JP2001007783A - 同期検出装置およびそれを備える無線装置 - Google Patents

同期検出装置およびそれを備える無線装置

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JP2001007783A
JP2001007783A JP17739999A JP17739999A JP2001007783A JP 2001007783 A JP2001007783 A JP 2001007783A JP 17739999 A JP17739999 A JP 17739999A JP 17739999 A JP17739999 A JP 17739999A JP 2001007783 A JP2001007783 A JP 2001007783A
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Yasutaka Ogawa
恭孝 小川
Takeo Okane
武雄 大鐘
Toshihiko Nishimura
寿彦 西村
Yoshiharu Doi
義晴 土居
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Hokkaido University NUC
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Hokkaido University NUC
Sanyo Electric Co Ltd
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合
に、同期を確立することが可能な同期検出装置を提供す
る。 【解決手段】 送受信される複数のデジタル送信信号の
各々は、対応するユーザごとに異なるトレーニングシン
ボル列を有している。同期検出装置32は、複数のユー
ザにそれぞれ対応する複数の相関検出器32.1〜3
2.Mを備える。複数の相関検出器の各々は、複数のデ
ジタル送信信号を含む入力信号ujを受けるトランスバ
ーサルフィルタを備える。乗算器304.1〜304.
N+1は、複数のタップの各々からの信号を一方入力に
受け、他方入力に対応するユーザのトレーニングシンボ
ル列{w(i)}をそれぞれ受ける。加算器310は、
乗算器304.1〜304.N+1からの信号を加算し
て、検出信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル通信に
おける同期タイミングを検出する同期検出装置およびそ
のような同期検出装置を備えて、リアルタイムにアンテ
ナ指向性を変更可能な無線装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信システムにおいて、周波
数の有効利用を図るべく種々の伝送チャネル割当方法が
提案されており、その一部のものは実用化されている。
【0003】図23は周波数分割多重接続(Frequency
Division Multiple Access:FDMA),時分割多重接
続(Time Division Multiple Access :TDMA)およ
びPDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配
置図である。
【0004】まず、図23を参照して、FDMA,TD
MAおよびPDMAについて簡単に説明する。図23
(a)はFDMAを示す図であって、異なる周波数f1
〜f4の電波でユーザ1〜4のアナログ信号が周波数分
割されて伝送され、各ユーザ1〜4の信号は周波数フィ
ルタによって分離される。
【0005】図23(b)に示すTDMAにおいては、
各ユーザのデジタル化された信号が、異なる周波数f1
〜f4の電波で、かつ一定の時間(タイムスロット)ご
とに時分割されて伝送され、各ユーザの信号は周波数フ
ィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同
期とにより分離される。
【0006】一方、最近では、携帯型電話機の普及によ
り電波の周波数利用効率を高めるために、PDMA方式
が提案されている。このPDMA方式は、図23(c)
に示すように、同じ周波数における1つのタイムスロッ
トを空間的に分割して複数のユーザのデータを伝送する
ものである。このPDMAでは各ユーザの信号は周波数
フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間
同期とアダプティブアレイ(adaptive array)などの相
互干渉除去装置とを用いて分離される。
【0007】このようなアダプティブアレイ無線基地局
の動作原理については、たとえば下記の文献に説明され
ている。
【0008】B. Widrow, et al. :“Adaptive Antenna
Systems, ”Proc. IEEE, vol.55,No.12, pp.2143-2159
(Dec. 1967 ). S. P. Applebaum :“Adaptive Arrays ”, IEEE Tran
s. Antennas & Propag., vol.AP-24, No.5, pp.585-598
(Sept. 1976). O. L. Frost, III:“Adaptive Least Squares Optimiz
ation Subject to Linear Equality Constraints, ”SE
L-70-055, Technical Report, No.6796-2, Information
System Lab., Stanford Univ.(Aug. 1970 ). B. Widrow and S. D. Stearns :“Adaptive Signal Pr
ocessing, ”Prentice-Hall, Englewood Cliffs (198
5). R. A. Monzingo and T. W. Miller :“Introduction t
o Adaptive Arrays,”John Wiley & Sons, New York
(1980). J. E. Hudson:“Adaptive Array Principles,”Peter
Peregrinus Ltd., London (1981). R. T. Compton, Jr.:“Adaptive Antennas − Concept
s and Performance,”Prentice-Hall, Englewood Cliff
s (1988). E. Nicolau and D. Zaharia:“Adaptive Arrays,” El
sevier, Amsterdam(1989). 図24は、このようなアダプティブアレイ無線基地局の
動作原理を概念的に示す模式図である。図24におい
て、1つのアダプティブアレイ無線基地局1は、n本の
アンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nからなるアレイア
ンテナ2を備えており、その電波が届く範囲を第1の斜
線領域3として表わす。一方、隣接する他の無線基地局
6の電波が届く範囲を第2の斜線領域7として表わす。
【0009】領域3内で、ユーザAの端末である携帯電
話機4とアダプティブアレイ無線基地局1との間で電波
信号の送受信が行なわれる(矢印5)。一方、領域7内
で、他のユーザBの端末である携帯電話機8と無線基地
局6との間で電波信号の送受信が行なわれる(矢印
9)。
【0010】ここで、たまたまユーザAの携帯電話機4
の電波信号の周波数とユーザBの携帯電話機8の電波信
号の周波数とが等しいとき、ユーザBの位置によって
は、ユーザBの携帯電話機8からの電波信号が領域3内
で不要な干渉信号となり、ユーザAの携帯電話機4とア
ダプティブアレイ無線基地局1との間の電波信号に混入
してしまうことになる。
【0011】このように、ユーザAおよびBの双方から
の混合した電波信号を受信したアダプティブアレイ無線
基地局1では、何らかの処理を施さなければ、ユーザA
およびBの双方からの信号が混じった信号を出力するこ
ととなり、本来通話すべきユーザAの通話が妨げられる
ことになる。
【0012】[従来のアダプティブアレイアンテナの構
成および動作]アダプティブアレイ無線基地局1では、
このユーザBからの信号を出力信号から除去するため
に、次のような処理を行なっている。図25は、アダプ
ティブアレイ無線基地局1の構成を示す概略ブロック図
である。
【0013】まず、ユーザAからの信号をA(t)、ユ
ーザBからの信号をB(t)とすると、図24のアレイ
アンテナ2を構成する第1のアンテナ♯1での受信信号
x1(t)は、次式のように表わされる: x1(t)=a1×A(t)+b1×B(t) ここで、a1,b1は、後述するようにリアルタイムで
変化する係数である。
【0014】次に、第2のアンテナ♯2での受信信号x
2(t)は、次式のように表わされる: x2(t)=a2×A(t)+b2×B(t) ここで、a2,b2も同様にリアルタイムで変化する係
数である。
【0015】次に、第3のアンテナ♯3での受信信号x
3(t)は、次式のように表わされる: x3(t)=a3×A(t)+b3×B(t) ここで、a3,b3も同様にリアルタイムで変化する係
