JP2001000513A - マットレスの抗菌処理方法及びその装置 - Google Patents

マットレスの抗菌処理方法及びその装置

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JP2001000513A
JP2001000513A JP11174308A JP17430899A JP2001000513A JP 2001000513 A JP2001000513 A JP 2001000513A JP 11174308 A JP11174308 A JP 11174308A JP 17430899 A JP17430899 A JP 17430899A JP 2001000513 A JP2001000513 A JP 2001000513A
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mattress
solution
antibacterial
spray
heat sterilization
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Shinichi Kawaguchi
伸一 川口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マットレスに長期間の抗菌性を生じさせ、無
菌状態とすることができるマットレスの抗菌処理方法及
びその装置を提供する。 【解決手段】 抗菌剤を配合したアルコール溶液をマッ
トレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸さ
せた後、熱風加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配合
した水溶液をマットレス全面に噴霧し、マットレス表層
に同溶液を含浸させた後、熱風加熱殺菌処理を行うマッ
トレスの抗菌処理方法。及び、搬送手段によって搬送さ
れるマットレスを複数の噴霧ノズルの配設された噴霧配
管で取り囲み、抗菌剤を配合した溶液を噴霧可能とする
とともに、同噴霧ノズルとマットレスまでの間隔を常に
所定値とすべく、噴霧配管をマットレスの大きさに合わ
せて進退自在に構成し、かつ、各噴霧配管に均等圧力に
加圧した溶液を送給するマットレスの抗菌処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マットレスの抗菌
処理方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ベットともに購入されるマットレ
スは、購入後、掃除機などで簡単にゴミや埃を取り除い
たりするほかは、蒲団などのように干されたり、あるい
は、洗濯されたりすることなく使用され続け、傷んだと
ころで廃棄処分されていた。
【0003】特に、病院などで使用されているベットの
場合には、不特定多数の人が入れ替わり立ち替わり使用
するため、各種の雑菌が持ち込まれて住みつきやすく、
免疫力の低下している患者に各種の感染症を引き起こさ
せる原因ともなっていた。
【0004】そこで、マットレスの殺菌による除菌を可
能とすべく、マットレスを気密性の消毒袋に収容して同
消毒袋内を減圧し、その後、消毒袋の中にオゾンなどの
殺菌性気体を送気する減圧・送気作業を繰り返し行うこ
とによってマットレスの殺菌がなされており、特に特開
平10−43278号公報には、同方法による殺菌消毒
を簡単で、かつ、効率的に行う方法及びその装置が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のオゾン
などの殺菌性気体による殺菌消毒では殺菌のみの効果し
かなく、殺菌消毒直後のマットレスは無菌状態とするこ
とはできるが、再度使い始めるとすぐに各種の菌が付着
して増殖を始めることとなる。特に、マットレスは殺菌
消毒によって、一旦、ほぼ無菌状態とされているので、
増殖しようとする菌には増殖を阻害する要因、すなわ
ち、増殖に必要な栄養分を横取りする他の菌の存在が無
いことによって急速に増殖しやすく、使用を再開して短
期間のうちに殺菌処理前の状態近くまで菌数が戻るの
で、無菌状態あるいは低菌数状態を維持するためには短
いサイクルで定期的に殺菌消毒を行う必要があり、コス
ト的に不可能であった。
【0006】また、マットレスの内部にはスプリングユ
ニットが存在しているので、蒲団などのように丸洗いを
行うと、水分によってスプリングユニットに腐食を生起
しやすく、また、乾燥処理が困難であるため、気体を用
いた殺菌処理しか行うことができなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、マットレス
の殺菌を確実に行うとともに、殺菌効果を長く維持させ
るべく、抗菌剤を配合した溶液をマットレス全面に噴霧
し、マットレス表層に同溶液を含浸させた後、加熱殺菌
処理を行うことを特徴とするマットレスの抗菌処理方法
を提供せんとするものである。
【0008】また、抗菌剤を配合した溶液をマットレス
全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸させた
後、加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配合した溶液
をマットレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を
含浸させた後、加熱殺菌処理を行うことを特徴とするマ
ットレスの抗菌処理方法を提供せんとするものである。
【0009】さらに、抗菌剤を配合したアルコール溶液
をマットレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を
含浸させた後、熱風加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤
を配合した水溶液をマットレス全面に噴霧し、マットレ
ス表層に同溶液を含浸させた後、熱風加熱殺菌処理を行
うことを特徴とするマットレスの抗菌処理方法を提供せ
んとするものである。
【0010】また、抗菌剤が有機系抗菌剤であること、
さらに、加熱殺菌処理をオゾン雰囲気中で行うことにも
特徴を有するものである。
【0011】また、搬送手段によって搬送されるマット
レスを複数の噴霧ノズルの配設された噴霧配管で取り囲
み、抗菌剤を配合した溶液を噴霧可能とするとともに、
同噴霧ノズルとマットレスまでの間隔を常に所定値とす
べく、噴霧配管をマットレスの大きさに合わせて進退自
在に構成し、かつ、各噴霧配管に均等圧力に加圧した溶
液を送給することを特徴とするマットレスの抗菌処理装
置を提供せんとするものである。
【0012】さらに、荷台に、抗菌剤を配合した溶液を
マットレスに噴霧する噴霧装置と、同溶液の噴霧された
マットレスを加熱殺菌処理する加熱殺菌処理室とを配設
したトラックからなることを特徴とするマットレスの抗
菌処理装置を提供せんとするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、水またはアルコールな
どの溶媒に抗菌剤を配合して溶液を作成し、マットレス
全面に均一に噴霧してマットレス表層に同溶液を含浸さ
せた後、加熱殺菌処理を施すことによってマットレスを
乾燥させるとともに殺菌処理するマットレスの抗菌処理
方法である。
【0014】本発明では単なる抗菌剤だけでなく、防か
び剤も含めた殺菌性及び滅菌性を有するものを総じて抗
菌剤と呼んでおり、使用に際しては水またはアルコール
などの溶媒との混合性、及び、マットレスの繊維への浸
透性を考慮して有機系の抗菌剤を使用している。
【0015】抗菌剤を水またはアルコールなどの溶媒に
配合してマットレスに噴霧することによって、水または
アルコールとともに抗菌剤をマットレス表層の繊維に含
浸させることができ、繊維内部に抗菌剤を吸着させるこ
とによって繊維自体を抗菌性とすることができる。
【0016】従って、本発明の抗菌処理を施したマット
レスは、マットレスに使用されている繊維自体に抗菌性
を付与することができるので、長期間にわたって菌類の
繁殖を抑制して無菌状態を実現することができ、良好な
衛生状態を維持することができる。
【0017】また、本発明の抗菌処理では、溶液を噴霧
することによってマットレスの表層部分を湿らせ、その
後は繊維の毛細管現象を利用して抗菌剤を含んだ水また
はアルコールなどの溶液をマットレスの厚み方向に浸透
・含浸させているので、マットレス内部のスプリングユ
ニットに多量の水分が流入することを防止することがで
き、スプリングユニットに錆を発生させるおそれがな
く、抗菌処理によってスプリングユニットに劣化が生じ
ることを防止している。
【0018】抗菌剤を配合した溶液の噴霧、含浸、その
後の加熱殺菌処理を行う抗菌処理を2回繰り返すことに
よって、マットレスの繊維への抗菌剤の吸着を向上させ
ることができ、さらに、加熱殺菌処理の効果を高めてマ
ットレスを完全に殺菌処理することができるとともに、
確実な乾燥処理を行うことができる。
【0019】特に、1回目の噴霧においてアルコールに
抗菌剤を配合したアルコール溶液を噴霧することによっ
て、アルコールによる殺菌効果を利用することができる
とともに、アルコールの浸透力の大きさを利用して抗菌
剤をマットレスの深部まで浸透させることができる。
【0020】2回目の噴霧においては、水に抗菌剤を配
合した水溶液を噴霧することによって、1回目のアルコ
ール溶液の噴霧によりマットレスに付着したアルコール
臭を除去することができる。さらに、水の浸透力がアル
コールよりも低いことによって、マットレスの表層部に
抗菌剤の高濃度領域を形成することができるので、抗菌
剤の効力が経時的に弱まってきても抗菌剤の絶対量が多
いことによって、マットレスの表層部は長期間にわたっ
て抗菌力を維持することができる。
【0021】1回目の噴霧と2回目の噴霧とにおいては
必ずしも同一の抗菌剤を用いる必要はなく、それぞれ使
用する抗菌剤を変えることによって相乗効果を利用して
抗菌効果をさらに高めてもよい。
【0022】抗菌剤を配合した溶液の噴霧・含浸を行っ
たマットレスを加熱殺菌処理する際には、マットレスへ
の引火を防止するために、ヒーターなどによる加熱とせ
ず、温風送気による乾燥としている。
【0023】特に、温風を送気するとともにオゾン発生
装置によってオゾンを発生させ、オゾンを含んだ温風と
することによって、加熱による殺菌のみならず、オゾン
による殺菌効果を得ることができ、殺菌効果を向上させ
ることができる。
【0024】マットレスに抗菌剤を配合した溶液を噴霧
する際には、マットレス全面に均一に噴霧しなければ、
含浸する抗菌剤の濃度に濃淡が生じて抗菌効果の低下を
招くおそれがあり、さらに、乾燥ムラを生起することに
