JP2001003071A - 熱間圧延ロール用固形状潤滑剤及び該固形状潤滑剤を使用する熱間圧延方法 - Google Patents

熱間圧延ロール用固形状潤滑剤及び該固形状潤滑剤を使用する熱間圧延方法

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JP2001003071A JP17483699A JP17483699A JP2001003071A JP 2001003071 A JP2001003071 A JP 2001003071A JP 17483699 A JP17483699 A JP 17483699A JP 17483699 A JP17483699 A JP 17483699A JP 2001003071 A JP2001003071 A JP 2001003071A
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弘之 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水膜の存在下においても、容易に潤滑剤を強固
に付着させ、高効率潤滑圧延とロールの疵発生防止を可
能ならしめる固形状潤滑剤を提供すること。 【解決手段】炭素数が6〜100のα位に二重結合を有
するオレフィンと、亜リン酸、次亜リン酸及びジアルキ
ルホスファイトの少なくとも1種以上とから合成された
下記一般式で示されるアルキルホスホン酸誘導体を含有
する熱間圧延ロール用固形潤滑剤。 一般式 【化1】 (但しR1は炭素数6〜100の直鎖又は分岐アルキル
基、R2及びR3は両方又はいずれか一方が水素であり、
他方が炭素数1〜18の直鎖又は分岐アルキル基、炭素
数2〜6のポリオキシアルキレン基、アルカリ金属若し
くはアルカリ土類金属を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、炭素鋼或いはステ
ンレス鋼やチタン等の鋼板、条鋼、例えばH型鋼、L型
鋼、山型鋼等、或いは、チタンの熱間圧延に使用する固
形潤滑剤に関し、更に詳しくは、熱間圧延に於ける上記
の各種被圧延材の表面特性或いは圧延ロールの耐摩耗性
や耐疵性に、優れた効果を発揮する固形潤滑剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来熱間圧延油としては、油脂系圧延
油、例えば、牛脂、パーム油、なたね油等を基油とする
圧延油、スピンドル油、マシン油などを基油とする鉱物
油系圧延油、また、これらの油脂と鉱物油とを混合した
基油からなる混合系圧延油が用いられてきた。また、粉
末状固体潤滑剤、例えば、炭酸カルシウム、二硫化モリ
ブデン、黒鉛などを鉱物油等の基油に分散させて供給
し、使用している。前者の圧延油は、耐熱性に限界があ
り、後者は粉末固体に起因して、作業環境を汚染する欠
点がある。また、両者とも原液処理性、廃水処理性が必
須であり、熱間圧延工程を考えるとき、圧延油の一部燃
焼によりガスや煙りが発生するという理由で環境に問題
がある。一方、金属の熱間圧延において、特に、極低炭
素鋼やステンレス鋼或いはチタンは普通鋼とは異なり、
ロールへの焼き付きに起因する鋼材の表面疵が発生し、
商品価値を著しく低下させる。
【0003】また、従来から、液状の熱間圧延油をロー
ルに噴射塗布する方法に於いては、ロール冷却水により
形成されるロール表面の水膜によって、熱間圧延油をカ
リバーロールに適用する場合には、局部的に均一に塗布
することが困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、低炭素鋼やステ
ンレス鋼の熱間圧延油は、その潤滑性を向上させるため
に、各種添加剤を配合し、ロールと被圧延材との金属接
触を防止し、焼き付きを抑制する方法がとられてきた。
また従来の潤滑油に黒鉛等の粉末状固体潤滑剤を添加し
て用いる試みがなされているが、基油の選定、潤滑油の
供給方法などに、例えば、粉末状固体潤滑剤を基油と共
存させることによってノズル詰まりを生じ、操業トラブ
ルの要因ともなるという問題がある。また、圧延機廻り
の汚れや、ロール焼き付きに起因する鋼板、鋼材表面の
疵発生の防止策として、従来より、ウオーターインジェ
クション方式やスチームアトマイズ方式の適用により、
潤滑油を使用してきたが、充分な水準まで到達できなか
った。
【0005】更に詳しくは、熱間圧延油の場合には、圧
延ロール表面に、冷却水による水膜が形成され、従来の
