JP2001003118A - 転動部材の焼入装置 - Google Patents

転動部材の焼入装置

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JP2001003118A JP11173470A JP17347099A JP2001003118A JP 2001003118 A JP2001003118 A JP 2001003118A JP 11173470 A JP11173470 A JP 11173470A JP 17347099 A JP17347099 A JP 17347099A JP 2001003118 A JP2001003118 A JP 2001003118A
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智行 小沼
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斎 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量多品種生産に適した装置であって、か
つ、リードタイムの短縮を図ることができると共に、装
置の小型化による装置設置場所の省スペース化や作業環
境の改善を図ることがでるような転動部材の焼入装置を
提供する。 【解決手段】 焼入すべき転動部材(例えば、外歯歯車
素材S)を高周波誘導加熱コイル40に対応配置した状
態の下で転動部材を回転駆動装置45にて回転させなが
ら、転動部材の全体を高周波誘導加熱コイル40により
均一に高周波誘導加熱すると共に、高周波誘導加熱され
た転動部材を上部冷却環48と下部冷却環49との間に
挟み込んだ状態の下で上部冷却環48及び下部冷却環4
9から冷却剤を噴出することにより、転動部材の全体を
均一に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転動部材の焼入装
置に関し、特に、歯車等の如き転動部材の全体を高周波
誘導加熱して焼入冷却するのに適用して好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】転動部材として多くの種類の部品が用い
られているが、その一例として、産業用減速機の構成部
品である外歯歯車(例えば、複列式内接噛合型遊星歯車
減速機の外歯歯車)が挙げられる。ここでは、この種の
外歯歯車を一例にとって、説明をすることにする。
【0003】従来より、複列式内接噛合遊星歯車機構が
広く知られているが、この複列式内接噛合型遊星歯車機
構は、第1軸と、この第1軸の回転に応じて回転する偏
心体と、この偏心体にベアリングを介して取付けられて
偏心回転が可能となされた複数の外歯歯車と、外ピンで
構成される内歯を介して前記外歯歯車に内接噛合する内
歯歯車と、前記外歯歯車の自転成分のみを取出す内ロー
ラを介して前記外歯歯車に連結された第2軸とから構成
されている。
【0004】図6及び図7は、上述の遊星歯車機構のさ
らに具体的な構造を示すものであって、この構造の場合
には、前記第1軸を入力軸とすると共に、前記第2軸を
出力軸とし、かつ、内歯歯車を固定することによって当
該構造を「減速機」として構成したものである。
【0005】図6及び図7を参照して従来より用いられ
ている複列式内接噛合遊星歯車機構の構成につき簡単に
説明すると、次の通りである。まず、入力軸(第1軸)
1には、所定の位相差(この例では180゜)をもって
偏心体3a,3bが嵌合されている。これらの偏心体3
a,3bは、図7に示す如く、それぞれ入力軸1(中心
1 )に対して偏心量eだけ偏心しており(中心
2 )、それぞれの偏心体3a,3bには、ベアリング
4a,4bを介して2枚の外歯歯車5a,5bが複列に
取付けられている。これらの外歯歯車5a,5bには、
内ローラ孔6a,6bが複数設けられ、これらの内ロー
ラ孔6a,6bに内ピン7及び内ローラ8がそれぞれ嵌
入されている。このように外歯歯車5a,5bを2枚
(複列)にしているのは、主に、伝達容量の増大、強度
の維持、回転バランスの保持を図るためである。
【0006】上述の外歯歯車5a,5bの外周には、ト
ロコイド歯形や円弧歯形等の外歯9が設けられている
(図7参照)。この外歯9は、ケーシング12に固定さ
れた内歯歯車10と内接噛合している。内歯歯車10の
内歯は、具体的には、外ピン11が外ピン穴13に遊嵌
され、回転し易く保持された構造となされている。ま
た、前記外歯歯車5a,5bを貫通する内ピン7は、出
力軸2の付近に固着又は嵌入されている。かくして、入
力軸1が一回転するのに伴って偏心体3a,3bが一回
転するように構成され、これらの偏心体3a,3bの一
回転により、外歯歯車5a,5bは入力軸1の周りで揺
動回転を行なおうとするが、内歯歯車10によってその
自転が拘束されるため、外歯歯車5a,5bがこの内歯
歯車10に内接しながら殆ど揺動のみを行なうようにな
っている。
【0007】この場合、外歯歯車5a,5bの歯数をN
とし、内歯歯車10の歯数をN+1とした場合には、そ
の歯数差は1である。そのため、入力軸1の一回転毎に
外歯歯車5a,5bはケーシング12に固定された内歯
歯車10に対して1歯分だけずれる(自転する)ことに
なる。これは、入力軸1の一回転が外歯歯車5a,5b
の1/Nの回転に減速されたことを意味する。この際の
外歯歯車5a,5bの回転は、内ローラ孔6a,6bと
内ローラ8との間の隙間によってその揺動成分が吸収さ
れ、自転成分のみが内ピン7を介して出力軸2へと伝達
される。その結果、結局、減速比1/Nの減速が達成さ
れる。
【0008】上述の如き複列式内接噛合遊星歯車機構
は、現在において種々の減速機或いは増速機に適用され
ている。例えば、この構造においては、第1軸を入力軸
