JP2000516456A - 視床下部特異的ポリペプチド - Google Patents

視床下部特異的ポリペプチド

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Abstract

(57)【要約】 方向性をもつタグPCRサフトラクティブ・ハイブリダイゼーションを用いて、小脳および海馬の配列を取り除いた、ラットの視床下部cDNAライブラリーを構築した。同定単離され、配列決定されたいくつかの新規な視床下部特異的なポリペプチドの一つであるヒポクレチンは、視床下部の食欲と摂食行動に関与する領域に局在している。ヒポクレチンポリペプチドは生物学的に活性であり、ニューロンに電気的な変化を生じさせ、体温を下げて、食物の摂取を低下させる。本発明は、ヒポクレチンポリヌクレオチドおよびヒポクレチンポリペプチドならびに抗体、オリゴヌクレオチド、診断キットならびに方法、および治療用組成物ならびに方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 視床下部特異的ポリペプチド 発明の分野 本発明は、視床下部特異的タンパク質およびそのフラグメントの同定、単離、 配列決定、使用、および発現に関する。発明の背景 哺乳動物の脳の系統発生的に古い領域である視床下部は、中枢神経系と内分泌 系の統合のもととなり、特に、ストレスに対する生理学的応答に関与する。その 最終的機能が、視床と脳幹による神経支配に依存する、小脳および海馬のような 層状皮質構造とは対照的に、視床下部は、別々の機能をもつ、自律的に活性のあ る別々の神経核の集合として組織されている。切除ならびに電気刺激の実験、お よび医学的な機能不全によって、これらの神経核のいくつかが、生殖、乳汁分泌 、体液のバランス、代謝、および、概日リズム、基本的情動、摂食と飲水、交尾 行動、ならびにストレス応答というような行動の具体例、また、免疫系の正常な 発達など、自律的で内分泌の主要なホメオスタシス系が介在するプロセスに対す る中枢制御中心であることが 示されている(Shepher−d,G.M.,(神経生物学、第3版)Neu robiology,3rd ed,オクスフォード大学出版、ニューヨーク、 1994)。別々のホルモンと放出因子が、これらの神経核のいくつかと関連し ていたが、これらの構造物の組成と分子的な作用は、せいぜい、部分的にしか解 っていない。 脳の中で選択的に発現されるmRNAの実質的数量によって明らかにされたと ころによると、哺乳動物の遺伝的能力の実質的な部分は、専ら、中枢神経系の機 能のためにある(Sutcliffe,J.G.,Ann.Rev.Neuro sci.11:157−198,1988)。これらの多くは、神経の別々の部 分集合に選択的に関連していることが観察されている。特異的な視床下部ホルモ ンと放出因子の発現についての現在までの知識から、別々の視床下部神経核と選 択的に関係しているmRNAのアンサンブルが、これらの神経核の独自の機能に 単独で関連するタンパク質をコードすることが示唆されている。発明の概要 本発明は、哺乳動物の脳の視床下部領域に見られるペプチド とポリペプチドを提供する。好ましくは、このペプチドとポリペプチドは、脳の 他の領域に較べ、視床下部領域に豊富に存在している。より好ましくは、このペ プチドとポリペプチドは、視床下部に特異的である。一つの具体例は、H35タ ンパク質ないしクローン35タンパク質(配列番号:1)とも呼ばれている、ラ ットのポリペプチドヒポクレチンと、それの少なくとも一つの保存されたアミノ 酸の置換があるポリペプチド類似化合物である。別の具体例は、マウスのポリペ プチドヒポクレチン(配列番号:2)と、それの少なくとも一つの保存されたア ミノ酸の置換があるポリペプチド類似化合物である。 本発明は、また、脳の視床下部領域に見られるペプチドとポリペプチドをコー ドするポリヌクレオチドを提供する。好ましくは、これらのペプチドとポリペプ チドをコードするポリヌクレオチドは、脳の他の領域に較べ、視床下部領域に豊 富に存在している。より好ましくは、これらのペプチドとポリペプチドをコード するポリヌクレオチドは、視床下部に特異的である。一つの具体例は、配列番号 :3のポリヌクレオチド、塩基配列が、配列番号:3のポリヌクレオチドに少な くとも約95%同一であるポリヌクレオチド、および配列番号:3のポリヌクレ オチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドからなる群から選択されたポリヌ クレオチドである。別の具体例は、配列番号:4のポリヌクレオチド、塩基配列 が、配列番号:3のポリヌクレオチドに少なくとも約95%一致するポリヌクレ オチド、および配列番号:4のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌク レオチドからなる群から選択されたポリヌクレオチドである。 適当な宿主細胞の中での新規のポリペプチドの産生を指令することのできる調 節配列に、機能可能なように結合した新規のポリヌクレオチドを発現させるため のベクターも提供されている。 別の局面において、本発明は、ポリヌクレオチド、ポリペプチドおよびペプチ ド、これらのポリペプチドおよびペプチドに対する抗体の医薬組成物と、それら の組成物を提供する。また、本発明は、アッセイ法、ならびに、これらの方法を 実施するためのキット、および、診断ならびに治療目的で、これらのポリヌクレ オチド、ペプチド、ならびにポリペプチドを用いるための方法を提供する。図面の簡単な説明 図面において、 図1は、視床下部で選択的に発現している配列を増幅させた、サブトラクティ ブスクリーニングの結果を示している。ニューロン特異的エノラーセ(NSE) 、シクロフィリン、プロオピオメラノコルチン(OPMC)、バソプレシン、p T7T3Dベクター、プロテインキナーゼCδ(PKCδ)、および成長ホルモ ン(GH)のクローンについて、示された量のプラスミドDNAを、人手によっ てスポットし、標的ライブラリー、サブトラクションしたライブラリーから、ま たは小脳と海馬のドライバーライブラリーの等量の混同液から転写されたcRN Aから作られたcDNAプローブとハイブリダイズさせた反復ドットブロットで ある。いくつかのレベルでオートラジオグラフィーによる感光を行なって、バソ プレシンの段階希釈ドットについてシグナル強度を比較すると、バソプレシンc DNAの特異的活性が、20倍から30倍上昇していることが示されている。 図2は、4つの分布分類を代表するクローンによる、cDNAライブラリーの サザンブロッティングの結果を示している。電 気泳動の各レーンは、HaeIIIで開裂し、クローン35(パネルA)、クロ ーン10(パネルB)、クローン86(パネルC)、およびクローン19(パネ ルD)の挿入配列とハイブリダイズさせた、小脳の第一ドライバーライブラリー (D1)、海馬の第二ドライバーライブラリー(D2)、および視床下部標的ラ イブラリー(T)を含んでいる。 図3は、視床下部mRNAの分布。全脳、嗅球、大脳皮質、海馬、視床下部、 視床、小脳、下垂体、肝臓、腎臓、および心臓の抽出物から単離されたポリ(A )+RNAによるノーザンブロットを、表示したクローンをプローブにして探索 した。ブロット搭載量とRNA完全性を比較するための対照として、一連の実験 には、シクロフィリンプローブが含まれていた。2つの視床下部サンプルは、ほ ぼ同量の視床下部と線条を適当に混合したものを表している。発現パターンを4 つに分類して群化した(A、B、C、D)。ハイブリダイズシグナルを含むブロ ットの領域のみが示されている。 図4は、A、クローン35;B、クローン6;C、クローン10;D、クロー ン20;E、クローン29;およびF、クローン21の挿入配列に対応する一本 鎖RNAプローブとハイブ リダイズした、ラットの脳の頭頂の切片を示す、インサイチューハイブリダイゼ ーションによって解析された発現パターンを図示している。 図5は、クローン35に一致する、ラットとマウスのcDNA配列とアミノ酸 配列、およびペプチドホルモンであるセクレチンのアミノ酸配列との比較を示し ている。A.アミノ酸配列は、一番上の行に書かれており、ラットのヌクレオチ ド配列が二番目の行に、また、マウスの塩基配列が、三番目の行に書かれている 。ヌクレオチド配列の違いを、異なる塩基の下に、アスタリスクで示し、アミノ 酸の違いは、コードするトリプレットの上に違い(ラット/マウス)を示した。 セリン残基が、分泌シグナルの終わりを示している可能性がもっとも高いように 、塩基性アミノ酸が直列しているところ(タンパク質分解による成熟のための推 定部位)を太字のイタリック体で示してある。B.hcrt1とhcrt2のア ミノ酸配列の、セクレチンのアミノ酸配列とのアラインメント。セクレチンの最 初の9アミノ酸残基は反復しており、明らかに環状に並んでいることを示してい る。ヒポクレチンと、グルカゴン/血管作用性腸管ポリペプチド/セクレチンフ ァミリーのメンバー(H.−C. Fehmann,R.Goke,B.Goke,Endocrine Revi ews,16,390(1995))とで同一のものをアスタリスクで示し、h crt1とhcrt2の保存残基が、アラインメントの上に示されている。 図6は、クローン29のcDNA配列とアミノ酸配列を示したものである。 図7は、インビトロで単離された、ラットの視床下部細胞に対する電圧クラン プ実験の結果をグラフで表わしたもので、この実験では、1μgのhcrt2を 適用すると、成熟したニューロンでは電気的な応答が生じたが、未熟なニューロ ンでは生じなかった。好ましい具体例の詳細な説明 以下の定義は、本明細書の発明を説明するために用いられる、さまざまな用語 の意味と範囲とを具体的にし、明確にするために示されている。本明細書で言及 されている特許や、その他の文献のすべては、明らかに、参照してここに組み込 まれる。 A.定義 アミノ酸残基:ポリペプチドを、そのペプチド結合部分で化 学的に分解(加水分解)させて形成させるアミノ酸。ここで説明されているアミ ノ酸残基は、好ましくは、「L」型異性体形である。しかし、ポリペプチドが望 ましい機能特性を保持するかぎり、「D」型異性体の残基で、L−アミノ酸残基 に代えることができる。NH2は、ポリペプチドのアミノ末端に存在するアミノ 基を意味する。COOHは、ポリペプチドのカルボキシ末端に存在する遊離カル ボキシ基を意味する。アミノ酸に対する一文字および三文字コードを提供してい る、標準的なポリペプチド命名法(J.Biol.Chem.243:3552 −59(1969)で説明され、37 CFR §1.822(b)(2)で採 用された)が用いられている。 本明細書において化学式で示されているアミノ酸残基の配列はすべて、従来の ようにアミノ末端からカルボキシ末端という方向で、左から右に向かっているこ とに留意すべきである。さらに、「アミノ酸残基」という用語は、37 CFR 1.822(b)(4)に挙げられているような修飾されたアミノ酸、および 通常以外のアミノ酸を含むように広く定義されており、参照してここに組み込ま れる。さらに、アミノ酸残基の配列の最初または最後に付けられたダッシュは、 一つ以上のさらに別の 配列へのペプチド結合、または、NH2もしくはアセチル基などのアミノ末端基 、またはCOOHなどのカルボキシ末端への共有結合を示している。 組換えDNA分子:機能可能なように結合している2つのDNAセグメントに よって作出されるDNA分子。したがって、組換えDNA分子とは、通常、自然 では一緒に存在しない、少なくとも2つの塩基配列を含む雑種DNA分子である 。 受容体:受容体は、別の分子に特異的に(無作為的でなく)結合することがで きるタンパク質、糖タンパク質などの分子である。 抗体:抗体という用語は、免疫グロブリン、および免疫グロブリン分子の免疫 学的に活性のある部位、すなわち、抗体結合部位またはパラトープを含む分子を さすために、本明細書において、さまざまな文法形で用いられている。例示的な 抗体分子は、免疫グロブリン分子そのもの、実質的に完全な免疫グロブリン分子 、および、当技術分野において、Fab、Fab’、ならびにF(ab’)2と して知られている部分を含む、免疫グロブリン分子の一部である。 抗体結合部位:抗体結合部位は、抗原に特異的に結合する(免 疫反応する)、重鎖および軽鎖の可変および超可変領域を含む、抗体分子の構造 的な部分である。免疫反応するという用語は、さまざまな語形で、抗原決定基を 含む分子と、全抗体分子またはその一部などの抗体結合部位を含む分子との間の 特異的な結合を意味する。 モノクローナル抗体:モノクローナル抗体は、さまざまな文法的語形で、特定 のエピトープと免疫反応することができる、1種類だけの抗体結合部位を含む抗 体分子の集団を意味する。このように、モノクローナル抗体は、典型的には、そ れが免疫反応する、いかなるエピトープに対しても、単一の結合親和性を示す。 したがって、モノクローナル抗体は、例えば、二箇所に特異的なモノクローナル 抗体のように、異なったエピトープに対してそれぞれに免疫特異な複数の抗体結 合部位をもつ抗体分子を含んでいてもよい。 上流:DNAの転写方向と逆の方向、すなわち、非コード鎖の5’から3’の 方向、または、mRNA上の3’から5’の方向。下流:DNA配列にさらに沿って、配列の転写、または読み終わる方向に、す なわち、DNAの非コード鎖の3’から5’ 方向に沿って進むか、または、RNA転写産物に沿って5’から3’の方向に。 ポリペプチド:連続したアミノ酸残基のアルファ−アミノ基とカルボキシ基の 間のペプチド結合によって連結されている、直鎖状に続いたアミノ酸残基。 タンパク質:ポリペプチドにおけるように、一つずつ連結した、直鎖状に連続 した50個以上のアミノ酸残基。 実質的に精製されたか単離された:ポリペプチドまたはタンパク質との関連で 用いられるとき、この用語は、天然にはそれらと一緒に存在する成分から分離さ れた分子を表している。一般的には、少なくとも約60%から75%のサンプル が、単一のポリペプチドの骨組みを示すとき、単量体のタンパク質は、実質的に 精製されている。僅かな変異や化学修飾を起こしたものは、一般的には、同一の ポリペプチド配列をもっている。実質的に精製されたタンパク質は、一般的に、 約85%から90%のタンパク質サンプルを含むが、より一般的には、約95% 、好ましくは、約99%よりも純度が高い。タンパク質またはポリペプチドの純 度または均質性は、サンプルをポリアクリルアミドゲル電気泳動した後、染色に よってそれを可視化するなど の、当技術分野において周知されている数多くの方法によって示すことができる 。特定の目的のために、高度な分析が必要であれば、高速液体クロマトグラフィ ー(HPLC)、または同様の精製方法が用いられる。 合成ペプチド:ペプチド結合によって一つに連結した、化学的に産生されたア ミノ酸残基の鎖で、天然のタンパク質、およびそのフラグメントを含まないアミ ノ酸残基の鎖。 核酸またはポリヌクレオチド配列:天然のヌクレオシドの塩基であるアデニン 、グアニン、シトシン、チミジン、およびウラシルを含んだ、真核生物のmRN A、cDNA、ゲノムDNA、および合成DNAもしくはRNAの配列を含むが 、これらに限定はされない。また、この用語は、4−アセチルシトシン、8−ヒ ドロキシ−N6−メチルアデニン、アジリニジルシトシン、シュードイソシトシ ン、5−(カルホキシヒドロキシメチル)ウラシル、5−フルオロウラシル、5 −ブロモウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウラシル、5 −カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、イノシン、N6 −イソペンテニル−アデニン、1−メチルアデニン、1−メチルシュードウラシ ル、1−メチルグアニン、1−メチ ル−イノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグ アニン、3−メチル−シトシン、5−メチルシトシン、N6メチルアデニン、7 −メチルグアニン、5−メチル−アミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメ チル−2−チオウラシル、ベータ−D−マンノシルキューオシン、5’−メトキ シカルボニルメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6− イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル −5−オキシ酢酸、オキシブトキソシン、シュードウラシル、キューオシン、2 −チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオ ウラシル、5−メチルウラシル、および2,6−ジアミノプリンなどを含むが、 これらに限定はされない、その他の塩基を一つ以上もつ配列を含む。 コーディング配列またはオープンリーディングフレーム:適当な調節配列の制 御下に置かれると、インビトロまたはインビボで、転写される(DNAの場合) か、またはポリペプチドに翻訳される(mRNAの場合)ポリヌクレオチド配列 または核酸配列。コーディング配列の境目は、5’(アミノ)末端の翻訳開始コ ドンと3’(カルボキシ)末端の翻訳終止コドンによ って定まる。転写終結配列は、通常、コーディング配列の3’側に位置している 。 核酸の調節配列:翻訳開始コドンと終止コドン、プロモーター配列、リボソー ム結合部位、ポリアデニル化シグナル、転写終結配列、上流調節ドメイン、エン ハンサーなど、所定のコーディング配列が、一定の宿主細胞の中で転写および翻 訳を行なうのに必要かつ十分な配列。