ような、インジェクション方式、或いはアトマイズ方式
による潤滑油の供給方法では、ロールへの付着むらが生
じ、充分な潤滑効果を得ることができなかった。本発明
はかかる問題を解決し得る潤滑剤を提供するもので、水
膜の存在下においても、容易に潤滑剤を強固に付着さ
せ、高効率潤滑圧延とロールの疵発生防止を可能ならし
める固形状潤滑剤を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、極低炭素鋼及
びステンレス鋼の潤滑性及び耐ロール疵性に、優れた固
形状潤滑剤を熱間圧延ロール表面に押圧塗布して圧延す
ることを特徴とする。即ち、本発明は、炭素数が6〜1
00のα位に二重結合を有するオレフィンと、亜リン
酸、次亜リン酸及びジアルキルホスファイトの少なくと
も1種以上から合成された下記一般式で示されるアルキ
ルホスホン酸誘導体を含有する熱間圧延ロール用固形潤
滑剤。 一般式
【化1】 (但しR1は炭素数6〜100の直鎖又は分岐アルキル
基、R2及びR3は両方又はいずれか一方が水素であり、
他方が炭素数1〜18の直鎖又は分岐アルキル基、炭素
数2〜6のポリオキシアルキレン基、アルカリ金属若し
くはアルカリ土類金属を示す。)であり、更にこれに融
点40℃以上の固形状ワックス、天然或いは合成粉末状
固体潤滑剤の少なくとも1種が配合された熱間圧延ロー
ル用固形潤滑剤に係るものである。そして更に換言すれ
ば、(1)熱間圧延中のロール表面に押圧塗布して用い
る、上記一般式[化1]で表される化合物を含有してな
る潤滑剤であって、40〜130℃の軟化点を有し、固
形状であることを特徴とする熱間圧延ロール用固形潤滑
剤であり、また、(2)熱間圧延中のロール表面に用いる
上記潤滑剤であって、天然或いは合成の粉末状固体潤滑
剤を、0.5〜50重量%を混合し、且つ、40〜13
0℃の軟化点を有し、固形状であることを特徴とする熱
間圧延ロール用固形潤滑剤であり、また、(3)粉末状固
体潤滑剤が、無機化合物であるグラファイト、炭酸カル
シウム、天然雲母、合成雲母、窒化ホウ素、二硫化モリ
ブデン、酸化チタン、或いは有機化合物であるメラミン
シアヌレート、シリコンレジンパウダー及びN−ラウロ
イルリシンから選ばれる1種または2種を用いることを
特徴とする前記(2)に記載の熱間圧延ロール用固形潤滑
剤であり、更にはまた、(4)熱間圧延中のロール表面
に、前記(1)、(2)又は(3)に記載の熱間圧延ロール用固
形状潤滑剤を押圧塗布しながら圧延することを特徴とす
る熱間圧延方法である。
【0007】従来の油状タイプの熱間圧延油は、ロール
冷却水により油分のロールへの付着が阻害され、圧延ロ
ールは高温の被圧延材と高圧下状態で接触し、且つ、冷
却水によって急冷されることによって、被圧延材と接触
するロール表面はヒートクラック、摩耗、肌荒れを大き
くし、鋼材表面に悪影響を及ぼす。これに対して、熱間
圧延潤滑剤は、圧延中のロール表面に十分な潤滑被膜を
形成し、高温潤滑性及びロールの耐摩耗性、耐疵性に優
れるものである。このように、本発明の熱間圧延ロール
用固形状潤滑剤は、[化1]で示されるように、分子設
計に基づき合成したアルキルホスホン酸誘導体化合物を
主成分とした固形状潤滑剤で、従来のリン酸エステルと
異なり、熱及び水による分解を受けにくい特性を持ち、
熱間圧延での潤滑性に優れた効果を発揮するものであ
る。
【0008】
【発明の作用】本発明で使用される固形状の熱間圧延ロ
ール用固形潤滑剤は30〜100℃の軟化点を有し、こ
れにワックスを混合して使用することができ、天然ワッ
クスである植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックス及び合成ワックスのいずれもが
1種又は2種以上で使用できる。
【0009】天然ワックスとしては、植物系ワックスの
キャンデリラワックス、カーナバワックス、ワイスオイ
ルワックスなど、動物系ワックスとしては、セラックワ
ックス、鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、
オゾケライトセレシンなどが、石油系ワックスとして
は、パラフィンワックス、マイクロクリスタンワック
ス、ペトロラタムワックスなどが例示できる。
【0010】合成ワックスとしては、ポリエチレンワッ
クス、各種動植物油に水素添加したワックス、各種脂肪
族アミド、脂肪族ケトン、及びモノ、ジ、トリ、ポリの
各種アルコールと天然或いは合成の各種脂肪酸、樹脂
