JP2001004246A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2001004246A
JP2001004246A JP11174311A JP17431199A JP2001004246A JP 2001004246 A JP2001004246 A JP 2001004246A JP 11174311 A JP11174311 A JP 11174311A JP 17431199 A JP17431199 A JP 17431199A JP 2001004246 A JP2001004246 A JP 2001004246A
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cooling
air
cooling water
air conditioner
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JP11174311A
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English (en)
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Harushige Boku
春成 朴
Ryuichi Sakamoto
隆一 坂本
Manabu Yoshimi
学 吉見
Yuji Watabe
裕司 渡部
Kazuo Yonemoto
和生 米本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気サイクルを利用した空気調和装置の効率
向上を図る。 【解決手段】 空気サイクル回路(10)の冷却器を、水冷
式の熱交換器(12)で構成する。熱交換器(12)に冷却水を
供給する水循環回路(20)を設ける。水循環回路(20)に
は、ポンプ(23)、クーリングタワー(21)及び冷凍機(22)
が設けられている。水循環回路(20)において、熱交換器
(12)の冷却水の出入口温度差が20℃以上となるよう、
冷却水をゆっくりと循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気サイクルを利
用した空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題への関心が高まり、
自然環境に対する人工合成冷媒の影響が懸念されてい
る。そのため、空気を冷媒として用いる空気調和装置の
必要性が、従来以上に高まっている。従来より、そのよ
うな空気調和装置として、例えば特開昭62−1020
61号公報に開示されているように、空気サイクルを利
用した空気調和装置が知られている。
【0003】図7に示すように、この種の空気調和装置
は、圧縮機(101)で圧縮した空気を熱交換器(102)で冷却
し、更に水−空気分離装置(103)で凝縮水を分離した
後、膨張機(104)で膨張させ、低温の空気を生成する。
そして、熱交換器(106)を介して当該低温空気によって
室内空気を冷却し、あるいは当該低温空気を室内に直接
供給して、室内の冷房を行う。
【0004】また、室内の冷却に用いられる低温空気の
温度を更に低下させるため、膨張機(104)から吐出され
た空気を、水噴霧装置(105)からの噴霧水の気化熱によ
って更に冷却する方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置
は、水噴霧装置(105)を利用することにより、装置の効
率を若干向上させているものの、空気サイクル自体の効
率は向上していなかったため、装置全体の効率が十分に
高いものとは言い難かった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、空気サイクルを利用
した空気調和装置の効率を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、圧縮された空気を冷却水で冷却すること
とした。
【0008】具体的には、本発明に係る空気調和装置
は、圧縮、冷却及び膨張から成る空気サイクルを形成
し、該膨張後の空気を用いて冷房を行う空気調和装置で
あって、上記空気サイクルにおける空気の冷却を、該空
