JP2001002819A - 発泡緩衝体とその製造方法 - Google Patents

発泡緩衝体とその製造方法

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JP2001002819A
JP2001002819A JP20968099A JP20968099A JP2001002819A JP 2001002819 A JP2001002819 A JP 2001002819A JP 20968099 A JP20968099 A JP 20968099A JP 20968099 A JP20968099 A JP 20968099A JP 2001002819 A JP2001002819 A JP 2001002819A
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Nobumasa Nakaso
信正 中曽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出成形機で連続吐出する発泡性組成物につ
いて、低価格でブロック状緩衝体が得られる方法とし
て、簡単に接着・接合出来るバラ状発泡体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 水を発泡剤とする発泡性組成物と有機
物、例えば、米、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷等から精
製された澱粉と水を加えて押出成形機に供給し、混練・
加熱・加圧して、大気中に吐出し、水分を蒸発させるこ
とにより、発泡体を得ると同時に、加水・加熱されてア
ルファー化した澱粉組成物が脱水・乾燥され、微粒化さ
れて組成物中に均一分散している接着剤内蔵のバラ状発
泡体を生産し、得られた発泡体に水分を塗布することで
アルファー化した澱粉が膨潤・粘着し、接着が可能とな
った。特に水分を塗布するために水添加物質を用いる事
により、接着強度はもとより、嵩比重、機械的強度も自
在に調整出来るブロック状緩衝体と特殊な型具・装置を
必要としない製造方法の提供が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出成形機で連続
吐出して製造する発泡性組成物について、接着成分を内
蔵させた発泡緩衝体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の発泡体は、押出成形機で混練
・加熱・加圧・吐出された際、水その他の発泡剤が膨化
する事によりバラ状の発泡体を得ているが、このバラ状
の発泡体を相互に接着するためには有効な接着剤を使用
しなければならず、特にプラスチック成分を含んだバラ
状発泡体の場合には、特殊な接着剤を大量に使わねばな
らず、コスト・安全面から、発泡スチロールの如く接着
剤を必要とせず、比較的低温域で熱溶着出来るものに限
られていた。
【0003】又、環境問題を解決する手段として、澱粉
の発泡成形物がバラ状緩衝体として開発されており、プ
ラスチック成分がほとんど含まれていないので、比較的
簡単に相互接着出来るが、先行商品である発泡スチロー
ルに較べてコスト高であることから、廃棄処理の優位性
があるにも関わらず普及していない。
【0004】発明者は、バラ状発泡体の接着工程を簡素
化するため、澱粉のアルファー化現象を利用して、接着
剤を内蔵したバラ状の発泡体を得ることに成功し、水分
を添加・塗布することで簡単に相互接着させることが出
来るようになったが、水分を均一に塗布することが難し
く、量産可能な方法とは言えなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如く
バラ状の発泡体を簡単、且つ安全に相互接着してブロッ
ク状の成形体を得ることにより、環境に配慮したブロッ
ク状緩衝体とその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決する
ために、本発明は、水を発泡剤とする発泡性組成物と有
機物、例えば、米、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷等から
精製した澱粉を加え、押出成形機に供給し、加水・加熱
することによりアルファー化された澱粉成分を含む発泡
性組成物を大気中に吐出・膨化させて、発泡生成物を得
ると共に、吐出・膨化により脱水・乾燥され微粒化され
たアルファー化澱粉が組成物内に均一分散したバラ状の
発泡体とし、この微粒化したアルファー化澱粉に水分を
