JP2001006258A - 光ディスクライブラリ装置及びカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メディア可換型記憶装置にて、固定磁気デ
ィスク型記憶装置の耐塵埃性を実現するとともに、大容
量映像情報の記録再生及び保管に適した小型で信頼性の
高いライブラリ装置を実現する。 【解決手段】 カートリッジ１内に少なくとも光ディス
タ２、スピンドルモータ３、光ヘッドアセンブリ５、シ
ータ機構８を設けて密閉構造とし、ライブラリ装置内に
カートリッジ収納箱３０、オプティカルアセンブリ６
０、オプティカルアセンブリ駆動機構、カートリッジロ
ック機構等を設けることによって、カートリッジの耐塵
埃性を高めた構造としながらも低コストを実現し、さら
に、光ディスク又は光ディスクカートリッジの着脱機構
を排し、限られたスペース内に多数のカートリッジが収
容可能となるライブラリ装置が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、大容量情報の記録
再生及び保管に利用されるメディア可換型記憶装置で、
光ディスクライブラリ装置及び光ディスクカートリッジ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンピューターなどで処理される
大容量情報の記憶装置として、固定磁気ディスク型記憶
装置、又はメディア可換型記憶装置が主に使われてい
る。前者は、ドライブ装置に磁気ディスクを内臓した密
閉構造とすることで塵埃などの影響を排除し、磁気ヘッ
ドをディスク面に極めて近接させることにより、その記
憶容量の増大をはかっている。ディスクをスピンドルモ
ータに固定することで、ディスクのチャッキング誤差と
ランアウトを低減し、高速アクセスと安定した動作を確
保している。

【０００３】後者は、光ディスク又は光ディスクカート
リッジを使用した装置がＩＳＯなどで規格化されてい
る。これらの光ディスク又は光ディスクカートリッジ
は、ドライブ装置への格納時のスピンドルモータとのチ
ャッキング誤差や、光ヘッドの重量のために、固定磁気
ディスク型記憶装置と比較してアクセス速度が遅い。そ
の反面、記憶密度の点で優れており、さらにメディア可
換型の利点を生かし、ライブラリ装置にドライブ装置と
複数の光ディスク又は光ディスクカートリッジを収納す
ることで、大容量映像情報などの記録再生及び保管用と
して使用されている。

【０００４】光ディスクカートリッジは装置に挿入され
た際、シャッターが開き光ディスクを露出させることに
より、光ヘッドのアクセス又はスピンドルモータによる
チャッキングを可能とする構造である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】近年、コンピュータの
ＣＰＵ、周辺部品等の著しい性能向上、及びソフトウエ
アの高度化、複雑化により、処理される情報量は飛躍的
に増大している。さらにビデオカメラなどの映像処理機
器がデジタル化し、コンピュータに取り込まれて処理さ
れるようになっている。このような状況で、一つの固定
磁気ディスク型記憶装置に全ての情報を記憶することは
管理上困難であり、蓄積されていく情報量の増大に対応
することが出来ない。さらに、浮上磁気ヘッドのクラッ
シュ等が生じると、記憶装置全てが使用出来なくなり、
記録した情報全てを失うことになる。

【０００６】光ディスク又は光ディスクカートリッジに
よるメディア可換型記憶装置では、大容量情報の管理、
増大する情報量への対応の点では有利であるが、光ディ
スク面が露出する構造により、空気中の塵埃、オイルミ
スト、水蒸気、バクテリア、その他の微小な粒子が装置
内に吸い込まれ、光ヘッドと光ディスク面の間隙に入り
込み、記録再生機能を損なう原因となる。光ディスクに
おいても、記憶容量を増大させるために、光ヘッドを光
ディスク面に極めて近接させる必要があり、いかなる微
小な異物の侵入を防止されるべきである。

【０００７】さらに、ライブラリ装置において、光ディ
スク又は光ディスクカートリッジをドライブ装置に着脱
するための機構が複雑でかつ大きなスペースを必要と
し、ライブラリ装置の大型化、高コスト、信頼性の低下
などの原因となっている。