気と冷却水との熱交換によって行うこととしたものであ
る。
【0009】また、本発明に係る他の空気調和装置は、
空気を圧縮する圧縮機(11)と、該圧縮機(11)で圧縮され
た空気を冷却する冷却器と、該冷却器によって冷却され
た空気を膨張させる膨張機(13)とを備え、該膨張機(13)
によって膨張された空気を用いて室内を冷却する空気調
和装置であって、上記冷却器は、空気と冷却水とを熱交
換させる水冷式熱交換器(12)によって構成されているこ
ととしたものである。
【0010】上記事項により、圧縮機(11)によって圧縮
された高温の空気は、水冷式熱交換器(12)において冷却
水によって冷却されるので、圧縮後の高温空気はより低
い温度にまで冷却される。そのため、冷却能力を維持し
つつ圧縮機(11)の入力を低減することができ、COPを
向上させることができる。また、膨張機(13)の入口の空
気温度をより低温にすることができるので、膨張機(13)
の出口空気温度を一層低温にすることができる。従っ
て、より低温の調和空気を生成することができる。
【0011】上記空気調和装置は、水冷式熱交換器(12)
と、冷却水を搬送する搬送手段(23)と、冷却水を冷却す
る冷却手段(21,22)とを接続して成る水循環回路(20)を
備えていることとしたものである。
【0012】上記事項により、冷却水が水循環回路(20)
を循環することにより、水冷式熱交換器(12)に対し冷却
水が連続的に供給される。この際、冷却水は空気を冷却
することによって自らは加熱され、温度が上昇する。温
度が上昇した冷却水は、冷却手段(21,22)によって冷却
され、再び低温の冷却水となって水冷式熱交換器(12)に
供給される。
【0013】上記搬送手段(23)は、水冷式熱交換器(12)
の冷却水の出入口温度差が20℃以上となるように冷却
水を搬送することが好ましい。
【0014】上記事項により、冷却水の水冷式熱交換器
(12)の出入口温度差が大きいため、所定の熱交換量を得
るために必要な冷却水の搬送量は少なくなる。従って、
搬送手段(23)の搬送駆動力を低減することができ、装置
の効率が向上する。
【0015】ところで、冷却水の冷却対象となる圧縮後
の空気は、比較的温度の高い空気である。そのため、水
冷式熱交換器(12)を流出した冷却水は、比較的温度の高
い水になりやすい。従って、水冷式熱交換器(12)を流出
した冷却水は、空気との熱交換によっても容易に冷却さ
れる。
【0016】そこで、上記冷却手段は、冷却水と空気と
を熱交換させて該冷却水を冷却する放熱手段(21)を備え
ていてもよい。また、放熱手段は、クーリングタワー(2
1)によって構成されていてもよい。上記事項により、簡
易な構成により、冷却水を冷却することができる。
【0017】上記冷却手段は、冷却水と冷媒とを熱交換
させて該冷却水を冷却する冷凍機(22)を備えていてもよ
い。冷凍機(22)としては、圧縮式ヒートポンプ、吸収式
ヒートポンプ、吸着式ヒートポンプ、ガスエンジンヒー
トポンプ等の各種の冷凍機を用いることができる。
【0018】また、上記冷却手段は、蓄熱材を利用して
冷却水を冷却する蓄熱式冷凍機(24)を備えていてもよ
い。蓄熱式冷凍機(24)としては、氷蓄熱装置、水等の液
体を蓄熱材として利用する冷凍機、固体の蓄熱材を利用
する冷凍機等、各種の蓄熱式冷凍機を用いることができ
る。
【0019】上記蓄熱式冷凍機は、蓄熱材として水また
は氷を用い、冷却水を該水または該氷と混合することに
よって冷却するものであってもよい。つまり、蓄熱材と
しての水または氷と冷却水とを熱交換器を介して熱交換
させるものに限らず、水または氷と冷却水とを直接混ぜ
合わせて、冷却水を冷却するものであってもよい。
【0020】また、上記冷却手段は、冷却水と空気とを
熱交換させて該冷却水を冷却する放熱手段(21)と、補助
冷却手段とを備え、上記補助冷却手段は、冷却水と冷媒
とを熱交換させて該冷却水を冷却する冷凍機(22)、また
は蓄熱材を利用して冷却水を冷却する蓄熱式冷凍機(2
4)、あるいは該冷凍機(22)及び該蓄熱式冷凍機(24)を組
み合わせて成る冷凍機から構成されていてもよい。
【0021】上記補助冷却手段は、水循環回路(20)にお
ける放熱手段(21)の出口側と水冷式熱交換器(12)の入口
側との間に設けられていてもよい。
