JP2001002645A - 2,6―ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの製造方法 - Google Patents

2,6―ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの製造方法

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JP2001002645A
JP2001002645A JP11178017A JP17801799A JP2001002645A JP 2001002645 A JP2001002645 A JP 2001002645A JP 11178017 A JP11178017 A JP 11178017A JP 17801799 A JP17801799 A JP 17801799A JP 2001002645 A JP2001002645 A JP 2001002645A
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JP
Japan
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difluoropyridine
ammonia
water
diamino
tetrafluoropyridine
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JP11178017A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kamiya
武志 神谷
Tsunetoshi Honda
常俊 本田
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Tohkem Products Corp
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Tohkem Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性キノロンカルボン酸の製造用中間体の
工業的製法を提供する。 【解決手段】 水の存在下、2,3,5,6−テトラフル
オロピリジンにアンモニアを反応させることを特徴とす
る2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性キノロンカ
ルボン酸(以下、最終目的化合物ということもある)を
製造する際の新規中間体の工業的製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】国際公開公報WO97/11068号公
報には、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(以
下、化合物Aということもある)から出発して2−アミ
ノ−6−tert−ブチルアミノ−3,5−ジフルオロピリ
ジンを製造し、これを用いて数工程を経て次式の一般式
で表される最終目的化合物を製造することが記載されて
いる。
【0003】
【化1】
【0004】(式中、Rは環状アミノ基を意味し、Xは
ハロゲン原子を意味する。)
【0005】前記構造を有する最終目的化合物またはそ
の生理的に許容される塩は、優れた抗菌剤として有用で
あり、その構造上の特徴は1位の置換基にある。
【0006】前記の国際公開公報WO97/11068
号公報には、1位の置換基を導入するための2−アミノ
−6−tert−ブチルアミノ−3,5−ジフルオロピリジ
ンの製造方法が記載されている(同公報の参考例1、2
および3を参照)。この方法は数工程から構成されてお
り、収率が低いが故に工業的製法としては満足できるも
のではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
2−アミノ−6−tert−ブチルアミノ−3,5−ジフル
オロピリジンの代わりに中間体として使用できる新規
2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの工業
的製造方法につき鋭意検討し、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規中間体た
る2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの工
業的製造方法に関するものである。更に詳細には、本発
明は水の存在下、化合物Aとアンモニアとを反応させる
ことを特徴とする2,6―ジアミノ−3,5−ジフルオ
ロピリジンの製造方法に関するものである。
【0009】本発明の製造方法は、水の存在下、化合物
Aにアンモニアを反応せしめることにより実施できる。
水の添加量は、化合物Aの約0.1から200倍重量、好
ましくは0.5〜50倍重量の範囲から選ばれる。水はア
ンモニア水の形で添加するのがよい。水は、他の溶媒と
共に使用してもよい。なお、化合物Aは水に溶解しない
にもかかわらず、水が存在しないときは、後記参考例に
示すようにアンモニアとの反応速度が遅く、目的物が都
合よく製造されない。
【0010】アンモニアは、化合物A対して、2〜10
0倍モル、好ましくは10〜50倍モルが使用される。
アンモニアは、アンモニア水の形で添加するのが便利で
ある。
【0011】本反応は、加熱下に行われる。加熱温度
は、通常、100℃以上、好ましくは100〜170
℃、特に好ましくは100〜150℃の範囲内から選択
される。従って、本反応は、通常、オートクレーブの如
き閉鎖反応容器中で行われる。この際、圧力は反応温
度、アンモニアや水の使用量により変化するが、通常、
最高圧力として1〜50kg/cm2の範囲に収まるの
が普通である。
【0012】本発明方法の好ましい実施態様としては、
化合物Aと20〜35倍モル、好ましくは25〜30倍
モルのアンモニア水をオートクレーブに仕込み、110
〜150℃において、100時間以内、好ましくは20
から50時間反応せしめることである。この際の最高圧
力は、通常、10から20kg/cm2となる。
【0013】なお、最終目的化合物は、前記の国際公開
公報WO97/11068号に記載の方法またはこれに
準じる方法により本発明にかかわる2,6―ジアミノ−
3,5−ジフルオロピリジンから製造される。
【0014】
【実施例】次に実施例ならびに参考例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明する。
【0015】〔実施例 1〕撹拌機、温度計および圧力
計を備えた3000mlのオートクレーブ(耐圧硝子工業、TE
M-D3000M型、材質:SUS316)に2,3,5,6−テトラ
