに
よってガス吸収合金粒子を心線の外周部に押し込み、ガ
ス吸収合金粒子を担持せしめる加工法を意味する。
【0023】心線の直径は、ガス吸収合金の平均粒径の
数倍から数十倍にするのが望ましい。なお、本発明のゲ
ッターは、ペレットまたはブリケットでは達成できない
小径にできるのが特徴である。たとえば、直径が1mm以
下のものでも容易に製造できる。また、直径が0.1mmの
ものまで製造できた。
【0024】ガス吸収合金は、その化学組成に限定はな
い。たとえば、ZrにHf、V、Fe、Al、W、Ta、Moなど種
々の元素を添加したZr合金などいずれの合金についても
好ましく用いることができる。
【0025】ガス吸収合金粒子は、平均粒径が5μm以
下では、表面酸化が進みやすく取り扱いが難しい。ま
た、平均粒径が500μmを超えると比表面積が小さくな
りガス吸収速度が低下する。したがって、ガス吸収合金
粒子の平均粒径は、5〜500μmとするのが望ましい。さ
らに望ましいのは、100μm以下である。
【0026】心線の外周部に坦持させるのは、ガス吸収
合金粒子だけでもよいが、ガス吸収合金よりも硬さの軟
らかな金属粒子(たとえば、Al、Cu、Ni等)を混合する
ことができる。硬さの軟らかな金属粒子を混合すると、
転圧加工することによって金属粒子がガス吸収合金粒子
の間に流動的に介在してガス吸収合金粒子の心線からの
脱落を防止する。
【0027】金属粒子を混合する割合は、特に限定しな
いが、これはガス吸収機能を持たないため多量に用いる
ことは好ましくない。金属粒子を混合する場合には、ガ
ス吸収合金粒子が100体積部に対し金属粒子が20体積部
以下であることが望ましい。金属粒子の平均粒径は、前
記ガス吸収合金粒子とほぼ同じでよい。
【0028】本発明のゲッターの製造方法においては、
ガス吸収合金粒子を散布した工具の上で心線を転圧加工
することにより、心線の外周部全面にガス吸収合金粒子
を担持させる。次に、その製造方法について説明する。
【0029】図2は、本発明のゲッターを製造する方法
を示す概念図である。上下一対の工具4,4-1を配置し、
下部工具4-1の表面にガス吸収合金粒子2またはガス吸収
合金粒子2および金属粒子3を散布し、その上に心線1を
置き、上部工具4によって心線の径方向に荷重をかけな
がら上部工具4を矢印の方向に移動させる。これによ
り、ガス吸収合金粒子および心線は転圧加工され、心線
は表面にガス吸収合金粒子を押し込まれながら回転し、
ガス吸収合金粒子が心材の外周部全面に均一かつ連続的
に坦持される。工具の移動は、下部工具を移動させても
よいし、両方を移動させてもよい。
【0030】工具の加工面は、図では平滑であるが、た
とえばヤスリ、転造工具のように溝または凹凸を付けて
もよい。工具の表面に溝または凹凸を付けることによっ
て、線材の回転がよくなり、また線材の表面に溝または
凹凸が転写されるので、ガス吸収合金粒子の付着量が増
加する。
【0031】
【実施例】ガス吸収合金粒子として、Zr−18.3wt%V−
3.6wt%Fe−1.4wt%Niの化学組成の合金を用い、前記配
合に調整した原料を高周波真空溶解炉で溶融した後、イ
ンゴットを作製した。インゴットを粉砕した後、ジェッ
トミルを用いてArガス雰囲気中で粉砕し、これを35μm
メッシュの篩をとおり、5μmメッシュの篩にとまるよ
うに分級して、平均粒径20μmに調整した粉粒体とし
た。
【0032】心線として、直径が0.2mm、純度99%のア
ルミニウム線および鋼線の表面にアルミニウムをめっき
(めっき厚さは40μm)した線材を用いた。
【0033】金属粒子としては、最大粒径を35μm、平
均粒径を20μmに調整された市販の純度99%のアルミニ
ウム粉を用いた。
【0034】(供試材1)上記のガス吸収合金粒子およ
びアルミニウム線を用い、図2に示す要領でゲッターを
製造した。上下一対の工具4,4-1は、一辺の長さが150m
m、厚さが10mmのステンレス鋼板(表面は平滑)であ
る。
【0035】下部工具4-1の表面にガス吸収合金粒子2を
散布し、その上に直径0.2mm、長さ100mm、(重さ8.5mg
r)のアルミニウム線を置き、アルミニウム線の上から