1とし、第2軸を出力軸2とすると共に、内歯歯車10
を固定するようにしているが、第1軸を入力軸1とし、
内歯歯車10を出力軸とすると共に、第2軸を固定する
ことによっても、減速機を構成することが可能である。
さらに、これらの構造において、入力軸及び出力軸を逆
転させることにより、「増速機」を構成することもでき
る。
【0009】ところで、外歯歯車素材としては、従来、
高炭素クロム軸受鋼を使用し、図8に示すような焼入装
置(バッチ炉)30により全体焼入を施すようにしてい
る。この焼入装置30にて焼入する外歯歯車素材S(外
歯歯車5a,5bの素材)は、図9に示す如く、中央孔
31と、中心から所定の距離にある複数個の小孔32
と、外周部に多数の歯を有する外周歯33とを有する部
材であり、外歯歯車素材Sは脱炭防止用の変成ガスを雰
囲気とした加熱室34内において所要の温度まで加熱さ
れ(図9において、Pは互いに隣り合う小孔32間の中
間位置での温度測定点)、油槽35に浸積することによ
り冷却される。そして、油槽35に浸積されたワーク
(外歯歯車素材S)は所要時間にわたり冷却された後
に、エレベータ36にて引き上げられて炉外に取り出さ
れ、洗浄槽37へ移送されて洗浄される。次いで、全体
焼入されて洗浄された外歯歯車製品が次工程に搬送され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来の焼入装置では、1回の処理量が多いことか
ら、顧客の個々の要求に対した製品を即座に供給するこ
とが難しいのが実状である。一方、処理量を減らすよう
にすると、転動部材の1個当たりの焼入処理コストが高
くなってしまうという不具合を生じる。また、大型のバ
ッチ炉や冷却油槽を用いる必要があるため、作業環境の
悪化が深刻であり、設備の保全にも多額の出費を必要と
するという問題を抱えている。
【0011】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであって、その目的は、少量多品種生産に
適した装置であって、かつ、転動部材の1個当たりの焼
入処理時間の短縮(リードタイムの短縮)を図ることが
できると共に、装置の小型化による装置設置場所の省ス
ペース化や作業環境の改善を図ることがでるような転動
部材の焼入装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、焼入すべき転動部材を高周波誘導加
熱する高周波誘導加熱コイルと、前記転動部材をその軸
心を中心に回転駆動する回転駆動装置と、前記転動部材
の上面を冷却する上部冷却環及び前記転動部材の下面を
冷却する下部冷却環を有する冷却装置とをそれぞれ具備
し、前記転動部材を前記高周波誘導加熱コイルに対応配
置した状態の下で前記転動部材を前記回転駆動装置にて
回転させながら、前記転動部材の全体を前記高周波誘導
加熱コイルにより均一に高周波誘導加熱すると共に、前
記高周波誘導加熱された前記転動部材を前記上部冷却環
と前記下部冷却環との間に挟み込んだ状態の下で前記上
部冷却環及び下部冷却環から冷却剤を噴出することによ
り、前記転動部材の全体を均一に冷却するようにしてい
る。また、本発明では、(A) 焼入すべき転動部材を
高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、(B)
前記高周波誘導加熱コイルを移動するコイル移動装置
と、(C) 前記転動部材を回転駆動する転動部材回転
駆動装置と、(D) 前記転動部材を加熱位置から冷却
位置に移動する転動部材移動装置と、(E) 前記転動
部材の全体を噴射冷却するために前記転動部材の上面及
び下面にそれぞれ対向配置される上部冷却環及び下部冷
却環を備えた噴射冷却装置と、(F) 前記転動部材を
冷却するために、前記上部冷却環と前記下部冷却環との
間に前記転動部材を挟み込んだ状態に設定する冷却環移
動装置と、をそれぞれ具備するようにしている。また、
本発明は、前記上部冷却環及び下部冷却環が所要孔径の
噴射冷却孔、及び、冷却剤を排出する溝をそれぞれ有す
るようにしている。また、本発明では、(a) 焼入す
べき転動部材を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイ
ルと、(b) 前記高周波誘導加熱コイルに高周波電流
を供給する高周波変成器と、(c) 前記高周波変成器
の位置を調整する変成器微動台と、(d) 前記高周波
誘導加熱コイル及び高周波変成器を水平方向に移動させ
るコイル・変成器移動装置と、(e) 前記転動部材を
上下方向に移動させる転動部材上下動装置と、(f)
前記転動部材を回転駆動する転動部材回転駆動装置と、
(g) 前記転動部材を加熱位置から冷却位置に水平移
動させる転動部材移動装置と、(h) 前記転動部材を
載置して所定経路に沿ってガイドするレールと、(i)
前記転動部材を噴射冷却する所要孔径の噴射冷却孔、
及び、冷却剤を排出する溝をそれぞれ有する上部冷却環
及び下部冷却環、並びに、冷却環カバーを備えた噴射冷
却装置と、(j) 前記転動部材を冷却するために、前
記上部冷却環を下降移動して前記上部冷却環と前記下部
冷却環との間に前記転動部材を挟み込んだ状態に設定す
る噴射冷却環上下装置と、(k) 前記上部冷却環及び
下部冷却環からそれぞれ噴射する冷却剤を貯溜する冷却
剤槽と、をそれぞれ具備するようにしている。また、本
発明では、前記高周波誘導加熱コイルは、被焼入物であ
る転動部材のほぼ半分を収容配置し得る半円盤ボックス
形状の本体部を有し、半円盤ボックス形状の本体部に前
記転動部材のほぼ半分を収容配置した状態で前記転動部
材をその軸心を中心に回転させながら高周波誘導加熱す
るようにしている。また、本発明では、前記上部冷却環
及び下部冷却環の噴射冷却孔の孔径が1.8mm〜2.
