JP2001000968A - 膜モジュールを利用した高度浄水処理方法 - Google Patents

膜モジュールを利用した高度浄水処理方法

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JP2001000968A
JP2001000968A JP11172918A JP17291899A JP2001000968A JP 2001000968 A JP2001000968 A JP 2001000968A JP 11172918 A JP11172918 A JP 11172918A JP 17291899 A JP17291899 A JP 17291899A JP 2001000968 A JP2001000968 A JP 2001000968A
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hollow fiber
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fiber membrane
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Atsuo Kumano
淳夫 熊野
Kazunari Marui
一成 丸井
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜モジュールを利用した高度浄水処理におい
て、膜モジュールの設置スペースを削減できる高度浄水
処理方法を提供する。 【解決手段】 低分子量有機物の除去が可能で高透水性
の中空糸膜を用いた膜モジュールを用いて膜ろ過処理す
ることを特徴とする高度浄水処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道の浄水処理工
程での高度浄水処理方法の改良に関するものである。さ
らに詳細に述べれば、低分子量有機物の除去が可能で、
高透水性の中空糸膜からなる膜モジュールを用いること
により、従来の、凝集・沈殿・砂濾過や精密ろ過膜、限
外ろ過膜では十分除去できなかった、消毒副生成物の前
駆物質などの溶解性物質を除去する際、その膜モジュー
ルの設置スペースを小さくすることを可能にすることを
目的とする高度浄水処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環境悪化に伴い水源が汚染され、トリハ
ロメタンに代表される消毒副生成物の前駆物質や農薬な
どの微量有害物質が問題となっている。そのため、オゾ
ン・活性炭処理による高度浄水処理が進められている。
また、膜ろ過法として、ナノろ過膜、低圧逆浸透膜を用
いて膜ろ過することにより、上記有害物質を除去するこ
とも検討され、また一部では実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな、オゾン・活性炭処理による高度浄水処理方法で
は、運転管理が容易ではなく、また、活性炭処理は実質
的には生物活性炭処理となり低水温時は処理効果が小さ
くなるなどの問題が指摘されている。これに対し、膜ろ
過法では運転管理が容易で、自動化も可能であるため、
ナノろ過膜を中心に検討がなされており、また一部では
実用化されている。しかし、それらのほとんどが複合膜
からなる平膜であり、膜面積あたりの透水性能が大きい
ものの、膜モジュールあたりの膜面積が小さいため設置
スペースが小さくならない。一方、膜モジュール当りの
膜面積が大きい中空糸膜も検討されているが、膜面積あ
たりの透水性能が小さく、膜モジュールあたりの膜面積
が大きくとも、設置スペースは小さくならないのが実情
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、低分子量の有機物の除去が可能で
しかも高透水性の中空糸膜からなる膜モジュールを用い
ることにより、高度浄水処理する場合の膜モジュール設
置スペースを小さくできることを見いだし本発明に至っ
た。
【0005】すなわち、本発明は、下記のものである。 水道の浄水処理工程で、0.1重量%のシュクロー
ス水溶液を25℃で0.3MPaの加圧下でのシュクロ
ースの除去率および、膜面積当たりの透水量がそれぞ
れ、92%以上、0.1m3 /m2 /日以上の性能を有