上部工具(1.8kgr)で挟み、線材を回転させるようにし
て上部工具4を手で移動させ、転圧加工を行った。
【0036】得られたゲッターの重量測定を行ったとこ
ろゲッターの重量は11.9mgrであり、ガス吸収合金粒子
担持量は3.4mgr(11.9mgr−8.5mgr=3.4mgr)であっ
た。これをゲッター1m当たりに換算すると0.034gであっ
た。
【0037】図3は、供試材1の断面を走査型電子顕微
鏡(300倍)で観察した複写図である。ガス吸収合金粒
子(図では白く輝いて見える)がアルミニウム心線の外
周部全面に押し込まれていることがわかる。
【0038】(供試材2)下部工具の表面にガス吸収合
金粒子5grとAl粉0.5grを混合して散布するほかは供試材
1と同様にして供試材2を製造した。
【0039】得られたゲッターの重量は、14.0mgr、ガ
ス吸収合金粒子担持量は5.0mgr、Al粉の担持量が0.5mgr
であった。これをゲッター1m当たりに換算すると0.050g
r(14.0mgr−0.5mgr−8.5mgr=5.0mgr)であった。
【0040】(供試材3)供試材1を得た条件と同じ条
件で、3kgrの重錘を載せた上部工具でプレスした。
【0041】得られたゲッターは、ガス吸収合金粒子が
心線の下部外周だけに付着したもので、その担持量は0.
001gr/mであった。
【0042】(供試材4)供試材1を得た条件と同じ条
件で、線材として直径0.2mmのアルミめっき鋼線を使用
してゲッターを製造した。得られたゲッターは、ガス吸
収合金粒子の担持量が0.040gr/mであった。
【0043】(供試材5)直径2mmの孔型ダイスに0.204
grのガス吸収合金粒子を充填し、その上から直径2mmの
パンチで面圧5000kg/cm2で圧縮し、直径2mm、長さ2mmタ
ブレット状のゲッターを製造した。
【0044】得られたゲッターの重量は、0.204g/個で
あった。
【0045】上記の供試材1、2、4および5を使用し
て次の試験を行った。供試材3は、ガス吸収合金の担持
量が極めて少なかったのでガス吸収試験を実施しなかっ
た。
【0046】ガス吸収試験は、アメリカ材料試験協会
(ASTM)規格に基づき、次のようにして行った。
【0047】まず、容積が300cm3のステンレス鋼製で密
閉できる容器に供試材を封入し、密閉した後10-6torr以
下になるまで真空引きする。その後、密閉容器を450℃
に加熱し、1時間保持して活性化させる。活性化させた
後、密閉容器を350℃に保ち、1×10-4torrになるまで
水素ガスを導入する。水素ガスを導入した後、圧力変化
からガス吸収量とガス吸収速度を求めた。ガス吸収速度
とは、ガス吸収開始直後の値であり、ガス吸収量とは圧
力変化がなくなるまでの吸収総量である。
【0048】また、封入した供試材の重量については次
のようにした。まず、ペレットとワイヤの形状比較を行
うため、供試材1と5の重量を同じにした。次に供試材
1、2および4は、ガス吸収合金粒子の坦持量や表面状
態の影響を比較するために、供試材1と同じ長さのもの
を用意して封入した。それらの試験結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】供試材1は、ガス吸収合金粒子の重量を供
試材6の重量(0.204gr)と等しくするため、延べ長さ
を6.0mとした。また、供試材2および供試材4は、それ
ぞれの長さを供試材1と等しく6.0mとした。したがっ
て、供試材2のガス吸収合金は0.30grとなった。
【0051】発明例の供試材1は、ガス吸収量が20リットル
・Torrと従来例の供試材6のガス吸収量と等しい。しか
し、ガス吸収速度は、供試材1では50.3リットル/秒、供試
材5では0.5リットル/秒と供試材1の方が約100倍高い。こ
れは、供試材1では、ガス吸収合金粒子の一部が心材の
外周面に押し込まれた状態で坦持されているので、ガス
吸収合金の比表面積が供試材5よりも大きいためと推測
される。
【0052】供試材2は、ガス吸収合金粒子の担持量が
0.050gr(ガス吸収合金の重量が0.300gr)と多いため、
ガス吸収量は28(リットル・Torr)と多く、良好である。