【０００８】本発明は、上記事情に基づきなされたもの
で、固定磁気ディスク型記憶装置の耐塵埃性をメディア
可換型記憶装置で実現し、同時に小型で大容量、低コス
トで高信頼性の記憶装置を実現することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ディスクライブラリ装置及びカートリッ
ジにおいては、カートリッジ内部に、光ディスク、該光
ディスクを回転可能に保持するスピンドルモーターと、
前記光ディスク面にアクセス可能な光ヘッド、該光ヘッ
ドを光ディスク上の指定トラックへ位置決めするシーク
機構からなる光ヘッドアセンブリと、前記スピンドルモ
ーター及び光ヘッドアセンブリの駆動部とカートリッジ
外部とを電気的に接続する第一のコネクターとを設け、
カートリッジ筐体上に光ビームの透過を可能にする透明
部材で形成された窓を設け、前記筐体はカートリッジ内
部を外部から空気的に遮断、密閉した構造とし、かつ、
ライブラリ装置には、前記カートリッジを複数個収納す
る収納箱と、情報の記録再生に使用する光ビームの生
成、形成及び検知に必要な光学素子、及び光ビームの位
置調整機構を収容するオプティカルアセンブリと、該オ
プティカルアセンブリを任意のカートリッジに対応する
位置に移動し保持する移動手段と、前記カートリッジの
使用時、カートリッジを装置内部の所定の位置に保持
し、未使用時にカートリッジを装置外に排出するカート
リッジロック機構と、前記カートリッジ上の第一のコネ
クターと係合して電気的に接続する第二のコネクターを
設けたものである。

【００１０】上記光ディスクは、アルミニウム、ガラ
ス、プラスチック、セラミックなどの基板上に情報の記
録媒体を形成したもので、偏平形状のスピンドルモータ
の回転子に、ディスク上のトラックと回転中心との偏心
誤差を最小限に保って固定されている。光ヘッドは、デ
ィスクの回転に伴い、ディスタ面と数μｍ以下の微小な
間隙を保って滑空するか、または常時ディスク面と接触
しているスライダーと、該スライダー上に設けられた対
物レンズまたはガラスファイバー等により形成された針
状の光スタイラスと、該スライダ近傍に設けられた反射
板と、該スライダーにディスク面に対して一定の押圧力
を附与する弾性部材と、該弾性部材と該反射板を支持す
るアームから構成されている。上記弾性部材は、バネ性
を有する金属板、金属ワイヤー、プラスチック板、プラ
スチックワイヤー等により形成される。

【００１１】シーク機構は、光ヘッドと一体に構成さ
れ、スピンドルモータを支持する筐体と同一の筐体上に
直動または回動自在に支持され、光ヘッドを直線状また
は円弧状に駆動する。駆動手段は、永久磁石と電磁コイ
ルを組み合わせたボイスコイル、または圧電素子に圧力
板を組み合わせた超音波アクチュエータなどで、回転す
るディスクのトラックに追従するのに充分な位置決め精
度と周波数応答特性を有している。必要に応じてシーク
機構は、位置決め精度の異なる複数の駆動手段を有し、
トラック追従性をさらに高めることも出来る。

【００１２】カートリッジ内部の土記第一のコネクター
は、カートリッジが装置に挿入される際の進入方向前側
の側面に設けられ、挿入動作終了時に装置内の第二のコ
ネクターと自動的に接続することが望ましい。

【００１３】光ビームが透過する窓は、光の透過性に優
れたガラス、またはＰＭＭＡ、ポリカーボネートなどの
プラスチック材料によって形成され、カートリッジが装
置内に格納された際に、装置内のオプティカルアセンブ
リから出射する光ビームを受け入れる位置に構成され
る。