する中空糸膜からなる膜モジュールを用いて膜ろ過処理
することを特徴とする高度浄水処理方法。 中空糸膜がナノろ過膜である上記に記載の高度浄
水処理方法。 中空糸膜が複合中空糸膜である上記またはに記
載の高度浄水処理方法。 複合中空糸膜の分離活性層がポリアミド系重合体で
ある上記に記載の高度浄水処理方法。 ポリアミド系重合体が架橋ポリアミド系重合体であ
る上記に記載の高度浄水処理方法。 架橋ポリアミド系重合体が主として架橋ポリピペラ
ジンアミドからなる上記に記載の高度浄水処理方法。
【0006】本発明において、中空糸膜のシュクロース
の除去性能は低圧操作時の値であり、回収率、すなわ
ち、供給水流量に対する透過水流量の割合は小さく、5
%以下の場合を意味する。シュクロースは分子量が34
2であり、この除去性能が高いほど、低分子量有機物の
除去性能が高くなるため高いほど好ましい。92%以上
が好ましく、95%以上がより好ましい。
【0007】本発明において、シュクロースの除去率
は、供給液濃度0.1重量%、供給圧力0.3MPa、
温度25゜C 、回収率が5%以下の条件で測定した場合
の除去率であり、下記(1)式で定義される。
【数1】
【0008】本発明において、膜面積当たりの透水量と
は、0.1重量%のシュクロース水溶液を、供給圧力
0.3MPa、温度25゜C 、回収率が5%以下の条件
で測定した場合の透水流量(m3 /m2 /日)である。
この値が大きいほど、膜モジュールあたりの透水量が大
きくなるため、高いほど好ましく、0.1m3 /m2
日以上が好ましく、0.2m3 /m2 /日以上がより好
ましい、さらに好ましくは、0.3m3 /m2 /日以上
である。
【0009】本発明において、中空糸膜は選択透過性を
有する中空糸状の分離膜であり、いわゆる非対称膜、複
合膜など特に限定されないが、性能の点から複合膜が好
ましい。また、外圧型、内圧型いずれでもかまわない。
有効膜面積が大きくなる外圧型が好ましい。中空糸膜の
外径は大きすぎると膜モジュールあたりの膜面積が小さ
くなり、また、中空糸膜の内径が小さすぎると中空部内
の流動圧損が大きくなるため、中空糸膜の寸法は性能等
を考慮して、設定することが望ましい。さらに少なくと
も操作圧力以上の圧力に耐え得ることが必要である。本
発明においては特に限定されないが、例えば、外径は1,
000 μm 〜100 μm が好ましく、より好ましくは、700
μm 〜150 μm である。内径は800 μm 〜70μm が好ま
しく、より好ましくは500 μm 〜100 μm である。
【0010】本発明において、膜モジュールは中空糸膜
からなるものであれば特に限定されない。中空糸膜の配
置方法としては平行配置、交差配置、U字型配置などが
あり、必要に応じて分配管を設けたり、モジュールとし
ての性能が十分発現するものを選定することが可能であ
る。膜モジュール当たりの膜面積が大きくなるように充
填率は高い方が好ましいが、高すぎると中空糸膜間でフ
ァウリングを生じる場合があるため最適に設定すること
が望ましい。例えば30%〜80%が好ましく、40%
〜75%がより好ましい。
【0011】本発明において、高度浄水処理とは、従来
の凝集・沈殿・砂濾過や、精密ろ過膜、限外ろ過膜では
十分除去できなかった、低分子量有機物、例えば、消毒
副生成物の前駆物質や農薬などの微量有害物質、臭気物
質、色度、陰イオン界面活性剤、アンモニア性窒素等ま
たはその一部を除去する処理のことである。膜を用いて
行う場合は、膜モシ゛ュール に供給水を加圧して供給し、膜
モジュールから透過水を処理水として取り出し、非透過
水は濃縮水として、排出する。膜モジュール内の流速を
確保するため、濃縮水の一部を供給水へ戻す循環方式を
用いても良い。運転圧力は特に限定されないが、ランニ
ングコストの面から低い方が望ましく、例えば、1MP
a以下が好ましく、0.5MPa以下がより好ましく、
できれば、0.3MPa以下がさらに好ましい。但し、
運転圧力が低すぎると膜面積当たりの透水量が小さくな
り過ぎたり、除去性能が小さくなり過ぎる場合があるた
め、膜の性能の操作圧力依存性により、最適運転圧力は
異なる。回収率もランニングコストの面からは高い方が
望ましいが、スケールやファウリングが生じない範囲に
設定すべきである。例えば、70%以上がが好ましく、
80%以上がより好ましく、できれば、90%以上が最
