JP2001003145A - 磁気特性および打抜性に優れた方向性珪素鋼板およびその製造方法 - Google Patents

磁気特性および打抜性に優れた方向性珪素鋼板およびその製造方法

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JP2001003145A JP11173867A JP17386799A JP2001003145A JP 2001003145 A JP2001003145 A JP 2001003145A JP 11173867 A JP11173867 A JP 11173867A JP 17386799 A JP17386799 A JP 17386799A JP 2001003145 A JP2001003145 A JP 2001003145A
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道郎 小松原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気特性の劣化を招くことなしに、鋼板その
ものの性質を改善することによって打抜性を効果的に改
善する。 【解決手段】 Si:1.5 〜7.0 wt%を含有する方向性珪
素鋼板について、結晶粒の平均粒径を10mm以下にすると
共に、板厚方向に貫通する結晶粒について、その鋼板表
面側および裏面側でそれぞれ露出する面積のうち、投影
面が一致する領域の面積率を板面全体の80%以上とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型回転機の鉄心
材料やEIコア等に用いられる方向性珪素鋼板およびそ
の製造方法に関し、特に磁気特性を損なうことなしに、
打抜性の有利な改善を図ろうとするものである。
【0002】
【従来の技術】方向性珪素鋼板の製造工程としては、所
定の成分組成に調整した鋼スラブを、熱間圧延後、冷間
圧延し、ついで一次再結晶焼鈍を施したのち、二次再結
晶および純化のための最終仕上げ焼鈍を行うのが一般的
である。このうち、最終仕上げ焼鈍中に二次再結晶が起
こり、圧延方向に磁化容易軸の揃った大きな結晶粒が生
成する。さらに、通常は、この上に張力効果を高めて鉄
損を改善したり、絶縁性を確保する目的で、リン酸塩−
シリカ系の無機コーティングを施す。
【0003】EIコアや小型回転機の鉄心材料として方
向性電磁鋼板を使用する場合、低磁場での鉄損を低くす
る必要がある。そのためには、二次再結晶粒の粒径を小
さくすることが有効であり、そのための方法として、素
材成分のAl量を低減してSbを添加すると共に、熱延板焼
鈍条件および脱炭焼鈍条件を適正化する方法が提案され
ている(特開平8−286720号公報)。その他、特開平6
−108150号公報には、鋼中の酸可溶Al量と最終圧下率と
の関係を特定することにより平均粒径を微細化させて圧
延直角方向と圧延方向の鉄損の比率を低下させる方法が
開示されている。
【0004】上記したような方法により磁気特性は次第
に改善されてきている。しかしながら、EIコアや小型
回転機の鉄心材料は、通常、金型で所定の形状に打ち抜
き、積層して製作するが、このような打ち抜き時に金型
が摩耗して鋼板にダレが発生し、積層する際にずれが生
じたり、カエリが高くなって絶縁性が損なわれるという
問題が発生する場合があり、上記のような磁気特性の改
善以外に打抜性の改善も必要となってきている。
【0005】上記の問題を解決するために、以下のよう
な種々の提案がなされている。例えば、特開平4−3370
30号公報には、焼鈍分離剤の主剤としてAl2O3 を用い、
脱炭焼鈍から仕上げ焼鈍までのいずれかの段階でアンモ
ニア窒化を行う方法が提案されている。また、特開平6
−10057 号公報には、焼鈍分離剤の主剤としてMgOを用
い、これに塩素化合物を添加する方法が開示されてい
る。さらに、特開平1−17137 号公報には、焼純分離剤
の主剤としてMgOを用い、これにアルカリ金属化合物を
添加し、仕上げ焼鈍雰囲気の窒素分圧を30%以上とする
方法が開示されている。これらの方法はいずれも、フォ
ルステライト質被膜の形成を抑制することによって、鋼
板の表面性状を改善して打抜性を改善させるものである
が、上記した特開平8−286720号公報や特開平6−1081
50号公報に開示の方法にこれらの技術を適用した場合、
