JP2001001475A - 離形フィルム - Google Patents

離形フィルム

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JP2001001475A
JP2001001475A JP11175211A JP17521199A JP2001001475A JP 2001001475 A JP2001001475 A JP 2001001475A JP 11175211 A JP11175211 A JP 11175211A JP 17521199 A JP17521199 A JP 17521199A JP 2001001475 A JP2001001475 A JP 2001001475A
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film
release film
release
resin
polyester
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Sachiro Morimoto
幸朗 森本
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 あらゆる波長の可視光を用いたオンライン検
査装置に対して、検査適性に優れた離形フィルムを提供
する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの片面に離形層を
設け、その反対面に顔料および染料から選ばれる1種以
上の着色剤および有機樹脂を含む着色層を設けた離形フ
ィルムであって、該フィルムは全光線透過率が25〜7
5%、かつ400〜800nmの波長領域の各波長にお
ける透過率の振れ幅が−5〜+5%であることを特徴と
する離形フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離形フィルムに関
し、詳しくは粘着剤や樹脂シート等の成形用キャリヤー
フィルムに用いた際、優れた剥離挙動を有し、かつ粘着
剤や樹脂シート等が離形層上に形成された状態で、これ
らの層上の印刷層やピンホールなどの欠点を透過光また
は反射光を用いてオンラインで検査する方法において、
優れた検査適性を示す離形フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】離形フィルムは、粘着剤被膜、樹脂シー
ト、樹脂被膜あるいはセラミックシート等の成形用キャ
リヤーフィルムや表面保護シートとして用いられ、例え
ば、マーキングシートとして用いられる塩化ビニル樹脂
シートは塩化ビニル樹脂と溶媒からなる塗液を離形フィ
ルム(キャリヤーフィルム)上に塗工した後、溶媒を加
熱除去することにより成形される。これらの粘着剤被
膜、樹脂シート、樹脂被膜あるいはセラミックシート
は、キャリヤーフィルム上に形成されたまま搬送され、
巻き取られたり、適当な大きさに裁断され、孔を開けた
り、印刷等に供されることがある。
【0003】近年、電子機器、特に携帯電話や携帯用パ
ソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器
などの小型、軽量化に伴い、それらの電子機器に使用さ
れる電子部品、半導体部品なども小型、軽量化や高集積
化が進んでいる。AV(オーディオビジュアル)機器に
関してもDVC(デジタルビデオカセット)やDVD
(デジタルビデオディスク)などの新しい記録媒体で使
用される電子部品、半導体部品なども同様の要求があ
る。これらの電子機器で使用される電子部品や基板、半
導体部品の構成材料となる樹脂シートやセラミックシー
トの製造工程中には様々なオンライン検査装置が使用さ
れており、これらの検査装置によりキャリアーフィルム
(離形フィルム、保護フィルムを含む)上に、成形され
た樹脂シートなどの厚み斑や平面性やピンホールなどの
欠点の検出、さらには回路パターン印刷や電極印刷、積
層、穴あけ工程などでの位置設定、修正などを行ってい
る。通常、これらの検査装置のセンサーは光を使ったも
の、特に可視光領域のレーザー光やCCDカメラ(電荷
結合素子カメラ)から得られる情報を処理して欠点検査
や位置の制御を行っている。これらの検査装置はレーザ
ー光の場合ある特定の波長のものやA光源やC光源、D
65光源と言った標準光源あるいは蛍光ランプにより発
振、発光された光の透過率や反射率を検出している。ま
た目的により複数の検査装置が同じ工程で使用されてい
る。また、使用される用途、設備によっても検査装置は
異なる。従来、これらの検査装置の検出感度を上げるた
め離形フィルムを着色することが行われてきたが、全て
の検査装置で良好な検査特性が得られない問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を改良し、離形フィルムに400〜8