2mmであり、前記噴射冷却孔の配設ピッチが10〜1
2mmであるようにしている。また、本発明では、前記
転動部材が高炭素の軸受用鋼材により構成される部材で
あるようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1〜図5を参照して説明する。
【0014】図1(A),(B)は、本発明の一実施形
態に係る焼入装置20を示すものであって、この焼入装
置20は、転動部材の一種である外歯歯車(複列式内接
噛合遊星歯車機構の主要部品として使用される外歯歯車
5a,5b)の全体焼入を行なうためのものである。す
なわち、本実施形態に係る焼入装置20にあっては、中
央孔31と、中心から所定の距離にある複数の小孔32
と、外周歯33とをそれぞれ有する外歯歯車素材S(図
9参照)の約半分を、半円盤ボックス形状の本体部40
aを具備する高周波誘導加熱コイル40内に収容配置せ
しめた状態の下で、外歯歯車素材Sを第1の位置におい
てその軸心を中心に回転せしめて外歯歯車素材Sの全体
を所要の焼入温度に均一に高周波誘導加熱し、引き続い
て外歯歯車素材Sの全体の表層温度及び芯部温度をほぼ
等しい温度に加熱してその状態を保持し、その直後に、
加熱された外歯歯車素材Sを前記第1の位置の近傍の第
2の位置に配置された冷却装置41にて噴射浸積冷却
(焼入冷却)するようにしている。
【0015】上述の焼入装置20は、焼入処理すべき外
歯歯車素材Sを保持するワーク保持治具39と、高周波
誘導加熱コイル40と、この高周波誘導加熱コイル40
に高周波電流を供給する高周波変成器41と、この高周
波変成器41の位置を調整する変成器微動台42と、前
記高周波誘導加熱コイル40及び高周波変成器41を一
緒に水平方向に移動させるコイル・変成器移動装置43
と、外歯歯車素材Sを垂直に上下させるワーク上下動装
置44と、ワーク保持治具39と一緒に外歯歯車素材S
を回転させるワーク回転駆動装置45と、外歯歯車素材
Sを加熱位置から冷却位置へ水平に搬送するワーク搬送
装置46と、外歯歯車素材Sを載せるレール47と、外
歯歯車素材Sを焼入冷却する上部冷却環48,下部冷却
環49及び冷却環カバー50から成る冷却装置51と、
上部冷却環48及び冷却環カバー50を上下動させる冷
却環上下動装置52と、冷却油を貯蔵する冷却油槽53
とをそれぞれ具備している。
【0016】上述の高周波誘導加熱コイル40は、図2
に示すように、全体として半円盤状のボックス(箱体)
から成りかつ焼入すべき外歯歯車素材Sのほぼ半分を収
容配置し得る寸法形状を有する本体部40aと、この本
体部40aに接続されると共に絶縁体(図示せず)を挟
んで互いに対向している一対のコイルリード部40b,
40cとをそれぞれ有しており、本体部40aの上面板
55と下面板56の各中央部分には、外歯歯車素材Sの
中央孔31(図9参照)に対応する寸法形状の切欠き部
57,58がそれぞれ設けられている。
【0017】また、上述の高周波変成器41は、変成器
移動装置43により高周波誘導加熱コイル40と一緒に
水平方向に移動可能になっており、この移動により高周
波誘導加熱コイル40が所定の加熱位置或いはその加熱
位置から外れる方向に往復移動し得るように構成されて
いる。
【0018】次に、このような構成の焼入装置20を使
用して外歯歯車素材Sの全体焼入を施行する場合の動作
並びに作用について説明する。まず、焼入処理前の外歯
歯車素材Sは、ワーク取り扱い装置60によってワーク
保持治具39上に載置された状態で固定される。次い
で、この外歯歯車素材Sは、ワーク保持治具39と一緒
にワーク上下動装置44により上方へ移動されて高周波
誘導加熱コイル40の半円盤ボックス形状の本体部40
aに対応する高さ位置に設置される。その後に、高周波
変成器41及び高周波誘導加熱コイル40が変成器移動
装置43により水平方向に移動され、これに伴い、高周
波誘導加熱コイル40の半円盤ボックス形状の本体部4
0a内に外歯歯車素材Sのほぼ半分部分が前記本体部4
0aとの間に僅かな隙間をもって収容配置される。な
お、この際、焼入処理の対象となる外歯歯車素材Sの形
状や寸法に応じて外歯歯車素材Sに対する高周波誘導加
熱コイル40本体部40aの相対位置(配置)が設定さ
れる。
【0019】しかる後に、ワーク回転駆動装置45の駆
動源であるワーク回転駆動用モータ45aが回転駆動さ
れるのに伴って、外歯歯車素材Sがワーク保持治具39
と一緒に外歯歯車素材Sの軸心を中心に回転駆動され
る。これと同時に、図外の高周波電源から高周波変成器
41に高周波電流が供給され、これに応じて高周波誘導
加熱コイル40には例えば図2において矢印αで示す方
向に高周波電流が流される。なお、この際に高周波誘導
加熱コイル40に供給される高周波電源の加熱周波数
は、外歯歯車素材Sの大きさに応じて周波数1〜30k
Hzの範囲で選択される。高周波誘導加熱コイル40に
よる外歯歯車素材Sの高周波誘導加熱は、常温から磁気
変態点までを65〜80℃/秒、さらに後述の加熱保持
温度を越えない所要の加熱温度までを5〜8℃/秒の昇
温速度で行われる。
【0020】また、外歯歯車素材Sの種類(形状)によっ
ては、高周波変成器41及び高周波誘導加熱コイル40
を変成器微動台42にて位置調節することにより、ワー
ク各部(外歯歯車素材Sの各部)の加熱温度が均一にな
るように高周波変成器41及び高周波誘導加熱コイル4
0の位置が調整される。なお、外歯歯車素材Sのワーク
保持治具39としてはセラミック製のものを用いること
により、ワーク保持治具39に熱を奪われることなく外
歯歯車素材Sを加熱することができるようにするのが望
ましい。
【0021】かくして、外歯歯車素材Sが高周波誘導加
熱コイル40による高周波誘導加熱作用にて昇温されて
所定の加熱温度に達すると、これに引き続いて、所要の
時間にわたり、当該加熱温度に保持(維持)することを
目的とした加熱が行われる。具体的には、所要の加熱温
度に達した外歯歯車素材Sを1〜2秒にわたり放冷され
