JP2001000161A - 食品の保存性向上剤 - Google Patents

食品の保存性向上剤

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JP2001000161A
JP2001000161A JP11175916A JP17591699A JP2001000161A JP 2001000161 A JP2001000161 A JP 2001000161A JP 11175916 A JP11175916 A JP 11175916A JP 17591699 A JP17591699 A JP 17591699A JP 2001000161 A JP2001000161 A JP 2001000161A
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JP
Japan
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weight
food
fatty acid
acid
monoester
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JP11175916A
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English (en)
Inventor
Tameaki Ando
為明 安藤
Hideya Kamioka
秀也 上岡
Haruhiko Okuno
晴彦 奥野
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Okuno Chemical Industries Co Ltd
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた安全性と効果を有する食品用保存性向
上剤を提供すること。 【解決手段】 ジグリセリン脂肪酸モノエステルと、有
機酸及び/又はその塩、アミノ酸及びアルコールからな
る群から選択される少なくとも一種以上の成分とを含有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品の保存性向上
剤に関する。さらに詳しくは、ジグリセリン脂肪酸モノ
エステルと、特定の成分とを含有する食品の保存性向上
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】食品の製造においては、食品製造の際、
滅菌あるいは静菌させることはもちろん、食品製造後の
保存も重要な問題である。例えば、特開平4−1800
3号公報には、エタノールとポリリシン、グリセリン中
低級脂肪酸エステル、および抗菌性蛋白質を含有する組
成物、あるいはエタノールとポリリシンと抗菌性蛋白質
を含有する組成物が除菌作用を有することが記載されて
いる。
【0003】しかし、この組成物は、エタノールを主成
分とする食品製造環境用除菌剤であり、食品に直接添加
して保存性を向上させるものではない。
【0004】他方で、食品自体の保存性を向上させる様
々な試みがなされており、例えば、食品添加物である有
機酸、中低級脂肪酸エステル、リゾチーム等がそれぞれ
使用されている。しかしながら、十分な保存効果が得ら
れていないのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これらの食品
添加物を用いて、安全性に優れ、より効果の高い保存性
向上剤が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、
ジグリセリン脂肪酸モノエステルと特定の成分とを組合
せると、それぞれ単独で使用した場合と比較して、はる
かに高い保存効果(保存性の相乗効果)を発揮し得るこ
とを見出して本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、ジグリセリン脂肪酸
モノエステルと、有機酸及び/又はその塩、アミノ酸及
びアルコールからなる群から選択される少なくとも一種
以上の成分と、を含有することを特徴とする食品の保存
性向上剤(以下、本発明の保存向上剤という)に関す
る。
【0008】好ましい実施態様では、本発明の保存性向
上剤に用いられるジグリセリン脂肪酸モノエステルが、
ジグリセリンと炭素数8〜25の脂肪酸のモノエステル
である。
【0009】さらに好ましい実施態様では、本発明の保
存性向上剤には、ジグリセリン脂肪酸モノエステルが
0.0001〜1重量部と、酢酸が0.01〜2重量
部、酢酸ナトリウムが0.01〜5重量部、グリシンが
0.01〜5重量部及び/又はエタノールが0.1〜1
0重量部の割合で含まれている。
【0010】また、本発明は、前記本発明の食品保存性
向上剤を含有する食品(以下、本発明の食品という)に
関する。
【0011】好ましい実施態様では、本発明の食品に
は、ジグリセリン脂肪酸モノエステルが0.0001〜
1重量%、酢酸が0.01〜2重量%、酢酸ナトリウム
が0.01〜5重量%、グリシンが0.01〜5重量%
及び/又はエタノールが0.1〜10重量%含有されて
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるジグリセリン
脂肪酸モノエステルは、炭素数8〜25の脂肪酸を有す
ることが好ましい。炭素数8〜25の脂肪酸は飽和脂肪
酸でもよく不飽和脂肪酸でもよいが、飽和脂肪酸が好ま
しい。カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベ
ヘン酸等が好ましく、ミリスチン酸が特に好ましい。こ
れらは、抗菌性を考慮して定めればよい。
【0013】有機酸またはその塩としては、例えば、酢
酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸
またはこれらの有機酸のアルカリ金属塩(例えば、N
a、K等)が挙げられる。有機酸またはその塩は、1種
のみを用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0014】アミノ酸としては、グリシン、アラニン等
が挙げられる。アミノ酸は、1種のみを用いてもよく、
2種以上混合して用いてもよい。
【0015】アルコールとしては20〜98%のエタノ
ールが最も好ましい。
【0016】本発明の食品保存性向上剤は、ジグリセリ
ン脂肪酸モノエステルと、有機酸及び/又はその塩、ア
ミノ酸及びアルコールからなる群から選択される少なく
とも一種以上の成分とを含んでいる。従って、ジグリセ