00nmの可視光領域において光線透過率の振れ幅を特
定の範囲内とする着色層を設けることにより、あらゆる
波長の可視光を用いたオンライン検査装置に対して、検
査適性に優れた離形フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フィルムの片面に離形層を設け、その反対面に顔料およ
び染料から選ばれる1種以上の着色剤および有機樹脂を
含む着色層を設けた離形フィルムであって、該フィルム
は全光線透過率が25〜75%、かつ400〜800n
mの波長領域の各波長における透過率の振れ幅が−5〜
+5%であることを特徴とする離形フィルムである。以
下、発明の内容を詳細に説明する。
【0006】[ポリエステルフィルム]本発明の離形フ
ィルムを構成するポリエステルフィルムには、透明性の
良好なポリエステルフィルムを用いることが好ましく、
二軸配向透明ポリエステルフィルムが特に好ましい。か
かるポリエステルフィルムを構成するポリエステルと
は、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とからなる結晶
性の線状飽和ポリエステルであり、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等が好ましく挙げられる。これらの中、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレートが加工性の面から特に好ましい。ポリエステル
には滑剤として無機微粒子、有機微粒子などを必要に応
じて配合することが好ましい。滑剤としては、無機微粒
子が好ましく、酸化けい素微粒子が特に好ましい。ま
た、ポリエステルには滑剤以外の改良剤を配合すること
もできる。例えば、帯電防止剤としてドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等を含有させることができる。
【0007】本発明におけるポリエステルフィルムは、
従来から知られている製造方法で製造することができ
る。例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエ
ステルを乾燥後、押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−
ダイ、I−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、急
冷して未延伸フィルムを製造し、ついで該未延伸フィル
ムを縦方向および横方向に延伸し、必要に応じて熱固定
することにより製造できる。ポリエステルフィルムの厚
みは、5〜250μmが好ましい。
【0008】[アンカーコート層]本発明においては前
述のポリエステルフィルムの片面に離形層を設ける。か
かるポリエステルフィルムと離形層の接着性を向上させ
るために両層の間にアンカーコート層を設けることが好
ましい。アンカーコート層は、シランカップリング剤を
主成分とするものが好ましい。シランカップリング剤と
しては、一般式Y−Si−X3で表わされるものを挙げ
ることができる。ここで、Yはアミノ基、エポキシ基、
ビニル基、メタクリル基またはメルカプト基で代表され
る官能基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の
官能基を示す。アンカーコート層は、公知の方法で設け
ることができる。例えば、上記シランカップリング剤を
水または有機溶剤に溶解した塗液をポリエステルフィル
ムの離形層を設ける面に塗布し、乾燥することで設ける
ことができる。アンカーコート層の厚みは0.01〜5
μmの範囲が好ましい。
【0009】[離形層]本発明においては前述のポリエ
ステルフィルムの片方の面に離形層を設ける。かかる離
形層は、特に限定されずシリコーン樹脂、シリコーンオ
イル、フッ素樹脂、フッ素オイル、各種ワックス、アル
キッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂および長鎖アルキ
ル基を有するポリマーの中から選ばれた1種以上を主成
分とする塗液をポリエステルフィルムの片面に塗布し、
乾燥し、さらには熱や電離放射線によって硬化させるこ
とにより形成できる。その他ポリエステル、アルキッ
ド、ポリウレタン、アクリル、メラミン、ポリビニルア
セタール等の有機樹脂をシリコーンやフッ素などで変性
したもの、あるいはシリコーンオイル、フッ素オイルや
各種ワックスを有機樹脂中に添加した成分の塗液を用い
ても良い。これらの中、離形層としてシリコーン樹脂の
硬化物からなる層が好ましい。シリコーン樹脂として
は、例えば縮合反応型のもの、付加反応型のもの、紫外