打抜性が必ずしも改善されないだけでなく、最終仕上げ
焼鈍での純化が不十分となって磁気特性が劣化したり、
二次再結晶粒の粒径が大きくなりすぎて低磁場での鉄損
が劣化するという問題が発生した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑み開発されたもので、磁気特性の劣化を招くことな
しに、鋼板そのものの性質を改善することによって打抜
性を効果的に改善した、磁気特性および打抜性に優れた
方向性珪素鋼板を、その有利な製造方法と共に提案する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
構成は次のとおりである。 1.Si:1.5 〜7.0 wt%を含有し、結晶粒の平均粒径が
10mm以下で、しかも板厚方向に貫通する結晶粒につい
て、その鋼板表面側および裏面側でそれぞれ露出する面
積のうち、投影面が一致する領域の面積率が板面全体の
80%以上であることを特徴とする、磁気特性および打抜
性に優れた方向性珪素鋼板。
【0008】2.C:0.005 〜0.070 wt%、Si:1.5 〜
7.0 wt%、Mn:0.03〜2.50wt%、Sおよび/またはSe:
0.01wt%以下およびN:0.003 〜0.010 wt%を含有する
鋼スラブを、加熱後、熱間圧延し、必要に応じて熱延板
焼鈍を施したのち、1回または中間焼鈍を含む複数回の
冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで一次再結晶
焼鈍を施したのち、焼鈍分離剤を塗布、乾燥してから、
最終仕上げ焼鈍を行う一連の工程よりなる方向性珪素鋼
板の製造方法において、スラブ加熱温度を1300℃以下に
すると共に、熱延板焼鈍条件、中間焼鈍条件、冷延条件
および一次再結晶焼鈍条件のうち少なくともいずれかを
調整することにより、一次再結晶焼鈍後の集合組織につ
いて、鋼板の表層G方位強度値を 0.1〜0.8 の範囲に、
一方中心S方位強度値を2〜6の範囲にそれぞれ制御す
ることを特徴とする、磁気特性および打抜性に優れた方
向性珪素鋼板の製造方法。
【0009】3.上記2において、鋼スラブが、さらに
Al:0.010 〜0.017 wt%およびSb:0.010 〜0.080 wt%
のうちから選んだ1種または2種を含有する組成になる
ことを特徴とする、磁気特性および打抜性に優れた方向
性珪素鋼板の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、同一の表面状態で打抜
性が異なる種々の製品について綿密な検討を行った結
果、打抜性の劣る製品は二次再結晶粒形態が表裏面で異
なることの新規知見に立脚するものである。以下、かか
る知見を得るに至った経緯について説明する。
【0011】種々の方法で製造した、二次再結晶粒の平
均粒径が10mm以下の各種方向性珪素鋼製品板について、
その表面被膜を除去した後、あらためてリン酸マグネシ
ウム−コロイド状シリカよりなる絶縁コート液を両面当
たり5 g/m2 塗布し、 800℃で2分間の焼付け処理を行
った。この鋼板を15mmφのスチールダイスで打ち抜き、
カエリ高さが40μm になるまでの打ち抜き回数を測定し
た。この時、打ち抜き回数が8万回まで打ち抜けたもの
と、9千回までしか打ち抜けなかったものについて、表
裏面のマクロ組織を観察し、その粒界をなぞって表裏面
で重ね書きした。このときの観察結果を図1(a), (b)に
比較して示す。
【0012】8万回まで打抜けたもの(同図(a) )は、
ほぼ全ての二次再結晶粒が鋼板表面から裏面まで貫通し
ていたのに対し、9千回までしか打ち抜けなかったもの
は、表面では結晶粒の存在が確認できても裏面の該当位
置では確認できないような、板厚方向に貫通していない
二次再結晶粒が散見された。また、貫通している二次再
結晶粒でも、粒界が表裏面で同一位置になく、板厚方向
で粒界が斜めに走っていると考えられる結晶粒が多数存
在していた。
【0013】次に、二次再結晶の粒界を表裏面で重ね書
きしたときに、同一粒が表裏で一致する領域の面積率と
カエリ高さが40μm になるまでの打ち抜き回数との関係
について調査した結果を、図2に示す。同図に示したと
おり、同一結晶粒について、鋼板の表面および裏面それ
ぞれにおいて露出する面積のうち表裏面で一致する領域
