JP2001006100A - 自動追従走行システム - Google Patents

自動追従走行システム

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JP2001006100A
JP2001006100A JP11177530A JP17753099A JP2001006100A JP 2001006100 A JP2001006100 A JP 2001006100A JP 11177530 A JP11177530 A JP 11177530A JP 17753099 A JP17753099 A JP 17753099A JP 2001006100 A JP2001006100 A JP 2001006100A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各車両における計算処理負荷の軽減化および
通信バッファ容量の削減。 【解決手段】 後続車は、前走車の自車座標系における
位置情報を検出する前走車位置検出手段Cと、自車座標
系における前走車の位置情報、自車座標系における自車
位置情報と、車々間通信により送信された前走車座標系
における前走車位置情報I1とに基づいて、自車位置情
報を自車座標系から前走車座標系に補正する前走車座標
系自車位置補正手段Dと、前走車座標系に補正後の自車
位置情報を先導車座標系に補正する先導車座標系自車位
置補正手段Eと、先導車座標系自車位置補正手段による
補正結果及び先導車の位置情報I3に基づいて自車を先
導車に追従走行させる車両制御手段Fとを備え、先導車
座標系自車位置補正手段Eは、車々間通信により送信さ
れた前走車における先導車座標系への補正量I2に基づ
いて、前走車座標系における自車位置情報を先導車座標
系に補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦列させた複数の
車両のうち、先頭に位置する先導車を運転手により運転
させるとともに、先導車の後方に位置する後続車を、先
導車に対し自動追従させて隊列走行させる自動追従走行
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、一定地域内において小型
の電気自動車を複数の利用者により共有することによ
り、車両の効率的な利用を図り、これにより、渋滞や駐
車場不足等を解消するとともに、資源・エネルギーの節
約や大気汚染の改善等を図るシステムが提案されてい
る。
【0003】すなわち、限られた地域内にポートと呼ば
れる専用パーキングを数カ所設置し、このポートから、
利用者が車両を自由に借り出せるようにし、さらに、車
両の使用後には、車両をこのポートに返却できるように
する。これにより、利用者が必要なときのみ車両を利用
することができるようになる。また、ポートの数が多け
れば、駐車場を探したり、路上駐車をする必要が無く、
渋滞を解消することができる。
【0004】しかしながら、このようなシステムにおい
ては、ポートの設置場所などにより、一部のポートに車
両が集中し、他のポートにおいては、車両が過疎状態と
なることが懸念される。
【0005】そこで、ポート間における車両の不均衡を
容易に解消することができるように、複数の車両を、ポ
ート間で効率的に移動させるための技術が提案されてい
る(例えば、特開平5−170008号参照)。この技
術においては、縦列させた複数の車両のうち、先頭に位
置する先導車のみを運転手により有人運転し、後続車
を、先導車から送信された先導車の運転操作量データに
基づき自動運転制御するようにしている。これにより、
後続車は、先導車と同一の軌跡をトレースするように運
転制御され、結果として、一連の車両が先導車を先頭と
して隊列を形成しつつ走行する状態(隊列走行)が実現
される。このとき、後続車は、自動運転制御されるため
に、無人運転が可能となり、省人化を図ることができ
る。
【0006】このように隊列走行を行う場合、後続車
は、単純に、その走行軌跡が先導車の走行軌跡と一致す
るように、自車のアクセル、ブレーキ、ステアリングを
制御すればよいように考えられる。しかし、たとえ、先
導車と後続車が、同一車種であっても、路面状況の違
い、走行性能のばらつき、走行制御を行う際に使用する
各種センサにおける誤差等により、それぞれの車両がそ
の走行軌跡を特定するために保有している座標系が、徐
々にずれていってしまうこととなる。このような場合、
先導車と同一軌跡をトレースする制御がいかに正確であ
っても、座標系のずれ量により実際の走行軌跡が、先導
車−後続車間で異なってしまうという問題が生じる。
【0007】このような問題を解決するために、この座
標系のずれ量を、各車両間にオープンした通信回線(以
下、車車間通信という。)によって得られた先導車の軌
跡情報と、自身で得たレーダ情報とに基づいて算出し、
自車の軌跡(位置)情報を、先導車の保有する座標系に
おける軌跡情報として補正することにより、あたかも全
ての車両が、同一の座標系で走行しているように制御を
行う技術が提案されている。
【0008】以下、後続車の軌跡情報を、先導車が保有
する座標系における軌跡情報として補正するための技術
を説明する。ここに、先導車および後続車は、図8にお
いて示されるような電動車両1によって構成されるもの
とする。すなわち、電動車両1は、バッテリ2からの電
力が、パワートレインECU3により制御されるモータ
4に供給され、モータ4の回転により車輪5を回転させ
て走行するようになっている。
【0009】また、電動車両1は、図8に示すように、
そのフロントバンパーの中央に、広角操作可能なレーザ
ーレーダー6が取り付けられ、リアバンパーの中央に、
後続車のレーザーレーダー6から発射されるレーザー電
波を反射するために鏡面処理が施されたプレートからな
るリフレクタ7が取り付けられた構成となっている。
【0010】この電動車両1を隊列走行させた場合、後
続車は、そのレーザーレーダー6により、直前に位置す
る車両のリフレクタ7をリアルタイムに捕捉することが
でき、これにより、後続車を基準とした当該後続車の直
前車両の位置(車間距離)と方位とをリアルタイムに検
出することができる。
【0011】また、電動車両1には、図示しないスピー
ドセンサおよびヨーレートセンサが設けられており、こ
れらセンサの検出値に基づき、自車の保有する座標系内
における自車位置および自車の進行方向ならびに自車の
走行軌跡を把握できるようになっている。
【0012】さらに、電動車両1のルーフには、電動車
両1同士の間において無線通信(車車間通信)を行うた
めの車車アンテナ8が設けられている。この車車アンテ
ナ8を用いて車車間通信を行うことにより、各車両は、
他車両の位置および走行軌跡(当該他車両が保有する座
標系内における当該他車両の位置および走行軌跡)を把
握できるようになっている。なお、各車両の座標系は、
例えば、電動車両1のポートうちの特定箇所を原点とす
るように、初期化されている。
【0013】このような構成の電動車両1を、図9に示
すように、先導車1’と後続車1”との2台で隊列走行
させたとする。この場合、図9に示すように、 fB:後続車1”における重心位置G2からレーザーレ
ーダー6の取付位置まで の距離、bF:先行車1’における重心位置G1からレ
ーザー計測点であるリフレクタ7までの距離、 Lx(t1):時刻t1での後続車1”のレーザレーダ
ー6と先行車1’のリフレクタ7との間の距離における
後続車1”の進行方向成分、 Ly(t1):時刻t1での後続車1”のレーザレーダ
ー6と先行車1’のリフレクタ7との間の距離における
後続車1”の進行方向に直角な車幅方向の成分、と定義
し、さらに、各種符号を GF:先行車の座標系、 GB:後続車の座標系、 XF(t1):時刻t1でのGF座標系における先導車
1’の重心位置のX座標、 YF(t1):時刻t1でのGF座標系における先導車
