JP2006128244A - 固体撮像装置の検査方法および固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光を照射して実際に撮像を行う検査では、光源の制御が必要であったり、実使用時の蓄積時間だけ待たなければならなかったりするため検査に時間がかかり過ぎり、また通常のロジックテスタでなく、検査用の高精度の光源が搭載された特殊なシステムを導入する必要があるため設備投資が大きくなる。
【解決手段】CMOSイメージセンサ10の非撮像状態において、フォトダイオード111に画素単位で電荷の注入を行うことで、ストライプパターンやチェッカパターンを実現し、電荷が注入された画素と電荷が注入されない画素の各出力信号に基づいて検査を行うようにする。
【選択図】図7

Description

本発明は、固体撮像装置の検査方法及び固体撮像装置に関し、特にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサに代表されるX−Yアドレス型固体撮像装置の検査方法およびX−Yアドレス型固体撮像装置に関する。
従来、固体撮像装置の検査、特に量産選別検査では、固体撮像装置に対して光を照射して実際に撮像を行い、そのときの撮像信号を用いて行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。この検査方法によれば、実使用条件に近い状態で検査が行われるとともに、実際に撮像された画情報に基づいてデバイスの良否判定が行われるため、量産選別に当たっての選別基準を設定し易くなる。
特開2001−258053号公報
しかしながら、上述した従来の検査方法では、光源の制御が必要であったり、実使用時の蓄積時間だけ待たなければならなかったりするため検査に時間がかかり過ぎる。また、通常のロジックテスタでなく、検査用の高精度の光源が搭載された特殊なシステムを導入する必要があるため、設備投資が大きくなる。これらの理由により、固体撮像装置の検査には多大なコストが必要となる。
特に、画素の情報を行単位で読み出すCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや列並列型CMOSイメージセンサでは、水平方向の隣接画素間の混色等の検査を行うために、撮像により、水平方向の隣接画素の光電変換素子に異なる蓄積状態を作り出そうすると、光軸の少しのずれも許されず、また、反射や透過や回折により高いコントラストが期待できない。したがって、撮像検査では、一様な画像が用いられることになるため、隣接画素のリークに起因した欠陥は検出しにくい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、固体撮像装置に光を照射して実際に撮像を行わなくても検査が可能であるとともに、隣接画素間の混色やリーク等に起因する欠陥の有無の検査を行うことが可能な固体撮像装置の検査方法を提供することにある。
本発明による固体撮像装置の検査方法は、画素が行列状に配置されてなり、前記画素の光電変換素子で光電変換された電荷を電気信号に変換して信号線に出力する固体撮像装置の検査方法であって、前記固体撮像装置の非撮像状態において、前記光電変換素子に画素単位で電荷を注入し、前記電荷が注入された画素と前記電荷が注入されない画素の各出力信号に基づいて画素の検査を行うようにする。
上記構成の固体撮像装置の検査方法において、固体撮像装置の非撮像状態において、光電変換素子に画素単位で電荷の注入が行えることで、固体撮像装置に光を照射して実際に撮像を行わなくても、注入した電荷に基づいて検査を行うことが可能になる。しかも、例えば隣接する画素間において異なる電荷蓄積状態を意図的に作り出せるため、従来の一様画像を用いる方法では困難であった検査、即ち隣接画素間の混色やリーク等に起因する欠陥の有無の検査が可能になる。
本発明によれば、固体撮像装置に対して光を照射して実際に撮像を行わなくても、画素単位で注入した電荷に基づいて検査を行うことが可能なことにより、検査(テスト)時間を短縮できるためコストを低減でき、また検査用光源が必要なく、通常のロジックテスタでも検査が可能であるため設備投資も小さくて済む。