の面積率が80%以上になると打ち抜き回数が急激に増大
し、打抜性が格段に向上することが判明した。
【0014】このように、結晶粒の露出面積のうち表裏
面で一致する領域の割合が多くなるように改良すると、
打抜性が良好になる理由は、次のとおりと考えられる。
すなわち、打ち抜き面に粒界が存在する場合には、打ち
抜き時に粒界が劈開し、パンチやダイの刃が一旦フリー
な状態になった後、再び鋼板に接触して二次剪断が起こ
ることによって金型の磨耗が促進されるのに対し、上記
の一致領域が多くなると打ち抜き面に粒界が存在する比
率が減少するため、打抜性が改善されるものと考えられ
る。
【0015】従って、結晶粒径を大きくすれば、打ち抜
き面に粒界が存在する確率が低くなるので、打抜性は良
好となるわけであるが、この場合には渦電流損の増大に
よる低磁場での磁性劣化が起こる。従って、粒径はある
程度小さいままで打ち抜き面に粒界が重ならないように
する必要があり、そのためには粒界を板面に対し垂直方
向に近づけることが効果的で、粒界をこのように制御で
きれば、磁気特性を劣化させずに二次剪断を起こさない
ようにすることができると考えられる。
【0016】このように、粒界が板面に対し垂直方向に
なっているか否かの指標として、板厚方向に貫通する結
晶粒について、その鋼板表裏面でそれぞれ露出する面積
のうち、投影面が一致する領域の面積率を計測し、これ
を制御することにより、打抜性を改善することができる
わけである。
【0017】そこで、次に、結晶粒を微細に保持したま
ま、表裏面での結晶粒の一致領域の面積率を制御する方
法について検討した。表1に記号A,B,Lで示す成分
組成になる珪素鋼スラブを、1200℃で30分加熱後、熱間
圧延により 1.8〜2.8 mmの各板厚にしたのち、 900℃,
1分間の熱延板焼鈍後、圧延温度を50℃から 280℃の各
温度に変更して0.34mmまで圧延し、最終板厚に仕上げ
た。ついで、雰囲気酸化度P(H2O)/P(H2)を0.45に調整
した雰囲気中にて 850℃,2分間の脱炭を兼ねた一次再
結晶焼鈍を行った。かかる焼鈍後、マグネシア中に塩化
鉛を5wt%添加した焼鈍分離剤を用い、これをスラリー
状にしてロールコーターにより両面当たり 10 g/m2塗布
し、乾燥後、二次再結晶焼鈍を施した。その後、純化焼
鈍として水素雰囲気で1200℃、25時間の保定焼鈍を行っ
た。これらのコイルは、さらに40wt%のコロイダルシリ
カを含有するリン酸マグネシウムを主成分とする絶縁コ
ーティング処理を施し、窒素雰囲気中で 800℃, 1分間
焼付け、製品とした。
【0018】かくして得られた鋼板からエプスタインサ
イズの試験片を切り出し、 800℃で3時間の歪取焼鈍を
施したのち、磁束密度B8 (T)を測定した。また、各
製品からEIコアを打ち抜き、歪取焼鈍後、積み加工、
銅線の巻き加工を施してEIコアを作成し、その鉄損W
17/50 を測定した。さらに、各製品について、ダイス
径:15mmφのスチールダイスによる打ち抜き作業を行
い、カエリ高さが50μm に達するまでの打ち抜き回数を
測定した。これらの製品品質を、脱炭焼鈍を兼ねる一次
再結晶焼鈍後の集合組織との関係で図3〜5に示す。
【0019】ここに、各図に示される表層G方位強度値
とは、板厚最表層から板厚1/4層までを化学研磨によ
り板厚:30μm ピッチで減厚し、各層における{11
0}面の存在比率をランダム強度比で表した値の平均値
であり、一方中心S方位強度値とは、表層部の板厚1/
4層から中心層までを同一の手順により板厚:30μm ピ
ッチで減厚し、各層における{12 4 1}<014>方位
の存在比率をランダム強度比で表した値の平均値であ
る。ここで、ランダム強度比とは、特定方位の存在比率
を表すものであり、 (測定部位において、特定方位を有する部分の存在比
率)÷(配向性が全くない仮想的な場合におけるその方
位を有する部分の存在比率) と定義する。なお、集合組織は、X線の回折強度、Elec
tron Back ScatteringPattern (EBSP)、Electron Chann
eling Pattern (ECP)等によって測定することができ
る。この実験ではX線の回折強度より求めた。
【0020】
【表1】
【0021】図3〜5の結果から、素材成分Aを用い
て、一次再結晶焼鈍後の中心S方位強度値が2〜6で、