た後に、加熱保持温度までの加熱が1.5〜3.5℃/
秒の昇温速度で行われる。この場合の温度保持時間は、
加熱温度の高低に応じて調整する必要があり、加熱温度
に対して完全な焼入(硬さ及び組織が外歯歯車素材Sの
表面及び芯部ともに良好な状態)を行うためには、一定
時間以上、一定時間以下の温度保持操作が実施されなけ
ればならない。また、温度保持に必要な電力量は、外歯
歯車素材Sの形状に応じて決定される。温度保持のため
の加熱は、所定の温度を上限とし、かつ、一定の温度保
持範囲内に収まるように、高周波誘導加熱コイル40へ
供給する電力を断続的に若しくは連続的に変動させるこ
とにより制御される。一方、所要の加熱保持温度が±5
℃の範囲内で制御されると共に、加熱保持時間が所要の
保持時間の±3秒の範囲内で制御される。
【0022】そして、外歯歯車素材Sの加熱(昇温、並
びに、保持)が終了されると、高周波誘導加熱コイル4
0への高周波電流の供給が停止されると共に、変成器移
動装置43が作動開始されて高周波誘導加熱コイル40
が高周波変成器41と一緒に元の位置に移動される。
【0023】また、高周波誘導加熱コイル40による加
熱が停止されるのに同期して、外歯歯車素材S及びワー
ク保持治具39の回転が停止され、ワーク上下動装置4
4によって降下されてレール47上へ移載される。レー
ル47上に移載された外歯歯車素材Sは、ワーク搬送装
置46によって下部冷却環49上へ搬送され、その後、
上部冷却環48及び冷却環カバー50が冷却環上下動装
置52によって下降移動される。そして、上部冷却環4
8と下部冷却環49との間に外歯歯車素材Sが挟持され
た状態に設定されると同時に、上部冷却環48及び下部
冷却環49から焼入油が外歯歯車素材Sの表面及び裏面
にそれぞれ噴射され、冷却環カバー50内に焼入油が満
たされる。これに伴い、所要圧力、所要流量の焼入油に
よって、冷却開始温度よりマルテンサト変態開始温度で
あるMS 点の直上温度までの冷却が7〜10秒で、さら
にマルテンサイト変態終了温度であるMf 点の直下温度
までの冷却が15〜25秒で噴射冷却される。なお、上
部冷却環48の下面及び下部冷却環49の上面には、図
3(A),(B)に示す如く多数の噴射孔70,71
(孔径;1.8mm〜2.2mm,配設ピッチ;10〜
12mm)並びに溝72,73がそれぞれ設けられてお
り、これらの噴射孔70,71から外歯歯車素材Sに向
けて噴射された焼入油が前記溝72,73をつたわって
外歯歯車素材Sの表裏両面上からその外部へ排出され
る。
【0024】外歯歯車素材Sが焼入油によりその液温近
くにまで急速に冷却されて焼入が完了した後に、上部冷
却環48が冷却環カバー19と一緒に冷却環上下動装置
52によって上方へ移動され、外歯歯車素材Sがワーク
搬送装置46によって冷却位置からその外部へと移送さ
れる。このようにして焼入処理された外歯歯車素材S
は、付着した冷却油を取り除くために図外の洗浄装置に
て洗浄され、しかる後に焼戻処理を実施される。
【0025】次に、上述の焼入装置20により焼入処理
された外歯歯車製品の利点を示すために、以下に具体的
な実施例の説明をする。
【0026】外径が140mm、内径が57mm、外歯
数が51歯、小孔の内径18mm、小孔数が8個、板厚
が10mm、材質;JIS SUJ2の外歯歯車素材S
を下記の表1に示す焼入条件にて焼入処理した。
【0027】
【表1】
【0028】高周波誘導加熱のために使用した高周波電
源の周波数は、外歯歯車素材Sの板厚(10mm)と高
周波電流の浸透深さとの関係から適していると判断さ
れ、かつ、実際に外歯歯車素材Sを加熱したときに生じ
る外歯歯車素材Sの平面部の温度上昇時における温度の
ばらつきが小さいことを確認した周波数に決定した。加
熱電力及び昇温時間は、焼入生産サイクルと、実験によ
り求めた外歯歯車素材Sの温度上昇時の温度のばらつき
を小さく抑える加熱方法とを考えあわせ、上記のような
電力、時間に決定した。
【0029】図4は、本発明に係る外歯歯車素材Sの加
熱方法の施行例を示すものである。この例の場合には、
第1加熱工程において、外歯歯車素材Sの温度を最も温
度の上がりやすい部分が850℃になるまで加熱し、次
いで放冷によって温度を均一化し、第2加熱工程での高
周波電力を20kWにすることにより温度のばらつきを
小さく抑えた状態のまま焼入温度まで加熱し、その後、
加熱のための電力を変動させる操作を繰り返しながら所
要の加熱温度を保持をするようにしている。
【0030】加熱保持温度及び時間、加熱及び温度保持
方法は上記焼入生産サイクルの制約と、次に述べるよう
な実験の結果とを勘案して決定した。
【0031】外歯歯車素材Sは減速比毎に外周歯33お
よび小孔32の形状が異なる。これらの形状の異なる外
歯歯車素材Sを一つの高周波誘導加熱コイル40で加熱
処理しようとする場合、外歯歯車素材Sに対する高周波
誘導加熱コイル40の配置を外歯歯車素材Sの種類(形
状等)に応じて変更しなければならない。このため、本
例の焼入装置では、外歯歯車素材Sに対する高周波誘導
加熱コイル40の配置を高周波変成器41と一緒にコイ
ル・変成器微動台42を用いて前後左右に位置調整(微
調整)を行うことができるような構成となされている。
これにより、被焼入物である外歯歯車素材Sがどのよう
な種類(形状)であっても、ほぼ均一に加熱することがで
きるようになっている。
【0032】しかしながら、本例の焼入装置の場合、外
歯歯車素材Sの加熱は常温・大気中で行うため、外歯歯
車素材Sの中央孔31の周辺、中心から所定の距離にあ
る複数の小孔32の周辺、並びに、外周歯33部分では
表面積が違い、ワーク保持治具39との接触の有無の相
違から熱の放射量に差が生じてくる。外歯歯車素材Sの
温度を実際に測定すると、加熱初期において,外周歯3
3と中心から所定の距離にある小孔32間の中間位置P
の表層温度が890℃の時、外周歯33の表層温度は3
0℃程度低くなっている。外歯歯車素材Sは、高炭素ク