【0022】上記事項により、水冷式熱交換器(12)を流
出した比較的高温の冷却水は、放熱手段(21)によって冷
却された後、補助冷却手段によって、更に低い温度にま
で冷却される。従って、冷却水の温度に応じた冷却が行
われるので、冷却効率が向上する。
【0023】一方、上記空気調和装置は、水冷式熱交換
器(12)と、冷蓄熱した水を蓄える蓄熱槽(41)と、該水を
冷却水として該水冷式熱交換器(12)に搬送する搬送手段
(23)とを有する水回路(20)を備えていてもよい。
【0024】上記事項により、蓄熱槽(41)内の冷水が冷
却水として直接利用されるので、蓄熱の利用効率が向上
する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0026】<実施形態1>図1に示すように、本実施
形態の空気調和装置(1)は、空気に圧縮、冷却及び膨張
から成る開放型空気サイクルを行わせる空気サイクル回
路(10)と、冷却水を循環させる水循環回路(20)とを備え
ている。
【0027】空気サイクル回路(10)は、圧縮機(11)、熱
交換器(12)、及び膨張機(13)が順に接続されて構成され
ている。圧縮機(11)及び膨張機(13)は、モータ(14)に連
結されている。膨張機(13)の出口側の空気通路(15)は室
内に延びており、膨張機(13)を流出した空気が室内に供
給されるように構成されている。熱交換器(12)は、水と
空気とを熱交換させる水冷式の熱交換器によって構成さ
れ、その空気側熱交換流路(16)には空気サイクル回路(1
0)の空気が流れ、水側熱交換流路(26)には水循環回路(2
0)の水が流れる。熱交換器(12)としては、空気と水とを
直交流の状態で熱交換させる熱交換器であってもよい
が、対向流の状態で熱交換させる熱交換器がより一層好
ましい。例えば、プレート型熱交換器、シェルアンドチ
ューブ型熱交換器、プレートフィンチューブ型熱交換器
等を好適に用いることができる。
【0028】水循環回路(20)は、熱交換器(12)の水側熱
交換流路(26)と、搬送手段としてのポンプ(23)と、水を
空気によって冷却する放熱手段としてのクーリングタワ
ー(21)と、水を冷媒によって冷却する冷凍機(22)とが順
に接続されて形成され、水が連続的に循環する閉回路と
して構成されている。なお、冷凍機(22)は、本発明でい
うところの補助冷却手段に対応する。冷凍機(22)として
は、蒸気圧縮式のヒートポンプ、吸収式ヒートポンプ、
吸着式ヒートポンプ、ガスエンジンヒートポンプ(GH
P)等、各種の冷凍機を好適に用いることができる。
【0029】次に、空気調和装置(1)の運転動作につい
て説明する。
【0030】空気サイクル回路(10)においては、モータ
(14)が圧縮機(11)及び膨張機(13)を駆動することによ
り、圧縮機(11)、熱交換器(12)、膨張機(13)の順に空気
が流通する。圧縮機(11)に吸い込まれた常温(例えば2
7℃)の空気は、圧縮されて高温(例えば50℃)且つ
高圧の空気となる。この高温空気は、熱交換器(12)の空
気側熱交換流路(16)を流通する際、水側熱交換流路(26)
の冷却水と熱交換を行い、常温(例えば25℃)にまで
冷却される。冷却された空気は、熱交換器(12)を流出
後、膨張機(13)に流入する。この空気は、膨張機(13)に
おいて膨張し、温度が更に低下して低温(例えば12
℃)の空気になると共に、常圧にまで減圧される。そし
て、膨張機(13)を流出した低温空気は、空気通路(15)を
通じて室内に供給され、室内の冷房を行う。
【0031】水循環回路(20)においては、ポンプ(23)の
搬送駆動力によって冷却水が循環する。ポンプ(23)は、
冷却水の熱交換器(12)の出入口温度差が大きくなるよう
(好ましくは、出入口温度差が20℃以上となるよ
う)、比較的少量の水を循環させる。具体的には、冷凍
機(22)からの低温(例えば20℃)の冷却水は、熱交換
器(12)の水側熱交換流路(26)に流入し、空気側熱交換流
路(16)を流れる空気サイクル回路(10)の空気と熱交換を
行う。冷却水は空気との熱交換によって昇温し、高温
(例えば45℃)の水となって熱交換器(12)の水側熱交
換流路(26)を流出する。この高温の水は、クーリングタ
ワー(21)において大気に放熱し、温度が低下して中間温