かつ表層G方位強度値が 0.1〜0.8 の範囲にあれば、磁
気特性および打抜性が改善されることが分かる。また、
特にAlとSbを含有する素材Lにおいては、上記と同様、
中心S方位強度値を2〜6、表層G方位強度値を 0.1〜
0.8 の範囲に制御することによって、磁気特性がさらに
改善されている。これに対し、Seを含有する素材Bで
は、一次再結晶焼鈍後の中心S方位強度値や表層G方位
強度値がいずれであっても、EIコアの鉄損は低減せ
ず、また打抜性も劣ったままであった。
【0022】上述したように、一次再結晶焼鈍後の中心
S方位強度値および表層G方位強度値を所定の範囲に制
御することによって製品品質を改善できる理由について
は、まだ明確に解明されたわけではないが、発明者らは
次のように考えている。上記の実験条件において、素材
Aは、インヒビター成分としてNを含み、SとSeは無視
できる程度の微量しか含まない。これに加えて、スラブ
加熱を低温で行っているために、一次再結晶粒が微細に
なり、二次再結晶が起こり易い状態になっている。ま
た、圧延時の圧下率と圧延温度を変更して集合組織を変
化させ、板厚表層から板厚1/4層の(110)面強度
を適度に強めており、二次再結晶核の存在頻度を高め
て、微細な二次再結晶粒が生成し易くなっている。さら
に、{12 4 1}<014>方位の粒は、今回のようなイ
ンヒビター強度で、特に{ll0}面の二次再結晶核に
蚕食され易い方位であり、中心付近すなわち板厚1/4
層から中心層にこのような方位を集積させることによ
り、二次再結晶核の板厚方向での粒成長が促進され、微
細な二次再結晶粒が板厚を貫通するようになる。
【0023】このように、鋼板の表層では、G方位強度
値を強めて二次再結晶核を増大させると共に、板厚中心
層付近での、粒成長性に有利な中心S方位強度値を強め
ることによって、二次再結晶粒が微細なままで二次再結
晶粒の貫通率を高めることができるわけである。
【0024】なお、表層G方位強度値が弱すぎると二次
再結晶核の存在頻度が小さくなるため、素材Aを用いた
場合でも、二次再結晶粒は粗大化する。また、表層G方
位強度値が強すぎると、二次再結晶粒同士の蚕食が起こ
り、粒界面の方向が板面垂直方向からずれてくるため
に、前述した理由で打抜性が低下する。さらに、中心層
S方位強度値が小さく、{12 4 1}<014>方位の結
晶粒が少なすぎると、板厚方向の粒成長性が低下して板
厚を貫通しない二次再結晶粒が発生し、逆に多すぎると
粒成長しすぎて二次再結晶粒が粗大化してしまうため、
不適となる。
【0025】また、インヒビター成分としてNの他、A
l,Sbを含み、SとSeを含まない素材Lでは、Sbを含む
ことによりAlNが粒界に不均一に析出するのを防ぎ、Al
Nを微細析出させることが可能となるため、素材Aより
もさらに強い一次粒成長抑制力を持たせることができ
る。また、これに加えてスラブ加熱を低温で行っている
ために、磁化容易軸が圧延方向により強く集積した二次
再結晶粒を、粒径を粗大化させることなく生成させるこ
とができ、その結果磁気特性がさらに改善させるものと
考えられる。
【0026】なお、素材Bは、インヒビター成分として
Seを含むので、低温でスラブ加熱を行った場合にインヒ
ビターの窒化物を完全に固溶させることができず、窒化
物が粗大析出し易くなっているため、抑制力が低下す
る。従って、冷延工程で集合組織を改善しても二次再結
晶粒の成長性は悪く、磁気特性、打抜性とも劣化するも
のと考えられる。
【0027】以上の点から、素材成分の最適化とスラブ
加熱温度の低減による適度な抑制力の付与、表層の{l
l0}面強度の制御による多数の二次再結晶核の生成お
よび中心層付近での高い粒成長性、の3点により、微細
な二次再結晶粒が鋼板を貫通して生成されるため、磁気
特性と打抜性が改善されるものと考えられる。
【0028】次に、本発明の方向性珪素鋼板において、
成分組成や結晶粒径ならびに結晶粒の生成形態を前記の
ように限定した理由について説明する。本発明の珪素鋼
板においては、Siを 1.5〜7.0 wt%の範囲で含有させ
る。ここに、Siは、電気抵抗を高めて鉄損を低減するた
めに不可欠の成分であり、そのためには 1.5wt%以上を
含有させる必要があるが、7.0 wt%を超えると加工性が
劣化し、製造や製品の加工が極めて困難になるため、Si
量は 1.5〜7.0 wt%の範囲に限定した。