数である。
【0016】同様に、第nのアンテナ♯nでの受信信号
xn(t)は、次式のように表わされる: xn(t)=an×A(t)+bn×B(t) ここで、an,bnも同様にリアルタイムで変化する係
数である。
【0017】上記の係数a1,a2,a3,…,an
は、ユーザAからの電波信号に対し、アレイアンテナ2
を構成するアンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nのそれ
ぞれの相対位置が異なるため(たとえば、各アンテナ同
士は互いに、電波信号の波長の5倍、すなわち1メート
ル程度の間隔をあけて配されている)、それぞれのアン
テナでの受信強度に差が生じることを表わしている。
【0018】また、上記の係数b1,b2,b3,…,
bnも同様に、ユーザBからの電波信号に対し、アンテ
ナ♯1,♯2,♯3,…,♯nのそれぞれでの受信強度
に差が生じることを表わしている。各ユーザは移動して
いるため、これらの係数はリアルタイムで変化する。
【0019】それぞれのアンテナで受信された信号x1
(t),x2(t),x3(t),…,xn(t)は、
対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,…,
10−nを介してアダプティブアレイ無線基地局1を構
成する受信部1Rに入り、ウエイトベクトル制御部11
に与えられるとともに、対応する乗算器12−1,12
−2,12−3,…,12−nの一方入力にそれぞれ与
えられる。
【0020】これらの乗算器の他方入力には、ウエイト
ベクトル制御部11からそれぞれのアンテナでの受信信
号に対する重みw1,w2,w3,…,wnが印加され
る。これらの重みは、後述するように、ウエイトベクト
ル制御部11により、リアルタイムで算出される。
【0021】したがって、アンテナ♯1での受信信号x
1(t)は、乗算器12−1を経て、w1×(a1A
(t)+b1B(t))となり、アンテナ♯2での受信
信号x2(t)は、乗算器12−2を経て、w2×(a
2A(t)+b2B(t))となり、アンテナ♯3での
受信信号x3(t)は、乗算器12−3を経て、w3×
(a3A(t)+b3B(t))となり、さらにアンテ
ナ♯nでの受信信号xn(t)は、乗算器12−nを経
て、wn×(anA(t)+bnB(t))となる。
【0022】これらの乗算器12−1,12−2,12
−3,…,12−nの出力は、加算器13で加算され、
その出力は下記のようになる: w1(a1A(t)+b1B(t))+w2(a2A
(t)+b2B(t))+w3(a3A(t)+b3B
(t))+…+wn(anA(t)+bnB(t)) これを信号A(t)に関する項と信号B(t)に関する
項とに分けると次のようになる: (w1a1+w2a2+w3a3+…+wnan)A
(t)+(w1b1+w2b2+w3b3+…+wnb
n)B(t) ここで、後述するように、アダプティブアレイ無線基地
局1は、ユーザA,Bを識別し、所望のユーザからの信
号のみを抽出できるように上記重みw1,w2,w3,
…,wnを計算する。たとえば、図25の例では、ウエ
イトベクトル制御部11は、本来通話すべきユーザAか
らの信号A(t)のみを抽出するために、係数a1,a
2,a3,…,an,b1,b2,b3,…,bnを定
数とみなし、信号A(t)の係数が全体として1、信号
B(t)の係数が全体として0となるように、重みw
1,w2,w3,…,wnを計算する。
【0023】すなわち、ウエイトベクトル制御部11
は、下記の連立一次方程式を解くことにより、信号A
(t)の係数が1、信号B(t)の係数が0となる重み
w1,w2,w3,…,wnをリアルタイムで算出す
る: w1a1+w2a2+w3a3+…+wnan=1 w1b1+w2b2+w3b3+…+wnbn=0 この連立一次方程式の解法の説明は省略するが、先に列
挙した文献に記載されているとおり周知であり、現にア
ダプティブアレイ無線基地局において既に実用化されて
いるものである。
【0024】このように重みw1,w2,w3,…,w
nを設定することにより、加算器13の出力信号は下記
のとおりとなる: 出力信号=1×A(t)+0×B(t)=A(t) [ユーザの識別、トレーニング信号]なお、前記のユー
ザA,Bの識別は次のように行なわれる。
【0025】図26は、携帯電話機の電波信号のフレー
ム構成を示す概略図である。携帯電話機の電波信号は大
きくは、無線基地局にとって既知の信号系列からなるプ
リアンブルと、無線基地局にとって未知の信号系列から
なるデータ(音声など)とから構成される。
【0026】プリアンブルの信号系列は、当該ユーザが
無線基地局にとって通話すべき所望のユーザかどうかを
見分けるための情報の信号系列を含んでいる。アダプテ
ィブアレイ無線基地局1のウエイトベクトル制御部11
(図25)は、メモリ14から取出したユーザAに対応
したトレーニング信号と、受信した信号系列とを対比
し、ユーザAに対応する信号系列を含んでいると思われ
る信号を抽出するようにウエイトベクトル制御(重みの
決定)を行なう。このようにして抽出されたユーザAの
信号は、出力信号SRX(t)としてアダプティブアレイ
無線基地局1から外部出力される。
【0027】一方、図25において、外部からの入力信
号STX(t)は、アダプティブアレイ無線基地局1を構
成する送信部1Tに入り、乗算器15−1,15−2,
15−3,…,15−nの一方入力に与えられる。これ
らの乗算器の他方入力にはそれぞれ、ウエイトベクトル
制御部11により先に受信信号に基づいて算出された重
みw1,w2,w3,…,wnがコピーされて印加され
る。
【0028】これらの乗算器によって重み付けされた入
力信号は、対応するスイッチ10−1,10−2,10
−3,…,10−nを介して、対応するアンテナ♯1,
♯2,♯3,…,♯nに送られ、図24の領域3内に送
信される。
【0029】ここで、受信時と同じアレイアンテナ2を
用いて送信される信号には、受信信号と同様にユーザA
をターゲットとする重み付けがされているため、送信さ
れた電波信号はあたかもユーザAに対する指向性を有す
るかのようにユーザAの携帯電話機4により受信され
る。図27は、このようなユーザAとアダプティブアレ
イ無線基地局1との間での電波信号の授受をイメージ化
した図である。現実に電波が届く範囲を示す図24の領
域3に対比して、図27の仮想上の領域3aに示すよう
にアダプティブアレイ無線基地局1からはユーザAの携
帯電話機4をターゲットとして指向性を伴って電波信号
が放射されている状態がイメージされる。
【0030】デジタル移動通信システムであるPHSで
は、既に、以上説明したようなアダプティブアレイが実
用化されており、今後より多くのユーザ収容できるPD
MA方式の実現についても検討されている。このような
PDMA方式については、以下の文献に開示されてい
る。
【0031】(1) 鈴木、平出著、信学技報、vol. R
CS93-84, pp.37-44, Jan.1994 (2) S.C.Swales, M.A.Beach, D.J.Edwards, J.P.Mc
Geehan, IEEE Trans.Veh. Technol., vol. 39, pp.56-6
7, Feb.1990 (3) T.Ohgane, Y.Ogawa, and K.Itoh, Proc. VTC '
97, vol. 2, pp.725-729, May 1997
【0032】
【発明が解決しようとする課題】アダプティブアレイを
用いたPDMA(Path Division Multiple Access)方
式では、適応的に干渉ユーザへヌル方向を向けること
で、同一セル内で複数ユーザに同一チャネルを割当てる
ことが可能となる。
【0033】しかしながら、上述のようなPDMAをP
HSシステム(Personal Handy phone System)に適用す
る場合、PHSでは受信側にとって既知のプリアンブル
信号がすべてのユーザで同一であるため、複数のユーザ
が同一タイミングで通信を行なうと、ユーザの識別がで
きずMMSE基準(最小2乗誤差法)によるアダプティ
ブアレイのウエイト決定が不可能となる。
【0034】この対策として、それぞれのユーザが送信
タイミングに時間差を設けることで、各ユーザからの信
号を分離することが考えられる。同一チャネル収容され
るユーザは、順次増加していくため、最初にチャネルを
使用するユーザの同期は比較的容易である。以降に収容
されるユーザに対しては、チャネル割当の際に送信時間
差を設定することになるが、1シンボル程度の誤差が考
えられるため、正確なタイミングについては受信時に推
定しなければならない。このとき、受信信号には既存ユ
ーザの信号も含まれるため、正確な推定が困難になると
いう問題点があった。
【0035】本発明では、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであって、その目的は、複数のユ
ーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立する
ことが可能な同期検出装置を提供することである。
【0036】本発明の他の目的は、既に1ユーザが使用