も好ましい。また、必要に応じて、フラッシングや供給
水のpH調整を行ったり、透過水のpH調整、ミネラル
添加を行うことも可能である。
【0012】本発明において、中空糸膜の分画領域は、
限外ろ過膜より小さく、高度浄水処理が可能であれば特
に限定されない。例えば、分画分子量が1000以下の膜
で、ナノろ過膜、低圧逆浸透膜があげられ、透水性能の
大きさや硬度成分の低除去性から、ナノろ過膜が好まし
い。
【0013】本発明において、ナノろ過膜とは、限外ろ
過膜と逆浸透膜との間に位置づけられる分画特性を有す
る領域の膜を意味する。具体的には、水中に存在する低
分子量有機物の除去性能が高く、ミネラル、硬度成分の
除去性能は比較的低い膜である。さらに、具体的に説明
すると、以下の2つの要件を満たす膜をいう。第1とし
て、その膜の分画分子量が100から1000であり、
好ましくは、100から500であり、より好ましくは
100から300であること。第2として、その膜の塩
化カルシウムの除去率が95%以下であり、好ましくは
93%以下であり、より好ましくは90%以下であるこ
とである。分画分子量が1000より大きいと溶解性有
機物の除去性能が十分ではなく、また、100より小さ
いと、ミネラル、硬度成分の除去率が高くなったり、膜
の透水性能が低くなったりするため、好ましくない。ま
た、塩化カルシウムの除去率が95%より大きいと、ミ
ネラル、硬度成分を除去し過ぎることとなり好ましくな
い。
【0014】本発明において、複合中空糸膜は、分離対
象物に対して実質的に分離性能を示さない多孔質中空糸
膜の外表面及びまたは内表面に分離活性層を設けたもの
である。外表面に分離活性層を設けたものの方が有効膜
面積が大きくなるため好ましい。
【0015】多孔質中空糸膜は、分離活性層を支えるた
めの支持膜であれば特に限定されない。その外表面に好
ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.05μm
以下の微細孔を有し、外表面以外の裏面までの構造は流
体の透過抵抗を必要以上に大きくしないために、外表面
の微細孔より大きな細孔からなるものが好ましく、網
状、指状ボイドまたはそれらの混合構造のいずれでもよ
い。素材は特に限定されないが、機械的強度、化学的安
定性、耐熱性等の特性から例えば、ポリスルホン系樹脂
が好ましい。
【0016】本発明において、分離活性層は低分子量有
機物を除去できる機能を有していれば特に限定されな
い。例えば、ポリアミド系重合体薄膜があげられる。ポ
リアミド系重合体は、多官能性アミンと多官能性酸ハロ
ゲン化物の界面重縮合反応により得られた架橋ポリアミ
ド重合体薄膜が好ましく、架橋ポリピペラジンアミド、
全芳香族架橋ポリアミドなどがあげられる。特に、架橋
ポリピペラジンアミドが好ましい。厚みはピンホールが
なければ薄いほど好ましい。製膜安定性、透過性能等を
考慮すると1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下
がより好ましい。この分離活性層の表面に必要に応じ
て、例えばポリビニルアルコール系の保護層が形成され
ていてもよい。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものでは
ない。
【0018】実施例1 ポリスルホン系の中空糸支持膜の外表面にピペラジンと
トリメシン酸クロリドを界面重合させて得られた架橋ポ
リピペラジンアミドからなる分離活性層が形成されてい
る複合中空糸膜をナノろ過膜として、特開平8−281
085号公報に基づいて作製した。この複合中空糸膜の
外径、内径はそれぞれ300μm、200μmであり、
この複合中空糸膜の透水量、シュクロース、CaCl2
の除去率はそれぞれ0.35m3 /m2 /日、94.7
%、88.3%であった。なお、この複合中空糸膜の性
能は次のようにして求めた。上記複合中空糸膜を用いた
膜面積132cm2 のミニモジュ−ルを作製し、このミ
ニモジュールに対し、温度25゜C、pH6にてCaC
2 の500g/m3 水溶液を複合中空糸膜の外側に操
作圧力0.3MPaで供給して脱塩を行い、60分後に
測定を開始し透過水の単位膜面積あたりの透水量、塩濃
度を測定した。この場合の回収率すなわち供給水流量に
対する透過水流量の割合は5%以下と十分に小さいもの