真核細胞にとって適当な調節配列の例は、 プロモーター、ポリアデニル化シグナル、およびエンハンサーである。望ましい 遺伝子の転写および翻訳を行なうのに必要かつ十分な配列が存在していれば、こ れらの調節配列がすべて存在する必要はない。 機能可能なように、または機能的に結合した:望ましい機能を発揮させるため の、コーディング配列と調節配列の配置。したがって、機能可能なようにコーデ ィング配列に結合した調節配列は、コーディング配列の発現に影響を与えること ができる。DNAポリメラーゼがプロモーター配列に結合して、コーディング配 列を、コードされているタンパク質に翻訳されうるmRNAに転写すると、コー ディング配列は、細胞の中の転写調節領域に機能可能なように結合し、その調節 下にあることになる。こ の調節配列は、コーディング配列の発現を指令する機能を有するかぎり、コーデ ィング配列と連続している必要はない。したがって、例えば、翻訳されないが、 転写される介在配列が、プロモーター配列とコーディング配列の間に存在してい ても、このプロモーター配列は、なお、コーディング配列に「機能可能なように 」結合していると見做すことができる。 異種の、および外来の:コーディング配列と調節配列などの核酸配列に関する とき、通常は、組換え構築物の一つの領域に結合していない配列で、通常は、特 定の細胞と関連していない配列を意味する。したがって、核酸構築物の「異種性 」領域とは、自然の状態では、もう一方の分子に結合しているのが見られない一 方の核酸分子の中にあるか、または、それに結合した核酸の同定可能なセグメン トのことである。例えば、構築物の異種性領域には、自然の状態では、コーディ ング配列に結合していることのない配列に隣接したコーディング配列が含まれる かもしれない。異種性のコーディング配列の別の例は、コーディング配列自体が 自然には見られない構築物である(例えば、天然の遺伝子とは異なるコドンをも つ合成配列)。同様に、通常、宿主細胞には存在しない構築物によって形質転換 された宿 主細胞は、本発明の目的では、異種性であると見做されよう。発現系:望ましいコーディング配列と調節配列を機能可能なように結合したも のを含むポリヌクレオチド配列で、これらの配列によって形質転換された細胞が 、コードされた産物を産生することができるようになる配列。形質転換をもたら すために、発現系は、別々のベクターに含まれていてもよいが、関連するポリヌ クレオチドは、宿主の染色体の中に組み込まれる。 ベクター:一本鎖、二本鎖、環状、およびスーパーコイルしたDNAまたはR NAを含む組換えポリヌクレオチド。典型的なベクターは、機能的な遺伝子の発 現が可能になるよう、機能可能なように、適当な距離に結合された以下の要素を 含む。すなわち、複製開始点、プロモーター、エンハンサー、5’mRNA先導 配列、リボソーム結合部位、核酸カセット、終結部位とポリアデニル化部位、お よび選択可能なマーカー配列。特定の応用において、これらの要素の一つ以上を 省くことができる。核酸カセットには、発現させるべき塩基配列を挿入するため の制限酵素部位が含まれる。機能的なベクターにおいては、核酸カセットは、翻 訳の開始部位と終結部位を含む、発現のための塩基配列を持っている。場合によ っては、構築物の中には、好ま しくは、≧100bpで、コーディング配列の5’側に置かれたイントロンが含 まれていてもよい。 ベクターは、特定のコーディング配列が、適当な調節配列とともにベクターの 中に位置するように構築されていて、調節配列に対するコーディング配列の位置 と方向が、調節配列の「調節」下で転写されるようになっている。この目的を達 成するために、目的とする特定のタンパク質をコードする配列を修飾することが 望ましいかもしれない。例えば、場合によっては、正しい方向に調節配列を連結 させるために、またはリーディングフレームを維持するために、配列を修飾する 必要があるかもしれない。ベクターに挿入する前に、コーディング配列に、調節 配列、およびその他の制御配列を連結することができる。または、調節配列と、 調節配列の調節制御をもち、その制御下にあるリーディングフレーム中の適当な 制限酵素部位とをすでに含む発現ベクターの中に、コーディング配列を、直接ク ローニングすることができる。 適正に形質転換された細胞を同定し、単離するための適当なマーカー配列には 、チミジンキナーゼ(tk)遺伝子、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺 伝子、およびアミノグリコ シドホスフォトランスフェラーゼ(APH)遺伝子が含まれる。後者は、カナマ イシン、ネオマイシン、およびゲンタマイシンなどのアミノグリコシド抗生物質 に対する抵抗性を付与する。これらの遺伝子、および、クロラムフェニコールア セチルトランスフェラーゼ(CAT)やβ−ガラクトシダーゼ(β−gal)を コードする遺伝子など、その他のマーカー遺伝子を、望ましい治療用タンパク質 を発現させる遺伝子とともに主要な核酸カセットの中に組み込むことかでき、ま たは、選抜マーカーを別のベクターに含ませ、同時感染させることができる。 「生化学的に等価の変異」という用語は、本明細書において開示されている特 異的な配列とは、いくつかの点で異なるが、それにもかかわらず、同一の、また は実質的に同一の機能性を示すタンパク質または核酸配列を意味する。これは、 例えば、cDNAの場合には、もし、別のcDNAも、本発明のタンパク質をコ ードするmRNAをコードしているならば、特異的に開示されている核酸以外の 核酸を含む修飾配列が含まれることを意味する。このような修飾には、ほんの数 核酸または多数の核酸の置換が含まれる。この修飾には、縮退コーディング配列 の置換、または一つのコーディング配列を別のコーディング配 列に置き換えることが含まれ、自然には存在しない核酸を導入することが含まれ る。好ましくは、修飾された核酸配列は、目的の配列にハイブリダイズし、少な くとも95%相補している。 同様に、本発明のタンパク質とポリペプチドの場合には、機能性に影響しない 、アミノ酸配列の変更を作り出してもよい。このような「生化学的に等価の変異 タンパク質」には、アミノ酸を別のアミノ酸に置換すること、修飾された側鎖ま たは天然にはないアミノ酸を使用すること、および欠失させることが含まれる。 当業者は、基本的な機能に影響を与えることなく、もっともよく変更に耐える部 位を識別できる。 本明細書において説明されている発現産物は、一定の化学的配列をもつタンパ ク質とポリペプチドである。しかし、正確な構造は、多数の因子、特に、タンパ ク質に共通する化学修飾に依存する。例えば、すべてのアミノ酸は、イオン化で きるアミノ基とカルボキシル基を含んでいるため、塩基性または酸性の塩の形で 、または中性の形で得ることができる。一次的なアミノ酸配列を、糖分子を用い て誘導体化(グルコシル化)することができ、例えば、しばしば、糖類と結合し て存在する脂質、リン酸、アセチル基などによる共有的なまたはイオン的な結合 を含む別の化学的誘導によって誘導体化することができる。これらの修飾は、イ ンビトロでもインビボでも起こりうるが、後者は、宿主細胞によって、翻訳後プ ロセッシングシステムを用いて行われる。このような修飾により、分子の生物学 的活性を高めたり、低下させたりすることができ、そして、このように化学的に 修飾された分子も、本発明の範囲内に含まれる。 B.ヒポクレチンタンパク質およびポリペプチド ヒポクレチン、ないしクローンH35は、ラットとマウスの両方にクローニン グされている。これら2つの哺乳動物種において、このアミノ酸残基の配列は同 一ではないが、機能に関して一般化させるには十分類似しているため、どのよう な哺乳動物種においても、ヒポクレチン遺伝子を同定して単離することができる 。 アミノ酸配列レベルと核酸配列レベルでの変異が、ヒポクレチンの単離物の中 に現れているので、このような変異を制限的に捉えるべきではない。例えば、哺 乳動物種の中の対立遺伝子変異は、その違いが、有害でない変異アミノ酸残基を 含んでいれば、ヒポクレチンのあるタイプの分離物の間に数パーセントの違いが あることを許容することができる。このように、開示 されたヒポクレチンに約95%相同な、好ましくは、約98%相同なタンパク質 が、開示されたヒポクレチンの対立遺伝子変異体であると見做され、したがって 、本発明のヒポクレチンであると見做される。 本明細書で開示されているように、ヒポクレチンは、最初、インビボで前駆体 の形態で産生され、その後、本明細書において説明されているような生物学的活 性をもつ、より小さなポリペプチドに加工される。これらの異なったポリペプチ ド形が有用であるかぎり、ヒポクレチンタンパク質またはポリペプチドという用 語は、ヒポクレチン遺伝子から派生したアミノ酸残基配列をもつ、あらゆる種類 のポリペプチドを意味する。 ラットH35 cDNAのクローン35の完全なコーディング配列は、569 塩基長であり、配列番号:3に記載されている。完全長のプレプロヒポクレチン のcDNAクローンは、390塩基のオープンリーディングフレーム(ORF) と終止コドントリプレットを提示している(図5)。配列番号:3の172番目 の塩基の後ろにある開裂部位に対応する、アミノ酸の27番目と28番目の間に 開裂部位をもつ、N末側シグナルペプチドがある。 このラットのcDNA配列を翻訳すると、130アミノ酸残基の新規のタンパ ク質が産生され、ラットプレプロヒポクレチンと名付けられた。ラットのプレプ ロヒポクレチンのアミノ酸配列は、配列番号:1に記載されている。マウスのプ レプロヒポクレチンのアミノ酸配列は、配列番号:2に記載されている。 本発明のヒポクレチンタンパク質は、本明細書で説明されているような、それ の使用法によって、さまざまな形状をもつことができる。例えば、ヒポクレチン は、天然の組織から単離することができる。 または、本発明のヒポクレチンタンパク質は、組換えタンパク質、すなわち、 本明細書において説明されているような組換えDNA法によって作出された組換 えタンパク質でもよい。組換えヒポクレチンタンパク質が、一定の具体例におい て有用であるためには、必ずしも、実質的に純粋である必要はなく、また、単離 されていなくてもよいが、単離され、または実質的に純粋な受容体組成物を得る ために、さらに精製するための材料を産生するためには、組換え産生法が好まし い手段である。組換えヒポクレチンタンパク質は、哺乳動物の細胞系に存在する ことがあり、または、哺乳動物の細胞系の粗抽出物の中に存在 していてもよい。 一つの具体例において、ヒポクレチンタンパク質は、別の二ューロペプチドを 実質的に含んでいない。このため、ヒポクレチン試薬の純粋性と、そのために、 薬理学的に別個のタンパク質を含まないこととから、スクリーニング法における 使用が容易になる。この点に関しては、精製度を有意に改善するためには、組換 え産生法が、理想的には適当であるが、天然の生物源からの生化学的な精製法も 含まれる。これに関して、ヒポクレチンタンパク質は、リガンド結合や生物学的 活性に関する従来のスクリーニングアッセイ法では、薬理学的な交差反応が検出 されないほど僅かな、別のニューロペプチドがあったとしても、実質的には、別 のニューロペプチドを含まない。または、ヒポクレチンの配列の3’末端に、適 当なリーディングフレームにはまるように、付加的なアミノ酸をコードずるヌク レオチドを結合させて、組換えヒポクレチンの融合タンパク質を産生することが できる。このようにして産生された融合タンパク質は、ヒポクレチンの性質以外 に、付加されたアミノ酸配列の性質を示す。例えば、付加されたアミノ酸配列は 、組換えによって産生されたヒポクレチン融合タンパク質の同定と精製に役立つ か もしれない。好ましいヒポクレチン融合タンパク質の一つは、ヒポクレチン−ポ リ(His)である。 好ましくは、本発明のヒポクレチンタンパク質は、単離された形で、すなわち 、全組成物の重量に対して、少なくとも約0.1パーセント、好ましくは、少な くとも約1%、およびより好ましくは、少なくとも約90%を含んだ組成物の中 に存在する。特に好ましいのは、実質的に純粋な調製物で、すなわち、重量で、 少なくとも90%、より好ましくは、重量で少なくとも99%の調製物である。 ポリペプチドの化学的性質に基づいて、単離されたヒポクレチンを増幅し、調製 するのに有用な方法は周知であり、99重量%よりも大量に増幅されるタンパク 質の産生に日常的に用いることができる。 本発明の単離された、または組換えられたヒポクレチンタンパク質は、本明細 書でさらに説明されるように、さまざまな目的に用いることができる。ヒポクレ チンタンパク質は、ヒポクレチンに免疫反応する抗体を産生するための免疫原と して用いることができる。ヒポクレチンタンパク質は、ヒポクレチンの機能を調 節するのに有用な医薬化合物の候補の特徴を調べるために、リガンド結合の特異 性、およびそれに対する作用薬と拮 抗薬を同定するためのインビボリガンド結合アッセイ法において用いることがで き、また、ヒポクレチンの機能をもたらすための治療薬として用いることができ る。この他の使用法が、当業者にとって、容易に明らかになる。 さらに、本発明は、本発明のヒポクレチンタンパク質の類似体を含む。類似体 とは、免疫学的反応、リガンド結合能、または、本発明のヒポクレチンタンパク 質と同様の機能特性に関して、本発明のヒポクレチンの性質を示す人工的な変異 体である。したがって、類似体は、いくつかの選択肢を挙げれば、ヒポクレチン の開裂でもよく、ヒポクレチンの一部に相当するポリペプチドでもよく、膜のア ンカーが取り除かれたヒポクレチンポリペプチドでもよく、また、アミノ酸残基 を変更された変異ヒポクレチン配列でもよい。 本開示によって、別の哺乳動物種からヒポクレチンが同定されるかぎり、本発 明は、一種類や数種類の哺乳動物種に由来するヒポクレチンタンパク質に限定さ れない。このように、本発明は、組換えDNA、または生化学的な精製によって 、天然の生物源である、ヒト、マウス、ウサギ、ラット、イヌ、ネコ、ヒツジ、 ウシなどの哺乳動物を無制限に含むさまざまな生物種 のいずれかから得ることができる、哺乳動物のヒポクレチンタンパク質を含んで いる。ヒト、および農業に関係する動物種が特に好ましい。 本明細書において同定された例示的なヒポクレチン種は、ラットとマウスのヒ ポクレチンである。 ラットのプレプロヒポクレチンのアミノ酸残基配列は、配列番号:1に示され ており、これに対応する、ラットのプレプロヒポクレチンの塩基(cDNA)が 、配列番号:3に示されている。 マウスのプレプロヒポクレチンのアミノ酸残基配列は、配列番号:2に示され ており、これに対応する、マウスのプレプロヒポクレチンの塩基(cDNA)は 、配列番号:4に示されている。 本発明のヒポクレチンタンパク質は、さまざまな方法によって調製することが できるが、組換えDNA発現ベクターを用いた、哺乳動物の細胞内での発現が好 ましい。組換えヒポクレチンを産生するための例示的な方法が、実施例で説明さ れている。 また、本発明は、単離されたヒポクレチンタンパク質を、そのままのヒポクレ チンタンパク質として、融合タンパク質とし て、またはヒポクレチンの小さなポリペプチドフラグメントとして産生するため の方法を提供している。この産生法は、一般的に、本発明のヒポクレチンタンパ ク質を発現させる細胞を誘導し、その結果できた細胞からヒポクレチンを回収し 、また、こうして回収されたヒポクレチンを、本発明の特異的な抗体、またはそ の他の化学的処理法を用いた生化学的な分画法によって精製することを含む。 誘導ステップは、本発明のヒポクレチンタンパク質、またはそのフラグメント をコードする組換えDNAベクターで、ヒポクレチンを発現させることができる 組換えDNAを、適当な宿主の中に挿入することと、このベクターがもつヒポク レチン遺伝子を発現させることとを含む。 ここで用いられるとき、「ヒポクレチンポリペプチド」とは、本発明のヒポク レチンの一部に対応し、好ましくは、それと同一であるアミノ酸残基配列を含む アミノ酸残基配列をもつポリペプチドを意味する。 本発明のヒポクレチンポリペプチドは、本発明のヒポクレチンによって発現さ れるエピトープ(抗原決定基)を免疫学的に模倣できるという特徴をもつ。この ようなポリペプチドは、天 然のヒポクレチンと免疫反応する抗体を産生するための接種物の成分として、ま た、免疫学的方法における抗原として、本明細書において有用である。接種物に おける免疫原として用いるための代表的で好ましいヒポクレチンポリペプチドが 、本明細書において示されている。 ここで用いられるとき、さまざまな文法的語形の「免疫学的に模倣する」とい う用語は、本発明のヒポクレチンポリペプチドが、本明細書において定義されて いるように、ヒポクレチンで保存されている本来のエピトープを認識する本発明 の抗体と免疫反応することかできることを意味する。 本ポリペプチドは、必要とされる配列を含んでいるかぎり、ヒポクレチン受容 体のアミノ酸残基配列と同一である必要はないと理解すべきである。 さらに、ヒポクレチンの受容体結合部位から得られた、一定のヒポクレチンポ リペプチドは、通常、ヒポクレチン受容体に結合するヒポクレチンの結合を阻害 することができる。したがって、本発明には、また、ヒポクレチン受容体の結合 相互作用に関係し、それによって、受容体の機能に関係する、ヒポクレチンの露 出領域を模倣することができるよう、特異的に設計さ れたヒポクレチンポリペプチドも含まれる。したがって、これらのポリペプチド は、ヒポクレチンの類似体として機能する能力をもち、それによって、機能を遮 断する。 