JP2008151996A - 光学フィルター用積層プラスチックフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、ディスプレイ面への密着力を高め、また、ディスプレイ面に静電気による、塵埃付着を避けるための十分な帯電防止性能を持ち、同時に添加色素の分散ムラ、厚みムラによる色ムラがなく、画像の明晰性を高める光学フィルター用積層プラスチックフィルムを提供することにある。
【解決手段】 プラスチックフィルム(1)の片面(A)に、反射防止層を設け、該反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルム(I)である光学フィルター用積層プラスチックフィルムとする。
【選択図】なし
【解決手段】 プラスチックフィルム(1)の片面(A)に、反射防止層を設け、該反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルム(I)である光学フィルター用積層プラスチックフィルムとする。
【選択図】なし
Description
本発明は、ディスプレイ装置に好適な光学フィルター用積層プラスチックフィルムに関する。
従来、ガラス製の平面陰極線管(以下CRTと表す)、プラズマディスプレイパネル(以下PDPと表す)、液晶ディスプレイパネル(以下LCDと表す)および電界放出型ディスプレイ(以下FEDと表す)等の表示装置には、破損したときの飛散防止あるいはガラス表面の光学的性質の改善等の目的のために、その表示面にプラスチックフィルムを貼り合わせることが行なわれている。そして、そのプラスチックフィルムには、一般に、その表面保護、帯電防止および視認性向上等を目的に、ハードコートフィルム等の積層プラスチックフィルムが用いられている。
積層プラスチックフィルムの帯電防止機能付与には、例えば、金属酸化物などの蒸着加工で透明性が高い導電性薄膜を形成することにより、静電気による粉塵付着を高いレベルで防止する方法があるが、蒸着工程は生産性が劣る等の理由からコストが高く、しかも耐擦傷性が十分でないという問題があった。
プラスチックフィルムに帯電防止機能を有する塗剤をコーティングする手法もあり、樹脂成分に導電性金属酸化物粒子を分散し、コーティングし被膜を形成する方式が知られている。
また、近年ディスプレイは大画面表示が主流となり、次世代の大型表示デバイスとしてPDPが一般的になってきており、同様に次世代のディスプレイとしてFEDが大きく注目されているが、これらには外部からの光(例えば、室内灯等の光)が、ディスプレイパネル表面(映像表示部分)で反射し、画像の明晰性、視認性を著しく阻害するとの問題があった。
このような問題に対し、表面に反射防止機能を持った積層プラスチックフィルムをガラス面に貼合する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法でも色補正は必須であり、このため粘着層、帯電防止層に色素を混ぜ込んで、色補正層を形成する方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、色補正を目的とする着色剤を混ぜ込んだ粘着剤を加工した着色粘着層は、ガラス、及びフィルムに対する接着力が透明粘着層に比べ低下が著しく、また帯電防止層、に色素を混ぜ込んだ場合は帯電防止性を低下させ、積層体としての帯電防止特性を損なう問題があった。このことより、ディスプレイパネルの寿命、もしくは、ディスプレイパネルの組立工程における作業性に問題があった。
特開2006−189784公報
ディスプレイ面への密着力を高め、また、ディスプレイ面に静電気による、塵埃付着を避けるための十分な帯電防止性能を持ち、同時に添加色素の分散ムラ、厚みムラによる色ムラがなく、画像の明晰性を高める光学フィルター用積層プラスチックフィルムを得る。
本発明は、下記の光学フィルター用積層プラスチックフィルムである。
プラスチックフィルム(1)の片面(A)に、反射防止層を設け、該反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルム(I)である光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
本発明は、プラスチックフィルム(1)の片面(A)に、反射防止層を設け、該反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルム(I)である光学フィルター用積層プラスチックフィルムである。
積層フィルム(I)について説明する。
本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムでは、積層フィルム(I)で用いるプラスチックフィルムは、溶融製膜もしくは溶液製膜可能なフィルムが好適に用いられる。その具体例としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、アセテート、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができる。これらの内、特に透明性、機械的強度、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂からなるフィルムが好ましい。
プラスチックフィルムを光学フィルター用途に用いるためには、光線透過率が高く、ヘイズ値が低いことが好ましいため、ポリエステル、アセテートおよびアクリル系樹脂より選ばれた少なくとも1種からなるフィルムが好ましい。透明性、ヘイズ値、機械特性、フィルム単体での屈折率の点から、特にポリエステルからなるフィルムが好ましく用いられる。本発明で好ましく用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレートなどが挙げられる。これらの2種以上が混合されたものであってもよい。
また、本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムの積層フィルム(I)で用いられるプラスチックフィルムは、2層以上の積層構造の複合体フィルムであっても良い。
本発明の積層フィルム(I)で用いられるプラスチックフィルムの厚みは、本発明のハードコートフィルムが使用される用途に応じて適宜選択されるが、機械的強度やハンドリング性などの点から、好ましくは25〜250μm、より好ましくは75〜188μmであり、もっとも好ましいのは、100μmである。