【0029】また、製品板の結晶粒の平均粒径は10mm以
下とする。というのは、平均粒径が10mmを超えると磁気
特性が劣化するからである。なお、平均粒径の下限は、
磁気特性の面から5mm以上とすることが好適である。
【0030】さらに、板厚方向に貫通する結晶粒のつい
て、その鋼板表裏面でそれぞれ露出する面積のうち、投
影面が一致する領域の面積率は80%以上とする。という
のは、かかる面積率が80%に満たないと、打ち抜き面に
おける粒界の存在比率が高まり、前述した理由により打
抜性が低下するからである。
【0031】なお、この本発明における平均粒径および
一致領域面積率の測定条件は、次のとおりである。平均
粒径は、マクロエッチングしたサンプルを、測定面積が
片面で 10000 mm2になるようにして、表裏面の結晶粒の
数を数え、表面と裏面で平均した数を結晶の数として、
測定面積から円相当直径を算出することにより求めた。
また、表裏面で観察される結晶粒の一致領域面積率は、
マクロエッチングしたサンプルを用い、測定面積は 100
0mm2とし、これを表面と裏面で別々に投影機で5倍に引
き延ばして写真撮影し、この写真から認められる粒界を
なぞり、表面と裏面で同一の結晶粒が同一位置に相当す
るように重ね合わせて同一の結晶粒が表裏面で一致した
領域の面積率を測定することにより求めた。
【0032】次に、上記した方向性珪素鋼板の好適製造
条件について説明する。まず、素材の成分組成範囲につ
いては、次のとおりである。 C:0.005 〜0.070 wt% C量が 0.070wt%を超えるとγ変態量が過剰となり、熱
間圧延中の各元素の分布が不均一となって製造工程途中
で析出する窒化物の分布も不均一となり、磁性不良とな
る。一方、C量が 0.005wt%に満たないと組織の改善効
果が得られず、二次再結晶が不安定となり、やはり磁気
特性の劣化を招く。
【0033】Si:1.5 〜7.0 wt% 前述したとおり、電気抵抗および製造や製品の加工性の
観点から、Si量は1.5〜7.0 wt%の範囲で含有させるも
のとした。
【0034】Mn:0.03〜2.50wt% Mnは、製造時の熱間加工性を向上させる有用成分であ
り、そのためには0.03wt%以上の含有を必要とするが、
2.50wt%を超えて含有されるとγ変態を誘起して磁気特
性の劣化を招くので、0.03〜2.50wt%の範囲に限定し
た。
【0035】Sおよび/またはSe:0.01wt%以下 本発明では、スラブ加熱を低温で行うことから、SやSe
を0.01wt%を超えて含有しているとインヒビターが未固
溶となるために、これらの元素は単独使用または併用い
ずれの場合においても含有量は0.01wt%以下に制限し
た。
【0036】N:0.003 〜0.010 wt% Nは、窒化物を形成しインヒビターとして作用する成分
であり、そのためには0.003 wt%以上の含有が必要であ
る。しかしながら、含有量が 0.010wt%を超えると鋼中
でガス化し、フクレなどの欠陥をもたらすので、N量は
0.003〜0.010wt%の範囲に限定した。
【0037】以上、必須成分について説明したが、本発
明ではさらにAlやSbを以下の範囲で含有させることがで
きる。Al:0.010 〜0.017 wt% 鋼中には、上記した元素の他に、二次再結晶を良好に誘
起するためのインヒビター成分の添加がより有利であ
り、そのための成分としてAlを 0.010〜0.017 wt%の範
囲で含有させることが好ましい。この場合、Al量が 0.0
10wt%に満たないと析出するAlNの量が不足し、逆に
0.017wt%を超えた場合にはスラブの低温加熱において
のAlNの固溶温度が上昇するために、良好な鉄損特性が
得られない。
【0038】Sb:0.010 〜0.080 wt% Sbは、各種窒化物の析出を微細化させ、二次再結晶を良
好に誘起させる作用がある。しかしながら、含有量が
0.010wt%に満たないと上記の作用が弱く、一方0.080wt
%よりも多いと、脱炭が阻害されるために製品板にCが
残留し、時効硬化により磁性劣化が生じ易くなるので、
Sbは 0.010〜0.080 wt%の範囲で含有させることが好ま
しい。
【0039】また、本発明では、さらにインヒビター成
分としてB, Ti, Nb, Cu, Sn, Cr,Bi, MoおよびVなど
を含有させることもできる。含有量はそれぞれ、Bは0.