よって、完全乾燥させるために必要以上に時間がかかり
作業性を低下させることとなる。
【0025】従って、どのような大きさのマットレスで
あっても全面にわたって均一な噴霧を可能とすべく、搬
送手段によって搬送されるマットレスを複数の噴霧ノズ
ルの配設された噴霧配管で取り囲んで溶液を噴霧可能と
するとともに、同噴霧配管をマットレスの大きさに合わ
せて進退させることによって、噴霧ノズルとマットレス
までの間隔を常に所定値に保つべく構成している。
【0026】マットレスと噴霧ノズルとの間隔を常に一
定に保つことによって、マットレスへの単位面積当たり
の噴霧量を常に一定とすることができる。このとき、各
噴霧配管に送給される溶液の送給圧力、及び、マットレ
スの搬送速度も常に一定値に保っている。
【0027】上述したマットレスの抗菌処理方法をより
手軽に提供するために、抗菌処理に必要な装置を全てト
ラックの荷台に配設して移動可能とたマットレスの抗菌
処理装置とし、例えば病院などの特にマットレスの抗菌
処理を必要とするところで直接処理を行うことによっ
て、マットレス自体を運搬する手間とコストを削減する
ことができる。同トラックの構成については次の実施例
の項で詳説する。
【0028】
【実施例】<抗菌処理作業について>図1〜図3は、本
発明の抗菌処理を行う処理工程を示したものである。
【0029】処理されるマットレスMは、図1に示すよ
うに、マットレスMを搬送する搬送コンベアR1に載置
されて自動搬送される。図1中、D1はマットレスMを
載置して移送する移送台車である。
【0030】搬送コンベアR1で搬送されるマットレス
Mは、まず、同マットレスMに付着している埃やゴミを
取り去るためにクリーナー部Cに送入される。クリーナ
ー部Cの構成の詳細については後述する。
【0031】クリーナー部Cを通過したマットレスM
は、そのまま第1噴霧室T1に送入される。第1噴霧室
T1では抗菌剤を所要濃度に配合したアルコール溶液を
マットレスMに噴霧している。同第1噴霧室T1の構成
も詳細については後述する。
【0032】第1噴霧室T1より送出されたマットレス
Mは、噴霧されたアルコール溶液を充分浸透・含浸させ
るために所要時間静置しておき、その後、加熱殺菌処理
を行うべく加熱殺菌処理台車D2に移載される。含浸の
ための静置は、本実施例では15分以上としている。た
だし、静置時間は噴霧する溶液の組成や粘度などによっ
てそれぞれ浸透の速度が異なるので、噴霧する液体にあ
わせて充分浸透・含浸させることができる時間だけ静置
すればよい。また、加熱殺菌処理台車D2への移載は、
必ずしも静置による含浸後に限定するものではなく、第
1噴霧室T1より出てきてすぐ加熱殺菌処理台車D2に
移載し、同加熱殺菌処理台車D2上で静置させてもよ
い。
【0033】また、本実施例では、加熱殺菌処理台車D
2上に移載したマットレスMを、同マットレスMの一側
面を下にして起立させるとともに、各マットレスM間に
所要の間隔を設けて並べて載置しているが、この形態に
限定するものではなく、噴霧されたアルコール溶液の蒸
発が阻害されないように載置されていればどのような形
態に載置してもよい。
【0034】マットレスMの載置された加熱殺菌処理台
車D2は、同台車D2ごと第1加熱殺菌処理室H1に入
れられ、温風送風機(図示せず)より温風を送気するこ
とによって、マットレスMを乾燥させるとともに加熱殺
菌処理している。送気される温風の温度は60℃以上で
あれば殺菌処理という目的を達成することはできるが、
処理時間との兼ね合いにより、本実施例では95〜10
0℃の温風を送気し、約1時間での処理を可能としてい
る。
【0035】また、本実施例では、第1加熱殺菌処理室
H1に送気される温風を効率よく循環させて同第1加熱
殺菌処理室H1内での温度バラツキを抑制するために、
床面をメッシュ板Fとし、同メッシュ板Fの下方より温
風を吹き上げるべく構成し、さらに、吹き上げられた温
風はマットレスM間を流れて湿気を取り込み、第1加熱
殺菌処理室H1の上部に配設した排気口Gより排気する
べく構成している。
【0036】さらに、第1加熱殺菌処理室H1内にはオ
ゾン発生器h1を配設してオゾンを発生させ、第1加熱
殺菌処理室H1内をオゾン雰囲気とすることによって、
温風による加熱殺菌とともにオゾン殺菌を行うべく構成
している。図1中、h2はオゾン発生器h1によって発
生させたオゾンを分解して排出するためのオゾン分解装
置である。加熱殺菌処理と同時にオゾン殺菌を行うこと
によって、短時間での確実な殺菌を可能としている。ま
た、図示していないが第1加熱殺菌処理室H1内に紫外
線灯を配設して、紫外線光による殺菌処理を行うべく構
成しても良い。
【0037】第1加熱殺菌処理室H1での加熱殺菌処理
が終了すると、同第1加熱殺菌処理室H1より加熱殺菌
処理台車D2を引き出し、次いで、図2に示すように、
マットレスMを再度搬送コンベアR2に載せて第2噴霧
室T2に送入する。第2噴霧室T2は第1噴霧室T1と
同一の構成としている。ただし、噴霧する溶液が抗菌剤
を所要濃度に配合した水溶液となっていることだけが異
なっている。
【0038】第2噴霧室T2より出てきたマットレスM
も、噴霧された水溶液を充分含浸させるために所要時間
静置しておき、その後、再度加熱殺菌処理を行うべく加
熱殺菌処理台車D2に移載する。
【0039】加熱殺菌処理台車D2に移載されたマット
レスMは、先程の第1加熱殺菌処理室H1での処理と同