度(例えば28℃)の水となる。この中間温度の水は、
冷凍機(22)において冷媒と熱交換を行って冷却され、低
温(例えば20℃)の冷却水となる。そして、冷凍機(2
2)を流出した冷却水は、再び熱交換器(12)の水側熱交換
流路(26)に流入し、上記と同様の循環動作を繰り返す。
【0032】以上のように、本空気調和装置(1)によれ
ば、空気サイクル回路(10)の圧縮機(11)から吐出された
空気を、水循環回路(20)の冷却水で冷却することとして
いるので、空気サイクル回路(10)の効率を向上させるこ
とができる。以下、この点について、図2のグラフを参
照しながら説明する。
【0033】まず、圧縮空気の冷却を外気によって行う
場合を考える。この場合、圧縮空気から外気へ放熱させ
るために圧縮比を大きくする必要がある。具体的には、
空気を点Aから点B’にまで圧縮する必要があり、圧縮
機(11)における圧縮仕事はWcom’となる。圧縮空気
は、点B’から点C’にまで冷却された後に、膨張機(1
3)で点C’から点Dにまで膨張して低温空気となる。そ
の際、膨張機(13)で回収される回収仕事はWexp’とな
る。従って、圧縮空気の冷却を外気によって行う場合に
は、必要な入力は、(Wcom’−Wexp’)となる。
【0034】これに対し、本実施形態では、圧縮空気の
冷却を冷却水によって行うので、圧縮比を低くしても圧
縮空気を十分に冷却することができる。また、膨張機(1
3)の入口側の空気温度を低下させることができ、空気サ
イクルの圧力を低下させることができる。具体的には、
空気を点Aから点Bにまで圧縮すればよく、圧縮機(11)
における圧縮仕事はWcomとなる。圧縮空気は、点Bか
ら点Cにまで冷却された後に、膨張機(13)で点Cから点
Dにまで膨張して低温空気となる。その際、膨張機(13)
で回収される回収仕事はWexpとなる。従って、必要な
入力は、(Wcom−Wexp)となる。このため、必要入力
は、(Wcom’−Wexp’)から(Wcom−Wexp)に低減
する。一方、いずれの場合も、冷却能力はQrefとな
る。従って、本実施形態によれば、冷却能力を維持しつ
つ必要入力を低減することができ、COPの向上を図る
ことができる。
【0035】また、入力を従来と同等とした場合、室内
に供給する空気の温度を、従来よりも低くすることがで
きる。以下、この点について、図3を参照しながら説明
する。
【0036】圧縮空気の冷却を外気によって行う場合、
点Aから点Bにまで圧縮された空気は、外気によって冷
却されて、エンタルピがh1だけ減少して、点C’の状
態となる。その後、この空気は膨張機(13)で膨張し、点
D’の低温空気となる。従って、室内に供給される空気
は、点D’の低温空気である。
【0037】これに対し、本実施形態では、圧縮空気の
冷却を冷却水によって行うので、圧縮空気を従来以上に
冷却することができる。具体的には、点Bで表される圧
縮後の空気は、冷却水によって冷却され、エンタルピが
(h1+h2)だけ減少して、点Cの状態となる。その
後、この空気は膨張機(13)で膨張し、点Dの低温空気と
なる。点Dのエンタルピは点D’のエンタルピよりも小
さいので、点Dの空気の温度は点D’の空気温度よりも
低い値となる。従って、本実施形態によれば、より低温
の空気を室内に供給することが可能となる。
【0038】また、本実施形態では、冷却水の冷却対象
である空気サイクル回路(10)の空気は、比較的高温(例
えば50℃)の空気である。そのため、熱交換器(12)の
内部における冷却水の温度変化を比較的大きくすること
ができる。具体的には、上記実施形態では、当該温度変
化は25℃である。熱交換器(12)においては、所定の熱
交換量Q=Cw・Gw・ΔTw(ただし、Cwは水の比
熱、Gwは冷却水の循環量、ΔTwは冷却水の熱交換器
(12)の出入口温度差)を確保する必要があるが、温度差
ΔTwを大きくすることができれば、循環量Gwを少な
くすることが可能となる。そして、循環量Gwを低減す
ることにより、ポンプ(23)の入力を低減することが可能
となる。そこで、本実施形態では、このような空気サイ
クル回路(10)及び水循環回路(20)の特性を相互に関連づ
けて利用することにより、ポンプ(23)の入力を低減して
いる。従って、本実施形態によれば、水循環回路(20)の
