JPH05176977A - 病院内自動殺菌消毒装置および消毒方法 - Google Patents

病院内自動殺菌消毒装置および消毒方法

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JPH05176977A
JPH05176977A JP3347462A JP34746291A JPH05176977A JP H05176977 A JPH05176977 A JP H05176977A JP 3347462 A JP3347462 A JP 3347462A JP 34746291 A JP34746291 A JP 34746291A JP H05176977 A JPH05176977 A JP H05176977A
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JP
Japan
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disinfectant
spraying
hospital
compressed air
spray
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Withdrawn
Application number
JP3347462A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ikeuchi
博 池内
Yoshinari Iwamura
吉就 岩村
Akira Kawayoshi
明 川吉
Shoji Hida
昌二 飛彈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
H Ikeuchi and Co Ltd
Original Assignee
H Ikeuchi and Co Ltd
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Publication date
Application filed by H Ikeuchi and Co Ltd filed Critical H Ikeuchi and Co Ltd
Priority to JP3347462A priority Critical patent/JPH05176977A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 病院内感染を防止する。 【構成】 殺菌消毒剤を10μm以下の超微粒子径とし
て噴霧するノズルを複数個間隔をあけて並列した噴霧ノ
ズル取付管を病院内の所要箇所に配管している。あるい
は、移動台車に上記ノズル、および該ノズルを複数個並
設した噴霧ノズル取付管、上記ノズルの噴射角度を可変
する駆動手段、噴射時間を制御する駆動手段、上記ノズ
ル取付管内の殺菌消毒剤路に殺菌消毒剤を供給する手
段、該供給手段に供給される殺菌消毒剤を入れた1以上
の殺菌消毒剤タンク、上記駆動手段の制御手段等を可搬
式台車に搭載して、該台車を病院内の所要箇所に移動し
て殺菌消毒剤を噴霧する構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、病院内自動殺菌消毒装
置および方法に関し、詳しくは、手術室、 病室、院内環
境等に浮遊又は壁、床等に付着する細菌等が原因で発生
する院内感染を防止するために、消毒剤を噴霧して効果
的に殺菌消毒処理を行うものである。又、食品工場等の
殺菌消毒が必要とする設備にも使用できる。
【0002】
【従来の技術】近時、病院においては院内感染が急増し
て問題となっており、特に、抗生物質が効かない多剤耐
性のMRSA(Methicillin Resistant Staphylococc
usaureus メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や緑膿菌に未
熟児、高齢者あるいはガン患者等の抵抗力の衰えた人が
感染した場合、体内で細菌が増殖して肺炎、腸炎、皮膚
の化膿、敗血症などを引き起こし、死亡に至るケースも
ある。
【0003】上記MRSAは他の抗菌剤に対しても多剤
耐性を持つため、抗生物質の効果が弱く、治療薬や治療
法がまだ開発途上にあり、よって、感染する前に殺菌消
毒処理することが緊急の課題となっている。
