JP2001006958A - 磁石シートおよびその製造方法 - Google Patents

磁石シートおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001006958A
JP2001006958A JP11179784A JP17978499A JP2001006958A JP 2001006958 A JP2001006958 A JP 2001006958A JP 11179784 A JP11179784 A JP 11179784A JP 17978499 A JP17978499 A JP 17978499A JP 2001006958 A JP2001006958 A JP 2001006958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic field
magnet
magnetic powder
binder resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11179784A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsukuni Miyahara
鉄洲 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP11179784A priority Critical patent/JP2001006958A/ja
Publication of JP2001006958A publication Critical patent/JP2001006958A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/14Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates
    • H01F41/16Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates the magnetic material being applied in the form of particles, e.g. by serigraphy, to form thick magnetic films or precursors therefor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高保磁力の磁性材料に着磁する場合であって
も、大容量、大電流の着磁装置を用いることなく、簡便
な装置で任意の着磁パターンを形成させた磁石シートを
提供する。 【解決手段】 基材上に、磁気異方性を有する磁性粉と
熱溶融性バインダー樹脂とを主成分とする磁性塗料を塗
布して磁性層を形成し、該磁性層を乾燥した後、一定の
外部磁界下で、局所的に熱エネルギーを投与して投与部
分の温度を昇温して熱溶融性バインダー樹脂を軟化し、
局所的に外部磁界方向に磁気異方性を有する磁性粉の磁
化容易軸を配向させた後、加熱部分を冷却して該磁性粉
の配向を固定化して着磁させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料に磁性
粉を分散させて作製するシート状磁石、リボン状磁石、
フィルム状磁石あるいは塗布型磁気式ロータリーエンコ
ーダー等に使用される磁石シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状またはフィルム状の永久
磁石は強磁性体粉末とプラスチックまたはゴム等の高分
子材料との混練物を押出成型法またはカレンダ成型法に
よって0.5mm程度の厚さに成形した後、これを多極
型着磁ヨークとコンデンサー式着磁電源を用いて着磁す
る方法によって生産されていた。
【0003】また、更に薄い0.5mm以下の磁石シー
トを成形する方法として、硬質磁性体微粉末が80〜9
8重量%となるペースト状組成物をドクターナイフを用
いて基材上に層状に被覆し、乾燥前に被覆層を硬質磁性
材料の磁気軸を配向し、次いで、乾燥後に被覆層をロー
ル加工した後、前述の方法と同様な着磁方法を用いて着
磁を行い薄層永久磁石を製造する方法が提案されている
(特開昭50−85897号公報)。
【0004】しかし、前記した方法において作製された
磁石シートの磁気吸着力は基材としてポリエチレンテレ
フタレート(PET)等のプラスチックフィルムを用い
たとしてもその厚みが100μm程度になると、その重
さを充分支えるほど強くない。また、磁性層の厚さを薄
くしていくと磁性粉の単位面積当たりの含有量が少なく
なるため、充分な磁気吸着力が得られなくなるという問
題点があった。
【0005】これを解決するためには磁性材として保磁
力および残留磁束密度の大きい、すなわち最大エネルギ
ー積(BH)maxの大きい材料が必要となり、具体的に
は、フェライト系磁石の場合には保磁力が特に大きいス
トロンチウムフェライト系磁性粉、希土類系磁石の場合
には、サマリウムコバルト系磁性粉(SmCo5,Sm2
Co17)、サマリウム鉄窒素系磁性粉(Sm2Fe17
x)、ネオジウム鉄ボロン系磁性粉(Nd2Fe14B)等
の磁性粉を使用していた。
【0006】このような磁石シートを実用に供する場合
には、平板の上に約1mm〜4mmピッチで導線を形成
した着磁装置を磁石シートに設置し、これに充電式オイ
ルコンデンサーを利用した電源から大電流のパル電流を