線もしくは電子線硬化型のものを挙げることができる。
これらのシリコーン樹脂は一種を単独で用いてもよい
し、二種以上併用してもよい。これらのシリコーン樹脂
の硬化反応は、次のように示すことができる。
【0010】
【化1】
【0011】上記縮合反応型のシリコーン樹脂として
は、例えば末端−OH基を持つポリジメチルシロキサン
と末端に−H基を持つポリジメチルシロキサン(ハイド
ロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシレー
ト触媒)を用いて縮合反応させ、三次元架橋構造をつく
るものが挙げられる。付加反応型のシリコーン樹脂とし
ては、例えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシ
ロキサンとハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反
応させ、三次元架橋構造をつくるものが挙げられる。紫
外線硬化型のシリコーン樹脂としては、例えば最も基本
的なタイプとして通常のシリコーンゴム架橋と同じラジ
カル反応を利用するもの、アクリル基を導入して光硬化
させるもの、紫外線でオニウム塩を分解して強酸を発生
させ、これによりエポキシ環を開裂させて架橋させるも
の、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応で架橋す
るもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりもエネルギ
ーが強く、紫外線硬化の場合のように開始剤を用いずと
もラジカルによる架橋反応が起こる。
【0012】シリコーン樹脂としては、その重合度が5
0〜20万程度、好ましくは千〜10万程度のものが好
ましく、これらの具体例としては信越化学工業(株)製
のKS−718、KS−774、KS−775、KS−
778、KS−779H、KS−830、KS−83
5、KS−837、KS−838、KS−839、KS
−841、KS−843、KS−847、KS−847
H、X−62−2418、X−62−2422、X−6
2−2125、X−62−2492、X−62−249
4、X−62−470、X−62−2366、X−62
−630、X−92−140、X−92−128、KS
−723A・B、KS−705F、KS−708A、K
S−883、KS−709、KS−719、東芝シリコ
ーン(株)製のTPR−6701、TPR−6702、
TPR−6703、TPR−3704、TPR−670
5、TPR−6722、TPR−6721、TPR−6
700、XSR−7029、YSR−3022、YR−
3286、ダウコーニング(株)製のDK−Q3−20
2、DK−Q3−203、DK−Q3−204、DK−
Q3−210、DK−Q3−240、DK−Q3−30
03、DK−Q3−205、DK−Q3−3057、S
FXF−2560、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製のSD−7226、SD−7320、SD−7
229、BY24−900、BY24−171、BY2
4−312、BY24−374、SRX−375、SY
L−OFF23、SRX−244、SEX−290、ア
イ・シー・アイ・ジャパン(株)製のSILCOLEA
SE425等を挙げることができる。また、特開昭47
−34447号公報、特公昭52−40918号公報等
に記載のシリコーン樹脂も用いることができる。
【0013】本発明における離形層は、上記成分を含む
塗液をポリエステルフィルムの片面に塗布し、加熱、乾
燥して形成される。この塗布方法としてはバーコート
法、ドクターブレード法、リバースロールコート法また
はグラビアロールコート法等の従来から知られている方
法が利用できる。塗膜の乾燥および硬化(熱硬化、紫外
線硬化等)は、それぞれ個別または同時に行なうことが
できる。同時に行なうときには100℃以上で行なうこ
とが好ましい。乾燥および硬化の条件としては100℃
以上で30秒以上がさらに好ましい。乾燥温度が100
℃未満および硬化時間が30秒未満では塗膜の硬化が不
完全であり、塗膜が脱落しやすくなるため好ましくな
い。
【0014】塗膜の厚みは特に限定されないが、硬化被
膜の場合0.05〜0.5μmの範囲が好ましい。塗膜
の厚みがこの範囲より薄くなると離形性能が低下し満足
すべき性能が得られない。逆に塗膜の厚みがこの範囲よ
り厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産上不都合
を生じる。非反応性のシリコーンオイルなどの場合、被
着体への移行を極力避けるため、0.01μm以下の塗
布厚みが好ましい。
【0015】[着色層]本発明においてはポリエステル