1’の重心位置のY座標、 θF(t1):時刻t1でのGF座標系における先導車
1’のヨー角度、 XB(t1):時刻t1でのGB座標系における後続車
1”の重心位置のX座標、 YB(t1):時刻t1でのGB座標系における後続車
1”の重心位置のY座標、 θB(t1):時刻t1でのGB座標系における後続車
1”のヨー角度、と定義すると、時刻t1でのGF座標
系における先導車1’のレーダ計測点(リフレクタ7)
の座標{X’F(t1),Y’F(t1)}は、これら
符号を用いて、 X’F(t1)=XF(t1)−bF×cosθF(t
1) Y’F(t1)=YF(t1)−bF×cosθF(t
1) と表すことができる。また、同様に時刻t1でのGB座
標系における先導車1’のレーダ計測点(リフレクタ
7)の座標{X’FB(t1),Y’FB(t1)}
は、 X’FB(t1)=XB(t1)+{Lx(t1)+f
B}×cosθB(t1)−Ly(t1)×sinθB
(t1) Y’FB(t1)=YB(t1)+{Lx(t1)+f
B}×sinθB(t1)+Ly(t1)×cosθB
(t1) と表すことができる。
【0014】さらに、時刻t1から一定時間経過後の時
刻t2における先導車1’のレーダ計測点(リフレクタ
7)のGF座標系およびGB座標系における座標{X’
F(t2),Y’F(t2)}および{X’FB(t
2),Y’FB(t2)}(図10参照)は、同様に、 X’F(t2)=XF(t2)−bF×cosθF(t
2) Y’F(t2)=YF(t2)−bF×cosθF(t
2) X’FB(t2)=XB(t2)+{Lx(t2)+f
B}×cosθB(t2)−Ly(t2)×sinθB
(t2) Y’FB(t2)=YF(t2)+{Lx(t2)+f
B}×sinθB(t2)+Ly(t2)×cosθB
(t2) と表すことができる。
【0015】今、図10に示すように、先導車1’のレ
ーダ計測点(リフレクタ7)の時刻t1における位置A
と、時刻t2における位置Bとを結ぶ直線Lを考える
と、位置AのGF座標系における座標は{X’F(t
1),Y’F(t1)}と、位置BのGF座標系におけ
る座標は{X’F(t2),Y’F(t2)}と表すこ
とができるので、直線LとXF軸とのなす角をθ’F
(t1,t2)とすると、 θ’F(t1,t2)=arctan[{X’F(t
2)−X’F(t1)}/{Y’F(t2)−Y’F
(t1)} と表すことができる。
【0016】同様に、直線LをGB座標系上において考
えた場合には、位置A(図10参照)の座標を、{X’
FB(t1),Y’FB(t1)}と、位置Bの座標
を、{X’FB(t2),Y’FB(t2)}と表すこ
とができるため、直線LとXB軸とのなす角をθ’FB
(t1,t2)とすると、 θ’FB(t1,t2)=arctan[{X’FB
(t2)−X’FB(t1)}/{Y’FB(t2)−
Y’FB(t1)}] と表すことができる。
【0017】二つの座標系からみた直線Lは、元々同一
のものであるので、GB座標系から見たGF座標系の回
転角をΔθFBとすると、 ΔθFB=θ’FB(t1,t2)−θ’F(t1,t
2) と表すことができる。また、GB座標系から見たGF座
標系原点の位置X座標をΔXFB、GB座標系から見た
GF座標系原点の位置Y座標をΔYFBとおくと、 ΔXFB=X’FB(t2)−X’F(t2)×cos
ΔθFB−Y’F(t2)×sinΔθFB ΔYFB=Y’FB(t2)−X’F(t2)×sin
ΔθFB−Y’F(t2)×cosΔθFB と表すことができる。
【0018】以上のように、先導車1’と後続車1”と
の座標系の偏差である{ΔXFB,ΔYFB,ΔθF
B}を、先導車1’の保有する座標系における先導車
1’の位置座標:(XF,YF,θF)、後続車1”の
保有する座標系における後続車1”の位置座標(XB,
YB,θB)、およびレーザー情報であるLx,Lyに
基づいて表現することができる。これにより、後続車
1”は、自車の保有する座標系における自車位置および
進行方向、先導車1’の保有する座標系における先導車
1’の位置、ならびに、レーザーレーダー6により検出
された先導車1’の距離および方向に基づいて、先導車
1’と後続車1”との座標系の偏差を求め、さらに、後
続車1”の軌跡情報に、この偏差を加味することによ
り、後続車1”の軌跡情報を先導車1’が保有する座標
系における軌跡情報として補正することができる。
【0019】また、以上の例は、先導車1’および後続
車1”が各1台ずつ存在する場合の例であるが、後続車
1”が複数台あるときには、同様の式により、各車両ご
とに直前の前走車の保有する座標系と自車の保有する座
標系との偏差を求めることができることから、これら座
標系間のずれ量を先導車1’側から順に累積していけ
ば、先導車1’と各後続車1”との間の座標系の偏差を
算出していくことができる。これにより、各後続車1”
は、算出された偏差を用いて、その軌跡(位置)情報
を、先導車1’の保有する座標系における軌跡情報とし
て補正することが可能となる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した技
術によれば、座標系同士の偏差(ずれ量)は、各車両と
その直前の前走車との関係においてのみ直接的に求めら
れるものであるから、ある後続車1”の前に前走車が例
えばn台存在するとすると、直接的に求めることのでき
る座標系同士のずれ量は、n個となる。
【0021】例えば、図11は、4台の電動車両1が隊
列走行する場合を模式的に示したものであるが、この場
合に、上述の手法により直接的に求めることのできる座
標系同士のずれ量は、 先導車1’(以下、1号車という。)とその直後に
位置する後続車1”(以下、2号車という。)との座標
系のずれ量(Δx,Δy,Δθ)21 2号車とその直後に位置する後続車(以下、3号車
という)との座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)3
2 3号車とその直後に位置する後続車(以下、4号車
という)との座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)4
3 の計3つとなる。ここに、(Δx,Δy,Δθ)m
nは、m号車とn号車との座標系のずれ量(x方向、y
方向、回転方向)を表す。
【0022】したがって、4号車の保有する座標系と1
号車の保有する座標系とのずれ量(Δx,Δy,Δθ)
41を求めるためには、上記からの3つの値を累積
させなければならない。
【0023】このとき、正確に(Δx,Δy,Δθ)4
1の値を求めるには、上記からの値が、同じタイ
ミングにおいて得られたデータに基づいて算出されてい
る必要がある。つまり、各車両間における座標系のずれ
量は時刻毎に変化しているので、ある時刻tにおける4
号車と1号車との座標系のずれ量を正確に特定するに
は、このずれ量に含まれる上記からの値が時刻tと
同期している、すなわち、同一時刻tにおいて得られた
データに基づいている必要があるわけである。なお、3
号車と1号車との座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δ
θ)31を算出する場合、あるいは、4号車より後方に
さらにn号車が存在するときに1号車と各車両と座標系
のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n1を算出する場合に
ついても、同様のことが言える。
【0024】このようなデータの非同期性の問題を回避
するために、従来、1号車とn号車との座標系のずれ量
を算出する際に、n号車は、n号車の前方を走行する2
号車,3号車,…,n−1号車において座標系のずれを
補正する際に用いたずれ量を車車間通信を介して直前の
前走車から受信し、これらずれ量を、自車において得ら