効率を向上させることが可能となる。
【0039】以上のように、本実施形態によれば、空気
サイクル回路(10)及び水循環回路(20)の双方の効率を向
上させることができ、その相乗効果によって、装置全体
の効率を一層向上させることが可能となる。
【0040】また、水循環回路(20)の水の循環量が少な
いので、クーリングタワー(21)において、水の放熱時間
が長くなり、水を外気の湿球温度近くまで冷却すること
が可能となる。従って、クーリングタワー(21)における
水の放熱の効率を向上させることができる。
【0041】水循環回路(20)の冷却水を冷却するために
冷凍機(22)を備えているので、冷却水の温度調整が容易
であり、装置の高性能化を図ることができる。
【0042】−変形例−上記実施形態では、水循環回路
(20)の冷却水の冷却手段として、クーリングタワー(21)
及び冷凍機(22)を利用していたが、大気への放熱のみで
冷却水の冷却を行うことができる環境下であれば、冷却
手段をクーリングタワー(21)のみで構成することも可能
である。なお、冷凍機(22)のみで冷却手段を構成しても
よいことは勿論である。
【0043】クーリングタワー(21)と冷凍機(22)とは、
直列に接続されていてもよく、また、並列に接続されて
いてもよい。
【0044】冷凍機(22)は、ヒートポンプに限定される
ものではなく、各種の冷凍機構を用いることが可能であ
る。また、冷媒と水とを熱交換させて水を冷却させる冷
凍機に限らず、他の熱媒体によって水を冷却する冷凍機
であってもよい。例えば、図4に示すように、吸引ポン
プ(33)でタンク(30)内を減圧し、タンク(30)内の水(31)
の一部を蒸発させることによって該水(31)を冷却し、こ
の冷却水によって熱交換器(32)を介して水循環回路(20)
の水を冷却する形態の冷凍機を用いることも可能であ
る。このような冷凍機を用いることにより、フロン系冷
媒を一切使用しないいわゆるノンフロン化を実現するこ
とができる。
【0045】なお、空気サイクル回路(10)における膨張
機(13)の下流側に、水噴霧式の冷却器を加えてもよいこ
とは勿論である。
【0046】<実施形態2>図5に示すように、実施形
態2に係る空気調和装置(1B)は、実施形態1の空気調和
装置(1)に改良を加え、冷凍機(22)を蓄熱式の冷凍機(2
4)に置き換えたものである。
【0047】蓄熱式冷凍機(24)は、蓄熱部(25)と蓄熱冷
却部(27)とを備えている。蓄熱部(25)は、水循環回路(2
0)の運転休止時に蓄熱材(図示せず)に冷熱を蓄える一
方、水循環回路(20)の運転中に蓄熱材の冷熱を利用して
冷却水を冷却する部分である。蓄熱冷却部(27)は、水循
環回路(20)の運転休止時に蓄熱部(25)の蓄熱材を冷却す
る部分である。
【0048】蓄熱冷却部(27)としては、蒸気圧縮式のヒ
ートポンプ、吸収式ヒートポンプ、吸着式ヒートポン
プ、ガスエンジンヒートポンプ等の冷凍機構を好適に用
いることができる。この蓄熱冷却部(27)は、夜間のコー
ジェネレーション発電によって供給された電力を利用す
るように構成されていてもよく、また、夜間のコージェ
ネレーション発電の排熱を利用するように構成されてい
てもよい。蓄熱冷却部(27)の駆動源として、固体電解質
型燃料電池等の燃料電池を用いることも可能である。
【0049】蓄熱部(25)は、氷を蓄熱材として利用する
氷蓄熱機構で構成されていてもよく、また、水等の液体
や固体を蓄熱材として利用する氷蓄熱機構で構成されて
いてもよい。
【0050】本実施形態によれば、水循環回路(20)の水
を冷却するために蓄熱式の冷凍機(24)を用いることとし
ているので、安価な深夜電力を利用すること等により、
装置の運転コストの低減を図ることができる。
【0051】また、吸収式冷凍機等のガス利用の冷凍機
構を用いることとすれば、コージェネレーションの有効
利用によるシステム効率の向上を図ることができる。
【0052】<実施形態3>図6に示すように、実施形
態3に係る空気調和装置は、建築物(40)の床下の二重ス
ラブに水槽(41)を設け、当該水槽(41)に貯留した冷水を
蓄熱材として利用する蓄熱式冷凍機を用いたものであ
る。
【0053】空気サイクル回路(10)は、各階に設けられ