フィルムの離形層を設けた面とは反対の面に着色層を設
ける。着色層は、無機顔料、有機顔料および染料から選
ばれる1種以上の着色剤を、有機樹脂に均一に混合し分
散した塗料を塗布することによって形成される。本発明
の着色塗料用に使用される着色剤は400〜800nm
の光を均一に遮光することが必要であり、黒色の無機顔
料が最も好ましい。このような黒色無機顔料としてはカ
ーボンブラックや金属酸化物などが例示される。
【0016】本発明におけるカーボンブラックとは、平
均粒径が20〜100nmの鎖状構造のつながりを保持
するカーボンブラックである。カーボンブラックとして
は、製造方法の違いによりアセチレンブラック、ケッチ
ェンブラック、ファーネスブラックが挙げられる。アセ
チレンブラックとしては電気化学工業社製電化アセチレ
ンブラック、ケッチェンブラックとしてはアクゾケミカ
ル社製ケッチェンブラックECやケッチェンブラックE
C−600DJ、ファーネスブラックとしてキャボット
社製バルカンXC−72などが挙げられる。これらのカ
ーボンブラックは1種単独または2種以上を併用して用
いることができる。
【0017】本発明における金属酸化物としては、4〜
11族かつ第4周期の金属群(Ti、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Cu)から選択されるいずれかの1
種の金属の酸化物が挙げられる。これらは単独で使用し
てもよいが、可視光領域全体に対して遮光剤として機能
させるために、上記金属群から2種以上の金属を含有す
る複合酸化物を用いることが望ましい。複合酸化物とし
ては2種以上の金属を含有するものであれば特に限定さ
れないが、例えば、Ni−Cu、Cr−Fe、Fe−C
u、Cu−Cr、Fe−Co、Fe−Mn、Ti−Mn
−Cu、Mn−Fe−Cu、Co−Fe−Cr、Cr−
Mn−CuおよびCr−Cu−Feなどを含有する酸化
物が挙げられる。上記のような金属酸化物や複合金属酸
化物は平均粒子径が1.0μm以下のものが好ましく、
特に膜質や色相の向上のためには0.5μm以下のもの
が望ましい。この金属酸化物粒子の形状は特に限定され
ず、球状、リン片状あるいは不定形であっても良い。ま
た、上述した金属酸化物や複合金属酸化物の無機顔料に
は、黄、赤、青、緑、茶、灰色の如き黒色以外の顔料も
あるが、400〜800nmの可視光領域の全域を遮光
するようにこれらを2種以上混ぜ合わせて使用しても良
い。さらに、有機顔料や染料も同様に2種以上を混ぜ合
わせることにより、400〜800nmの可視光領域の
全域を遮光させてもよい。
【0018】本発明における帯電防止層を構成する有機
樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および繊維素性樹
脂から選ばれた1種以上を含む各種有機樹脂を用いる。
熱可塑性樹脂としてはポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、ポリビニル系樹脂、フェノキシ樹脂などが挙げら
れ、熱硬化性樹脂としては熱硬化性アクリル樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げら
れ、繊維素性樹脂としてはニトロセルロース、アセチル
セルロースなどが挙げられる。
【0019】本発明における着色層に着色剤を含有させ
る場合、上述の着色剤と有機樹脂とを含む塗液をポリエ
ステルフィルムに塗布して形成する。塗液は有機溶剤系
であっても、水系であっても良い。また、塗液には分散
剤、沈降防止剤、架橋剤、硬化促進触媒、さらに水系の
塗液にはフィルムにはじきなどを生じないために界面活
性剤などを適宜添加しても良い。着色剤を塗液に分散さ
せる方法としては、種々のボールミル、ロールミル、ス
トーンミル、高速グラインダーを組み合わせて用いる方
法や、既に溶剤と分散剤中に着色剤を分散したものに前
記有機樹脂バインダーとを混ぜ合わせる方法が挙げられ
る。本発明の着色剤の添加量は着色剤のの種類や分散方
法、有機樹脂の種類により異なるが1〜50重量%が好
ましく、3〜30重量%が特に好ましい。着色層を設け
る方法としては離形層と同じ方法で形成することが可能
である。
【0020】上記方法で形成された着色層は、本発明の
離形フィルムの全光線透過率が25〜75%、好ましく
は35〜65%、かつ400〜800nmの波長領域に
おける透過率の振れ幅が±5%となるように設ける必要
がある。全光線透過率が75%を超えると検出装置によ
ってはフィルムが無い状態と認識され識別できなくな
り、全光線透過率が25%以下だと透過光を検出する装
置に対しては、透過光を検出できなくなる。また、40
0〜800nmの波長領域における透過率の振れ幅が5
%以上、特に特定波長の光のみを遮光するだけである
