JP2001008237A - Mos型固体撮像素子の検査方法およびこの検査方法を使用するmos型固体撮像素子 - Google Patents

Mos型固体撮像素子の検査方法およびこの検査方法を使用するmos型固体撮像素子

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JP2001008237A
JP2001008237A JP11171736A JP17173699A JP2001008237A JP 2001008237 A JP2001008237 A JP 2001008237A JP 11171736 A JP11171736 A JP 11171736A JP 17173699 A JP17173699 A JP 17173699A JP 2001008237 A JP2001008237 A JP 2001008237A
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Masayuki Nakase
雅之 中瀬
Junichi Hirase
潤一 平瀬
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOS型固体撮像素子の検査方法において、
MOS型固体撮像素子の良否を簡単に判別できることを
目的とする。 【解決手段】 各MOS型固体撮像素子の光電変換素子
2のアノード側からディジタル信号を入力し、各MOS
型固体撮像素子毎に順に、垂直走査器3と水平走査器4
により第1のMOSトランジスタ1と第2のMOSトラ
ンジスタ5をオンとし、各MOS型固体撮像素子を通過
した信号を順番に検査することにより、MOS型固体撮
像素子の良否(電気的故障の有無)を判別する。この検
査方法によれば、従来の如く、高い検査精度を必要とせ
ずに、電気的に不良な固体撮像素子(不良品)をスクリ
ーニングできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS型固体撮像
素子の電気的故障を検出する検査方法、およびその検査
方法を使用するMOS型固体撮像素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のCCD型撮像素子にCMO
S回路を組み合わせたMOS型固体撮像素子が増加しつ
つある。このMOS型固体撮像素子についても画素数の
増加が著しく、MOS型固体撮像素子の故障を簡単に精
度よく検出できる検査方法が望まれている。
【0003】図4は、従来のMOS型固体撮像素子の回
路である。縦方向のスイッチ動作を行うための第1のn
chMOSトランジスタ1と、光を電荷に変換する撮像
部である光電変換素子(pn接合フォトダイオード)2
により構成した画素を、2次元のマトリックス状に配置
しており、前記第1のnchMOSトランジスタ1を制
御する垂直走査器3を備え、さらに横方向のスイッチ動
作を行う第2のnchMOSトランジスタ5を制御する
水平走査器4を備えている。6は出力端子である。また
各光電変換素子2のアノード側は接地(GND)されて
いる。
【0004】この構成によれば、照射された光は光電変
換素子2により電荷に変換され、光電変換素子2毎に、
垂直走査器3の制御信号により第1のnchMOSトラ
ンジスタ1がONされ、水平走査器4の制御信号により
第2のnchMOSトランジスタ5がONされると、光
電変換された電荷は順番に出力端子6へ移動して出力さ
れる。
【0005】上記構成のMOS型固体撮像素子単体の従
来の検査方法を説明する。光源を用いて光電変換素子2
に光を照射し、まず垂直走査器3と水平走査器4によ
り、図4にある右端最下段の光電変換素子2を指定し、
すなわち垂直走査器3からの制御信号によりこの光電変
換素子2の第1のnchMOSトランジスタ1をON
し、水平走査器4からの制御信号により第2のnchM
OSトランジスタ5をONし、右端最下段の光電変換素
子2の光電変換された電荷を出力端子6へ出力させる。
次に、垂直走査器3からの指定を変更し、一つ上の光電
変換素子2の電荷を出力させる。同様に最上段まで出力
させた後、水平走査器4の信号により指定列を左に一列
シフトさせ、垂直走査器3の指定を最下段とし、順次出
力させる。このとき、列で見た場合、光電変換素子2か
らの出力が一個所のみ期待値と異なる場合は、垂直走査
器3および水平走査器4の故障は考えにくく、前記期待
値と異なる光電変換素子2の故障であると推定される。