0001〜0.0020wt%,Tiは0.0005〜0.0020wt%、Nbは0.00
10〜0.010 wt%、Cu, Sn, Cr, Bi, Mo, Vはトータルで
0.001wt%以上 0.3wt%以下程度が好適である。なお、
これらの各インヒビター成分は単独使用,併用いずれも
可能であることはいうまでもない。
【0040】次に、製造条件について述べる。まず、ス
ラブ加熱温度については1300℃以下とする必要があると
いうのは、1300℃を超える温度でスラブ加熱を行った場
合、製品板において二次再結晶粒が粗大化し、鉄損の劣
化を招くからである。また、近年、スラブ加熱を行わず
に連続鋳造後、直接熱間圧延を行う方法が提案されてい
るが、この方法はスラブ温度が上昇しないので、本発明
に適した方法といえる。
【0041】ついで、1回または中間焼鈍をはさむ複数
回の冷間圧延を施して最終板厚にしたのち、一次再結晶
焼鈍を行う。なお、冷延前に熱延板焼鈍を施すこともで
きる。熱延板焼鈍と中間焼鈍は析出した窒化物の形態を
制御することを目的として行い、熱延板焼鈍温度として
は 800〜1000℃、中間焼鈍温度としては 900〜1100℃が
望ましい。どちらの温度も低すぎると窒化物の微細析出
が不十分となり、一方高すぎると窒化物の形態が劣化し
て二次再結晶不良となる。
【0042】冷間圧延は、タンデム圧延でもゼンジマー
圧延でも良いが、生産性の観点からはタンデム圧延が望
ましい。圧延時の温度を高めることは、一次再結晶粒の
表層G方位強度値を高めるとともに中心S方位強度値を
高め、本発明で所期した一次再結晶組織にする上で特に
有効である。また、冷延圧下率も、限定するものではな
いが、中間焼鈍を挟まない場合は80%以上、中間焼鈍を
挟む場合は最終冷延圧下率を70%以上と高圧下にするこ
とが、本発明の集合組織範囲に制御する上で有利であ
る。また、この観点からは一次再結晶焼鈍の焼鈍速度を
速めることも有効であり、特に 600℃から 750℃の間の
昇温速度を15℃/s以上にすると集合組織が効果的に改善
される。
【0043】上記したように、スラブ加熱温度を1300℃
以下にすると共に、熱延板焼鈍条件、中間焼鈍条件、冷
延条件および一次再結晶焼鈍条件のうち少なくともいず
れかを調整することにより、一次再結晶焼鈍後の集合組
織について、表層G方位強度値が0.1 〜0.8 、中心S方
位強度値が2〜6となるように制御する。この用件は、
本発明法において最も重要な要件であり、このように集
合組織に制御することにより、二次再結晶粒が微細なま
まで、表裏面で観察される結晶粒の一致領域面積率を効
果的に高めることができる。なお、これらの集合組織を
制御する方法としては、特に好適な方法は、圧下率を変
更する方法、圧延温度を変更する方法および一次再結晶
焼鈍の昇温速度を変更する方法などであり、これらを制
御することによって、一次再結晶焼鈍後の集合組織を適
正に制御することができる。
【0044】ここに、表層G方位強度値が 0.1に満たな
いと二次再結晶粒が大きくなりすぎて低磁場での磁性が
劣化し、一方 0.8を超えると粒界が板面垂直方向からず
れて斜めになり、打抜性の劣化を招く。また、中心層S
方位強度値が2に満たないと二次再結晶粒が鋼板を貫通
しにくくなり、一方6を超えると粒成長しすぎて粒径が
粗大化し、打抜性や磁気特性が劣化する。
【0045】上記の一次再結晶焼鈍後、焼鈍分離剤を塗
布してから、最終仕上げ焼鈍を行う。焼鈍分離剤として
は、従来公知のものいずれもが使用できるけれども、特
開平4−337030号公報、特開平6−10057 号公報および
特開平1−17137 号公報その他の、下地被膜を作らない
方法を併用すれば、打抜性はさらに向上する。仕上げ焼
鈍における温度パターン、雰囲気等は公知の方法でよ
い。このようにして二次再結晶させることにより、結晶
粒の平均粒径が10mm以下で、表裏面で観察される結晶粒
の一致面積率が80%以上となる製品を得られる。その
後、絶縁コーティングを施したのち、フラットニング焼
鈍をして製品に仕上げる。絶縁コーティングは公知の張
力コートでも良いが、打抜性をさらに改善するために有
機樹脂系のコーティングを施すことも可能である。
【0046】
【実施例】実施例1 C:0.05〜0.07wt%,Si:2.8 〜3.3 wt%,Mn:0.05〜
0.08wt%,Al:0.005〜0.025 wt%,N:0.005 〜0.008
wt%,S+Se:0.002 〜0.020 wt%およびSb:0〜0.0
50 wt%の範囲になる各種成分のスラブを、種々の条件