【0004】MRSAは、保菌患者の手術を行った手術
室に最も多発しており、近時の拭き取り検査では、内科
系病棟でのMRSA陽性は0〜3%程度しかないのに対
して、外科系では20%もあった。よって、特に、手術
室において殺菌消毒を完全に為すことが院内感染を防止
する第一歩となる。さらに、MRSAは保菌患者のベッ
ドまわりや、保菌患者から医師、看護婦、院内勤務者の
衣服、空調等を介したり、消毒不十分な医療機器を介し
ても院内に拡散していく。よって、手術室以外の特にM
RSAが多発しそうな場所も殺菌消毒処理する必要があ
る。
【0005】MRSA等の細菌の殺菌を行うためには、
空間を囲む床、壁、天井および設置しているベッド、
棚、医療機器等に付着している付着菌と、空間中に浮遊
している浮遊菌の両方を殺菌することが必要である。
【0006】前記の付着菌については、消毒剤をつけた
モップや雑巾での拭き取りによる方法が主として用いら
れており、後者の空中浮遊菌については、薬剤・薬液の
散布・噴霧、ガス薫蒸、紫外線照射、空調のフィルタに
よる捕捉等の方法が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の殺菌消毒
方法については、それぞれ下記に列挙する問題がある。 最も汎用されている消毒剤をつけたモップや雑巾によ
る拭き取り方法では、モップや雑巾自体が清潔か否かが
問題となる。モップは綿等で出来ているため、菌が付着
しやすく、モップの先には通常1インチ当たり約5〜1
0万個の微生物が付着している。このように、汚染され
たモップで拭くとかえって汚染菌が無菌部分にまで付着
し、汚染域が拡大する欠点がある。また、モップにつけ
る消毒剤の濃度管理が難しく、かつ、消毒剤が無駄にモ
ップに付きすぎると共に、均一に消毒剤が各面に塗布さ
れにくい。さらに、高所や裏面側等の拭き取りが容易で
ない部分には、拭き取りがなされない問題があると共
に、浮遊菌に対しては処理できないため、モップ等によ
る拭き取りの他に浮遊菌に対する処理方法を併用して用
いる必要がある。
【0008】大掃除的作業として、空間を密閉して行
うガス薫蒸は、残存性が有り、薫蒸後2〜3日は室内に
入れない問題がある。 紫外線照射による方法は、影になる部分の殺菌効果が
なく、樹脂やゴム製品が劣化する問題がある。又、ラン
プからの距離の2乗に比例して効果がなくなり、均一な
殺菌効果が得られない。 空調の各種レベルのフィルタによる殺菌は、空中浮遊
の微生物を捕捉するだけで、付着菌は殺菌できず、他の
拭き取りによる殺菌処理等を併用する必要がある。又、
フィルタの交換作業が必要となる問題がある。
【0009】消毒剤を散布あるいは噴霧する方法が、
空中の浮遊菌および付着菌の両方を殺菌できるため、前
記した方法の中でも最も効果的な方法である。しかしな
がら、噴霧する消毒剤の粒子径が大きい場合、空中の浮
遊菌を殺菌する前に床等に落下して付着してしまい、浮
遊菌の殺菌効果が少なくなる問題がある。また、手術室
等の空間内で噴霧する場合、全ての面に向かって均一に
噴霧する必要があり、噴霧を人手を介して行う場合、噴
霧作業に時間を取り、かつ、その間に作業員に感染の恐
れがあると共に、消毒剤が作業員に副作用を及ぼす危険
性等の種々の問題がある。
【0010】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
もので、消毒剤を自動噴霧する方法を採用し、しかも、
消毒剤の平均粒子径を10μm以下の超微粒子の霧状と
し、空中での浮遊時間を長くして、空中浮遊菌の効果的
な殺菌を行うと同時に、該消毒剤を空中で飽和状態とな
る以上に噴射して、この噴射された超微粒子が空中浮遊
後に床、壁面、機器の表面および裏面にも付着して消毒
剤で濡れるようにして、付着菌の殺菌も効果的に行える
ようにした病院内自動殺菌消毒装置を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、消毒剤を圧搾空気と混合して平均粒子径
が10μm以下の超微粒子径として噴霧する二流体ノズ
ルを複数個間隔をあけて並列した噴霧ノズル取付管を病
院内の所要箇所に配管し、上記ノズルより、噴射される
空間内が飽和状態となる程度の噴射量で噴射する構成と
していることを特徴とする病院内自動殺菌消毒装置を提
供するものである。
【0012】さらに、本発明は、消毒剤を圧搾空気と混