れたn−1号車〜n号車間の座標系のずれ量とともに加
算生成し、これにより、所望のずれ量(1号車とn号車
との座標系のずれ量)を算出するようにしていた。
【0025】具体的には、図11に示すように4台の車
両が隊列走行する場合には、各車両は、以下のようにし
て所望のずれ量を算出するようにしていた。なお、以下
の式において、(xn,yn,θnmとは、n号車の位置
座標および進行方位をm号車の保有する座標系において
表したことを示す。
【0026】まず、2号車の位置座標を1号車の座標系
に変換した値:(x2,y2,θ21を求めるには、2号
車は、 (x2,y2,θ21=(x2,y2,θ22+(Δx,Δ
y,Δθ)21 を計算すればよい。この場合には、2号車は、自車にお
いて得られた情報(すなわち、自車の保有する座標系に
おける自車位置および進行方位、ならびに、自車と前走
車との間の座標系のずれ量)のみに基づいて、自車座標
を1号車の保有する座標系における値に変換することが
できる。
【0027】ところが、3号車の位置座標を1号車の座
標系に変換した値:(x3,y3,θ 31を求めるには、
3号車は、 (x3,y3,θ31=(x3,y3,θ33+(Δx,Δ
y,Δθ)31 を計算しなければならない。
【0028】この場合、(Δx,Δy,Δθ)31の値
は、レーザ情報等に基づいて直接的に算出することがで
きないため、3号車は、自車座標における自車位置およ
び進行方位:(x3,y3,θ33に、自車において算出
した2号車と3号車との座標系のずれ量:(Δx,Δ
y,Δθ)32を加算して、2号車の保有する座標系に
おける自車(3号車)の位置および進行方位:(x3
3,θ32をいったん算出し、さらに、その算出され
た値に、2号車と1号車との座標系のずれ量を加算して
(x3,y3,θ31の値を求めるようにしている。すな
わち、 (x3,y3,θ32=(x3,y3,θ33+(Δx,Δy,Δθ)32 これにより、 (x3,y3,θ31=(x3,y3,θ32+(Δx,Δy,Δθ)21 =(x3,y3,θ33+(Δx,Δy,Δθ)32+(Δ x,Δy,Δθ)21
【0029】同様に、4号車の位置座標および進行方位
を1号車の座標系に変換した値:(x4,y4,θ41
求めるには、 (x4,y4,θ41=(x4,y4,θ42+(Δx,Δy,Δθ)21 =(x4,y4,θ43+(Δx,Δy,Δθ)32+(Δ x,Δy,Δθ)21 =(x4,y4,θ44+(Δx,Δy,Δθ)43+(Δ x,Δy,Δθ)32+(Δx,Δy,Δθ)21
【0030】これらの式から理解されるように、後ろに
行けば行くほど、各後続車1”の保有する座標系におけ
る当該後続車1”の現在位置を先導車1’の座標系にお
ける値に変換するための式は、項数が多くなり、このた
め、後方の後続車1”においては、計算処理負荷が著し
く増大することとなる。
【0031】また、上述したようなデータの非同期性の
問題を回避するためには、各後続車1”において補正の
際に利用する座標系間のずれ量に関する情報は、なるべ
く前走車が自車の現在位置を補正する際に使用したもの
と同一のものを使用したいが、このような情報をすべて
車車間通信によって前走車から得るとすると、2号車か
ら3号車へ送信すべき情報は、(Δx,Δy,Δθ)2
1のみであるのに対し、3号車から4号車へ送信すべ
き情報は、(Δx,Δy,Δθ)21,および(Δx,
Δy,Δθ)32の二つとなり、さらに後方のn号車に
おいては、n−1個の情報を車車間通信により送信しな
ければならなくなる。したがって、多数の車両を用いて
隊列走行を行う場合には、車車間通信の通信バッファ容
量を著しく大きくしなければならず、各車両に搭載され
たCPUの負担が増大するとともに、迅速な制御が困難
なものとなってしまう。
【0032】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、各車両における計算処理負荷を軽減すると
ともに、通信バッファ容量を削減し、これにより、CP
U等の負担を軽減して、迅速な制御を行いうるようなシ
ステムを提供することを課題とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の自動追従走行システムは、縦列させた複
数の車両(例えば、実施の形態における電動車両1,
…)のうち、先頭に位置する先導車(例えば、実施の形
態における先導車1’)に対して後続車(例えば、実施
の形態における後続車1”)を自動追従させて隊列走行
させる自動追従走行システム(例えば、実施の形態にお
ける自動追従走行システム10)であって、前記各車両
は、他の車両と通信を行うための車々間通信手段(例え
ば、実施の形態における通信ユニット31)と、自車の
保有する自車座標系における自車位置情報を検出する自
車位置検出手段(例えば、実施の形態での自動運転EC
U17によるブロックB2の処理)とを有するととも
に、前記後続車は、隊列走行時に直前を走行する前走車
の自車座標系における位置情報を検出する前走車位置検
出手段(例えば、実施の形態での自動運転ECU17に
よるブロックB3の処理)と、該前走車位置検出手段に
よって検出された自車座標系における前走車の位置情報
と、前記自車位置検出手段によって検出された自車座標
系における自車位置情報と、車々間通信により送信され
た前走車座標系における前走車位置情報とに基づいて、
自車位置情報を自車座標系から前走車座標系に補正する
前走車座標系自車位置補正手段(例えば、実施の形態で
の自動運転ECU17によるブロックB4およびB5の
処理)と、前走車が先導車でない場合に、前走車座標系
に補正後の自車位置情報を先導車座標系に補正する先導
車座標系自車位置補正手段(例えば、実施の形態での自
動運転ECU17によるブロックB6の処理)と、該先
導車座標系自車位置補正手段による補正結果及び先導車
の位置情報に基づいて自車を先導車に追従走行させる車
両制御手段(例えば、実施の形態での自動運転ECU1
7によるブロックB71,B72,B81,B82,B
83の処理およびステアリングECU16,パワートレ
インECU3,ブレーキECU15)とを備え、前記先
導車座標系自車位置補正手段は、車々間通信により送信
された前走車における先導車座標系への補正量に基づい
て、前記前走車座標系における自車位置情報を先導車座
標系に補正するものであることを特徴としている。
【0034】この発明においては、例えば、先導車を1
号車、自車をn号車(先頭から数えてn台目の車両)、
前走車をn−1号車(先頭から数えてn−1台目の車
両)とすると、n号車において得られる情報は、n号車
自身において検出される n号車座標系におけるn号車位置情報:(xn
n,θnn n号車座標系におけるn−1号車位置情報:(x
n-1,yn-1,θn-1nと、車車間通信により得られる n−1号車座標系におけるn−1号車位置情報:
(xn-1,yn-1,θn-1n -1 n−1号車における1号車座標系への補正量:(Δ
x,Δy,Δθ)n-11 1号車座標系における1号車位置情報:(x1
1,θ11 となる。
【0035】そして、n号車においては、前走車座標系
自車位置補正手段により、上記,,の情報を用い
て、n−1号車座標系におけるn号車位置情報:
(xn,yn,θnn-1が演算され、この演算結果と、上
記の情報とにより、先導車座標系自車位置補正手段に
おいて、1号車座標系におけるn号車位置情報:
(xn,yn,θn1が演算され、さらに、この演算結果
と上記の情報とからn号車が1号車へ追従走行するた
めの操作量が求められる。
【0036】この場合、n号車が、上記ないしの情
報から、(xn,yn,θn1を算出するために行うべき
