JP2001006679A - アルカリ蓄電池用ニッケル極及びアルカリ蓄電池 - Google Patents
アルカリ蓄電池用ニッケル極及びアルカリ蓄電池Info
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Abstract
の利用率を高めると共に、アルカリ蓄電池用ニッケル極
の製造が容易に行えるようにし、またこのアルカリ蓄電
池用ニッケル極を正極に使用したアルカリ蓄電池におい
て、充分な電池容量が得られるようにすると共に、その
充放電サイクル特性を向上させる。 【解決手段】 少なくとも活物質である水酸化ニッケル
と水酸化コバルトとを含有するアルカリ蓄電池用ニッケ
ル極において、上記の活物質中に強酸と強塩基の塩又は
弱酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物を含有させる
ようにし、またこのアルカリ蓄電池用ニッケル極をアル
カリ蓄電池の正極1に使用した。
Description
質である水酸化ニッケルと水酸化コバルトとを含有する
アルカリ蓄電池用ニッケル極及びこのようなアルカリ蓄
電池用ニッケル極を正極に使用したアルカリ蓄電池に係
り、特に、このアルカリ蓄電池用ニッケル極における活
物質の利用率を高めて、アルカリ蓄電池における電池容
量を向上させると共に充放電サイクル特性を向上させる
ようにした点に特徴を有するものである。
−カドミウム蓄電池等のアルカリ蓄電池においては、そ
の正極として、ニッケル粉末を穿孔鋼板等に焼結させて
得た焼結基板に活物質である水酸化ニッケルを化学的に
含浸させた焼結式のアルカリ蓄電池用ニッケル極が広く
使用されていた。
池用ニッケル極を用いたアルカリ蓄電池において、充分
な電池容量が得られるようにするためには、多孔度の大
きい焼結基板を用いて活物質を多く充填させることが必
要であった。
板を用いると、焼結によるニッケル粒子間の結合が弱い
ため、ニッケル粒子が焼結基板から脱落してしまうとい
う問題があり、またニッケル粉末の焼結基板における孔
径は、一般に10μm以下と小さいため、活物質が焼結
基板に充填されにくく、焼結基板に活物質を充分に充填
させるためには、焼結基板中に活物質を含浸させる面倒
な作業を何度も繰り返して行う必要があり、生産性が悪
くなる等の問題があった。
とする活物質にメチルセルロース等の結着剤を加えてペ
ーストにしたものを用い、このペーストを発泡ニッケル
等の多孔度の大きい導電性の基板に充填させるようにし
た非焼結式のアルカリ蓄電池用ニッケル極が用いられる
ようになった。
電池用ニッケル極の場合、上記のように発泡ニッケル等
の多孔度の大きい導電性の基板を用いて多くの活物質を
充填させることができると共に、活物質を充填させる作
業も容易に行えるようになった。
電池用ニッケル極において、上記のように多孔度の大き
い基板を用いると、この基板の集電性が悪くなって活物
質の利用率が低下し、このアルカリ蓄電池用ニッケル極
をアルカリ蓄電池に用いた場合に、充分な電池容量が得
られなくなったり、充放電サイクル特性が悪くなるとい
う問題があった。
カリ蓄電池用ニッケル極における活物質の利用率を高め
るため、特開昭61−49374号公報に示されるよう
に、水酸化ニッケルNi(OH)2 に水酸化コバルトC
o(OH)2 を添加し、この水酸化コバルトを最初の充
電により導電性の高いβ−オキシ水酸化コバルトβ−C
oOOHに酸化させ、これによりアルカリ蓄電池用ニッ
ケル極における導電性を向上させるようにしたものや、
特開平10−284072号公報に示されるように、水
酸化ニッケルと金属コバルト又はコバルト化合物との混
合粉末に、pHを6〜13に調整した水酸化リチウム水
溶液を加えて得たペーストを用いて非焼結式のアルカリ
蓄電池用ニッケル極を得るようにしたものが提案され
た。
いても、依然として非焼結式のアルカリ蓄電池用ニッケ
ル極における活物質の利用率を充分に高めることができ
ず、また、特開平10−284072号公報に示される
ものにおいては、ペーストを作製するにあたり、水酸化
リチウム水溶液を用いるため、この水酸化リチウム水溶
液のpHを予め6〜13に調整する必要があり、ペース
トを作製するのが面倒になる等の問題もあった。
も活物質である水酸化ニッケルと水酸化コバルトとを含
有するアルカリ蓄電池用ニッケル極及びこのようなアル
カリ蓄電池用ニッケル極を正極に使用したアルカリ蓄電
池における上記のような様々な問題を解決することを課