様に、加熱殺菌処理台車D2に載置されたまま第2加熱
殺菌処理室H2に入れられる。第2加熱殺菌処理室H2
の構成、及び、処理条件は第1加熱殺菌処理室H1と同
じとしている。ただし、第1加熱殺菌処理室H1はアル
コールの気化ガスが発生するため防爆処理を施しておく
必要があるが、第2加熱殺菌処理室H2では水蒸気が発
生するだけであるので装置の防爆処理を不要とすること
ができる。
【0040】第2加熱殺菌処理室H2での加熱殺菌処理
が終了すると、同第2加熱殺菌処理室H2より加熱殺菌
処理台車D2を引き出し、次いで、図3に示すように、
再度搬送コンベアR3にマットレスMを載置して搬送し
ながら、中途部に配設した包装装置Qによってマットレ
スMをビニールVなどで包装して、抗菌処理の依頼主に
のことろに配送している。必要ならば包装装置Qによる
包装の前にクリーナー部Cのような埃除去部(図示せ
ず)を配設し、抗菌処理工程中に付着した埃やゴミを払
い落とした後に包装すべく構成してもよい。
【0041】<クリーナー部Cについて>図4に示すよ
うに、クリーナー部Cは、周面に一様にブラシを配設し
た棒状のブラッシングローラー1,1と、同ブラッシン
グローラー1,1を取り囲むべく配設したカバー体2,
2と、円筒状の吸引面3に複数の吸引開口4を配設した
吸引ローラ5,5と、同吸引ローラ5,5に連結した伸
縮アーム6,6とによって構成している。
【0042】ブラッシングローラー1,1は、搬送コン
ベアR1上を搬送されるマットレスMの上下面にそれぞ
れ配設されており、マットレスMの進行方向に対向させ
てブラッシングローラー1,1を回転させることによっ
て、マットレスM上下面をブッラッシングすべく構成し
ている。
【0043】同ブラッシングローラー1,1を取り囲む
べく配設したカバー体2,2は、接続配管7,7によっ
て吸引ポンプP" (図1参照)に接続されており、カバ
ー体2,2内の空気を吸引すべく構成している。吸引装
置による吸引を行うと、カバー体2,2内の気圧が低下
し、クリーナー部Cの送入開口8及び送出開口9より空
気が流入することによって、ブラッシングローラー1,
1によりマットレスM表面から擦り落とされたゴミや埃
を吸引すべく構成している。従って、クリーナー部Cか
らゴミや埃などが漏出することを防止することができ、
作業空間を清浄に保つことができる。
【0044】送入開口8及び送出開口9にはシートカー
テン10,10を配設しており、外部からカバー体内に
吸引される空気の通気面積を抑制し、吸引される空気の
流速を高め、カバー体2,2内の比較的大きなゴミもれ
なく吸引できるように構成している。また、マットレス
Mの下方に配設したカバー体2の送入開口8及び送出開
口9部分には補助ブラシ11,11を配設して、シート
カーテン10,10と同様に外部よりカバー体内に吸引
される空気の通気面積を抑制するとともに、マットレス
M下面のゴミや埃を擦り落とすべく構成している。
【0045】吸引ローラ5,5はマットレスMの側縁の
ゴミや埃を吸引すべく配設したものであり、円筒状の吸
引面3を回転させながらマットレスMの側縁に当接さ
せ、吸引開口4よりゴミや埃を吸引すべく構成してい
る。
【0046】同吸引ローラ5,5は伸縮アーム6,6の
先端に配設されており、図5に示すように、伸縮アーム
6,6を適宜伸縮させることによってマットレスM側縁
に隈無く当接させている。また、同伸縮アーム6,6の
内部には送気路(図示せず)を形成しており、カバー体
2,2に接続している吸引ポンプP" と吸引ローラ5,
5とを同送気路を介して接続することによって、吸引ロ
ーラ5,5による吸引を行うべく構成している。
【0047】クリーナー部Cの構成は上述の構成に限定
するものではなく、マットレスMのゴミや埃を取り除く
ことができればどのような手法を用いてもよい。
【0048】<第1噴霧室T1及び第2噴霧室T2につ
いて>第1噴霧室T1及び第2噴霧室T2の装置構成は
同じであり、噴霧される溶液がアルコールを溶媒とした
溶液か、水を溶媒とした溶液かの違いだけであるので、
第1噴霧室T1のみの説明を行う。
【0049】アルコール及び水に配合される抗菌剤は所
要の抗菌性・殺菌性・防かび性を発揮する抗菌剤を使用
すればよく、また、アルコールに配合する抗菌剤と水に
配合する抗菌剤とをそれぞれ別種の抗菌剤を使用しても
よい。本実施例では、特開平8−92012号公報で開
示された抗菌組成物を使用し、幅広い抗菌スペクトルを
有するべく構成している。
【0050】図6及び図7はそれぞれ第1噴霧室T1の
断面図を示している。第1噴霧室T1は、複数の噴霧ノ
ズル12を所要間隔で配設した噴霧配管13と、飛散防
止カバー体14とによって構成している。
【0051】噴霧配管13は、搬送コンベアR1上を搬
送されるマットレスMを取り囲むべくループ状に配設し
ており、溶液送給配管15より抗菌剤を配合したアルコ
ール溶液を加圧状態で送給することによって、噴霧配管
13に配設した噴霧ノズル12よりアルコール溶液を噴
霧し、噴霧配管13中を通過するマットレスMに噴霧可
能としている。
【0052】噴霧ノズル12は単位面積当たりの噴霧量
や、アルコール溶液の送給量に応じて所要の数だけ配設
すればよい。また、本実施例では、マットレスM表面に
対して直交する方向に噴霧ノズル12を向けて噴霧する
だけでなく、図7に示すように、所要の角度をつけて噴
霧ノズル12を配設することによって、第1噴霧室T1