演算処理は、前走車座標系現在位置補正手段による (xn,yn,θnn-1=(xn,yn,θnn+{(xn-1,yn-1,θn-1n-1− (xn-1,yn-1,θn-1n} …(1) の演算処理と、先導車座標系現在位置補正手段による (xn,yn,θn1=(xn,yn,θnn-1+(Δx,Δy,Δθ)n-11 …(2) の演算処理のみであり、従来に比較して計算処理負荷の
軽減化が図られる。
【0037】さらに、n号車は、n−1号車における1
号車座標系への補正量:(Δx,Δy,Δθ)n-1
1を、車車間通信によりn−1号車から得るので、従来
と異なり、車車間通信により、連続する2台の車両の座
標系のずれ量(Δx,Δy,Δθ)21,(Δx,Δ
y,Δθ)32,(Δx,Δy,Δθ)43,…,(Δ
x,Δy,Δθ)n-1n-2を全て前走車から得る必要が
なく、車車間通信の通信バッファ容量が過大なものとな
ることがない。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。なお、この実施の形態において
上記従来の技術と共通する構成については、同符号を付
し、その説明を省略する。
【0039】図1は、本発明の一実施の形態である自動
追従走行システム10のブロック図である。図中に示す
ように、自動追従走行システム10は、管制制御装置1
1および複数の電動車両1,…により概略構成されてい
る。なお、ここでは、簡単のために一の電動車両1のみ
の構成を示している。
【0040】管制制御装置11は、CPUおよび記憶装
置を備えた構成とされており、通信ユニット12を介し
て、誘導制御状態にある電動車両1の誘導制御を行う。
また、管制制御装置11は、表示器13に、電動車両
1,…の稼働状態を表示する。
【0041】電動車両1は、先に図8において示した構
成と同一の構成を有するとともに、パワートレインEC
U3、ブレーキECU15、ステアリングECU16、
および自動運転ECU17を搭載した構成とされてい
る。これらのうち、自動運転ECU17は、電動車両1
を無人で自動制御運転させる際に主に用いられる。ま
た、パワートレインECU3、ブレーキECU15、お
よび、ステアリングECU16は、電動車両1が自動制
御運転および手動制御運転される際の双方において用い
られる。
【0042】電動車両1における自動制御運転および手
動制御運転のモード切替は、ICカードユニット18に
ICカード20が差し込まれた否かを参照して判定され
る。すなわち、ICカードユニット18は、CPUおよ
び記憶部を備えた構成とされるとともに、そのスイッチ
SWにより、ICカード20が挿入された否かを判定す
る。ICカードユニット18のCPUは、スイッチSW
によるICカード20の有無信号と、利用者により操作
されるIG(イグニッション)スイッチ部21から入力
されるIG信号、または管制制御装置11から送信され
る、運転制御を指令する指令信号に含まれるIG(イグ
ニッション)指令信号とにより、電動車両1が自動制御
運転または手動制御運転のいずれのモードとされるべき
かについての判定を行う。
【0043】さらに、ICカードユニット18は、電動
車両1が自動制御運転または手動制御運転のいずれのモ
ードとされるべきかについての判定結果を、パワートレ
インECU3、ブレーキECU15、ステアリングEC
U16、および自動運転ECU17に出力する。この場
合、自動制御運転のモードとされるべきとの判定結果が
出力された際には、自動運転ECU17は、その記憶部
22に記憶されたプログラムに従い、パワートレインE
CU3、ブレーキECU15、ステアリングECU16
の制御を行う。
【0044】パワートレインECU3は、CPUと記憶
部とから成り、モータ4で発生したパワーを車輪(図示
せず)に伝達させて駆動し、電動車両1を走行させるた
めのパワー伝達系を制御する。また、パワートレインE
CU3は、モータ4から入力される回転センサ(図示せ
ず)からのモータ4の回転数R、アクセルペダル部23
のアクセルセンサ(図示せず)から入力されるアクセル
ペダル開度AP、及びシフトポジションSW(スイッ
チ)24により、インバータ25の出力するパルス数等
を制御し、モータ4の回転数Rを制御する。
【0045】また、さらに、パワートレインECU3
は、自動制御運転のモードの場合、自動運転ECU17
により演算されたアクセルの操作量により、アクセルペ
ダル開度APを調整し、これにより、モータ4の回転数
を制御する。
【0046】一方、パワートレインECU3は、手動制
御運転のモードの場合、利用者の踏むアクセルの操作量
に応じたアクセルペダル開度APにより、モータ4の回
転数を制御する。
【0047】シフトポジションSW24は、電動車両1
に対して前進速度調節及び後進を行わせるため、シフト
位置に対応してモータ4の回転数及び回転方向を指令す
る制御信号SPをパワートレインECU3へ出力する。
【0048】また、シフトポジションSW24は、自動
制御運転のモードの場合に、記憶部22に記憶されるプ
ログラムに従い、自動運転ECU17によりシフト位置
が制御される構成となっている。また、シフトポジショ
ンSW24は、手動制御運転のモードの場合に、利用者
により、そのシフト位置が移動させられる。
【0049】インバータ25は、3相交流モータである
モータ10を駆動させるため、DC電源であるバッテリ
2の出力する電圧を3相交流に変換してモータ4へ出力
する。
【0050】ブレーキECU15は、CPUと記憶部と
から成り、ブレーキ部26の油圧ブレーキ(図示せず)
の利きの度合いを調整するモジュレータ27の制御を行
う。また、ブレーキECU15は、ブレーキ部26から
入力される、モジュレータ27に設けられた図示しない
油圧センサにより検出される油圧の値から油圧ブレーキ
の操作量を求め、この操作量をBK信号として、モジュ
レータ27の制御にフィードバックする。
【0051】また、ブレーキECU15は、自動制御運
転のモードの場合、自動運転ECU17により演算され
た油圧ブレーキの操作量に基づいて、ブレーキペダルの
操作量を制御する。さらに、ブレーキECU15は、手
動制御運転のモードの場合、利用者の踏むブレーキペダ
ルの操作量に基づいて、油圧ブレーキの制動の強度を制
御する。
【0052】ステアリングECU16は、CPUと記憶
部とから成り、誘導運転状態のモード時に、管制制御装
置1から入力される制御信号に基づき、電動車両1の進
行方向の制御、すなわちステアリング部28の角度を調
整するステアリングモータ30(パワーステアリング)
の制御を行う。ステアリング部28は、ステアリングE
CU16へ操作した角度を角度センサ(図示せず)によ
り計測し、計測結果としてST信号を出力する。また、
ステアリングECU16は、入力されるST信号によ
り、ステアリングモータ30の制御にフィードバックを
かける。
【0053】さらに、ステアリングECU16は、自動
制御運転のモードの場合、自動運転ECU17により演
算されたステアリング角度に基づいて、走行方向に対す
るステアリング角度の操作量を制御する。一方、ステア
リングECU16は、手動制御運転のモードの場合、利
用者の回転させるハンドル(図示せず)の操作量に基づ
いて、走行方向変更に対するステアリング角度の操作量
を制御する。
【0054】通信ユニット31は、車車アンテナ8を用
いて、他の電動車両1との間において車車間通信を行う
とともに、オープンされた通信回線を介して、自車の自
動運転ECU17と他の電動車両1における自動運転E
CU17との間に情報のやりとりを行わせる。また、通
信ユニット31は、図示略のGPSレシーバを備えてお
り、人工衛星からのGPS信号を受信して、その受信結
果を自動運転ECU17に送信できるようになってい
る。
【0055】磁気ネイル検出部32は、図示しない磁気
センサーを備えた構成とされており、図示略の車両専用
ポート内における電動車両1の停止位置に埋設されたネ
イル(磁気くぎ)による交流磁界を検出し、この検出結
果を自動運転ECU17に出力する。
【0056】また、自動運転ECU17には、スピード