しかも、隣接画素間の混色やリーク等に起因する欠陥の有無の検査が可能であるとともに、電荷の注入によって隣接画素間にコントラストが高い蓄積状態を作り出すことができることから、余計な画像処理を行わなくても不良品の選別が可能であるため、良品/不良品を容易に判別でき、不良品の流出率を低下できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る検査システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本例に係る検査システムでは、検査対象となるX−Yアドレス型固体撮像装置、例えばCMOSイメージセンサ10の検査を、通常のロジックテスタ20を用いて行うものとする。
ロジックテスタ20は、CMOSイメージセンサ10がセットされるI/F(インターフェース)ボード21と、テストベクタ発生器22と、出力判定部23とを有する構成となっている。テストベクタ発生器22は、CMOSイメージセンサ10に対してI/Fボード21を介してテストベクタ情報(制御信号や書き込み情報等)を与える。出力判定部23は、良品/不良品の判定基準となる基準パターンを持っており、CMOSイメージセンサ10から出力される画素情報についての実際の検査パターンを上記基準パターンと比較することによって良否の判定を行う。
図2は、CMOSイメージセンサの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、本例に係るCMOSイメージセンサ10は、光電変換素子である例えばフォトダイオード(PD)を含む画素11、当該画素11が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部12、垂直選択回路13、信号処理回路であるカラム回路14、水平選択回路15、水平信号線16、出力回路17、タイミングジェネレータ(TG)18および通信部19等を有する構成となっている。画素アレイ部12には、行列状の画素配列に対して列ごとに垂直信号線121が配線されている。
図3は、画素11の構成の一例を示す回路図である。図3から明らかなように、本例に係る画素11Aは、光電変換素子、例えばフォトダイオード(PD)111に加えて、例えば転送トランジスタ112、リセットトランジスタ113および増幅トランジスタ114の3つのトランジスタを有する画素回路となっている。ここでは、これらトランジスタ112〜114として、例えばNchMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ112は、フォトダイオード111で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲートに転送パルスφTRGが与えられることによってFD(フローティングディフュージョン)部116に転送する。リセットトランジスタ113は、FD部116と選択電源SELVDDとの間に接続され、フォトダイオード111からの信号電荷の転送に先立って、ゲートにφリセットパルスRSTが与えられることによってFD部116の電位をリセットする。
増幅トランジスタ114は、選択電源SELVDDが高レベル(VDD)になることによって画素の選択をなし、リセットトランジスタ113によるリセット後のFD部116の電位をリセットレベルとして、さらに転送トランジスタ112による電荷転送後のFD部116の電位を信号レベルとして垂直信号線121に出力する。
図4は、画素11の構成の一例を示す回路図である。図4から明らかなように、本例に係る画素11Bは、光電変換素子、例えばフォトダイオード(PD)111に加えて、例えば転送トランジスタ112、リセットトランジスタ113、増幅トランジスタ114および選択トランジスタ115の4つのトランジスタを有する画素回路となっている。ここでは、これらトランジスタ112〜115として、例えばNchMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ112は、フォトダイオード111で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲートに転送パルスφTRGが与えられることによってFD部116に転送する。リセットトランジスタ113は、FD部116と電源VDDとの間に接続され、フォトダイオード111からの信号電荷の転送に先立って、ゲートにリセットパルスφRSTが与えられることによってFD部116の電位をリセットする。