また列全体の光電変換素子2からの出力がない場合は、
垂直走査器3の故障あるいは配線の異常と推定され、全
ての光電変換素子2からの出力が無い場合は、水平走査
器4の故障あるいは配線の異常と推定される。このよう
に、各光電変換素子一個づつ順番に光電変換された電荷
を移動させ、出力端子6から電荷を出力させ検査を行っ
ている。
【0006】この固体撮像素子の検査では、光電変換素
子2とnchMOSトランジスタ1,5などの電気的故
障の有無を検査し、光電変換素子2が正常に光を電荷に
変換できることを検査している。この固体撮像素子の検
査により、画像検査品質を確保している。従来のウェハ
ー上に形成された複数のMOS型固体撮像素子(デバイ
ス)の検査工程を図5を参照しながら説明する。
【0007】まず、MOS型固体撮像素子をシリコン基
板上に作り込む拡散工程を終えた後、一部ロットを抜き
取りPCM測定と白黒プローブ検査を行う。このPCM
測定と白黒プローブ検査は、拡散工程が正常に行われて
いることを確認するものであり、全固体撮像素子の良
品、故障が有る不良品を判別するものではない。次にプ
ローブ検査工程において、プローブカードを用いてDC
検査と画像検査を行う。プローブ検査は、拡散工程が正
常に行われていることを確認すること、および固体撮像
素子の製品スペックを保証することを目的として固体撮
像素子全数について実施する。プローブ検査工程でのD
C検査では、コンタクトテスト、入出力リークテスト、
ゲート間リークテストなどの電気的検査を行なってい
る。また、画像検査では、光源の光量を変化させ、飽和
信号出力や感度、キズ、シミ、ザラ、シェーディングな
どの検査を行ない、各固体撮像素子内部の電気的検査と
光電変換素子部の画像検査を行っている。
【0008】次に、オンチップ工程を経た後、カラープ
ローブ検査を行う。カラープローブ検査でも、プローブ
検査と同様にプローブカードを用いて検査を実施してい
る。カラープローブ検査では、オンチップ工程でのガラ
ス面の検査を中心にDC検査と画像検査を行い、オンチ
ップ工程後の不良品の判別(選別)と各固体撮像素子の
製品保証を行っている。
【0009】次に、組み立て工程を経た後、最終検査
(FINAL検査)を行う。このFINAL検査は、検
査の最終工程であり、カラープローブ検査後の不良品判
別および製品スペックの保証を行っている。FINAL
検査の内容は、各固体撮像素子の電気的保証や画像品質
の保証を行うDC検査と実使用に近い状態で実際に信号
をモニターに出力し人間が選別する感応検査がある。
【0010】以上が従来のMOS型固体撮像素子の検査
工程である。したがって、従来技術でもMOS型固体撮
像素子の良品、故障が有る不良品の判別は可能である。
また、従来MOS型固体撮像素子内部の電気的不良箇所
を特定するには、プローブ検査、カラープローブ検査、
FINAL検査の3検査工程のFAILデータを用いて
いる。プローブ検査工程で良品と判定された固体撮像素
子も次のカラープローブ検査工程やFINAL検査工程
でFAILすれば、各光電変換素子2の出力を順番に出
力することから故障している光電変換素子部を特定する
ことができる。このように、それぞれの工程のFAIL
情報から、故障している光電変換素子部を特定すること
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在の高画素化に伴
い、固体撮像素子数も飛躍的に増えており、デザインル
ールの微細化でチップ面積は減少してはいるが画素数の
伸びが大きいためチップ面積は増えている。このチップ
面積の増大により、従来と比較して電気的な故障を有す
る固体撮像素子が増える傾向にあり、さらにプローブ検
査工程やカラープローブ検査工程やFINAL検査工程
で、固体撮像素子内部の各光電変換素子に均一に光を照
射することも困難になりつつある。
【0012】従来は、光電変換素子に光を照射し、光を
電荷に変換させ検査を行っており、電気的故障と光電変
換素子の故障をスクリーニングしていたが、この光を光
電変換素子に照射しての検査では、光電変換された電荷
が非常に微小であるため高い検査精度を必要とする。し
かし、強い光を照射することは現実的でないため、微少
信号でも検査できるよう検査精度を向上する必要があっ
た。また、プローブ検査工程では、ウェハー上でプロー
ブカードを用い検査を行っているため、光源の物理的位
置の制限や固体撮像素子への入力信号のドライバーを固
体撮像素子近傍に設置することが構造上困難である。こ