しているPHSの上り回線通信用スロットに、PDMA
を用いてもう1ユーザを割当てる場合において、同期を
確立することが可能な無線装置を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】請求項1の同期検出装置
は、複数のユーザからの複数のデジタル送信信号の到来
タイミングを検出する同期検出装置であって、複数のデ
ジタル送信信号の各々は、対応するユーザごとに異なる
トレーニングシンボル列を有し、同期検出装置は、複数
のユーザにそれぞれ対応する複数の相関検出器を備え、
複数の相関検出器の各々は、複数のデジタル送信信号を
含む入力信号を受け、複数のタップを有する信号伝達経
路と、入力信号と複数のタップの各々からの信号を一方
入力に受け、他方入力に対応するユーザのトレーニング
シンボル列をそれぞれ受ける複数の乗算器と、複数の乗
算器からの信号を加算して、検出信号を生成する加算器
とを備える。
【0038】請求項2記載の同期検出装置は、請求項1
記載の同期検出装置の構成に加えて、複数の相関検出器
の各々は、複数のユーザの端末の波形成形フィルタの逆
特性を有し、複数のデジタル送信信号を含む受信信号を
受け、信号伝達経路に入力信号として与えるフィルタ回
路をさらに含む。
【0039】請求項3記載の同期検出装置は、請求項1
記載の同期検出装置の構成に加えて、複数の相関検出器
の各々は、検出信号を受けて、複数のユーザの端末の波
形成形フィルタの特性を除去する演算を行なう演算器を
さらに含む。
【0040】請求項4記載の同期検出装置は、複数のユ
ーザからの複数のデジタル送信信号の到来タイミングを
検出する同期検出装置であって、複数のデジタル送信信
号の各々は、トレーニングシンボル列を有し、複数のユ
ーザの端末の波形成形フィルタの逆特性を有し、複数の
送信信号を含む受信信号を受けてフィルタ処理するフィ
ルタ回路と、フィルタ回路の出力を入力信号として受
け、複数のタップを有する信号伝達経路と、入力信号と
複数のタップの各々からの信号を一方入力に受け、他方
入力にトレーニングシンボル列をそれぞれ受ける複数の
乗算器と、複数の乗算器からの信号を加算して、検出信
号を生成する加算器とを備える。
【0041】請求項5記載の同期検出装置は、複数のユ
ーザからの複数のデジタル送信信号の到来タイミングを
検出する同期検出装置であって、複数のデジタル送信信
号の各々は、トレーニングシンボル列を有し、複数のユ
ーザのうち同期を取ろうとする特定のユーザからの信号
の伝搬路をモデル化するためのデジタルフィルタと、デ
ジタルフィルタにトレーニングシンボル列を入力して得
られるレプリカ信号と複数の送信信号を含む受信信号と
の間の誤差信号に基づいて、伝搬路のインパルス応答を
推定し、デジタルフィルタを制御する制御回路とを備
え、制御回路は、インパルス応答に基づいて、特定のユ
ーザからの信号到達タイミングを推定する。
【0042】請求項6記載の同期検出装置は、複数のア
ンテナを有し、複数のユーザからの複数のデジタル送信
信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であっ
て、複数のデジタル送信信号の各々は、トレーニングシ
ンボル列を有し、トレーニングシンボル列を含み得る長
さを有する観測区間での各アンテナからの受信信号のサ
ンプリング値からなる複数の受信信号ベクトルの線型結
合により表現され、複数の受信信号ベクトルの各々と直
交するベクトルと、トレーニングシンボル列から生成さ
れる複数のモードベクトルとの直交化度を評価すること
により、特定のユーザからの信号到達タイミングを推定
する。
【0043】請求項7記載の無線装置は、リアルタイム
にアンテナ指向性を変更し、複数の端末との間で複数の
デジタル信号の送受信を時分割で行なう無線装置であっ
て、アレイ状に配置された複数のアンテナと、信号の受
信時に複数のアンテナを共用し、複数の端末にそれぞれ
対応する複数の受信回路とを備え、受信回路は、受信信
号の受信時に、複数のアンテナからの信号に基づいて、
複数の端末のうち特定の端末からの信号を分離するため
の受信信号分離回路を含み、複数のアンテナからの受信
信号を受け、複数の端末からの受信信号の到来タイミン
グを検出する受信タイミング検出回路をさらに備え、受
信タイミング検出回路は、到来タイミングの検知に基づ
いて、検知された端末に対応する受信回路の動作タイミ
ングを制御する。
【0044】請求項8記載の無線装置は、請求項7記載
の無線装置の構成に加えて、複数のデジタル信号の各々
は、対応する端末ごとに異なるトレーニングシンボル列
を有し、受信タイミング検出回路は、複数の端末にそれ
ぞれ対応する複数の相関検出器を備え、複数の相関検出
器の各々は、複数のデジタル信号を含む入力信号を受
け、複数のタップを有する信号伝達経路と、入力信号と
複数のタップの各々からの信号を一方入力に受け、他方
入力に対応する端末のトレーニングシンボル列をそれぞ
れ受ける複数の乗算器と、複数の乗算器からの信号を加
算して、検出信号を生成する加算器とを含む。
【0045】請求項9記載の無線装置は、請求項8記載
の無線装置の構成に加えて、複数の相関検出器の各々
は、複数の端末の波形成形フィルタの逆特性を有し、複
数のデジタル信号を含む受信信号を受け、信号伝達経路
に入力信号として与えるフィルタ回路をさらに含む。
【0046】請求項10記載の無線装置は、請求項8記
載の無線装置の構成に加えて、複数の相関検出器の各々
は、検出信号を受けて、複数の端末の波形成形フィルタ
の特性を除去する演算を行なう演算器をさらに含む。
【0047】請求項11記載の無線装置は、請求項7記
載の無線装置の構成に加えて、複数のデジタル信号の各
々は、トレーニングシンボル列を有し、受信タイミング
検出回路は、複数のユーザの端末の波形成形フィルタの
逆特性を有し、複数のデジタル信号を含む受信信号を受
けてフィルタ処理するフィルタ回路と、フィルタ回路の
出力を入力信号として受け、複数のタップを有する信号
伝達経路と、入力信号と複数のタップの各々からの信号
を一方入力に受け、他方入力にトレーニングシンボル列
をそれぞれ受ける複数の乗算器と、複数の乗算器からの
信号を加算して、検出信号を生成する加算器とを含む。
【0048】請求項12記載の無線装置は、請求項7記
載の無線装置の構成に加えて、複数のデジタル信号の各
々は、トレーニングシンボル列を有し、受信タイミング
検出回路は、複数のユーザのうち同期を取ろうとする特
定のユーザからの信号の伝搬路をモデル化するためのデ
ジタルフィルタと、デジタルフィルタにトレーニングシ
ンボル列を入力して得られるレプリカ信号と複数の送信
信号を含む受信信号との誤差信号とに基づいて、伝搬路
のインパルス応答を推定し、デジタルフィルタを制御す
る制御回路とを含み、制御回路は、インパルス応答に基
づいて、特定のユーザからの信号到達タイミングを推定
する。
【0049】請求項13記載の無線装置は、請求項7記
載の無線装置の構成に加えて、複数のデジタル送信信号
の各々は、トレーニングシンボル列を有し、受信タイミ
ング検出回路は、トレーニングシンボル列を含み得る長
さを有する観測区間での各アンテナからの受信信号のサ
ンプリング値からなる複数の受信信号ベクトルの線型結
合により表現され、複数の受信信号ベクトルの各々と直
交するベクトルと、トレーニングシンボル列から生成さ
れる複数のモードベクトルとの直交化度を評価すること
により、特定のユーザからの信号到達タイミングを推定
する。
【0050】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
の実施の形態1のPDMA用基地局の無線装置(無線基
地局)1000の構成を示す概略ブロック図である。
【0051】図1に示した構成においては、ユーザPS
1とPS2とを識別するために、4本のアンテナ♯1〜
♯4が設けられている。
【0052】ただし、アンテナの本数としては、より一
般的にL本(L:自然数)であってもよい。また、ユー
ザの人数は、説明の簡単のために、2人としているが、
本発明はこのような場合に限定されず、ユーザは3人以
上であってもよい。さらに、図1に示した構成では、説
明の簡単のために、信号の受信に関係する部分の構成の
みを抜き出して示しているが、従来のアダプティブアレ
イの構成と同様に、受信部に対応して送信部も設けられ
ている。
【0053】図1に示した無線装置1000では、アン
テナ♯1〜♯4からの信号を受けて、対応するユーザ、
たとえば、ユーザPS1からの信号を分離するための受
信部SR1およびユーザPS2からの信号を分離するた
めの受信部SR2が設けられている。
【0054】すなわち、それぞれのアンテナで受信され
た受信信号RX1(t),RX2(t),RX3(t),
RX4(t)は、受信部SR1に入り、受信ウェイトベ
クトル計算機20、受信係数ベクトル計算機22に与え
られるとともに、対応する乗算器12−1.1,12−
2.1,12−3.1,12−4.1の一方入力にそれ
ぞれ与えられる。
【0055】これらの乗算器の他方入力には、受信ウェ
イトベクトル計算機20.1からそれぞれのアンテナで
の受信信号に対する重み係数wrx11,wrx12,
wrx13,wrx14が印加される。加算器13.1
は、乗算器12−1.1,12−2.1,12−3.