センサー35およびヨーレートセンサー36が接続され
ている。自動運転ECU17は、その内部CPUが、ウ
ォッチドッグタイマなどを用いて、一定時間(例えば、
10ms)ごとに、スピードセンサー35およびヨーレー
トセンサー36の検出結果をサンプリングするようにな
っており、これらの検出結果と、GPS信号から得られ
た自車位置とに基づいて、自車位置情報(自車の現在位
置および自車の進行方位)を一定時間(例えば、10m
s)ごとに演算し、この演算結果を、記憶部22に対し
て、時刻をアドレスとした軌跡データとして記憶する。
【0057】さらに、自動運転ECU17は、レーザー
レーダー6の検出結果に基づいて、自車の直前車両の自
車からの位置(車間距離)と方位とをリアルタイムに演
算することができる。
【0058】加えて、自動運転ECU17は、上記従来
の技術と同様の手法により、演算された自車の現在位置
および直前車両の現在位置と、車車間通信により得られ
た直前車両が検出した直前車両の現在位置とに基づい
て、直前車両と自車との座標系のずれ量を演算すること
ができるようになっている。
【0059】以上のような構成とされた自動走行システ
ム10においては、以下のようにして、複数の電動車両
1,…の隊列走行が開始される。すなわち、管制制御装
置11は、複数の電動車両1,…を、隊列走行を行うべ
き車両(以下、車群という。)として指定し、これら電
動車両1,…を、車両専用ポート内の所定の走行開始ポ
イントに誘導制御し、縦列停車させる。この際に、各電
動車両1の自動運転ECUは、車両専用ポートにおいて
埋設された磁気ネイルの位置を磁気ネイル検出部32に
より検出し、この位置を各車両の保有する座標系におけ
る原点として定める。
【0060】また、管制制御装置11は、これら縦列さ
せられた電動車両1,…のうち、先頭に位置するもの
を、先導車1’として、先導車1’の後方に位置する電
動車両1,…を、後続車1”,…として認識させる。
【0061】次に、このように縦列された電動車両1,
…のうち、先導車1’に、運転者が搭乗し、そのICカ
ードユニット18にICカード20を挿入するととも
に、IGスイッチ21をONとすることによって、先導
車1’が手動制御運転モードとされる。この際、先導車
1’の通信ユニット31は、後続車1”,…との間に、
車車間通信の通信回線をオープンする。この通信回線の
オープンに伴い、各電動車両1,…の時刻は、先導車
1’の時刻にリセットされ同期化される。
【0062】一方、後続車1”の自動運転ECU17
は、管制制御装置11からのIG指令信号により、自動
制御運転モードとされるとともに、レーザーレーダー6
により得られた直前車両の自車からの方位および距離等
を参照して、直前車両との間の車間距離を一定に保つよ
うに、パワートレインECU3、ブレーキECU15、
およびステアリングECU16の制御を開始する。
【0063】そして、先導車1’は、後続車1”のパワ
ートレインECU3、ブレーキECU15、およびステ
アリングECU16により行われた故障診断結果等を参
照して先導車1’と後続車1”,…とが一体となって隊
列走行を開始できるか否かの判断を行い、隊列走行が可
能である場合には、自車の図示しないコントロールパネ
ルに、隊列走行開始の許可表示を行う。先導車1’の運
転者は、この隊列走行開始許可表示を確認して、先導車
1’を手動操作する。この際、後続車1”,…は、自動
運転ECU17の記憶部22に記憶されたプログラムに
基づき、先導車1’に追従するように走行を開始し、こ
れにより、隊列走行が開始される。
【0064】隊列走行中、後続車1”は、以下に説明す
るような処理を一定時間(例えば、10ms)ごとに行
い、その処理結果に基づいて、ステアリングECU16
を介して自車のステアリングモータ30の動作を制御す
る。
【0065】図2は、後続車1”において行われる処理
を概念的に示す図である。この図に示すように、後続車
1”は、車車間通信(車車間通信手段A)により前走車
から、前走車座標系における前走車位置情報I1、前走
車における先導車座標系への補正量I2、および、先導
車1’の位置情報I3を得る。ここに車車間通信手段A
は、上述の通信ユニット31に相当する。
【0066】一方、後続車1”は、自車位置検出手段B
により、自車座標系における自車位置情報を得る。ここ
に、自車位置検出手段Bは、上述のスピードセンサー3
5、ヨーレートセンサー36、およびGPS信号の検出
結果に基づいて自車位置情報を演算する自動運転ECU
17における処理に相当する。
【0067】さらに、後続車1”は、前走車位置検出手
段Cにより、自車座標系における前走車位置情報を得
る。この前走車位置検出手段Cは、上述の自車位置検出
手段Bの演算結果と、レーザーレーダー6の検出結果と
に基づいて、前走車の位置を推定するための自動運転E
CU17における処理に相当する。
【0068】そして、後続車1”は、前走車座標系自車
位置補正手段Dにおいて、自車位置検出手段Bの検出結
果、前走車位置検出手段Cの検出結果、および、前走車
座標系における前走車位置情報I1に基づき、前走車座
標系における自車位置情報を演算する。
【0069】さらに、後続車1”は、先導車座標系自車
位置補正手段Eにおいて、前走車座標系自車位置補正手
段Dの演算結果と、前走車における先導車座標系への補
正量I2とに基づいて、先導車座標系における自車位置
情報を演算する。
【0070】そして、後続車1”は、車両制御手段Fに
より、先導車座標系自車位置補正手段Eの演算結果と、
先導車1’の位置情報とに基づいて、自車を先導車1”
に対して追従走行させる。
【0071】次に、図2に示した後続車1”における処
理を、図3を参照してさらに詳細に説明する。なお、こ
こに、後続車1”は、隊列走行の際に、先頭から数えて
n番目に位置する車両(n号車)であるとし、n号車の
直前の車両は先導車1’でない(すなわち、n>2であ
る)とする。また、先導車を1号車、前走車をn−1号
車(先頭から数えてn−1台目の車両)とする。
【0072】図3中に示すように、まず、後続車1”の
自動運転ECU17は、レーザーレーダー6の検出結果
を処理する(ブロックB1)。また、この後、自動運転
ECU17は、スピードセンサー35およびヨーレート
センサー36の検出結果に基づき、自車の保有する座標
系における自車位置情報(現在位置(重心位置)および
方位):(xn,yn,θnnを演算し、さらに、この演
算結果を軌跡データとして記憶部22に記憶する(ブロ
ックB2)。なお、このブロックB2の処理は、上述の
自車位置検出手段Bに相当する。ブロックB2において
演算された自車位置情報は、車車間通信を介して他の電
動車両1,…に送信される。
【0073】次に、自動運転ECU17は、ブロックB
2において演算された自車位置情報:(xn,yn
θnnと、ブロックB1におけるレーザーレーダー6の
出力の処理結果とに基づき、前走車(n−1号車)の自
車(n号車)座標系における位置情報:(xn-1
n-1,θn-1nを演算する(ブロックB3)。このブ
ロックB3の処理は、上述の前走車位置検出手段Cに相
当する。
【0074】そして、ブロックB3における演算結果:
(xn,yn,θnnと、車車間通信により得られた前走
車(n−1号車)の位置情報:(xn-1,yn-1
θn-1n-1とを比較することにより、自車座標系の前走
車座標系への補正量、すなわち、自車(n号車)と前走
車(n−1号車)との座標系のずれ量(Δx,Δy,Δ
θ) nn-1を演算する(ブロックB4)。なお、この前
走車の位置情報:(xn-1,yn-1,θn-1n-1は、上述
の前走車位置情報I1に相当する。
【0075】さらに、自動運転ECU17は、ブロック
B2において得られた自車座標系における自車位置情
報:(xn,yn,θnnと、ブロックB4において得ら
れた自車座標系の前走車座標系への補正量:(Δx,Δ