題とするものである。
ニッケル極における活物質の利用率を高めると共に、こ
のアルカリ蓄電池用ニッケル極の製造が容易に行えるよ
うにし、またこのアルカリ蓄電池用ニッケル極を正極に
使用したアルカリ蓄電池において、充分な電池容量が得
られるようにすると共に、充放電サイクル特性を向上さ
せることを課題とするものである。
リ蓄電池用ニッケル極においては、上記のような課題を
解決するため、少なくとも活物質である水酸化ニッケル
と水酸化コバルトとを含有するアルカリ蓄電池用ニッケ
ル極において、上記の活物質中に強酸と強塩基の塩又は
弱酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物を含有させる
ようにしたのである。
用ニッケル極のように、水酸化ニッケルに水酸化コバル
トを含有させると、上記のようにこの水酸化コバルトが
最初の充電により導電性の高いβ−オキシ水酸化コバル
トに酸化されて、アルカリ蓄電池用ニッケル極における
導電性が向上する。
用ニッケル極のように、活物質に強酸と強塩基の塩又は
弱酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物を含有させる
と、このリチウム化合物中におけるリチウムイオンが水
酸化ニッケルの結晶格子中に取り込まれ、これにより、
水酸化ニッケルの結晶格子における格子欠陥が増加して
電子の移動が促進され、アルカリ蓄電池用ニッケル極に
おける導電性が向上すると共に、水酸化ニッケルの結晶
格子が歪んで、充放電の可逆性に乏しいγ−NiOOH
が生成するのが抑制され、このアルカリ蓄電池用ニッケ
ル極における活物質の利用率が向上する。
ニッケル極においては、上記のようにリチウム化合物と
して、強酸と強塩基の塩又は弱酸と強塩基の塩からなる
リチウム化合物を用いるため、水酸化リチウム水溶液を
用いてペーストを作製する場合のように、pHを調整す
る必要がなく、アルカリ蓄電池用ニッケル極の製造が容
易に行えるようになる。
ウム化合物としては、請求項2に示すように、フッ化リ
チウム、炭酸リチウム、リン酸リチウムから選択される
少なくとも1種を用いることができる。
物を含有させるにあたっては、請求項3に示すように、
上記のリチウム化合物中におけるリチウム原子が水酸化
ニッケルに対して0.01〜1.0重量%の割合で含有
されるようにすることが好ましい。これは、活物質中に
含有させるリチウム原子の量が少ないと、水酸化ニッケ
ルの結晶格子中に取り込まれるリチウムイオンの量が少
なくなって、上記のような作用が得られなくなる一方、
活物質中に含有させるリチウム化合物の量が多くなり過
ぎると、水酸化コバルトの導電性の高いβ−オキシ水酸
化コバルトへの酸化によるアルカリ蓄電池用ニッケル極
の導電性向上が阻害されるためである。
ニッケル極において、充放電の可逆性に乏しいγ−Ni
OOHが生成するのを抑制するため、上記の水酸化ニッ
ケル中に、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガ
ン、アルミニウム、カドミウム、イットリウム、コバル
ト、ビスマス、ランタン、イッテルビウム、エルビウ
ム、ガドリニウム及びセリウムから選択される少なくと
も1種の元素を含有させることが好ましく、この場合、
これらの元素を水酸化ニッケルに対して0.5重量%〜
5重量%の範囲で固溶させることが好ましい。
おいては、上記のようなアルカリ蓄電池用ニッケル極を
正極として用いるようにしたのである。
のように、上記のようなアルカリ蓄電池用ニッケル極を
正極に用いると、このアルカリ蓄電池用ニッケル極にお
ける活物質の利用率が向上し、充分な電池容量が得られ
るようになると共に、充放電サイクル特性も向上する。
ッケル極及びこのようなアルカリ蓄電池用ニッケル極を
用いたアルカリ蓄電池について実施例を挙げて具体的に
説明すると共に、この実施例におけるアルカリ蓄電池用
ニッケル極を用いたアルカリ蓄電池においては、アルカ
リ蓄電池用ニッケル極における活物質の利用率が高ま
り、充分な電池容量を有すると共に、充放電サイクル特
性に優れたアルカリ蓄電池が得られることを比較例を挙
げて明らかにする。なお、この発明におけるアルカリ蓄
電池用ニッケル極及びアルカリ蓄電池は、下記の実施例
に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変
更しない範囲において適宜変更して実施することができ
るものである。