本発明の積層フィルム(I)での反射防止層は、好ましくは、プラスチックフィルム(1)に、ハードコート層を設け、次いで、高屈折率層次いで、低屈折率層を積層した3層よりなる。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に設けられるハードコート層としては、好ましくは、アクリル樹脂層、エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層、シリコーン樹脂層等を挙げることができ、通常、その厚さは、1〜50μm、好ましくは、1〜10μmであり、さらに好ましくは1〜5μmである。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に、好ましく設けられるハードコート層は、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のいずれでもよいが、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に、好ましく設けられるハードコート層に用いられる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂などを挙げることができる。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に、好ましく設けられるハードコート層に用いられる紫外線硬化性樹脂は、例えば、炭素、炭素二重結合等の光重合性基を有するモノマー及び/又はオリゴマー(好ましくは(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマー)、そして光重合開始剤等を含むものである。上記モノマー及び/又はオリゴマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N一ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシー3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジプロポキシジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー類;ポリオール化合物(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチルー2−ブチルー1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類、前記ポリオール類とコハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸又はこれらの酸無水糖類との反応物であるポリエステルポリオール類、前記ポリオール類とε−カプロラクトンとの反応物であるポリカプロラクトンポリオール類、前記ポリオール類と前記、多塩基酸又はこれらの酸無水物類のε−カプロラクトンとの反応物、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等)と有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4’−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2’,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンー1,4−ジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等)の反応物であるポリウレタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類等を挙げることができる。これら化合物は1種又は2種以上、混合して使用することができる。特にウレタンアクリレート、アクリレートモノマーの混合物が好ましい。これらの紫外線硬化性樹脂を、熱重合開始剤とともに用いて熱硬化性樹脂として使用してもよい。ハードコート層とするには、上記の紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)の内、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の硬質の多官能モノマーを主に使用することが好ましい。
紫外線硬化性樹脂の光重合開始剤として、紫外線硬化性樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。
これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のような安息香酸系又は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみの1種または2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)が好ましい。光重合開始剤の量は、樹脂組成物に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。ハードコート層は、透明基板より屈折率が低いことが好ましく、上記紫外線硬化性樹脂を用いることにより一般に基板より低い屈折率を得られやすい。従って、透明基板としては、PET等の高い屈折率の材料を用いることが好ましい。このため、ハードコート層は、屈折率を1.60以下にすることが好ましい。
本発明の積層フィルム(I)での反射防止層は、好ましくは、プラスチックフィルム(1)に、ハードコート層を設け、次いで、高屈折率層、次いで、低屈折率層を積層した3層よりなる。
本発明の積層フィルム(I)での反射防止層において、低屈折率層の屈折率が1.42以下であることが好ましく、かつ、低屈折率層と高屈折率層の屈折率差が0.15以上であることが好ましい。
低屈折率層の屈折率は、1.25〜1.42であることが、より好ましく、さらに好ましくは1.30〜1.38である。
低屈折率層は、一例として、シランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂を含むことが好ましい。
シランカップリング剤成分としては、一般式
R(1)aR(2)bSiX4−(a+b)
で表される化合物ないしはその加水分解生成物である。ここで、R(1)aR(2)bは各々アルキル基、アルケニル基、アリル基、またはハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基、ないしシアノ基を有する炭化水素基である。Xはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲン基ないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な置換基である。a、bは各々0、1または2であり、かつa+bが1、2または3である。
R(1)aR(2)bSiX4−(a+b)
で表される化合物ないしはその加水分解生成物である。ここで、R(1)aR(2)bは各々アルキル基、アルケニル基、アリル基、またはハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基、ないしシアノ基を有する炭化水素基である。Xはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲン基ないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な置換基である。a、bは各々0、1または2であり、かつa+bが1、2または3である。
アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂は、一般式
R(3)cR(4)dSiX4−(a+b)
で表される化合物ないしはその加水分解物生成物である。ここでR(3)cR(4)dは各々フッ素置換したアルキル基、アルケニル基、アリル基、メタクリルオキシ基、ないし(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素基である。Xはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲン基ないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な置換基である。c、dは、0、1、2または3であり、かつc+dが1、2または3である。