【００１４】カートリッジの筐体は、プラスチック材料
またはアルミニウムなどの金属材料の射出成形により形
成された底蓋及び上蓋によって構成し、ネジなどによる
締結、または超音波容着、接着剤による固定によって密
閉構造とする。あるいは密閉度をさらに向上させるため
に、底蓋と上蓋の接合面にゴムなどの弾性材料で形成さ
れたパッキンを設置してもよい。

【００１５】カートリッジ収納箱は、個々のカートリッ
ジを収納する複数の収納室と、カートリッジの収納時少
なくとも光ビームが通過する窓とコネクタが露出する切
欠部を有している。あるいはカートリッジ収納箱をライ
ブラリ装置から着脱可能とし、ライブラリ装置内に設け
られたレール状のガイド部材によって摺動自在に保持さ
れ所定の位置に案内されるごとく構成してもよい。

【００１６】カートリッジロック機構は、カートリッジ
が装置内に格納された際、カートリッジ筐体の外周を保
持するか、または筐体の一部に形成された位置決め用の
穴に装置内に設けられたピンが嵌合することにより、カ
ートリッジを所定の位置に正確に導く位置決め手段と、
バネにより附勢された鉤形状のロック部材が、筐体の外
周もしくは筐体の一部に形成された鉤形状部に係合する
ことにより、カートリッジを装置内に固定する固定手段
と、カートリッジが装置外に排出することが指示された
際に、該固定手段を解除する電磁ソレノイド等による解
除手段と、カートリッジを装置外に排出するように附勢
するバネ等の弾性部材で形成された附勢手段から構成さ
れる。

【００１７】あるいはカートリッジロック機構は、カー
トリッジ収納箱が装置内に格納された際、収納部材の一
部に形成された位置決め用の穴に装置内に設けられたピ
ンが嵌合することにより、収納部材を所定の位置に正確
に導く位置決め手段と、バネにより附勢された鉤形状の
ロック部材が、収納部材の一部に形成された鉤形状部に
係合することにより、収納部材を装置内に固定する固定
手段と、カートリッジ収納部材が装置外に排出すること
が指示された際に、該固定手段を解除する電磁ソレノイ
ド等による解除手段と、収納部材を装置外に排出するよ
うに附勢するバネ等の弾性部材で形成された附勢手段で
構成してもよい。

【００１８】オプティカルアセンブリは、たとえば光ビ
ームを発生するレーザダイオード、光ビームを分割する
ビームスプリッター、光ビーム形状を修正するコリメー
トレンズ、ディスク面から戻る光ビーム位置のずれを検
知するフォトダイオード、さらにアセンブリから出射す
る光ビーム位置を微調整するために適当な光学素子を駆
動するファインアクチュエータなどから構成されてい
る。光ビーム位置の微調整は、ファインアクチュエータ
をアセンブリの筐体に取り付け、アセンブリ全体の位置
を微調整することにより行っても良い。

【００１９】第一のコネクターと接続する装置内の第二
のコネクターは、カートリッジ挿入時の衝撃または機械
的な摩耗を軽減するために、自由度をもって保持部材に
より保持されることが望ましい。

【００２０】また、窓から入射した光ビームを光ヘッド
に導くことを容易にするために、透明性の高いガラスフ
ァイバー、プラスチックファイバー、光を反射または屈
折する光学素子の組み合わせなどによって形成される光
ガイド部材を、窓部近傍から光ヘッドの対物レンズまた
は光スタイラス近傍の間に設置しても良い。

【００２１】また、カートリッジ間の固体差による光ビ
ームのずれを調節するために、透明部材で形成された窓
に、光ビームの透過すべき光路周辺に反射板を設置し、
光路からずれた光ビームを反射してオプティカルアセン
ブリに戻し、該アセンブリ内のフォトダイオードによっ
てずれ量を検知する如く構成しても良い。反射板は、光
反射率の良いアルミニウムなどの金属板、アルミニウム
などの金属膜を貼付け、または蒸着した板状部材、ある
いは窓を形成する透明部材にアルミニウムなどの金属膜
を直接貼付けまたは蒸着したものである。