た空気サイクルユニット(10A)に収容されている。つま
り、本空気調和装置は複数の空気サイクル回路(10)を備
え、各空気サイクル回路(10)は各階に設けられている。
【0054】水循環回路(20)のクーリングタワー(図示
せず)は、蓄熱冷却部(27)と共に屋上に設置されてい
る。水循環回路(20)は、各熱交換器(12)に冷却水を供給
するように、その一部が各階に分岐し、各空気サイクル
ユニット(10A)の熱交換器(12)にそれぞれ接続されてい
る。熱交換器(12)から流出した比較的高温の冷却水は、
水槽(41)内の冷水(42)と混合されることによって冷却さ
れる。
【0055】水循環回路(20)の冷却水は、空気サイクル
回路(10)の圧縮後の高温空気を冷却するためのものであ
るため、冷却水の温度はそれほど低温である必要はな
い。例えば、上記各実施形態では、水循環回路(20)にお
ける冷却水の最低温度は、20℃程度であり、冷却水と
しては比較的高い温度である。そのため、断熱性のそれ
ほど高くない二重スラブの水槽(41)の冷水(42)を有効に
利用することができる。つまり、本実施形態では、空気
サイクル回路(10)の特性を活用することにより、既存の
蓄熱システムの有効利用を促進することができる。
【0056】なお、本実施形態では、冷水(42)を循環さ
せることによって熱交換器(12)に冷水を連続的に供給す
ることとしたが、水回路は循環回路、すなわち閉回路に
限らず、開放型の回路であってもよい。つまり、水槽(4
1)の冷水を熱交換器(12)に供給した後、再び水槽(41)に
戻すことなく、外部に排出するようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、空気サ
イクルの圧縮後の空気を冷却水によって冷却することと
したので、圧縮後の空気を十分に冷却することができ、
装置の効率を向上させることができる。また、空気サイ
クルにおいて、より低温の空気を生成することができ
る。
【0058】搬送手段と冷却手段とを有する水循環回路
を備えることにより、水冷式熱交換器に冷却水を連続的
に供給することができる。
【0059】水冷式熱交換器の冷却水の出入口温度差が
20℃以上となるように該冷却水を供給することによ
り、冷却水を供給するための搬送駆動力を低減させるこ
とができ、装置の効率を更に向上させることができる。
【0060】冷却水と空気とを熱交換させて該冷却水を
冷却する放熱手段を備えることにより、冷却水を簡易な
構成で冷却することができる。
【0061】また、放熱手段をクーリングタワーで構成
することにより、冷却水の冷却を簡易な構成で実現する
ことができる。
【0062】冷却水と冷媒とを熱交換させて該冷却水を
冷却する冷凍機を備えることにより、冷却水の冷却温度
を自由に設定することができる等、装置の高性能化を図
ることができる。
【0063】蓄熱材を利用して冷却水を冷却する蓄熱式
冷凍機を備えることにより、蓄熱の有効利用を図ること
ができる。
【0064】蓄熱材として水または氷を用い、冷却水を
該水または該氷と混合することによって冷却する蓄熱式
冷凍機を備えることにより、水蓄熱または氷蓄熱の有効
利用を促進することができる。
【0065】冷却手段として、放熱手段と補助冷却手段
とを備えることにより、冷却水の冷却の効率を向上させ
ることができる。
【0066】水冷式熱交換器と、冷蓄熱した水を蓄える
蓄熱槽と、該水を冷却水として該水冷式熱交換器に搬送
する搬送手段とを有する水回路を備えることにより、蓄
熱槽内の冷水を冷却水として直接利用することができ、
蓄熱の利用効率を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の構成図であ
る。
【図2】空気サイクルにおける空気のエンタルピと圧力
との関係を示すグラフである。
【図3】空気サイクルにおける空気のエンタルピと圧力
との関係を示すグラフである。
【図4】冷凍機の変形例の構成図である。
【図5】実施形態2に係る空気調和装置の構成図であ
る。
【図6】実施形態3に係る空気調和装置の構成図であ
る。
【図7】従来の空気調和装置の構成図である。
【符号の説明】