合して平均粒子径が10μm以下の超微粒子径として噴
霧する二流体ノズルを複数個並設した噴霧ノズル取付管
と、上記ノズルの噴射方向を可変する駆動手段と、噴射
時間を制御する駆動手段と、上記ノズル取付管内の消毒
剤路に消毒剤を供給する手段と、該供給手段に供給され
る消毒剤を入れた1以上の消毒剤タンクと、上記駆動手
段の制御手段等を可搬式台車に搭載し、該台車を病院内
の所要箇所に移動して消毒剤を噴霧する構成としている
病院内自動殺菌消毒装置を提供するものである。
【0013】さらに、 上記可搬式台車に、 消毒剤噴霧後
にノズル、ノズル取付管の内部を洗浄するための手段
と、本システムを清潔、乾燥を維持するための熱風を本
システムに当てる手段も搭載している。
【0014】また、上記ノルズの噴射方向は、ノズルを
取り付けている回動体を水平方向および垂直方向に自動
的に回転することにより、所要の方向に自動的に消毒剤
を噴霧出来るようにしている。
【0015】さらにまた、本発明は、消毒剤を圧搾空気
と混合して、その平均粒子径が10μm以下となる超微
粒子の噴霧として複数個のノズルから噴射すると共に、
噴射される空間内が飽和状態となる程度の噴射量で噴射
することを特徴とする病院内殺菌消毒方法を提供するも
のである。
【0016】
【作用】上記したように、ノズルから超微粒子の消毒剤
を噴霧して空間中に充満させることにより、まず、空中
浮遊菌の殺菌が効率良く行うことが出来る。さらに、該
消毒剤が空中浮遊後に天井、床、壁面および室内にある
各部位により付着して濡れが生じるため、付着菌の殺菌
も効率良く行うことが出来る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1から図7は本発明の第1実施例に係わ
る可搬式台車に殺菌消毒機器を搭載した病院内自動殺菌
消毒装置を示すものである。
【0018】図中、移動台車1は、ボックス形状の車体
2の後部両側に車輪3を備えると共に、後面上部に台車
操作用ハンドル4を備え、該ハンドル4を把持して所要
箇所まで移動台車1を移動するようにしている。
【0019】上記車体2は、図1では側面板を取り除い
て図示しており、図2では後面板を取り除いて図示して
いる。車体2の内部には、コンプレッサー駆動用モータ
5、該モータ5により駆動されるコンプレッサー6、コ
ンプレッサー6に清浄空気を送入するためのフィルター
7、制御盤9およびコードリール19を搭載している。
【0020】車体2の上端には回動枠体10を水平方向
に回動自在に軸支し、図3から図5に示すように、回動
枠体10に設置した首振用モータ8により回動枠体10
に取り付けた回動体11を垂直方向に回動させるように
している。即ち、回動体11は水平方向及び垂直方向の
2方向に回動するようにしている。
【0021】詳しくは、図3から図5に示すように、回
動枠体10は円板形状の上段底板12Aと、両側にフラ
ンジ部を設けた長方形状のプレートからなる下段底板1
2Bを円筒状の支軸27を介して間隔をあけて備えてい
る。該支軸27には小径ギヤ28を固定すると共にギヤ
受38を固定し、該ギヤ受38を下段底板12B上に水
平方向に回転自在に配置し、下段底板12Bを車体2の
上面に固定している。また、円筒状支軸27には車体2
の上端より突設した筒状支軸39を挿入して回動枠体1
0を回動自在に支持し、該筒状支軸39を通して車体2
より圧搾空気供給管および電線を回動体11側へ導入し
ている。
【0022】上段の底板12Aの上面には対向して側板
13を立設し、これら側板13の上部に軸受14を介し
て回動体11の両側より突設した支軸15を支持し、側
板13の間に回動体11を垂直方向に回動自在に支持し
ている。
【0023】また、一方の側板13より駆動部設置フレ
ーム15を突設し、該フレーム15の下部に上記首振用
モータ8を取り付けている。該モータ8の出力軸の回転
をギヤボックス23内に設置している傘歯車(図示せず)
を介して上方へ伸延するロッド17に伝達し、該ロッド
17の上端にウオームギヤ18を固定し、該ウオームギ
ヤ18を上記支軸15に固定したウオームホイール19
と噛み合わせている。よって、モータ8の回転でウオー
ムホイール19が回転して、連動して支軸15が回転
し、回動体11を垂直方向に回転させ、言わば上下方向
に首を振るようにしている。
【0024】また、同時に、上記モータ8の出力軸の回
