JP2001000947A - 石膏含有産業廃棄物の処理方法 - Google Patents
石膏含有産業廃棄物の処理方法Info
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- JP2001000947A JP2001000947A JP11177879A JP17787999A JP2001000947A JP 2001000947 A JP2001000947 A JP 2001000947A JP 11177879 A JP11177879 A JP 11177879A JP 17787999 A JP17787999 A JP 17787999A JP 2001000947 A JP2001000947 A JP 2001000947A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 産業廃棄物として処理されている石膏ボード
やりん酸石膏を化学反応によって分解し、廃棄したりま
たは利用できる物質に転換して処理する方法を提供す
る。 【解決手段】 廃棄処理されている石膏ボードを堆肥製
造時に発生するアンモニアと二酸化炭素と反応させて分
解し、硫安と炭酸カルシウムとする。得られた両物質は
混合したまま肥料として、もしくは分離して別々に利用
可能。石膏は堆肥と一緒に処理してもよく、硫安と炭酸
カルシウムを含むよい堆肥となる。
やりん酸石膏を化学反応によって分解し、廃棄したりま
たは利用できる物質に転換して処理する方法を提供す
る。 【解決手段】 廃棄処理されている石膏ボードを堆肥製
造時に発生するアンモニアと二酸化炭素と反応させて分
解し、硫安と炭酸カルシウムとする。得られた両物質は
混合したまま肥料として、もしくは分離して別々に利用
可能。石膏は堆肥と一緒に処理してもよく、硫安と炭酸
カルシウムを含むよい堆肥となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば石膏ボード等
の、硫酸カルシウムを主たる成分とする産業廃棄物をア
ンモニアと二酸化炭素を利用して処理する石膏含有産業
廃棄物の処理方法に関する。
の、硫酸カルシウムを主たる成分とする産業廃棄物をア
ンモニアと二酸化炭素を利用して処理する石膏含有産業
廃棄物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の解体等によって発生する石膏ボ
ードは、硫酸カルシウムと紙とで構成されており、その
性状から安定型の最終処分場に搬入されていた。従来ご
く一部の間では、石膏ボードを硫酸カルシウムと紙とに
分離し、その硫酸カルシウムをセメントを製造する時の
増量材として用いたり、新品の石膏ボードを作る時に用
いたりしてはいたが、それだけでは石膏ボードの処理能
力を増加することができないことから、殆ど大部分の石
膏ボードがリサイクルされることなく、最終処分場に搬
入されているのが現状である。
ードは、硫酸カルシウムと紙とで構成されており、その
性状から安定型の最終処分場に搬入されていた。従来ご
く一部の間では、石膏ボードを硫酸カルシウムと紙とに
分離し、その硫酸カルシウムをセメントを製造する時の
増量材として用いたり、新品の石膏ボードを作る時に用
いたりしてはいたが、それだけでは石膏ボードの処理能
力を増加することができないことから、殆ど大部分の石
膏ボードがリサイクルされることなく、最終処分場に搬
入されているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状で
は上記のように石膏ボードは安定型の最終処分場に搬入
すればよいことになっているが、最近の法改正によりこ
れらの石膏ボード等は管理型の最終処分場に搬入しなけ
ればならないことになり、受け入れる最終処分場の受け
入れ限界量の問題や、受け入れ料金の問題など、石膏ボ
ード処理問題に関しては社会的に大きな問題になりつつ
ある。また、湿式法によるりん酸を製造する場合、副産
物として石膏(硫酸カルシウム=以下「りん酸石膏」と
略称する)が大量に生産されるが、このりん酸石膏の処
理も石膏ボードの場合と殆ど同じ状況になりつつある。
は上記のように石膏ボードは安定型の最終処分場に搬入
すればよいことになっているが、最近の法改正によりこ
れらの石膏ボード等は管理型の最終処分場に搬入しなけ
ればならないことになり、受け入れる最終処分場の受け
入れ限界量の問題や、受け入れ料金の問題など、石膏ボ
ード処理問題に関しては社会的に大きな問題になりつつ
ある。また、湿式法によるりん酸を製造する場合、副産
物として石膏(硫酸カルシウム=以下「りん酸石膏」と
略称する)が大量に生産されるが、このりん酸石膏の処
理も石膏ボードの場合と殆ど同じ状況になりつつある。
【0004】そこで本発明者等は、このような産業廃棄
物として処理されている石膏ボードやりん酸石膏等の処
理方法、またはその主成分をなす硫酸カルシウムを分解
して廃棄するか、もしくは有用な物質に変換して利用す
る方法を開発すべく種々研究を重ねた結果、本発明をな
すに至った。
物として処理されている石膏ボードやりん酸石膏等の処
理方法、またはその主成分をなす硫酸カルシウムを分解