リン脂肪酸モノエステルと有機酸及び/又はその塩、ジ
グリセリン脂肪酸モノエステルとアミノ酸、ジグリセリ
ン脂肪酸モノエステルとアルコール、ジグリセリン脂肪
酸モノエステルと有機酸及び/又はその塩とアミノ酸、
ジグリセリン脂肪酸モノエステルと有機酸及び/又はそ
の塩とアルコール、ジグリセリン脂肪酸モノエステルと
アミノ酸とアルコール、及びジグリセリン脂肪酸モノエ
ステル、有機酸及び/又はその塩、アミノ酸、及びアル
コールを含有する組み合わせが考えられる。
【0017】さらに必要に応じて、リゾチーム、ε−ポ
リリジン、プロタミン等の保存効果を有する成分を含ん
でもよい。
【0018】本発明の保存性向上剤には、ジグリセリン
脂肪酸モノエステルが0.0001〜1重量部に対し
て、酢酸が0.01〜2重量部、酢酸ナトリウムが0.
01〜5重量部、グリシンが0.01〜5重量部及び/
又はエタノールが0.1〜10重量部の割合で含まれて
いる。
【0019】本発明の食品は、ジグリセリン脂肪酸モノ
エステルと、有機酸及び/又はその塩、アミノ酸及びア
ルコールからなる群から選択される少なくとも一種以上
の成分とを含んでいる食品の保存性向上剤を含有してい
る。
【0020】保存性向上剤を含む場合、ジグリセリン脂
肪酸モノエステルが0.0001〜1重量部に対して、
酢酸が0.01〜2重量部、酢酸ナトリウムが0.01
〜5重量部、グリシンが0.01〜5重量部及び/又は
エタノールが0.1〜10重量部の割合で含まれている
本発明の食品の保存性向上剤を、適切な濃度になるよう
に、食品に添加する。
【0021】より好ましくは、適切な量を食品に添加し
たときに、ジグリセリン脂肪酸モノエステルが0.00
01〜1重量%と、酢酸が0.01〜2重量%、酢酸ナ
トリウムが0.01〜5重量%、グリシンが0.01〜
5重量%及び/又はエタノールが0.1〜10重量%と
なるように、上記成分が混合されている保存性向上剤を
添加する。
【0022】さらに好ましくは、ジグリセリン脂肪酸モ
ノエステルが0.001〜0.2重量%と、酢酸が0.
1〜0.5重量%、酢酸ナトリウムが0.2〜0.9重
量%、グリシンが0.2〜0.9重量%及び/又はエタ
ノールが0.5〜6重量%となるように、上記成分が混
合されている保存性向上剤を添加する。
【0023】あるいは、個々の成分を食品中に好ましい
濃度となるように添加した食品としてもよい。本発明は
個々の成分を添加した形態の食品も含む。
【0024】食品中、ジグリセリン脂肪酸モノエステル
が0.0001重量%未満であると保存効果が十分でな
く、1重量%を超えると、臭いがきつくなるという問題
が生じる。酢酸が0.01重量%未満であると保存効果
が十分でなく、2重量%を超えると酢酸臭が強くなり好
ましくない。酢酸ナトリウム又はグリシンは0.01重
量%未満であると保存効果が十分でなく、5重量%を超
えると酢酸臭が強くなるとともに、食品の味覚が劣化し
好ましくない。エタノールが0.1重量%未満であると
保存効果が低下し、10重量%を超えると食品の味覚が
悪くなり、アルコール臭がするので好ましくない。
【0025】本発明の食品の保存性向上剤は、食品を調
理する直前に加えてもよく、調理前の半製品を流通過程
に置くときに添加してもよく、調理後に食品を保存する
ために添加してもよい。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこの実施例に限定されない。
【0027】(実施例)水100重量部、醤油11重量
部、みりん3重量部、粉末だし1重量部及び砂糖9重量
部からなる調味液を作成した。カットした人参100g
を得られた調味液100gで煮込んで、人参の煮物を作
成した。ジグリセリン脂肪酸モノエステルとしてジグリ
セリドモノミリステート(以下、DGMという)を用い
て、これに有機酸として酢酸、その塩として酢酸ナトリ
ウム(酢酸−Na)、アミノ酸としてグリシン(Gl
y)、アルコールとして98%エタノール(EtOH)
を、表1に示す所定量添加して、冷却後、これにバシラ
ス・ズブチリスを人参100gに対して2×10個加
えて人参を汚染させ、初発菌数を2×10/gとして、
30℃で保存して、菌の生育状況をみた。結果を表1示
す。
【0028】
【表1】
【0029】この結果は、本発明の保存性向上剤は、そ
れぞれ単独で添加した場合よりも高い抗菌効果を有し、
食品の保存に有用であることを示している。
【0030】
【発明の効果】本発明の、ジグリセリン脂肪酸モノエス
テルと、有機酸及び/又はその塩、アミノ酸及びアルコ
ールからなる群から選択される少なくとも一種以上の成
分と、を含有する食品の保存性向上剤は、それぞれを単
独で添加した場合に比べて、相乗的に抗菌効果を有し、
保存性に優れている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジグリセリン脂肪酸モノエステルと、有
    機酸及び/又はその塩、アミノ酸及びアルコールからな
    る群から選択される少なくとも一種以上の成分と、を含
    有することを特徴とする食品の保存性向上剤。
  2. 【請求項2】 前記ジグリセリン脂肪酸モノエステル
    が、ジグリセリンと炭素数8〜25の脂肪酸のモノエス
    テルである、請求項1に記載の食品の保存性向上剤。
  3. 【請求項3】 ジグリセリン脂肪酸モノエステルを0.
    0001〜1重量部と、酢酸を0.01〜2重量部、酢
    酸ナトリウムを0.01〜5重量部、グリシンを0.0
    1〜5重量部及び/又はエタノールを0.1〜10重量
    部の割合で含有する、請求項1又は2に記載の食品保存
    性向上剤。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれかの項に記載の
    食品保存性向上剤を含有する食品。
  5. 【請求項5】 ジグリセリン脂肪酸モノエステルが0.
    0001〜1重量%、酢酸が0.01〜2重量%、酢酸
    ナトリウムが0.01〜5重量%、グリシンが0.01
    〜5重量%及び/又はエタノールが0.1〜10重量%
    含有されている請求項4に記載の食品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006089483A (ja) * 2004-09-25 2006-04-06 Goldschmidt Gmbh 微生物を制御するための徐放性を有する組成物

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