ニッケル100重量部と水酸化コバルト5重量部との混
合物に、リチウム化合物として、下記の表1に示すよう
に、フッ化リチウムLiFを0.187重量部(水酸化
ニッケルに対するリチウム原子の割合は0.05重量
%)添加し、これに結着剤であるメチルセルロースの1
重量%水溶液を20重量部加え、これらを混練してペー
ストを調製した。
多孔度が95%,平均孔径が200μmの発泡メタルか
らなる多孔性の基板に充填して乾燥させた後、これを加
圧成形して、アルカリ蓄電池用ニッケル極を作製した。
蓄電池用ニッケル極を正極に使用して、図1に示すよう
な円筒型で電池容量が約1000mAhになったAAサ
イズのアルカリ蓄電池を作製した。
その負極として、酸化カドミウム粉末と金属カドミウム
粉末と結着剤とを混練したペーストを芯材のパンチング
メタルに塗着させ、これを乾燥させて得たカドミウム電
極を使用し、またセパレータにはポリアミド不織布を用
い、アルカリ電解液には30重量%の水酸化カリウム水
溶液を用いた。
っては、図1に示すように、上記の正極1と負極2との
間に上記のセパレータ3を介在させてスパイラル状に巻
き取り、これを負極缶4内に収容させた後、各負極缶4
内に上記の電解液を注液して封口し、正極1を正極リー
ド5を介して封口蓋6に接続させると共に、負極2を負
極リード7を介して負極缶4に接続させ、負極缶4と封
口蓋6とを絶縁パッキン8により電気的に絶縁させると
共に、封口蓋6と正極外部端子9との間にコイルスプリ
ング10を設け、電池の内圧が異常に上昇した場合に
は、このコイルスプリング10が圧縮されて電池内部の
ガスが大気に放出されるようにした。
は、アルカリ蓄電池用ニッケル極を作製するにあたり、
上記の実施例1において使用したリチウム化合物の種類
及びリチウム化合物の添加量を変更し、水酸化ニッケル
100重量部と水酸化コバルト5重量部との混合物に対
して、下記の表1に示すように、実施例2においては、
炭酸リチウムLi 2 CO3 を0.266重量部(水酸化
ニッケルに対するリチウム原子の割合は0.05重量
%)の割合で、実施例3においては、リン酸リチウム
0.5水和物Li3 PO4 ・0.5H2 Oを0.300
重量部(水酸化ニッケルに対するリチウム原子の割合は
0.05重量%)の割合で添加し、それ以外について
は、上記の実施例1の場合と同様にして、各アルカリ蓄
電池用ニッケル極を作製した。
ようにして作製した各アルカリ蓄電池用ニッケル極を正
極に使用し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様
にして各アルカリ蓄電池を作製した。
リ蓄電池用ニッケル極を作製するにあたり、水酸化ニッ
ケル100重量部と水酸化コバルト5重量部との混合物
に対して、リチウム化合物を添加させないようにし、そ
れ以外については、上記の実施例1の場合と同様にし
て、アルカリ蓄電池用ニッケル極を作製した。
ようにして作製したアルカリ蓄電池用ニッケル極を正極
に使用し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様に
してアルカリ蓄電池を作製した。
リ蓄電池用ニッケル極を作製するにあたり、水酸化ニッ
ケル100重量部と水酸化コバルト5重量部との混合物
に対して、純水中に水酸化リチウム一水和物LiOH・
H2 Oを0.302重量部(水酸化ニッケルに対するリ
チウム原子の割合は0.05重量%)の割合で溶解させ
て14規定の硫酸によりpH7に調整した水酸化リチウ
ム水溶液を添加させ、これにより得たペーストを用い、
それ以外については、上記の実施例1の場合と同様にし
て、アルカリ蓄電池用ニッケル極を作製した。
ようにして作製したアルカリ蓄電池用ニッケル極を正極
に使用し、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様に
してアルカリ蓄電池を作製した。
1〜3及び比較例1,2の各アルカリ蓄電池を用い、2
5℃の温度条件で充電電流0.1Cで16時間充電した
後、25℃の温度条件で放電電流1Cで放電終止電圧
1.0Vまで放電する工程を1サイクルとする充放電サ
イクル試験を行い、各アルカリ蓄電池の1サイクル目と
50サイクル目と100サイクル目とにおける放電容量
(mAh)を測定し、下記の式に基づいて、1サイクル
目と50サイクル目と100サイクル目とにおいて、各
アルカリ蓄電池用ニッケル極に活物質として含まれる水