y,Δθ)nn-1とに基づいて、自車(n号車)の位置
情報を、自車座標系から前走車(n−1号車)座標系に
補正する(ブロックB5)。この場合に行うべき演算
は、 (xn,yn,θnn-1=(xn,yn,θnn+(Δx,Δy,Δθ)nn-1 …(1’) となる。なお、これらブロックB4およびB5における
処理は、上述の前走車座標系自車質補正手段Dに相当す
る。
【0076】さらに、自動運転ECU17は、ブロック
B5において得られた前走車座標系における自車(n号
車)位置情報:(xn,yn,θnn-1と、車車間通信に
より得られた前走車における先導車座標系への補正量、
すなわち、先導車と前走車との間の座標系のずれ量:
(Δx,Δy,Δθ)n1とに基づいて、前走車座標系
における自車位置情報:(xn,yn,θnn-1を先導車
座標系に補正する(ブロックB6)。このブロックB6
における処理は、上述の先導車座標系自車位置補正手段
Eに相当する。また、このブロックB6において行うべ
き演算処理は、 (xn,yn,θn1=(xn,yn,θnn-1+(Δx,Δy,Δθ)n-11 …(2) となる。なお、前走車における先導車座標系への補正
量:(Δx,Δy,Δθ)n1は、前走車(n−1号
車)の自動運転ECU17が図2と同様の処理を行う際
に、ブロックB9(後述)の処理において演算されたも
のであり、上述の前走車における先導車座標系への補正
量I2に相当する。
【0077】そして、自動運転ECU17は、ブロック
B6において得られた先導車座標系に補正後の自車位置
情報:(xn,yn,θn1と、車車間通信により得た先
導車1’の記憶部22に記憶された先導車1’自身の走
行軌跡データ:(x1,y1,θ11とに基づいて、自車
(n号車)の位置が、先導車1’(1号車)の走行軌跡
に比較してどの程度変位しているかを算出する。ここで
は、ブロックB71において自車(n号車)の進行方向
に直交する方向の変位量(横変位量:ΔY)と、先導車
1’の進行方向に対する自車(n号車)の進行方向の回
転変位量(角度変位量:ΔΘ)とを算出し、またブロッ
クB72において、自車の進行方向と同一方向の変位量
(縦変位量:ΔX)を算出するものとする。なお、ここ
に、先導車の走行軌跡データ:(x1,y1,θ11は、
上述の先導車の位置座標I3に相当する。
【0078】さらに、自動運転ECU17は、記憶部2
2にあらかじめ記憶されたプログラムにより、ブロック
B71において演算された横変位量:ΔYと角度変位
量:ΔΘに基づき、ステアリング操作量を演算する(ブ
ロックB81)。また、これと並行して自動運転ECU
17は、ブロックB72において演算された縦変位量:
ΔXと、車車間通信により得られた先導車1’のアクセ
ルペダル部23およびブレーキ部26の操作量、先導車
1’の速度、加速度とに基づき、モータ操作量およびブ
レーキ操作量を演算する(ブロックB82およびブロッ
クB83)。そして、自動運転ECU17は、ブロック
B81において演算されたステアリング操作量を、ステ
アリングECU16に対して送信し、ステアリングEC
U16は、送信されたステアリング操作量に基づいて、
ステアリングモータ30を制御し、これによりステアリ
ング部28の調整を行う。また、自動運転ECU17
は、ブロックB82において演算されたモータ操作量
を、パワートレインECU3に送信する。パワートレイ
ンECU3は、送信されたモータ操作量に基づいて、モ
ータ4の制御を行う。さらに、自動運転ECU17は、
ブロックB83において演算されたブレーキ操作量を、
ブレーキECU15に送信する。ブレーキECU15
は、送信されたブレーキ操作量に基づいてブレーキ部2
6の制御を行う。これにより、なお、これらブロックB
71,B72,B81,B82,B83における処理、
ステアリングECU16によるステアリングモータ30
の制御、パワートレインECU3によるモータ4の制
御、および、ブレーキECU15によるブレーキ部26
の制御は、上述の車両制御手段Fに相当する。
【0079】一方、自動運転ECU17は、ブロックB
71,B72,B81,B82,B83の処理と並行し
て、自車位置情報の先導車座標系への補正量、すなわ
ち、自車(n号車)と先導車(1号車)との座標系のず
れ量:(Δx,Δy,Δθ)n1を算出する。この場
合、ブロックB6において算出された先導車1’(1号
車)座標系における自車(n号車)の座標:(xn
n,θn1と、ブロックB2において得られた自車座
標系における自車座標:(xn,yn,θnnとを比較す
ることにより、算出を行う(ブロックB9)。
【0080】さらに、ブロックB9において演算された
自車(n号車)と先導車(1号車)との座標系のずれ
量:(Δx,Δy,Δθ)n1は、車車間通信により、
直後の後続車1”(n+1号車)に送信され、n+1号
車における座標系のずれを補正する処理に用いられる。
【0081】図4は、ブロックB4における自車(n号
車)と前走車(n−1号車)との座標系のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)nn-1の演算を行う際の処理の詳細を
示すフローである。
【0082】図4中に示すように、自車(n号車)と前
走車(n−1号車)との座標系のずれ量:(Δx,Δ
y,Δθ)nn-1を求めるには、まず、車車間通信によ
り得られた前走車(n−1号車)の位置情報と、電動車
両1の車長等に基づき、前走車(n−1号車)の保有す
る座標系における前走車の後端中心位置(リフレクタ7
の中心位置)を演算する(ステップS41)。なお、こ
の演算結果は、先に従来の技術において示した{X’F
(t2),Y’F(t2)}に相当する。
【0083】次に、ブロックB3においてレーダーレー
ザー6の出力の処理結果に基づき演算された前走車(n
−1号車)の自車(n号車)からの推定距離および方位
と、ブロックB2において演算された自車(n号車)の
現在位置と、電動車両1の車長等とから、自車の保有す
る座標系における前走車(n−1号車)の後端中心位置
を演算する(ステップS42)。なお、この演算結果
は、先に従来の技術において示した{X’FB(t
2),Y’FB(t2)}に相当する。
【0084】そして、今回のステップS41の演算結果
と、前回(10ms前)、図4に示す処理が行われた際の
ステップS41の演算結果(従来の技術における{X’
F(t1),Y’F(t1)}に相当)との時系列的に
連続する二つのデータから、車車間通信データに基づい
た前走車(n−1号車)の進行方向方位を算出する(ス
テップS43)。なお、この演算結果は、先に従来の技
術において示したθ’F(t1,t2)に相当する。
【0085】また、今回のステップS42の演算結果
と、前回(10ms前)、図4に示す処理が行われた際の
ステップS42の演算結果(先に従来の技術において示
した{X’FB(t1),Y’FB(t1)}に相当)
との時系列的に連続する二つのデータから、レーダ検出
データに基づいた前走車(n−1号車)の進行方向方位
を算出する(ステップS44)。なお、この演算結果
は、従来の技術におけるθ’FB(t1,t2)に相当
する。
【0086】そして、ステップS43およびS44にお
いて得られた進行方向方位の偏差を演算する。この演算
結果は、先に従来の技術において示したΔθFBに相当
する(ステップS45)。
【0087】さらに、自車(n号車)と前走車(n−1
号車)との座標系の方位のずれ量:(Δθ)nn-1とし
て、ステップS45における演算結果のうちの一定割合
(ここでは、5%)を採用する(ステップS46)。こ
こで、(Δθ)nn-1の値として、ステップS45にお
ける演算結果をそのまま用いなかったのは、レーザーレ
ーダー6の検出結果にノイズ成分が含まれていることを
考慮したためである。
【0088】そして、ステップS46においてずれ量と