酸、多塩基酸とのエステル化生成物が使用できる。本発
明の目的の固形状潤滑剤は、圧延ロール表面の水膜の存
在下においても、潤滑剤のロールへの付着性に優れるこ
とが特徴である。
【0011】本発明の固形状を保持する[化1]で示さ
れるアルキルホスホン酸誘導体化合物である基剤、又
は、これにワックスを共存させた基剤である固形状潤滑
剤に、粉末状固体潤滑剤を含有させると、被圧延材と接
触する熱間圧延ロール表面での潤滑性がなお一層向上す
る。本発明に従って、固形状の基剤に添加する粉末状固
体潤滑剤としては、グラファイト、炭酸カルシウム、雲
母、窒化ホウ素、及びテイスモ(チタン酸カリウムのウ
イスカー:大塚化学(株)製)等の無機化合物や、MCA
(メラミンシアヌレート:三菱油化(株)製)、N−ラウ
ロイルリシン(味の素(株)製:商品名アミホープL)、
シリコーンレジンパウダーなどの有機化合物の超微粉体
が使用でき、通常その粒径は、0.1〜10μm程度で
ある。これらの粉末状固体潤滑剤は、1種又は2種以上
を混合して添加してもよい。その添加量は本発明の固形
状の基剤に又はこれにワックスを共存させた基剤に対
し、0.1〜50重量%である。50重量%を超える
と、必要とする硬さが脆くなり、固形状の強度保持がで
きなくなり、ロールへの押圧塗布する固形状潤滑剤とし
て使用できなくなる。
【0012】本発明に於いては、炭素数6〜100個の
α位に二重結合を有するオレフィンと、亜リン酸、次亜
リン酸及びジアルキルホスファイトとより合成された
[化1]で示されるアルキルホスホン酸誘導体を基剤と
している。
【0013】
【化1】 但しR1は炭素数6〜100の直鎖又は分岐アルキル
基、R2及びR3は両方又はいずれか一方が水素であり、
他方が炭素数1〜18の直鎖又は分岐アルキル基、炭素
数2〜6のポリオキシアルキレン基、アルカリ金属若し
くはアルカリ土類金属を示す。
【0014】本発明に使用すルα位に二重結合を有する
オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラ
デセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘ
プタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−
エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘ
キサコセン、1−オクタコセンなどの炭素数6〜100
のαオレフィンが例示できる。ここで、炭素数が5以下
では、沸点、引火点が低く、合成上、収率が極めて低
い。また炭素数が100より大きいと融点が極めて高
く、好ましくない。好ましくは、炭素数12〜60のα
−オレフィンが生成物の融点の点で好ましい。
【0015】本発明に於いて使用するジアルキオルホス
ファイトとしては、ジメチルホスファイト、ジエチルホ
スファイト、ジイソプロピルホスファイト、ジブチルホ
スファイト、ジヘキシルホスファイト、ジ−2エチルヘ
キシルホスファイト、ジシルホスファイト、ジドデシル
ホスファイト、ジテトラデシルホスファイト、ジヘキサ
デシルホスファイト、ジオクタデシルホスファイトなど
が使用でき、好ましくは、炭素数1〜8のジアルキルホ
スファイトである。炭素数9以上のジアルキルホスファ
イトは加水分解を受けやすく、好ましくない。
【0016】アルキレンオキサイドとしては、アルキレ
ン基の炭素数が、2〜6のもので、酸化エチレン、酸化
プロピレンが好ましい
【0017】アルカリ金属、アルカリ土類金属として
は、Na、K、Ca、Ba、Mg等が好ましい。
【0018】[化1]で示されるアルキルホスホン酸誘
導体化合物を用いた(1)潤滑防錆油組成物(特開平3−
20395号)、(2)熱間圧延油組成物(特開平3−2
58897号)及び(3)アルミ合金または非鉄金属の塑
性加工潤滑剤(特開平5−65493号)が既に開示さ
れているが、これらと本発明における上記[化1]で示
される特定化合物を基剤とする熱間圧延ロール用に適用
する固形状潤滑剤とは、目的、使用方法、手段など全く
異なるものである。即ち、上記の(1)、(2)及び(3)に示
されているのは、いずれの場合も、アルキルホスホン酸
誘導体化合物を基油、例えば、鉱油、動植物油、合成エ
ステル等に溶解希釈して、油液状にして、これに極圧添
加剤として用いるのに対し、本発明に於いては、その使
用形態が全く異なり、固形状を保持することが必須条件