して廃棄するか、もしくは有用な物質に変換して利用す
る方法を開発すべく種々研究を重ねた結果、本発明をな
すに至った。
【0005】すなわち本発明の目的は、産業廃棄物とし
て排出されている石膏ボードおよびりん酸石膏を化学反
応によって分解し、肥料として用いられる硫酸アンモニ
ウムと、土壌改良剤として用いられる炭酸カルシウムに
して廃棄処理または利用する方法を提供することにあ
る。
て排出されている石膏ボードおよびりん酸石膏を化学反
応によって分解し、肥料として用いられる硫酸アンモニ
ウムと、土壌改良剤として用いられる炭酸カルシウムに
して廃棄処理または利用する方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、 1、産業廃棄物として処理されている石膏ボードを、堆
肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素とを利用し
て分解反応させ、硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムに
することを特徴とする石膏ボードの廃棄処理方法、
めの本発明は、 1、産業廃棄物として処理されている石膏ボードを、堆
肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素とを利用し
て分解反応させ、硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムに
することを特徴とする石膏ボードの廃棄処理方法、
【0007】2、産業廃棄物として処理されている石膏
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
を、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素とを
利用して分解反応させて硫酸アンモニウムと炭酸カルシ
ウムとを生成させ、両者を混合したまま肥料として、も
しくは分離して別々に利用することを特徴とする石膏の
処理方法、
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
を、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素とを
利用して分解反応させて硫酸アンモニウムと炭酸カルシ
ウムとを生成させ、両者を混合したまま肥料として、も
しくは分離して別々に利用することを特徴とする石膏の
処理方法、
【0008】3、産業廃棄物として処理されている石膏
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石
膏、食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合
した後経時発酵させて得られる、硫酸アンモニウムと炭
酸カルシウムとを含有することを特徴とする堆肥、
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石
膏、食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合
した後経時発酵させて得られる、硫酸アンモニウムと炭
酸カルシウムとを含有することを特徴とする堆肥、
【0009】4、産業廃棄物として処理されている石膏
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
に、食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合
した後経時発酵させることを特徴とする、硫酸アンモニ
ウムと炭酸カルシウムとを含有する堆肥の製造方法、で
ある。
ボードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
に、食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合
した後経時発酵させることを特徴とする、硫酸アンモニ
ウムと炭酸カルシウムとを含有する堆肥の製造方法、で
ある。
【0010】上記本発明において、アンモニアと二酸化
炭素が共存して作用するときは、炭酸アンモニウムの反
応とみなすことができるから、本発明において作用する
化学反応としては、硫酸カルシウムと炭酸アンモニウム
とを反応させて、硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムと
を生成する所謂「複分解反応」を利用する石膏ボードの
廃棄処理方法および石膏の処理方法、さらには堆肥およ
びその製造方法である、ということができる。
炭素が共存して作用するときは、炭酸アンモニウムの反
応とみなすことができるから、本発明において作用する
化学反応としては、硫酸カルシウムと炭酸アンモニウム
とを反応させて、硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムと
を生成する所謂「複分解反応」を利用する石膏ボードの
廃棄処理方法および石膏の処理方法、さらには堆肥およ