増幅トランジスタ114は、リセットトランジスタ113によるリセット後のFD部116の電位をリセットレベルとして、さらに転送トランジスタ112による電荷転送後のFD部116の電位を信号レベルとして出力する。選択トランジスタ115は、ゲートに選択パルスφSELが与えられることによって画素11を選択し、増幅トランジスタ114から順に供給されるリセットレベルおよび信号レベルを垂直信号線121に出力する。選択トランジスタ115については、増幅トランジスタ114のドレインと電源VDDとの間に接続した構成を採ることも可能である。
再び図2において、垂直選択回路13は、シフトレジスタなどによって構成され、画素11の転送トランジスタ112を駆動する転送信号や、リセットトランジスタ113を駆動するリセット信号などの制御信号を行単位で順次出力することによって画素アレイ部12の各画素11を行単位で選択駆動する。カラム回路14は、画素アレイ部12の水平方向の画素ごと、即ち垂直信号線121ごとに配される信号処理回路であり、例えばS/H(サンプルホールド)回路およびCDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)回路などによって構成される。
水平選択回路15は、シフトレジスタなどによって構成され、カラム回路14を通して出力される各画素11の信号を順次選択して水平信号線16に出力させる。なお、図2では、図面の簡略化のため、水平選択スイッチについては図示を省略している。この水平選択スイッチは、水平選択回路15によって列単位で順次オン/オフ駆動される。
水平選択回路15による選択駆動により、カラム回路14が列ごとに順次出力される画素11の信号は、水平信号線16を通して出力回路17に供給され、当該出力回路17で増幅などの信号処理が施された後、デバイス外部へ出力される。タイミングジェネレータ18は、各種のタイミング信号を生成し、これら各種のタイミング信号を基に垂直選択回路13、カラム回路14および水平選択回路15などの駆動制御を行う。通信部19は、ロジックテスタ20のテストベクタ発生器22との間で通信を行い、当該テストベクタ発生器22からのテストベクタ情報をタイミングジェネレータ18に伝達する。
次に、上記構成のCMOSイメージセンサ10における通常駆動時の動作について、3トランジスタ構成(図3)の画素11Aを用いた場合を例に挙げて図5および図6を用いて説明する。図5は、通常駆動時の駆動波形を示すタイミングチャートである。図6は、画素各部のポテンシャルの一例を示すポテンシャル図である。
3トランジスタ構成の画素11Aの場合には、選択電源SELVDDの電源電圧が可変であり、選択電源SELVDDが“H”レベル(VDD)のときに画素11Aが選択状態となり、選択電源SELVDDが“L”レベル(GND)のときに画素11Aが非選択状態となる。
先ず、電子シャッタ時には、選択電源SELVDDが“H”レベルの状態でリセットパルスφRSTおよび転送パルスφTRGが共に“H”レベルになることで、転送トランジスタ112およびリセットトランジスタ113がオン状態となるため、フォトダイオード(PD)111に溜まった電荷が全て転送トランジスタ112、FD部116およびリセットトランジスタ113を通して選択電源SELVDDへ逃げる。その結果、フォトダイオード111が空になる。
その後、蓄積期間に入る。蓄積期間に入ると、フォトダイオード111では、光が照射されることで光電変換が行われ、入射光量に応じた電荷量の信号電荷がフォトダイオード111に蓄積される。そして、ある蓄積時間が経過した後読出し期間に入る。
読出し時には、先ず、選択電源SELVDDが“H”レベルになることで、画素11Aが行単位で選択される。次に、リセットパルスφRSTが“H”レベルになることで、リセットトランジスタ113がオン状態となり、FD部116の電荷がリセットトランジスタ113を通して選択電源SELVDDへ逃げるため、FD部116がリセットされる。このリセット時のFD部116の電位がP(プリセット)相の電圧として増幅トランジスタ114を介して垂直信号線121に出力される。