【００２２】カートリッジ内部には、製作時に各部品上
に残存していた微量の塵埃、またはスピンドルモータ、
シーク機構の軸受部より発生するオイルミスト、または
水蒸気、バクテリア、その他の微粒子などを捕集するた
めにフィルター部材を設置しても良い。フィルター部材
は、天然繊維、合成繊維などにより形成された織布また
は網状のもので、活性炭、セラミック、粘着性材料を含
むか、正または負の電気を帯びた誘電体材料により形成
されても良い。

【００２３】カートリッジ内部には、光ディスク面を保
護するために、光ディスクの回転停止時に光ヘッドを光
ディスク面から引き離すリフト機構を設けても良い。リ
フト機構は、たとえば、光ヘッドが光ディスクの情報記
録面外に待避した際、光ヘッドを支持する弾性部材を、
光ヘッドを光ディスク面から引き離す方向に案内する傾
斜面を備えたオフローダによって構成される。

【００２４】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施
例におけるカートリッジ１の内部の構成を示す斜視図
で、筐体の上蓋（図略）を外した状態を示し、上蓋を閉
じることでカートリッジ内部は完全に密閉される。光デ
ィスク２は、筐体の底蓋１Ａ上に設けたスピンドルモー
タ３上に押圧板４により固定される。

【００２５】光ヘッドアセンブリ５は、筐体の底蓋１Ａ
上に固定された回転軸６の回りに、軸受部材７を介して
回動自在に支持され、電磁コイル５Ａと永久磁石９及び
コア１０によって構成されるボイスコイルモータによる
シーク機構８によって駆動される。光ヘッドアセンブリ
５が、その回動範囲の端点において最小限の衝撃で停止
するために、弾性部材にて形成された緩衝部材１１Ａ、
１１Ｂが設けられている。

【００２６】光ガイド部材１２は、筐体の底蓋１Ａ上の
窓１３から入射する光ビームを光ヘッドアセンブリ５に
導き、反射板１４は、光ガイド部材１２の周辺部にずれ
た光ビームをカートリッジ外部に反射する。

【００２７】オフローダー１５は、光ヘッドアセンブリ
５の先端部（図略）を、光ディスク２の面上から待避さ
せる。プリント基板１６Ａ，１６Ｂは、各々スピンドル
モータ３及びシーク機構８を構成する電磁コイル５Ａ
と、コネクタ１７とを電気的に接続する。

【００２８】フィルター２８は、製作時に各部品上に残
存していた微量の塵埃、またはスピンドルモータ、シー
ク機構の軸受部より発生するオイルミスト、または水蒸
気、バクテリア、その他の微粒子などを捕集して、カー
トリッジ内部の清浄度を長期間にわたって維持するため
に設けられている。フィルター２８は、天然繊維、合成
繊維などにより形成された織布または網状のもので、活
性炭、セラミック、粘着性材料を含むか、正または負の
電気を帯びた誘電体材料などにより形成される。

【００２９】図２は、光ディスク２と光ヘッドアセンブ
リ５を示す斜視図である。光ヘッドアセンブリ５上のア
ーム２０の端部に反射板２１が設けられ、光ガイド部材
１２を透過した光ビームを反射して対物レンズ２２に導
く。スライダ２３は、弾性板２４を介してサスペンショ
ン２５によって支持され、サスペンション２５はアーム
２０上に固定されている。光ヘッドアセンブリ５は、円
弧を描くように駆動され、光ディスク２の停止時、スラ
イダ２３が光ディスク２の面外に移動し、サスペンショ
ン２５の延長部２５Ａがオフローダ１５の傾斜部１５Ａ
に乗り上げ、スライダ２３をディスク面と垂直方向に、
ディスク面から遠ざかるように待避させる。