ロム軸受鋼を材料としており、そのため加熱温度30℃
の差は品質に多大な影響を及ぼすことが憂慮される。
【0033】そこで、外歯歯車素材Sの外周歯33と小
孔32間の中間位置Pの加熱保持温度を一定にして、加
熱保持時間を変化させていった場合の、外周歯33部分
とそれ以外の部分の硬さ、組織を調べる実験を行った。
外歯歯車素材Sの前記中間位置Pにおける加熱温度を8
90℃として加熱保持時間を変化させた場合の硬さ、並
びに、組織の変化を下記の表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】上記の表2から明らかなように、加熱保持
時間が短い場合には全体に硬さが不足し、加熱保持時間
を延ばすにしたがって、硬さが上昇する傾向が認められ
る。加熱保持時間が20秒を超えると、外周歯33部分
と前記中間位置Pの硬さの差が小さくなってくるが、硬
さの絶対値や残留炭化物量を考えると、加熱保持時間と
しては20秒が最も適していることになる。加熱温度を
下げた場合でも同じようにこの傾向は現れ、870℃の
場合には、加熱保持時間としては40秒が適しているこ
とが実験より判明している。
【0036】熱の放射量の差から、外歯歯車素材Sの表
層の温度はその芯部の温度よりも低くなっている。通
常、温度保持はPID制御により投入電力を微少に制御
することが望ましいと考えられるが、これを外歯歯車素
材Sに用いると、表層温度と芯部温度との差が解消され
ないまま保持されてしまうことになり、芯部温度が加熱
保持設定温度よりも高くなってしまうという問題が生じ
る。そのため、外歯歯車素材Sの表層の温度が加熱保持
設定温度に達した時点で加熱を切り、一定温度にまで降
下した後に、或いは一定時間だけ放冷した後に、再び加
熱変動を繰り返すという温度保持制御を行なうことによ
って、外歯歯車素材Sに20kWという比較的大きな電
力を短時間投入し、芯部よりも表層の温度を上昇せしめ
ることによって、表層と芯部の温度差を小さくすること
ができる。このように、加熱温度と加熱保持時間、加熱
温度保持方法の組み合わせを適宜に調整することによっ
て、温度に若干のばらつきがある場合でも高炭素クロム
軸受鋼を材料とする外歯歯車素材Sの全体を均一に加熱
保持することが可能になる。
【0037】一方、生産管理上の利点から判断すると、
水溶性の冷却剤(冷却液)を用いるのが普通であるが、
水溶性冷却剤では素材を冷却するに当って、不完全焼入
組織の析出を防止できる条件(流量、温度、濃度)では、
焼割れが発生する確率が極めて高いという欠点を持って
いることが実験により判明しており、使用を見送ってい
るのが実状である。水溶性冷却剤は、マルテンサイト生
成領域(MS →MF )における冷却速度が、鉱物油に比べ
て極端に速い(鉱物油の5〜8倍)という温度測定結果か
らも裏付けられる。冷却剤の吐出圧力、流量、温度を上
記の表1のように設定することで冷却開始温度からMS
点直上(高炭素軸受鋼の場合、約300℃)までを7〜1
0秒で、さらにMF 点直下(高炭素軸受鋼の場合、約1
00℃)までを18〜25秒かけて冷却し、焼割れの発
生を防ぐと共に不完全焼入組織の析出を防止するように
している。
【0038】また、上部冷却環48及び下部冷却環49
から噴射された焼入油は、外歯歯車素材Sを冷却した後
に、上部冷却環48及び下部冷却環49に設けられた多
数の溝72,73をつたわって効率良く排出され、その
結果、外歯歯車素材Sは均一に冷却される。本例の焼入
装置を使用して焼入処理された外歯歯車素材Sは、常温
・大気中で加熱しているにも拘わらず、脱炭は見られな
い。この外歯歯車素材Sを200℃にて2時間にわたり
焼戻処理を行った後に、研削して仕上加工を施し、減速
機に実際に組み込んで耐久試験を行った結果、従来の焼
入装置にて焼入処理した外歯歯車素材と同等の寿命を示
し、良好な特性が得られた。
【0039】上記と同じ熱処理条件で焼入処理した外径
60mm、内径20mm、板厚10mmの試験片でスラ
スト型転動疲労寿命試験を行った。試験条件は、次の通
りである。 面圧 : 540 kgf/mm2 回転数 : 1800 c.p.m. 潤滑油 : #60 スピンドル油
【0040】その試験結果は、図5に示すように、従来
のバッチ式熱処理装置にて焼入処理した試験片に対しL
10寿命(10%の資料が寿命に達するまでの繰返し数)
が従来と同等の耐久性を示した。
【0041】以上述べた本実施形態の焼入装置は、中央
孔及び中心から所定の距離にある複数の小孔と外周歯を
持つ外歯歯車素材Sの約半分を、高周波誘導加熱コイル
40の半円盤形のボックス状本体部40a内に収容配置
せしめた状態の下で、外歯歯車素材Sを高周波誘導加熱
位置においてその軸心を中心に回転せしめながら外歯歯
車素材Sの全体を所要の焼入温度に均一に高周波誘導加
熱して所要の加熱温度に保持し、その直後に前記加熱さ
れた外歯歯車素材Sを、前記高周波誘導加熱位置の近傍
の冷却位置において上部冷却環48及び下部冷却環49
間に挟み込んだ状態でその全体を均一に冷却(焼入)する
ようにしたものであるから、硬さのばらつきや組織のば
らつきが少なく、良好な焼入処理の施された高品質の外
歯歯車(転動部材)を得ることができる。
【0042】しかも、本実施形態の焼入装置は、バッチ
炉を用いた従来の焼入装置の場合とは異なり、少量多品
種生産に適するものとなり、高周波誘導加熱の利点(短
時間で加熱できること)を利用して転動部材の1個当た
りの焼入処理時間の短縮化(リードタイムの短縮化)を
図ることができる。従って、被焼入物である転動部材の
種類(寸法等)が変更された場合であっても、被焼入物
である転動部材の素材に対する高周波誘導加熱コイルの
位置を適宜に変更することが可能であるため、顧客の要
求に対して各種の転動部材の焼入処理に即座に対応する
ことが可能となる。また、本実施形態の焼入装置によれ
ば、一連のラインに乗せて焼入処理を行なうこと(イン