次に、リセットパルスφRSTが“L”レベルに遷移し、しかる後転送パルスφTRGが“H”レベルになることで、転送トランジスタ112がオン状態となり、フォトダイオード111に溜まった電荷(電子)が全てFD部116に転送される。この転送時(読出し時)のFD部116の電位がD(データ)相の電圧として増幅トランジスタ114を介して垂直信号線121に出力される。
このとき、D相の電圧はフォトダイオード111に溜まっていた電荷に対応した電位分だけP相の電圧から変化する。したがって、P相の電圧からD相の電圧を差し引いた差分が、フォトダイオード111で光電変換された本来の信号成分となる。このP相の電圧からD相の電圧を差し引く処理は、先述したカラム回路14で行われる。
以上がCMOSイメージセンサ10の基本的な構成および動作であり、このままでは、当該CMOSイメージセンサ10の量産選別検査を行うには、従来技術で述べたように、CMOSイメージセンサ10に対して光を照射して実際に撮像を行い、そのときの撮像信号を用いて行わなければならない。
これに対して、本発明に係る検査方法では、非撮像状態でも量産選別検査を実現できるようにするために、CMOSイメージセンサ10の非撮像状態において、フォトダイオード111に画素単位で電荷を注入できるようにし、電荷が注入された画素と電荷が注入されない画素の各出力信号に基づいて画素の検査を行うようにしている。
この検査方法を実現するために、本発明では、画素11Aの駆動パルスに工夫を凝らすことで、画素11Aに対して光を照射しなくてもフォトダイオード111に電荷(本例では、電子)を注入できるようにしている。
具体的には、選択電源SELVDDを“L”レベルにした状態で、リセットパルスφRSTおよび転送パルスφTRGが共に“H”レベルにし、転送トランジスタ112およびリセットトランジスタ113をオン状態にする。これにより、選択電源SELVDDからリセットトランジスタ113、FD部116および転送トランジスタ112を通してフォトダイオード111に電荷(ここでは、電子)が流入するため、フォトダイオード111が電荷で満たされる。
ただし、先述した動作説明から明らかなように、通常のCMOSイメージセンサ10では、画素11Aの選択が行単位で行われる構成となっていることから、上述した電荷注入動作によって、同じ行の画素に対して一様に同じ量の電荷が注入されることになる。そこで、本発明では、電荷の注入を各列独立に行えるようにしている。
具体的には、転送トランジスタ112およびリセットトランジスタ113を共にオン状態にすることで、選択電源SELVDDからのフォトダイオード111への電荷(電子)の注入を可能にしている訳であるから、転送トランジスタ112のオフ/オフ制御を列ごとに行うことで、電荷の注入を各列独立に行えるようにしている。
このように、画素11Aに対して光を照射しなくてもフォトダイオード111に電荷を注入できるようにするとともに、電荷の注入を各列独立に行えるようにすることで、水平方向において画素単位で異なった電荷注入状態を作成でき、垂直方向については元々独立に制御できることから、画素単位での電荷注入状態として、DRAM試験等でなじみのあるストライプパターンやチェッカパターンの作成が可能となる。
一例として、チェッカパターンを用いた場合の不良検出の概念を図7に示す。先ずは、先に述べたように、画素単位での電荷注入によりチェッカパターンを作成する(A)。そして、CMOSイメージセンサ10から画素の情報を読み出したとき、書き込んだとおりのチェッカパターンとなっていれば良品である。もし、白のはずの画素が黒やグレーであった場合(B)には画素間リーク(混色)のある疑いが大きい。これは一様な画像からでは検出は不可能な場合がある。また、画素間リークに起因する横筋不良(C)・縦筋不良(D)も容易に検出できる。
上述したように、CMOSイメージセンサ10の非撮像状態において、フォトダイオード111に画素単位で電荷の注入が行えることで、CMOSイメージセンサ10に光を照射して実際に撮像を行わなくても、電荷が注入された画素と電荷が注入されない画素の各出力信号に基づいて検査を行うことが可能になるため、検査(テスト)時間を短縮できるためコストを低減でき、また検査用光源が必要なく、通常のロジックテスタでも検査が可能であるため設備投資も小さくて済む。