と、複数の目的で(EPC、欠点検査、印刷パターン識
別など)複数の検出装置を使用する際、異なる光源を使
用しているとある検出装置には検出不可能になる問題が
ある。上記フィルムの光学特性を満足するには、前述の
着色剤および有機樹脂の種類を選択し、そしてその割合
や層厚みを前述の範囲から選択することにより達成でき
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述する。な
お、本発明における物性値および特性値は、下記の方法
にて測定した。
【0022】(1)全光線透過率 日本精密光学製ヘーズメーター(JIS−K7105、
標準光源A)を使用し、帯電防止層側を光源に向けて全
光線透過率を測定した。
【0023】(2)透過率変動(400〜800nmの
各波長における光線透過率の変動) 島津製作所製分光光度計(UV−3101PC)を用
い、400〜800nmの透過スペクトルを1nm間隔
で測定し、各波長における透過率を算出し、上記全光線
透過率の値で除して、各波長における透過率差を算出す
る。そして、以下の基準で評価した。 ○:各波長における透過率差が全て−5〜+5%の範囲
にある。 ×:少なくとも1波長において透過率差が全て−5〜+
5%の範囲から外れる。
【0024】(3)剥離強度 フィルムの離形層面にポリエステル粘着テープ(ニット
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
した後、離形層と粘着テープとの剥離力を引張り試験機
にて測定した。
【0025】(4)残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。次に新しい前記ポリエステル粘着テー
プをサンプルフィルムの離形層面に5kgの圧着ローラ
ーで圧着し30秒間維持した後粘着テープを剥がした。
そして、この剥がしたポリエステル粘着テープを前記ス
テンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接着
力(f)とした。得られた基礎接着力(f0)と残留接
着力(f)とから下記式を用いて残留接着率を求めた。 残留接着率(%)=(f/f0)×100
【0026】(5)検出適性 光源として標準光AおよびC、レーザー発信源としてア
ルゴンレーザー(スペクトラフィジック社製、波長:5
14.5nm、)、ルビーレーザー(アポロ社製、波
長:694nm)、YAGレーザー励起色素レーザー
(コンテニュアム社、可変波長域:420〜560nm
(THG励起)、550〜740nm(SHG励起)の
計6つの光源または発信源のランプまたはレーザーを使
用した検出機を使用し、離形フィルム上に樹脂シートを
設けた積層体の欠点検査を行った結果、いずれの検出機
に対しても検査が可能であれば○、1つでも検査できな
かった場合を×と評価した。
【0027】[実施例1]共重合ポリエステル樹脂80
部(固形分比、以下同様)、メチロール化メラミン樹脂
(住友化学工業(株)製;SUMIMAL M−40
W)15部、界面活性剤(日本油脂(株)製NS−20
8.5)5部を混合し、20重量%水溶液に調製した
後、カーボンブラック水分散体(御国色素(株)製HM
K−#7360)をカーボンブラックとして着色層中で
6.5重量%になるように添加し着色層用の塗工液を作
成した。次いで、0.2μmの酸化けい素0.1%を含
む厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムに着色層用の塗液を7g/m2(塗液量ベー
ス)の塗布量で塗布し、160℃、1分間加熱乾燥およ
び硬化反応を行なわせ帯電防止層を形成させた。次に、
付加反応型のシリコーン樹脂(信越化学工業(株)製;
KS−778、固形分30%トルエン溶解液)100重
量部と、白金触媒(信越化学工業(株)製;PL−50
T)1重量部とをトルエンに溶解して、全体の固形分が
3重量%のトルエン溶液(離形層塗設用)を調製した。
そして、フィルムの着色層とは反対面に離形層塗設用塗
液を6g/m2(塗液量ベース)の塗布量で塗布し、ド
ライヤー内で160℃、30秒間加熱乾燥および付加重
合反応を行なわせ離形フィルムを作成した。この離形フ
ィルムの性能を表1に示す。
【0028】[実施例2]実施例1で用いたカーボンブ
ラック水分散体をカーボンブラックとして着色層中で1
0重量%になるように添加し着色層用の塗工液を作成し
たほかは実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成し
た。この離形フィルムの性能を表1に示す。
【0029】[実施例3]実施例1で用いたカーボンブ
ラック水分散体をカーボンブラックとして着色層中で3
重量%になるように添加し着色層用の塗液を作成したほ