1,12−4.1からの出力を加算して、1番目のユー
ザPS1からの受信信号Srx1(t)(t:時刻)と
して出力する。
【0056】受信ウェイトベクトル計算機20.1は、
アンテナ#1〜#4からの信号と加算器13.1からの
出力とに基づいて、メモリ14.1をデータ記憶領域と
して演算処理を行ない、これらの重み係数wrx11,
wrx12,wrx13,wrx14、従来例と同様に
リアルタイムで算出する。
【0057】受信部SR2に対しても、受信部SR1と
同様の構成が設けられている。無線装置1000は、さ
らに、アンテナ#1〜#4からの信号を受けて、ユーザ
PS1からの信号とユーザPS2からの信号の到来タイ
ミングを検出し、受信部SR1およびSR2の同期動
作、たとえば、受信ウェイトベクトル計算機20.1お
よび20.2の動作タイミングを制御するための受信タ
イミング検出器30を備える。
【0058】[アダプティブアレイの動作原理]受信部
SR1および受信部SR2の動作を簡単に説明すると以
下のとおりである。
【0059】アンテナで受信された受信信号RX
1(t),RX2(t),RX3(t),RX4(t)は、
以下の式で表される。
【0060】
【数1】
【0061】ここで、信号RXj (t)は、j番目(j
=1,2,3,4)のアンテナの受信信号を示し、信号
Srxi (t)は、i番目(i=1,2)のユーザが送
信した信号を示す。
【0062】さらに、係数hjiは、j 番目のアンテナに
受信された、i 番目のユーザからの信号の複素係数を示
し、nj (t)は、j番目の受信信号に含まれる雑音を
示している。
【0063】上の式(1)〜(4)をベクトル形式で表
記すると、以下のようになる。
【0064】
【数2】
【0065】なお式(6)〜(8)において、[…]T
は、[…]の転置を示す。ここで、X(t)は入力信号
ベクトル、Hi はi番目のユーザの受信係数ベクトル、
N(t)は雑音ベクトルをそれぞれ示している。
【0066】アダプティブアレイアンテナは、図1に示
したように、それぞれのアンテナからの入力信号に重み
係数wrx1i〜wrx4iを掛けて合成した信号を受信
信号Srxi (t)として出力する。
【0067】さて、以上のような準備の下に、たとえ
ば、1番目のユーザが送信した信号Srx1 (t)を抽
出する場合のアダプティブアレイの動作は以下のように
なる。
【0068】アダプティブアレイ100の出力信号y1
(t)は、入力信号ベクトルX(t)とウエイトベクト
ルW1 のベクトルの掛算により、以下のような式で表わ
すことができる。
【0069】
【数3】
【0070】すなわち、ウエイトベクトルW1 は、j番
目の入力信号RXj (t)に掛け合わされる重み係数w
rxj1(j=1,2,3,4)を要素とするベクトルで
ある。
【0071】ここで式(9)のように表わされたy1
(t)に対して、式(5)により表現された入力信号ベ
クトルX(t)を代入すると、以下のようになる。
【0072】
【数4】
【0073】ここで、アダプティブアレイ100が理想
的に動作した場合、周知な方法により、ウエイトベクト
ルW1 は次の連立方程式を満たすようにウエイトベクト
ル制御部11により逐次制御される。
【0074】
【数5】
【0075】式(12)および式(13)を満たすよう
にウエイトベクトルW1 が完全に制御されると、アダプ
ティブアレイ100からの出力信号y1(t)は、結局
以下の式のように表わされる。
【0076】
【数6】
【0077】すなわち、出力信号y1(t)には、2人
のユーザのうちの第1番目のユーザが送信した信号Sr
x1 (t)が得られることになる。
【0078】[受信タイミング検出器30の構成および
動作]図2は、図1に示した受信タイミング検出器30
の構成を示す概略ブロック図である。
【0079】受信タイミング検出器30は、図2に示す
ような、タップ数がN(N:ユニークワード長)であ
る、いわゆるトランスバーサルフィルタの構成を有す
る。
【0080】すなわち、受信タイミング検出器30は、
タップ302.1〜302.Nと、j番目のアンテナか
らの受信信号ujと各タップからの出力とを一方入力に
受け、他方入力に対応するタップ係数を受ける乗算器3
04.1〜304.N+1と、乗算器304.1〜30
4.N+1からの信号を加算して出力信号ρj(t)を
生成する加算器310を備える。以下では、時刻tは、
Tを単位時間として、t=kT(k:自然数)と表現す
る。
【0081】タップ係数の系列{w(i)}は、送信信
号のプリアンブルにトレーニング信号として含まれるユ
ニークワードである。乗算器304.1〜304.N+
1には、それぞれ、タップ係数としてw*(N−i+
1)(i=1〜N:自然数)が与えられる。
【0082】その結果、j番目のアンテナからの受信信
号に基づく、フィルタ出力信号ρj(k)は、以下の式
のようになる。
【0083】
【数7】
【0084】受信信号に含まれるユニークワードに相当
する信号と、無線装置1000内において生成されるタ
ップ係数の系列{w(i)}との自己相関が鋭いほど、
フィルタ出力信号ρj(k)の同期ピークも鋭くなる。
【0085】受信信号にM人(M:自然数)のユーザか
らの信号が含まれている場合において、通常のPHSと
同様に、各信号のユニークワードが同一の時には、各ユ
ーザからの到着時刻に同期した相関ピークが、フィルタ
出力信号ρj(k)に出現する。
【0086】この相関ピークを利用すれば、各ユーザか
らの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに
時間差を設けるように制御することができ、複数のユー
ザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立するこ
とが可能である。
【0087】なお、以上の説明では、1つのアンテナか
らの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することと
したが、たとえば、図2の構成を各アンテナに対応して
設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信
号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に
現れるピークを検出する構成としてもよい。
【0088】[実施の形態1の変形例]実施の形態1で
は、通常のPHSと同様に、各信号のユニークワードが
同一の場合の構成を示した。
【0089】図3は、各ユーザからの信号のユニークワ
ードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形
態1の変形例の受信タイミング検出装置32の構成を示
す図である。受信タイミング検出装置32は、図2に示
したのと同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設
ける構成としている。すわわち、受信タイミング検出装
置32は、タイミング検出部32.1〜32.Mを備
え、タイミング検出部32.1〜32.Mの各々は、図
2と同様、j番目のアンテナからの受信信号ujを受け
る。
【0090】タイミング検出部32.1〜32.Mの各
々におけるタップ係数の系列としては、各ユーザのユニ
ークワードw1〜wMに対応して、系列{wp(k)}
(p=1〜M:自然数)がそれぞれ与えられる。
【0091】このような構成とすることで、各ユーザか
らの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合
にも、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの
送信タイミングに時間差を設けるように制御することが
でき、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、
同期を確立することが可能である。
【0092】なお、以上の説明では、1つのアンテナか
らの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することと
したが、実施の形態1の変形例でも、たとえば、図3の
構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受
信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の
2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構
成としてもよい。
【0093】[実施の形態2]図4は、本発明の実施の
形態2の受信タイミング検出装置34の構成を示す概略
ブロック図である。
【0094】図2の実施の形態1の受信タイミング検出
装置30の構成と異なる点は、j番目のアンテナからの
受信信号ujが、フィルタ320を通過したのちにトラ
ンスバーサルフィルタに与えられる構成となっているこ
とである。その他の点は、実施の形態1の受信タイミン
グ検出装置30の構成と同様であるので、同一部分には
同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0095】以下では、フィルタ320の構成について
説明する。各ユーザからの送信信号は、たとえば、変調
時の波形成形のためにロールオフフィルタ等を通過させ
た後に、各端末から送出されている。このため、送信信
号中に含まれるユニークワードの波形は、波形成形フィ
ルタにより鈍りが生じ、符号間干渉が生じる。このた
め、図2の受信タイミング検出装置30の構成では、相
関ピークが広がり、誤検出が生じるおそれがある。
【0096】このような端末側の波形成形フィルタの伝
達関数をH(f)とするとき、フィルタ320は、その
伝達関数として1/H(f)を有する。
【0097】このとき、乗算器304.1〜304.N
+1に与えられるタップ係数の系列{w(i)}は、無
線装置1000内で生成され、無線装置1000内の波
形成形フィルタを通過する前の信号である。したがっ
て、フィルタ320を通過後の信号と、タップ係数の系
列{w(i)}の相関ピークはより鋭くなり、相関ピー
ク検出の分解能を向上させることが可能となる。
【0098】つまり、実施の形態2の受信タイミング検
出器34は、実施の形態1の受信タイミング検出装置3
0よりも、より高精度に、各ユーザからの到来時刻を検