流して磁石シートを多極着磁する方法が用いられてい
た。
【0007】特に高保磁力磁石を得る場合には、磁石シ
ートに形成された磁性層中の磁性粉が配向後固定化され
ているため、磁性粉の保磁力の3〜5倍もの外部磁場、
すなわち、通常1600kA/mという大きな着磁磁界
が必要となり、着磁装置の導線にはパルス電流が数千A
以上の大電流を要し、大がかりな着磁装置が必要となっ
ていた。さらに大電流による着磁ヨークの発熱と断線の
問題があり、着磁ヨークを複数台切り替えながら使用す
る必要がある等の連続生産上の問題があった。
【0008】また、着磁ヨークの渦電流の影響で磁束が
磁石シートの内部に充分浸透せず、着磁が不完全になり
シートの厚さ方向全体に均一に着磁されないという問題
が生じたり、着磁ヨークを形成する導線は大電流を流す
ため太い導線を使用せざるを得ず、着磁ピッチも約1m
m程度が下限となり、薄膜磁石シートを1mm以下の高
密度の着磁ピッチで着磁させて磁気吸着力を向上させる
ことが困難であった。
【0009】さらに、着磁ヨークに導線を使用すること
から、着磁パターンも任意の形状にすることは困難で、
磁気式エンコーダー等に使用することも困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、高保磁力の磁性材料に着磁する場合であっ
ても、上記した従来方法による大容量、大電流の着磁装
置を用いることなく、簡便な装置で任意の着磁パターン
を形成させることができ、さらには磁気吸着力に優れる
磁石シートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明等は、上記課題を
解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成させる
に至った。
【0012】すなわち本発明は、基材上に、磁気異方性
を有する磁性粉と熱溶融性バインダー樹脂とを主成分と
する磁性塗料を塗布して磁性層を形成し、該磁性層を乾
燥した後、一定の外部磁界下で、局所的に熱エネルギー
を投与して投与部分の温度を昇温して熱溶融性バインダ
ー樹脂を軟化し、局所的に外部磁界方向に磁気異方性を
有する磁性粉の磁化容易軸を配向させた後、加熱部分を
冷却して該磁性粉の配向を固定化して着磁させたことを
特徴とする磁石シートを提供する。
【0013】中でも、磁気異方性を有する磁性粉が、結
晶磁気異方性または形状磁気異方性により磁化容易軸を
有する磁性粉であることが好ましい。
【0014】さらに、熱溶融性バインダー樹脂の軟化点
が50゜Cから300゜Cの範囲であることが好まし
い。
【0015】また、本発明によれば、基材上に、磁気異
方性を有する磁性粉と熱溶融性バインダー樹脂とを主成
分とする磁性塗料を塗布して磁性層を形成し、該磁性層
を乾燥した後、一定の外部磁界下で、局所的に熱エネル
ギーを投与して投与部分の温度を昇温して熱溶融性バイ
ンダー樹脂を軟化し、局所的に外部磁界方向に磁気異方
性を有する磁性粉の磁化容易軸を配向させた後、加熱部
分を冷却して該磁性粉の配向を固定化して着磁させるこ
とを特徴とする磁石シートの製造方法が提供できる。
【0016】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明に使用される基材には特に限定はなく公知慣用のもの
を使用できるが、一般的には、プラスチック、紙等が使
用される。すなわち、プラスチックフィルムやシートと
しては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニール
(PVC)、その他高分子材料からなるフィルムやシー
トが使用でき、基材に紙を用いる場合には、シート状の
合成紙、木材パルプ紙、ラミネート紙等が使用できる。
【0017】中でも磁性層との接着が比較的強固にでき
る上、耐久性が良好な点で、PETやPVCのフィルム
が好ましい。
【0018】また、基材上に予めアンカーコート層や剥
離層等が形成されていても、本発明の実施に際しては何
ら問題はない。
【0019】さらに、例えば磁気式ロータリーエンコー
ダー等の用途には、金属、セラミックス等の剛性基材上
に塗膜を形成した後、着磁することも可能である。
【0020】磁気式ロータリーエンコーダー等に使用す
る場合の基材の厚みとしては特に制限はないが、磁石と
して使用する場合の基材の厚みとしては、磁気吸着力が
十分に得られる程度の厚みが好ましく、具体的には5μ
m〜1mm程度のものが好ましい。
【0021】本発明においては、基材上に、磁気異方性
を有する磁性粉と熱溶融性バインダー樹脂とを主成分と
する磁性層が設けられており、この磁性層の厚さとして
は、磁気式ロータリーエンコーダー等に使用する場合に
は1〜200μmの厚みが好ましく、磁石として使用す
る場合には、磁気吸着力が十分に得られる程度の厚みが
好ましく、具体的には10〜200μmが好ましい。
【0022】基材上に磁性層を設けるに当たっては、通
常、磁性塗料が使用される。
【0023】磁性塗料の磁性粉としては、例えばバリウ
ムフェライト、ストロンチウムフェライト等の高保磁力
フェライト磁性粉、マンガンビスマス(MnBi)磁性
粉、サマリウムコバルト(SmCo5,Sm2Co17)系
磁性粉、サマリウム鉄窒素(Sm2Fe17Nx)系磁性
粉、ネオジウム鉄ボロン(Nd−Fe−B)系磁性粉等
の公知の結晶磁気異方性の大きい磁性粉、あるいは針状
の鉄(Fe)、鉄コバルト(Fe−Co)等の公知の形
状磁気異方性の大きい磁性粉、などの磁化容易軸を有す