酸化ニッケルの利用率(%)を求めた。 利用率(%)={放電容量(mAh)/[水酸化ニッケ
ル量(g)×288(mAh/g)]}×100
の1サイクル目における水酸化ニッケルの利用率を10
0として、各アルカリ蓄電池の1サイクル目と50サイ
クル目と100サイクル目とにおける水酸化ニッケルの
利用率の指数を求め、その結果を下記の表1に合わせて
示した。
電池用ニッケル極の活物質中に強酸と強塩基の塩又は弱
酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物であるフッ化リ
チウムや炭酸リチウムやリン酸リチウムを含有させた実
施例1〜3の各アルカリ蓄電池は、アルカリ蓄電池用ニ
ッケル極の活物質中にリチウム化合物を含有させなかっ
た比較例1のアルカリ蓄電池や、アルカリ蓄電池用ニッ
ケル極の活物質中にpHを7に調整した水酸化リチウム
水溶液を添加した比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、
1サイクル目、50サイクル目及び100サイクル目に
おける水酸化ニッケルの利用率が高くなっており、電池
容量及び充放電サイクル特性が向上していた。
は、アルカリ蓄電池用ニッケル極を作製するにあたり、
上記の実施例1の場合と同様に、水酸化ニッケル100
重量部と水酸化コバルト5重量部との混合物に対してフ
ッ化リチウムを添加させるようにし、添加させるフッ化
リチウムの量だけを変更し、下記の表2に示すように、
実施例4においてはフッ化リチウムを0.019重量部
(水酸化ニッケルに対するリチウム原子の割合は0.0
05重量%)、実施例5においてはフッ化リチウムを
0.037重量部(水酸化ニッケルに対するリチウム原
子の割合は0.01重量%)、実施例6においてはフッ
化リチウムを0.374重量部(水酸化ニッケルに対す
るリチウム原子の割合は0.1重量%)、実施例7にお
いてはフッ化リチウムを1.87重量部(水酸化ニッケ
ルに対するリチウム原子の割合は0.5重量%)、実施
例8においてはフッ化リチウムを3.74重量部(水酸
化ニッケルに対するリチウム原子の割合は1.0重量
%)、実施例9においてはフッ化リチウムを5.61重
量部(水酸化ニッケルに対するリチウム原子の割合は
1.5重量%)の割合で添加させ、それ以外について
は、上記の実施例1の場合と同様にして、各アルカリ蓄
電池用ニッケル極を作製した。
ようにして作製した各アルカリ蓄電池用ニッケル極を正
極に使用し、それ以外については、上記の実施例1の場
合と同様にして各アルカリ蓄電池を作製した。
ルカリ蓄電池についても、上記の実施例1〜3及び比較
例1,2の各アルカリ蓄電池の場合と同様にして、充放
電サイクル試験を行い、各アルカリ蓄電池の1サイクル
目と50サイクル目と100サイクル目とにおける放電
容量(mAh)を測定して、各アルカリ蓄電池用ニッケ
ル極に活物質として含まれた水酸化ニッケルの1サイク
ル目と50サイクル目と100サイクル目とにおける利
用率(%)を求めた。
の1サイクル目における水酸化ニッケルの利用率を10
0として、実施例4〜9における各アルカリ蓄電池の1
サイクル目と50サイクル目と100サイクル目とにお
ける水酸化ニッケルの利用率の指数を求め、その結果を
前記の実施例1と合わせて下記の表2に示した。
フッ化リチウムを添加させるにあたり、フッ化リチウム
におけるリチウム原子が水酸化ニッケルに対して0.0
1〜1.0重量%の割合で含有されるようにした実施例
1,5〜8の各アルカリ蓄電池は、リチウム原子が水酸
化ニッケルに対して0.005重量%含有された実施例
4のアルカリ蓄電池に比べて、50サイクル目及び10
0サイクル目における水酸化ニッケルの利用率が高くな
っており、またリチウム原子が水酸化ニッケルに対して
1.5重量%含有された実施例9のアルカリ蓄電池に比
べて、1サイクル目における水酸化ニッケルの利用率が
高くなっており、アルカリ蓄電池における電池容量や充
放電サイクル特性がさらに向上した。
物質中にリチウム化合物としてフッ化リチウムを添加さ
せるようにしたが、炭酸リチウムやリン酸リチウムを添
加させた場合においても同様の結果が得られる。
は、25℃の温度条件で充放電サイクル試験を行った結
果を示しただけであるが、50℃の温度条件で充放電サ
イクル試験を行った場合にも同様の結果が得られる。
アルカリ蓄電池用ニッケル極においては、水酸化ニッケ
ルと水酸化コバルトとを含有する活物質中に強酸と強塩