出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるよ
うに制御することができ、複数のユーザを同一チャネル
に割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
【0099】なお、以上の説明では、1つのアンテナか
らの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することと
したが、たとえば、図4の構成を各アンテナに対応して
設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信
号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に
現れるピークを検出する構成としてもよい。
【0100】[実施の形態2の変形例]実施の形態2で
は、実施の形態1と同様に、各信号のユニークワードが
同一の場合の構成を示した。
【0101】図5は、各ユーザからの信号のユニークワ
ードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形
態2の変形例の受信タイミング検出装置36の構成を示
す図である。受信タイミング検出装置36は、図4に示
したのと同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設
ける構成としている。その他の点は、実施の形態2の構
成と同様であるので説明は繰り返さない。
【0102】このような構成とすることで、各ユーザか
らの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合
にも、より高精度に各ユーザからの到来時刻を検出し
て、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように
制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割
当てる場合に、同期を確立することが可能である。
【0103】この場合も1つのアンテナからの受信信号
に基づいて、相関ピークを検出することとしたが、たと
えば、図5の構成を各アンテナに対応して設け、各アン
テナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、
その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピーク
を検出する構成としてもよい。
【0104】[実施の形態3]図6は、本発明の実施の
形態3の受信タイミング検出装置38の構成を示す概略
ブロック図である。
【0105】図2の実施の形態1の受信タイミング検出
装置30の構成と異なる点は、j番目のアンテナからの
受信信号ujを受けるトランスバーサルフィルタからの
出力が、さらに演算器330に与えられる構成となって
いることである。その他の点は、実施の形態1の受信タ
イミング検出装置30の構成と同様であるので、同一部
分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。ただ
し、図6においては、トランスバーサルフィルタの加算
器310からの出力信号系列を{y(k)}とし、演算
器330からの出力系列を{y´(k)}としている。
【0106】以下では、演算器330の構成について説
明する。上述のとおり、各ユーザからの送信信号は、た
とえば、変調時の波形成形のためにロールオフフィルタ
等を通過させた後に、各端末から送出されている。
【0107】このような端末側の波形成形フィルタの伝
達関数をH(f)とするとき、この波形成形フィルタの
インパルス応答系列を{h(k)}の自己相関関数を
{r(k)}とする。このとき、系列{h(k)}の自
己相関行列Rhhは、以下のように表される。
【0108】
【数8】
【0109】このとき、系列{y(k)}に自己相関行
列Rhhを作用させると、系列{y(k)}からフィルタ
相関を除去された系列{y´(k)}を以下の手続きで
得ることができる。
【0110】
【数9】
【0111】演算器330は、以上のような演算を行な
うことで、端末からの信号の波形成形フィルタ通過前の
信号系列{y´(k)}を生成する。したがって、信号
系列{y´(k)}に現れる相関ピークはより鋭くな
り、相関ピーク検出の分解能を向上させることが可能と
なる。
【0112】つまり、実施の形態3の受信タイミング検
出器38は、実施の形態1の受信タイミング検出装置3
0よりも、より高精度に、各ユーザからの到来時刻を検
出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるよ
うに制御することができ、複数のユーザを同一チャネル
に割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
【0113】なお、実施の形態3の構成においても、図
6の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナから
の受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対
値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出す
る構成としてもよい。
【0114】さらに、各ユーザからの信号のユニークワ
ードが、ユーザごとに異なる場合には、図6に示したの
と同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設ける構
成としてもよい。
【0115】[実施の形態4]図7は、本発明の実施の
形態4の受信タイミング検出装置40の構成を説明する
ための概略ブロック図である。
【0116】受信タイミング検出装置40は、端末から
の信号の伝搬路をモデル化し、ユニークワードの系列
{w(k)}を受けて、受信信号のレプリカの系列{u
´(k)}を生成するためのFIR(Finite Impulse R
esponse)フィルタ400と、j番目のアンテナからの
受信信号の系列{uj(k)}と受信信号のレプリカの
系列{u´(k)}との誤差信号の系列{ε(k)}を
生成する加算器430と、加算器430の出力を受け
て、|ε(k)|2の和を最小となるように、FIRフ
ィルタ400を制御するとともに、受信信号の到来タイ
ミングでピーク値を有する出力信号ρを生成する演算器
440とを備える。
【0117】FIRフィルタ400は、観測遅延時間範
囲をMT(M:自然数、T:単位時間)とするとき、タ
ップ数(M−1)のトランスバーサルフィルタであっ
て、信号w(k)とタップ402.1〜402.M−1
からの出力とをそれぞれ一方入力に受け、他方入力に
は、演算器440により推定された伝搬路のインパルス
応答Y=[y0、y1、…、yM-1]の各要素を受ける乗
算器410.0〜410.Mと、乗算器410.0〜4
10.Mからの出力を加算して、受信信号のレプリカの
系列{u´(k)}を出力する加算器420とを備え
る。
【0118】ユニークワード系列の自己相関行列RWW
用いると、インパルス応答Y=[y 0、y1、…、
M-1]は、以下の式で表される。
【0119】
【数10】
【0120】ここで、w(j)のjの値が負のときは、
w(j)=0とする。実施の形態4では、このようにし
て得られたインパルス応答Y=[y0、y1、…、
M-1]の2乗和のピークを検出することで、ユーザか
らの信号の到来タイミングを検出することが可能であ
る。
【0121】したがって、実施の形態1と同様の効果を
得ることができる。なお、実施の形態3の構成において
も、図6の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテ
ナからの受信信号によるインパルス応答について、その
絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検
出する構成としてもよい。
【0122】さらに、図6の構成を各アンテナに対応し
て設け、各アンテナごとに異なるユーザからの受信信号
についてのインパルス応答を求め、ぞれぞれ、その2乗
和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
【0123】[実施の形態4の変形例]図8は、各ユー
ザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる
場合に対応する、実施の形態4の変形例の受信タイミン
グ検出装置42の構成を示す。受信タイミング検出装置
42は、図7に示したのと同様の構成をS人のユーザに
対応してS系統設け、各系統からの受信信号のレプリカ
を加算器450で加算した上で加算器430に与え、加
算器430が受信信号uj(k)と加算器450からの
信号との誤差信号ε(k)を生成する構成としている。
このため、演算器440は、各ユーザに対応して、イン
パルス応答を導出するが、その演算過程は基本的に実施
の形態4と同様である。その他の点は、実施の形態4の
構成と同様であるので説明は繰り返さない。
【0124】このような構成とすることで、各ユーザか
らの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合
にも、より高精度に各ユーザからの到来時刻を検出し
て、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように
制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割
当てる場合に、同期を確立することが可能である。
【0125】なお、図8においては、各ユーザごとにユ
ニークワードが異なる構成と成っているが、また、実施
の形態4の変形例の構成においても、図8の構成を各ア
ンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号に対
して得られるインパルス応答について、その絶対値の2
乗和をアンテナについて加算し、この加算値に現れるピ
ークを検出する構成としてもよい。
【0126】[実施の形態5]実施の形態5の受信タイ
ミング検出器は、いわゆるMUSIC(MultipleSignal
Classification)法を用いて、信号到来タイミングを検