に挿入されたマットレスMの前端面及び後端面にも均一
にアルコール溶液を噴霧可能に構成しており、簡単にマ
ットレス全面に均一な噴霧を行うことができる。
【0053】噴霧ノズル12による噴霧量は、1つのマ
ットレスM当たり0.5〜2リットルとしており、最も
望ましい量としては約1リットルである。2リットル以
上の場合には、乾燥に時間がかかるとともに、マットレ
スのスプリングユニットまでアルコールなどの液体成分
が浸透するおそれがある。逆に0.5リットル以下の場
合には、マットレスMの表面積に対して噴霧量が少ない
ことによって、噴霧後のマットレスMへの浸透量及び含
浸量が少なくなり、マットレスMの繊維への抗菌剤の均
一な吸着が困難となりやすい。
【0054】従って、1リットル程度の噴霧が最も望ま
しく、また、1リットル程度の噴霧量で充分な抗菌効果
を生起できるように抗菌剤の配合量は調整されるととも
に、調整可能な抗菌剤を選択することが望ましい。上述
した特開平8−92012号公報で開示されている抗菌
組成物はこの条件を満たすものであった。
【0055】飛散防止カバー体14は、噴霧ノズル12
より噴霧されて霧状となったアルコール溶液が第1噴霧
室T1外へ飛散して、第1噴霧室T1の周囲の環境を悪
化させることを防止すべく、噴霧配管13の部分を取り
囲むべく配設したものである。
【0056】同飛散防止カバー体14の下部には回収配
管16を配設しており、回収された溶液は再度溶液タン
ク(図示せず)に戻され、送給ポンプPによって溶液送
給配管15に送られる。また、第1噴霧室T1のマット
レスMを挿入する送入開口17、及び、マットレスMを
送出する送出開口18にはシートカーテン19,19を
配設して、同送入出開口17,18より、霧状態のアル
コール溶液が漏出しないように構成している。さらに、
第1噴霧室T1の送出側に位置する搬送コンベアR1の
下方には溶液受け部20を形成し、マットレスMから滴
り落ちたアルコール溶液を回収配管16へ導くべく構成
している。
【0057】マットレスMの大きさが常に一定であれ
ば、図6及び図7に示した第1噴霧室T1または第2噴
霧室T2の形態でもよいが、マットレスMにはシングル
・セミダブル・ダブル・キングなどの各種のサイズがあ
る。従って、噴霧配管13が常に一定形状となっている
と、マットレスMのサイズによって噴霧ノズル12から
マットレスM表面までの距離がそれぞれ異なることとな
るので、マットレス全面にわたって均一な噴霧を行うこ
とが困難となる。
【0058】特に、噴霧ノズル12からマットレスMま
での距離が短かくなると、噴霧された溶液が付着しない
領域が生じるために、噴霧ノズル12からマットレスM
までの距離は、同噴霧ノズル12の噴霧形態に合わせた
所定値に維持されることが望ましい。
【0059】そこで、図8に示すように、噴霧配管13
を、ラックrを配設した進退調整軸21と、バネbを介
装した配設補助軸22,22とによって固定フレーム2
3に配設するとともに、同固定フレーム23にラックr
と係合するピニオンgを配設したモータmを配設し、モ
ータmを駆動させることによって、噴霧配管13をマッ
トレスMに対して進退可能に構成する。モータmの駆動
制御は図示していない制御部によって行われ、マットレ
スMから噴霧配管13までの距離を一定値に維持すべ
く、センサーなどを用いてマットレスMまでの距離を測
定し、制御している。
【0060】マットレスMの下方に位置する噴霧配管1
3は、マットレスMの大きさに影響されることなくマッ
トレスMまでの距離を一定に保つことができるので、進
退手段を配設する必要はない。
【0061】また、各噴霧配管13に抗菌剤を配合した
溶液を送給する際には、各噴霧配管13の噴霧ノズル1
2による噴霧状態を均一にすべく、各噴霧配管13への
溶液の送給圧力を均等にする必要がある。従って、1台
の送給ポンプP' により溶液を加圧して送給し、途中で
それぞれ分岐させることによって均等圧力での送給を可
能としている。仮に各噴霧配管13ごとに送給圧力が異
なると、その送給圧力の差に応じて噴霧状態に差が生じ
ることとなるので、マットレスM全面にわたっての均一
な噴霧が困難となる。
【0062】<他の実施例>上述した実施例では抗菌剤
を配合した溶液の噴霧後に、人の手によりマットレスM
を加熱殺菌処理台車D2に移載し、加熱殺菌処理台車D
2ごと加熱殺菌処理を行うため、作業が繁雑となってい
た。
【0063】そこで作業性を向上させるために、例えば
図9に示すように、溶液の噴霧室T' と加熱殺菌処理室
H' とを一体的に形成した抗菌処理装置Aとし、連続処
理させてもよい。
【0064】図9の抗菌処理装置Aを簡単に説明する
と、搬送コンベアR' 上を搬送されてきたマットレスM
は噴霧室T' に送入され、上述した第1噴霧室T1及び
第2噴霧室T2と同一の構成からなる噴霧室T' におい
て、抗菌剤の配合された溶液がマットレスMに噴霧され
る。
【0065】溶液の噴霧されたマットレスMは静置部J
に挿入される。同静置部JではマットレスMを上方向に
搬送させながら噴霧された溶液を浸透・含浸させてい
る。抗菌処理装置Aでは省スペース化のためにマットレ
スMを上下方向に移送すべく構成している。図9中の符
号24はマットレスMを支える支持アームであり、同支
持アーム24,24を所定間隔で配設し、マットレスM
を支えるべく構成している。マットレスMを上方向に移
送する移送手段としてはどのような手段を使用してもよ