さらに、露出されたドメインに相当するポリペプチドは、本発明のヒポクレチ ンと、受容体タンパク質の機能に関係する、ヒポクレチンの部位で免疫反応する 抗体分子で、正常なヒポクレチンの機能を調節するのに有用でもある抗体を誘導 することができる。 ヒポクレチンのポリペプチドは、合成の容易さから、好ましくは、約120ア ミノ酸残基を超えない。したがって、合成的な産生方法を用いるときには、ヒポ クレチンポリペプチドは、100アミノ酸残基を超えないことかより好ましく、 さらに、より好ましくは、50残基を超えず、最適なのは、40アミノ酸残基よ りも短いものである。ポリペプチドの例は、hcrt1とhcrt2である。 本発明は、また、配列表に示されているヒポクレチンタンパク質の配列に相当 するアミノ酸残基の配列をもつヒポクレチンポリペプチドを含み、配列表に示さ れたポリペプチドからなる群より選択された化学式によって表されるアミノ酸残 基の配列 を含む。この具体例において、このポリペプチドは、さらに、ヒポクレチンのエ ピトープを模倣することができるという特徴をもち、それによって、本明細書で 説明されているように、古典的なヒポクレチン受容体活性アッセイ法において、 ヒポクレチンの機能を阻害する。 自然に折り畳まれたヒポクレチン分子の三次元構造によると、本発明は、上記 のさまざまなヒポクレチンポリペプチドによって明らかにされている多数のさま ざまな領域である、複数のヒポクレチンの領域が、ヒポクレチン受容体の機能に 関係していることを含んでいる。好ましいヒポクレチン受容体のリガンドは、h crtである。上記のポリペプチドが受容体リガンドの結合を阻害できる能力は 、本明細書の実施例に示されているように、リガンド結合アッセイ法で容易に測 定することができる。同様に、上記のポリペプチドがヒポクレチン受容体の機能 を阻害する能力は、本明細書で説明されているような受容体ッセイ法で簡単に測 定することができる。 別の具体例において、本発明は、上記のさまざまなヒポクレチンポリペプチド で、ヒポクレチン受容体の機能を阻害するヒポクレチンポリペプチドを一つ以上 含むヒポクレチンポリペプ チド組成物で、ヒポクレチン受容体上の多数の接触部位を同時に阻害するために 、組み合わせて混合されたヒポクレチンポリペプチド組成物を含む。 本ポリペプチドは、ヒポクレチンのエピトープを模倣することができるかぎり 、そのアミノ酸が本明細書に示されているポリペプチドの類似体、フラグメント 、または化学的誘導体を含む。したがって、変更することが、それの使用に何ら かの利益をもたらす場合には、本ポリペプチドに、さまざまな変更、置換、挿入 、および欠失を加えることができる。これに関して、本発明のヒポクレチンポリ ペプチドは、一つ以上の変更が加えられていて、本発明のヒポクレチンと免疫反 応する抗体を誘導する能力を保持しているために、ヒポクレチンタンパク質の配 列と同一というよりも、それに相当している。 「類似体」という用語には、本明細書において特異的に示されている配列で、 一つ以上の残基が、機能的に類似した残基と保存的に置換していて、本明細書で 説明されているように、抗体を誘導する能力を示す配列と実質的に同一のアミノ 酸残基の配列をもつポリペプチドが含まれる。保存的な置換の例には、イソロイ シン、バリン、ロイシン、またはメチオニンなどの非 極性(疎水性)残基の一つが別の残基に置き換ること、極性(親水性)残基が、 アルギニンとリジンの間、グルタミンとアスパラギンの間、グリシンとセリンの 間などでもう一つの残基に置き換わり、リジン、アルギニンまたはヒスチジンな どの塩基性残基が、別の残基に置き換わり、または、アスパラギン酸またはグル タミン酸などの酸性残基が、もう一つの残基に置き換わることが含まれる。 また、「保存的な置換」という用語には、ポリペプチドが必要な結合活性を示 すならば、化学的に誘導体化した残基を、誘導体化していない残基の代わりに使 用することが含まれる。 「化学的誘導体」というのは、本ポリペプチドが、側鎖の官能基の反応によっ て化学的に誘導体化された一個以上の残基をもつことを意味する。このように誘 導体化された分子には、例えば、遊離のアミノ酸基が誘導体化されてアミン塩酸 、p−トルエンスルホニル基、カルボベンゾキシ基、t−ブチロキシカルボニル 基、クロロアセチル基、またはホルミル基を形成している分子が含まれる。遊離 カルボキシル基を誘導体化して、塩、メチルエステル、エチルエステル、または その他の型のエステルまたはヒドラジドを形成させてもよい。遊離のヒドロキシ ル 基を誘導体化して、O−アセチル基、またはO−アルキル基の誘導体を形成する ように誘導体化することができる。ヒスチジンのイミダゾール窒素を誘導体化し て、N−イム−ベンジルヒスチジンを形成させることもできる。化学的誘導体と して含まれるのは、20種の標準的なアミノ酸の、天然のアミノ酸誘導体を一つ 以上含むペプチドである。例えば、4−ヒドロキシプロリンは、プロリンの代わ りになることができ、5−ヒドロキシリジンは、リジンの代わりになることがで き、3−メチルヒスチジンは、ヒスチジンの代わりになることができ、ホモセリ ンは、セリンの代わりになることができ、また、オルニチンは、リジンの代わり になることができる。また、D型アミノ酸も、一つ以上のL型アミノ酸の代わり になることが含まれる。また、本発明のポリペプチドには、必要とされる活性が 維持されているかぎり、本明細書に示されているポリペプチドの配列と比較する と、一つ以上の残基の付加および欠失をもつポリペプチドも含まれる。 「フラグメント」という用語は、アミノ酸残基配列が本明細書に示されている ポリペプチドのアミノ酸配列よりも短いアミノ酸残基配列をもつ、本ポリペプチ ドを意味する。 本発明のポリペプチドが、ヒポクレチンポリペプチドの配列と同一でない配列 をもっているとすれば、それは、一般的には、一つ以上の保存的な、または非保 存的な置換が起きたからで、通常は、約30%を超えない数のアミノ酸残基が、 より通常には、約20%を超えない数のアミノ酸残基が、また、好ましくは、約 10%を超えない数のアミノ酸残基が置換されている。また、本発明のポリペプ チドを、標識、または固体基質、または担体に便宜的に付着させることができる 「リンカー」を具備させる目的で、両方の末端に、付加的な残基を付加すること もできる。好ましくは、リンカー残基は、ヒポクレチンのエピトープを形成しな い、すなわち、ヒポクレチンタンパク質と同じ構造を持たない。 本発明のポリペプチドとともに用いることができる標識、固体基質、および担 体が、本明細書の下に記載されている。 アミノ酸残基のリンカーは、通常、少なくとも一つの残基であり、40個以上 の残基にもなりうるが、より通常には、1個から10個の残基であり、ヒポクレ チンエピトープを形成しない。連結に用いられる典型的なアミノ酸残基は、チロ シン、システイン、リジン、グルタミン酸、およびアスパラギン酸など である。さらに、本ポリペプチドは、別途特定されないかぎり、例えば、アセチ ル化、もしくはチオグリコール酸のアミド化などの、末端のNH2のアシル化に よって、または、例えば、アンモニア、メチルアミンなどによる末端のカルボキ シルアミド化によって修飾された配列で、ヒポクレチンタンパク質の天然の配列 から変えることができる。 当技術分野において、担体−ハプテン結合体として知られているものを形成す るために、担体に結合されると、本発明のヒポクレチンポリペプチドは、ヒポク レチンと免疫反応する抗体を誘導することができる。充分に確立した免疫学的交 差反応性の原則という観点から、本発明は、したがって、本明細書に示されてい るポリペプチドの、抗原性的に関連した変異体を含む。「抗原性的に関連した変 異体」は、本明細書で説明されているポリペプチド、および本発明のヒポクレチ ンタンパク質と免疫反応する抗体分子を誘導することができる、本ポリペプチド である。 本発明のペプチドは、医薬的に許容できる塩の形状で用いることができる。本 発明のペプチドと塩を形成することができる適当な塩には、塩酸、臭化水素酸、 過塩素酸、硝酸、チオシア ン酸、硫酸、リン酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュ ウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アントラニル酸、ケイヒ酸 、ナフタールスルホン酸、スルファニル酸などの無機酸が含まれる。 本発明のペプチドと塩を形成することができる適当な塩基には、水酸化ナトリ ウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、モノ−、ジ−、ト リ−アルキルアミン、およびアリルアミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソ プロピルアミン、メチルアミン、ジメチルアミンなど)、および、任意に置換さ れたエタノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど) のような有機塩基が含まれる。 また、本明細書では本ポリペプチドとも呼ばれている、本発明のヒポクレチン ポリペプチドは、組換えDNA技術を含む、ポリペプチド技術分野の当業者に知 られているいずれか技術によって合成することができる。精製度、抗原特異性、 望ましくない副産物を含まないこと、生産の容易さなどから、固相のメリフィー ルド型合成法のような合成の化学技術が好ましい。利用可能な多数の技術の優れ た概要が、固相ペプチド合成については、J.M.StewardとJ.D.Y oung、「固 相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesi s)」、フリーマン社(W.H.Freeman Co.),サンフランシスコ (San Francisco)、1969年;M.Bodanskyら、「ペ プチド合成(Peptide Synthesis)」、ジョン・ワイリー・ア ンド・サンズ社(John Wiley & Sons),第2版、1976年 、および、J.Meienhofer、「ホルモン性タンパク質とペプチド(H ormonal Proteins andPeptides)」第2巻、46 頁、アカデミックプレス(Academic Press)(ニューヨーク(N ew York))の中に、また、伝統的な液相合成については、E. Sch roderとK.Kubke、「ペプチド(Peptide)」第1巻、アカデ ミックプレス(Academic Press)(ニューヨーク(New Yo rk))、1965年、の中に見られるが、これらはそれぞれ、参照してここに 組み込まれる。さらに別のペプチド合成法が、Suteliffeによって、米 国特許第4,900,811号、5,242,798号で説明されており、これ は参照してここに組み込まれる。このような合成において使用することができ る適当な保護基が、上記のテキストと、参照してここに組み込まれる、J.F. W.McOrnieの「有機化学における保護基(ProtectiveGro ups in Organic Chemistry)」プレナムプレス社(P lenum Press)、ニューヨーク(New York)、1973年の 中で説明されている。 一般的に、固相合成法は、一個以上のアミノ酸残基を連続的に付加するか、ま たは、適当に保護されたアミノ酸残基を伸長しているペプチド鎖に付加すること を含む。通常は、最初のアミノ酸残基のアミノ基とカルボキシル基のどちらかは 、適当な、選択的に除去できる保護基によって保護されている。リジンのように 反応性のある側鎖基を含むアミノ酸に対しては、選択的に除去できる別の保護基 が用いられる。 例示されたような固相合成法を用いて、保護されたアミノ酸、または誘導体化 されたアミノ酸を、保護されていないカルボキシル基かアミノ基によって、不活 性の固相担体に付着させる。そして、アミノ基またはカルボキシル基の保護基を 選択的に除去して、適当に保護された相補(アミノまたはカルボキシル)基をも つ、配列中の次のアミノ酸を混ぜて、既に固体担体に付 着している残基とアミド結合を形成させるのに適した条件の下で反応を行なわせ る。次に、アミノ基またはカルボキシル基の保護基を、この新しく付加されたア ミノ酸残基から除去して、次のアミノ酸(適当に保護されている)を付加し、さ らにこれを繰り返す。すべての望ましいアミノ酸が適正な配列に結合された後、 残っている末端や側鎖の基の保護基(および固体担体)を順番に、または同時に 除去して、最終的なポリペプチドを産生する。 ヒポクレチンポリペプチドは、とりわけ、診断法と、本発明のシステムにおい て、身体のサンプル中に存在するヒポクレチン受容体、またはヒポクレチン自体 を検出するために用いることができ、または、ヒポクレチン上に保存されている エピトープと免疫反応する抗体を調製するために、本明細書で説明されているよ うにして、接種源を調製するために用いることができる。 さらに、本発明の治療法において、本発明のヒポクレチンポリペプチドのいく つかを用いて、本明細書でさらに説明されているようなヒポクレチンの機能を阻 害することができる。 C.核酸とポリヌクレオチド 本発明のDNAセグメントは、本発明のヒポクレチンタンパク質をコードする DNA配列を含んでいるという特徴をもつ。すなわち、本発明のDNAセグメン トは、ヒポクレチンの構造遺伝子の一部または全部が存在しているという特徴を もつ。好ましくは、この遺伝子は、各コドンが、ヒポクレチンタンパク質に見ら れるアミノ酸残基をコードしていて、中断されることなく直線的に連続したコド ンとして、すなわち、イントロンを含まない遺伝子として存在する。 一つの好ましい具体例は、本明細書で定義されているようなヒポクレチンタン パク質を明確にするアミノ酸残基の配列をコードするDNAセグメントであり、 また、このDNAセグメントは、本発明のヒポクレチンタンパク質を発現させる ことができる。好ましいDNAセグメントは、配列番号:1と2のアミノ酸配列 など、ヒポクレチンタンパク質に関して配列表に示されているアミノ酸残基と実 質的に同じで、好ましくは、本質的に、それからなるアミノ酸残基の配列をコー ドしている。 タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸残基の配列は、そのタンパク質をコ ードする構造遺伝子のデオキシリボ核酸 (DNA)の配列と、遺伝子暗号によって直接に関連している。したがって、構 造遺伝子またはDNAセグメントは、アミノ酸残基の配列、すなわち、コードさ れているタンパク質またはポリペプチドによって定義することができる。 遺伝子暗号の重要でよく知られている特徴は、縮退である。すなわち、タンパ ク質を作るために用いられるアミノ酸のほとんどに対して、一つ以上のコーディ ング塩基トリプレット(コドン)が、特定のアミノ酸をコードないし表している 。したがって、多数の異なった塩基配列が、一つの特定のアミノ酸残基の配列を コードすることができる。このような塩基配列は、すべての生物で、同じアミノ 酸残基配列の産生をもたらすことができるため、機能的に等価であると考えられ ている。場合によっては、プリンまたはピリミジンのメチル化された変異配列が 、所定の塩基配列の中に組み込まれてもよい。しかし、このようなメチル化は、 決して、コーディングとの関係に影響を与えない。 核酸は、ポリヌクレオチド、または核酸のフラグメントであり、ポリリボヌク レオチド、またはポリデオキシリボヌクレオチド、すなわち、RNAもしくはD NA、または、その類似化 合物のいずれかである。好ましい具体例において、核酸分子は、二本鎖DNAの セグメント、すなわち、DNAセグメントという形状にあるが、一定の分子生物 学的な方法においては、一本鎖のDNAまたはRNAが好ましい。 化学的な技術、例えば、Matteucciら(J.Am.Chem.Soc .,103:3185−3191,1981)のホスホトリエステル法によって 、または、自動合成法を用いて、ヒポクレチンタンパク質の部位をコードするD NAセグメント(すなわち、合成オリゴヌクレオチド)を容易に合成することが できる。さらに、DNAセグメントを区切った一群のオリゴヌクレオチドを合成 し、その後、完全なセグメントを作り上げるために、オリゴヌクレオチドのハイ ブリダイゼーションとライゲーションを行なうなど、周知の方法によって、より 大きなDNAセグメントを容易に調節することができる。 勿論、コーディング配列を化学的に合成することによって、単に、天然のアミ ノ酸残基の配列をコードする塩基に対して適当な塩基を置換させるだけで、望ま しい修飾を行なうことができる。 さらに、本質的に、ヒポクレチンタンパク質をコードする構造遺伝子からなる DNAセグメントは、本発明のヒポクレチンタンパク質を画定する遺伝子を含む 組換えDNA分子から得ることができ、また、その後で、望ましい置換を導入す るために、部位特異的突然変異誘発によるなどして、修飾することもできる。 1.ヒポクレチン遺伝子のクローニング 本発明のヒポクレチン遺伝子は、さまざまなクローニング法によって、どのよ うな哺乳動物種からでもクローニングすることができる。このクローニングは、 本発明で与えられたヒポクレチンについて、哺乳動物種の間に、かなりの程度の 相同性があるという観察に基づいており、したがって、核酸の相同性法を用いて 、実施例で説明されている一般的な方法によって、クローニングを行なうことが できる。 ヒポクレチンをうまくクローニングするのに必要な相同性の程度で一般的なの は、DNAレベルで、少なくとも約80%の相同性、タンパク質レベルでは、少 なくとも約90%相同性である。