R(3)cR(4)dSiX4−(a+b)
で表される化合物ないしはその加水分解物生成物である。ここでR(3)cR(4)dは各々フッ素置換したアルキル基、アルケニル基、アリル基、メタクリルオキシ基、ないし(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素基である。Xはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲン基ないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な置換基である。c、dは、0、1、2または3であり、かつc+dが1、2または3である。
本発明の積層フィルム(I)での反射防止層は、好ましくは、低屈折率層を形成する隙に、さらに必要に応じて、例えば、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、レベリング剤等の各種添加剤を含有してもよい。
また本発明の積層フィルム(I)での反射防止層の低屈折率層には、硬度を高めるために、シリカ微粒子を併用しても構わない。シリカ微粒子成分は、乾式シリカ、湿式シリカ、コロイド状に分散したシリカ微粒子等が挙げられるが、粒度分布が揃っている球状シリカ微粒子を含有させるのが好ましい。該シリカ微粒子の粒径は平均1次粒子径(球相当径:BET法)が0.001〜0.2μmのものが一般に使用できるが、好ましくは0.005〜0.15μmの粒子径のものが用いられる。これら微粒子を含有させることにより、低屈折率層の表面は、微粒子に由来する凹凸を有する。この凹凸により、干渉による反射防止だけでなく、散乱による反射防止効果も加わることで、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルを全体に低反射率化させることが可能となる。
積層フィルム(I)での反射防止層の低屈折率層の表面粒さは、中心線平均粒さRaが0.5〜15.0nmが好ましく、さらに最大高さRmaxが5〜150nmが好ましい。RaおよびRmaxがこの範囲より低いと散乱による反射防止効果が少なくなり、逆にこの範囲を超えると、ヘイズや耐擦傷性が悪くなり、また指紋が拭き取りにくくなるので好ましくない。
積層フィルム(I)での反射防止層において、低屈折率層の低屈折率化の方法として、シリカ微粒子を含有する組成中に気泡を含有させることも好ましい。この場合、低屈折率層の空隙率が5%以上であることが好ましく、さらには10%以上であることが好ましい。気泡を含有させる方法としては、コーティング膜を乾燥時に発泡させる方法、有機粒子や無機粒子を含有させておき、乾燥持の硬化収縮を利用して粒子界面でボイドを形成する方法、中空もしくは気泡を内在する有機粒子や無機粒子を配合する方法などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
なお、空隙率を制御して屈折率をコントロールするという点からは、中空もしくは気泡を内在する有機粒子や無機粒子を配合する方法が好ましい。特に、前記シリカ微粒子として、多孔質状、もしくは、中空状シリカ微粒子を用いることが好ましい。その場合、微粒子の空隙率としては、5%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましい。このような中空粒子の例としては、例えば、特開2001−233611号公報、J.Am.Chem.soc.2003,125,316−317などの公知文献に記載がある。また、粒子径の異なる粒子を組み合わせることで、さらに、中空粒子の濃度を増加させて、屈折率を下げることができる。
また、積層フィルム(I)での反射防止層において、低屈折率層を形成する場合には、シランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂、もしくは、あらかじめこれらの混合物を共重合させたもの、および必要に応じて、シリカ微粒子を含有する組成物を、メタノールやエタノール、イソプロピルアルコール、n一ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシー2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、イソプロピルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセチルアセトン、アセチルアセトンから選ばれる少なくとも1種以上の溶剤に分散させた液を、塗布した後、乾燥・硬化させ、低屈折率層を形成する方法をとることが好ましい。これにより、耐擦傷性を高くすることができる。この場合の溶剤の量は、必要とする組成物の粘度、目的とする硬化被膜の厚さ、乾燥温度条件などにより適宜変更できる。通常は、塗布液中の有効成分であるシランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂、シリカ微粒子等の構成成分の合計量1重量部に対して、好ましくは0.05〜100倍重量部、より好ましくは0.1〜50倍重量部、さらに好ましくは、1〜40倍重量部の溶剤を用いる。
積層フィルム(I)での反射防止層において、低屈折率層を形成する場合には、硬化触媒としては、シランカップリング剤の縮合反応を促進するものが好ましく、このようなものとして酸化合物を挙げることができる。これらの中でルイス酸化合物が好ましい。ルイス酸化合物の例として、アセトアセトキシアルミニウム等の金属アルコキシドや金属キレートを挙げることができる。この硬化触媒の量は、適宜決定することができるが、例えば、シランカップリング剤100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部である。低屈折率層の構成比としては固形分比で、シランカップリング剤が0.2〜0.4、アルコキシシリル基を有するフッ素樹脂が0.2〜0.4、シリカ微粒子が0.2〜0.6であることが反射率などの光学特性、表面硬度などの点からも好ましい。また、塗膜表面のF元素とSi元素との原子比がF/Siが0.5〜5.0であり、さらには0.7〜3.0であることが耐擦傷性と防汚性の点から好ましい。原子比はEledron Spedroscopy for Chemica1 Analysis (ESCA分析)により求めることができる。
本発明の積層フィルム(I)での反射防止層では、高屈折率層の屈折率は1.50〜1.70であることが好ましく、さらに好ましくは、1.55〜1.69である。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に、好ましく設けられる高屈折率層は、樹脂成分に、(メタ)アクリレート化合物が用いることが好ましい。
高屈折率層に用いられる(メタ)アクリレート化合物は、活性光線照射によりラジカル重合し、形成される膜の耐溶剤性や硬度を向上させるため好ましく、さらに、(メタ)アクリロイル基が分子内に2個以上の多官能(メタ)アクリレート化合物は、耐溶剤性等が向上するので特に好ましい。例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