しかも、例えば隣接する画素間において異なる電荷蓄積状態を意図的に作り出すことができるため、従来の一様画像を用いる方法では困難であった検査、即ち隣接画素間の混色やリーク等に起因する欠陥の有無の検査を行えるとともに、電荷の注入によって隣接画素間にコントラストが高い蓄積状態を作り出すことができることから、余計な画像処理を行わなくても不良品の選別が可能であるため、良品/不良品を容易に判別でき、不良品の流出率を低下できる。
[応用例]
ところで、転送ゲートである転送トランジスタ112の駆動(オフ/オフ制御)を列ごとに行うには、垂直走査回路13から出力される転送パルスφTRGを各画素11に伝送する制御線を各列独立に配線する必要がある。当該制御線を各列独立に配線すると、配線数が増えることにつながり、配線数が増えると、画素11の開口率低下を招くため、感度の低下をきたすことになる。
そこで、隣接画素間のリークに特化して、ストライプパターンやチェッカパターンを実現できる最低限の応用例として、転送パルスφTRGを伝送する制御線として、行ごとに2本の制御線を配線し、これら2本の制御線によって奇数列の転送トランジスタ112と偶数列の転送トランジスタ112とを別々に駆動(オン/オフ制御)するようにする。
換言すれば、CMOSイメージセンサ10を、転送パルスφTRGを転送トランジスタ112に奇数列ごとに伝送する第1の制御線と、転送パルスφTRGを転送トランジスタ112に偶数列ごとに伝送する第2の制御線とを行ごとに配線した構成とすることで、画素11の開口率低下を最低限に抑えつつ、画素単位での電荷注入によってストライプパターンやチェッカパターンを実現できるようにする。
具体的には、図8に示すように、行列状の画素配列のm行目の場合を例に挙げて説明すると、m行目の画素行に対して転送パルスφTRGを転送トランジスタ112に制御線として、2本の制御線31o,31eを配線する。一方の制御線31oには奇数列の転送トランジスタ112の各ゲートを接続し、他方の制御線31eには偶数列の転送トランジスタ112の各ゲートを接続する。
一方、垂直選択回路13からは、選択電源SELVDDが“L”レベルとなる電荷注入の期間において、電荷の注入を行うか否かによって“H”レベルまたは“L”レベルとなる転送パルスφTRGm−o,φTRGm−eが出力される。これら転送パルスφTRGm−o,φTRGm−eは、制御線31o,31eによって奇数列または偶数列の転送トランジスタ112に伝送される。
ここで、フォトダイオード111に電荷の注入を行う場合には、図9に示すように、選択電源SELVDDが“L”レベルとなる電荷注入の期間において、リセットパルスφRSTを“H”レベルするとともに、転送パルスφTRGを“L”レベルのまま、即ち転送パルスφTRGを立てない。すると、転送パルスφTRGを立てない列の画素では、リセットトランジスタ113がオン状態となっても、転送トランジスタ112がオフ状態のままであるために、選択電源SELVDDからの電荷の注入が行われず、フォトダイオード(PD)111が空のままとなる。このときのフォトダイオード111の出力信号は、黒レベルの信号となる。
一方、フォトダイオード111に電荷の注入を行う場合には、図10に示すように、電荷注入の期間においてリセットパルスφRSTを“H”レベルするとともに、転送パルスφTRGを“H”レベルとする、即ち転送パルスφTRGを立てる。すると、転送パルスφTRGを立てた列の画素では、転送トランジスタ112およびリセットトランジスタ113が共にオン状態になるため、選択電源SELVDDからFD部116を通してフォトダイオード111に対して電荷の注入が行われ、フォトダイオード111が電荷で満杯になる。このときのフォトダイオード111の出力信号は、白レベルの信号となる。
このようにして、2本の制御線31o,31eによって奇数列の転送トランジスタ112と偶数列の転送トランジスタ112とを別々に駆動することにより、画素11の開口率低下を最低限に抑えつつ、画素単位での電荷注入によってストライプパターンやチェッカパターンを実現できるため、これらパターンに基づいて画素間リークに起因する縦筋不良や横筋不良を容易に検出できる。
なお、画素単位での電荷注入によってストライプパターンを実現するには、電荷を注入する列と注入しない列を各行ごとに固定とすれば良く、またチェッカパターンを実現するには、電荷を注入する列と注入しない列を行ごとに交互に入れ換えるようにすれば良い。