ライン化)によるリードタイムの短縮を図ることができ
る。
【0043】さらに、本実施形態の焼入装置によれば、
大型のバッチ炉等を使用しないので、焼入装置の小型化
が可能となって焼入装置の設置場所の省スペース化を図
ることができると共に、脱炭防止のための変成ガスを使
用せずに済むためランニングコストを低く抑えることが
できる上に作業環境の改善を図ることができる。また、
保守・点検費用の低減をも図ることができる。
【0044】以上、本発明の一実施形態について述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、既述の実施形態では複列式内接噛合
遊星歯車機構に用いられる外歯歯車を全体焼入する場合
につき述べたが、本発明の焼入装置は、内歯歯車等の焼
入は勿論、歯車とは異なる薄い円板形状若しくは円盤形
状の各種の転動部材や、複雑な形状の各種の転動部材の
焼入にも適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、焼入すべき転動
部材を高周波誘導加熱コイルに対向配置せしめた状態の
下で、前記転動部材の軸心を中心に回転せしめながら高
周波誘導により均一に加熱を行なうと共に、高周波誘導
加熱された転動部材を上部冷却環と下部冷却環との間に
挟み込んだ状態の下で上部冷却環及び下部冷却環から冷
却剤を噴出することにより、転動部材の全体を均一に冷
却するように構成したものであるから、均一加熱及び均
一冷却を行なうことにより、硬さのばらつきや組織のば
らつきが少なく、良好な焼入処理の施された高品質の転
動部材を得ることができる。
【0046】また、本発明によれば、バッチ炉を用いた
従来の焼入装置の場合とは異なり、転動部材の種類(形
状や寸法)によって高周波誘導加熱コイルの配置を適宜
に変更することによって各種の寸法・形状の転動部材を
焼入処理することが可能となるため、少量多品種生産に
適するような、顧客の要求に対して各種の転動部材の焼
入処理に即座に対応することが可能な実用性の高い転動
部材の焼入装置を提供することができる。
【0047】さらに、本発明によれば、高周波誘導加熱
の利点(加熱炉の場合に比べて極めて短時間で加熱でき
ること)を利用して1個当たりの転動部材の焼入処理時
間の短縮化(リードタイムの短縮化)を図ることができ
るので、能率良く焼入処理を行なうことができる。ま
た、一連のラインに乗せて焼入処理を行なうこと(イン
ライン化)が可能となり、リードタイムのより一層の短
縮を図ることができる。
【0048】また、本発明によれば、大型のバッチ炉
(加熱炉)等を使用しないので、焼入装置の小型化が可
能となって焼入装置の設置場所の省スペース化を図るこ
とができる。しかも、脱炭防止のための変成ガスを使用
せずに済むため、ランニングコストを低く抑えることが
できると共に作業環境の改善を図ることができる。その
上、保守・点検費用の低減をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼入方法を施行するために用いられる
外歯歯車焼入装置の構成を概略的に示すものであって、
図1(A)は外歯歯車焼入装置の全体構成図、図1
(B)は高周波誘導加熱コイルに外歯歯車素材が対応配
置された状態を示す要部正面図である。
【図2】図1の外歯歯車焼入装置の構成部品である高周
波誘導加熱コイルの斜視図である。
【図3】加熱された外歯歯車素材を冷却するための噴射
式の冷却環を示すものであって、図3(A)は上部冷却
環の平面図、図3(B)は上部冷却環及び下部冷却環の
断面図である。
【図4】外歯歯車素材を焼入温度に加熱して保持するた
めに行う加熱制御方法を示す図である。
【図5】本発明の焼入方法により高周波焼入された外歯
歯車(転動部材)についてのスラスト型転動疲労寿命試
験の結果を示すワイブル線図である。
【図6】転動部材の一種である外歯歯車が用いられてい
る複列式内接噛合遊星歯車機構の断面図である。
【図7】図6におけるX−X線断面図である。
【図8】外歯歯車素材の従来の焼入方法を施行するため
に従来より用いられている外歯歯車焼入装置の概略構成
図である。
【図9】焼入処理の対象である外歯歯車素材の平面図で
ある。
【符号の説明】
5a,5b 外歯歯車 20 焼入装置 39 ワーク保持治具 40 高周波誘導加熱装置 40a 半円盤ボックス形状の本体部 40b,40c コイルリード部 41 高周波変成器 42 高周波微動台 43 コイル・変成器移動装置 44 ワーク上下動装置 45 ワーク回転駆動装置 46 ワーク搬送装置 47 レール 48 上部冷却環 49 下部冷却環 50 冷却環カバー 51 冷却装置 52 冷却環上下動装置 53 冷却油槽 60 ワーク取り扱い装置 70,71 噴射孔 72,73 溝 S 外歯歯車素材
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月24日(2000.3.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、(a) 焼入すべき転動部材を高周
波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、(b) 前記
転動部材をその軸線を中心に回転駆動する回転駆動装置
と、(c) 前記転動部材の上面を冷却する上部冷却環
及び前記転動部材の下面を冷却する下部冷却環を有する
冷却装置と、をそれぞれ具備し、前記転動部材の上面に
対応する前記上部冷却環の下面部分に、多数の冷却剤排
出用の溝及びこれらの溝と前記上部冷却環の冷却剤供給
用中空部との間をそれぞれ連通する多数の噴射孔を設け
ると共に、前記転動部材の下面に対応する前記下部冷却
環の上面部分に、多数の冷却剤排出用の溝及びこれらの
溝と前記下部冷却環の冷却剤供給用中空部との間をそれ
ぞれ連通する多数の噴射孔を設け、前記転動部材を前記
高周波誘導加熱コイルに対応配置した状態の下で前記転
動部材を前記回転駆動装置にて回転させながら、前記転