高屈折率層に用いられる樹脂成分には、金属化合物粒子の分散性を向上させるため、カルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物が使用できる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
高屈折率層に用いられる樹脂成分には、金属化合物粒子の分散性を向上させるため、カルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物が使用できる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層は、好ましくは、表面抵抗値1014Ω/□以下である。
本発明の積層フィルム(I)の反射防止層は、好ましくは、帯電防止機能をもつ。反射防止層に帯電防止機能を付与する為、反射防止層は、ITO,ATO,Sb2O3,SbO2,ln2O3,SnO2,ZnO,AlをドープしたZnO、TiO2等の導電性金属酸化物微粒子(無機化合物)が分散した層とすることが好ましい。金属酸化物微粒子としては、平均粒径10〜10000nm、好ましくは10〜50nmのものが好ましい。膜厚は一般に10〜1000nmの範囲、好ましくは60〜120nmである。
以上記述した本発明の積層フィルム(I)での反射防止層において、好ましく用いられる帯電防止機能を持つ3層からなる反射防止層の形成方法は、好ましくは、コーティング法によることができる。プラスチックフィルムに連続的にコーティングする際のコーティング方法としては、グラビアロールで直接コーティング液を支持体にコーティングするダイレクト方式をとる。
コーティングに用いるグラビアロールとしては、特に限定されないが、メッシュ10〜300/cm、深さ5〜500μmのものを好ましく使用することができる。メッシュ300/cm以下、深さ5μm以上とすることにより、塗膜の湿潤膜厚が薄くなり過ぎることを避け塗膜形成を容易にすることができ、またコーティング液の供給不足による塗膜の欠陥の発生を避けることができる。またメッシュ10/cm以上、深さ500μm以下とすることにより、コーティング液の過剰供給を防ぎ、グラビアロール又はオフセットロールと支持体との間にコーティング液の液溜りが生じることを防ぎ、塗面の均一性を高めると共に液状成分の蒸発を容易にすることができる。しかしながら、メッシュ及び深さが前記規定の範囲外であっても、許容しうる本発明の効果を得ることができる。
グラビアロール表面のセルの形状は特に限定されず、ピラミッド型、格子型、斜線型等いずれの形状のセルを有するグラビアロールでも使用することができる。
コーティングする際のグラビアロールの回転方法はコーティング方向に対して正回転、逆回転のいずれであってもよい。支持体のコーティング速度に対するグラビアロールの回転速度の比は0.001〜500であることが好ましい。速度比を0.001以上とすることにより塗膜の湿潤膜厚が薄くなり過ぎることを避けることができ、またコーティング液の供給不足による塗膜の欠陥の発生を避けることができる。速度比を500以下とすることによりコーティング液の過剰供給を防ぎ、グラビアロール又はオフセットロールと支持体との間にコーティング液の液溜りが生じることを防ぎ、塗面の均一性を高めると共に液状成分の蒸発を容易にすることができる。支持体のコーティング速度に対するグラビアロールの回転速度の比が0.001〜500以外であっても問題はない。
また、塗液に紫外線硬化性樹脂を使用しているため、コーティング後、オーブンにて溶媒を揮発させた後、紫外線を照射して硬化することにより密着性の向上、膜の硬度の上昇という効果が得られる。紫外線硬化の場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等を挙げることができる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数秒〜数分程度である。また、硬化促進のために、予め積層体を40〜120℃に加熱し、これに紫外線を照射してもよい。
たとえば、以上の工程により、帯電防止機能を持った反射防止膜を持つ本発明の積層フィルム(I)を得る事ができる。
本発明の積層フィルム(I)では、反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層する。また本発明の積層フィルム(I)では、好ましくは、低屈折率層をコーティング後、塗工面保護のため、塗工面乾燥後、粘着付フィルムを塗工面に貼合する。
本発明の積層フィルム(I)では、プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層を積層する。本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層は、優れた光学特性として、適度な明るさと、高いコントラストそして鮮やかな色調等が得られるようにするため、好ましくは、反射防止機能を付与した基材フィルムの背面に色補正を目的とした着色層を設けるため、熱硬化性樹脂に、顔料、色素(染料)等を含有させた塗液をコーティングする。
本発明の積層フィルム(I)は、好ましくは、550〜600nmにかけて、透過率スペクトルの波長範囲において極小値を有するカラーフィルター層を形成する。本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層は、550〜600nmの透過率が、好ましくは50〜80%、特に好ましくは60〜75%である。
550〜600nmにかけて、透過率スペクトルに極小値を有する為には、波長選択吸収色素を樹脂に混ぜ合わせる事が好適である。波長吸収色素としては、550から600nmの範囲に極大吸収波長を有する色素が好ましく、さらに好ましくは、565から585nmの範囲に極大吸収波長を有する色素が好ましい。色補正を目的とするカラーフィルター層の極大吸収波長における透過率は50%以上80%以下、より好ましくは60%以上75%以下にすることが好ましい。着色層の透過率は、島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、カラーフィルター層を形成したフィルムの波長領域380nm〜780nmにおける透過スペクトルを測定し、極大吸収波長における透過率を求める。その透過率を、予め測定しておいたカラーフィルター層を形成する前のフィルムの極大吸収波長における透過率で除することで、カラーフィルター層の極大吸収波長における透過率を求めた。