なお、上記実施形態では、3トランジスタ構成の画素11Aを用いた場合を例に挙げて説明したが、4トランジスタ構成の画素11B(図4)を用いた場合にも、同様のことが言える。ただし、4トランジスタ構成の画素11Bの場合には、本来画素の電源VDDが固定である。したがって、電源VDDの電圧値をVDDとGND(0V)で切り替え可能な構成とし、電荷の注入期間で当該電源VDDをGNDに切り替えるようにすれば良い。
また、上記実施形態では、CMOSイメージセンサ10を検査対象の固体撮像装置としたが、検査対象としてはCMOSイメージセンサに限られるものではなく、画素が行列状に配置されてなり、当該画素の光電変換素子で光電変換された電荷を電気信号に変換して信号線に出力するX−Yアドレス型固体撮像装置全般が本発明の検査対象となる。
本発明に係る検査システムの構成の概略を示すブロック図である。 本発明の検査対象となるCMOSイメージセンサの構成の一例を示すブロック図である。 画素の構成の一例を示す回路図であり、3トランジスタ構成の場合を示している。 画素の構成の他の例を示す回路図であり、4トランジスタ構成の場合を示している。 通常駆動時の駆動波形を示すタイミングチャートである。 画素各部のポテンシャルの一例を示すポテンシャル図である。 チェッカパターンを用いた場合の不良検出の概念を示す図である。 本発明の応用例に係る構成を示す回路図である。 電荷の注入を行わない場合のタイミングチャートである。 電荷の注入を行う場合のタイミングチャートである。
符号の説明
10…CMOSイメージセンサ、11…画素、12…画素アレイ部、13…垂直選択回路、14…カラム回路(信号処理回路)、15…水平選択回路、16…水平信号線、18…タイミングジェネレータ(TG)、20…ロジックテスタ、21…I/F(インターフェース)ボード、22…テストベクタ発生器、23…出力判定部

Claims (6)

  1. 画素が行列状に配置されてなり、前記画素の光電変換素子で光電変換された電荷を電気信号に変換して信号線に出力する固体撮像装置の検査方法であって、
    前記固体撮像装置の非撮像状態において、前記光電変換素子に画素単位で電荷を注入する第1ステップと、
    前記電荷が注入された画素と前記電荷が注入されない画素の各出力信号に基づいて画素の検査を行う第2ステップと
    を有することを特徴とする固体撮像装置の検査方法。
  2. 前記第1ステップでは、前記画素を行単位で選択するとともに、電荷を注入する画素を列ごとに変える
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の検査方法。
  3. 前記第1ステップでは、電荷を注入する画素を1画素おきとする
    ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置の検査方法。
  4. 前記画素は、前記光電変換素子とフローティングディフュージョン領域との間に設けられた転送ゲートを有し、
    前記第1ステップでは、前記転送ゲートを奇数列の制御線と偶数列の制御線とによって別々に制御することにより、電源から前記転送ゲートを介して前記光電変換素子に電荷を注入する
    ことを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置の検査方法。
  5. 光電変換素子とフローティングディフュージョン領域との間に設けられた転送ゲートを有する画素が行列状に配置されてなり、前記光電変換素子で光電変換された電荷を電気信号に変換して出力する画素アレイ部と、
    前記画素アレイ部の垂直画素列ごとに配線され、前記画素から電気信号が出力される信号線群と、
    前記画素アレイ部の各画素を垂直走査しつつ、行ごとに配線された制御線を通して前記転送ゲートを列ごとに駆動する垂直選択回路と
    を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  6. 前記制御線として、前記転送ゲートを駆動する信号を当該転送ゲートに奇数列ごとに伝送する第1の制御線と、前記転送ゲートを駆動する信号を当該転送ゲートに偶数列ごとに伝送する第2の制御線とが行ごとに配線されている
    ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置。
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