JPH08277188A - 有機物醗酵促進剤とその製造方法 - Google Patents

有機物醗酵促進剤とその製造方法

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JPH08277188A
JPH08277188A JP8118195A JP8118195A JPH08277188A JP H08277188 A JPH08277188 A JP H08277188A JP 8118195 A JP8118195 A JP 8118195A JP 8118195 A JP8118195 A JP 8118195A JP H08277188 A JPH08277188 A JP H08277188A
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iron
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water
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Hisao Takehara
尚夫 竹原
Ryoichi Shimizugawa
諒一 清水川
Toshihiko Tokai
俊彦 東海
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    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機物の堆肥化に要する時間を短縮でき、し
かも植物に安全に作用する有機物醗酵促進剤とその製造
方法を提案すること。 【構成】 MnO換算で1〜30wt%のク溶性マンガンと M
nO換算で 0.5〜25wt%の水溶性マンガンをマンガン成分
として含有し、残部として鉄分および必要とされる添加
成分を含むことを特徴とする有機物醗酵促進剤であり、
上記有機物醗酵促進剤中に占める全鉄分は3〜50wt%で
あることが望ましく、また、この全鉄分のうちの25wt%
以上は、結晶水を含む鉄化合物であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機物の堆肥化処理に
有効な有機物醗酵促進剤とその製造方法について提案す
る。
【0002】
【従来の技術】最近の農業分野においては、化学肥料や
農薬の使用は、恒久的な地力の維持増進と農産物の安全
性確保の点から、可能な限り少なくする傾向が強い。し
かし、肥料は作物の発育に不可欠な栄養源である。その
ため近年、化学肥料に代わるものとして、有機性廃棄物
を利用した代用品が注目を浴び、堆肥の生産が見直され
てきている。
【0003】一般に、堆肥は、使用する有機物原料によ
り、狭義の堆肥(落葉、山野草、稲わら、麦わら等)と
厩肥(家畜糞尿、畜舎敷料等)とに分類される。ところ
で堆肥の有機物原料としては、現在、家畜糞尿や木材廃
棄物、都市ごみ、下水汚泥、製紙スラッジ、し尿処理汚
泥、食品製造かす、家庭廃棄物などがあり、これら有機
物原料を堆肥化させるには、有機物を分解醗酵させるこ
とが必要である。この有機物の分解醗酵は、微生物が、
有機物をエネルギー源として炭酸ガスを発生することに
よって進められ、有機物の堆肥化は、上記の分解醗酵に
よって有機物の炭素率が菌自体の炭素率(C/N比)に
近づくことによって終了するものである。
【0004】従来、有機物の堆肥化は、その有機物原料
の炭素率(C/N比)の違いによりそれぞれ工夫がなさ
れている。例えば、バーク材(樹皮)のように炭素率の
大きい有機物原料は、微生物による分解醗酵が起こりに
くい性質があり、屋外堆肥のみの自然堆肥(2〜3年)
の後に、その醗酵処理に長期間(約1年)を要する。そ
のため、炭素率の大きい有機物の堆肥化では、堆肥化促
進のために、微生物の栄養源として乾燥鶏糞や硫安、尿
素等を添加していた。なお、菌体の炭素率(C/N比)