550〜600nmにかけて、透過率スペクトルに極小値を有する為には、波長選択吸収色素を樹脂に混ぜ合わせる事が好適である。波長吸収色素としては、550から600nmの範囲に極大吸収波長を有する色素が好ましく、さらに好ましくは、565から585nmの範囲に極大吸収波長を有する色素が好ましい。色補正を目的とするカラーフィルター層の極大吸収波長における透過率は50%以上80%以下、より好ましくは60%以上75%以下にすることが好ましい。着色層の透過率は、島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、カラーフィルター層を形成したフィルムの波長領域380nm〜780nmにおける透過スペクトルを測定し、極大吸収波長における透過率を求める。その透過率を、予め測定しておいたカラーフィルター層を形成する前のフィルムの極大吸収波長における透過率で除することで、カラーフィルター層の極大吸収波長における透過率を求めた。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層において、使用する波長選択吸収色素は、例えば特開2002−129052号公報に開示されるポルフィラジン色素(別名テトラアザポルフィリン色素)、またはインドレニン系シアニン色素が、耐光性、有機溶剤への溶解性、吸光係数の点から好適に用いられる。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層において、単位面積当たりの樹脂層中の色素の含有量は、遮蔽対象となる特定波長における透過率(あるいは吸光度)の要求値、および用いる色素の吸光係数から求められるが、通常0.001〜0.15g/m2であり、さらには0.01〜0.10g/m2とするのがより好ましい。
本発明の積層フィルム(I)は、好ましくは、全光線透過率70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上有するカラーフィルター層を積層する。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層に用いられる樹脂は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられるが、中でもアクリル樹脂は、実質的に可視光の吸収がなく無色透明であり、耐候性に優れ、有機色素化合物の性能を低下させることのないので好ましく用いられる。アクリル樹脂は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−またはisoプロピル(メタ)アクリレート、n−またはsec−またはtert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、含フッ素(メタ)アクリレート、スチレンから選ばれる数種類の不飽和単量体を共重合して得られるものが好適である。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層に好ましく用いられるアクリル樹脂は、さらには色素の耐光性を向上させるため、紫外線安定性基であるヒンダードアミンを有する不飽和単量体(例えば旭電化工業(株)製 アデカスタブ(登録商標) LA−82、LA−87等)や、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の紫外線吸収基を有する不飽和単量体を共重合したものも好適に用いられる。あるいは、ヒンダードアミン系添加剤(例えば三共ライフテック(株)製 サノール(登録商標)LS−765、LS−2626など)や紫外線吸収剤を重合後の樹脂に添加することも色素の耐光性を向上できる点から好ましい。
アクリル樹脂のガラス転移点は、耐熱性の点から好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃以上であるが、これに限定されるものではない。また、色素への水分の影響を小さくするため、該アクリル樹脂の吸湿性は2%以下であることが好ましい。
さらに、アクリル樹脂は、耐溶剤性を向上させるために架橋しても良く、その場合、脂肪族ジイソシアネートや脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、メラミン等の架橋剤が好適に用いられる。また、前述した易接着層との接着性を向上させるために、シランカップリング剤を添加してもよい。かかるシランカップリング剤としては、不飽和基やエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物が挙げられる。
アクリル樹脂は、色素化合物が溶解可能な有機溶剤に可溶であることが好ましく、すなわち、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等の単体溶媒もしくは2種以上の混合溶媒に溶解して塗料として用いられる。
アクリル樹脂塗料の粘度は、色素化合物を調合する際の作業性を考慮して、50〜5000mPa.sであることが好ましく、アクリル樹脂の固形分濃度は10質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
アクリル樹脂の市販品としては、三菱レイヨン(株)製 ダイヤナール(登録商標) BR−80や日本触媒(株)製 ハルスハイブリッド(登録商標) IR−G205、綜研化学(株)製 フォレット(登録商標) GS−1000などが好適な例として挙げられる。
本発明による積層プラスチックフィルムは、他支持体等と貼合せず、そのままで直接ディスプレイ面に取り付けることを特徴とする。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層に好ましく用いられる色素化合物は、染料または顔料のどちらでも使用することができるが、透明性や可視光の透過率を考慮すると染料を用いるのが好ましい。染料を用いる場合は、アクリル樹脂が可溶である有機溶剤に溶解するものが好ましい。かかる色素化合物は、有機溶剤に溶解後、アクリル樹脂塗料と混合して用いられる。さらに、かかる塗料には、調色用色素、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤などを配合することも好ましい。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層に好ましく用いられる調色用色素は、光学フィルターの色を好みの色に調整するために色補正層に加えられる。かかる調色用色素は、イソインドリノン色素、アントラキノン色素、ジオキサジン色素、アゾ色素、ナフトール色素、キノフタロン色素、アゾメチン色素、ベンズイミダゾロン色素、ペリノン色素、ピランスロン色素、キナクリドン色素、ペリレン色素、フタロシアニン色素、スレン色素等の顔料、またはこれらの顔料を溶剤可溶性にした着色剤、またはこれらの染料などが好適に用いられる。顔料を用いる場合、平均粒子径が0.01〜5μm、さらに好ましくは0.01〜1μmである顔料が好適に使用される。平均粒子径がこの範囲よりも高いと色補正層のヘイズが高くなり好ましくない。逆に、この範囲より小さいものは顔料分散が困難となり好ましくない。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層に好ましく用いられる着色層は、3本リバースコーターや正転またはリバースグラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、ダイコーターなどのコーティング方式により、塗工される。色補正を目的とする着色層の厚みは特に限定されるものではないが、1〜30μmが好ましく、さらには3〜15μmが前記塗料のフィルムへの塗工性の点からより好適である。
本発明での色素添加量は、固形分費0.01〜10%範囲で添加することができるが、塗工溶液の安定特性から0.1〜1%が好ましく、最も好ましくは0.1〜0.5%である。