出する方法を簡易化した方法で、各ユーザからの信号の
到来タイミングを検出する。
【0127】まず、MUSIC法による到来タイミング
の検出について説明する。[MUSIC法による検出]
時刻T〜NT(N:自然数、T:単位時間)の観測区間
でのj番目のアンテナからの受信信号は、N次元のベク
トルUjとして表現できる。このときN個のモードベク
トルA(0)〜A(N−1)を、ユニークワードの系列
{w(k)}を用いて以下の通り定義する。
【0128】
【数11】
【0129】したがって、少なくとも1人のユーザから
の信号のユニークワードの全体が、観測区間内に含まれ
得る。
【0130】このとき、j番目のアンテナでの受信信号
ベクトルUjは、Nを雑音ベクトルとして、以下のよう
なモードベクトルの線型結合として表すことができる。
【0131】
【数12】
【0132】このようにして表現された受信信号ベクト
ルの自己相関行列RUUを、L本の各アンテナでの受信信
号の平均として求めると以下のようになる。
【0133】
【数13】
【0134】ここで、YHは、Yの複素共役をとって転
置することを意味する。自己相関行列RUUの固有値解析
から、ユーザからの信号以外の(N−M)=P個(M:
ユーザ数)の固有ベクトルEi(i=1〜P)をもと
め、以下の式で表されるρ(k)を求める。
【0135】
【数14】
【0136】関数ρ(k)が発散する位置に端末からの
信号が存在する。 [簡易化された推定方法]以上説明したMUSC法で
は、固有値解析の処理が複雑である。そこで、以下のよ
うなより簡易なベクトル直交化法により、より簡易に信
号の到来タイミングを推定する。
【0137】L個のアンテナからの受信信号ベクトルU
j(j=1〜L)にすべて直交化するベクトルを任意の
N次元ベクトルCから、以下のように表現される受信信
号ベクトルUjの線型結合として求める。
【0138】
【数15】
【0139】初期ベクトルC0としては、例えば、C0
[1,1,…,1]とする。このとき、ベクトルCが、
C⊥U1、C⊥U2、…、C⊥ULを満たすとの条件か
ら、複素定数c1〜cLを決定する。
【0140】受信信号ベクトルUjがすべてのアンテナ
で平行でる場合以外は、ベクトルCは必ずいずれかのモ
ードベクトルと直交する。
【0141】したがって、以下の式で定義される直交度
Ο(k)から、信号到達タイミングのピークを検出でき
る。
【0142】
【数16】
【0143】このような構成により、各ユーザからの信
号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合にも、
各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タ
イミングに時間差を設けるように制御することができ、
複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を
確立することが可能である。
【0144】[計算機シミュレーション]以上説明した
実施の形態1〜6のうち、実施の形態1の相関法、実施
の形態4の伝搬路推定法、実施の形態5の簡易な高分解
能推定法であるベクトル直交化法の3手法について、第
2ユーザの参照信号の同期タイミング推定を計算機シミ
ュレーションした結果を以下に示す。このような手法に
より同期確立が可能であるかを評価するために、誤差推
定確率およびフレーム誤りについて評価した。
【0145】i)後続ユーザの同期タイミング推定 i−1)通信環境 図9はPHSの上り回線スロットの構成をしめす概念図
である。
【0146】図9に示すように、PHSの上り回線通信
用スロットには、アダプティブアレイのトレーニング信
号として使用できる最大24ビット(12シンボル)の
既知のプリアンブル信号が含まれるものとする。
【0147】上述の通り、このプリアンブル信号は全ユ
ーザに共通なため、ユーザ分離を行なうためには、ユー
ザ間に時間差を設けなければならない。以下では、2ユ
ーザPDMAを仮定し、両ユーザの送信タイミングに時
間差τを設けるものとする。
【0148】表1は、以下で検討するPHSを想定した
通信環境である。
【0149】
【表1】
【0150】ただし、都合上送受信フィルタはルート配
分とした。図10は、信号の到来方向および角度広がり
を示す概念図である。各ユーザの周囲の仮想反射点は1
3点としている。
【0151】i−2)受信信号の表現 時刻t=iTS(TS:サンプリング間隔)におけるj番
目のアンテナでの受信信号xj(i)は、以下の式であ
らわされる。
【0152】
【数17】
【0153】ただし、s(i)は送信信号、hkjはj番
目のアンテナでの第kユーザの複素振幅、p=τ/TS
である。
【0154】図11は、上式で表現される受信信号の構
成の概念を示す図である。(ただし、雑音成分は省略し
ている)。
【0155】プリアンブルの前には、ランプ用の各端末
ごとに2シンボルのデータがあり、推定の障害となる。
このため、後述するように観測プランに制限を加えるな
どの処理を行なっている。
【0156】なお、以下の検討では、ユーザPS1の同
期が確立しているものと仮定している。
【0157】i−3)相関法を用いた推定 各アンテナでの受信信号と基地局側で既知のプリアンブ
ル信号との相関を求めることにより、ユーザPS2の参
照信号の同期タイミングを推定する。
【0158】図12は、プリアンブル信号の抽出の条件
を示す概念図である。以下の検討では、基地局で用意す
るプリアンブル信号として、プリアンブル系列のみをπ
/4シフトQPSK変調し、送受信フィルタリングした
信号中から、図12で示されたPサンプル部分を取出す
ものとしている。これは、プリアンブル信号後の情報信
号がフィルタによりプリアンブル部分にも若干漏れ込
み、推定特性が劣化することを考慮したものである。
【0159】このプリアンブル信号をr(i)(i=0
〜P−1)とすると、j番目のアンテナでの受信信号の
時間差mに関する相関値pj(m)は、
【0160】
【数18】
【0161】で表わせる。ここでは、アンテナ数を4と
しているため相関出力の二乗和
【0162】
【数19】
【0163】からピークの検出を行なった。なお、ピー
クの検出はユーザPS2の信号が存在すると予想される
タイミング付近の信号(p±4サンプルとする)内に限
定して行ない、擬似ピークを誤選択しないようにしてい
る。
【0164】i−4)伝搬路推定法(チャネル推定法) 上述の通り、伝送路をFIRフィルタでモデル化すれ
ば、受信信号のレプリカを生成することができる。この
とき、受信信号との誤差の二乗平均値を最小にするイン
パルス応答が推定できる。
【0165】なお、誤差を観測する区間は、図11に示
すように、時刻i=0〜47までのユーザPS1のプリ
アンブル区間とする。タップ数は最適化を行ない、28
個とした。
【0166】ここで、図11からもわかるように、観測
区間にはユーザPS2のランプの部分が含まれる。しか
し、ユニークワードの系列{w(i)}にはランプが含
まれないため、完全なモデル化はできない。
【0167】得られたインパルス応答からのピーク検出
は、相関法を用いた推定と同様に、各アンテナに対応す
るインパルス応答の二乗和を用いて、p±4サンプル内
で行なう。
【0168】i−5)ベクトル直交化法 上述の通り、ベクトルCとモードベクトルとの直交度Ο
(k)からピーク検出を行なうことができる。ただし、
最初の仮定のように、観測区間においてランプやデータ
区間のランプやデータ区間の信号が漏れ込まないことが
重要となる。
【0169】そこで、観測区間はユーザ2のプリアンブ
ル部分のほぼ中央部8サンプルとする。
【0170】ii)シミュレーション結果 ii−1)誤差推定率 以上の3手法について、表1に挙げた環境の下で計算機
シミュレーションを行なった結果を以下に説明する。
【0171】図13は、基地局で指定したユーザPS1
との送信時間差と、相関法で推定したユーザPS2の参
照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが
0°のときについて示す図である。
【0172】図14は、基地局で指定したユーザPS1
との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS
2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広
がりが0°のときについて示す図である。
【0173】図15は、基地局で指定したユーザPS1
との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザ
PS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角
度広がりが0°のときについて示す図である。
【0174】さらに、図16は、基地局で指定したユー
ザPS1との送信時間差と、相関法で推定したユーザP
S2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度
広がりが5°のときについて示す図である。
【0175】図17は、基地局で指定したユーザPS1
との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS
2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広
がりが5°のときについて示す図である。
【0176】図18は、基地局で指定したユーザPS1
との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザ
PS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角
度広がりが5°のときについて示す図である。
【0177】ユーザPS1の信号電力P1とユーザPS
2の信号電力P2はそれぞれ平均E b/N0(1ビットあ
たりのエネルギー対雑音電力密度比)で表わした場合、
(P1(デシベル)、P2(デシベル))=(20,2
0)、(30,30)、(30,20)の3通りについ
てプロットしている。
【0178】図13と図16の相関法による推定では、
1.5シンボル付近での誤差推定確率は小さいものの、
その後再び大きくなる。
【0179】また、ユーザPS1とユーザPS2の信号
電力が等しいときは、信号電力が小さくても特性にほと