【００３０】図３は、光ディスク２と光ヘッドアセンブ
リ５をさらに説明するための断面概略図である。筐体の
底蓋１Ａにスビンドルモータ３の中心軸３Ａが固定設置
され、光ディスク２は、回転子３Ｂ上に押圧板４によっ
て加圧固定される。押圧板４は、ばね性を有する板状材
料によりドーナッツ状に形成され、内周縁部を回転子３
Ｂ上に形成された溝３Ｃに係合することで、外周近傍の
面にて光ディスタ２に加圧する。これによって組み立て
時の作業が簡素化され、自動化が容易になるとともに、
コストの低減がはかられる。

【００３１】対物レンズ２２は、反射板２１と光ディス
ク２の間にあって、光ディスク２の回転時に面上を滑空
するスライダ２３上に設けられている。光ガイド部材１
２を透過した光ビーム２７は反射部材２１にて反射し、
対物レンズ２２を通って光ディスク２の面上に形成され
た情報の記録媒体に収束する。さらに、記録媒体で反射
した光は、同じ経路を通って光ガイド部材１２に戻され
る。

【００３２】スライダ２３は、弾性板２４によって、回
転軸方向のランアウトなどのディスク面の動的なぶれに
対しても所定の浮上量を維持できる機械的な自由度を与
えられ、サスペンション２５によって、光ディスク面に
対して一定の押圧力とともに支持される。

【００３３】図４は、カートリッジの外観を示す斜視図
である。筐体の底蓋１Ａと上蓋１Ｂは、その周囲の接合
面を超音波容着などで隙間なく接着固定され、カートリ
ッジ１の内部を空気的に遮断、密閉する。筐体の底蓋１
Ａに設けられた窓１３は、板状のガラスまたはプラスチ
ックなどの透明材料により形成された透明部材によって
開口部を塞ぎ、光のみ透過可能とするごとく構成されて
いる。コネクタ１７は、カートリッジ１のライブラリ装
置への挿入方向に対して前方の側面に設けられており、
カートリッジの挿入終了時に、ライブラリ装置に設けら
れたコネクタ（図略）と自動的に係合し、電気的に接合
する。

【００３４】図５は、カートリッジ収納箱３０を示す斜
視図である。カートリッジ１はカートリッジ収納箱に設
けられた複数の収納室３１に格納され、ドア３２を閉じ
ることによって収納室内に保持される。カートリッジ収
納箱３０の筐体の一部はレール状に形成されたガイド部
３３Ａ，３３Ｂで、ライブラリ装置内の案内部材（図
略）に案内されて装置内の所定の位置に導かれる。カー
トリッジ収納箱には、カートリッジ１に設けられた少な
くともコネクタと透明部材で形成された窓を露出させる
ための開口部３４が設けられており、ライブラリ装置内
での電気的接続及び光ビームの透過を妨げることはな
い。

【００３５】図６は、本発明の一実施例における光ディ
スクライブラリ装置の構成を示す斜視図であって、ライ
ブラリ装置のトップカバー（図略）を取り外した状態を
示している。カートリッジ１を収納したカートリッジ収
納箱３０は、ライブラリ装置５０に装着される際、ベー
スプレート５１の内側両側面に設けられた案内部材５２
にスライド状に案内され、ライブラリ装置５０内の所定
の位置に導かれる。

【００３６】ライブラリ装置内には、複数のコネクタ３
５と、ロックアーム３９、位置決めピン４５が設けられ
ている。さらに、光ビームの生成、形成及び検知に必要
な光学素子、及び光ビームの位置調整機構を収容するオ
プティカルアセンブリ６０と、オプティカルアセンブリ
の台座６１が設けられ、台座６１はガイドピン６２に摺
動自在に支持され、さらにステッパモータなどのアクチ
ュエータ６３によって定量駆動されるリードスクリュー
６３Ａと係合し、オプティカルアセンブリを任意のカー
トリッジに対応する位置に移動する。