本発明のヒポクレチン分子をコードする核酸分 子を単離するために好ましいクローニング法が、実施例で説明されてお り、標的であるヒポクレチン遺伝子を含むと考えられている核酸分子ライブラリ ーをスクリーニングするのに有用なポリヌクレオチドプローブの細かな説明も含 まれている。 本発明のヒポクレチン遺伝子をクローニングするためのライブラリーのソース には、ゲノムDNA、または、本発明のヒポクレチンを発現させていると考えら れる組織に由来するcDNAライブラリーの形態にあるメッセンジャーRNA( mRNA)が含まれよう。好ましい組織は脳組織で、特に、視床下部組織である 。ラットヒポクレチンとマウスヒポクレチンの間の類似は、さらに、トリヌクレ オチドのCTGリピートの反復配列を同定するところにまで及んでいる。どちら の哺乳動物についても、トリヌクレオチドCTGリピートが4回反復した後、2 組のCTGが、ロイシンをコードして存在している。このように、反復配列が現 れるのは、一般的には、シグナルペプチドに対するコーディング領域の中である 。 別の遺伝子においては、このようなトリプレットの伸張が、神経学的疾患、例 えば、Brookら、Cell,68:799−808(1992)によって説 明されている筋緊張性ジストロフィー、および、Fuら、Cell,67:10 47 −1058(1991)によって説明されている脆弱X症候群などの原因として 指摘されている。軽く罹患している筋緊張性ジストロフィー患者では、少なくと も50のCTGリピートが存在している。重度に罹患した患者では、この伸張が 、数キロ塩基対に及んでいることがある。これに対して、健常者の集団では、こ の反復配列は5から27コピーまでの範囲があり、非常に多様である。さまざま な重さの脆弱Xに罹った患者も、同じような特徴を持つ。 反復が、正常型、過少伸張型、または過剰伸張型のいずれかになっているDN A領域が存在するのをスクリーニングすると、いくつかの病気を診断するための 遺伝子的基礎を提供するかもしれない。この領域の伸張が、脳または他の組織の ニューロンの障害または病気の一因になるかもしれないという点で、同じことが 、ヒポクレチンにも当てはまるかもしれない。 2.オリゴヌクレオチド 本発明は、また、核酸のハイブリダイゼーション、またはプライマー伸長反応 の特異性に基づく診断的な検出方法によって、組織の中で、ヒポクレチン遺伝子 または遺伝子転写産物(mRNA)が存在するのを検出する方法にとって有用な オリゴヌクレオチ ドを含む。一つの具体例は、本発明のヒポクレチン遺伝子の一部の配列、または 関連する特異的な配列をもつポリヌクレオチドプローブを含む。ハイブリダイゼ ーションプローブは、約10から5000塩基長のものでよいが、一般的には、 約20から500塩基長である。ハイブリダイゼーションの方法は、当技術分野 において、極めてよく知られているので、ここではこれ以上説明しない。 関連する具体例において、ヒポクレチン遺伝子の検出を、ポリメラーゼ連鎖反 応(PCR)のようなプライマー伸長反応によって行なうことができる。そのた めに、検出すべき遺伝子のヌクレオチド配列に基づき、周知のようにして、PC Rプライマーを対で用いる。特に好ましいPCRプライマーは、ヒポクレチンD NA配列のいずれかの部分から得ることができるが、細胞内の別のタンパク質で は保存されていない領域から選択的に得る。 ヒポクレチン遺伝子、およびヒポクレチン遺伝子の発現を検出するのに有用な 、好ましいPCRプライマー対は、実施例で説明されている。本明細書で説明さ れている、ヒポクレチンに相当する領域からのヌクレオチドプライマーは、容易 に調製さ れ、さまざまな組織のいずれかにおいて相当する遺伝子の存在と発現を検出する ためのPCRプライマーとして用いられる。 3.発現ベクター さらに、本発明は、本明細書で説明されているヒポクレチンタンパク質をコー ドする、本発明のDNAセグメントを含む組換えDNA分子(組換えDNA)を 含む。組換えDNAは、本発明のDNAセグメントに、ベクターを操作的に結合 させることによって産生することができる。 本発明のDNAセグメントが操作的に結合されるベクターの選択は、当技術分 野において周知のように、例えば、タンパク質発現などの望ましい機能特性に依 存し、また、形質転換される宿主細胞に依存するが、これらは、組換えDNA分 子を構築する技術に本質的な制約である。しかし、本発明のベクターは、少なく とも、複製を指令することができ、また、好ましくは、それが操作的に結合され ているDNAセグメントの中に含まれているヒポクレチンの構造遺伝子の発現を 指令することができる。 一つの具体例において、本発明のベクターは、原核生物のレプリコン、すなわ ち、それによって形質転換されたバクテリア 宿主細胞など、原核生物宿主細胞の中で、自律複製と組換えDNA分子を染色体 外に維持することを指令することができるDNA配列をもっている。このような レプリコンは、当技術分野において、よく知られている。さらに、原核生物のレ プリコンを含む具体例には、その発現が、それによって形質転換されたバクテリ ア宿主に薬剤抵抗性を付与するような遺伝子も含まれる。バクテリアの典型的な 薬剤抵抗性遺伝子は、アンピシリンまたはテトラサイクリンに対する抵抗性を付 与する遺伝子である。 また、原核生物のレプリコンを含むベクターは、それによって形質転換された 大腸菌などのバクテリア宿主細胞において、ヒポクレチン遺伝子の発現(転写お よび翻訳)を指令することができる原核生物のプロモーターを含んでいることも ある。プロモーターは、RNAポリメラーゼを結合させて、転写を起させること ができるDNA配列によって構成されている発現調節要素である。一般的には、 バクテリア宿主に親和性のあるプロモーター配列が、本発明のDNAセグメント を挿入するために都合のよい制限酵素部位を含むプラスミドベクターの中に備え られている。このようなベクタープラスミドの典型は、バイオラド・ラ ホラトリーズ社(Biorad Laboratories)(カリフォルニア 州リッチモンド(Richmond,CA))から購入可能なpUC8、pUC 9、pBR322、およびpBR329、インビトロジェン社(Invitro gen)(カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego,CA))から 購入可能なpRSET、および、ファルマシア社(Pharmacia)(ニュ ージャージー州ピスカタウエイ(Piscataway,N.J.))から購入 可能なpPL、およびpKK223である。 真核細胞と親和性のある発現ベクターで、好ましくは、脊椎動物細胞と親和性 のあるものを用いて、本発明の組換えDNA分子を形成することもできる。真核 細胞発現ベクターは、当技術分野において周知であり、いくつかの販売元から入 手できる。一般的に、このようなベクターは、望ましいDNAセグメントを挿入 するのに都合の良い制限酵素部位をもったものが提供されている。このようなベ クターの典型は、pSVLとpKSV−10(ファルマシア社(Pharmac ia))、pBPV−1/pML2d(インターナショナル・バイオテクノロジ ーズ社(International Biotechnologies, Inc.))、pTDT1(ATCC、#31255)、pRc/CMV(イン ビトロジェン社(Invitrogen))、本明細書で説明されているpCM V4、および、同じような真核生物発現ベクターである。 好ましい具体例において、本発明の組換えDNA分子を構築するために用いら れる真核細胞発現ベクターには、真核生物細胞で効果的な、好ましくは、薬剤抵 抗性選抜マーカーである選抜用マーカーが含まれる。好ましい薬剤抵抗性マーカ ーは、その発現によってネオマイシン抵抗性がもたらされる遺伝子、すなわち、 ネオマイシンホスフォトランスフェラーゼ(neo)遺伝子である。South ernら、J.Mol.Appl.Genet.,1:327−341(198 2)。または、この選抜用マーカーは、別のプラスミド上に存在していてもよく 、宿主細胞の同時トランスフェクションによって、2つのベクターを導入し、選 抜用マーカーに対する適当な薬剤の中で培養して選抜する。 4.阻害的な核酸 本発明の具体例の一つによれば、ヒポクレチン遺伝子の発現を阻害するための 方法において、核酸分子を用いることができ、 それにより、ヒポクレチンの発現を遮断することによって、ヒポクレチン:ヒポ クレチンレセプターの結合相互作用の機能が阻害される。 そのために、本発明は、単離された核酸分子、好ましくは、一本鎖の核酸分子 (オリゴヌクレオチド)で、本発明のヒポクレチンタンパク質をコードする構造 遺伝子の一部に相補的な配列をもつ核酸分子を含む。核酸に基づく阻害は、よく 知られており、一般的に、「センス」鎖またはmRNAにハイブリダイズするこ とができる相補性をもつ塩基配列を使用することから、「アンチセンス」技術と 呼ばれている。この目的のための、典型的なオリゴヌクレオチドは、約10から 5,000、好ましくは、約20−1000塩基長で、本発明のヒポクレチンタ ンパク質をコードする塩基配列の構造タンパク質領域に特異的にハイブリダイズ することができる配列をもっている。 一つの具体例において、本発明は、構造遺伝子に相補的に結合するための複数 の部位を提示するための、ヒポクレチン構造遺伝子の一部に相補的な塩基配列の 反復単位を含む。この特徴は、それぞれが構造遺伝子の一部をもっているDNA セグメントを物理的に結合させることによって、構造遺伝子の多数の部 位を区切る反復配列をもつ、一本の核酸セグメントの中に、または、それぞれが 、構造遺伝子に相補的な一つ以上の配列をもつDNAセグメントを結合させたも のを含む、それらを組合せたものの中に備えられている。 本発明のDNAセグメントに、一定の長所を備えさせるために、ヌクレオチド 類似体と呼ばれる、ヌクレオチドの塩基修飾を行なうことができる。ヌクレオチ ド類似体は、本発明の核酸分子における塩基配列と同じような機能をもつが、天 然には存在しない部位をいう。したがって、ヌクレオチド類似体は、糖部分、ま たは糖の間の結合に変更を加えることができる。この例は、変更された塩基単位 、または本発明の精神に合致した修飾をもつ類似体である、ホスホロチオエート と、その他、硫黄を含む分子種である。 好ましい修飾には、米国特許第4,469,863号において開示されたエチ ルまたはメチルリン酸修飾、および、LaPlancheら、Nucl.Aci ds Res. 14:9081,1986;およびStecら、J.Am.Ch em.Soc. ,106:6077,1984によって説明されているホスホロ チオエート修飾されたデオキシリ ボヌクレオチドが含まれるが、これらに限定はされない。これらの修飾によって 、核酸分解に対する抵抗性が備わるようになり、それによって、治療薬のモダリ ティーにおける半減期を延長する一助となる。好ましい修飾は、LaPlanc heら、Nucl.Acids Res.,16:3209,1988によって 説明されているホスホロチオエート(PS)硫化修飾を用いた、3’末端の修飾 である。 特定の好ましい具体例における本発明の方法によれば、ヌクレオチド配列のホ スホジエステル結合の少なくともいくつかを、阻害されるべきヒポクレチン構造 遺伝子が局在する細胞領域の中に貫入できる組成物の能力を向上させるために機 能する構造物によって置き換えることができる。このような結合は、ホスホロチ オエート結合など、上述したように、硫黄を含んでいるものであることが好まし い。その他の置換には、アルキルホスホロチオエート結合、N−アルキルホスホ ロアミデート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホン酸、および短鎖アルキ ルまたはシクロアルキル構造などが含まれうる。別の好ましい具体例によれば、 ホスホジエステル結合は、実質的に、非イオン性で、同時に非キラルである構造 体で置き換えられる。 D.抗−ヒポクレチン抗体 本発明の抗体、すなわち、抗−ヒポクレチン抗体は、一つの具体例において、 本発明のヒポクレチンタンパク質と免疫反応する抗体分子を含んでいるという特 徴をもっている。好ましくは、抗体は、さらに、ヒポクレチンとインサイチュー で、すなわち、組織切片の中で免疫反応する。 本発明は、本発明のヒポクレチンポリペプチドのいずれかと免疫反応し、好ま しくは、対応する組換えヒポクレチンタンパク質とも免疫反応し、より好ましく は、天然のタンパク質とも組織切片の中でインサイチューで反応する抗−ヒポク レチン抗体について説明している。好ましくは、この抗体は、ヒポクレチン以外 の別のタンパク質、またはニューロペプチドとの免疫反応を実質的に起こさない 。免疫反応性を評価するのに有用な、免疫反応のアッセイ法が、本明細書におい て説明されている。 一つの具体例において、本発明のヒポクレチンレセプターのポリペプチドと反 応し、ヒポクレチンレセプターが結合するのに必要とされる、ヒポクレチンの露 出部位と免疫反応することがきる抗体分子が説明されている。このように、本具 体例における好ましい抗体分子は、ヒポクレチンレセプターの機能も 阻害し、そのために、レセプターの機能を遮断するための治療薬として有用であ る。 ヒポクレチン阻害抗体の例は、リガンド結合などのヒポクレチンレセプターの 機能に関係するヒポクレチンタンパク質の露出領域を画定するヒポクレチンポリ ペプチドで、本明細書において説明されているヒポクレチンポリペプチドと免疫 反応する。 本発明の抗体は、一般的に、本発明のヒポクレチンポリペプチドを含む接種物 で、それによって、免疫したポリペプチドに対して免疫特異性をもつ抗体分子を 哺乳動物の中で誘導する接種物よって哺乳動物を免疫して産生される。そして、 哺乳動物から抗体分子を集め、例えば、TgGフラクションを得るために、DE AEセファデックスを用いることによるなどの周知の技術によって、望ましい程 度に単離する。免疫原においてヒポクレチンポリペプチドを用いる抗体調製法の 例が、本明細書の実施例で説明されている。 ポリペプチドに対する抗体の調製は、当技術分野においてよく知られている。 Staudtら、J.Ex.Med.157:687−704(1983)、ま たは、米国特許第4,900,811号において説明されている、Sutelif fe, J.G.らの教示を参照のこと、これらの教示は、ここに参照して組み込まれる 。 要約すると、本発明のヒポクレチンペプチド抗体組成物を産生するために、一 般的には、本発明のワクチンに存在しているような、免疫学的な有効用量のヒポ クレチンポリペプチドを用いて実験動物に接種する。次に、こうして誘導された 抗−ヒポクレチン抗体分子を、哺乳動物から、抗血清として集め、ヒポタレチン ポリペプチドと、それに相当する組換えヒポクレチンタンパク質の両方に免疫特 異性がある抗体分子を、例えば、免疫親和性クロマトグラフィーのような周知の 技術によって、望ましい程度に単離する。または、抗血清を用いることもできる 。 抗体の特異性を向上させるために、好ましくは、固相付着免疫ポリペプチドを 用いた免疫親和性クロマトグラフィーによって、抗体を精製する。この抗体を、 固相に付着した免疫複合体を形成させるために、ポリペプチドが抗体分子と免疫 反応するのに充分な時間、固相に付着した免疫ポリペプチドと接触させる。標準 的な技術によって、この複合体から、結合した抗体を単離する。 さまざまな文法的な語形をもつ「接種物」という語は、本明 細書では、本発明のヒポクレチンポリペプチドを、ヒポクレチンポリペプチドに 対する抗体を調製するために用いる活性成分として含む組成物を説明するために 用いられている。抗体を誘導するために、接種物においてポリペプチドを用いる ときには、ポリペプチドは、例えば、単独で、または結合体として担体に連結さ せて、またはポリペプチドポリマーとして用いることができると理解されるべき である。しかし、表現を容易にするため、また、ポリペプチド接種物との関連で 、本発明のポリペプチドのさまざまな具体例をまとめて、「ポリペプチド」、お よび、そのさまざまな文法的な語形で呼ぶこととする。 約35個よりも少ないアミノ酸残基を含むポリペプチドについては、抗体の産 生を誘導する目的で、担体に結合したペプチドを用いることが好ましい。 ポリペプチドが担体に結合するのを補助するために、ポリペプチドのアミノま たはカルボキシ末端に、一つ以上の付加的なアミノ酸残基を付加することができ る。ポリペプチドのアミノまたはカルボキシ末端に付加されたシステイン残基は 、ジスルフィド結合によって結合体を形成するために特に有用であることが分か っている。しかし、結合体を調製するために、当技術 分野において周知である別の方法を用いることもできる。 活性化した官能基によって、ポリペプチドを接合またはカップリングする技術 で、当技術分野において現在知られているものが、特に適用町能である。例えば 、Aurameasら、Scand.J.Immunol.,Vol.8,Su ppl.7:7−23(1978)、および米国特許第4,493,795号、 第3,791,932号、ならびに第3,839,153号を参照のこと。さら に、カップリング後のポリペプチドの向きによる活性の喪失が最小限になるよう に、部位特異的な共役反応を行なうこともできる。例えば、Rodwellら、Biotech. ,3:889−894(1985)、および米国特許第4,6 71,958号を参照のこと。 付加的な結合を行なうための方法の例には、マイケル(Michael)付加 反応産物である、グルタルアルデヒドなどのジ−アルデヒドを使用すること、K lipsteinら、J.Infect.Dis.,147:318−326( 1983)など、または、担体に対するアミド結合を形成するために、水溶性の カルボジイミドを使用するときのように、 カルボジイミド技術を使用することが含まれる。