んど変化はないが、ユーザPS1の信号電力がユーザP
S2の信号電力を10dB上回るとき、大きく特性は劣
化している。これは、プリアンブル信号の自己相関特性
がさほど鋭くないため、信号電力の強い信号のサイドロ
ーブが影響しているためと考えられる。
【0180】図14と図17の伝搬路推定法による推定
では、両ユーザの信号電力が等しい場合は特性がよい。
(P1,P2)=(20,20)のときは、次に示すベ
クトル直交化法よりもむしろよい特性となる。
【0181】ところが、信号電力に差がある場合は、相
関法と同様に大きく特性が劣化してしまう。
【0182】図15と図18のベクトル直交化法による
と、ユーザ間の信号強度の違いによらず、比較的良好な
特性が得られる。
【0183】ベクトル直交化法では、ユーザPS1の信
号電力が大きくなっても、相関法や伝搬路推定法と違
い、大きな特性の劣化はない。
【0184】相関法や伝搬路推定法では、同一のトレー
ニング信号を持つ両ユーザの信号強度が相関値やインパ
ルス応答の振幅に影響を与える。
【0185】これに対して、ベクトル直交化法では各素
子で受信した信号とモードベクトルの直交性から推定を
行なうため、原則的にユーザ間の信号電力には影響を受
けない。ただし、受信信号が元の直交性を保てなくなる
ので、雑音に対しては影響されやすい。
【0186】角度広がりの違いについて見ると、角度広
がりを0°とした場合と比べて、5°にした場合には、
すべて特性は改善されている。特に伝搬路推定では、改
善の度合が大きい。これは、信号電力の大小関係がアン
テナ間で異なるようになり、ユーザPS2の信号強度が
大きくなる場合が増加するためと考えられる。
【0187】以上をまとめると、伝搬路推定とチャネル
直交化法では、比較的高い確率で参照信号の推定(信号
到来タイミングの推定)が可能であるといえる。
【0188】ii−2)フレーム誤り特性 図19は、角度広がりが0°のときの参照信号の同期ず
れに対するフレーム誤り特性を表わす図である。
【0189】一方、図20は、角度広がりが5°のとき
の参照信号の同期ずれに対するフレーム誤り特性を表わ
す図である。ここで、各ユーザの平均Eb/N0は、とも
に30dBとした。
【0190】これらの図からわかるように、角度広がり
によらず同期推定誤りがほぼフレーム誤りを発生させて
いる。そこで、上記の推定結果からフレーム誤りを算出
した。
【0191】図21は、角度広がりを0°にした場合に
付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立して
いる場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を
用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図で
ある。
【0192】図22は、角度広がりを5°にした場合に
付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立して
いる場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を
用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図で
ある。
【0193】ただし、図19および図20と同様に、各
ユーザの平均Eb/N0は、ともに30dBである。
【0194】図21に示す角度広がりが0°のときは、
チャネル推定法とベクトル直交化法はほぼ同程度の誤り
率を示しいる。完全同期時に、送信時間差が2/4シン
ボル以上で誤り率は約2×10-3となっており、伝搬路
推定法とベクトル直交化法では、3/4シンボル以上の
送信時間差を付けることで、約1×10-2の誤り率が達
成されている。ただし、伝搬路推定では、1シンボル遅
れのときに若干の劣化が見られる。
【0195】これに対して、図22の角度広がりが5°
のときは、ベクトル直交化法を用いた場合、1シンボル
以上遅らせることで、フレーム誤りは3×10-3以下と
なった。さらに、伝搬路推定では、誤推定率も大きく改
善されるため、5/4シンボル以上遅らせることで、フ
レーム誤りは1×10-3以下となる。
【0196】以上説明したとおり、PHSにPDMAを
適用する場合に、先行ユーザが存在するスロットで、後
続ユーザの参照信号タイミングの推定法について検討し
た結果、伝搬路推定を用いる方法は比較的雑音に強く、
ベクトル直交化法はユーザからの信号電力の違いに強い
ことがわかった。
【0197】誤推定率は、送信時間差を1シンボルより
大きくし、角度広がりを5°、各ユーザの平均Eb/N0
はともに30dBとしたときに、チャネル推定率で約
0.1%、ベクトル直交化法で約0.2%となり、非常
に高い確率で推定できることがわかる。
【0198】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範
囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および
範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
【0199】
【発明の効果】以上のように、この発明の同期検出装置
によれば、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合
に、同期を確立することが可能である。
【0200】さらに、この発明の無線装置によれば、既
に1ユーザが使用しているPHSの上り回線通信用スロ
ットに、PDMAを用いてもう1ユーザを割当てる場合
において、同期を確立することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のPDMA用基地局の無
線装置(無線基地局)1000の構成を示す概略ブロッ
ク図である。
【図2】図1に示した受信タイミング検出器30の構成
を示す概略ブロック図である。
【図3】各ユーザからの信号のユニークワードが、ユー
ザごとに異なる場合に対応する、実施の形態1の変形例
の受信タイミング検出装置32の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2の受信タイミング検出装
置34の構成を示す概略ブロック図である。
【図5】各ユーザからの信号のユニークワードが、ユー
ザごとに異なる場合に対応する、実施の形態2の変形例
の受信タイミング検出装置36の構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3の受信タイミング検出装
置38の構成を示す概略ブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態4の受信タイミング検出装
置40の構成を説明するための概略ブロック図である。
【図8】各ユーザからの信号のユニークワードが、ユー
ザごとに異なる場合に対応する、実施の形態4の変形例
の受信タイミング検出装置42の構成を示す図である。
【図9】PHSの上り回線スロットの構成をしめす概念
図である。
【図10】信号の到来方向および角度広がりを示す概念
図である。
【図11】受信信号の構成の概念を示す図である。
【図12】プリアンブル信号の抽出の条件を示す概念図
である。
【図13】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミ
ングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときに
ついて示す図である。
【図14】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号
タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°の
ときについて示す図である。
【図15】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照
信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0
°のときについて示す図である。
【図16】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミ
ングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときに
ついて示す図である。
【図17】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号
タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°の
ときについて示す図である。
【図18】基地局で指定したユーザPS1との送信時間
差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照
信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5
°のときについて示す図である。
【図19】角度広がりが0°のときの参照信号の同期ず
れに対するフレーム誤り特性を表わす図である。
【図20】角度広がりが5°のときの参照信号の同期ず
れに対するフレーム誤り特性を表わす図である。
【図21】角度広がりを0°にした場合に付いて、第2
ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、お
よび、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推
定したときの平均フレーム誤りを示す図である。
【図22】角度広がりを5°にした場合に付いて、第2
ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、お
よび、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推
定したときの平均フレーム誤りを示す図である。
【図23】周波数分割多重接続,時分割多重接続および
PDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配置
図である。
【図24】アダプティブアレイ無線基地局の基本動作を
概念的に示す模式図である。
【図25】アダプティブアレイ無線基地局の構成を示す
概略ブロック図である。