く、噴霧された溶液がマットレスMに浸透するのに充分
な時間をかけて静置部J内を移送させ、その後加熱殺菌
処理室H' に送入する。
【0066】加熱殺菌処理室H' も、第1加熱殺菌処理
室H1及び第2加熱殺菌処理室H2の構成と同様に、温
風送風機(図示せず)により温風を送気してマットレス
Mを乾燥させるとともに加熱殺菌処理している。また、
床面はメッシュ板F' とし、同メッシュ板F' の下方よ
り温風を吹き上げるべく構成し、さらに、吹き上げられ
た温風をマットレスM間に送気して湿気を取り込ませ、
加熱殺菌処理室H' 上部に配設された排気口G' より排
気すべく構成している。
【0067】さらに、加熱殺菌処理室H' 内にもオゾン
発生器h1' を配設してオゾンを発生させ、加熱殺菌処
理室H' 内をオゾン雰囲気とすることによって、温風に
よる加熱殺菌とともにオゾン殺菌を行うべく構成してい
る。図9中、h2' はオゾン発生器h1' によって発生
させたオゾンを分解して排出するためのオゾン分解装置
である。さらに、図示していないが加熱殺菌処理室H'
内にも紫外線灯を配設して、紫外線光による殺菌処理を
行うべく構成しても良い。
【0068】本実施例では、マットレスMは加熱殺菌処
理室H' 内を上下方向に1往復するだけであるが、1往
復に限定するものではなく、加熱殺菌処理に必要な時間
だけ加熱殺菌処理室H' 内にマットレスMが存在するよ
うに配設すればよい。また、必要に応じて、途中でマッ
トレスMを反転させ、両面を隈無く乾燥させるべく構成
しても良い。
【0069】加熱殺菌処理の終了したマットレスMは加
熱殺菌処理室H' から出され、搬出空間Kをゆっくり移
送されながら除熱されて搬送コンベアR' に載置され、
搬出される。図9中、25は加熱殺菌処理室H' 内の温
風の漏出を防止すべく必要時のみ開閉すべく構成した開
閉扉である。
【0070】上述した抗菌処理装置AのマットレスMの
送入側にクリーナー部Cを配設し、また、抗菌処理装置
Aを2台連続配設し、さらに、抗菌処理装置Aのマット
レスMの送出側に包装装置Qを配設することによって、
マットレスMの抗菌処理を完全自動化することもでき
る。
【0071】<移動可能な抗菌処理装置について>上述
してきた抗菌処理方法を実施するのに必要な装置を、全
てトラック30の荷台31に配設し、移動可能とした抗
菌処理装置A' について説明する。
【0072】図10は同抗菌処理装置A' の側面一部切
欠図、図11は抗菌処理装置A' の平面図、図12及び
図13は抗菌処理の処理工程説明図である。図中の符号
32は抗菌処理装置A' であるトラック30の運転席で
ある。
【0073】荷台31には、前方より、装置配設室3
3、加熱殺菌処理室34、作業室35を配設している。
装置配設室33には、図示していないが、クリーナー装
置、抗菌剤を所要濃度に配合したアルコール溶液用のタ
ンク、抗菌剤を所要濃度に配合した水溶液用のタンク、
各タンクから溶液を溶液噴霧装置36に送給する送給ポ
ンプ、加熱殺菌処理室に温風を送気する温風送風機、オ
ゾン発生器、発電機など必要な装置をまとめて配設して
いる。
【0074】図10に示すように、加熱殺菌処理室34
の上部にはオゾン分解装置37を配設しており、また、
断熱板を使用したシャッター扉38によって作業室35
より隔離し、かつ、加熱殺菌処理室34内を気密状態と
して、オゾン分解装置37を通ってのみ排気できるよう
にし、加熱殺菌処理を行うべく構成している。
【0075】作業室35の加熱殺菌処理室34寄りの位
置には溶液噴霧装置36を配設しており、装置配設室3
3に配設した抗菌剤配合のアルコール溶液用タンク、ま
たは、抗菌剤配合の水溶液用タンクから送給された溶液
を適宜切り換えながらマットレスMに噴霧すべく構成し
ている。噴霧装置の構成自体は、基本的に上述した第1
噴霧室T1及び第2噴霧室T2に用いたものと同じであ
り、噴霧配管13によってマットレスMに均一な噴霧を
行うべく構成している。特に、狭い設置面積で処理を行
うことができるように、マットレスMを起立させた状態
で噴霧処理すべく構成している。
【0076】作業室35は、荷台31に設置した2台の
移送台車39へのマットレスMの載置を行うための作業
スペースである。移送台車39は荷台31の前後方向と
平行で、かつ、並列させて設置し、さらに、荷台31下
面に配設した移送レール40上を前後方向に移動すべく
構成している。同移送台車39にマットレスMを載置し
て、加熱殺菌処理室34への出し入れを行うべく構成し
ている。
【0077】図10〜13中の符号41は抗菌処理装置
A' 後端に設けられたリフトであり、作業室35へのマ
ットレスMの搬入、及び、作業室35からのマットレス
Mの搬出を容易に行うべく設けたものである。また、符
号42は荷台31の上部側面壁、符号43は荷台31の
下部側面壁であり、特に下部側面壁43は水平状態に倒
すことによって、図11に示すように、作業足場となっ
て作業室35を拡張すべく構成したものである。図11
中の符号44は搬送台車であり、マットレスMを抗菌処
理装置A' に搬入するために使用しているものである。
【0078】次に、抗菌処理装置A' での処理作業につ
いて説明する。
【0079】図11に示すように、まず、搬送台車44
によって抗菌処理装置A' に運び込まれたマットレスM
は、作業室35においてクリーナー装置(図示せず)を
用いて表面のゴミや埃を取り除き、その後、移送台車3