して採用された(Δθ)nn-1を用いて、ステップS4
2において演算された自車(n号車)の保有する座標系
における前走車(n−1号車)の後端中心位置(レーダ
による前走車後端中心位置)を回転補正する(ステップ
S47)。
【0089】さらに、ステップS47の演算結果と、車
車間通信によって得られた前走車(n−1号車)座標系
における前走車の後端中心位置と、レーダー検出データ
により得られた自車(n号車)座標系における前走車の
後端中心位置とから、前走車と自車(n号車)との間の
x−y方向の偏差を演算する(ステップS48)。な
お、この演算結果は、先に従来の技術において示したΔ
XFB、ΔYFBに相当する。
【0090】そして、ステップS48の演算結果のうち
の一定割合(ここでは、15%)を前走車(n−1号
車)と自車(n号車)との間のx−y方向の座標系のず
れ量:(Δx,Δy)nn-1として採用し(ステップS
49)、リターンする。ここで、(Δx,Δy)nn-1
の値として、ステップS48の値をそのまま採用しなか
ったのは、ノイズの影響を考慮したためである。
【0091】以上のような手順により、ブロックB4に
おける自車座標系と前走車座標系との間のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)n-11の演算が完了する。
【0092】図5は、ブロックB5で、自車(n号車)
の座標を、前走車(n−1号車)の保有する座標系にお
ける値に変換する際の手順の詳細を示す図である。ここ
では、まず、ステップS46において自車と前走車との
座標系の方位のずれ量(角度補正量)として採用された
値:(Δθ)nn-1を用い、自車座標系における自車位
置:(xn,yn,θnnを回転補正する(ステップS5
1)。
【0093】さらに、ステップS49において座標系の
x−y方向のずれ量(x−y補正量)として採用された
値:(Δx,Δy)nn-1を用い、ステップS51の演
算結果をさらに平行移動補正する(ステップS52)。
【0094】そして、このように回転、平行移動補正さ
れた自車座標を、前走車(n−1号車)座標系における
自車(n号車)座標:(xn,yn,θnn-1として採用
し(ステップS53)、リターンする。
【0095】図6は、ブロックB6で、自車(n号車)
の座標を、先導車1’(1号車)の座標系における値に
変換する際の手順の詳細を示す図である。ここでは、ま
ず、前走車(n−1号車)が自車(n−1号車)の座標
系を先導車1’(1号車)の座標系に変換する際に用い
た前走車−先導車間の座標系の方位のずれ量:(Δθ)
n-11を用いて、ステップS53において前走車(n−
1号車)座標系における自車(n号車)座標:(xn
n,θnn-1として採用された値を回転補正する(ス
テップS61)。
【0096】次に、前走車(n−1号車)が自車(n−
1号車)の座標系を先導車1’(1号車)の座標系に変
換する際に用いた前走車−先導車間の座標系のx−y方
向ずれ量:(Δx,Δy)n-11を用いて、ステップS
61の演算結果を平行移動補正する(ステップS6
2)。
【0097】さらに、このようにして、回転、平行移動
補正された自車座標を、先導車1’(1号車)座標系に
おける自車(n号車)座標:(xn,yn,θn1として
採用する(ステップS63)。そして、ステップS63
において採用された値:(xn,yn,θn1を、補正後
の自車座標として採用する(ステップS64)。
【0098】図7は、ブロックB9で、自車(n号車)
と先導車1’(1号車)との座標系のずれ量(自車座標
の先導車座標系への補正量)を演算する際の手順の詳細
を示す図である。
【0099】ここでは、ステップS64において補正後
の自車座標として採用された(xn,yn,θn1と、ブ
ロックB2において得られた自車座標系における自車座
標:(xn,yn,θnnとより、 (Δx,Δy,Δθ)n1=(xn,yn,θn1−(xn,yn,θnn …(3) を演算することにより、自車(n号車)と先導車1’
(1号車)との座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)
n1を算出する(ステップS91)。
【0100】この場合、上記(1’)および(2)式か
ら、 (xn,yn,θn1={(xn,yn,θnn+(Δx,Δy,Δθ)nn-1 } +(Δx,Δy,Δθ)n-11 …(4 )が言えるので、(3)式は、 (Δx,Δy,Δθ)n1=(Δx,Δy,Δθ)nn-1 +(Δx,Δy,Δ θ)n-11 …( 5) を演算することと同じである。したがって、(3)式に
より求めた自車(n号車)と先導車(1号車)との間の
座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n1は、前走車
(n−1号車)と先導車(1号車)との間の座標系のず
れ量:(Δx,Δy,Δθ)n-11に基づいて構成され
ることとなる。
【0101】さらに、このようにして演算された値を自
車座標の先導車座標系への補正量として採用し(ステッ
プS92)、リターンする。なお、ステップS92にお
いて採用された値は、車車間通信により後続車(n+1
号車)に送信される。
【0102】以上述べたように、自動追従走行システム
10においては、後続車1”であるn号車が、1号車
(先導車)座標系における自車(n号車)位置:
(xn,yn,θn1を演算する際、前走車(n−1号
車)の自動運転ECU17が行ったブロックB9の処理
により演算された1号車とn−1号車との間の座標系の
ずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n-11を車車間通信によ
り参照した上で、ブロックB5において、 (xn,yn,θn1=(xn,yn,θnn-1+(Δx,Δy,Δθ)n-11 …(2) を演算するようにしたため、従来と異なり、(xn
n,θn1を演算する際に連続する2台の車両の座標
系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)21,(Δx,Δ
y,Δθ)32,(Δx,Δy,Δθ)43,…,(Δ
x,Δy,Δθ)n-1n -2を全て前走車から得るような
必要がなく、車車間通信の通信バッファ容量が過大なも
のとなることがない。また、これら連続する2台の車両
の座標系のずれ量(Δx,Δy,Δθ)21,(Δx,
Δy,Δθ)32,(Δx,Δy,Δθ) 43,…,
(Δx,Δy,Δθ)n-1n-2を全て加算生成する必要
がないために、従来に比較して計算処理負荷の軽減化を
図ることができる。これにより、CPU等の負担を軽減
して、迅速な制御を実現することができる。
【0103】さらに、この自動追従走行システム10に
おいては、ブロックB9において算出される自車(n号
車)と先導車(1号車)との間の座標系のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)n1が、前走車(n−1号車)におい
て演算された前走車(n−1号車)と先導車(1号車)
との間の座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n-11
に基づいて形成されているために、自車(n号車)と先
導車(1号車)との間の座標系のずれ量:(Δx,Δ
y,Δθ)n1を求める際の演算処理負荷が過大なもの
となることがない。しかも、このように、自車(n号
車)と先導車(1号車)との間の座標系のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)n1が、前走車(n−1号車)と先導
車(1号車)との間の座標系のずれ量:(Δx,Δy,
Δθ)n-11に基づいて形成されていることを、n>2
のすべての電動車両1,…に適用して考えれば、n号車