【図26】携帯電話機の電波信号のフレーム構成を示す
概略図である。
【図27】アダプティブアレイ無線基地局とユーザとの
間の電波信号の授受をイメージ化した模式図である。
【符号の説明】
SR1、SR2 受信部 #1〜#4 アンテナ 12−1.1〜12−4.1、12−1.2〜12−
4.2 乗算器 13.1、13.2加算器 14.1、14.2 メモリ 15−1.1〜15−4.1、15−1.2〜15−
4.2 乗算器 20.1、20.2 受信ウェイトベクトル計算機 30、32、34、36、38、40 受信タイミング
検出器 1000 無線装置(無線基地局)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大鐘 武雄 北海道札幌市北区北8条西5丁目8番地 北海道大学内 (72)発明者 西村 寿彦 北海道札幌市北区北8条西5丁目8番地 北海道大学内 (72)発明者 土居 義晴 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5J023 DA03 DB02 DB05 DC03 DD01 5K022 FF00 5K047 AA01 BB01 CC01 HH01 HH11 HH15 HH55 5K059 DD37 DD39 EE02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のユーザからの複数のデジタル送信
    信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であっ
    て、 前記複数のデジタル送信信号の各々は、対応するユーザ
    ごとに異なるトレーニングシンボル列を有し、 前記同期検出装置は、 前記複数のユーザにそれぞれ対応する複数の相関検出器
    を備え、 前記複数の相関検出器の各々は、 前記複数のデジタル送信信号を含む入力信号を受け、複
    数のタップを有する信号伝達経路と、 前記入力信号と前記複数のタップの各々からの信号を一
    方入力に受け、他方入力に対応するユーザのトレーニン
    グシンボル列をそれぞれ受ける複数の乗算器と、 前記複数の乗算器からの信号を加算して、検出信号を生
    成する加算器とを備える、同期検出装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の相関検出器の各々は、 前記複数のユーザの端末の波形成形フィルタの逆特性を
    有し、前記複数のデジタル送信信号を含む受信信号を受
    け、前記信号伝達経路に前記入力信号として与えるフィ
    ルタ回路をさらに含む、請求項1記載の同期検出装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の相関検出器の各々は、 前記検出信号を受けて、前記複数のユーザの端末の波形
    成形フィルタの特性を除去する演算を行なう演算器をさ
    らに含む、請求項1記載の同期検出装置。
  4. 【請求項4】 複数のユーザからの複数のデジタル送信
    信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であっ
    て、 前記複数のデジタル送信信号の各々は、トレーニングシ
    ンボル列を有し、 前記複数のユーザの端末の波形成形フィルタの逆特性を
    有し、前記複数の送信信号を含む受信信号を受けてフィ
    ルタ処理するフィルタ回路と、 前記フィルタ回路の出力を入力信号として受け、複数の
    タップを有する信号伝達経路と、 前記入力信号と前記複数のタップの各々からの信号を一
    方入力に受け、他方入力に前記トレーニングシンボル列
    をそれぞれ受ける複数の乗算器と、 前記複数の乗算器からの信号を加算して、検出信号を生
    成する加算器とを備える、同期検出装置。
  5. 【請求項5】 複数のユーザからの複数のデジタル送信
    信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であっ
    て、 前記複数のデジタル送信信号の各々は、トレーニングシ
    ンボル列を有し、 前記複数のユーザのうち同期を取ろうとする特定のユー
    ザからの信号の伝搬路をモデル化するためのデジタルフ
    ィルタと、 前記デジタルフィルタに前記トレーニングシンボル列を
    入力して得られるレプリカ信号と前記複数の送信信号を
    含む受信信号との間の誤差信号に基づいて、前記伝搬路
    のインパルス応答を推定し、前記デジタルフィルタを制
    御する制御回路とを備え、 前記制御回路は、前記インパルス応答に基づいて、前記
    特定のユーザからの信号到達タイミングを推定する、同
    期検出装置。
  6. 【請求項6】 複数のアンテナを有し、複数のユーザか
    らの複数のデジタル送信信号の到来タイミングを検出す
    る同期検出装置であって、 前記複数のデジタル送信信号の各々は、トレーニングシ
    ンボル列を有し、 前記トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観
    測区間での各前記アンテナからの受信信号のサンプリン
    グ値からなる複数の受信信号ベクトルの線型結合により
    表現され、前記複数の受信信号ベクトルの各々と直交す
    るベクトルと、前記トレーニングシンボル列から生成さ
    れる複数のモードベクトルとの直交化度を評価すること
    により、特定のユーザからの信号到達タイミングを推定
    する、同期検出装置。
  7. 【請求項7】 リアルタイムにアンテナ指向性を変更
    し、複数の端末との間で複数のデジタル信号の送受信を
    時分割で行なう無線装置であって、 離散的に配置された複数のアンテナと、 信号の受信時に前記複数のアンテナを共用し、前記複数
    の端末にそれぞれ対応する複数の受信回路とを備え、 前記受信回路は、 受信信号の受信時に、前記複数のアンテナからの信号に
    基づいて、前記複数の端末のうち特定の端末からの信号
    を分離するための受信信号分離回路を含み、 前記複数のアンテナからの受信信号を受け、前記複数の
    端末からの受信信号の到来タイミングを検出する受信タ
    イミング検出回路をさらに備え、 前記受信タイミング検出回路は、 前記到来タイミングの検知に基づいて、検知された端末
    に対応する前記受信回路の動作タイミングを制御する、
    無線装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のデジタル信号の各々は、対応
    する端末ごとに異なるトレーニングシンボル列を有し、 前記受信タイミング検出回路は、 前記複数の端末にそれぞれ対応する複数の相関検出器を
    備え、 前記複数の相関検出器の各々は、 前記複数のデジタル信号を含む入力信号を受け、複数の
    タップを有する信号伝達経路と、 前記入力信号と前記複数のタップの各々からの信号を一
    方入力に受け、他方入力に対応する端末のトレーニング
    シンボル列をそれぞれ受ける複数の乗算器と、 前記複数の乗算器からの信号を加算して、検出信号を生
    成する加算器とを含む、請求項7記載の無線装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の相関検出器の各々は、 前記複数の端末の波形成形フィルタの逆特性を有し、前
    記複数のデジタル信号を含む受信信号を受け、前記信号
    伝達経路に前記入力信号として与えるフィルタ回路をさ
    らに含む、請求項8記載の無線装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の相関検出器の各々は、 前記検出信号を受けて、前記複数の端末の波形成形フィ
    ルタの特性を除去する演算を行なう演算器をさらに含
    む、請求項8記載の無線装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のデジタル信号の各々は、ト
    レーニングシンボル列を有し、 前記受信タイミング検出回路は、 前記複数のユーザの端末の波形成形フィルタの逆特性を
    有し、前記複数のデジタル信号を含む受信信号を受けて
    フィルタ処理するフィルタ回路と、 前記フィルタ回路の出力を入力信号として受け、複数の
    タップを有する信号伝達経路と、 前記入力信号と前記複数のタップの各々からの信号を一
    方入力に受け、他方入力に前記トレーニングシンボル列
    をそれぞれ受ける複数の乗算器と、 前記複数の乗算器からの信号を加算して、検出信号を生
    成する加算器とを含む、請求項7記載の無線装置。
  12. 【請求項12】 前記複数のデジタル信号の各々は、ト
    レーニングシンボル列を有し、 前記受信タイミング検出回路は、 前記複数のユーザのうち同期を取ろうとする特定のユー
    ザからの信号の伝搬路をモデル化するためのデジタルフ
    ィルタと、 前記デジタルフィルタに前記トレーニングシンボル列を
    入力して得られるレプリカ信号と前記複数の送信信号を
    含む受信信号との誤差信号とに基づいて、前記伝搬路の
    インパルス応答を推定し、前記デジタルフィルタを制御
    する制御回路とを含み、 前記制御回路は、前記インパルス応答に基づいて、前記
    特定のユーザからの信号到達タイミングを推定する、請
    求項7記載の無線装置。
  13. 【請求項13】 前記複数のデジタル送信信号の各々
    は、トレーニングシンボル列を有し、 前記受信タイミング検出回路は、 前記トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観
    測区間での各前記アンテナからの受信信号のサンプリン
    グ値からなる複数の受信信号ベクトルの線型結合により
    表現され、前記複数の受信信号ベクトルの各々と直交す
    るベクトルと、前記トレーニングシンボル列から生成さ
    れる複数のモードベクトルとの直交化度を評価すること
    により、特定のユーザからの信号到達タイミングを推定
    する、請求項7記載の無線装置。
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