動部材の全体を前記高周波誘導加熱コイルにより均一に
高周波誘導加熱すると共に、前記高周波誘導加熱された
前記転動部材を前記上部冷却環と前記下部冷却環との間
に挟み込んだ状態の下で冷却剤を前記上部冷却環及び下
部冷却環の噴射孔から前記多数の冷却剤排出用の溝を介
して前記転動部材の上面及び下面に噴出することによ
り、前記転動部材の上面及び下面の全体を均一に冷却す
るようにしている。また、本発明では、(A) 焼入す
べき転動部材を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイ
ルと、(B) 前記高周波誘導加熱コイルを移動するコ
イル移動装置と、(C) 前記転動部材を回転駆動する
転動部材回転駆動装置と、(D) 前記転動部材を加熱
位置から冷却位置に移動する転動部材移動装置と、
(E) 前記転動部材の全体を噴射冷却するために前記
転動部材の上面及び下面にそれぞれ対向配置される部材
であって、冷却剤供給用中空部をそれぞれ有すると共
に、前記転動部材の上面及び下面にそれぞれ対向配置さ
れる部分に多数の冷却剤排出用の溝及びこれらの溝と前
記下部冷却環の冷却剤供給用中空部との間をそれぞれ連
通する多数の噴射孔をそれぞれ有する上部冷却環及び下
部冷却環を備えた噴射冷却装置と、(F) 前記転動部
材を冷却するために、前記上部冷却環と下部冷却環との
間に前記転動部材を挟み込んだ状態にする冷却環移動装
置と、をそれぞれ具備するようにしている。また、本発
明では、前記多数の冷却剤排出用の溝は、前記上金型の
下面及び前記下金型の上面において、縦横両方に沿って
延びるように設けるようにしている。また、本発明で
は、(a) 焼入すべき転動部材を高周波誘導加熱する
高周波誘導加熱コイルと、(b) 前記高周波誘導加熱
コイルに高周波電流を供給する高周波変成器と、(c)
前記高周波変成器の位置を調整する変成器微動台と、
(d) 前記高周波誘導加熱コイル及び高周波変成器を
水平方向に移動させるコイル・変成器移動装置と、
(e) 前記転動部材を上下方向に移動させる転動部材
上下動装置と、(f) 前記転動部材を回転駆動する転
動部材回転駆動装置と、(g) 前記振動部材を加熱位
置から冷却位置に水平移動させる転動部材移動装置と、
(h) 前記転動部材を載置して所定経路に沿ってガイ
ドするレールと、(i) 前記転動部材の上面及び下面
にそれぞれ対応する部分に設けられた多数の冷却剤排出
用の溝、及び、これらの溝と冷却環中空部との間を連通
する多数の噴射孔をそれぞれ有する上部冷却環及び下部
冷却環、並びに、冷却環カバーを備えた噴射冷却装置
と、(j) 前記転動部材を冷却するために、前記上部
冷却環を下降移動して前記上部冷却環と前記下部冷却環
との間に前記転動部材を挟み込んだ状態に設定する噴射
冷却環上下装置と、(k) 前記上部冷却環及び下部冷
却環の間に挟み込まれた前記転動部材に前記前記上部冷
却環及び下部冷却環の多数の噴射孔を通して噴射された
後に前記多数の冷却剤排出用の溝を介して排出される冷
却剤を貯溜する冷却剤槽と、をそれぞれ具備するように
している。また、本発明では、前記高周波誘導加熱コイ
ルは、被焼入物である転動部材のほぼ半分を収容配置し
得る半円盤ボックス形状の本体部を有し、半円盤ボック
ス形状の本体部に前記転動部材のほぼ半分を収容配置し
た状態で前記転動部材をその軸心を中心に回転させなが
ら高周波誘導加熱するようにしている。また、本発明で
は、前記上部冷却環及び下部冷却環の噴射冷却孔の孔径
が1.8mm〜2.2mmであり、前記噴射冷却孔の配
設ピッチが10mm〜12mmであるようにしている。
また、本発明では、前記転動部材が高炭素の軸受用鋼材
により構成される部材であるようにしている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また、高周波誘導加熱コイル40による加
熱が停止されるのに同期して、外歯歯車素材S及びワー
ク保持治具39の回転が停止され、ワーク上下動装置4
4によって下降されてレール47上へ移載される。レー
ル47上に移載された外歯歯車素材Sは、ワーク搬送装
置46によって下部冷却環49上へ搬送され、その後、
上部冷却環48及び冷却環カバー50が冷却環上下動装
置52によって下降移動される。そして、上部冷却環4
8と下部冷却環49との間に外歯歯車素材Sが挟持され
た状態に設定されると同時に、上部冷却環48及び下部
冷却環49から焼入油が外歯歯車素材Sの表面(上面)
及び裏面(下面)にそれぞれ噴射され、冷却環カバー5
0内に焼入油が満たされる。これに伴い、所要圧力、所
要流量の焼入油によって、冷却開始温度よりマルテンサ
ト変態開始温度であるMS 点の直上温度までの冷却が
7〜10秒で、さらにマルテンサイト変態終了温度であ
るMf 点の直下温度までの冷却が15〜25秒で噴射冷
却される。なお、外歯歯車素材Sの上面に対応する上部
冷却環48の下面及び、外歯歯車素材Sの下面に対応
する下部冷却環49の上面には、図3(A),(B)に
示す如く、縦横両方向に延びる多数の冷却剤排出用の溝
72,73、並びに、これらの溝72,73と上部冷却
環48及び下部冷却環49の冷却剤供給用中空部(冷却
環中空部)48a,49aとをそれぞれ連通する多数の
噴射孔噴射孔70,71(孔径;1.8mm〜2.2m
m,配設ピッチ;10〜12mm)がそれぞれ設けられ
ており、前記冷却剤供給用中空部48a,49aを介し
噴射孔70,71から外歯歯車素材Sに向けて噴射さ
れた焼入油が前記溝72,73をつたわって外歯歯車素
材Sの表裏両面上からその外部へ排出される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】以上の如く、本発明は、焼入すべき転動部
材を高周波誘導加熱コイルに対向配置せしめた状態の下
で、前記転動部材の軸心を中心に回転せしめながら高周
波誘導により均一に加熱を行なうと共に、高周波誘導加