で最終仕上げ焼鈍まで行い、下地被膜を形成させると共
に二次再結晶を完了させた。このコイルに、リン酸マグ
ネシウム、コロイダルシリカを主体とするコーティング
液を塗布、焼き付けて製品とした。これらの製品の中か
ら、結晶粒の平均粒径が5〜20mmで、貫通結晶粒の鋼板
表裏面での投影面が一致する領域の面積率が60〜95%と
なる製品を選別して以下の調査を行った。まず、得られ
た鋼板からエプスタインサイズの試験片を切り出し、 8
00℃で3時間の歪取焼鈍を施したのち、磁束密度B8
(T)を測定した。また、各製品からEIコアを打ち抜
き、歪取焼鈍後、積み加工、銅線の巻き加工を施してE
Iコアを作成し、その鉄損W17/50 を測定した。さら
に、各製品について、ダイス径:15mmφのスチールダイ
スによる打ち抜き作業を行い、カエリ高さが50μm に達
するまでの打ち抜き回数を測定した。得られた結果を表
2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】同表から明らかなように、鋼板の結晶形態
が本発明の要件を満足する方向性珪素鋼板はいずれも、
鉄損が良好であり、かつ打抜性にも優れていた。
【0049】実施例2 前掲表1に記号A〜Kで示す成分組成になる溶鋼を、電
磁攪拌しつつ連続鋳造によってスラブとし、1180℃に加
熱後、熱間圧延により 1.8〜2.8 mmの各板厚とした。つ
いで、 900℃, 1min の熱延板焼鈍後、圧延温度が50〜
350 ℃の各温度においてタンデム圧延機で0.34mm厚まで
冷延した。ついで、 600℃から 750℃まで昇温速度:15
℃/sで昇温したのち、 850℃,2分間の脱炭焼鈍を施し
て、表層G方位強度値が 0.1〜0.8 、中心S方位強度値
が2〜6になるように調整した。その後、焼鈍分離剤と
して3wt%のTiO2を含むMgOを20℃で30分間水和させ、
12 g/m2 の塗布量で塗布したのち、仕上げ焼鈍を施し
た。仕上げ焼鈍は 800℃から1200℃まで30℃/hで昇温
し、引き続き1200℃に5時間保定した。かかる仕上げ焼
鈍後、鋼板の平均粒径ならびに二次再結晶粒の表裏面一
致領域面積率を測定した。ついで、40wt%のコロイダル
シリカを含有するリン酸マグネシウムのコーティング液
を塗布、焼き付けたのち、ヒートフラットニングを施し
て製品とした。
【0050】かくして得られた鋼板からエプスタインサ
イズの試験片を切り出し、 800℃で3時間の歪取焼鈍を
施したのち、磁束密度B8 (T)を測定した。また、各
製品からEIコアを打ち抜き、歪取焼鈍後、積み加工、
銅線の巻き加工を施してEIコアを作成し、その鉄損W
17/50 を測定した。さらに、各製品について、ダイス
径:15mmφのスチールダイスによる打ち抜き作業を行
い、カエリ高さが50μm に達するまでの打ち抜き回数を
測定した。得られた結果を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】同表から明らかなように、本発明法によっ
て得られた方向性電磁鋼板はいずれも、良好な鉄損と優
れた打抜性が併せて得られている。
【0053】実施例3 前掲表1に記号A,L,M,N,Oで示す成分組成にな
る溶鋼を、電磁攪拌しつつ連続鋳造によって複数のスラ
ブを作成した。これを、1180℃に加熱後、2.2mm厚まで
熱延し、得られた熱延コイルを、 900℃、1 minの熱延
板焼鈍後、タンデム圧延機にて圧延温度:200 ℃で0.34
mm厚まで冷延した。ついで、 600℃から700 ℃まで昇温
速度:25℃/sで昇温したのち、 850℃, 2分間の脱炭焼
鈍を施して、一次再結晶焼鈍後の集合組織として、表層
G方位強度値が 0.1〜0.8 、中心S方位強度値が2〜6
となるように制御した。その後、焼純分離剤として Al2
O3を塗布してから、仕上げ焼鈍を施した。仕上げ焼鈍は
800℃から1200℃までを30℃/hで昇温し、引き続き1200
℃に5時間保定した。かかる仕上げ焼鈍後、鋼板の平均
粒径ならびに二次再結晶粒の表裏面一致領域面積率を測
定した。ついで、酢酸ビニル樹脂を含有する重クロム酸
マグネシウムのコーティング液を塗布、焼き付けたの
ち、ヒートフラットニングを施して製品とした。
【0054】かくして得られた鋼板からエプスタインサ
イズの試験片を切り出し、 800℃で3時間の歪取焼鈍を
施したのち、磁束密度B8 (T)を測定した。また、各
製品からEIコアを打ち抜き、歪取焼鈍後、積み加工、
銅線の巻き加工を施してEIコアを作成し、その鉄損W