のため検査精度向上が困難であった。したがってプロー
ブ検査工程では、固体撮像素子の信号出力と検査装置の
ノイズとの差がはっきりせず、良品、不良品の判別を明
確に行うことが困難であり、プローブ検査工程で電気的
な不良を有するMOS型固体撮像素子を全て精度よくス
クリーニングするのが困難であるという問題があった。
【0013】そのためプローブ検査工程では良品を確保
するために検査スペックを緩めており、このように検査
スペックを緩めることで電気的に不良な製品までも組み
立てるために組み立てロスが発生していた。この組立ロ
スも今までは無視できる程度であったが、チップ面積の
増加に伴い不良品も増加しているため、無視できないレ
ベルとなってきた。
【0014】なお、最終的な検査品質は次のFINAL
検査工程で保証している。このFINAL検査は固体撮
像素子組立後であるため、プローブカードを用いる必要
もなく、固体撮像素子近傍に入力信号用ドライバーも設
置することができ、したがって検査精度も確保できるた
め検査品質としては問題ないレベルとなっている。ま
た、MOS型固体撮像素子内の電気的不良箇所を特定す
るのに、従来はプローブ検査、カラープローブ検査、F
INAL検査それぞれの検査工程で最初にFAILした
工程のデータを使用していた。したがって、不良箇所を
特定する場合、FAILするまで工程を進める必要があ
り、故障箇所特定に必要なデータが多大になるという問
題があった。
【0015】本発明は、このようなMOS型固体撮像素
子の検査方法において、MOS型固体撮像素子の良否を
簡単に判別でき、かつ不良箇所を特定できることを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のMOS型固体撮
像素子の検査方法は、ウェハー上に形成された複数のM
OS型固体撮像素子の検査方法であって、各MOS型固
体撮像素子の光電変換素子のアノード側からディジタル
信号を入力し、各MOS型固体撮像素子毎に順に、MO
S型固体撮像素子の垂直走査器と水平走査器により縦方
向のスイッチ動作を行う第1のMOSトランジスタと横
方向のスイッチ動作を行う第2のMOSトランジスタを
オンとし、各MOS型固体撮像素子を通過した信号を順
番に検査することにより、各MOS型固体撮像素子の良
否を判別することを特徴としたものである。
【0017】この本発明によれば、MOS型固体撮像素
子の良否を簡単に判別することができるMOS型固体撮
像素子の検査方法が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ウェハー上に形成された複数のMOS型固体撮像素
子の検査方法であって、各MOS型固体撮像素子の光電
変換素子のアノード側からディジタル信号を入力し、各
MOS型固体撮像素子毎に順に、MOS型固体撮像素子
の垂直走査器と水平走査器により縦方向のスイッチ動作
を行う第1のMOSトランジスタと横方向のスイッチ動
作を行う第2のMOSトランジスタをオンとし、各MO
S型固体撮像素子を通過した信号を順番に検査すること
により、各MOS型固体撮像素子の良否を判別すること
を特徴としたものであり、従来の検査では、光電変換さ
れた電荷が非常に微小であるため固体撮像素子の電気的
な不良をスクリーニングするために高い検査精度を必要
としたが、この電気的検査により高精度な検査をせずと
も、ウェハー上の電気的に不良なMOS型固体撮像素子
(不良品)をスクリーニングできるという作用を有す
る。
【0019】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明であって、プローブ検査工程のDC検査と画
像検査の間で実施することを特徴としたものであり、検
査工程をプローブ検査工程のDC検査の後で実施するこ
とにより、検査工程を増やさずに不良品をスクリーニン
グでき、不良品を組み立てる組立てロスを削減すること
ができるという作用を有する。
【0020】請求項3に記載の発明は、光を電荷に変換
する光電変換素子と縦方向のスイッチ動作を行う第1の
MOSトランジスタで構成した画素を、2次元のマトリ
ックス状に配置し、前記第1のMOSトランジスタを制
御する垂直走査器と、横方向のスイッチ動作を行う第2
のMOSトランジスタを制御する水平走査器を備えたM
OS型固体撮像素子の検査方法であって、各光電変換素
子のアノード側からデジタル信号を入力し、前記垂直走
査器と水平走査器により、各光電変換素子毎に、第1の