であり、それによって、熱間圧延ロール用固形状潤滑剤
としての効果を発揮する。また、[化1]で示される特
定化合物を単独で、又はワックスを混合したものを基剤
とするが、通常はこれに粉末状固体潤滑剤を添加するこ
とで熱間圧延中のロール表面での潤滑性、耐疵性が一層
向上する。このように、開示されている潤滑油としての
使用目的、役割、作用などにおいて、本発明は上記(1)
〜(3)とは全く異質のものである。
【0019】本発明の化合物は下記実験例に示すよう
に、耐加水分解性、特に、熱間潤滑に有利な耐熱分解で
いに優れる。
【0020】
【実験例】下記表1に示す有機リン酸の化合物の特性を
調べた。
【0021】
【表1】
【0022】<耐加水分解性> 試験方法:試料2gに10%KOH水溶液100mlを
加え、1時間加熱還流を行い、次いで、エーテル抽出
し、油層及び水層のそれぞれリン分を測定した。無機リ
ン化合物の生成度合から、耐加水分解性の指標とした。
その結果を、表1に示す。
【0023】A化合物
【化2】
【0024】B化合物
【化3】
【0025】C化合物
【化4】
【0026】表1より明らかなように、本発明化合物
は、市販リン酸エステルに比べ、化学的に安定なことを
示している。これは、リンと結合する原子の違いによる
もので、P−C結合と、P−O−C結合エネルギーの差
によるものである。
【0027】<熱安定性>試料10g、昇温速度5℃/
min.窒素ガス還流下、熱天秤により、減量曲線を測
定した。その結果を図1に示す。
【0028】図1において、1は本発明化合物A、2は
市販リン酸エステルB、3は市販リン酸エステルCを示
す。化合物Aは市販リン酸エステルに比し、熱安定性に
優れることが判る。
【0029】<潤滑性>化合物A、B及びCを、測定温
度:40〜280℃、試験球:SUJ−2(φ3/16
インチ)、試験ピン:SUJ−2の条件下、曽田式振り
子式油性試験機による摩擦係数を測定した。その結果
を、図2に示す。但し、図2中1は本発明化合物A、2
は市販リン酸エステルB、3は市販リン酸エステルCを
示す。化合物A(曲線1)は市販リン酸エステル(化合
物B及びC)に比し、高温域においても、低い摩擦係数
を示す。
【0030】本発明で使用する上記特定化合物であるア
ルキルホスホン酸誘導体は、その製法は何ら限定されな
いが、例えば、次の方法で合成される。
【0031】<合成例>炭素数が6〜100のα位に二
重結合を有するオレフィンと亜リン酸、次亜リン酸及び
ジアルキルホスファイトの少なくとも1種とを、オレフ
ィンに対し、1.0〜2.0モル混合し、触媒として、
過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどの
ラジカル開始剤を用い、窒素雰囲気中、60〜150
℃、4〜20時間反応させ、アルキルホスホン酸又はア
ルキルホスホン酸ジアルキルエステルを得る。またアル
キルホスホン酸ジアルキルエステルは、更に、適当な触
媒下、例えば、濃塩酸、濃アルカリ水の存在下、加水分
解してアルキルホスホン酸モノアルキルエステル又はア
ルキルホスホン酸を得ることができる。
【0032】アルキルホスホン酸にアルキレンオキサイ
ドを付加する場合は、オートクレーブ中に、アルキルホ
スホン酸又はアルキルホスホン酸モノアルキルエステル
を1モル入れ、触媒として、水酸化カリウムなどのアル
カリを0.5〜2重量%加え、オートクレーブ中を窒素
置換し、撹拌しながら、酸化エチレン、酸化プロピレン
などのアルキレンオキサイドを、0.5〜10モル圧入
し、50〜200℃、1〜20時間反応を行い、必要に
応じて、瀘過し、アルキレンオキサイド付加物を得る。
【0033】アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩にす
るには、温度計、撹拌機、還流冷却管を取り付けた反応
器に、アルキルホスホン酸又はアルキルホスホン酸モノ
アルキルエステルを1モル入れ、水酸化ナトリウム又は
水酸化マグネシウムを0.5〜1.0モル加え、100
〜150℃、1〜5時間反応を行い、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属塩を得る。前述した合成法に基づい
て、本発明に使用するアルキルホスホン酸誘導体化合物
を、下記表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【実施例】次に、本発明で使用する固形潤滑剤の実施例