(1) 空気調和装置 (10) 空気サイクル回路 (11) 圧縮機 (12) 熱交換器 (13) 膨張機 (14) モータ (15) 空気通路 (16) 空気側熱交換流路 (20) 水循環回路 (21) クーリングタワー (22) 冷凍機 (23) ポンプ (26) 水側熱交換流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉見 学 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 渡部 裕司 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 米本 和生 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮、冷却及び膨張から成る空気サイク
    ルを形成し、該膨張後の空気を用いて冷房を行う空気調
    和装置であって、 上記空気サイクルにおける空気の冷却を、該空気と冷却
    水との熱交換によって行う空気調和装置。
  2. 【請求項2】 空気を圧縮する圧縮機(11)と、該圧縮機
    (11)で圧縮された空気を冷却する冷却器と、該冷却器に
    よって冷却された空気を膨張させる膨張機(13)とを備
    え、該膨張機(13)によって膨張された空気を用いて室内
    を冷却する空気調和装置であって、 上記冷却器は、空気と冷却水とを熱交換させる水冷式熱
    交換器(12)によって構成されている空気調和装置。
  3. 【請求項3】 水冷式熱交換器(12)と、冷却水を搬送す
    る搬送手段(23)と、冷却水を冷却する冷却手段(21,22)
    とを接続して成る水循環回路(20)を備えている請求項2
    に記載の空気調和装置。
  4. 【請求項4】 搬送手段(23)は、水冷式熱交換器(12)の
    冷却水の出入口温度差が20℃以上となるように冷却水
    を搬送する請求項3に記載の空気調和装置。
  5. 【請求項5】 冷却手段は、冷却水と空気とを熱交換さ
    せて該冷却水を冷却する放熱手段(21)を備えている請求
    項3または4のいずれか一つに記載の空気調和装置。
  6. 【請求項6】 放熱手段は、クーリングタワー(21)によ
    って構成されている請求項5に記載の空気調和装置。
  7. 【請求項7】 冷却手段は、冷却水と冷媒とを熱交換さ
    せて該冷却水を冷却する冷凍機(22)を備えている請求項
    3または4のいずれか一つに記載の空気調和装置。
  8. 【請求項8】 冷却手段は、蓄熱材を利用して冷却水を
    冷却する蓄熱式冷凍機(24)を備えている請求項3または
    4のいずれか一つに記載の空気調和装置。
  9. 【請求項9】 蓄熱式冷凍機は、蓄熱材として水または
    氷を用い、冷却水を該水または該氷と混合することによ
    って冷却する請求項8に記載の空気調和装置。
  10. 【請求項10】 冷却手段は、冷却水と空気とを熱交換
    させて該冷却水を冷却する放熱手段(21)と、補助冷却手
    段とを備え、 上記補助冷却手段は、冷却水と冷媒とを熱交換させて該
    冷却水を冷却する冷凍機(22)、または蓄熱材を利用して
    冷却水を冷却する蓄熱式冷凍機(24)、あるいは該冷凍機
    (22)及び該蓄熱式冷凍機(24)を組み合わせて成る冷凍機
    から構成されている請求項3または4のいずれか一つに
    記載の空気調和装置。
  11. 【請求項11】 補助冷却手段は、水循環回路(20)にお
    ける放熱手段(21)の出口側と水冷式熱交換器(12)の入口
    側との間に設けられている請求項10に記載の空気調和
    装置。
  12. 【請求項12】 水冷式熱交換器(12)と、冷蓄熱した水
    を蓄える蓄熱槽(41)と、該水を冷却水として該水冷式熱
    交換器(12)に搬送する搬送手段(23)とを有する水回路(2
    0)を備えている請求項2に記載の空気調和装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107525176A (zh) * 2017-08-24 2017-12-29 深圳市兴鼎环保科技有限公司 一种中央空调节能系统

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