熱された転動部材を上部冷却環と下部冷却環との間に挟
み込んだ状態の下で上部冷却環及び下部冷却環に設け
られた多数の噴射孔から冷却剤を転動部材に向けて噴出
し、かつ、噴出した冷却剤を上部冷却環及び下部冷却環
に設けられた多数の溝を通して外部へ排出することによ
り、転動部材の全体を均一に冷却するように構成したも
のであるから、このような均一加熱及び均一冷却を行な
うことにより、硬さのばらつきや組織のばらつきが少な
く、良好な焼入処理の施された高品質の転動部材を得る
ことができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 勝義 愛知県大府市朝日町6丁目1番地 住友重 機械工業株式会社名古屋製造所内 (72)発明者 小沼 智行 愛知県大府市朝日町6丁目1番地 住友重 機械工業株式会社名古屋製造所内 (72)発明者 木下 斎 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 村松 淳 神奈川県相模原市田名6102−5 東ハイツ 101 Fターム(参考) 4K042 AA18 AA25 DA01 DB01 DD04 DF02 EA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼入すべき転動部材を高周波誘導加熱す
    る高周波誘導加熱コイルと、前記転動部材をその軸心を
    中心に回転駆動する回転駆動装置と、前記転動部材の上
    面を冷却する上部冷却環及び前記転動部材の下面を冷却
    する下部冷却環を有する冷却装置とをそれぞれ具備し、
    前記転動部材を前記高周波誘導加熱コイルに対応配置し
    た状態の下で前記転動部材を前記回転駆動装置にて回転
    させながら、前記転動部材の全体を前記高周波誘導加熱
    コイルにより均一に高周波誘導加熱すると共に、前記高
    周波誘導加熱された前記転動部材を前記上部冷却環と前
    記下部冷却環との間に挟み込んだ状態の下で前記上部冷
    却環及び下部冷却環から冷却剤を噴出することにより、
    前記転動部材の全体を均一に冷却するようにしたことを
    特徴とする転動部材の焼入装置。
  2. 【請求項2】(A) 焼入すべき転動部材を高周波誘導
    加熱する高周波誘導加熱コイルと、(B) 前記高周波
    誘導加熱コイルを移動するコイル移動装置と、(C)
    前記転動部材を回転駆動する転動部材回転駆動装置と、
    (D) 前記転動部材を加熱位置から冷却位置に移動す
    る転動部材移動装置と、(E) 前記転動部材の全体を
    噴射冷却するために前記転動部材の上面及び下面にそれ
    ぞれ対向配置される上部冷却環及び下部冷却環を備えた
    噴射冷却装置と、(F) 前記転動部材を冷却するため
    に、前記上部冷却環と前記下部冷却環との間に前記転動
    部材を挟み込んだ状態に設定する冷却環移動装置と、を
    それぞれ具備することを特徴とする転動部材の高周波焼
    入装置。
  3. 【請求項3】 前記上部冷却環及び下部冷却環が所要孔
    径の噴射冷却孔、及び、冷却剤を排出する溝をそれぞれ
    有することを特徴とする請求項1又は2に記載の転動部
    材の高周波焼入装置。
  4. 【請求項4】(a) 焼入すべき転動部材を高周波誘導
    加熱する高周波誘導加熱コイルと、(b) 前記高周波
    誘導加熱コイルに高周波電流を供給する高周波変成器
    と、(c) 前記高周波変成器の位置を調整する変成器
    微動台と、(d) 前記高周波誘導加熱コイル及び高周
    波変成器を水平方向に移動させるコイル・変成器移動装
    置と、(e) 前記転動部材を上下方向に移動させる転
    動部材上下動装置と、(f) 前記転動部材を回転駆動
    する転動部材回転駆動装置と、(g) 前記転動部材を
    加熱位置から冷却位置に水平移動させる転動部材移動装
    置と、(h) 前記転動部材を載置して所定経路に沿っ
    てガイドするレールと、(i) 前記転動部材を噴射冷
    却する所要孔径の噴射冷却孔、及び、冷却剤を排出する
    溝をそれぞれ有する上部冷却環及び下部冷却環、並び
    に、冷却環カバーを備えた噴射冷却装置と、(j) 前
    記転動部材を冷却するために、前記上部冷却環を下降移
    動して前記上部冷却環と前記下部冷却環との間に前記転
    動部材を挟み込んだ状態に設定する噴射冷却環上下装置
    と、(k) 前記上部冷却環及び下部冷却環からそれぞ
    れ噴射する冷却剤を貯溜する冷却剤槽と、をそれぞれ具
    備することを特徴とする転動部材の高周波焼入装置。
  5. 【請求項5】 前記高周波誘導加熱コイルは、被焼入物
    である転動部材のほぼ半分を収容配置し得る半円盤ボッ
    クス形状の本体部を有し、半円盤ボックス形状の本体部
    に前記転動部材のほぼ半分を収容配置した状態で前記転
    動部材をその軸心を中心に回転させながら高周波誘導加
    熱するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の何
    れか1項に記載の転動部材の高周波焼入装置。
  6. 【請求項6】 前記上部冷却環及び下部冷却環の噴射冷
    却孔の孔径が1.8mm〜2.2mmであり、前記噴射
    冷却孔の配設ピッチが10〜12mmであることを特徴
    とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の転動部材の
    高周波焼入装置。
  7. 【請求項7】 前記転動部材が高炭素の軸受用鋼材によ
    り構成される部材であることを特徴とする請求項1乃至
    6の何れか1項に記載の転動部材の高周波焼入装置。
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