を示す。固形状潤滑剤の基剤として用いる固形状のアル
キルホスホン酸誘導体化合物は、合成例で示したよう
に、融点の異なった化合物が得られ、これらを単独で使
用することもできるし、あるいは、本発明の化合物と市
販品のワックス類を溶融混合し、固形状潤滑剤を使用す
る温度条件に適した軟化点を有する基剤に調製すること
ができる。更に、調製した基剤を加温し、溶融状態を保
持し、それに粉末固体潤滑剤を添加し、熱間圧延ロール
の形状に合った固形状潤滑剤を調製する。
【0036】
【実施例1】(固形状潤滑剤1)アルキルホスホン酸誘
導体No.1(融点92℃)を70重量部を容器にと
り、加熱溶融後、一定温度に保持して、粒径10〜13
μmの燐片状黒鉛を、30重量部加え、よく撹拌しなが
ら、黒鉛を均一に、分散させた溶融物を、目的の形状に
作成した金型に流し込み、冷却して、所定の固形状潤滑
剤を調製した。
【0037】
【実施例2】(固形状潤滑剤2)アルキルホスホン酸誘
導体No.2(融点82℃)を80重量部、容器にと
り、加熱溶融後、一定温度に保持して、粒径6〜10μ
mの燐片状黒鉛を20重量部加え、よく撹拌し、その後
は実施例1と同様に、調製した。
【0038】
【実施例3】(固形状潤滑剤3)アルキルホスホン酸誘
導体No.3(融点105℃)を85重量部、容器にと
り、加熱溶融後、粒径10〜13μmの燐片状黒鉛を1
5重量部加え、よく撹拌し、その後は実施例1と同様
に、調製した。
【0039】
【実施例4】(固形状潤滑剤4)アルキルホスホン酸誘
導体No.4(融点98℃)を80重量部、容器にと
り、加熱溶融後、平均繊維長10〜20μmのチタン酸
カリウムウイスカー、6−チタン酸カリウム(大塚化学
(株)製)30重量部加え、よく撹拌し、その後は実施例
1と同様に、調製した。
【0040】
【実施例5】(固形状潤滑剤5)アルキルホスホン酸誘
導体No.5(融点60℃)を80重量部を容器にと
り、加熱溶融後、平均繊維長0.07μmの炭酸カルシ
ウム20重量部を加え、よく撹拌し、その後は実施例1
と同様に、調製した。
【0041】
【実施例6】(固形状潤滑剤6)アルキルホスホン酸誘
導体No.2(融点82℃)を20重量部、市販品の融
点143℃のエチレンビスステアリン酸アマイド60重
量部を容器にとり、混合し、この混合物の融点である1
24℃以上に、加熱溶融後、平均粒径0.25μmのル
チル形酸化チタン20重量部加え、よく撹拌し、その後
は実施例1と同様に、調製した。
【0042】
【実施例7】(固形状潤滑剤7)アルキルホスホン酸誘
導体No.5(融点60℃)を40重量部に、市販品の
融点158℃のエチレンビスラウリン酸アマイド30重
量部を混合したものを容器にとり、この混合物の融点で
ある90℃以上に加熱溶融後、平均粒径0.6〜2.3
μmのメラミンシアヌレート(日産化学工業製)30重
量部を加え、よく撹拌し、その後は実施例1と同様に、
調製した。
【0043】
【実施例8】(固形状潤滑剤8)アルキルホスホン酸誘
導体No.6(融点42℃)を35重量部に、市販品の
融点69℃のパラフィンワックス35重量部を混合した
ものを容器にとり、この混合物の融点である55℃以上
に加熱溶融後、粒径10〜13μmの燐片状黒鉛を30
重量部加え、よく撹拌しながら黒鉛を均一に分散させた
溶融物を、目的の形状に作成した金型に流し込み、冷却
して所定の固形状固体潤滑剤を調製した。
【0044】
【実施例9】(固形状潤滑剤9)アルキルホスホン酸誘
導体No.7(融点88℃)を50重量部、市販品の融
点143℃のエチレンビスステアリン酸アマイド30重
量部を混合したものを容器にとり、この混合物の融点で
ある110℃以上に加熱溶融後、平均粒径0.25μm
のルチル形酸化チタン20重量部加え、よく撹拌しなが
ら該チタンを均一に分散させた溶融物を、目的の形状に
作成した金型に流し込み、冷却して所定の固形状固体潤
滑剤を調製した。
【0045】本発明の固形状潤滑剤を図3に示すH型鋼
の熱間圧延への実施態様を、次に説明する。図3におい
て、固形状潤滑剤(3)はエアーシリンダー(1)の先端の取
り付け治具(2)に固定し、H型鋼熱間圧延用の上ロール
(4)及び下ロール(5)側面に、0.5〜1.0kg/cm
2の圧力で押し付けることにより、ロール冷却水による
影響を受けることなく、均一な潤滑被膜を形成させる。
尚(6)はH型鋼である。
【0046】本発明固形状潤滑剤1〜7を実際にH型鋼
の熱間圧延に使用した時のロール表面疵発生状況を、下