かは実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの性能を表1に示す。
【0030】[実施例4]共重合ポリエステル樹脂(日
立化成工業(株)製エスペル1510)70部、メラミ
ン樹脂(三和ケミカル(株)ニカラックNS−11)3
0部に、黒色無機顔料としてピグメント・ブラック26
(Fe−Cu−Mn複合酸化物、C.I.77494)
を12部加え、メチルエチルケトンとトルエンの混合溶
剤(比率1/1)で濃度30%となるように調製し、こ
の混合溶液をサンドグラインダーミル(分散機)を用い
て顔料の平均粒径が0.5μmになるように分散し着色
塗工液を得た。得られた塗工液の固形分濃度は25%で
あり、この塗工液に硬化促進触媒としてp−トルエンス
ルホン酸を樹脂成分100部に対し、2.5部を加えた
後、7g/m2で実施例1と同じ方法で塗布した。ま
た、長鎖アルキル基を持つ離形剤としてポリエチレンイ
ミンオクタデシルカルバメート(日本触媒株式会社製、
RP−20)を着色層の反対面に離形層として厚みが
0.1μmになるように塗布し150℃で30分加熱し
離形フィルムを作成した。この離形フィルムの性能を表
1に示す。
【0031】[実施例5]実施例4で用いた黒色無機顔
料の量を25部にした以外は実施例4と同様にして離形
フィルムを作成した。この離形フィルムの性能を表1に
示す。
【0032】[実施例6]実施例4で用いた黒色無機顔
料の量を4部にした以外は実施例4と同様にして離形フ
ィルムを作成した。この離形フィルムの性能を表1に示
す。
【0033】[比較例1]着色層を設けないこと以外は
実施例1と同様にして離形フィルムを作成した。この離
形フィルムの特性を表1に示す。
【0034】[比較例2]実施例4の黒色無機顔料を有
機錯体塩タイプの黒色染料(日本化薬(株)製Kaya
set Black K−R)12部に変更した以外、
実施例4と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離
形フィルムの特性を表1に示す。
【0035】
【表1】 ------------------------------------------------------------------ 全光線透過率 透過率変動 剥離強度 残留接着率 検出適性 % g/25mm % ------------------------------------------------------------------ 実施例1 49 ○ 6 96 ○ 実施例2 27 ○ 6 95 ○ 実施例3 73 ○ 6 95 ○ 実施例4 52 ○ 20 99 ○ 実施例5 74 ○ 23 100 ○ 実施例6 27 ○ 21 99 ○ 比較例1 89 ○ 6 96 × 比較例2 53 × 6 97 × −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、あらゆる波長の可視光
を用いたオンライン検査装置に対して、検査適性に優れ
た離形フィルムを得ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの片面に離形層を
    設け、その反対面に顔料および染料から選ばれる1種以
    上の着色剤および有機樹脂を含む着色層を設けた離形フ
    ィルムであって、該フィルムは全光線透過率が25〜7
    5%、かつ400〜800nmの波長領域の各波長にお
    ける透過率の振れ幅が−5〜+5%であることを特徴と
    する離形フィルム。
  2. 【請求項2】 有機樹脂が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
    脂および繊維素性樹脂から選ばれた1種以上である請求
    項1記載の離形フィルム。
  3. 【請求項3】 着色剤がカーボンブラックである請求項
    1または2記載の離形フィルム。
  4. 【請求項4】 着色剤が金属化合物である請求項1また
    は2記載の離形フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムがポリエチレンテ
    レフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナ
    フタレートフィルムである請求項1〜4のいずれかに記
    載の離形フィルム。
  6. 【請求項6】 樹脂シート成形用キャリヤーフィルムに
    用いる請求項1〜5のいずれかに記載の離形フィルム。
  7. 【請求項7】 樹脂シート保護用キャリヤーフィルムに
    用いる請求項1〜5のいずれかに記載の離形フィルム。
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