びその製造方法である、ということができる。
【0011】すなわち本発明において利用する化学反応
を式で表わせば下記化学式(1)の通りである。
を式で表わせば下記化学式(1)の通りである。
【0012】 CaSO4+2NH3+CO2+H2O→(NH4)2SO4+CaCO3 ………(1)
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、石膏ボードは紙
が付着していても反応には何ら差し支えはないが、反応
させる形態としては石膏ボードもりん酸石膏も粉体状も
しくは微粉体状に粉砕した方が反応効率を高める上で好
ましい。
が付着していても反応には何ら差し支えはないが、反応
させる形態としては石膏ボードもりん酸石膏も粉体状も
しくは微粉体状に粉砕した方が反応効率を高める上で好
ましい。
【0014】本発明において使用されるアンモニアと二
酸化炭素は、直接石膏ボードまたはりん酸石膏と反応さ
せてもよいが、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸
化炭素を利用するのが経済的に好適である。堆肥製造時
には、原料に含まれている蛋白質や脂肪は空気中の酸素
により酸化分解されてアンモニアと二酸化炭素を生成す
るので、これを利用するのが廃棄物処理の点から望まし
いものである。
酸化炭素は、直接石膏ボードまたはりん酸石膏と反応さ
せてもよいが、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸
化炭素を利用するのが経済的に好適である。堆肥製造時
には、原料に含まれている蛋白質や脂肪は空気中の酸素
により酸化分解されてアンモニアと二酸化炭素を生成す
るので、これを利用するのが廃棄物処理の点から望まし
いものである。
【0015】蛋白質や脂肪の分解反応は下記の化学式
(2)に示す通りである。
(2)に示す通りである。
【0016】 CxHyNzOp+aO2→CuHvNwOq+bCO2+dH2O+eNH3 ………(2)
【0017】上記化学式(2)において、x、y、z、p、
u、v、w、q は分子を構成するC、H、N、Oの各原子
の数を表す整数、また、a、b、d、eは反応する分子
の数を表す整数である。
u、v、w、q は分子を構成するC、H、N、Oの各原子
の数を表す整数、また、a、b、d、eは反応する分子
の数を表す整数である。
【0018】また、生物体が自ら分解するときの分解反
応は化学式(3)に示す通りである。
応は化学式(3)に示す通りである。
【0019】 C5H7NO2+5O2→5CO2+NH3+2H2O ………(3)
【0020】アンモニアは、硫酸カルシウムを蛋白質と
水酸化ナトリウムと反応させたときに発生するものを使
用することもできる。
水酸化ナトリウムと反応させたときに発生するものを使
用することもできる。
【0021】このほかにも、アンモニアと二酸化炭素
は、例えばアンモニア合成工場、石油化学工場等で発生
するもの、あるいは市販のボンベ詰めのもの等であって
もよく、経済的に安価に入手できるものであればいづれ
も使用することができる。
は、例えばアンモニア合成工場、石油化学工場等で発生
するもの、あるいは市販のボンベ詰めのもの等であって
もよく、経済的に安価に入手できるものであればいづれ
も使用することができる。
【0022】本発明において、上記堆肥製造の原料とな
るものは、石膏廃棄物、生活廃棄物の食品汚泥、および
せん定樹木(椿、山茶花、アオキ、その他庭木のせん定
枝)等であり、これに鶏糞等が醗酵を促進する意味で加
えられる。さらに、本発明で利用する化学反応の促進を
図るため、発酵促進剤を添加することは有用である。
るものは、石膏廃棄物、生活廃棄物の食品汚泥、および
せん定樹木(椿、山茶花、アオキ、その他庭木のせん定
枝)等であり、これに鶏糞等が醗酵を促進する意味で加
えられる。さらに、本発明で利用する化学反応の促進を
図るため、発酵促進剤を添加することは有用である。
【0023】発酵促進剤としては、大きく分けて、「微
生物資材(有機物)」と「主として無機物からなる多孔
質資材」の2種類がある。「微生物資材(有機物)」と
しては、発酵用微生物、例えば「バチルス属」、「マル
チノマイセス属」などの微生物があり、また、「多孔質
資材」としては、炭やゼオライトなどがあり、本発明に
おいては両方の混合物を使用するのが好適である。
生物資材(有機物)」と「主として無機物からなる多孔
質資材」の2種類がある。「微生物資材(有機物)」と
しては、発酵用微生物、例えば「バチルス属」、「マル
チノマイセス属」などの微生物があり、また、「多孔質
資材」としては、炭やゼオライトなどがあり、本発明に
おいては両方の混合物を使用するのが好適である。
【0024】上記の諸原料を所定の割合で容器に入れて
攪拌混合し、蓋をして密閉し、比較的温暖な場所に設置
する。2〜3日に1回攪拌しながら1ヶ月乃至2ヶ月置
いておけば、石膏(硫酸カルシウム)は殆んど消滅し、
代わりに硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムが生成す
る。
攪拌混合し、蓋をして密閉し、比較的温暖な場所に設置