本発明積層フィルム(I)は、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルムであり、カラーフィルター層と粘着層が独立しているので、他の層の機能を損なうことがない。
本発明の積層フィルム(I)のカラーフィルター層は、より好ましくは、カラーフィルター層がアクリル系樹脂をビヒクルとして、テトラアザポルフィリン色素が固形分比0.05〜30wt%の範囲で含有する。
本発明の積層フィルム(I)は、プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層される。
本発明での粘着層は、3〜50μmの範囲でカラーフィルター層の上に設けることが好ましい。粘着層の厚みは、15〜30μmが好適である。
本発明の積層フィルム(I)では、粘着層は、透明であることが好ましい。
粘着層に使用される粘着剤としては、2つの物体をその粘着作用により接着させるものであれば特に限定されない。粘着剤としては、ゴム系、ビニル重合系、縮合重合系、熱硬化性樹脂系、シリコーン系などを用いることができる。この中で、ゴム系の粘着剤としては、ブタジエン−スチレン共重合体系(SBR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体系(NBR)、クロロプレン重合体系、イソブチレン−イソプレン共重合体系(ブチルゴム)などを挙げることができる。
ビニル重合系の粘着剤としては、アクリル系、スチレン系、酢酸ビニル−エチレン共重合体系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系などを挙げることができる。また、縮合重合系の粘着剤としては、ポリエステル系を挙げることができる。さらに熱硬化樹脂系の粘着剤としては、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ホルマリン樹脂系などを挙げることができる。これらの中でも透明性に優れ、耐候性、耐熱性、耐湿熱性、基材密着性等を考慮すると、アクリル系粘着剤が好適に用いられる。かかるアクリル系粘着剤の具体例としては、綜研化学(株)製 SKダイン(登録商標)1310、1435、SKダイン1811L、SKダイン1888、SKダイン2094、SKダイン2096、SKダイン2137、SKダイン3096、SKダイン1852等が好適な例として挙げられる。
アクリル系粘着剤は、それだけでは凝集力が低いので、架橋剤により架橋させるのが好ましく、かかる架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物などが好適に用いられる。
また、アクリル系粘着剤には、被着体(ガラスや機能フィルム)の材質に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤、シランカップリング剤、金属不活性剤などを適宜添加配合することも好適に行われる。
粘着層は、アルコール等で予め脱脂したガラス板に光学フィルムを貼り合わせた場合の90度におけるフィルム剥離強度が1〜25N/25mmの範囲であるものが好ましく、さらには5〜15N/25mmの範囲が好ましい。剥離強度が、上記値より低いと、粘着力が弱く剥がれやすくなり、逆に剥離強度が、上記値より高いとリワーク性が悪くなるので好ましくない。
粘着層は貼り合わせ工程に供されるまでの間、作業性を考慮して離型フィルムと貼り合わされる。かかる離型フィルムとしては、ポリエステルなどのフィルム基材にシリコーン等の離型剤がコーティングされたフィルムが好適に用いられる。かかる離型フィルムの具体例としては、東レフィルム加工(株)製 セラピール(登録商標)などが挙げられる。
粘着層は、例えば3本リバースコーターや正転またはリバースグラビアコーター、コンマコーター、ダイコーターなどのコーティング方式により、前記離型フィルムの離型層面に塗工され、オーブンで乾燥して成膜した後、光学フィルムに積層する方法が好ましいが、本方法に限定されるものではない。
本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムは、好ましくは、下記の積層フィルム(II)のプラスチックフィルム(2)の他面(D)を、積層フィルム(I)の粘着層面と対向させて粘着剤を介して貼合した積層フィルム(III)である。
本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムは、好ましくは、プラスチックフィルム(2)の片面(C)に、帯電防止層及び粘着層を順次積層し、該粘着層表面をセパレートフィルムで保護した積層フィルム(II)を用いる。
次に、プラスチックフィルム(2)の片面(C)に、帯電防止層及び粘着層を順次積層し、該粘着層表面をセパレートフィルムで保護した積層フィルム(II)について説明する。
プラスチックフィルム(2)は、光学フィルター用途に用いるため、光線透過率が高く、ヘイズ値が低いことが好ましい。プラスチックフィルム(2)は、ポリエステル、アセテートおよびアクリル系樹脂より選ばれた少なくとも1種からなるフィルムが好ましい。透明性、ヘイズ値、機械特性の点から、特にポリエステルからなるフィルムが好ましく用いられる。また、機械的強度やハンドリング性などの点からプラスチックフィルム(2)の厚みは、好ましくは25〜250μm、より好ましくは125〜188μmであり、もっとも好ましいのは188μmである。
積層フィルム(II)では、プラスチックフィルム(2)の片面に、帯電防止層及び粘着層を順次積層する。
積層フィルム(II)の帯電防止層の表面抵抗値が108Ω/□以下であることが好ましい。積層フィルム(II)の帯電防止層は、金属酸化物を含有することが好ましい。金属酸化物の平均粒径は、10〜10000nmが好ましく、さらに10〜100nm、特に10〜50nmが好ましい。
積層フィルム(II)の帯電防止層は、導電性粒子を使用する事が良い。導電性粒子を構成する無機化合物としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等の金属、合金;あるいは酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム−酸化スズ(ITO、いわゆるインジウムドープ酸化スズ)、酸化スズ−酸化アンチモン(ATO、いわゆるアンチモンドープ酸化スズ)、酸化亜鉛一酸化アルミニウム(ZAO、いわゆるアルミニウムドープ酸化亜鉛)等の導電性酸化物等を挙げることができる。特に、ITOが好ましい。
積層フィルム(II)の帯電防止層は、ポリマーを含有する。ポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、含ケイ素樹脂等を挙げることができる。さらに、これらの樹脂のうち熱硬化性樹脂であることが好ましい。
ポリマーは、本発明の積層フィルム(I)の反射防止層に、好ましく設けられるハードコート層に用いられる紫外線硬化性樹脂を用いることが特に好ましい。
帯電防止層中の、紫外線硬化性樹脂等のポリマーと導電性粒子との質量比は、一般に40〜90:60〜10(ポリマー:導電性粒子)、特に50〜80:50〜20が好ましい。
帯電防止層の形成は、例えば、ポリマー(必要により溶剤を用いて)中に上記導電性微粒子を混合等により分散させて塗工液を作製し、この塗工液を、透明基板上に塗工し、適宜乾燥、硬化させる。熱可塑性樹脂を用いた場合は、塗工後乾燥することにより、熱硬化型の場合は、乾燥、熱硬化することにより得られる。紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、塗工後、必要に応じて乾燥し、紫外線照射することにより得られる。