は5〜6程度であり、木質の炭素率は数百〜千数百、わ
ら類の炭素率は60〜70近くにある。
【0005】さて、有機物の堆肥化は、3つの段階を経
ることが知られている。第一段階では、微生物による分
解醗酵が起こりやすい,糖、でんぷん、タンパク質から
分解が始まり、中温性の細菌、糸状菌によって40℃前後
となる(一次醗酵)。第2段階では、好熱性の細菌、糸
状菌、放線菌によって、ヘミセルロースやセルロースが
分解し、80℃前後の高温段階となる(二次醗酵)。第3
段階では、切り返しと再堆積を繰り返しているうちに、
再び中温菌による有機物の分解醗酵がかなり長期間にわ
たり行われ、40℃前後まで温度が低下し、さらに切り返
しを行うと、常温に近づき堆肥化処理が終了する(三次
醗酵)。この間の水分調整とpH調整は、微生物の繁殖
に大切な要因であり、それぞれ適正値に調整することが
重要である。
【0006】以上説明したように、有機物の堆肥化は、
長期間を要し、現状では有機物原料の種類に応じて、石
灰質肥料の添加、石灰窒素の添加、タネ堆肥やバクテリ
アの添加などにより、堆肥化速度を改善しているのが実
情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
物の堆肥化に要する時間を短縮でき、しかも植物に安全
に作用する有機物醗酵促進剤とその製造方法を提案する
ことにある。本発明の他の目的は、有機堆肥を使用する
ことにより欠乏する微量元素の補給に効果的であり、そ
れら微量元素欠乏症の対策に有効な有機物醗酵促進剤と
その製造方法を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的を
実現するために鋭意研究を行った結果、マンガンと鉄の
含有およびその含有形態の工夫が有機物醗酵促進剤とし
て有効に作用することを知見し、以下に示す内容を要旨
とする本発明に想到した。
【0009】すなわち、 (1) 本発明にかかる有機物醗酵促進剤は、 MnO換算で1
〜30wt%のク溶性マンガンと MnO換算で 0.5〜25wt%の
水溶性マンガンをマンガン成分として含有し、残部とし
て鉄分および必要とされる添加成分を含むことを特徴と
する有機物醗酵促進剤であり、上記有機物醗酵促進剤中
に占める全鉄分は3〜50wt%であることが望ましく、ま
た、この全鉄分のうちの25wt%以上は、結晶水を含む鉄
化合物であることが望ましい。なお、上記添加成分とし
ては、ケイ酸やセッコウ、Alの水酸化物、Alの酸化物が
ある。また、上記の有機物醗酵促進剤は、塊状、粉状、
もしくは顆粒状、または懸濁時の懸濁水もしくは上澄み
からなるいずれか1つの形態で提供されることが望まし
い。 (2) そして、本発明にかかる有機物醗酵促進剤の製造方
法として、.反応槽で反応混合して醗酵促進剤を合成
する方法と、.複数の原料を配合混合して醗酵促進剤
を製造する方法を提案する。なお、本発明にかかる有機
物醗酵促進剤の使用に当たっては、堆肥の有機物原料性
状により、水分、pH調整を行うことが有効であり、形
状も場合により、塊状、粒状、粉状に加工して有機物原
料性状に合わせて使用することが有効である。
【0010】
【作用】本発明にかかる有機物醗酵促進剤の特徴は、マ
ンガンと鉄を含む点にあり、従来の有機物醗酵促進剤と
は全く異質なものである。マンガンは、ク溶性マンガン
と水溶性マンガンとからなり、鉄分は、全鉄分のうちの
25wt%以上が結晶水を含む鉄化合物であることが有効で
ある。また、この結晶水を含む鉄化合物としては、水酸
化第1鉄、水酸化第2鉄または鉄の複塩が有効である。
これらは、何らかの理由で、微生物の活動に好適な環境
をもたらすと共に、微生物の栄養源またはビタミン剤の
役割を担っていると推定する。
【0011】ここで、マンガン成分としては、 MnO換算
で1〜30wt%のク溶性マンガンとMnO換算で 0.5〜25wt
%の水溶性マンガンとを含むことが必要である。この理