と1号車との座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n
1は、2号車からn−1号車までにおいて、自車位置
を先導車座標系に変換する際に用いたすべてのずれ量:
(Δx,Δy,Δθ)21,(Δx,Δy,Δθ)
32,(Δx,Δy,Δθ)43,…,(Δx,Δy,
Δθ)n-1n-2に基づいて構成されていることとなる。
したがって、上述したようなデータの非同期性の問題が
生じることもない。
【0104】また、上述の自動追従走行システム10に
おいては、具体的に、自車(n号車)および先導車(1
号車)間の座標系のずれ量:(Δx,Δy,Δθ)n1
を求める際に、自動運転ECU17が、ブロックB1に
おいて得られた自車(n号車)の保有する座標系におけ
る自車位置:(xn,yn,θnnと、ブロックB6にお
いて得られた先導車(1号車)の保有する座標系におけ
る自車(n号車)位置:(xn,yn,θnnとに基づ
き、ブロックB9において、 (Δx,Δy,Δθ)n1=(xn,yn,θn1−(xn,yn,θnn …(3) を演算することにより、自車(n号車)および先導車
(1号車)の座標系のずれ量を演算する構成となってい
る。このため、ブロックB9における演算処理負荷が過
大となることも無く、より一層、CPU等の負担を軽減
することができる。以上において本発明の一実施の形態
を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるも
のでなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で他の構成を採
用することも可能である。
【0105】例えば、上記実施の形態においては、自車
(n号車)および先導車(1号車)間の座標系のずれ
量:(Δx,Δy,Δθ)n1を求める際に、自動運転
ECU17が、(3)式で表せられる演算を行うことと
しているが、これに代えて、車車間通信により前走車か
ら得られた前走車−先導車間の座標系のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)n-11 の値に、自車(n号車)にお
いて得られた自車−前走車間の座標系のずれ量:(Δ
x,Δy,Δθ)nn-1 を直接加算することにより、
自車(n号車)および先導車(1号車)間の座標系のず
れ量:(Δx,Δy,Δθ)n1を求めるようにしても
よい。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る自
動追従走行システムにおいては、後続車に備えられた先
導車座標系自車位置補正手段が、車車間通信により送信
された前走車における先導車座標系への補正量に基づい
て、前走車座標系における自車位置を先導車座標系に補
正する構成とされているために、従来と異なり、先導車
座標系における自車位置を演算する際に、前を走行する
連続する2台の車両の座標系のずれ量の全てを前走車か
ら得るような必要がなく、車車間通信の通信バッファ容
量が過大なものとなることがない。また、これら連続す
る2台の車両の座標系のずれ量を先導車側から全て加算
生成する必要がないために、従来に比較して計算処理負
荷の軽減化を図ることができる。したがって、CPU等
の負担を軽減して、迅速な制御を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を模式的に示す図であ
って、電動車両の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した電動車両が隊列走行を行う際
に、後続車が行う処理の内容を概念的に示したブロック
図である。
【図3】 後続車の自動運転ECUにおいて行われる処
理を詳細に示すブロック図である。
【図4】 図3に示したブロック図のうちのブロックB
4において行われる処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図5】 図3に示したブロック図のうちのブロックB
5において行われる処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図6】 図3に示したブロック図のうちのブロックB
6において行われる処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図7】 図3に示したブロック図のうちのブロックB
9において行われる処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図8】 電動車両の概略構成を示す斜視図である。
【図9】 図8に示した電動車両が、2台で隊列走行す
る際における後続車のレーザーレーダーと先行車のレー
ダー計測点との位置関係を示す平面図である。
【図10】 先導車の保有する座標系と後続車の保有す
る座標系との間のずれ量を説明するための線図である。
【図11】 本発明の解決すべき課題を示す図であっ
て、4台の電動車両が隊列走行する場合の状況を模式的
に示す平面図である。
【符号の説明】
1 電動車両 1’ 先導車 1” 後続車 3 パワートレインECU(車両制御手段) 10 自動追従走行システム 15 ブレーキECU(車両制御手段) 16 ステアリングECU(車両制御手段) 17 自動運転ECU 22 記憶部(軌跡情報記憶手段) 31 通信ユニット ブロックB2 自車位置検出手段 ブロックB3 前走車位置検出手段 ブロックB4,B5 前走車座標系自車位置補正手段 ブロックB6 先導車座標系自車位置補正手段 ブロックB71,B72,B81,B82,B83 車
両制御手段
フロントページの続き Fターム(参考) 5H180 AA01 AA27 BB04 BB08 BB12 CC03 CC14 CC17 CC27 FF05 FF07 FF13 LL09 5H301 AA01 CC02 CC06 DD15 EE04 FF04 FF08 FF11 GG14 GG19 JJ01 KK19 LL03 LL11 5J062 AA04 BB01 CC07 GG02 5J070 AC01 AE01 AF03 AK40

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦列させた複数の車両のうち、先頭に位
    置する先導車に対して後続車を自動追従させて隊列走行
    させる自動追従走行システムであって、 前記各車両は、他の車両と通信を行うための車々間通信
    手段と、自車の保有する自車座標系における自車位置情
    報を検出する自車位置検出手段とを有するとともに、 前記後続車は、 隊列走行時に直前を走行する前走車の自車座標系におけ
    る位置情報を検出する前走車位置検出手段と、 該前走車位置検出手段によって検出された自車座標系に
    おける前走車の位置情報と、前記自車位置検出手段によ
    って検出された自車座標系における自車位置情報と、車
    々間通信により送信された前走車座標系における前走車
    位置情報とに基づいて、自車位置情報を自車座標系から
    前走車座標系に補正する前走車座標系自車位置補正手段
    と、 前走車が先導車でない場合に、前走車座標系に補正後の
    自車位置情報を先導車座標系に補正する先導車座標系自
    車位置補正手段と、 該先導車座標系自車位置補正手段による補正結果及び先
    導車の位置情報に基づいて自車を先導車に追従走行させ
    る車両制御手段とを備え、 前記先導車座標系自車位置補正手段は、車々間通信によ
    り送信された前走車における先導車座標系への補正量に
    基づいて、前記前走車座標系における自車位置情報を先
    導車座標系に補正するものであることを特徴とする自動
    追従走行システム。
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