または、ヘテロ二価性クロスリ ンカーのSPDP(N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピ オン酸)を用いて、カルボキシ末端にシステインが導入されているペプチドを結 合することができる。 有用な担体が、当技術分野においてよく知られているが、一般的には、タンパ ク質そのものである。このような担体の例は、キーホールリンペット(keyh ole limpet)のヘモシアニン(KLH)、エデスチン、チログロブリ ン、ウシ血清アルブミン(BSA)などのアルブミン、もしくはヒト血清アルブ ミン(HSA)、ヒツジ赤血球(SRBC)などの赤血球細胞、破傷風トキソイ ド、コレラトキソイド、および、ポリD−リジン:D−グルタミン酸のようなポ リアミノ酸などである。 担体の選択は、接種物の最終的な使用法に、より依存しており、本発明とは特 別に関係のない基準に基づいている。例えば、接種される特定の動物において、 不都合な反応を生じない担体を選択すべきである。 本接種物は、一般的には、担体に連結した結合体として、本 発明のポリペプチドを効果的な免疫原としての用量含んでいる。免役するポリペ プチドに対する免疫反応を誘導するのに充分な、各単位用量当りのポリペプチド の有効用量は、とりわけ、接種される動物、その動物の体重、および、当技術分 野においてよく知られている、選択された接種養生法に依存する。接種物は、一 般的に、一回の接種(用量)当り約10マイクログラム(μg)から約500ミ リグラム(mg)のポリペプチド濃度を含み、好ましくは、用量当り約50マイ クログラムから約50ミリグラムを含んでいる。 接種物に関係する「単位用量」という用語は、各単位が、必要な希釈剤、すな わち、担体またはベクターと結びついた、望ましい免疫原効果が生じるように計 算された、予め定められた量の活性物質を含む、動物に対する単位毎の投薬量と して適当な、物理的に切り離された単位を意味する。本発明の接種物の新規の単 位用量に関する明細は、(a)活性物質に独自の特徴、および目的とする特定の 免疫効果、および(b)動物において免疫学的に使用するための、このような活 性物質を合成する技術に内在する制約で、本明細書において詳細に開示されてお り、本発明の特徴となっているものによって示されており、直接、 それらに依存している。 接種物は、一般的には、ポリペプチド結合体を、水、塩溶液、またはリン酸緩 衝塩溶液などの水性組成物を形成するための、生理学的に許容できる(受容され る)希釈剤の中に拡散させて、乾燥した固形ポリペプチド結合体から調製する。 また、接種物は、希釈剤の一部として、アジュバントを含んでいることがある 。完全フロイントアジュバント(CFA)、不完全フロイントアジュバント(I FA)、およびミョウバンなどのアジュバントが、当技術分野においてよく知ら れており、いくつかの販売元から購入することができる。 このようにして産生された抗体は、とりわけ、組織切片や体液サンプルなどの サンプル中に存在するヒポクレチンを検出するために、本発明の診断方法と系で 用いることができる。また、ヒポクレチンの機能を阻害する抗−ヒポクレチン抗 体も、本明細書で説明されているような治療法においてインビホで使用すること ができる。 好ましい抗−ヒポクレチン抗体はモノクローナル抗体である。本発明の好まし いモノクローナル抗体は、本発明の抗−ヒポクレチン抗体に関して説明されてい るように、本発明のヒポクレ チンポリペプチドと免疫反応する抗体分子を含む。より好ましくは、モノクロー ナル抗体は、組換えによって産生されたヒポクレチンタンパク質全体とも免疫反 応する。 モノクローナル抗体は、一般的には、一種類の抗体分子のみを分泌(産生)す る、ハイブリドーマと呼ばれる単一の細胞のクローンによって産生される抗体か らなる。ハイブリドーマ細胞は、抗体産生細胞と、ミエローマ、もしくは、その 他の自己不死化した細胞系とを融合させて作られる。このような抗体の調製物は 、最初に、KohlerとMilstein、Nature,256:495− 497(1975)によって記述され、この記述は、参照して組み込まれる。こ のようにして調製されたハイブリドーマの上清をスクリーニングして、ヒポクレ チンポリペプチドと免疫反応する抗体分子が存在するか、または、本明細書で説 明されているような、ヒポクレチンレセプターへのヒポクレチンの結合が阻害さ れるかを調べることができる。 要約すると、モノクローナル抗体組成物が産生されるハイブリドーマを形成す るために、ミエローマ、またはその他の自己不死化した細胞系を、本発明のヒポ クレチンポリペプチドに存 在するようなヒポクレチン抗原で高度免役した哺乳動物の脾臓から得られたリン パ球と融合させる。ポリペプチドによって誘導されるハイブリドーマ技術は、N imanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:4949 −4953(1983)によって説明されており、この説明は、参照してここに 組み込まれる。 ハイブリドーマを調製するために用いられるミエローマ細胞系は、リンパ球と 同じ生物種に由来していることが好ましい。一般的には、129GIX+系統の マウスが、好ましい哺乳動物である。本発明で使用するための、適当なマウスミ エローマには、メリーランド州ロックビル(Rockville,MD)米国基 準培養株コレクション(American Type Culture Col lection)から、それぞれ、CRL1580およびCRL 1581とい う名で入手することができる、ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン感受 性(HAT)細胞系のP3X63−Ag8.653、およびSp2/0−Ag1 4が含まれる。 一般的には、ポリエチレングリコール(PEG)1500を用いて、脾臓細胞 を、ミエローマ細胞と融合させる。融合した 雑種細胞を、HATに対する感受性によって選抜する。実施例で説明されている 酵素結合免疫測定法(ELISA)を用いて、本発明のモノクローナル抗体を産 生するハイブリドーマを同定する。 また、適当なポリペプチド特異性をもつ抗体分子を産生し、分泌するハイブリ ドーマを含む栄養培地を含むモノクローナルハイブリドーマ培養を開始して、本 発明のモノクローナル抗体を産生することができる。この培養液は、ハイブリド ーマが、培地の中に抗体分子を分泌するのに十分な条件のもとで、十分な時間を かけて維持される。そして、抗体を含む培地を集める。次に、さらに周知の技術 によって、抗体分子を単離する。 これらの組成物を調製するのに有用な培地は、当技術分野において周知であり 、また、商業的に入手することができ、合成培地や、近交マウスなどを含んでい る。合成培地の例は、4.5mg/lのグルコース、20mMのグルタミン、お よび20%ウシ胎児血清を添加したダルベッコの最小必要培地(DMEM;Du lbeccoら、Virol.8:396(1959))である。近交マウスの 例は、Balb/cである。 モノクローナル抗体、ハイブリドーマ細胞、またはハイブリドーマ細胞培養液 を産生する別の方法も、よく知られている。例えば、Sastryら、Proc .Natl.Acad.Sci.USA 86:5728−5732(1989 )、およびHuseら、Science,246:1275−1281(198 9)によって説明されているような、免疫学的なレパートリーからのモノクロー ナル抗体の単離法を参照のこと。 本発明のモノクローナル抗体は、発明の抗体について、本明細書で開示されて いるのと同じようにして用いることができる。 例えば、このモノクローナル抗体は、ヒポクレチンとの免疫反応が望ましい、 治療法、診断法、またはインビトロの方法で、本明細書で開示されている方法に 用いることができる。 また、本発明には、ハイブリドーマ細胞、および、本発明のモノクローナル抗 体を産生する、ハイブリドーマ細胞を含む培養液が含まれる。 E.診断方法 本発明は、本発明のポリペプチド、ポリクローナル抗体あるいはモノクローナ ル抗体を免疫反応産物を生成するための免疫 化学的試薬として用いて、組織塊あるいは組織切片を含めた組織サンプルのよう な身体サンプルにおけるヒポクレチンの存在、および好ましくはその量を測定す るための様々なアッセイ方法を含み、かかる免疫反応産物の量は、直接または間 接に、サンプル中のヒポクレチンの量に関係する。 当業者には、本発明の免疫化学的試薬を使用して、その量が身体サンプル中の ヒポクレチンの量に関係する免疫反応産物を生成することができる、数多くの周 知の臨床診断化学手法が存在することは明白であろう。それ故、例示としてのア ッセイ方法を本文中で述べるが、本発明はそれらに限定されない。 たとえば、ヒポクレチンがヒポクレチン受容体と結合するという明らかにされ た特性を考慮すると、本発明のヒポクレチンタンパク質は、ヒポクレチン受容体 と結合することにより、その検出のためのプローブとして直接使用することがで きる。 さらに、本文中で以下に述べるように、本発明のヒポクレチンタンパク質をコ ードするmRNAの形態でヒポクレチン遺伝子あるいは発現された遺伝子の細胞 あるいは組織における存在を検出するために、本文中で述べた核酸分子プローブ を使用することができる。適当なプローブベースのアッセイは、 Sutcliffeにより米国特許第4,900,811号および5,242, 798号の中で述べられており、その開示内容は参照してここに組み込まれる。 本発明のアッセイ方法を実施する際には、競合的あるいは非競合的な種々の異 質性および均質性のプロトコールを用いることができる。 たとえば、ひとつの具体例は、サンプル中のヒポクレチンタンパク質と免疫反 応させるために抗ヒポクレチン抗体を用いる、サンプル中のヒポクレチンタンパ ク質の量をアッセイするための方法を含む。この具体例では、該抗体はヒポクレ チンと免疫反応してヒポクレチン−抗体免疫反応複合体を形成し、かかる複合体 が検出されることはサンプル中のヒポクレチンの存在を示す。 サンプル中のヒポクレチンの量を測定するために抗ヒポクレチン抗体分子を用 いる免疫学的検定法は、典型的には次のステップを含む: (a)サンプルを本発明の抗ヒポクレチン抗体、好ましくはモノクローナル抗 体と混合する(接触させる)ことにより免疫反応混合物を生成する。免疫反応混 合物が液相と固相の両方を 持つように、サンプルは典型的には固相に固定された組織切片の形態であり、抗 体がサンプル中のヒポクレチンの存在に関する検出試薬として働く。 好ましくは、サンプルは、周知のようにして免疫組織学的染色のために調製さ れた脳組織サンプルであるが、組織抽出物あるいは体液を含めた他の組織サンプ ルも固相に吸着させることができる。その場合固相への吸着は、周知のウエスタ ンブロット法に関して述べられているようにして実施できる。 (b)免疫反応混合物を、約10分から約16−20時間のようなあらかじめ 定められた期間、約4℃から約45℃の温度で生物学的検定法の条件下に保持す る。かかる期間は、サンプル中に存在するヒポクレチンを抗体と免疫反応させ( 免疫学的に結合させ)、ヒポクレチンを含有する免疫反応産物(免疫複合体)を 形成させるのに十分である。 生物学的検定法の条件は、本発明の免疫化学的試薬と、検定することが求めら れているヒポクレチンの生物学的活性を保持する条件である。そのような条件は 、約4℃から約45℃の温度範囲、約5から約9のpH値の範囲、および蒸留水 から約1モル濃度の塩化ナトリウムまでの範囲のイオン強度を含む。そ のような条件を至適化するための方法は、当業者には周知である。 (c)ステップ(b)で形成されたヒポクレチンを含有する免疫反応産物の存 在、および好ましくはその量を測定し(検出し)、それによってサンプル中に存 在するヒポクレチンの量を測定する。 直接あるいは間接に、免疫反応産物の存在あるいは量を測定することは、当業 者には周知のアッセイ手法によって達成することができ、典型的には使用する指 示手段のタイプに依存する。 好ましくは、ステップ(c)の測定は次のステップを含む: (i)ヒポクレチン含有の免疫反応産物を第二の抗体と混合し、第二の(検 出)免疫反応混合物を形成させる。かかる第二の抗体分子は、免疫反応産物中の 第一(主要)抗体と免疫反応する能力を持つ。 第二抗体として有用な抗体は、主要抗体に対して惹起したポリクローナルある いはモノクローナル抗体を含む。 (ii)上記の第二の免疫反応混合物を、上記の第二抗体が免疫反応産物と 複合して、第二の免疫反応産物を形成するのに十分な期間保持する。そして、 (iii)第二の免疫反応産物中に存在する第二抗体の量を測定し、それ によってステップ(c)で形成された免疫反応産物の量を測定する。 ひとつの具体例では、第二抗体は、標識が形成された第二の免疫反応産物の存 在を検出するための指示手段を提供するような標識抗体(すなわち検出抗体)で ある。第二の免疫反応産物中の標識を測定すると、それによって固相中の第二抗 体の存在、および好ましくはその量が示される。 その代わりに、周知のように、第二抗体と特異的に反応する(結合する)指示 手段を備えた追加反応混合物を調製することによって第二抗体の量を測定するこ ともできる。例は、第二抗体に特異的な標識抗免疫グロブリン抗体分子との第三 の免疫反応混合物である。第三の免疫反応後、標識の存在を通して、形成された 第三の免疫反応産物を検出する。 例示としての方法は、Sutcliffにより米国特許第4,900,811 号に述べられているような、組織切片を用いたインサイチュー免疫反応法あるい はウエスタンブロット法の使用を含む。 もうひとつの具体例は、脳脊髄液(CSF)、血液、血漿あ るいは血清のような体液サンプルにおいて、治療的に投与されたヒポクレチンタ ンパク質あるいは抗ヒポクレチン抗体の量を検定するための方法である。かかる 方法は、本発明のヒポクレチンポリペプチドあるいは抗ヒポクレチン抗体分子の いずれかが固定化された免疫化学的試薬として固相中に存在し、かかる2つの試 薬のうちの他方が標識試薬の形態で液相の溶液中に存在する、競合反応を用いる 。液体サンプルをそれに混合して競合免疫反応混合物を形成させると、生じた固 相中の標識の量は、直接あるいは間接的に、方式に応じて液体サンプル中のヒポ クレチンポリペプチドあるいは抗体の量に比例する。 この具体例のひとつバージョンは次のステップを含む: (a)液体サンプルを次のものと混合する(接触させる)ことによって競合免 疫反応産物を形成する: (1)本発明のヒポクレチンタンパク質と免疫反応する抗体分子を含む、本 発明に従った抗ヒポクレチン抗体。かかる抗体は、操作的に、競合免疫反応混合 物が液相と固相の両方を持つように固体基質に結合されている。および (2)加えた抗体と免疫反応性である、本発明のポリペプチドあるいは組換 えヒポクレチンタンパク質。液相中の混合ポ リペプチド/タンパク質(標識競合抗原)は、操作的に本文中で述べたような指 示手段に結合されている。 (b)次に競合免疫反応混合物を、液相中に存在する競合抗原と身体サンプル 抗原が固相抗体との免疫反応に関して競合するのに十分な期間保持する。そのよ うな免疫反応条件は前に述べた通りであり、固相中に標識競合抗原を含む指示手 段含有の免疫反応産物が形成される。 (c)その後、ステップ(b)で形成された産物中に存在する指示手段の量を 測定し、それによって液体サンプル中に存在するサンプル抗原の存在、および好 ましくはその量を測定する。 その後、本文中で述べた標準的方法によって、固相中に存在する指示手段の定 量を実施する。 この具体例の逆のバージョンは次のステップを含む: (a)液体サンプルを次のものと混合することによって競合免疫反応混合物を 形成する; (1)本発明に従った抗ヒポクレチン抗体;および (2)該抗体と免疫反応性であり、操作的に競合免疫反応混合物が液相と固 相の両方を持つように固体基質に結合されている、本発明のヒポクレチンポリペ プチドあるいは組換えヒポ タレチンタンパク質(捕獲抗原)。 (b)次に競合免疫反応混合物を、液体中のヒポクレチン抗原あるいは抗ヒポ クレチン抗体が、固相捕獲抗原との免疫反応に関して混合された抗体分子と競合 し、固相中に抗体含有免疫反応産物を形成するのに十分な期間保持する。 (c)その後、ステップ(b)で形成された産物中に存在する抗体の量を測定 し、それによって液体サンプル中に存在する標的物質の存在およびその量を測定 する。 好ましい具体例では、ステップ(c)での測定がステップ(b)で形成された 産物中に存在する指示手段の量の測定を含むように、該抗体は操作的に指示手段 に結合されている。 好ましくは、液体サンプルは、既知量のCSF、血液、あるいは血清または血 漿のような血液由来の物質として競合免疫反応混合物に供給される。さらに好ま しいのは、免疫反応混合物の液相中の免疫化学的試薬の量が、固相中の試薬の量 に比べて過剰な量である具体例である。典型的には、周知の様にして標準曲線が 作成できるような希釈溶液シリーズ中の既知量の精製組換えヒポクレチンあるい はポリペプチドを用いて、対応するセットの競合免疫反応が確立される。従って 、液体サンプルを 用いた時にステップ(c)で形成される産物の量を標準曲線と比較することによ り、液体中に存在する標的抗原の量が測定される。 もうひとつの具体例では、サンプル中のヒポクレチンの量を検定する方法は、 固相中のヒポクレチンを捕獲して固定化するための第一捕獲抗体と、捕獲したヒ ポクレチン抗原の存在を指示するための第二指示抗体を用いる。この具体例では 、一方の抗体がヒポクレチンタンパク質と免疫反応してヒポクレチン−抗体免疫 反応複合体を形成し、他方の抗体は、ヒポクレチン−抗体免疫反応複合体中に存 在しなからヒポクレチンと免疫反応することができる。