であった。同様に、温度25゜C、pH6にて、シュク
ロース(分子量342)100gを100リットルの純
水に溶解した水溶液を複合中空糸膜の外側に操作圧力
0.3MPaで供給して分画実験を行い、60分後に測
定を開始し透過水の単位膜面積あたりの透水量、シュク
ロース濃度を測定した。この場合の回収率すなわち供給
水流量に対する透過水流量の割合は5%以下と十分に小
さいものであった。除去率は前記、(1)式で定義され
る。
【0019】これらの複合中空糸膜68,000本を多
孔質芯管の回りにほぼ円筒状の束に配置して、両端を樹
脂で固化し、片端部を切断し中空糸膜を開口させた。こ
の膜エレメントを外径150mm、長さ840mmの圧力容
器に装着して、膜モジュールとした。この膜モジュール
の有効膜面積は約45m2 であった。
【0020】この膜モジュールに温度25゜C、pH6
にてシュクロースの1000g/m 3 水溶液を膜モジュ
ールの供給水口に操作圧力0.3MPaで供給して分画
実験を行い、10分後の各溶質濃度を測定した。この場
合の回収率は50%と80%であり、それぞれの除去率
は91.2%と83.7%であった。
【0021】山口県岩国市の錦川の水の砂ろ過水をこの
膜モジュールへ供給し高度浄水処理実験を行った。膜モ
ジュールは3本使用し、上流側の2本を並列配置し、そ
の濃縮水を残りの1本に供給する、いわゆる2+1のリ
ジェクトシリーズに配置した。実験での膜モジュール供
給水の圧力は0.3MPa、温度は約20゜C 、透過水
量は膜モジュール3本で、41m3 /日で、1本当りで
は13.7m3 /日/本であった。回収率を80%に設
定し、1時間通水した後、透過水を採取し、原水ととも
に水質分析を実施した。結果を表1に示した。高度浄水
効果は認められており、膜モジュールあたりの透過水量
も大きく、実装置の場合、膜モジュールの設置スペース
が小さく、コンパクトになることが確認された。
【0022】実施例2 ポリスルホン20重量部、トリエチレングリコ- ル4 重量
部、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)75.5重量部、ラウ
リルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5 重量部からなる
製膜原液を、チュ−ブインオリフィス型紡糸ノズルを用
いて外周部から、DMAc30重量部、水70重量部からなる芯
液を内周部から、それぞれ同時に押し出し、6cm の空気
中を走行した後、DMAc5 重量部、水95重量部からなる凝
固液中に15m/min の速度で引き取り、水洗工程を経て、
中空糸型多孔質支持体(外径350μm /内径200 μm )
を得た。該多孔質支持体を、ピペラジン2 重量部、トリ
エチレンジアミン1 重量部、ラウリルベンゼンスルホン
酸ナトリウム0.07重量部からなるアミン水溶液中に1 分
間接触させ、該多孔質支持体を引き上げた後、余分なア
ミン水溶液を液切りし、トリメシン酸クロリド1 重量部
を含むヘキサン溶液、フッ素系溶媒(フロリナ−ト FC
-70 、住友3M社製)、1 重量部酢酸水溶液に順次接触さ
せることで、該多孔質支持体の外表面にポリアミド薄膜
を形成させた複合中空糸膜を得た。この複合中空糸膜の
透水量、シュクロース、CaCl2 の除去率を実施例1
と同様の条件で測定した結果、透水量、シュクロース、
CaCl2 の除去率はそれぞれ0.25m3 /m2
日、95.7%、89.5%であった。
【0023】これらの複合中空糸膜50,000本を多
孔質芯管の回りにほぼ円筒状の束に配置して、両端を樹
脂で固化し、片端部を切断し中空糸膜を開口させた。こ
の膜エレメントを外径150mm、長さ840mmの圧力容
器に装着して、膜モジュールとした。この膜モジュール
の有効膜面積は約38m2 であった。
【0024】この膜モジュールに温度25゜C、pH6
にてシュクロースの1000g/m 3 水溶液を膜モジュ
ールの供給水口に操作圧力0.3MPaで供給して分画
実験を行い、10分後の各溶質濃度を測定した。この場
合の回収率は50%と80%であり、それぞれの除去率
は91.7%と84.5%であった。
【0025】膜モジュールが異なる以外は実施例1と同
様にして高度浄水処理実験を行った。透過水量は膜モジ
ュール3本では25m3 /日であり、1本当りでは8.