【００３７】図７は、カートリッジロック機構とコネク
タの作用を説明するための部分断面図である。カートリ
ッジ及びカートリッジ収納箱のライブラリ装置への挿入
終了時、筐体の底蓋１Ａに設けられたコネクタ１７に、
ライブラリ装置内のコネクタ３５が係合し、各々の接点
１７Ａ，３５Ａが接触し電気的接続が果たされる。コネ
クタ３５は、摺動軸３６Ａ，３６Ｂによって摺動自在に
支持され、摺動軸３６Ａ，３６Ｂはライブラリ装置のベ
ースプレートに設けられた支持板３７に固定されてい
る。コネクタの係合動作をなめらかなものにするため
に、コネクタ３５と摺動軸３６Ａ，３６Ｂの摺動部には
適当な遊びが設けられており、さらにカートリッジ挿入
時の衝撃を吸収するために弾性材料によって形成された
ダンパー３８Ａ，３８Ｂがコネクタ３５と支持板３７の
間に設けられている。

【００３８】ロックアーム３９は、アーム軸４０によっ
て回動自在に支持され、カートリッジ側の先端は鉤形状
に形成され、もう一方の端部は、バネ４１によって一方
向に附勢されるとともに、ストッパー４２によって所定
位置で係止される。さらに、バネ４１による附勢方向と
は逆の方向に電磁ソレノイド４３によって吸引される。
電磁ソレノイド４３は、ライブラリ装置のベースプレー
トに設けられた支持板４４に固定されている。カートリ
ッジの挿入時、ロックアーム３９は、その先端の鉤形状
部の傾斜部に案内されて、バネ４１の附勢方向に逆らっ
て回動し、挿入動作終了時にその鉤形状部をカートリッ
ジ収納箱に形成された袋状切欠部１８に係合して基の位
置に戻る。

【００３９】位置決めピン４５は、ライブラリ装置のベ
ースプレートに設けられた支持板４６に固定されてい
る。カートリッジ収納箱の挿入時、位置決めピン４５
は、カートリッジ収納箱に形成された位置決め穴１９に
嵌合し、カートリッジ収納箱を所定の位置に位置決めす
る。イジェクタ４７は、位置決めピン４５に摺動自在に
支持され、支持板４６との間に設けられたバネ４８によ
って附勢されている。カートリッジ収納箱をライブラリ
装置外へ排出する際は、電磁ソレノイド４３を励磁して
ロックアーム３９の端部を吸引する。ロックアーム３９
はＡの位置まで回動し、その他端の鉤形状部を袋状切欠
部１８から解放する。ロックを解除されたカートリッジ
収納箱は、バネ４８の附勢力によってイジェクタ４７を
介してライブラリ装置外に押し出される。

【００４０】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次のような効果を奏する。

【００４１】カートリッジに、光ディスク、光ヘッド、
シーク機構を設け、ライブラリ装置にオプティカルアセ
ンブリを設けて、光システムを分割することによって、
カートリッジを密閉構造とし、空気中の塵埃などから光
ディスク及び光ヘッドを保護し、優れた信頼性を確保す
るとともに、将来の技術革新による大容量化にも適した
構造を提供することができる。

【００４２】さらに、カートリッジにスピンドルモータ
を設けることによって、ライブラリ装置内でのカートリ
ッジの着脱機構を除くことが出来、小型のライブラリ装
置に多数のカートリッジを収容することが可能となり、
大容量映像情報の記録再生又は保管などの用途に適した
記憶装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるカートリッジの構成
を示す斜視図である。