MOSトランジスタと第2のMOSトランジスタを順番
にオンとし、各光電変換素子を通過した信号を順番に検
査することにより、光電変換素子の電気的な不良箇所を
特定することを特徴としたものであり、MOS型固体撮
像素子の光電変換素子部の電気的不良箇所が、この電気
的検査でのFAILデータにより特定できるという作用
を有する。
【0021】請求項4に記載の発明は、光を電荷に変換
する撮像部である光電変換素子と縦方向のスイッチ動作
を行うための第1のMOSトランジスタで構成した画素
を、2次元のマトリックス状に配置し、前記第1のMO
Sトランジスタを制御する垂直走査器と、横方向のスイ
ッチ動作を行う第2のMOSトランジスタを制御する水
平走査器を備えたMOS型固体撮像素子であって、各光
電変換素子のアノード側を共通に接続し、この各光電変
換素子のアノード側にノーマルモードとテストモードの
切り替え回路を付加し、前記テストモード時に、光電変
換素子のアノード側から各光電変換素子へデジタル信号
を入力可能な構成としたことを特徴としたものであり、
各光電変換素子のアノード側をすべて共通にすることで
回路規模も大幅に増大することなく電気的な不良箇所を
特定できるという作用を有する。
【0022】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。なお、従来例の図4の構成と同一の構成に
は同一の符号を付して説明を省略する。図1は本発明の
実施の形態におけるMOS型固体撮像素子の検査方法を
使用するMOS型固体撮像素子とその検査装置の構成図
である。図1に示すように、本発明のMOS型固体撮像
素子は、各光電変換素子2のアノード側を共通に配線
(以下、アノード線と称す)21により接続し、各光電
変換素子2のアノード側にノーマルモードとテストモー
ドの切り替え回路(テスト回路)22を付加している。
【0023】この切り替え回路22は、MOS型固体撮
像素子のノーマルモードとテストモードの切り替えを行
う電気信号を入力するTEST端子10と、テストモー
ド時にテスト用ディジタル信号を入力するTEST0端
子11と、TEST端子10に接続されたインバータ9
と、ドレインがTEST0端子11に接続され、ゲート
がTEST端子10に接続され、ソースが前記アノード
線に接続された第3のnchMOSトランジスタ7と、
ドレインが第3のnchMOSトランジスタ7のソース
に接続され、ゲートがインバータ9を介してTEST端
子10に接続され、ソースが接地された第4のnchM
OSトランジスタ8から形成されている。
【0024】上記TEST端子10へ入力する電気信号
(モード切換信号)をLOWにすればノーマルモード、
HIGHにすればテストモードとなる。ノーマルモード
時は、光電変換素子2のアノード側が接地され、MOS
型固体撮像素子は通常の動作状態となる。また上記MO
S型固体撮像素子を電気的に検査する装置として検査装
置23が設けられており、この検査装置23に、プロー
ブカード(図示せず)を介して、垂直走査器3と、水平
走査器4と、出力端子6と、切り替え回路22のTES
T端子10およびTEST0端子11が接続される。
【0025】MOS型固体撮像素子単体の良否の判別を
行う検査方法を、図2の検査装置23によるMOS型固
体撮像素子の入出力信号のタイミングチャートを参照し
ながら説明する。なお、不良品の電気的故障として、第
1のnchMOSトランジスタ1に故障(0縮退)が発
生していることとする。まず、TEST端子10へのモ
ード切換信号をハイ(HIGH)として、テストモード
とする。
【0026】次に、垂直走査器3の制御信号をHIGH
とし、全ての第1のnchMOSトランジスタ1をオン
(ON)とし、同時に垂直走査器4の制御信号をHIG
Hとし、全ての第2のnchMOSトランジスタ5をO
Nにする。次に、TEST0端子11からディジタル信
号として、まずHIGHの電気信号(テスト信号)を入
力する。すると、電気的故障のない良品ならば、出力端
子6にHIGH信号が出力される。電気的故障が有る不
良品ならば、第1のnchMOSトランジスタ1が0縮
退しているため、出力端子6にLOW信号が出力され
る。
【0027】次に、垂直走査器4の制御信号はHIGH
にしたままで、TEST0端子11のテスト信号をLO
Wとする。すると、第3のnchMOSトランジスタ7
はオフ(OFF)し、光電変換素子2のアノード側はオ
ープンとなるため、徐々に電荷が放出され、良品ならば
出力端子6には徐々に電荷が放出された信号が出力され