フルオロピリジン151g(1mol)および28%アンモニ
ア水1821g (30mol)を仕込み、反応容器内の空気を窒素
ガスで置換した後、145℃で20時間加熱撹拌した。
このときの最大圧力は20kg/cm2であった。反応
後、室温付近まで冷却し、反応液を4000mlの水で希釈し
た後、酢酸エチル2800mlを加えて抽出した。さらに水層
を酢酸エチルで2回(1200mlおよび1000ml)抽出し、抽
出液を合わせて飽和食塩水で中性になるまで洗浄した。
次いで、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸
エチルを減圧留去した後、残渣にジイソプロピルエーテ
ル375mlを加え室温で撹拌洗浄した。洗浄液を減圧濾
過し、濾取した結晶をジイソプロピルエーテル125ml
で洗浄後、50℃で減圧乾燥してHPLC純度99.2% (UV29
0 nm)の2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジ
ンの結晶120g(収率83%)を得た。 融点:154−155℃
【0016】〔実施例 2〕撹拌機、温度計および圧力
計を備えた40リッターのオートクレーブ(坂下製作
所、材質:SUS316)に2,3,5,6−テトラフルオロ
ピリジン2.5kg(16.6mol)および28%アンモニア水25.1
kg (413.4mol)を仕込み、反応容器内の空気を窒素ガス
で置換した後、145℃で40時間加熱撹拌した。この
ときの最大圧力は21kg/cm2であった。反応後、実
施例1と同様の操作を行いHPLC純度99.6% (UV290 nm)
の2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの結
晶2.0kg(収率83%)を得た。
【0017】〔実施例 3〕撹拌機、温度計および圧力
計を備えた300mlのオートクレーブ(日東高圧社、材
質:ハステロイC)に2,3,5,6−テトラフルオロ
ピリジン5g(33mmol)および28%アンモニア水60
g (990 mmol)を仕込み、反応容器内の空気を窒素ガス
で置換した後、110℃で加熱撹拌した。このときの最
大圧力は12kg/cm2であった。30時間後、室温付
近まで冷却した後、酢酸エチルを加えて抽出し、抽出液
の一部をガスクロマトグラフィーにて分析したところ8
7.9%の目的物と12.1%の2−アミノ−3,5,6−トリ
フルオロピリジンとが混在していた。残りの抽出液につ
いて、実施例1と同様の操作を行いHPLC純度99.6%(UV2
90 nm)の2,6−ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジ
ンの結晶3.4g(収率71%)を得た。
【0018】〔参考例 1〕 撹拌機、温度計および圧
力計を備えた300mlのオートクレーブ(日東高圧社、材
質:ハステロイC)に2,3,5,6−テトラフルオロ
ピリジン5g(33mmol)を仕込み、反応容器内の空気を
窒素ガスで置換した後、液体アンモニア38g (2.2 mo
l)を加え、80〜90℃で2時間加熱撹拌した。このと
きの最大圧力は48kg/cm2であった。室温付近ま
で冷却した後、アンモニアを抜き出し、生成物を酢酸エ
チルに溶解し、これをガスクロマトグラフィーにて分析
したところ、2−アミノ−3,5,6−トリフルオロピ
リジンが主生成物として検出されたが、所望の2,6−
ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンは検出されなか
った。
【0019】〔参考例 2〕撹拌機、温度計および圧力
計を備えた300mlのオートクレーブ(日東高圧社、材
質:ハステロイC)に2,3,5,6−テトラフルオロ
ピリジン3g(20m mol)および1、3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン50gを仕込み、反応容器内の空気
を窒素ガスで置換した後、液体アンモニア10g (59
0mmol)を加え、110℃で5時間加熱撹拌した。この
ときの最大圧力は24kg/cm2であった。室温付近ま
で冷却した後、アンモニアを抜き出し、反応液をガスク
ロマトグラフィーにて分析したところ、2−アミノ−
3,5,6−トリフルオロピリジンが主生成物として検
出されたが、所望の2,6−ジアミノ−3,5−ジフル
オロピリジンは検出されなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の製造方法は単工程として構成さ
れており、それほど高圧を必要としない方法である。し
かも、本法によれば高純度の目的化合物が高収率で容易
に製造される。従って、本法は工業的製法として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C055 AA01 BA03 BA52 BB17 CA03 CA39 CB14 DA01 FA15 FA37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の存在下、2,3,5,6−テトラフ
    ルオロピリジン(化合物Aという)とアンモニアとを反
    応させることを特徴とする2,6―ジアミノ−3,5−
    ジフルオロピリジンの製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱下において反応を行う請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 温度が100℃以上において反応を行う
    請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 温度が100〜170℃において反応を
    行う請求項2または3記載の製造方法
  5. 【請求項5】 化合物Aと過剰量のアンモニア水を10
    0〜150℃において反応を行う請求項1記載の製造方
    法。
JP11178017A 1999-06-24 1999-06-24 2,6―ジアミノ−3,5−ジフルオロピリジンの製造方法 Pending JP2001002645A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100659088B1 (ko) 2005-07-15 2006-12-21 삼성에스디아이 주식회사 디플루오로피리딘계 화합물 및 이를 이용한 유기 발광 소자
CN109251167A (zh) * 2018-10-25 2019-01-22 浙江工业大学上虞研究院有限公司 3,5-二氟-2,6-二氨基吡啶的制备方法

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