与えることにより生じる接着力を利用して、複数のバラ
状発泡体の相互接着を可能にする。この時、微粒化され
たアルファー化澱粉は、発泡組成物中に均一に分散して
いる上、組成物と物理的に一体化・結合されているた
め、適度の水分を与えることでアルファー化された澱粉
が吸水・膨潤した際、組成内の空隙に食い込むことにな
り、強力な接着力を発揮することが出来る。
【0007】上記、バラ状発泡体に水分を与える製造方
法として、直接に水分を噴霧させる方法、或いは生蒸気
等の飽和水蒸気に接触させてバラ状発泡体の表面に結露
させる方法等があるが、いずれも均一塗布・大量処理に
難点があり、解決法として、微粉状の木粉に予め水分を
吸着させておき(以下、水添加物質と称す)、前記バラ
状発泡体に対し、重量比20%−100%の水添加物質
を添加したものを容器に投入し攪拌することによって、
バラ状発泡体と水添加物質が均一分散され、水添加物質
に吸着していた水分がバラ状発泡体の表面に転写され、
バラ状発泡体内のアルファー化澱粉が水分を得て膨潤・
粘着性となって、バラ状発泡体のみならず水添加物質を
含めて相互接着が可能となる。この状態で所定形状の容
器内で軽く圧接し、容器から取り出した後、乾燥するこ
とにより所定形状のブロック緩衝体を得ることが出来
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のバラ状発泡体は、水を発
泡剤とする発泡性組成物と有機物、例えば、米、トウモ
ロコシ、馬鈴薯、甘藷等から精製された澱粉に水を加え
て押出成形機に供給し、混練・加熱・加圧して、大気中
に吐出し、水分を蒸発させることにより、発泡体を得る
と同時に、加水・加熱されてアルファー化した澱粉組成
物が脱水・乾燥され、微粒として組成物中に均一分散さ
れている接着剤内蔵バラ状発泡体が得られる製造方法を
提供する。
【0009】本発明に使用する澱粉は、水分を与え、加
熱することにより澱粉がアルファー化して接着性を呈す
る性質を持っているが、澱粉の種類により、アルファー
化温度、及び所要加熱時間、接着力が異なっており、用
途に適した澱粉素材及び加熱条件を設定することが前提
となる。
【0010】又、吐出・膨化と同時に、アルファー化さ
れている澱粉を脱水・乾燥し、微粒化させるためには、
水分の蒸発が活発に行われる温度域を設定することが必
要条件であり、速やかな乾燥を行ない、収縮を防止する
ため、組成物の物性を損なわない限り、出来るだけ高温
域が望ましい。
【0011】又、製造されたバラ状発泡体に水分を塗布
することにより、生じるアルファー化された澱粉の接着
力を利用する用途に供する場合には、相手物との接着強
度を確保させるために澱粉の種類だけでなく、含有比率
を考慮する必要がある。
【0012】本発明の製造方法は、バラ状発泡体を接着
・接合するに際し、特別な接着剤を必要とせず、水を塗
布するだけで必要な接着強度が得られるバラ状発泡体が
得られる製造方法を提供することを特徴とするが、バラ
状発泡体に水分を塗布する方法として予め水分を吸着さ
せた微粉状の物質(水添加物質)、例えば木粉、紙繊
維、おから、活性炭等をバラ状発泡体に所定量添加し混
合・攪拌することによって、バラ状発泡体と水添加物質
が均一分散し、水添加物質に吸着した水分がバラ状発泡
体の表面に転写されることによって、バラ状発泡体内の
アルファー化澱粉が水分を得て必要な接着力が得られる
ことを特徴とする。
【0013】上記において、水添加物質は、水分の吸着
・放出が容易であることが前提となるが、同時にバラ状
発泡体と共に相互接着した後に簡単に剥離しない様、ア
ルファー化澱粉によって接着され易い材質で出来るだ
け、微少化、軽量化することが望ましい。
【0014】又、バラ状発泡体と水添加物質を混合・攪
拌することによって、相互接着され岩おこし状になった
バラ状発泡体を所定容器内に投入し、圧接することによ
り所定形状のブロック緩衝体となるが、そのまま容器内
で乾燥しても良いが、容器から取り出して乾燥すること
も可能である。
【0015】更に利点として、岩おこし状になったバラ
状発泡体を袋等に詰めて絞り込むことにより圧接し、自
由な形状にすることも可能であり、コンベアー上で圧接
することにより板状緩衝体を連続生産することも可能で
ある。又、応用加工として、乾燥後に切断・二次接着し
て所定形状にすることも出来る。
【0016】本発明は、アルファー化された澱粉成分を
含むバラ状発泡体と水添加物質を混合・攪拌することに
よって、簡単にブロック状の緩衝体を得ることを特徴と
するが、得られるブロック緩衝体に要求される性能、例
えば、嵩比重、圧縮強度、機械強度に対応するために