積層フィルム(II)の帯電防止層の厚さとしては、0.01〜5μm、特に0.05〜3μmが好ましい。前記厚さが、0.1μm未満であると、帯電防止機能が充分でないことかあり、一方5μmを超えると、得られるフィルムの透明性を低下させる場合がある。また、帯電防止層も、好ましくは、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層と同様にグラビア塗工によって得ることができ、オーブンにて乾燥後、紫外線を照射することにより、密着性が高い膜を得ることができる。
積層フィルム(II )の厚さは、25μmから250μmが好ましい。
積層フィルム(II )では、好ましくは、帯電防止層の上に粘着層を積層する。該粘着層は、好ましくは、積層フィルム(I)で実施する方法と同一の方法で先述の通り離型フィルムの離型層面に粘着層を形成し、粘着層面と上記フィルムの帯電防止層をラミネートし、ロール状の積層フィルム(II)を得た。
本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムは、好ましくは、積層フィルム(II)のプラスチックフィルム(2)の他面(D)を、積層フィルム(I)の粘着層面と対向させて粘着剤を介して貼合した積層フィルム(III)である。
積層フィルム(III)は、好ましくは、積層フィルム(I)の粘着層面をカバーしていた離型フィルムを剥離しながら、積層フィルム(II)の非粘着層面とを密着させ、連続的にラミネートを行い、ロール状の積層フィルム(III)を得る。ラミネートは通常の圧力貼合方式を用いて行なう事ができる。
積層フィルム(III)の分光透過率は、好ましくは、550nm〜600nmの波長域で極小値を持ち、かつ該極小値が70%以下である。
積層フィルム(III)の反射防止層面の他面は、直接ディスプレイパネルに貼合することができる。
本発明の光学フィルター用積層プラスチックフィルムは、好ましくは、貼合することにより、ディスプレイ装置として用いることができる。
実施例で用いた各特性の測定方法について説明する。
(1)表面抵抗値(単位:Ω/□)
JISK6911(1995年版)に定める評価方法に従って、三菱油化製「ハイレスター」(登録商標)MCP−HT201を用いて、測定した。
(2)光線透過率(単位:%)
JISK7136(2000年版)に定める全光線透過率計(日本電色工業(株)製 NDH−2000)を用いて測定した。
JISK6911(1995年版)に定める評価方法に従って、三菱油化製「ハイレスター」(登録商標)MCP−HT201を用いて、測定した。
(2)光線透過率(単位:%)
JISK7136(2000年版)に定める全光線透過率計(日本電色工業(株)製 NDH−2000)を用いて測定した。
(3)永久粘着力測定(単位:N/25mm)
JISZ0237(2000年版)に定める測定方法に準拠し測定した。
JISZ0237(2000年版)に定める測定方法に準拠し測定した。
(4)外観特性
JISZ8720(2000年版)による標準光源下で目視観察し、色ムラの有無を確認した。
JISZ8720(2000年版)による標準光源下で目視観察し、色ムラの有無を確認した。
(5)総合評価
表面抵抗値、光線透過率、永久粘着力、及び外観特性を総合し、良好を○、不良を×とした。
表面抵抗値、光線透過率、永久粘着力、及び外観特性を総合し、良好を○、不良を×とした。
(実施例1)
厚さ100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラーQT78)の一方の面にシリカ微粒子分散紫外線硬化性樹脂(JSR(株)製 オプスターZ7528)からなるハードコート層形成用塗工液をマイクログラビアコーターで塗工し、オーブンにて乾燥後、紫外線照射して塗工面を硬化させ、厚さ3μmのハードコート層を形成した。
厚さ100μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラーQT78)の一方の面にシリカ微粒子分散紫外線硬化性樹脂(JSR(株)製 オプスターZ7528)からなるハードコート層形成用塗工液をマイクログラビアコーターで塗工し、オーブンにて乾燥後、紫外線照射して塗工面を硬化させ、厚さ3μmのハードコート層を形成した。
次いで、このハードコート層の上に平均粒経50nmのATO微粒子を分散させた紫外線硬化性樹脂(日本化薬(株)製、HRA−196)をハードコート層と同様にマイクログラビアコーターで塗工、乾燥後、紫外線を照射して硬化させ、厚さ0.1μmの高屈折率層を形成した。
さらに高屈折率層の上に、メチルトリメトキシシラン 95.2質量部、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン65.4質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル300質量部、イソプロピルアルコール100質量部に溶解した。この溶液に、数平均粒子径50nmの外殻の内部に空洞を有するシリカ微粒子分散液(触媒化成工業製 スルーリア(登録商標)、イソプロパノール分散型、固形分濃度20.5%)297.9質量部、水54質量部およびギ酸1.8質量部を、撹拌しながら、反応温度が30℃を越えないように滴下した。滴下後、得られた溶液をバス温40℃で2時間攪拌し加水分解反応を完結させた。その後、溶液をバス温85℃で2時間加熱し、内温を80℃まで上げて、1.5時間加熱して脱水縮合した後、室温まで冷却し、ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液に、アルミニウム系硬化剤として、アルミニウムトリス(アセチルアセテート)(川研ファインケミカル製「アルミキレートA(W)」)4.8質量部をメタノール125質量部に溶解したものを添加し、さらにイソプロピリアルコール1500質量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテル250質量部を添加して、室温にて2時間撹拌し、低屈折率層用塗料を作製し、マイクログラビアコーターにて塗工し、乾燥させ0.1μmの低屈折率層を形成し、反射防止機能を付与したフィルムを作成した。
また、低屈折率層塗工時に、塗工面の保護のため、塗工、乾燥後、微粘着PETフィルム(商品名E−MASK IP300:日東電工(株)製)を貼合した。
このフィルムの裏面に、578nmに極大吸収を有するテトラアザポルフィリン色素(山田化学工業製 TAP−5)を1.74質量部、さらに、調色用色素として、日本化薬製 KAYASET(登録商標) Yellow0.15質量部、同Green0.17質量部をメチルエチルケトン1000質量部に添加し攪拌溶解させた。この溶液をアクリル樹脂バインダー(日本触媒製 ハルスハイブリッド(登録商標)、IR−G205、固形分濃度29%)2000質量部と攪拌混合して色補正層用塗料をダイ方式にてコーティングし、塗布厚10μmの色補正層を形成した。
さらに、離型フィルムの離型面にアクリル系粘着剤(綜研化学(株)製、SKダイン1310)を酢酸エチル、トルエン、MEKにて希釈した塗液をダイ方式にてコーティングし、上記の色補正機能付きの反射防止フィルムの着色層にラミネートし、粘着層の厚みが20〜25μmロール状の構成体(I)を作成した。