する。2〜3日に1回攪拌しながら1ヶ月乃至2ヶ月置
いておけば、石膏(硫酸カルシウム)は殆んど消滅し、
代わりに硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムが生成す
る。
【0025】反応により生成した硫酸アンモニウムと炭
酸カルシウムについては、そのまま農業及び緑化用の肥
料(土壌改良剤含有)として販売してもよいし、個々に分
離して硫酸アンモニウムは肥料に、炭酸カルシウムは土
壌改良剤や工業薬品の原料として使用することができ
る。また、それぞれを廃棄することもできる。石膏ボー
ドもしくはりん酸石膏を堆肥製造時に混合した場合に
は、従来よりも効果の高い堆肥(肥料)を製造すること
ができる。
酸カルシウムについては、そのまま農業及び緑化用の肥
料(土壌改良剤含有)として販売してもよいし、個々に分
離して硫酸アンモニウムは肥料に、炭酸カルシウムは土
壌改良剤や工業薬品の原料として使用することができ
る。また、それぞれを廃棄することもできる。石膏ボー
ドもしくはりん酸石膏を堆肥製造時に混合した場合に
は、従来よりも効果の高い堆肥(肥料)を製造すること
ができる。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0027】実施例1 石膏ボードを粉砕機により約5cm角の小片に粉砕し、
さらにこれを約0.1mmの微粉末に粉砕した。この微
粉末約130kgを反応器に入れ、これに25%アンモ
ニア水約280リットルに水を加えて約840リットル
に希釈したアンモニア水を加え、二酸化炭素ガスを通気
しながら攪拌した。そのまま約1時間攪拌を続けた後、
約600リットルの反応溶液を得た。この反応溶液をろ
過して固形分と溶液に分離した結果、固形分は約120
kg(乾燥重量)の炭酸カルシウム、溶液中の硫酸アン
モニウム量は約110kgであった。
さらにこれを約0.1mmの微粉末に粉砕した。この微
粉末約130kgを反応器に入れ、これに25%アンモ
ニア水約280リットルに水を加えて約840リットル
に希釈したアンモニア水を加え、二酸化炭素ガスを通気
しながら攪拌した。そのまま約1時間攪拌を続けた後、
約600リットルの反応溶液を得た。この反応溶液をろ
過して固形分と溶液に分離した結果、固形分は約120
kg(乾燥重量)の炭酸カルシウム、溶液中の硫酸アン
モニウム量は約110kgであった。
【0028】実施例2 実施例1と同様にして得た石膏ボードの微粉末約100
kgを食品汚泥堆肥4m3 と混合して、約1時間攪拌
した後ビニルシートを被せて放置した。約1ヶ月後には
石膏ボードの微粉末は消失していた。
kgを食品汚泥堆肥4m3 と混合して、約1時間攪拌
した後ビニルシートを被せて放置した。約1ヶ月後には
石膏ボードの微粉末は消失していた。
【0029】実施例3 石膏ボードを用いて堆肥を製造したときの石膏の消滅程
度を調べる。 試験材料: 食品汚泥(提供品) せん定樹木(椿、山茶花、アオキ、アイビー、及び少
量の松の幹、小枝及び葉を2cm程度に切断したもの) 鶏糞(当日に排出のもの。非乾燥) 石膏ボードの粉砕品(約0.1mmの微粉末) 発酵促進剤 試験方法:上記各材料を表1に示す割合でバケツに入
れ、よく攪拌混合してからそれぞれ反応容器に入れ、蓋
をして密閉し、比較的温暖な場所に置いて、2〜3日に
1回攪拌を行った。サンプルは、試験開始時、28日後
及び55日後に各10m 宛採取し、水洗いをした後、
沈殿した石膏の粉末の個数を測定した。結果を表2に示
す。試験した各バッチ毎に最初の石膏ボード微粉末の量
が異なるため、試験開始時の石膏の個数を100%とし
て、試験経過後の石膏粉末の個数を求め、開始時の個数
に対する%で算出した。
度を調べる。 試験材料: 食品汚泥(提供品) せん定樹木(椿、山茶花、アオキ、アイビー、及び少
量の松の幹、小枝及び葉を2cm程度に切断したもの) 鶏糞(当日に排出のもの。非乾燥) 石膏ボードの粉砕品(約0.1mmの微粉末) 発酵促進剤 試験方法:上記各材料を表1に示す割合でバケツに入
れ、よく攪拌混合してからそれぞれ反応容器に入れ、蓋
をして密閉し、比較的温暖な場所に置いて、2〜3日に
1回攪拌を行った。サンプルは、試験開始時、28日後
及び55日後に各10m 宛採取し、水洗いをした後、
沈殿した石膏の粉末の個数を測定した。結果を表2に示
す。試験した各バッチ毎に最初の石膏ボード微粉末の量
が異なるため、試験開始時の石膏の個数を100%とし
て、試験経過後の石膏粉末の個数を求め、開始時の個数
に対する%で算出した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】結果:表2に示した結果から、どの試験に
おいても石膏が消滅していることが判明した。特にNo
2では良好な成績が得られた。
おいても石膏が消滅していることが判明した。特にNo
2では良好な成績が得られた。
【0033】実施例4 石膏、食品汚泥及び樹木のせん定枝を利用して製造した
堆肥の効果調べるために、コマツナの種子を用いて発芽
試験を行った。 発芽試験方法:実施例3で得られた堆肥を乾燥させた
後、その堆肥を黒土に対してそれぞれ10%及び20%
(V/V)混合してシャーレに入れ、そこにコマツナの