この具体例は、上に定義 した2つの抗体のいずれかである固定化捕獲抗体と、2つの抗体の他方である指 示抗体を用いて2つの方式で実施することができる。 抗体が捕獲試薬として固相中に存在する場合、固相反応産物の量を測定するた めの好ましい手段は、標識ヒポクレチンポリペプチドを使用し、その後固相中の 他の標識産物に関して本文中で述べた検出手段を用いることによる。 また、標識を使用せずに免疫反応産物の形成の存在を検出することができる免 疫学的検定法も含まれる。そのような方法は 「検出手段」を用いるものであり、かかる手段はそれ自体が臨床診断化学におい て周知であり、そうではない新規ポリペプチド、方法および系に関して使用され る限り本発明の一部を構成する。例示的な検出手段は、バイオセンサーとして知 られる方法を含み、表面の反射率の変化、光学ファイバーによる即時消退波(e vanescent wave)の吸収の変化、あるいは表面音波の伝播の変化 を検出することに基づく生物学的検知方法を含む。 発現、増幅および精製の代替方法は当業者には明白であろう。典型的な方法は 、Sambrock、Fritsch、およびManiatis編集、Mole cular Cloning,a Labotaroy Manual,第2版 、Cold Spring Harbor Laboratory(1989) およびAusabelら編集、Current Protocols in M olecular Biology,Wiley & Sons,Inc.,N ew York(1989)に開示されている。 D.特異的方法 方向指示タグPCRサブトラクティブハイブリダイゼーショ ンを使用して、視床下部において選択的に発現されるmRNA種のクローンに関 するcDNAライブラリーを集積した。サブトラクトされた視床下部プローブへ のハイブリダイゼーションによって同定した候補クローンを、3段階で有効性確 認した。最初に、高生産量のcDNAライブラリーのサザンブロットを用いて、 候補クローンがサブトラクトされたライブラリーに集積する種に対応することを 明らかにした。第二に、最初のアッセイで陽性であった候補クローンを、いくつ かの脳領域および末梢組織からのRNAに関するノーザンブロットのためのプロ ーブとして使用した。最後に、なおも陽性である候補クローンをインサイチュー ハイブリダイゼーション分析に供して、対応するmRNAを発現する視床下部領 域を検出した。 典型的には、サブトラクティブハイブリダイゼーションのプロトコールは、標 的特異的な種の集積のために単一標的ドライバー二分法を用いる。今回の試験で は、最初に小脳ドライバーで、次に海馬ドライバーで視床下部配列を除去すると いう2段階サブトラクションプロトコールを使用した。1段階サブトラタション 法を用いた以前の試験は、他の脳領域における重要な発現を検出するためだけに 、単一ドライバー組織と比較して標 的中に集積された種のクローンを検出する上で成功を収めた。本プロトコールは 、標的に関する高い選択性を持ったmRNAのクローンについてより厳密な選択 を提供するようにデザインされた。サブトラクトされたライブラリーのグリッド を作製し、Usui,H.,Falk,J.D.,Depazo,A.,de Lecea,L.,Erlander,M.G.,& Sutcliffe,J .G.,J.Neurosci.14:4915−4926(1994)が述べ たようにしてプローブした。Usuiら、前出、およびde Lecea,L. ,Soriano,E.,Criado,J.R.,Steffensen,S .C.,Henriksen,S.J.,& Sutcliffe,J.G., Molec.Brain Res.25:286−296(1994)が述べた ようにしてDNA配列分析、ノーザンブロット分析およびインサイチューハイブ リダイゼーションを実施した。 インサイチューハイブリダイゼーション分析は、基本的にGall,C.M. & Tsackson,P.M.,Science 245:758−761( 1989)およびErlander,M.G.,Proc.Natl.Acad .Sci. USA 90:3452−3456(1993)が述べたようにして実施した。 成熟SDラットの脳から切り出した約25μmの厚さの冠状切断を55℃で16 時間、107計数/分/mlの割合で35S標識一本鎖RNAプローブとハイブリ ダイズした。浮遊切片を4μg/mlのRNアーゼAにより37℃で1時間処理 し、1×SSC(15mM NaCl、1.5mM クエン酸Na)、50%ホ ルムアルデヒド中、55℃で2時間洗浄した。最終的なストリンジェンシー洗浄 は、0.1×SSC中68℃で1時間実施した。切片を被覆したスライドに封入 し、脱水して、Kodak XARフィルムに室温で5日間露出した。 cDNAライブラリーのサザンブロット分析については、各々のライブラリー 2μgをHaeIIIで消化し、電気泳動によって分離してナイロン膜に移し、 Usuiら、前出が述べたようにして個々のクローンにハイブリダイズした。 視床下部において選択的に発現されるmRNAを認識するために、慎重に解剖 したラットおよびマウス視床下部からのポリ(A)富化した細胞質RNAを調製 した。相似的に調製した小脳および海馬RNAサンプルから、ベクターpT7T 3D (Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ)におけ る標的cDNAライブラリーおよびpGEM11Zf(−)(Promega, Madison,WI)におけるドライバーライブラリーを構築した。Usui ら、前出の中のUsuiらの方向指示タグPCRサブトラクティブハイブリダイ ゼーション法を適用して標識視床下部cDNAを作製し、連続する2つのステッ プでそこから小脳および海馬配列を除去し、インプットした標的cDNAの97 %以上を取り除いた。タグ配列を、残りの物質を増幅するためのPCRプライマ ー結合部位として使用した。増幅産物の部分標本をpBCSK−(Strata gene,La Jolla,CA)にクローン化し、5×105メンバーを持 つサブトラクトされた視床下部ライブラリーを生成した。放出された挿入部分の アガロースゲル電気泳動によって判定されたように、挿入部分は400〜120 0(平均700)ヌクレオチド対の範囲であった。 サブトラクションの有効性を確認するため、汎神経的に発現されることが知ら れている配列のサブトラクトされたライブラリーにおける除去の程度、および視 床下部において特異的に発 現されることが知られている配列の集積を測定した。次のタンパク質をコードす るmRNAのcDNAクローンの希釈溶液でドットブロットを調製した:汎神経 性ニューロン特異的エノラーゼ、遍在的に発現されるシクロフィリン、視床下部 特異的なバソプレシン、視床下部集積プロオピオメラノコルチン(POMC)、 視床特異的タンパク質キナーゼCδ、および下垂体特異的成長ホルモン、ならび に標的ベクター自体。サブトラクトしていない標的ライブラリー、サブトラクト した標的ライブラリーあるいはドライバーライブラリーのプールからPCRによ って増幅したcDNA挿入部分でブロットをプローブした(図1)。ドライバー およびサブトラクトしていないライブラリーのプローブはシクロフィリンとニュ ーロン特異的エノラーゼについて強いシグナルを示し、POMCについてはより 弱いシグナルを生じた。海馬あるいは小脳のいずれもPOMCを発現しないこと が知られている。ドライバーのひとつが別の構造、たとえば脳幹からのmRNA で汚染されていたとすればこの観察は説明できるが、以下の試験は、ドライバー ライブラリーによるシグナルがおそらくはPOMCクローン中の配列へのバック グラウンドハイブリダイゼーションによるものであったことを示唆する。 サブトラクトしていない標的は、付加的にバソプレシンに関して弱いシグナルを 生じた。サブトラクトしたプローブはバソプレシンとPOMCについて非常に強 いシグナルを生じるか、さもなければかすかなあるいは検出不能のシグナルだけ を生じた。バソプレシンシグナルの強度の増大は20〜30倍であった。従って 、サブトラクションプロトコールは、視床下部特異的配列を富化しながら、たく さんの汎神経的発現配列をほとんど定量的に除去した。解剖学的に隣接する構造 、視床あるいは下垂体からの配列による明らかな汚染はなかった。サブトラクト していないライブラリーとサブトラクトしたライブラリーにおけるVAT−1と オキシトシンの頻度を、これら2つの種のクローンの混合物に対応するプローブ でコロニーハイブリダイゼーションすることによって測定し、サブトラクション の有効性をさらに定量した。サブトラクトしてない標的における陽性クローンの 頻度は4/2775であった。サブトラクション後、頻度は33/1224に上 昇した。これらの頻度は、図1のデータによって示唆された推定値と一致して、 これら既知の視床下部集積種の特異的活性の約19倍の上昇を示している。 サブトラクションによって富化される種を同定するため、サ ブトラクトしたライブラリーからの648クローンをグリッドの列に置き、サブ トラクトしたまたはしていない標的ライブラリーあるいはドライバーライブラリ ーのプールから調製したプローブにより、グリッド画像の3つの複製ブロットに ハイブリダイズした。サブトラクトしていない標的プローブの50%に比し、サ ブトラクトした標的プローブに関してはコロニーの約70%が有意のシグナルを 生じた。コロニーの10%だけが混合ドライバープローブでシグナルを生じた。 標的由来プローブで強いシグナルを生じたが、混合ドライバープローブではシ グナルを示さなかった100のコロニーの各々からプラスミドDNAを作製した 。挿入部分の3’末端に隣接するベクター領域にアニーリングした配列決定プラ イマーを使用して、これらのうちの94について挿入部分の部分配列を決定した 。残りの6クローンは、明確な配列が得られなかったため、それ以上追跡しなか った。3’配列の90%以上がmRNAの3’から誘導されると思われた。それ らが、定方向クローニングで使用したポリ(A)経路から12−22ヌクレオチ ド上流に認識可能なポリ(A)付加コンセンサスヘキサドを含んでいたためであ る(Birnstiel,M.L., Busslinger,M.,& Strub,K.Cell 41:349− 359,1985)。配列は、GenBankデータベースに対してBLAST 分析(Altschul,s.F.,Gish,W.,Miller,W.,M yers,E.W.,& Lipman,D.,J.Molec.Biol.2 15:403,1990)によって検索した。新規と思われたものについては、 挿入部分の5’末端の配列も決定し、データベースと比較した。 それらのデータの集積を表1に示しており、対合が認められた基本型に関して はデータベースのアクセス番号を示している。データが得られたサブトラタトラ イブラリーからの94クローンは43の異なるmRNA種に対応した。これらの うちの29は94クローンのセットで一度しか遭遇しなかったのに対し、14の 種は2〜13回見られた。43の異なる種のうちで、明白に既知のmRNA種に 対合したのは21で、22が新規の種であった。新規種のうちで、いわゆる「発 現された配列標識」(EST)のラット相同体、データベースに収集されている 現在のところ未知の機能を持つmRNAに対応すると思われる(広汎な範囲にわ たって80%以上のヌクレオチド配列同一 性)ものは6であった。2つの種は、部分的ヌクレオチド配列、ならびにそれら が次のタンパク質ファミリーのメンバーであることを示唆する推定上のコードさ れたアミノ酸配列の両方において類似性を示した:VAT−1分泌小胞タンパク 質に関連するタンパク質(クローン6)および新しいカルモジュリン依存性タン パタ質キナーゼ(クローン29、配列番号:5)。 43のmRNA種の各々の少なくともひとつの代表からのcDNA挿入部分を 、各々制限エンドヌクレアーゼHaeIIIで開裂した、視床下部、海馬および 小脳の標的およびドライバーcDNAライブラリーに対応するレーンに関しての サザンブロットにおけるプローブとして使用した。cDNAライブラリーがそれ らの対応する組織で発現されるmRNAを表わすと仮定すると、このアッセイは 、より高価で時間のかかるノーザンブロット分析に代わる、低コストで高生産性 の代用法となる。このいわゆる「cDNAライブラリーサザンブロット」アッセ イにおけるクローンのハイブリダイゼーションの結果を5つのパターンのひとつ に分類した(表1):もっぱら視床下部ライブラリーで検出されるバンドへのハ イブリダイゼーション(A)、視床下部に高度に集積されている、海馬および小 脳の レーンでも検出可能なバンドへのハイブリダイゼーション(B)、視床下部と海 馬では検出されるが小脳では検出されないバンドへのハイブリダイゼーション( C)、3つの組織すべてにおけるバンド(D)、あるいはあまりにかすかで分類 できないバンドへのハイブリダイゼーション(E)。タラスA−Dの例を図2に 示す。43の異なるmRNA種のうちの23は、視床下部ライブラリーに独占的 に存在するかもしくは視床下部ライブラリーに高度に集積されており、さらに1 5種は小脳ライブラリーでは検出不能であって、標的ライブラリーに選択的に存 在する種を同定するためのプロトコールの有効性を示している。Dに分類された パターンが一度だけ分離されたクローンに対応することは重要であろう;同様に 、ポリ(A)付加シグナルを欠く種はいずれも一度しか現われなかった。収集の 中に、海馬ライブラリーには存在するが小脳ライブラリーには存在しない種があ ることは、おそらく小脳ドライバーによる最初のサブトラクションステップの間 に、海馬ドライバーによる第二ステップでは完全に除去できない程度にそれらが 集積されたことで説明される。POMCはこのアッセイでAパターンを示し、そ のドライバーライブラリーがPOMC発現構造で有意に汚染 されていないことを明らかにした。それ故、図1でドライバープローブに関して 認められた低いPOMCシグナルは、おそらくベクターのクロスハイブリダイゼ ーションによって説明されるであろう。 cDNAサザンブロットアッセイにおいて視床下部集積あるいは視床下部特異 的分布を示した(AまたはB群)15の種に関してノーザンブロットを実施した 。ブロット(図3)は、下垂体、肝臓、腎臓および心臓に加えて、ラット脳の肉 眼的に切開した6領域からのRNAサンプルを含んだ。2または3回分離されて いる種のクローンについては、cDNAライブラリーサザンブロット分析との対 応は極めて良好であった。従って、cDNAサザンブロット試験でAパターンを 示したクローン2(オキシトシン)および35(新規)は、各々視床下部レーン では強いバンドを検出したが、その他のレーンではごくかすかなあるいは検出不 能のバンドであった。かすかなシグナルはおそらくそれらの組織における低い発 現かあるいは組織切開中の汚染によるものであった。Bパターンを生じたクロー ン6(VAT−1様)、10(新規)および12(新規)は、各々海馬あるいは 小脳レーンよりも視床下部においてかなり強いバンドを検 出したが、各々下垂体レーン(6は強く)および他の一部脳構造からのサンプル においても検出された。クローン3(新規)、15(新規)および29(新規カ ルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ)は最初Bパターンとして分類されたが 、このアッセイにおけるそれらの発現プロフィールは、視床下部自体に集積して いるわけではなく、むしろ小脳で低いことから、より適切にはCパターンとみな される。 一度だけ遭遇されたクローンは、群としてはあまり適切に行動しなかった。ク ローン21(新規)、37(新規)、98(新規)および99(キネシン)は、 海馬あるいは小脳に比べて視床下部における実質的な集積を示さなかった(ただ し98は視床に集積していた)。しかし、クローン33(新規)は、皮質、脳橋 あるいは嗅球よりも視床下部と視床においてより優勢であり、海馬、小脳あるい は末梢組織では検出不能のRNA種を検出した;従って、技術的に言えば、クロ ーン33はそのAパターン分類を維持した。クローン20(新規)は、遍在発現 するが視床下部と視床に集積するRNA種を検出し、より適切にはBパターンと 分類される。クローン67(新規)は、視床下部と嗅球に集積するが、他の脳領 域と下垂体で検出可能であり、 小脳では検出不能であった種を検出した。 成熟雄性ラットからの脳の冠状切断に関するインサイチューハイブリダイゼー ションを、4つの分類すべて(A−D)を代表するクローンからの挿入部分を用 いて実施した:6、10、20、21、29および35。すべてのクローンにつ いて、ハイブリダイゼーションパターンはノーザンブロットデータと一致した。 クラスAでは、クローン35のmRNAが、傍室視床下部領域の少数の細胞と脳 室を取り巻く上衣細胞に限定された左右対称発現の著明なパターンを示した。視 床下部以外ではクローン35のシグナルは検出されなかった。クローン35の配 列を図5に示す。 クラスBに属するクローン6、10および20は、多少より複雑な分布を示し た。クローン6は室周囲視床下部核、前視床下部領域、視索前核および弓状核に おいて強いシグナルを生じた。視床中心核および内側手綱においても非常に強い ハイブリダイゼーションが見られた。クローン10はほとんど同じパターンを示 したが、視床背側外側核と歯状回で追加的な強いシグナルが見られ、海馬CA野 と新皮質全体における弱いシグナルを伴った。興味深いことに、このmRNAは 、視床下部の核だ けでなく扁桃体の核も含めた基底間脳構造において著しい集積を示した。