転をギヤボックス23内で傘歯車を介して下方へ突出し
たクランク24に伝達している。該クランク24にロッ
ド25の一端を連結し、該ロッド25を底板12Aと1
2Bの間の空隙を通して、その他端を上段底板12Aよ
り回転自在に突設した大径ギヤ26に連結している。該
大径ギヤ26は底板12Aの中心より突設した上記支軸
27に外嵌固定した小径ギヤ28と噛み合わせている。
よって、首振用モータ8で大径ギヤ26、小径ギヤ28
を回転して回動枠体10自体を支軸27を中心として水
平方向へ往復回転させている。
【0025】上記回動体11の垂直方向の回転はモータ
8を所定時間(実施例では7.5分)で正逆回転させて、
設定角度で往復回転するようにしている。 本実施例では
0°→70°→0°と往復回転させている。また、 水平
方向の回転は、上記したように、7.5分間モータ8は
同一方向に回転を続けてから逆方向に回転するため、こ
のモータ8の回転に応じて、クランク24、ロッド25
を介してギヤ26は0°→55°→0°→55°と往復
回転する。ギヤ26とギヤ28の歯数関係により、ギヤ
26の動きを増幅して、全体として片振巾110°の往
復運動を行わせている。モータ逆転時において(垂直方
向70°となり)水平方向は逆に始動するが、回転角に
ついては変化しない。
【0026】上記垂直および水平回転は、自動運転終了
時に原点復帰するように制御されている。なお、上記の
ようにモータ8の正逆回転を時間制御しているが、リミ
ットスイッチを用いて制御しても良い。
【0027】上記のように水平方向および垂直方向に回
転作動する回動体11の内部にはファン60を搭載し、
該ファン60のからの排気を霧の拡散用として使用出来
るようにしている。また、背面部にフィルター61を取
り付けている。また回動枠体10の底板12Aに薬液タ
ンク70を着脱自在に搭載するようにしている。
【0028】上記回動体11の正面側には図3(A)に示
すように円環形状の噴霧ノズル取付管21を設置してい
る。該噴霧ノズル取付管21は圧搾空気供給管21Aと
消毒剤供給管21Bとを並設したもので、消毒剤供給管
21Bには上記薬液タンク70よりホース71を通して
消毒剤を供給すると共に、圧搾空気供給管21Aには車
体2内のコンプレッサー6より圧搾空気を供給してい
る。
【0029】上記円環状のノズル取付管21に対して9
0度間隔で、図6および図7に示す如き噴射口を対向し
て配置した一対の二流体ノズル20A,20Bをペアと
するノズル20を所定間隔をあけて噴霧ノズル取付管2
1に取り付けている。上記ノズル20は先に出願した本
出願人の特開昭62−289257号に記載のノズルか
らなり、消毒剤流入通路31と圧搾空気流入通路32を
設けている本体30に、2又に分岐した後に互いに近接
する方向に傾斜させたアダプタ33を取り付け、該アダ
プタ33の対向する先端にノズルチップ34A,34B
を取り付けている。上記アダプタ33には上記消毒剤流
入通路を構成するノズル取付管21Bと、圧搾空気流入
通路を構成するノズル取付管21Aと夫々連通する通路
34,35を形成し、アダプタ33の対向する先端の噴
射口37A,37Bより圧搾空気と消毒剤との二流体噴
霧を噴射している。
【0030】尚、上記消毒剤タンク70は2個搭載して
おり、これらタンクに2種の消毒剤を充填しておくこと
により、2種の消毒剤を噴射することが出来る。また、
上記コンプレッサー6の作動、ノズル20の噴霧方向お
よび噴霧時間を制御する上記モータ8を上記制御盤9で
制御するようにしている。車体2の底面前部にキャスタ
43を取り付けている。
【0031】上記移動台車1を使用して殺菌処理する場
合、例えば、手術室内の中央付近に移動台車1を移動さ
せて停止し、制御盤9で噴射時間をセットした後、作業
員が室外に退去して室内を密閉する。この状況で、コン
プレッサ6を駆動して圧搾空気により消毒剤を圧搾空気
と共に噴射する。その際、回動体11を水平方向に22
0°(±110°)回転させると共に上向きに70°回転
させて、室内の各方面に向けてノズル20より噴霧出来
るようにしている。尚、回動体11を水平方向に回転さ
せると共に、垂直方向に回転させると、移動台車1を全
く回転移動させることなく、室内の全方面に向かって噴
射出来る。
【0032】上記ノズル20においては、コンプレッサ
6より供給して噴口から超音波で噴出する圧搾空気を消