【0053】供試材1および2に示すように心線を回転
させてガス吸収合金粒子を坦持させたゲッターは、供試
材3に示すようにプレス加工のように心線を回転させず
に心線の直径方向に荷重をかけてガス吸収合金粒子を坦
持させたものに比べて、ガス吸収合金粒子の坦持量は多
い。また、心線を回転させる方法であっても、供試材1
と供試材2または4とを比べると明らかなように、ガス
吸収合金粒子に軟質な金属粒子(Al粉)を混合した方
が、ガス吸収合金粒子の坦持量は多い。また、心線にア
ルミニウムをめっきしたものでも同様の効果がある。
【0054】
【発明の効果】本発明のゲッターは、ガス吸収合金粒子
が心線の外周部に押し込まれて坦持された線状であるた
め所望の長さに切断して、あらゆる形状の密閉機器の空
間に封入することができる。本発明のゲッターは、上下
一対の工具で心線を挟み、心線を回転させながらガス吸
収合金粒子の上に押しつけ、ガス吸収合金粒子の一部を
心線の外周部に押し込み坦持させるので、ガス吸収合金
の比表面積が大きくなり、ガス吸収能に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲッターの横断面を模式的に示す図である。
【図2】本発明のゲッターを製造する方法を示す概念図
である。
【図3】ゲッターの断面を走査型電子顕微鏡で観察した
複写図である。
【符号の説明】
1.心線 2.ガス吸収合金粒子 3.金属粒子
4.工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿佐部 和孝 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号住友金属工業 株式会社エレクトロニクス技術研究所内 (72)発明者 松田 信幸 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号住友金属工業 株式会社エレクトロニクス技術研究所内 Fターム(参考) 4D020 AA01 AA02 AA08 BA03 BA04 BA06 BB01 CA01 CC21 DA03 DB02 DB04 DB06 DB10 4G066 AA20C AA23B AA24B AA27B BA09 BA20 CA37 CA38 CA43 CA51 DA01 DA20 EA20 FA02 FA35 5C032 AA07 JJ05 JJ13 JJ17 5C035 JJ05 JJ13 JJ19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス吸収合金粒子が心線の全周に坦持され
    ていることを特徴とするガス吸収ゲッター。
  2. 【請求項2】ガス吸収合金粒子が心線の全周に坦持さ
    れ、ガス吸収合金粒子の間にこれよりも軟らかな金属粒
    子が介在していることを特徴とするガス吸収ゲッター。
  3. 【請求項3】ガス吸収合金粒子またはガス吸収合金粒子
    とこれよりも軟らかな金属粒子とを散布した下部工具と
    上部工具との間に心線を挟み、上部工具で心線の径方向
    に荷重をかけながら上部工具を心線の軸方向と直角の方
    向に移動させ、心線を回転させることによってガス吸収
    合金粒子またはガス吸収合金粒子とこれよりも軟らかな
    金属粒子とを心線の外周部に担持せしめることを特徴と
    するガス吸収ゲッターの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009541586A (ja) * 2006-06-19 2009-11-26 サエス ゲッターズ ソチエタ ペル アツィオニ 水素収着に特に適した不揮発性ゲッター合金

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009541586A (ja) * 2006-06-19 2009-11-26 サエス ゲッターズ ソチエタ ペル アツィオニ 水素収着に特に適した不揮発性ゲッター合金

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