る磁性粉が好適に使用される。
【0024】熱溶融性バインダー樹脂としては、熱可塑
性樹脂や熱硬化性樹脂などの公知慣用のものがいずれも
使用できるが、例えば熱可塑性樹脂の場合には、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル共重合体
等のアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリアルキレン系樹脂、ポリ塩
化ビニール系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ABS系樹脂、繊維素系樹脂等を使用
することができ、また、熱硬化性樹脂の場合には、フェ
ノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウ
レタン樹脂等を使用することができる。
【0025】上述した磁性粉をバインダー樹脂ととも
に、必要に応じて分散剤、溶剤等を加えて、ペイントコ
ンディショナー、ヘンシェル、ボールミル、サンドミル
等の分散装置を用いて、数十分〜数時間分散させること
で、均一な磁性塗料が得られる。
【0026】磁性塗料の塗工には、例えばバーコーター
やアプリケーター等を用いて手塗りで行うことも可能で
あるが、後述する実施例にあるような、塗工・乾燥後に
熱エネルギーの投与および磁界の印加を行うことを可能
とするために、回転ロール等を用いて一定の速度で基材
を送りながら、自動で塗工することが生産性の点から好
ましく、乾燥後の磁性層の膜厚が一定となる様に連続的
に磁性塗料を塗布するのが良い。この場合、塗工直後に
通常の磁場配向を行っていてもかまわない。
【0027】プラスチックフィルムや紙等の基材上に、
磁性塗料を塗布し、溶剤を蒸散させて塗膜を乾燥した
後、基材の裏側に設置した永久磁石により塗膜面に対し
て垂直もしくはそれから傾斜した方向に磁界を印加して
おき、熱エネルギーを所定の面積に投与して投与部分の
バインダー樹脂を軟化させ、磁性粉の磁化容易軸を印加
磁界方向に配向させることで、着磁パターンが形成され
る。ここで、熱エネルギーの投与はバインダー樹脂の分
子間結合を緩和して軟化ないし溶融状態とし、磁性粒子
が外部磁界により向きを変えられる程度であればよい。
【0028】熱溶融性バインダー樹脂の軟化点は、熱溶
融性バインダー樹脂が固定化しやすい温度以上であれば
良く、また、軟化ないし溶融状態とするために投与する
熱エネルギーが小さい方が経済的であるため、その軟化
点の範囲は50゜Cから300゜Cが特に好ましいので
ある。
【0029】この熱エネルギーの投与方法としては、光
エネルギーを用いる方式と熱伝導体を接触させる伝熱方
式が適用できる。
【0030】光エネルギー照射には、光源としてレーザ
ー光源、タングステン白熱ランプ、赤外線ランプ等を使
用することが出来る。光エネルギーは単一または複数の
レンズまたはレンズアレイを用いて単一または複数のス
ポットに集光させることが出来、ビームスポット形状は
スリットやプリズム等を用いて調節できる。
【0031】通常の1〜4mm程度の着磁ピッチが大き
い場合には、一般の白熱ランプや赤外線ランプを用いて
熱エネルギーの投与を行っても良いが、小型部品用途に
高密度の着磁パターンを形成させるためには、レーザー
光のように可干渉性が非常に高く、波長スペクトルが非
常に狭いため、高エネルギーを微小スポットに集光でき
るので、特に好ましい。
【0032】レーザー光源としては、例えば炭酸ガスレ
ーザー、YAGレーザー、固体レーザー、半導体レーザ
ー等が使用できるが、好ましくは簡便で経済的な半導体
レーザーが好ましい。
【0033】特に、半導体レーザーはコンパクトである
上に、注入電流による光強度の高周波数での直接変調が
可能であるという長所がある。直接変調ができるため
に、光学音響素子や電気光学素子のような変調用素子が
不要なため、光学系全体をコンパクトにできるという利
点があるので、好適に使用できる。
【0034】また、伝熱方式としては単純な熱コテまた
は面状発熱体、熱転写プリンターに用いられている各種
サーマルヘッド方式が適用出来る。
【0035】本発明による磁石シートの製造方法によれ
ば、磁性層用の磁性塗料を塗布・乾燥し、その後磁界中
で熱エネルギーを投与して投与部分を溶融状態とするこ
とが可能なため、磁性粉自体の保磁力とほぼ同程度の外
部磁界を印加することで、簡単に磁性粉の磁化容易軸を
配向させることができる。
【0036】本発明の磁石シートは、シート面に対して
垂直方向に磁化された微小領域が高密度で形成され、微
小磁石がシート面内に高密度で形成されたものと同等と
なる。したがって、シート面全体の平均の残留磁束密度
は、反磁界の低減効果により、シートを均一に磁化した
場合と比較して大きくなるため、磁気吸着に必要な磁界
が得られる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。実施例中「部」は「質量部」を表す。
【0038】(磁性塗料Aの調整)ストロンチウムフェ
ライト磁性粉末(同和鉱業(株)社製、保磁力320k
A/m)100部、ポリエステル樹脂(大日本インキ化
学工業(株)社製、軟化点163゜C)40部、レシチ
ン1部、メチルエチルケトン50部、トルエン50部を
ホモジナイザーで30分撹拌後、ステンレスビーズを加
えて1時間ペイントコンディショナーを用いて分散させ
て、磁性塗料Aを作製した。
【0039】(磁性塗料Bの調整)Nd−Fe−B磁性