記表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】上記本発明の固形状潤滑剤を使用すること
によって、H型鋼用熱間圧延ロール表面疵の発生が無
く、本発明固形状潤滑剤は優れた効果を示すことが判
る。次に、比較例に使用した固形状潤滑剤を、下記表4
に示す。
【0049】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は各種リン化合物の熱安定性を測定した結
果を示すグラフである。
【図2】図2は各種リン化合物の潤滑性(摩擦係数)を
測定した結果を示すグラフである。
【図3】図3はH型鋼の熱間圧延方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1.エアシリンダー 2.取り付け治具 3.固形潤滑剤 4.仕上げ圧延用上ロール 5.仕上げ圧延用下ロール 6.H型鋼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 105:74 107:48 109:00) (C10M 169/04 105:74 107:48 109:00 125:02 125:10 149:18) C10N 10:02 10:04 20:00 30:06 40:24 50:08 (72)発明者 野呂 和也 大阪市北区梅田1丁目2−2−1400号 大 同化学工業株式会社内 (72)発明者 守川 博吉 大阪市北区梅田1丁目2−2−1400号 大 同化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H104 AA04A AA12A AA19A AA24A AA26A BB12A BB31A BE11A BE28A BH11A CA02A CJ03A DA05A DA06A EA04A EA04Z EA08A FA04 FA06 LA03 LA04 LA20 PA26 QA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数が6〜100のα位に二重結合を有
    するオレフィンと、亜リン酸、次亜リン酸及びジアルキ
    ルホスファイトの少なくとも1種以上とから合成された
    下記一般式で示されるアルキルホスホン酸誘導体を含有
    する熱間圧延ロール用固形潤滑剤。 一般式 【化1】 (但しR1は炭素数6〜100の直鎖又は分岐アルキル
    基、R2及びR3は両方又はいずれか一方が水素であり、
    他方が炭素数1〜18の直鎖又は分岐アルキル基、炭素
    数2〜6のポリオキシアルキレン基、アルカリ金属若し
    くはアルカリ土類金属を示す。)
  2. 【請求項2】一般式[化1]で示されるアルキルホスホ
    ン酸誘導体10〜90重量部と、融点40℃以上の固形
    状ワックス90〜10重量部とを含有する熱間圧延ロー
    ル用固形潤滑剤。
  3. 【請求項3】一般式[化1]で示されるアルキルホスホ
    ン酸誘導体50〜95重量部と、天然或いは合成粉末状
    固体潤滑剤0.5〜50重量部の混合物であって、その
    混合物の軟化点が、30〜100℃である熱間圧延ロー
    ル用固形潤滑剤。
  4. 【請求項4】一般式[化1]で示されるアルキルホスホ
    ン酸誘導体10〜90重量部と、融点が40℃以上の固
    形状ワックス10〜90重量部に、天然或いは合成粉末
    状固体潤滑剤0.5〜50重量部を含有せしめた、その
    軟化点が50〜130℃である熱間圧延ロール用固形潤
    滑剤。
  5. 【請求項5】粉末状固体潤滑剤が無機化合物であり、且
    つ、天然或いは人造グラファイト、天然雲母、合成雲
    母、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、酸化チタン、メラ
    ミンシアヌレート、シリコンレジンパウダー、及びN−
    ラウロイルリシンから選ばれる1種または2種以上であ
    る請求項3又は4に記載の熱間圧延ロール用固形潤滑
    剤。
  6. 【請求項6】熱間圧延ロール表面に、請求項1〜5のい
    ずれかに記載の熱間圧延ロール用固形潤滑剤を、押圧塗
    布しながら、圧延することを特徴とする熱間圧延方法。
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