【図２】図１のカートリッジ内の光ディスクと光ヘッド
アセンブリの構成を示す斜視図である。

【図３】図２の光ディスクと光ヘッドアセンブリの断面
概略図である。

【図４】カートリッジの外観を示す斜視図である。

【図５】カートリッジ収納部材を示す斜視図である。

【図６】本発明の一実施例における光ディスクライブラ
リ装置の構成を示す斜視図である。

【図７】カートリッジロック機構とコネクタを示す部分
断面図である。

【符号の説明】

１ カートリッジ ２ 光ディスク ３ スピンドルモータ ５ 光ヘッドアセンブリ ８ シーク機構 １２ 光ガイド部材 １３ 窓 １７，３５ コネタタ １８ 袋状切欠部 １９ 位置決め穴 ２２ 対物レンズ ２３ スライダ ３０ カートリッジ収納箱 ３９ ロックアーム ４５ 位置決めピン ５０ ライブラリ装置 ５１ ベースプレート ６０ オプティカルアセンブリ ６２ ガイドピン ６３ アクチュエータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ１１Ｂ 33/14 Ｇ１１Ｂ 33/14 Ｋ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カートリッジ内部に、少なくとも一つの
   光ディスク、該光ディスクを回転可能に保持するスピン
   ドルモーターと、前記光ディスク面にアクセス可能な光
   ヘッド、該光ヘッドを光ディスク上の指定トラックへ位
   置決めするシーク機構からなる光ヘッドアセンブリと、
   前記スピンドルモーター及び光ヘッドアセンブリの駆動
   部とカートリッジ外部とを電気的に接続する第一のコネ
   タターとを設け、カートリッジ筐体上に光ビームの透過
   を可能にする透明部材で形成された窓を設け、前記筐体
   はカートリッジ内部を外部から空気的に遮断、密閉した
   構造とし、かつ、ライブラリ装置には、前記カートリッ
   ジを複数個収納する収納部材と、情報の記録再生に使用
   する光ビームの生成、形成及び検知に必要な光学素子、
   及び光ビームの位置調整機構を収容するオプティカルア
   センブリと、該オプティカルアセンブリを任意のカート
   リッジに対応する位置に移動し保持する移動手段と、前
   記カートリッジの使用時、カートリッジを装置内部の所
   定の位置に保持し、未使用時にカートリッジを装置外に
   排出するカートリッジロック機構と、前記カートリッジ
   上の第一のコネクターと係合して電気的に接続する第二
   のコネクターを設けたことを特徴とする光ディスクライ
   ブラリ装置及びカートリッジ。
2. 【請求項２】 ライブラリ装置に複数のカートリッジロ
   ック機構を設け、かつ、カートリッジを構成する筐体の
   一部をカートリッジロック機構に係合する形状とし、カ
   ートリッジ個々のライブラリ装置内での保持、及びライ
   ブラリ装置外への排除を可能としたことを特徴とする請
   求項１記載の光ディスクライブラリ装置及びカートリッ
   ジ。
3. 【請求項３】 カートリッジ収納部材をライブラリ装置
   から着脱可能に構成し、該カートリッジ収納部材の筐体
   の一部をカートリッジロック機構に係合する形状とした
   ことを特徴とする請求項１記載の光ディスクライブラリ
   装置及びカートリッジ。
4. 【請求項４】 カートリッジ内部に、カートリッジ筐体
   土に透明部材で形成された窓から、光ヘッドに光ビーム
   を導く光ガイド部材を設けたことを特徴とする請求項１
   記載の光ディスクライブラリ装置及びカートリッジ。
5. 【請求項５】 カートリッジ内部に、カートリッジ筐体
   上に透明部材で形成された窓近傍に、該窓部を通過して
   入射した光ビームの光束周辺部を反射し、窓を再び通過
   してカートリッジ外部に導く反射板を設けたことを特徴
   とする請求項１記載の光ディスクライブラリ装置及びカ
   ートリッジ。
6. 【請求項６】 カートリッジ内部に、塵埃、オイルミス
   ト、水蒸気、バクテリア、その他の微小な粒子を捕集す
   るフィルター部材を設けたことを特徴とする請求項１記
   載の光ディスクライブラリ装置及びカートリッジ。
7. 【請求項７】 カートリッジ内部に、光ヘッドを光ディ
   スク面から引き離すことを可能にするリフト機構を設け
   たことを特徴とする請求項１記載の光ディスクライブラ
   リ装置及びカートリッジ。