粉末(マグネクエンチ・インターナショナル社製 MQ
Powder B−type、保磁力710kA/m)
100部、ポリエステル樹脂(ユニチカ(株)社製、U
E−3200、軟化点165゜C)40部、レシチン1
部、メチルエチルケトン40部、トルエン40部をホモ
ジナイザーで30分撹拌後、ステンレスビーズを加えて
1時間ペイントコンディショナーを用いて分散させて、
磁性塗料Bを作製した。
【0040】(実施例1)磁性塗料Aをアプリケーター
ギャップ100μmのアプリケーターを用いて、基材上
に塗布した。基材には、厚み50μm、幅150mm、
長さ250mmの白色のポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムを用いた。
【0041】塗工後は約200kA/mの配向用磁石で
磁性粉を配向した後、赤外線乾燥器を用いて乾燥した。
乾燥後の磁性塗膜の厚さは30μmであった。
【0042】次に、この乾燥塗膜を有するPETフィル
ムを幅60mm、長さ100mmに切り出して、図1に
示したレーザー光照射装置のサンプルステージに設置し
た。図1で、1は半導体レーザーであり、SONY
(株)社製SLD303WT(波長810nm、最大出
力500mW)を使用した。レーザー電源には、(株)
ケエテシステムサービス社製KLDS−805Mを用い
た。レーザー光のパルス照射条件は、有効最大パルス光
強度250mW、パルス周波数5Hzに設定した。
【0043】2及び3は円筒レンズ系であり、半導体レ
ーザー1より出射した光を磁性塗膜上に集光させるもの
である。このレンズ系の焦点距離は約30mmであり、
焦点位置では約1.2mm×50μmの矩形のスポット
が得られるようにした。
【0044】塗膜サンプル4は、厚さ0.5mmのアル
ミ製の中央精機(株)社製X・Y軸DCサーボステージ
5に設置され、照射位置はサンプルの中心からサンプル
幅方向(Y軸)に1.2mmずつ変えながら±20m
m、長さ方向(X軸)に±30mmの距離を2mm/s
ecの速度で移動させた。
【0045】6はサマリウムコバルト製永久磁石であ
り、最大約240kA/mの磁界を塗膜面に垂直に印可
できるように調整されている。
【0046】このようにして、磁性塗膜にレーザー光を
照射し、着磁を行い、磁石シートaを得た。
【0047】(実施例2)実施例1において、レーザー
光のパルス照射条件として、パルス周波数を8Hzとし
た以外は、実施例1と同様にして磁石シートbを得た。
【0048】(実施例3)磁性塗料として、磁性塗料B
を使用した以外は、実施例1と同様にして、磁石シート
cを得た。
【0049】(着磁パターンの測定)実施例1から3で
得られた磁石シートa、b、cから、着磁部分40mm
×60mmをそれぞれ切り出して評価用サンプルとし、
(有)坂田製作所社製磁気カードリーダライタを用い、
磁気ヘッドには(株)サンエテック社製CH−NE31
S3Hカードリーダ用磁気ヘッドを用いて、各サンプル
の着磁パターンを測定した。
【0050】各磁石シートのサンプルを、送り速度16
0mm/secで測定したときの着磁出力波形を図2〜
4に示す。ここで、縦軸は出力電圧(0.1V/DI
V)である。また横軸は時間(5ms/DIV)である
が、この横軸の1DIVを長さに換算すると、(160
mm/sec)*(5msec)=0.8mmとなる。
【0051】磁石シートaのサンプルの着磁出力波形を
図2に示す。図2より着磁ピッチを読みとると、ピーク
とピークの間隔が約0.444DIV、すなわち0.4
44*0.8=0.36mmの着磁ピッチとなっている
ことがわかる。また、着磁出力波形の振幅はP−Pで4
00mVあり、S/N的に実用上全く問題のない信号が
得られていることがわかる。
【0052】磁石シートbのサンプルの着磁出力波形を
図3に示す。図3より着磁ピッチを読みとると、ピーク
とピークの間隔が約0.333DIV、すなわち0.3
33*0.8=0.27mmの着磁ピッチとなっている
ことがわかる。また、着磁出力波形の振幅はP−Pで4
00mVあり、S/N的に実用上全く問題のない信号が
得られていることがわかる。
【0053】磁石シートcのサンプルの着磁出力波形を
図4に示す。図4より着磁ピッチを読みとると、ピーク
とピークの間隔が約0.444DIV、すなわち0.4
44*0.8=0.36mmの着磁ピッチとなっている
ことがわかる。また、着磁出力波形の振幅はP−Pで6
00mVあり、S/N的に実用上全く問題のない信号が
得られていることがわかる。
【0054】(磁気吸着力の測定)次に、大きさ30m
m×50mm、厚さ0.1mmのスチール板に、同サイ
ズに裁断した磁石シートa、b、cのそれぞれを吸着さ
せて上下に振ったところ、落下することはなかった。こ
のときの磁気吸着力を測定するために、東京精密(株)
社製ヘイドンを用いて、スチール板に平行な方向に磁石
シートを引っ張っり吸着力を測定した。この結果を表1
に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明による磁石シートは、塗工後の任
意の工程で任意の着磁パターンを高密度に形成させるこ
とができるため、磁気吸着力に優れる磁石シートを得る
ことができ、さらには、磁気式エンコーダーをはじめ、
マイクロマシーン用等の種々の薄膜磁気応用製品に適用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石シートを製造する1実施形態であ
るレーザー光照射着磁装置の模式図。