由は、1wt%未満では、有機物の醗酵促進効果が少な
く、一方、30wt%を超えると過剰症状が出やすいからで
ある。
【0012】鉄分としては、上記有機物醗酵促進剤中に
3〜50wt%含むことが望ましい。この理由は、3wt%未
満では、有機物の醗酵促進効果が少なく、一方、50wt%
を超えると過剰症状が出やすい。また、全鉄分のうちの
25wt%以上を結晶水を含む鉄化合物とする理由は、結晶
水を含むことにより、外部水分との濡れ性が改良され、
溶出鉄分が微生物の活動に有効に作用するものと考えら
れるからである。
【0013】このような有機物醗酵促進剤によれば、例
えば、下水汚泥の堆肥化に応用すると、一次醗酵での最
高温度が10℃上昇し、処理日数も30日から15日と約半分
に短縮でき、有機物の堆肥化に有効である。
【0014】また、有機物醗酵促進剤を水に懸濁させ、
その懸濁水または上澄みを、一次醗酵高温期の切り返し
時の水分不足を補うための給水に用いたところ、いずれ
も有機物の堆肥化促進に有効であることがわかった。こ
のことにより、可溶性成分にも有機物醗酵のための有効
成分があることが推定できる。
【0015】さらに、本発明にかかる有機物醗酵促進剤
は、植物の有効成分である鉄やマンガンを含んでおり、
この点で、有機物の堆肥化における欠点とされた,土壌
の還元促進によって溶出した鉄やマンガンの不足分を補
う利点があり、堆肥化に使用した後もマンガン,鉄欠乏
に起因した葉緑体の形成不完全による葉の黄白化を防
ぎ、植物に対し有効な肥効を発揮し、地力の増進にも役
立つものである。
【0016】次に、本発明にかかる有機物醗酵促進剤を
製造する方法について説明する。この有機物醗酵促進剤
を製造する方法には、.反応槽で反応混合して醗酵促
進剤を合成する方法と、.複数の原料を配合混合して
醗酵促進剤を製造する方法がある。なかでも、硫酸酸性
液中で反応混合して醗酵促進剤を合成する方法が非常に
有効であることが判った。
【0017】〔の方法について〕この方法は、主要成
分としてのマンガン原料と鉄原料を、酸性溶液中で鉄の
酸化剤と共に溶解反応させ、次いで、その溶液を中和剤
で中和したのち濾過し、その濾過残渣を乾燥粉砕するこ
とにより、塊状、粉状または顆粒状の有機物醗酵促進剤
とすることを特徴とする。なお、懸濁水または上澄みか
らなる形態の有機物醗酵促進剤は、前記の塊状、粉状ま
たは顆粒状の有機物醗酵促進剤を水に懸濁させることに
より製造する。
【0018】a.即ち、この方法では、まず、炭酸マン
ガン鉱やフェロマンガン、一酸化マンガン焙焼鉱、フェ
ロマンガン集塵ダスト等のマンガン原料と、酸化鉄粉
(スケール)や転炉滓、含鉄マンガン鉱、鉄鉱石焙焼鉱
等の鉄原料を、酸性溶液,望ましくは高温の硫酸酸性液
中に、二酸化マンガン鉱等の鉄の酸化剤と共に溶解反応
させ、炭酸カルシウムや消石灰、カ性カリ、カ性ソー
ダ、一酸化マンガン鉱等の中和剤で望ましくはpH5〜
6の弱酸性に中和すると、溶解した鉄は水酸化第二鉄と
して晶出する。なお、pH調整は、堆肥原料種により調
整するとより効果的である。また、結晶水を含む鉄化合
物として、上記水酸化第二鉄の代わりに鉄ミョウバン等
の複塩(鉄の複塩生成元素(K,Na等)含有化合物)を
用いる場合は、例えば、カリウム源(K2O, K2SO4)を上
述した他の原料と混合して、同様に高温の硫酸酸性液中
で反応させれば鉄ミョウバンが晶出する。この場合、カ
リウムも肥料要素となる。さらに、上記酸性溶液中に
は、必要に応じて、ケイ酸(ケイ砂粉等)や苦土等の増
量剤を適宜添加することができる。
【0019】b.このようにして得られた水酸化第二鉄
と不溶性の酸化マンガン、水溶性酸化鉄、ケイ砂粉、セ
ッコウ等とからなる混合スラリーを濾過し、その濾過残
渣を好ましくは2〜5%程度の水分量となるように乾燥
し、粉砕して、粉状あるいは顆粒状の有機物醗酵促進剤
とする。
【0020】上記方法において、原料として、炭酸マン
ガン鉱石や二酸化マンガン鉱石を還元した一酸化マンガ