クロー ン20は、脳のいくつかの領域で低いレベルの発現を示したが、腹側視床下部に おいて特に強いシグナルを生じ、視床下部前核および室周囲核で最も著明であっ た。 新規カルモジュリンキナーゼ様タンパク質をコードするクローン29(クラス C、配列番号:5)も、前視床下部領域と弓状核、ならびにすべての海馬領域の 錐体細胞層と内側および中心扁桃核において非常に強く発現された。クローン2 9の配列を図6に示す。クローン21はクラスDのcDNAを表わし、その分布 は視床下部ならびに視床下部外構造を含む。特に、クローン21のmRNAは皮 質、扁桃、海馬、尾状核、およびいくつかの視床核(中心背側核および網様体核 )と視床下部核において認められた。視床下部内で、クローン21のmRNAは 視床下部室傍核において特に豊富であった。 表1に示したデータは、この戦略が有効であることを示唆している:検討した 94クローンのうち53が、海馬あるいは小脳よりもはるかに高い濃度で視床下 部において発現されるmRNAに対応することを示した。さらに32のクローン は、小脳に比べて視床下部と海馬の両方に集積しており、おそらくハイブリ ダイゼーション反応において標的濃度がより高く、それ故共通種のより多くの割 合がハイブリッドへとドライブされたために、最初のサブトラクションがより有 効であったことを示唆している。累積すると、94の候補のうち85が小脳に比 べて標的視床下部に集積していることが認められ、極めて許容されうる成功率で ある。8例で、cDNAライブラリーサザンブロットアッセイは、おそらくドラ イバーライブラリーに比べて標的ライブラリーにおける人為的な集積のために、 その後ノーザンブロット分析によって認められたよりも高い度合の視床下部集積 を示唆したことに注目すべきである。一部の例では、これは内部あるいはイント ロンcDNA断片の人為的クローニングによって説明できる。その他の場合は、 cDNAライブラリーにおける低い発現率のmRNAを比例して表わすことの難 しさによって説明されるであろう。 サブトラクションステップは約30倍の集積を提供した。2度目のスクリーニ ングでは、約60%のクローンがサブトラクトしたプローブでは陽性であったが 、標的プローブでは陽性でなかった。このスクリーニングから選択した94クロ ーンのうちで、53が視床下部で選択的に発現されるmRNAのクロー ンであった。これら53のクローンは、このパイロット試験で検討したクローン の約1%に相当し、16の異なるmRNA種を表わしており、視床下部mRNA の完全な特性付けは、視床下部に特異的なあるいは視床下部に高度に集積する1 00−200種を明らかにするであろうことを示唆した。ここで検出された16 のmRNA種のうちで、9が既知のタンパク質に相当し、中でもオキシトシン、 バソプレシンおよびPOMCは視床下部に高度に集積することが知られている3 つの神経ペプチドである。しかし、7つのmRNA種は新規であった。94クロ ーンサンプルにおいて検出されなかったmRNA種の中で、ここで検出された種 の大部分よりも少なかったのは、放出因子をコードするものであった。 オキシトシンとバソプレシンのmRNAは、既に知られているように、主とし て孤立性視床下部核に結びついている。インサイチューハイブリダイゼーション 画像は、いくつかの新規種を含めた一部の追加的なmRNAが視床下部に集積す ることを示している。新規種のうちで、クローン35だけがその最も厳密な意味 で仮説に合致する:該mRNAは、視床下部の傍室領域の核に限定されると思わ れる。 新規クローンに対応する他のmRNAは、基底間脳構造、特に視床下部におけ る集積を示すが、視床下部内ではひとつの核に限定されない。これらの種はおそ らく、その機能が単一の生理系に寄与するのではないタンパク質をコードしてい る。それにもかかわらず、それらの役割はCNS内で選択的有用性を持つと思わ れる。尾状核に集積するmRNAを検討した以前の試験は、シグナル変換経路に 関わるいくつかのものを明らかにした(Usuiら、前出)。それはここまでに 遭遇した視床下部集積種に関する観察ではない。 データは、視床下部が、選択的に発現されるタンパク質を利用するために少な くとも2つの戦略を用いることを示唆している。一部の特異的mRNAは異なる 核と孤立的に相関する。今までのところ、これらのmRNAはすべて分泌シグナ ルタンパク質をコードしている。視床下部と扁桃において顕著に発現される種類 のmRNAも認識された。これらは機能的に孤立した領域に限定されるとは思わ れないが、それらが解剖学的に同等の限定を受けていることは、発生学的に関連 性のある、これらの領域に選択的に分布する一連の生化学的過程に関与している であろうことを示唆している。従ってこれらの領域は、解剖学 的レベルでは明らかでない分子特性を共有すると考えられる。 完全な569個のヌクレオチドのラットクローン35についてのDNA配列分 析は、クローンのmRNAが、130残基の推定上の分泌タンパク質(H35と 称される)あるいは潜在的なタンパク質分解性成熟のための4つの部位を持つヒ ポクレチン(図5)をコードすることを明らかにした。いくつかのタンパク質分 解性断片が同定されており、一部はC末端のグリシンがアミド基で置換されてい る。タンパク質分解産物のうちの2つは、20残基にわたって14個のアミノ酸 同一性を有している。H35のこの領域は消化管ホルモンセクレチンの領域と7 /7の対合を含み、プレプロペプチドが、どちらも構造的にお互いに関連し、さ らにセクレチンに関連する2つのペプチド産物を生じることを示唆している。 クローン35のマウス相同体も分離し、配列決定した(図5)。マウスのヌク レオチド配列は、ラットの配列と比べて35の位置が異なっており、その3’末 端近くに16個の追加ヌクレオチドを含む。これらの相違のうちで、19個のヌ クレオチドはタンパク質コード領域内で異なっている。これらのうちの7個だけ がコードされたタンパク質配列に影響を及ぼす。1個のア ミノ酸の相違はセクレチンシグナル配列(残基3)における中性置換である。残 りの6つの相違はC末端領域にある。これらの1つは潜在的なタンパク質分解性 開裂部位を閉鎖している。この観察とその他の相違の性質から、可能性のあるラ ットプレプロタンパク質の成熟産物の2つは機能性でないと考えられる。しかし 、お互いとセクレチンに関連する2個のペプチドは種の間で絶対的に保存されて おり、これらのペプチドが進化の間保存されてきた機能を持つという見解を強く 裏付ける。 このmRNAを発現する細胞は、ラット背側外側視床下部のこれまでにチャー ト化されていない核および脳室に沿って並ぶ疎上衣細胞に左右対称パターンで分 布しており、CNS内での細胞間メッセンジャーとしてのペプチドの機能を示唆 している。同時局在試験は、ガラニン、ブラジキニンおよびジノルフィンについ て陽性の細胞との部分的オーバーラップを示す。現在までに実施された試験では 、ラットH35mRNAはCNSに限定されている。未熟動物においては高濃度 では発現されない。 これらの観察は、上に論じた配列データと共に、H35ペプチドがCSF中に 、そして視床下部内に局所的に分泌されることを示唆している;それらの機能は 成熟動物においてのみ発現 される;それらの発現は、ホメオスタシスによって「オール・オア・ノン」方式 に調節されるわけではないが、動物の全般的なホメオスタシスの状態に結びつい ている。言い換えると、これらは中枢神経系内で働く新しいホルモンである。 ポリペプチドは、適当な発現ベクターにおいてcDNAで適当な宿主細胞を形 質転換することによって発現されうる。宿主細胞の選択は絶対重要事項ではない 。ポリペプチドは、所望するところに応じて原核生物(たとえば大腸菌)あるい は真核生物(哺乳類、たとえばCOS−7、CHO、NIH 3T3)宿主細胞 から生成されうる。 本発明のヒポクレチンポリペプチドおよびその断片は、診断と治療において有 用である。組換えあるいは天然ポリペプチドは、ウエスタンブロット、ELIS A、RIA等において、また受容体結合アッセイにおいてヒポクレチン特異的受 容体を同定するための直接あるいは競合的結合試験に使用することができる。ヒ ポクレチンの類似体および拮抗物質の同定も、ここで同定したポリペプチドの使 用を通して実現される。そのような使用のさらなる詳細は、参照してここに組み 込まれる米国特許第5,242,798号に記述されている。 もうひとつの局面では、本発明のポリペプチドは抗体を産生するために用いる ことができる。ポリクローナル抗体を調製する方法は当業者には周知である。た とえば、任意に担体タンパク質に連結したヒポクレチンタンパク質あるいはその 断片を含む免疫原性複合体を使用して、選択した哺乳類(マウス、ウサギ等)を 免疫化する。免疫化した哺乳類からの血清を採集し、免疫グロブリンフラグメン トを分離するように処理する。標準的なハイブリドーマ細胞テクノロジー(Ko llerとMilstein,Nature 256:495−497(197 5))によってモノクローナル抗体を調製する。簡単に述べると、ヒポクレチン タンパク質あるいは断片で免疫化した宿主動物から脾細胞を採取する。これらの 脾細胞を適当な骨髄腫細胞系と融合してハイブリッド細胞を形成し、培養する。 生じた抗体を、たとえばELISAによって、H35と結合する能力に関してス クリーニングする。ヒポクレチン抗体を産生する細胞を選択する。 いくつかの種のヒポクレチンポリペプチドに共通する保存されたエピトープに 対する抗体は、一般に哺乳類種のヒポクレチンポリペプチドを検出する。たとえ ば、GNHAAGILTの ような保存された配列(図5)に対する抗体は、ヒトヒポクレチンポリペプチド を検出するために使用できる。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、診断および治療組成物に製 剤することもできる。製剤の典型的な方法は、Remington:The S cience and Practice of Pharmacy,第19版 、Mack Publishing Co.,Easton,PA(1995) に認められる。正確な濃度、組成および送達処方の選択は、中でも、選択する化 合物の特定薬理特性、意図する用途、治療あるいは診断される状態の性質と重症 度、ならびに意図する受容者の身体状態と精神明瞭度によって影響される。その ような配慮は当業者の理解範囲内である。 典型的な送達処方は、経口、非経口(皮下、筋肉内、および静脈内)、直腸、 舌下、肺動脈、経皮、および鼻腔内を含み、好ましくは静脈内である。組成物は 、固形、液体、ゲル、あるいはエアロゾル形態でありうる。一般に、該化合物は 、任意に安定剤等を含む滅菌水溶液中に約1μgから約100μgの量で存在す る。 本発明はまた、ここで述べる診断方法に従ってサンプル中の ヒポクレチンタンパク質の存在、および好ましくはその量を検出することが所望 される、脳組織、細胞懸濁液または組織切片のような身体サンプル、あるいはC SF、血液、血漿または血消のような体液サンプルにおいて本発明のヒポクレチ ンの存在をアッセイするための、好ましくはキットの形態の診断系を述べる。 関連する具体例では、細胞中のヒポクレチンの存在あるいは発現についての診 断となる、細胞中の遺伝子あるいはmRNAの存在を検出するために、核酸分子 をプローブ(オリゴヌクレオチド)として用いることができる。核酸分子プロー ブについては上記に詳述した。 診断系は、少なくともひとつのアッセイを実施するのに十分な量で、該ヒポク レチンポリペプチド、該抗体またはモノクローナル抗体、および本発明の該核酸 分子プローブを別々に包装された試薬として含む。 もうひとつの具体例は、治療的に投与されたヒポクレチンポリペプチドあるい は抗ヒポクレチン抗体の運命を監視するためのように、体液サンプル中のヒポク レチンポリペプチドあるいは抗ヒポクレチン抗体の存在に関してアッセイするた めの、好 ましくはキットの形態の診断系である。かかる系は、少なくともひとつのアッセ イに十分な量で、該ヒポクレチンポリペプチドと該抗体を別々に包装された免疫 化学的試薬として含む。 包装された試薬の使用説明書も含まれる。 本文中で使用する時、「包装」という用語は、定められた制限内で本発明のポ リペプチド、ポリクローナル抗体あるいはモノクローナル抗体を保持することが できる、ガラス、プラスチック(たとえばポリエチレン、ポリプロピレンあるい はポリカルボネート)、紙、箔等のような固形基質あるいは物質をさす。それ故 、たとえば、包装は、ミリグラム量のヒポクレチンポリペプチドあるいは抗体を 含むために使用されるガラスバイアルであったり、もしくはマイクログラム量の 想定されるポリペプチドあるいは抗体が操作的に貼付された、すなわち各々抗体 あるいは抗原によって免疫学的に結合されうるように連結されたマイクロリット ルプレートのウエルでありうる。 「使用説明書」は、典型的には、試薬の濃度、あるいは混合する試薬とサンプ ルの相対量、試薬またはサンプル混合物についての保存期間、温度、緩衝条件等 のような少なくともひとつのアッセイ方法のパラメータを説明する明白な表示を 含む。 本発明の診断系は、好ましくは、本発明のポリペプチドあるいは抗体分子を含 む免疫複合体の形成をシグナルで表わすことができる標識あるいは指示手段も含 む。 本文中で使用する時、「複合体」という用語は、抗体−抗原あるいは受容体− リガンド反応のような特異的結合反応の産物をさす。例示となる複合体は免疫反 応産物である。 本文中で使用する時、その様々な文法的形態での「標識」および「指示手段」 という用語は、複合体の存在を指示するための検出可能なシグナルの生成に直接 あるいは間接的に関与する単一原子および分子をさす。標識あるいは指示手段は 、発現されるタンパク質、ポリペプチド、あるいは本発明の抗体またはモノクロ ーナル抗体組成の一部である抗体分子に連結されていたり、あるいはその中に組 み込まれていてもよく、あるいは別途に使用することもでき、それらの原子ある いは分子は単独であるいは追加試薬と共に使用することができる。そのような標 識自体は臨床診断化学において周知であり、そうではない新規タンパク質の方法 および系と共に使用される限りにおいて本発明の一部を成す。 標識手段は、抗体あるいは抗原を変性させることなくそれら に化学的に結合して、免疫蛍光トレーサとして有用な蛍光色素(染料)を形成す る蛍光標識物質であればよい。適当な蛍光標識物質は、フルオレセインイソシア ネート(FIC)、フロオレセインイソチオシアネート(FITC)、5−ジエ チルアミン−1−ナフタレンスルホニルクロリド(DANSC)、テトラメチル ローダミンイソチオシアネート(TRITC)、リサミン、ローダミン8200 スルホニルクロリド(RB 200SC)等のような蛍光色素である免疫蛍光分 析手法の説明は、DeLuca,“Immunofluorescence A nalysis”,in Antibody As a Tool,March alonisら編集、John Wiley & Sons,I.td.,p. 189−231(1982)に認められ、これは参照してここに組み込まれる。 好ましい具体例では、指示群は、ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP )、グルコースオキシダーゼ等のような酵素である。主要な指示群がHRPある いはグルコースオキシダーゼのような酵素である場合、受容体−リガンド複合体 (免疫反応物)が形成されたという事実を視覚化するために追加試薬が必要であ る。HRPについてのそのような追加試薬は、過酸化 水素およびジアミノベンジジンのような酸化染料前駆物質を含む。グルコースオ キシダーゼに関して有用な追加試薬は2,2’−アミノ−ジ−(3−エチル−ベ ンズチアゾリン−G−スルホン酸)(ABTS)である。 放射性元素も有用な標識物質であり、本文中で例示として使用する。例示とし ての放射標識物質は、γ線を生じる放射性元素である。124I、125I、128I、1 32 Iおよび51Crのようにそれ自体がγ線を放出する元素が、γ線放出放射性元 素指示群のひとつの分類である。特に好ましいのは125Iである。有用な標識手 段のもうひとつの群は、それ自体が陽電子を放出する11C、18F、15Oおよび13 Nのような元素である。そのようにして放出された陽電子は、動物の体内に存在 する電子と遭遇するとγ線を生じる。111Inあるいは3Hのようなβ線も有用 である。 標識の連結すなわち、ポリペプチドとタンパク質との標識化は、当技術分野で よく知られている。例えば、ハイブリドーマによって産生される抗体分子は、培 養基中の成分として供される放射性アイソトープ含有アミノ酸の代謝的取込みに よって標識できる。例えば、Galfreら、Meth.Enzymol.、 73巻:3−46(1981年)参照。活性化官能基を介してのタンパク質接合 または結合の技術は、特に適用しうる。例えば、Aurameasら、Scan d.J.Immunol.、 8巻、補追版7:7−23頁(1978年);Ro dwellら、Biotech、3巻:889−894頁(1984年)、およ び米国特許番号第4,493,795号参照。 診断系は、好ましくは別個のパッケージとして、特異的結合剤も含むことがで きる。「特異的結合剤」は、本発明の試薬種、またはそのような種を含有する複 合体を選択的に結合する能力のある分子全体であるが、それ自体は、本発明のポ リペプチドまたは抗体分子組成物ではない。例示の特異的結合剤は、二次抗体分 子、それらの相補的タンパク質またはフラグメント、エス.アウレウス(S.a ureus)タンパク質Aなどである。好ましくは、特異的結合剤は、その種が 複合体の一部として存在する場合試薬種を結合する。 