る。不良品ならば、出力端子6はLOW状態であるため
変化はしない。
【0028】次に、再度TEST0端子11のテスト信
号をHIGHとする。すると、良品ならば出力端子6に
HIGH信号が出力される。不良品ならば、第1のnc
hMOSトランジスタ1が0縮退しているため、出力端
子6にLOW信号が出力される。次に、垂直走査器3の
制御信号をLOWにする。すると、良品ならば出力端子
6の信号は、ゆっくりとLOW状態へ変化する。不良品
ならば、出力信号はLOW状態のままである。
【0029】このように出力信号が変化することによ
り、検査装置23は、出力端子6の出力信号を検査する
ことによって、従来の検査の如く高精度な検査をせずと
も電気的な不良品をスクリーニングでき(MOS型固体
撮像素子が良品か不良品かを判別でき)、さらにMOS
型固体撮像素子の光電変換素子2と、第1のnchMO
Sトランジスタ1および垂直走査器3と、第2のnch
トランジスタ5および水平走査器4の故障を検出でき
る。また、各光電変換素子2のアノード側をすべて共通
にすることで回路規模も大幅に増大することなく電気的
な不良品を特定できる。
【0030】なお、上記不良品の動作は、第1のnch
MOSトランジスタ1が0縮退しているときの動作であ
り、TEST0端子11から入力されるディジタル信号
(テスト信号)に応じた出力信号を検査することによ
り、第1のnchMOSトランジスタ1以外でも光電変
換素子2の電気的不良および第2のnchMOSトラン
ジスタ5、垂直走査器3、水平走査器4の故障を検出で
きる。
【0031】図3にウェハー上に形成される各MOS型
固体撮像素子の検査工程を示す。上記検査装置23によ
る電気的検査を、プローブ検査工程におけるDC測定と
画像検査の間で、行っている。この電気的検査を行う工
程であるが、DC検査ではプローブカードと固体撮像素
子とのコンタクトテストも実施していることもあり、D
C検査の後で行う必要がある。次の画像検査では測定精
度がでないことから、画像検査の前にこの電気的検査を
行う必要がある。光源を用いての画像検査の前に、ウェ
ハー上の各MOS型固体撮像素子の電気的検査を行うこ
とで電気的な不良が発生した不良品をスクリーニングで
きる。また、DC測定では固体撮像素子に電気的な信号
を供給し検査を行っている。したがって、電気的な信号
の入力や出力信号の測定が可能である。前記電気的検査
は、電気的な信号の入力と出力信号の測定が可能なら実
施できるため、この検査工程に組み込むことができる。
これにより工程を増やすことなく電気的不良品をスクリ
ーニングできる。
【0032】今、不良品が20個あるとする。その不良
品を選別するのに従来の工程では、プローブ検査不良1
0個、カラープローブ検査不良5個、FINAL検査不
良5個であった。この不良の中に電気的な不良が、カラ
ープローブ検査不良のうち2個、FINAL検査不良の
うち2個、存在するとする。上記4個の電気的な不良
は、この電気的検査をプローブ検査工程で行うことでス
クリーニングできるため、プローブ検査不良品14個、
カラープローブ検査不良3個、FINAL検査不良3個
となり、不良品を組み立てることで発生する組立ロス金
額を削減することができる。
【0033】なお、この電気的検査はあくまでも予備検
査であり、この電気的検査だけでは、光電変換素子の特
性などは検査できない。光電変換素子2の本来の目的で
ある光を電荷に変換できることを検査するには、光源を
用いての画像検査をプローブ検査工程、カラープローブ
検査工程、FINAL検査工程で実施する必要がある。
【0034】また、検査装置23による電気的検査方法
を用いることにより、MOS型固体撮像素子内部の光電
変換素子部の電気的不良箇所を簡単に特定できる。ま
ず、MOS型固体撮像素子をテストモードとし、検査を
する対象の1個の光電変換素子2の信号が出力できるよ
うに垂直走査器3と水平走査器4の制御信号をHIGH
とし、第1のnchMOSトランジスタ1と第2のnc
hMOSトランジスタ5をONにする。光電変換素子2
のアノード側から、すなわちTEST0端子11から図
2に示すディジタル信号(テスト信号)を入力し、電気
的に故障でなければ出力端子6から正常な信号が出力さ
れる。この動作を各光電変換素子1個づつ全数検査する
ことで、光電変換素子部の電気的な故障箇所を正確に検
出することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ウェハー