3m 3 /日/本であった。回収率を80%に設定し、1
時間通水した後、透過水を採取し、原水とともに水質分
析を実施した。結果を表1に示した。高度浄水効果は認
められており、膜モジュールあたりの透過水量も大き
く、実装置の場合、膜モジュールの設置スペースが小さ
く、コンパクトになることが確認された。
【0026】比較例1 特開昭62−244404号公報に開示されているコポ
リアミド素材を用い、製膜原液のコポリアミド濃度が3
0重量%、ジグリセリン濃度が1.5重量%、塩化カル
シウム濃度が2.5%であり、製膜後の熱水処理条件が
75℃、1時間である以外は特開平2−63535号公
報に開示されて製法に準じて外径270μm、内径15
0μmの非対称中空糸膜を乾湿式紡糸法で作製した。こ
の非対称中空糸膜の透水量、シュクロース、CaCl2
の除去率を実施例1と同様の条件で測定した結果、透水
量、シュクロース、CaCl2 の除去率はそれぞれ0.
04m3 /m2 /日、97.5%、76.4%であっ
た。
【0027】これらの非対称中空糸膜85,000本を
多孔質芯管の回りにほぼ円筒状の束に配置して、両端を
樹脂で固化し、片端部を切断し中空糸膜を開口させた。
この膜エレメントを外径150mm、長さ840mmの圧力
容器に装着して、膜モジュールとした。この膜モジュー
ルの有効膜面積は約50m2 であった。
【0028】この膜モジュールに温度25゜C、pH6
にてシュクロースの1000g/m 3 水溶液を膜モジュ
ールの供給水口に操作圧力0.3MPaで供給して分画
実験を行い、10分後の各溶質濃度を測定した。この場
合の回収率は50%と80%であり、それぞれの除去率
は93.2%と86.7%であった。
【0029】膜モジュールが異なる以外は実施例1と同
様にして高度浄水処理実験を行った。透過水量は膜モジ
ュールが3本で5m3 /日であり、1本当り1.7m3
/日/本であった。回収率を80%に設定し、1時間通
水した後、透過水を採取し、原水とともに水質分析を実
施した。結果を表1に示した。高度浄水効果は認められ
ているが、膜モジュールあたりの透過水量が小さく、実
装置の場合は膜モジュールの設置スペースが大きくな
り、好ましくない。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の高度浄水処理方法では、低分子
量有機物の除去が可能で高透水性の中空糸膜からなる膜
モジュールを設けているため、高度浄水処理設備におけ
る膜モジュールの設置スペースが大幅に削減することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA05 GA06 HA02 HA03 HA05 HA19 JA02B KA63 KA68 KE02P KE05R KE07P KE12P KE13P KE16P KE30Q MA01 MA07 MA09 MA22 MA33 MB02 MB05 MB06 MC56X MC62X NA04 NA41 PA01 PB06 PB70

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水道の浄水処理工程で、0.1重量%の
    シュクロース水溶液を25℃で0.3MPaの加圧下で
    のシュクロースの除去率および、膜面積当たりの透水量
    がそれぞれ、92%以上、0.1m3 /m2 /日以上の
    性能を有する中空糸膜からなる膜モジュールを用いて膜
    ろ過処理することを特徴とする高度浄水処理方法。
  2. 【請求項2】 中空糸膜がナノろ過膜である請求項1記
    載の高度浄水処理方法。
  3. 【請求項3】 中空糸膜が複合中空糸膜である請求項1
    または2記載の高度浄水処理方法。
  4. 【請求項4】 複合中空糸膜の分離活性層がポリアミド
    系重合体である請求項3記載の高度浄水処理方法。
  5. 【請求項5】 ポリアミド系重合体が架橋ポリアミド系
    重合体である請求項4に記載の高度浄水処理方法。
  6. 【請求項6】 架橋ポリアミド系重合体が主として架橋
    ポリピペラジンアミドからなる請求項5に記載の高度浄
    水処理方法。
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