【図2】本発明の実施例1で得られた磁石シートの着磁
信号出力波形を示す写真。
【図3】本発明の実施例2で得られた磁石シートの着磁
信号出力波形を示す写真。
【図4】本発明の実施例3で得られた磁石シートの着磁
信号出力波形を示す写真。
【符号の説明】
1 半導体レーザー 2 円筒レンズ 3 円筒レンズ 4 塗膜サンプル 5 X・Y軸DCサーボステージ 6 サマリウムコバルト製永久磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、磁気異方性を有する磁性粉と
    熱溶融性バインダー樹脂とを主成分とする磁性塗料を塗
    布して磁性層を形成し、該磁性層を乾燥した後、一定の
    外部磁界下で、局所的に熱エネルギーを投与して投与部
    分の温度を昇温して熱溶融性バインダー樹脂を軟化し、
    局所的に外部磁界方向に磁気異方性を有する磁性粉の磁
    化容易軸を配向させた後、加熱部分を冷却して該磁性粉
    の配向を固定化して着磁させたことを特徴とする磁石シ
    ート。
  2. 【請求項2】 磁性粉が、結晶磁気異方性または形状磁
    気異方性により磁化容易軸を有する磁性粉であることを
    特徴とする請求項1記載の磁石シート。
  3. 【請求項3】 熱溶融性バインダー樹脂の軟化点が50
    ゜Cから300゜Cの範囲内であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の磁石シート。
  4. 【請求項4】 基材上に、磁気異方性を有する磁性粉と
    熱溶融性バインダー樹脂とを主成分とする磁性塗料を塗
    布して磁性層を形成し、該磁性層を乾燥した後、一定の
    外部磁界下で、局所的に熱エネルギーを投与して投与部
    分の温度を昇温して熱溶融性バインダー樹脂を軟化し、
    局所的に外部磁界方向に磁気異方性を有する磁性粉の磁
    化容易軸を配向させた後、加熱部分を冷却して該磁性粉
    の配向を固定化して着磁させることを特徴とする磁石シ
    ートの製造方法。
JP11179784A 1999-06-25 1999-06-25 磁石シートおよびその製造方法 Pending JP2001006958A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11179784A JP2001006958A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 磁石シートおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11179784A JP2001006958A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 磁石シートおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001006958A true JP2001006958A (ja) 2001-01-12

Family

ID=16071841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11179784A Pending JP2001006958A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 磁石シートおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001006958A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013030738A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013030737A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013030739A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
WO2013137132A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 日東電工株式会社 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191610A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191608A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191609A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
US9281107B2 (en) 2011-06-24 2016-03-08 Nitto Denko Corporation Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013030738A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013030737A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013030739A (ja) * 2011-06-24 2013-02-07 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