ン鉱を併用し、硫酸量を調整すると、ク溶性マンガンや
水溶性マンガンとしてのマンガンと鉄が複合できる。
【0021】上記方法においては、中和工程前後の液中
の鉄(2価鉄,3価鉄)とKの化学分析やX線回折、赤
外吸収分析等の通常の分析方法により、水酸化鉄と鉄ミ
ョウバンの同定および含有量の算出が可能であり、配合
量計算と両立させて所定の成分組成に調整することがで
きる。
【0022】〔の方法について〕もう一つの製造方法
としての、複数の原料を配合混合する方法では、一酸化
マンガン鉱やマンガンスラグ等のク溶性マンガン原料
と、硫酸マンガンや塩化マンガン等の水溶性マンガン原
料と、水酸化第一鉄や水酸化第二鉄等の鉄の水酸化物を
粉末状態で混合することにより、有機物醗酵促進剤とす
ることを特徴とする。なお、結晶水を含む鉄化合物とし
ては、上記鉄の水酸化物の代わりに鉄ミョウバン等の複
塩(鉄の複塩生成元素(K,Na等)含有化合物)を用い
ることができ、必要に応じて、ケイ酸(ケイ砂粉等)や
苦土等の増量剤を適宜添加することができる。ここで、
上記方法において、水酸化第一鉄や水酸化第二鉄、鉄の
複塩等の鉄原料は、その粒子表面に結晶水が残るよう
に、乾燥を適度にし、湿分を残すことがより有効であ
る。特に、105 ℃の乾燥水分が2%以上であることが好
ましい。このようにして調整した一酸化マンガン還元鉱
や硫酸マンガンと鉄原料を配合してなる有機物醗酵促進
剤は、水に対する親和性が良く、微生物の活動に有効で
あると推定する。
【0023】以上説明したような本発明の有機物醗酵促
進剤は、化学工業において、電解二酸化マンガンや電解
マンガン、化学合成二酸化マンガン等の副生物を、成分
を微調整することで堆肥化促進剤として有効に利用でき
る。
【0024】
【実施例】以下に、本発明にかかる有機物醗酵促進剤と
その製造方法に関し、実施例を用いて説明する。各種原
料で実施テストを行ったが、いずれも同様の傾向とな
り、その代表例として、近い将来、社会問題となるであ
ろう下水汚泥についての実施例をとりあげた。 (実施例1)本実施例で用いた有機物醗酵促進剤の成分
組成を表1に示す。この有機物醗酵促進剤は、以下の方
法にて製造した。即ち、炭酸マンガン鉱石と転炉滓およ
びスケール粉に二酸化マンガン鉱石を混合し、15%硫酸
酸性浴中で、90℃、pH2で5時間攪拌反応させ、炭酸カ
ルシウムでpH5.5 に中和した後、濾過し、残渣ケーキ
を水分25%に乾燥したのち解砕して2m/m 以下とし、粒
状の有機物醗酵促進剤を調製した。このようにして調製
した有機物醗酵促進剤を下水汚泥の堆肥化に用いた。そ
の配合量を表2に示す。なお、有機物醗酵促進剤を用い
ない場合を比較例とした。ここで、下水汚泥の堆肥化
は、タネ堆肥を用いるいわゆる連続堆肥化処理法により
行い、腐熟度は、炭素率法の他に、ミミズを使った生物
学的判定法、幼植物試験法でチェックし腐熟度を確認し
た。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】図1は、下水汚泥の堆肥化における各段階
での醗酵温度を示す比較図である。図2,図3は、堆肥
化の各処理段階における全炭素%と全窒素%を示す図で
ある。これらの図と腐熟度判定によれば、実施例では、
11日目(2次醗酵)でほぼ堆肥化が終了し、22日で終了
する比較例と比べて約半分であり、堆肥化が促進してい
ることが判った。即ち、本発明にかかる有機物醗酵促進
剤を用いると、醗酵温度が上昇し、堆肥化が促進される
ことがわかる。なお、得られた堆肥のpHは、実施例では
8.2 、比較例では7.9 とほぼ同一であった。また、水分
は、実施例、比較例共に約10%低下し、実施例では42.5
%、比較例では42.0%となった。
【0028】(実施例2)電解二酸化マンガンの副生物
において、通常の原料に鉄分を調整するためのスケール
粉を混合して、硫酸抽出し、その後、通常の手法に従っ
て得た副生ケーキを天日乾燥したのち解砕し、3m/m 以