毒剤と混合し、かつ、途中で剪断作用により微粒化した
液滴を内包しつつ、もう一方で同じ圧搾空気流と所要角
度で衝突して相互剪断作用を繰り返すと同時に、2万〜
3.5万ヘルツの超音波を発生して液滴をさらに超微粒
化、均質化している。よって、上記ノズル20からは粒
子径が10μm以下の微粒子が霧となって噴射される。
【0033】かつ、上記微粒子の噴霧を室内において飽
和状態となるまで噴射する。上記噴射時間は制御盤9で
予めセットしておく。
【0034】上記のように、消毒剤の噴霧の粒子径を1
0μm以下としていることにより、消毒剤の空中浮遊滞
在時間が長くなり、かつ、飽和状態となる量まで噴霧し
ているため、浮遊菌を効果的に殺菌することが出来る。
かつ、飽和状態となるまで噴射しているため、上記噴霧
で天井、壁面機器の表面及び裏面等に濡れが生じて、消
毒剤が壁面等に塗布された状態となる。よって、壁面お
よび機器の表面および裏面に付着している付着菌を殺菌
することが出来る。さらに、上記噴霧が自重により落下
して床面を濡らし、よって、床面に付着している付着菌
を殺菌出来る。
【0035】また、本システム自動殺菌方式では、消毒
剤の噴霧後はノズル20から取付管21に至るまで本シ
ステムを清潔、乾燥を維持するため自動的に熱風を当て
ている。即ち、ドライヤーを別途搭載する或いは搭載し
ているコンプレッサー6の60℃以上の吐出空気を熱風
として利用している。さらに、回動体11の内部に取り
付けているファン60により噴射する霧の飛距離を長く
して、より充満の均一度を上げると共に、壁・天井面に
霧を衝突させて、壁・天井面をよりぬらして殺菌消毒効
果を上げている。さらにまた、消毒剤を噴霧した後で無
菌水でノズル内部を自動洗浄するようにしており、その
ため、消毒剤タンクと無菌水タンクからの液の入れ替え
を行うようにしている。
【0036】図8および図9は病院内の所要箇所に天井
等に沿って噴霧ノズル取付管21'を配設している。該
噴霧ノズル取付管21'には所要間隔をあけて上記ノズ
ル20を取り付けており、約10μm以下の微粒子径の
消毒剤を噴射するようにしている。
【0037】上記噴霧ノズル取付管21'には消毒剤供
給管50および圧搾空気供給管51を接続している。こ
れら消毒剤供給管50および圧搾空気供給管51は夫々
消毒剤タンクおよびコンプレッサに接続して、上記ノズ
ル20より圧搾空気と混合した消毒剤を噴射するように
している。ノズルの噴射方向によって消毒剤を対流する
ように噴霧充満させて、より均一に天井、壁、床面等を
濡らすことができる。
【0038】上記のように、病院の天井等に沿って配管
した噴霧ノズル取付管21'より消毒剤を噴射する場
合、人手を全く必要とせず、省力化を図ることが出来
る。
【0039】
【実験例】本発明に係わる超微霧充満方式による殺菌消
毒作用の効果を実証するため、下記の実験を行った。実
験は図10に示す如き、長さ2m、巾1.2m、高さ2mの
テストブース100を設け、該テストブース100内に
高さ90cmの中棚101と、高さ1m60cmの上棚102
とを取り付けている。このテストブース100内で、上
棚102、中棚101および床面103に、菌を塗布し
た培地をシャレー105を並設し、その後、全体にカバ
ーをかけた状態で、高さ1.8mの位置からノズル20で
消毒剤をテストブース100内に噴霧して充満させ、殺
菌消毒の効果を測定した。
【0040】上記上中下3段に配置するシャレー105
は、それぞれ10菌種、8枚ずつ置き、図11に示すよ
うに、棚1段当たり80個のシャレーを並べている。図
11において、同一の菌には同一アルファベットを付し
ており、斜め線に沿って同一菌のシャレーを配置してい
る。即ち、A〜Jは菌の種類を表わし、Aは黄色ブドウ
球菌(MRSA)、Bはエンテロコッカス、Cは大腸菌、
Dはセラチア、Eは緑膿菌、Fはシュードモナス・セパ
シア、Gはアシネトバクタ、Hはカンジダ、Iは黄色ブ
ドウ球菌(標準株)、Jは緑膿菌(標準株)である。
【0041】上記噴霧実験は、消毒剤、濃度、噴霧時間
を変えて実験を行い、噴霧した後、37℃で24〜48
時間培養し菌の発育の有無を観察した。
【0042】その結果は、図12から図14に示す通り
であった。即ち、薬品名オスバンを用いて、濃度0.2
0%、噴霧時間5分、粒子径バーd2310μmの場合
は、図12に示す結果となった。また、噴霧時間のみを