次に、厚さ188μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーU34)に平均粒経30nmのITO微粒子と紫外線硬化性樹脂を8:2の割合で分散させたハードコート層をマイクログラビアコーターで塗工、乾燥後、紫外線を照射して硬化させ、厚さ0.1μmの帯電防止層を形成した。
次に、離型フィルムの離型面にアクリル系粘着剤 綜研化学(株)製 SKダイン1310を酢酸エチル、トルエン、MEKにて希釈した塗液をダイ方式にてコーティングし、上記の帯電防止機能付き188μmのPETフィルムの帯電防止層にラミネートし、粘着層の厚みが20〜25μmのロール状の構成体(II)を作成した。
積層フィルム(I)の粘着層を保護する離型フィルムを剥がしながら、積層フィルム(II)の未処理面をラミ圧力2Kg以上で密着させながらラミネートし、ロール状の積層フィルム(III)を得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(実施例2)
カラーフィルター層に塗工する塗料の配合をテトラアザポルフィリン色素(山田化学工業製 TAP−5)を1.79質量部、日本化薬製 KAYASET(登録商標) Yellow0.20質量部、同Green0.22質量部をメチルエチルケトン1000質量部に添加し攪拌溶解させた。この溶液をアクリル樹脂バインダー(日本触媒製 ハルスハイブリッド(登録商標)、IR−G205、固形分濃度29%)2000質量部と攪拌混合して作成した色補正層用塗料以外は実施例1と同様にして、実施例2の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例1)
カラーフィルター層を積層しなかったこと以外は実施例1と同様に積層フィルム(III)を作成し、その積層フィルム(III)とガラスとを貼り合せる粘着層に色補正を目的とし、実施例1にて添加している色素を、透過色が実施例1と合うように添加量を調整し、色補正層を形成して比較例1の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例2)
カラーフィルター層を積層しなかったこと、積層フィルム(II)の帯電防止層に、実施例1にて添加している色素を、透過色が実施例1と合うように添加量を調整し、色補正層を形成した事以外は実施例1と同様にして積層フィルム(III)を作成し、比較例2の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例3)
実施例1と同じカラーフィルター層を持つ積層プラスチックフィルムと、ガラスを貼り合せる粘着層の厚みが10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
カラーフィルター層に塗工する塗料の配合をテトラアザポルフィリン色素(山田化学工業製 TAP−5)を1.79質量部、日本化薬製 KAYASET(登録商標) Yellow0.20質量部、同Green0.22質量部をメチルエチルケトン1000質量部に添加し攪拌溶解させた。この溶液をアクリル樹脂バインダー(日本触媒製 ハルスハイブリッド(登録商標)、IR−G205、固形分濃度29%)2000質量部と攪拌混合して作成した色補正層用塗料以外は実施例1と同様にして、実施例2の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例1)
カラーフィルター層を積層しなかったこと以外は実施例1と同様に積層フィルム(III)を作成し、その積層フィルム(III)とガラスとを貼り合せる粘着層に色補正を目的とし、実施例1にて添加している色素を、透過色が実施例1と合うように添加量を調整し、色補正層を形成して比較例1の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例2)
カラーフィルター層を積層しなかったこと、積層フィルム(II)の帯電防止層に、実施例1にて添加している色素を、透過色が実施例1と合うように添加量を調整し、色補正層を形成した事以外は実施例1と同様にして積層フィルム(III)を作成し、比較例2の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
(比較例3)
実施例1と同じカラーフィルター層を持つ積層プラスチックフィルムと、ガラスを貼り合せる粘着層の厚みが10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の積層プラスチックフィルムを得た。各物性の測定結果については表1に表す。
Claims (9)
- プラスチックフィルム(1)の片面(A)に、反射防止層を設け、該反射防止層表面を粘着フィルムで保護し、さらに該プラスチックフィルム(1)の他面(B)に、カラーフィルター層及び粘着層を順次積層した積層フィルム(I)である光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- プラスチックフィルム(2)の片面(C)に、帯電防止層及び粘着層を順次積層し、該粘着層表面をセパレートフィルムで保護した積層フィルム(II)のプラスチックフィルム(2)の他面(D)を、積層フィルム(I)の粘着層面と対向させて粘着剤を介して貼合した積層フィルム(III)である光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 積層フィルム(I)がカラーフィルター層を持ち、該カラーフィルター層がアクリル系樹脂をビヒクルとして、テトラアザポルフィリン色素が固形分比0.05〜30wt%の範囲で含有する請求項1または2に記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム
- 積層フィルム(I)の反射防止層の表面抵抗値1014Ω/□以下であり、かつ積層フィルム(II)の帯電防止層の表面抵抗値が108Ω/□以下である請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 積層フィルム(I)の厚さが、25μmから250μmであり、積層フィルム(II )の厚さが、25μmから250μmである請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 積層フィルム(II)の帯電防止層が5〜50nmの平均粒子径を持つ金属酸化物を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 積層フィルム(III)の分光透過率が550nm〜600nmの波長域で極小値を持ち、かつ該極小値が70%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 積層フィルム(III)の反射防止層面の他面を直接ディスプレイパネルに貼合する事を特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルム。
- 請求項1〜8記載の光学フィルター用積層プラスチックフィルムを貼合した、ディスプレイ装置。
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