は、バラ状発泡体の組成物配合等を調整するだけでな
く、水添加物質の材質及び配合比、圧接時の加圧力等の
組み合わせにより発泡スチロール状の製品から天然木材
状の製品、さらにこれらの複合構造とすることが可能
で、アルファー化澱粉で接着可能な素材を組み合わせる
ことも可能である。
【0017】
【実施例】ポリプロピレン30キログラムにコーンスタ
ーチ70キログラム及び炭酸カルシュウム3キログラム
を加えた混合物をスクリュウ径47mmの2軸押出成形
機に供給した。混合物とともに3−5リットル/時間の
速度で水を供給し、50キログラム/時間の押出速度で
摂氏160−180度に保たれた吐出開口部からひも状
の混合物を吐出・膨化させ、切断して直径5−8mmの
バラ状発泡体を得た。この時、吐出直前の混合物の温度
は、常に摂氏170−190度に保たれるように押出成
形機のヒーター温度及び吐出部ダイスの温度を調節し
た。又、吐出部には、開口口径が、3mmのダイスを2
ケ取付て吐出させた。
【0018】又、上記の混合物において、ポリプロピレ
ンとコーンスターチの配合量をそれぞれ、20キログラ
ムと80キログラムに変更した混合物を同様に吐出・膨
化させた。
【0019】いずれの場合も、直径5−8mmの球形を
したバラ状発泡体が連続して得られたので、水添加物質
として、檜木粉を用いて接着度の比較をした。水分吸着
の基準としては、容器に入れた檜木粉に水を添加し、水
分が表面に出て来る状態まで注水した後、余分な水分を
取り除いた。この水添加物質と上記で得られたバラ状発
泡体を混合・攪拌してブロック状緩衝体を作成した。
【0020】水添加物質をバラ状発泡体と同重量比、即
ちバラ状発泡体に重量比100%を添加し、ミキサー内
で攪拌したところ、前者はバラ状発泡体の表面に水添加
物質が全量付着しているにも関わらず、岩おこし状には
ならず、後者は完全に岩おこし状で一体化した。両者
共、ポリばけつに充填・加圧した後取り出し、室内に自
然放置した。ポリばけつ内で加圧した際、前者はほとん
ど圧縮しなかったが、後者は前者に較べ約半分の高さに
圧縮された。一昼夜放置後、両者とも完全に乾燥してお
り、接着強度も十分であった。本テストによって、コー
ンスターチの比率が高くなれば、接着性が高まるが、圧
着時の収縮が大きく比重が大きくなることがわかった。
【0021】後者のバラ状発泡体に対し、水添加物質の
配合率を変えたところ、重量比20%の水添加物質を添
加した場合には、ほとんど圧縮されずに接着・結合する
ことがわかった。
【0022】
【発明の効果】地球環境に優しい梱包材として澱粉を用
いたブロック状の緩衝体は、コスト面で発泡スチロール
に対抗出来ず、なかなか日の目を見ることが出来なかっ
た。本発明は、特別な装置と特殊な接着剤を必要としな
いで誰でも簡単に加工することが出来、しかも作業上も
安全である。水溶性の接着剤を内蔵していることを留意
しさえすれば、その適用範囲は非常に広いと思われる。
例えば、同一形状を大量に使用する用途に対しては、型
物成形で効率的に生産すれば良いし、一品料理的な用途
に対しては、その場で、自由な形状にすることが可能で
ある。切断・二次接着も可能なので、一般家庭での用途
も考えられる。更に、現在発泡スチロールの型物工程に
簡単な改造を加えれば、代替材料としての使用が期待さ
れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を発泡剤とする発泡性組成物と有機
    物、例えば、米、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷等から精
    製された澱粉を押出成形機に供給し、加水・加熱するこ
    とによりアルファー化された澱粉成分を含む発泡性組成
    物を大気中に吐出・膨化させてバラ状の発泡体を得、組
    成物中のアルファー化された澱粉に水分を付与すること
    によって生じる接着力で接着させたブロック状緩衝体。
  2. 【請求項2】 上記のブロック状緩衝体にあって、バラ
    状発泡体の組成物内に分散しているアルファー化された
    澱粉に水分を与える方法として、直接に水分を与えるの
    でなく、予め水分を吸着させた微粉状の物質、例えば、
    木粉、紙繊維、おから、活性炭等(以下、水添加物質と
    称す)を所定量添加し、混合・攪拌することによって、
    バラ状発泡体に適度の接着力を生じさせ、水添加物質共
    々、相互に接着接合させたブロック状緩衝体の製造方
    法。
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