US20130141195A1 (en) * 2011-06-24 2013-06-06 Nitto Denko Corporation Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet
US9281107B2 (en) 2011-06-24 2016-03-08 Nitto Denko Corporation Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet
US9991033B2 (en) 2011-06-24 2018-06-05 Nitto Denko Corporation Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet
US9991034B2 (en) 2011-06-24 2018-06-05 Nitto Denko Corporation Rare-earth permanent magnet and method for manufacturing rare-earth permanent magnet
WO2013137132A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 日東電工株式会社 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191610A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191608A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
JP2013191609A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nitto Denko Corp 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法
CN103959411A (zh) * 2012-03-12 2014-07-30 日东电工株式会社 稀土类永久磁铁及稀土类永久磁铁的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2711901A (en) Magnetic recording tape and method of making same
US3804511A (en) Method and apparatus utilizing magnetic storage for transferring graphical information
JPS6171417A (ja) 磁気粒子を磁気的に無配向化する装置
JP2001006958A (ja) 磁石シートおよびその製造方法
US5643686A (en) Magnetic recording medium and method for manufacturing the same
US4859495A (en) Method of preparing perpendicularly oriented magnetic recording media
JPS61267934A (ja) 液体トナー組成物及びその製造方法
US3413141A (en) Method and apparatus for making oriented magnetic recording media
US4756856A (en) Method of and apparatus for forming surface of magnetic media
US3757353A (en) Information recording by article orientation
JPS5894136A (ja) 磁気転写記録装置
JPS5894137A (ja) 磁気転写記録装置
US3803633A (en) Methods, apparatus and media for magnetically recording information
JPH11213376A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPS61267933A (ja) 磁気記録媒体の製造装置
US5764429A (en) Magnetic writing of repetitive information on magnetic wheel and magnization head for media
JP2001068337A (ja) 可撓性硬質磁性シートの着磁方法
CA1107342A (en) Electrostatic transfer of magnetically held toner images
EP0177941A2 (en) Dropout-free magnetic printing plate
JPH0235315B2 (ja)
JPS62244682A (ja) インク媒体
JPS5924874A (ja) 解像性の改善されたトナ−像を
JPS61138278A (ja) 画像記録装置
JPH10258579A (ja) 磁気熱転写インクリボン
JPH01169725A (ja) 磁気記録媒体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050720