8分に変えて、他の条件は上記と同一にした場合は、図
13に示す結果となった。
【0043】上記図11、12において、噴霧時間を5
分とした場合と、8分とした場合とは、菌の殺菌状態は
殆んど変わっていない。この結果より、本発明の噴霧殺
菌処理では、短い噴霧時間で長く噴射した場合と同様な
結果が得られることが確認された。このように、噴霧時
間を短く出来るため、噴霧量を少なくして、コストの低
下を図ることが出来る。また、上段、中段、下段の殺菌
程度は下にいくほど殺菌効果が優れるが、さほど上段と
下段とに差異はなく、このことより、本発明の噴霧殺菌
処理では特に空中浮遊菌の殺菌効果に優れていると言え
る。
【0044】図14は消毒剤をイソジンに変えて、濃度
を1.0%、噴射時間を8分、粒子径バーd2310μmに
した場合の実験結果を示す。上記実験結果より、消毒剤
の濃度を濃くした場合の殺菌効果は良く、かつ、その場
合においても、上段、中段および下段の殺菌効果は略同
様で、空中浮遊菌に対する殺菌処理に優れていることが
確認された。
【0045】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、消毒剤を粒子径バーd2310μm以下の超微
霧として噴霧する方式を採用しているため、特に、空中
での浮遊菌の殺菌に優れ、かつ、壁、床および各種機器
に付着した付着菌の殺菌効果も有する。特に、各種機器
の裏面や拭き取りにくい箇所に付着している菌の殺菌も
確実に行うことが出来る。
【0046】また、本殺菌消毒装置は、自動式であり、
移動台車を用いる場合も噴霧箇所へ台車を移動させて停
止させるだけでよく、噴霧作業自体は自動的に為される
ため、省力化を図ることが出来る。よって、噴霧作業に
携わる作業員の感染も防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す消毒装置を搭載し
た可搬式台車の側面図である。
【図2】 図1に示す可搬式台車の背面図である。
【図3】 (A)は上記実施例の回動部の拡大側面図、
(B)は(A)の拡大図である。
【図4】 上記実施例の回動部の拡大正面図である。
【図5】 上記実施例の回動部の底面図である。
【図6】 ノズル取付部分の拡大平面図である。
【図7】 ノズルの拡大断面図である。
【図8】 本発明の第2実施例の斜視図である。
【図9】 図7の一部拡大正面図である。
【図10】 テスト方法を示す斜視図である。
【図11】 テスト方法示す説明図である。
【図12】 テスト結果を示す線図である。
【図13】 テスト結果を示す線図である。
【図14】 テスト結果を示す線図である。
【符号の説明】 1 移動台車 2 車体 3 車輪 5 モータ 6 コンプレッサー 7 消毒剤タンク 11 回動体 20 ノズル 21 噴霧ノズル取付管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消毒剤を圧搾空気と混合して平均粒子径
    が10μm以下の超微粒子径として噴霧する二流体ノズ
    ルを複数個間隔をあけて並列した噴霧ノズル取付管を病
    院内の所要箇所に配管し、上記ノズルより、噴射される
    空間内が飽和状態となる程度の噴射量で噴射する構成と
    していることを特徴とする病院内自動殺菌消毒装置。
  2. 【請求項2】 消毒剤を圧搾空気と混合して平均粒子径
    が10μm以下の超微粒子径として噴霧する二流体ノズ
    ルを複数個並設した噴霧ノズル取付管と、上記ノズルの
    噴射方向を可変する駆動手段と、噴射時間を制御する駆
    動手段と、上記ノズル取付管内の消毒剤路に消毒剤を供
    給する手段と、該供給手段に供給される消毒剤を入れた
    1以上の消毒剤タンクと、 上記駆動手段の制御手段を可
    搬式台車に搭載し、該台車を病院内の所要箇所に移動し
    て消毒剤を噴霧する構成としている病院内自動殺菌消毒
    装置。
  3. 【請求項3】 消毒剤を圧搾空気と混合して、その平均
    粒子径が10μm以下の超微粒子の噴霧として1つ又は
    複数個のノズルから噴射すると共に、噴射される空間内
    が飽和状態となる程度の噴射量で噴射することを特徴と
    する病院内消毒方法。
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