17/50 を測定した。さらに、各製品について、ダイス
径:15mmφのスチールダイスによる打ち抜き作業を行
い、カエリ高さが50μm に達するまでの打ち抜き回数を
測定した。この結果を表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】同表に示したとおり、Al,Sbを含有しない
鋼Aに比較して、Al,Sbを適量含有させた鋼L,Mで
は、より優れた磁気特性が得られた。この点、Al,Sbの
含有量が適正範囲から外れた鋼N,Oでは、磁気特性の
改善効果が少なかった。
【0057】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、磁気特性の
劣化を招くことなしに、打抜性を大幅に改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 打ち抜き回数が8万回まで打ち抜けたもの
(a) と、9千回までしか打ち抜けなかったもの(b) につ
いて、鋼板の表裏面で観察される二次再結晶粒の一致領
域を比較して示した図である。
【図2】 二次再結晶粒の表裏面での一致領域面積率と
カエリ高さが40μm になるまでの打ち抜き回数との関係
を示したグラフである。
【図3】 素材Aについて、一次再結晶焼鈍後の集合組
織とEIコアの磁気特性および打抜性との関係を示した
図である。
【図4】 素材Bについて、一次再結晶焼鈍後の集合組
織とEIコアの磁気特性および打抜性との関係を示した
図である。
【図5】 素材Lについて、一次再結晶焼鈍後の集合組
織とEIコアの磁気特性および打抜性との関係を示した
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/18 H01F 1/18 (72)発明者 小松原 道郎 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 戸田 広朗 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 本田 厚人 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4K033 AA02 BA02 HA03 LA02 RA04 TA01 5E041 AA02 AA19 BC01 CA02 CA04 HB05 HB07 HB11 NN01 NN06 NN18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si:1.5 〜7.0 wt%を含有し、結晶粒の
    平均粒径が10mm以下で、しかも板厚方向に貫通する結晶
    粒について、その鋼板表面側および裏面側でそれぞれ露
    出する面積のうち、投影面が一致する領域の面積率が板
    面全体の80%以上であることを特徴とする、磁気特性お
    よび打抜性に優れた方向性珪素鋼板。
  2. 【請求項2】C:0.005 〜0.070 wt%、 Si:1.5 〜7.0 wt%、 Mn:0.03〜2.50wt%、 Sおよび/またはSe:0.01wt%以下およびN:0.003 〜
    0.010 wt%を含有する鋼スラブを、加熱後、熱間圧延
    し、必要に応じて熱延板焼鈍を施したのち、1回または
    中間焼鈍を含む複数回の冷間圧延を施して最終板厚に仕
    上げ、ついで一次再結晶焼鈍を施したのち、焼鈍分離剤
    を塗布、乾燥してから、最終仕上げ焼鈍を行う一連の工
    程よりなる方向性珪素鋼板の製造方法において、 スラブ加熱温度を1300℃以下にすると共に、熱延板焼鈍
    条件、中間焼鈍条件、冷延条件および一次再結晶焼鈍条
    件のうち少なくともいずれかを調整することにより、一
    次再結晶焼鈍後の集合組織について、鋼板の表層G方位
    強度値を 0.1〜0.8 の範囲に、一方中心S方位強度値を
    2〜6の範囲にそれぞれ制御することを特徴とする、磁
    気特性および打抜性に優れた方向性珪素鋼板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、鋼スラブが、さらに
    Al:0.010 〜0.017 wt%およびSb:0.010 〜0.080 wt%
    のうちから選んだ1種または2種を含有する組成になる
    ことを特徴とする、磁気特性および打抜性に優れた方向
    性珪素鋼板の製造方法。
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