上のMOS型固体撮像素子の良否を簡単に判別すること
ができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるMOS型固体撮像
素子の検査方法を使用するMOS型固体撮像素子の回
路、および検査構成図である。
【図2】同MOS型固体撮像素子のテストモード時の入
出力信号のタイミングチャートである。
【図3】同MOS型固体撮像素子の検査工程である。
【図4】従来のMOS型固体撮像素子の回路図である。
【図5】従来のMOS型固体撮像素子の検査工程であ
る。
【符号の説明】
1 第1のnchMOSトランジスタ 2 光電変換素子 3 垂直走査器 4 水平走査器 5 第2のnchMOSトランジスタ 6 出力端子 7 第3のnchMOSトランジスタ 8 第4のnchMOSトランジスタ 9 インバータ 10 TEST端子 11 TEST0端子 21 光電変換素子のアノードを接続する配線(アノー
ド線) 22 ノーマルモードとテストモードの切り替え回路 23 検査装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/14 H01L 27/14 A 31/10 Z H04N 5/335 31/10 E Fターム(参考) 4M106 AA01 AB01 AB07 AB09 AB20 AC10 BA14 CA02 CA17 DJ14 DJ18 DJ20 DJ38 4M118 AA09 AB01 BA14 CA02 FA06 FA50 5C024 AA01 BA00 CA31 FA01 FA11 GA01 GA31 JA04 5C061 BB01 BB05 5F049 MA15 NA18 NA20 NB05 RA02 RA08 SS02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハー上に形成された複数のMOS型
    固体撮像素子の検査方法であって、 各MOS型固体撮像素子の光電変換素子のアノード側か
    らディジタル信号を入力し、 各MOS型固体撮像素子毎に順に、MOS型固体撮像素
    子の垂直走査器と水平走査器により縦方向のスイッチ動
    作を行う第1のMOSトランジスタと横方向のスイッチ
    動作を行う第2のMOSトランジスタをオンとし、 各MOS型固体撮像素子を通過した信号を順番に検査す
    ることにより、各MOS型固体撮像素子の良否を判別す
    ることを特徴とするMOS型固体撮像素子の検査方法。
  2. 【請求項2】 プローブ検査工程のDC検査と画像検査
    の間で実施することを特徴とする請求項1に記載のMO
    S型固体撮像素子の検査方法。
  3. 【請求項3】 光を電荷に変換する光電変換素子と縦方
    向のスイッチ動作を行う第1のMOSトランジスタで構
    成した画素を、2次元のマトリックス状に配置し、前記
    第1のMOSトランジスタを制御する垂直走査器と、横
    方向のスイッチ動作を行う第2のMOSトランジスタを
    制御する水平走査器を備えたMOS型固体撮像素子の検
    査方法であって、 各光電変換素子のアノード側からデジタル信号を入力
    し、 前記垂直走査器と水平走査器により、各光電変換素子毎
    に、第1のMOSトランジスタと第2のMOSトランジ
    スタを順番にオンとし、 各光電変換素子を通過した信号を順番に検査することに
    より、光電変換素子の電気的な不良箇所を特定すること
    を特徴とするMOS型固体撮像素子の検査方法。
  4. 【請求項4】 光を電荷に変換する撮像部である光電変
    換素子と縦方向のスイッチ動作を行うための第1のMO
    Sトランジスタで構成した画素を、2次元のマトリック
    ス状に配置し、前記第1のMOSトランジスタを制御す
    る垂直走査器と、横方向のスイッチ動作を行う第2のM
    OSトランジスタを制御する水平走査器を備えたMOS
    型固体撮像素子であって、 各光電変換素子のアノード側を共通に接続し、 この各光電変換素子のアノード側にノーマルモードとテ
    ストモードの切り替え回路を付加し、前記テストモード
    時に、光電変換素子のアノード側から各光電変換素子へ
    デジタル信号を入力可能な構成としたことを特徴とする
    MOS型固体撮像素子。
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