9に載置される。クリーナー装置は吸引配管の先端に吸
引ヘッドを配設した装置であり、人の手によって同吸引
ヘッドを操ってマットレスMのゴミや埃を除去してい
る。
【0080】次いで、一方の移送台車39を作業室35
側に引き出し、同移送台車39の前方部より順番に移送
台車39の各枠にマットレスMを起立させた状態で載置
する。もう一方の移送台車39にも同様に載置するが、
どちらか一方の移送台車39の一方端の1枠だけはマッ
トレスMを載置せず空枠Wとしておく。
【0081】マットレスMの載置を終了すると、図12
に示すように、2台の移送台車39をどちらも加熱殺菌
処理室34側に寄せた状態として、処理作業をスタート
させる。処理作業は以下に説明する順序に従って自動的
に行われる。
【0082】処理作業をスタートさせると、まず、2台
の移送台車39はそれぞれ作業室35側に移動し、溶液
噴霧装置36を挟んで一方にマットレスMを載置してい
ない空枠Wを、他方にマットレスMを載置した枠を対向
させて位置させて停止し、移送コンベア45によってマ
ットレスMを空枠Wに移送する。空枠Wへ移送する際
に、中途部に配設した溶液噴霧装置36に通し、抗菌剤
を所要濃度に配合したアルコール溶液を噴霧する。
【0083】溶液の噴霧されたマットレスMを移送され
た側の移送台車39は1枠分だけ作業室35側に移動す
る。すると、先程と空枠Wの位置が逆転した状態とな
り、移送コンベア45によって、今度は逆方向にマット
レスMを移送しながらアルコール溶液を噴霧する。溶液
の噴霧されたマットレスMを移送された側の移送台車3
9は1枠分だけ作業室35側に移動する。この作業を繰
り返すことによって、移送台車39に載置した全マット
レスMに、効率よくアルコール溶液を噴霧することがで
きる。
【0084】噴霧が終了すると、移送台車39は加熱殺
菌処理室34に挿入され、シャッター扉38が閉まり、
温風送風機により90〜100℃の温風を加熱殺菌処理
室34に送気して加熱殺菌処理する。このときオゾン発
生器によりオゾンを発生させることによって加熱殺菌処
理室34内をオゾン雰囲気とし、オゾンによる殺菌処理
も同時に行っている。
【0085】約1時間の加熱殺菌処理を行った後、抗菌
剤を所要濃度に配合した水溶液をマットレスMに噴霧す
べく、溶液噴霧装置36内の配管を切り換え、先程と同
様に移送台車39の空枠W部分にマットレスMを移載し
ながら噴霧を行う。
【0086】全てのマットレスMへの噴霧を終了する
と、移送台車39を再度加熱殺菌処理室34に挿入し、
シャッター扉38を閉め、温風送風機により90〜10
0℃の温風を加熱殺菌処理室34に送気して加熱殺菌処
理する。このときもまたオゾン発生器によりオゾンを発
生させることによって加熱殺菌処理室34内をオゾン雰
囲気とし、オゾンによる殺菌処理も同時に行っている。
【0087】約1時間の加熱殺菌処理終了後、必要に応
じて温風送風機を単なる送風機として加温していない空
気を送気し、マットレスMを常温にクールダウンするこ
とによって全作業を終了する。
【0088】その後、加熱殺菌処理室34より移送台車
39を引き出し、加熱殺菌処理を終了したことを示すタ
グを付け、マットレスMを返納する。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果を得るこ
とができる。
【0090】 抗菌剤を配合した溶液をマットレス全
面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸させた後、
加熱殺菌処理を行うことによって、マットレスの繊維に
抗菌剤を吸着させることができるので、マットレスに抗
菌性を生じさせることができ、長期間にわたってマット
レスを無菌状態に維持することができる。従って、良好
な衛生状態を維持することができる。
【0091】 抗菌剤を配合した溶液をマットレス全
面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸させた後、
加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配合した溶液をマ
ットレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸
させた後、加熱殺菌処理を行うことによって、マットレ
スに吸着可能な抗菌剤の量を向上させることができ、抗
菌効果を長期間にわたって維持することができる。
【0092】 抗菌剤を配合したアルコール溶液をマ
ットレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸
させた後、熱風加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配
合した水溶液をマットレス全面に噴霧し、マットレス表
層に同溶液を含浸させた後、熱風加熱殺菌処理を行うこ
によって、アルコールによる殺菌効果を期待することが
できるとともに、アルコールによってマットレスの深部
まで抗菌剤を浸透・含浸させることができる。さらに、
その後、水溶液を噴霧することによって、マットレスに
ついたアルコール臭を除去することができるとともに、
マットレスの表層部に、抗菌剤の高濃度領域を形成する
ことができるので、抗菌効果を高めることができる。
【0093】 使用する抗菌剤を有機系抗菌剤とする
ことによって、抗菌剤のマットレスの繊維への浸透・吸