基の塩又は弱酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物を
含有させるようにしたため、水酸化コバルトが最初の充
電により導電性の高いβ−オキシ水酸化コバルトに酸化
されて、アルカリ蓄電池用ニッケル極における導電性が
向上すると共に、上記のリチウム化合物中におけるリチ
ウムイオンが水酸化ニッケルの結晶格子中に取り込ま
れ、これにより、水酸化ニッケルの結晶格子における格
子欠陥が増加して電子の移動が促進され、アルカリ蓄電
池用ニッケル極における導電性がさらに向上すると共
に、水酸化ニッケルの結晶格子が歪んで、充放電の可逆
性に乏しいγ−NiOOHが生成するのが抑制され、こ
のアルカリ蓄電池用ニッケル極における活物質の利用率
が向上した。
ニッケル極においては、上記のようにリチウム化合物と
して、強酸と強塩基の塩又は弱酸と強塩基の塩からなる
リチウム化合物を用いたため、水酸化リチウム水溶液を
加えたペーストを作製する場合のように、pHを調整す
る必要がなく、アルカリ蓄電池用ニッケル極の製造も容
易に行えるようになった。
ッケル極を正極に使用したこの発明のアルカリ蓄電池に
おいては、アルカリ蓄電池用ニッケル極における活物質
の利用率が高まり、充分な電池容量が得られるようにな
ると共に、充放電サイクル特性が向上した。
アルカリ蓄電池の内部構造を示した概略断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも活物質である水酸化ニッケル
と水酸化コバルトとを含有するアルカリ蓄電池用ニッケ
ル極において、上記の活物質中に強酸と強塩基の塩又は
弱酸と強塩基の塩からなるリチウム化合物を含有させた
ことを特徴とするアルカリ蓄電池用ニッケル極。 - 【請求項2】 請求項1に記載したアルカリ蓄電池用ニ
ッケル極において、上記のリチウム化合物として、フッ
化リチウム、炭酸リチウム、リン酸リチウムから選択さ
れる少なくとも1種を用いたことを特徴とするアルカリ
蓄電池用ニッケル極。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載したアルカリ蓄電
池用ニッケル極において、上記の活物質中にリチウム化
合物を含有させるにあたり、リチウム化合物中における
リチウム原子が水酸化ニッケルに対して0.01〜1.
0重量%の割合で含有されるようにしたことを特徴とす
るアルカリ蓄電池用ニッケル極。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載したア
ルカリ蓄電池用ニッケル極を正極に使用したことを特徴
とするアルカリ蓄電池。
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JP17150199A JP3851022B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | アルカリ蓄電池用ニッケル極及びアルカリ蓄電池 |
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Cited By (2)
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WO2006064979A1 (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-22 | Gs Yuasa Corporation | アルカリ二次電池用ニッケル電極及びその製造方法並びにアルカリ二次電池 |
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-
1999
- 1999-06-17 JP JP17150199A patent/JP3851022B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9269952B2 (en) | 2011-01-11 | 2016-02-23 | Gs Yuasa International Ltd. | Positive active material for alkaline secondary battery, method for manufacturing the same and alkaline secondary battery |
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