下の有機物醗酵促進剤を調製した。その有機物醗酵促進
剤の成分組成を表3に示す。なお、図4には、通常の電
解二酸化マンガンの製造フローシート図を示す。このよ
うにして調製した有機物醗酵促進剤を下水汚泥の堆肥化
に用いた。下水汚泥は、D処理場汚泥を単体で用い、水
分調整してスタート時の水分を同一とした。その配合量
を表4に示す。堆肥化の方法は、実施例1と同じとし
た。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】表5は、堆肥化の各処理段階における全炭
素%と全窒素%を示す。この表から明らかなように、本
発明にかかる有機物醗酵促進剤を用いれば、実施例1と
同様に、従来の2次醗酵の時間でほぼ完熟することが判
った。
【0032】
【表5】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる有機
物醗酵促進剤によれば、有機物の堆肥化に要する時間を
短縮でき、しかも植物に安全に作用し、有機物の堆肥化
促進剤として有効である。しかも、堆肥化に使用した後
も植物に対し有効な肥効を発揮し、地力の増進にも役立
つ有機物醗酵促進剤であり、これにより、電解二酸化マ
ンガン工業などの副生物の有効利用への応用が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】下水汚泥の堆肥化における各段階での醗酵温度
を示す比較図である。
【図2】堆肥化の各処理段階における全炭素%を示す図
である。
【図3】堆肥化の各処理段階における全窒素%を示す図
である。
【図4】電解二酸化マンガンの製造フローシート図であ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MnO 換算で1〜30wt%のク溶性マンガン
    とMnO 換算で 0.5〜25wt%の水溶性マンガンをマンガン
    成分として含有し、残部として鉄分および必要とされる
    添加成分を含むことを特徴とする有機物醗酵促進剤。
  2. 【請求項2】 上記醗酵促進剤中に占める全鉄分が3〜
    50wt%であることを特徴とする請求項1に記載の有機物
    醗酵促進剤。
  3. 【請求項3】 上記全鉄分のうちの25wt%以上が、結晶
    水を含む鉄化合物から構成されていることを特徴とする
    請求項2に記載の有機物醗酵促進剤。
  4. 【請求項4】 塊状、粉状、もしくは顆粒状、または懸
    濁時の懸濁水もしくは上澄みからなるいずれか1つの形
    態で提供されることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1つに記載の有機物醗酵促進剤。
  5. 【請求項5】 主要成分としてのマンガン原料と鉄原料
    を、酸性溶液中で鉄の酸化剤と共に溶解反応させ、次い
    で、その溶液を中和剤で中和したのち濾過し、その濾過
    残渣を乾燥粉砕することにより、塊状、粉状または顆粒
    状の有機物醗酵促進剤とすることを特徴とする有機物醗
    酵促進剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記酸性溶液として硫酸溶液を用いるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 中和pHを5〜6とすることを特徴とす
    る請求項5に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 主要成分としてのク溶性マンガン原料と
    水溶性マンガン原料と鉄の水酸化物を粉末状態で混合す
    ることにより、有機物醗酵促進剤とすることを特徴とす
    る有機物醗酵促進剤の製造方法。
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