着を容易とすることができる。
【0094】 加熱殺菌処理をオゾン雰囲気中で行う
ことによって、加熱による殺菌効果とオゾンによる殺菌
効果の相乗効果による確実な殺菌を行うことができるの
で、マットレスを完全な無菌状態とすることができる。
【0095】 搬送手段によって搬送されるマットレ
スを複数の噴霧ノズルを配設した噴霧配管で取り囲み、
抗菌剤を配合した溶液を噴霧可能とするとともに、同噴
霧ノズルとマットレスまでの間隔を常に所定値とすべ
く、噴霧配管をマットレスの大きさに合わせて進退自在
に構成し、かつ、各噴霧配管に均等圧力に加圧した溶液
を送給することによって、マットレス全面に抗菌剤を配
合した溶液を均一に噴霧することができ、抗菌剤の濃度
ムラの生起を防止することができるので、無菌状態を長
期間維持することができる。
【0096】 抗菌剤を配合した溶液をマットレスに
噴霧する噴霧装置と、同溶液の噴霧されたマットレスを
加熱殺菌処理する加熱殺菌処理室とを荷台に配設したト
ラックからなるマットレスの抗菌処理装置としたことに
よって、抗菌処理装置を移動可能とすることができるの
で、病院のような需要の高いところに出向いて抗菌処理
を施すことによって、マットレス自体を運搬する手間と
コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抗菌処理の作業工程を説明する説明図
である。
【図2】本発明の抗菌処理の作業工程を説明する説明図
である。
【図3】本発明の抗菌処理の作業工程を説明する説明図
である。
【図4】クリーナー部の断面図である。
【図5】クリーナー部の正面図である。
【図6】第1噴霧室の断面図である。
【図7】第1噴霧室の断面図である。
【図8】第1噴霧室及び第2噴霧室の他の実施例であ
る。
【図9】他の実施例の説明図である。
【図10】移動可能とした抗菌処理装置の側面一部切欠
図である。
【図11】移動可能とした抗菌処理装置の平面図であ
る。
【図12】移動可能とした抗菌処理装置の処理工程説明
図である。
【図13】移動可能とした抗菌処理装置の処理工程説明
図である。
【符号の説明】
R1,R2,R3 搬送コンベア M マットレス C クリーナー部 D1 移送台車 D2 加熱殺菌処理台車 T1 第1噴霧室 T2 第2噴霧室 H1 第1加熱殺菌処理室 H2 第2加熱殺菌処理室 G 排気口 h1 オゾン発生器 h2 オゾン分解装置 Q 包装装置 V ビニール 1 ブラッシングローラー 2 カバー体 5 吸引ローラ 6 伸縮アーム P" 吸引ポンプ 13 噴霧配管 14 飛散防止カバー体 15 溶液送給配管 P 送給ポンプ 20 溶液受け部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌剤を配合した溶液をマットレス全面
    に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸させた後、加
    熱殺菌処理を行うことを特徴とするマットレスの抗菌処
    理方法。
  2. 【請求項2】 抗菌剤を配合した溶液をマットレス全面
    に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸させた後、加
    熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配合した溶液をマッ
    トレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸さ
    せた後、加熱殺菌処理を行うことを特徴とするマットレ
    スの抗菌処理方法。
  3. 【請求項3】 抗菌剤を配合したアルコール溶液をマッ
    トレス全面に噴霧し、マットレス表層に同溶液を含浸さ
    せた後、熱風加熱殺菌処理を行い、再度、抗菌剤を配合
    した水溶液をマットレス全面に噴霧し、マットレス表層
    に同溶液を含浸させた後、熱風加熱殺菌処理を行うこと
    を特徴とするマットレスの抗菌処理方法。
  4. 【請求項4】 前記抗菌剤が有機系抗菌剤であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマット
    レスの抗菌処理方法。
  5. 【請求項5】 前記加熱殺菌処理をオゾン雰囲気中で行
    うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のマットレスの抗菌処理方法。
  6. 【請求項6】 搬送手段によって搬送されるマットレス
    を複数の噴霧ノズルの配設された噴霧配管で取り囲み、
    抗菌剤を配合した溶液を噴霧可能とするとともに、同噴
    霧ノズルとマットレスまでの間隔を常に所定値とすべ
    く、噴霧配管をマットレスの大きさに合わせて進退自在
    に構成し、かつ、各噴霧配管に均等圧力に加圧した溶液
    を送給することを特徴とするマットレスの抗菌処理装
    置。
  7. 【請求項7】 抗菌剤を配合した溶液をマットレスに噴
    霧する噴霧装置と、同溶液の噴霧されたマットレスを加
    熱殺菌処理する加熱殺菌処理室とを荷台に配設したトラ
    ックからなることを特徴とするマットレスの抗菌処理装
    置。
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