種子を10粒宛入れて発芽の状況を観察した。播種7日
後の結果を表3に示した。
堆肥の効果調べるために、コマツナの種子を用いて発芽
試験を行った。 発芽試験方法:実施例3で得られた堆肥を乾燥させた
後、その堆肥を黒土に対してそれぞれ10%及び20%
(V/V)混合してシャーレに入れ、そこにコマツナの
種子を10粒宛入れて発芽の状況を観察した。播種7日
後の結果を表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明は上記の構成であるから、産業廃
棄物として処理されている石膏ボードまたはりん酸石膏
の主たる成分である硫酸カルシウムを、堆肥製造におい
て発生するアンモニアと二酸化炭素を利用して分解し、
硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムとすることにより、
過剰な産業廃棄物の減量化に寄与するばかりでなく、石
膏ボードおよびりん酸石膏の有効利用が可能となるた
め、産業上極めて高い価値を有する。
棄物として処理されている石膏ボードまたはりん酸石膏
の主たる成分である硫酸カルシウムを、堆肥製造におい
て発生するアンモニアと二酸化炭素を利用して分解し、
硫酸アンモニウムと炭酸カルシウムとすることにより、
過剰な産業廃棄物の減量化に寄与するばかりでなく、石
膏ボードおよびりん酸石膏の有効利用が可能となるた
め、産業上極めて高い価値を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 博之 東京都小金井市中町2丁目1番35−201号 マ・メゾン 21 Fターム(参考) 4D004 AA16 BA04 BA06 CA04 CA15 CA18 CA34 CB13 CC07 CC08 DA03 DA20 4H061 AA01 AA02 BB10 CC04 CC38 CC41 CC47 CC51 DD14 EE12 EE44 EE61 EE66 GG48
Claims (4)
- 【請求項1】 産業廃棄物として処理されている石膏ボ
ードを、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素
とを利用して分解反応させ、硫酸アンモニウムと炭酸カ
ルシウムにすることを特徴とする石膏ボードの廃棄処理
方法。 - 【請求項2】 産業廃棄物として処理されている石膏ボ
ードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
を、堆肥製造時に発生するアンモニアと二酸化炭素とを
利用して分解反応させて硫酸アンモニウムと炭酸カルシ
ウムとを生成させ、両者を混合したまま肥料として、も
しくは分離して別々に利用することを特徴とする石膏の
処理方法。 - 【請求項3】 産業廃棄物として処理されている石膏ボ
ードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏、
食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合した
後経時発酵させて得られる、硫酸アンモニウムと炭酸カ
ルシウムとを含有することを特徴とする堆肥。 - 【請求項4】 産業廃棄物として処理されている石膏ボ
ードまたは湿式法りん酸の製造において副生する石膏
に、食品汚泥、樹木せん定枝、鶏糞、発酵促進剤を混合
した後経時発酵させる工程を含むことを特徴とする、硫
酸アンモニウムと炭酸カルシウムとを含有する堆肥の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177879A JP2001000947A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 石膏含有産業廃棄物の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11177879A JP2001000947A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 石膏含有産業廃棄物の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001000947A true JP2001000947A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16038663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11177879A Withdrawn JP2001000947A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 石膏含有産業廃棄物の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001000947A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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