好ましい具体例では、特異的結合剤が標識される。しかし、診断系が、標識さ れていない特異的結合剤を含む場合、その剤は、一般に増幅手段または試薬とし て使用される。これらの具体例では、増幅手段が試薬種を包含する複合体に結合 される場 合、標識された特異的結合剤は、増幅手段を特異的に結合する能力がある。 本発明の診断用キットは、サンプル中のヒポクレチンの量を検出する「ELI SA」フォーマットに使用することができる。「ELISA」は、サンプル中に 存在する抗原の量を検出し、そして定量するために、固相および酵素−抗原また は酵素−抗体接合体に結合された抗体を使用する酵素連結免疫吸着アッセイをさ す。ELISA技術の説明は、1982年に、カリフォルニア州、ロスアルトス (Los Altos、CA)のランシ・メディカル出版(Lange Med ical Publication)によって出版された、D.P.Sites らによるBasic and Clinical Tmmunologyの第4 版の22章に、そして米国特許第3,654,090号、第3,850,752 号、および第4,016,043号に見られ、それらは参照してすべてここに組 込まれる。 ある具体例では、本発明のヒポクレチンポリペプチド、抗体またはモノクロー ナル抗体は、固体基質に付着させて、主題の診断系中でのパッケージを包含する 固体支持体を形成できる。 当業者によく知られているタンパク質およびポリペプチドに 適用できる付着の他のモードが使用できるが、試薬は、一般に、水性媒体から吸 着させることによって固体基質に吸着される。例示の吸着法は、ここに記載され る。 有用な固体基質は、当技術分野でよく知られてもいる。このような材料は、水 不溶性であり、そしてファルマシア・ファイン・ケミカルズ(Pharmaci a Fine Chemicals)(ニュージャージー州、ピスケイトウエイ (Piscataway、NJ))から得た商標セファデックス(SEPHAD EX)の下で入手可能な架橋結合デキストラン;アガロース;イリノイ州、ノー ス・シカゴ(North Chicago,IL)のアボット・ラボラトリーズ (AbbottLaboratories)から入手可能な直径約1ミクロン( μ)から約5ミリメーター(mm)のポリスチレンビーズのビーズ;塩化ポリビ ニル、ポリスチレン、架橋結合ポリアクリルアミド;シート、ストリップ、また はパドルのようなニトロセルロース−またはナイロン基材ウエブ;ポリスチレン またはポリビニルクロライドから製造されるもののようなマイクロリッタープレ ートの管、プレートまたはウエルを含む。 ここに記載される任意の診断系の試薬種、標識特異的結合剤 または増幅試薬は、液体分散剤または実質的に乾燥粉末、例えば凍結乾燥形態と して溶液中に供しうる。指示手段が酵素である場合、酵素の基質は、系の別個の パッケージ中に提供することもできる。前に記載されたマイクロリットルプレー トおよび1つまたはそれ以上の緩衝液のような固体支持体も、この診断アッセイ 系の中の別個に包装された要素として含むことができる。 診断系に関連してここで検討されたパッケージング材料は、診断系で慣用的に 利用されるものである。 G.ヒポクレチンを発現する細胞系 本発明は、本発明の組換えDNA(組換えDNA)分子で形質転換された宿主 細胞も包含する。宿主細胞は、原核または真核のもののいずれでもありえ、真核 細胞が好まれ、特には哺乳類細胞である。好ましい細胞が単離され、すなわち、 実質的に均質で、したがって他の細胞型を含まないか、または他の細胞がそこで 発現されるヒポクレチンタンパク質を有する。 本発明のヒポクレチンを発現する細胞は、本発明による様々な用途を有する。 抗体を産生するための免疫原を供し、治療用タンパク質の供給のため、直接結合 のため、またはヒポクレチ ン受容体特異的リガンドの存在について医薬化合物バンクをスクリーニングのた め、すなわちここに記載されるとおり薬のスクリーニングアッセイの目的として ヒポクレチンの塊状産生(bulk production)のために使用する ことが特に好ましい。したがって、本発明のヒポクレチンタンパク質を発現する 組換えDNA分子を含む細胞が特に好まれる。 1つの具体例では、細胞は、体組織に移植するために産生され、それによりヒ ポクレチンを発現し、そして置換療法を提供する。その細胞は、相乗的作用があ り、そして一般に、海馬細胞、新生児の脳組織細胞、神経膠腫およひ神経様組織 細胞のような脳組織由来の細胞である。移植が、脳、脳幹または他の神経学上の 組織になるべきである、神経外科医に利用しうる手術手段により移植が完了する 。好ましい具体例では、細胞は、よく知られているとおり、ヒポクレチンタンパ ク質の発現が制御できるように、その発現手段が制限性プロモーターの制御下に ある、ヒポクレチンを発現するベクターを包含する。 ヒポクレチンタンパク質の発現に有用な真核細胞は、細胞または細胞系が、適 合性があり、そして発現ベタターの増殖およびヒポクレチンタンパク質遺伝子産 物の発現に適合性がある限 り、制限されない。好ましい真核宿主細胞としては、酵母および哺乳類細胞が挙 げられ、好ましくは、マウス、ラット、サルまたはヒト繊維芽細胞系から得られ るもののような脊椎動物の細胞である。好ましい真核宿主細胞としては、ATT CCからCCL61として入手可能なチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO) 細胞、NIHスイス・マウス肝細胞NIH/3T3(ATCC CRL1658 )、ヘラ細胞(ATCC CCL2)、新生ハムスターの腎臓細胞(BHK)、 COS−7、COS−1、HEK293(ATCC CRL1573)、Ltk −1、AV−12(ATCC CRL9595)および真核様細胞培養細胞系が 挙げられる。 本発明の組換えDNA分子で適切な細胞宿主を形質転換するのは、使用される ベクターのタイプに典型的に依存するよく知られた方法によって達成される。原 核宿主細胞の形質転換に関しては、例えばCohenら、Proc.Natl. Acad.Sci.USA 、69巻:2110頁(1972年)およびMani atisら、Molecular Cloning、A Laboratory Mammal 、ニューヨーク州、コールド・スプリング・ハーバー(Cold Spring Ha rbor)のコールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Sp ring Harbor Laboratory)(1982年)参照。 組換えDNA類を含むベクターで脊椎動物細胞を形質転換することに関して、 例えばGrahamら、Virol.、52巻:456頁(1973年);Wi glerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、76巻:137 3−76頁(1979年)およびここでの教示参照。 首尾よく形質転換された細胞、すなわち本発明の組換えDNA分子を含有する 細胞は、よく知られる技術によって同定できる。例えば、本発明の組換えDNA の導入の結果の細胞は、組換えDNAを含有するクローン的に均質な細胞集団に クローン化できる。それらのコロニーから得る細胞を、収集し、溶解させること ができ、そしてそれらのDNA含量は、Southern、J.Mol.Bio l. 、98巻:503頁(1975年)またはBerent、Biotech、 3巻:208頁(1985年)によって記載されたような方法を用いて、組換え DNAの存在について試験される。 組換えDNAの存在について直接的アッセイを行うことに加 えて、成功しうる形質転換は、その組換えDNAがヒポクレチンの発現を指示す る能力のある場合、よく知られた免疫学的方法によって、またはヒポクレチン結 合活性の検出によって確認できる。 例えば、発現ベクターで首尾よく形質転換される細胞は、ヒポクレチン抗原性 または生物学的活性を示すタンパク質を産生する。形質転換されることが疑われ る細胞のサンプルを収集し、ヒポクレチンの生物学的活性または抗原性のいずれ かについて分析する。 形質転換された宿主細胞それら自身に加えて、本発明は、それらの細胞、栄養 培地中の好ましくはモノクローナル(クローン的に均質な)の培養物、モノクロ ーナル培養物から誘導される培養物も含む。好ましくは、その培養物も、ヒポク レチン抗原性または生物学的活性を示すタンパク質を含む。 形質転換宿主細胞を培養するのに有用な栄養培地は、当技術分野でよく知られ ており、そして数種の商業的なソースから得ることができる。宿主細胞が哺乳類 である具体例では、「血清不含」培地が使用できる。 H.ヒポクレチンの作動薬および拮抗薬を同定するスクリーニング法 ヒポクレチンリガンドによってヒポクレチン受容体の官能基を選択的に結合/ 調節する能力は、有用なヒポクレチン薬理学の核心にあり、そしてヒポクレチン 受容体に対する選択的リガンド、作動薬または拮抗薬を作用できる薬理学上の分 子を同定することに依存する。その末端に、ここで記載されたもののような新し いヒポクレチンタンパク質を明かにすることで、選択的試薬を研究するための価 値のある道具、結合アッセイに、そしてヒポクレチン受容体に反応する選択的薬 を示すスクリーンアッセイで有用である道具が提供される。 本発明は、分子が結合するかどうか、そして好ましくは分子が予め選択された ヒポクレチン受容体を活性化するかどうかを決定する方法を包含する。 本発明は、ここでアッセイのいずれかに記載されたとおり、ヒポクレチン受容 体を結合する分子を認識する結合アッセイを実行することを含む。したがって、 その方法は、(1)受容体にヒポクレチンを結合させる条件下で、候補分子を、 ヒポクレチン受容体を有する細胞と接触させること、そして(2)ヒポ クレチン受容体に結合した候補分子の存在を検出し、それにより候補物が受容体 に結合するかどうかを決定することを包含する。受容体は、一般にその細胞によ って発現される場合、細胞表面タンパク質である。 代替的に、標識ヒポクレチンを使用すること、および候補リガンドの存在下で 結合標識の量を測定することにより、ヒポクレチンの類似体を同定する拮抗フォ ーマットを使用することもでき、それにより候補物が、受容体に対する結合につ いて標識ヒポクレチンと拮抗するかどうかが示される。例示的な拮抗アッセイは 、ここに記載される。 上述の方法を使用して、ヒポクレチン受容体に結合する分子も、受容体の機能 を活性化または励起する、すなわち作動薬として作用するかどうかを測定するか 、またはその分子が受容体の機能を阻害する、すなわち拮抗薬としてそして反対 に作用するかどうかを測定することも可能である。したがって、ヒポクレチン受 容体が活性化されるかどうかを検出段階で評価することによって、候補分子が生 物活性であるかどうかを測定する。 候補分子の生物活性を検出する方法は、変動する可能性があるが、一般に結合 の結果として影響される二次メッセンジャー の細胞間レベルでの変化を測定し、電位での変化を検出し、ヒポクレチン機能に 関連した生理学的または作用効果を監視すること、および同様の方法を含む。結 合するため、またはヒポクレチン特異的生物活性についての例示的アッセイは、 実施例に記載され、そして視床下部神経の電気的変化を測定すること、食物摂取 または体温の測定をすること、またはヒポクレチン受容体を有する細胞に直接結 合することを含む。 ヒポクレチン受容体が、徹底的に詳細に特性付けてこられなかったことは注目 される。したがって、ヒポクレチンを結合する全ての受容体は、ヒポクレチンの 最高の親和性および特異性を有する受容体が好ましいが、スクリーニングアッセ イの目的のヒポクレチン受容体として解釈される。本スクリーニング法を実施す る上で、ここで記載される実施例の細胞系および組織を含めた、ヒポクレチン受 容体を保持する多様な細胞系または組織のいずれかを使用できる。本発明は、結 合または生物活性アッセイがヒポクレチン受容体を使用することを含む限り、限 定すると解釈されるべきではない。好ましい具体例では、ヒポクレチンに特異的 である受容体が使用されるべきである。特異性は、リガンド結合およびリガンド 媒介性の活性化のよく知ら れた方法によって示すことができる。 関連の具体例は、ヒポクレチン作動薬または拮抗薬として機能させることによ って、予め選択されたヒポクレチン受容体を結合、阻害または活性化させること ができる候補分子を同定するためにスクリーニングする方法を包含する。その方 法は、 (a)ヒポクレチンによってそのヒポクレチン受容体の活性化を可能にする条件 下で、哺乳類細胞をその候補薬と接触させること、および (b)そのヒポクレチン受容体の活性化状態を検出し、それによりその薬が、そ の受容体を活性化するかまたは阻害するのかを決定すること を包含する。 I.ヒポクレチン受容体機能を変更する方法 a.治療方法 本発明で記載される特定の試薬は、作動薬または拮抗薬のようなヒポクレチン 受容体機能を調節する許容量を有し、したがって、ヒポクレチン受容体によって 媒介される治療方法に有用である。 ヒポクレチンの露出領域を模倣するヒポクレチンポリペプチ ドは、類似体として機能する能力を有し、そしてヒポクレチン受容体への結合、 または受容体と正常に相互作用する他の剤と競合し、それによって、受容体への ヒポクレチンの結合を阻害する。 さらに、ヒポクレチンの露出領域に結合する本発明の抗体およびモノクローナ ル抗体は、その部位で正常に相互作用するヒポクレチンで自然の相互作用を遮断 することによって、ヒポクレチン受容体の機能を変更する許容性を有する。例示 的な抗体は、先に記載された抗ヒポクレチン抗体である。 最終的に、本発明のヒポクレチンタンパク質をコードし、そしてヒポクレチン mRNAの遺伝子発現および翻訳を減少させ、それによって組織中のヒポクレチ ンレベルを変更するのに有用であるmRNAに相補的であるオリゴヌクレオチド は、ここに記載される。 1つの具体例では、本発明は、患者に、本発明のヒポクレチンポリペプチド、 類似体またはペプチド類似性のもの、抗ヒポクレチン抗体またはモノクローナル 抗体、ヒポクレチン作動薬または拮抗薬、またはオリゴヌクレオチドを含む治療 的に有効量の生理学的に耐えうる組成物を投与することを含む、動物ま たはヒト患者でのヒポクレチン機能を調節する方法を提供する。 本発明を実行する実施例として、治療的に有効量のヒポクレチンポリペプチド は、所望の効果に達成される本発明を実行するために実施例として、治療的に有 効量のヒポクレチンポリペプチドは、望ましい効果に達するために、すなわちそ の正常な標的との受容体の相互作用を調節し、それにより、正常な受容体機能に 干渉するために計算された予想量である。特定のペプチドの構造によって、ある 種のペプチドの結合は、受容体を活性化合物する一方で、他のペプチドの結合は 、その受容体を活性化しない。 同様に、治療的に有効量の抗−ヒポクレチン抗体は、所望の効果を達成するた めに、すなわち、ヒポクレチンと免疫作用し、ヒポクレチン受容体の能力を阻害 し、それによって、その正常な標的であるヒポクレチンと相互作用し、そしてそ れにより正常な受容体機能を干渉するために計算された予測量である。 本発明のヒポクレチンポリペプチド、抗−ヒポクレチン抗体、またはヒポクレ チン作動薬または拮抗薬を用いたヒポクレチン受容体機能のインビボ阻害は、特 に好ましい具体例であり、そして患者が過剰または過少に活性化されたヒポクレ チン受容体 の症状を示している場合のように多様な医療設定で望ましい。 治療的に有効量の本発明のヒポクレチンポリペプチド、作動薬または拮抗薬は 、生理学上耐えうる組成物で投与されたときに約0.1ナノモル(nM)から約 100nM、そして好ましくは約0.5nMから約10nMの血漿濃度に達成す るのに十分であるような量であるのが一般的である。 治療的に有効量の本発明の抗体は、生理学的に耐えうる組成物で使用されると きに、ミリリットル(ml)当たり約0.1ミクログラム(μg)から約100 μg/ml、そして好ましくは約1μg/mlから約5μg/mlの血漿濃度に 達成するのに十分であるような量であるのが一般的であり、そして通常約5μg /mlである。 治療の有効性は、阻害されるべきヒポクレチン受容体の機能と関連した症候群 の根絶を観察することによって測定できる。 本発明のヒポクレチンポリペプチド、作動薬、拮抗薬または抗−ヒポクレチン 抗体を含有する治療用組成物は従来、静脈で、または例えば単位用量の注射によ るように、脳組織に送出する方法によって投与される。本発明の治療用組成物に 参照して使用される場合、用語「単位用量」は、対象の単位用量として適 切な物理的に別個の単位に該当し、各単位は、必要とされる希釈剤、すなわち、 担体、またはビヒクルに関連して所望の治療効果を生じることが計算された活性 材料の子測定量を含む。 脳組織またはCSFに送出することは、直接注射によること、カニューレを標 的組織に使用することによること、手術法での直接使用をすることによること、 静脈投与を伴う血液−脳バリヤーを越えた吸収によること、細菌性ベクターによ ること、そして同様の手段によることを含めて、多様な手段によって達成できる 。 治療化合物および組成物は、標的ヒポクレチン受容体を含む細胞を含有する細 胞または組織を接触させるように一般に投与される。この投与は、経口的、静脈 に、筋肉内に、鼻腔内に、または組成物などを含むセロソールを阻害することを 介してのような内部的に組成物を導入することによって、脳組織へのカニューレ によって、または上皮的に、局所的に、または病巣内部的に導入することによる ように、組織系にあるいはその上に導入することによって、坐薬で、または軌道 内注射などによって達成することができる。 組成物は、用量処方で適合性のある手段で、そして治療的に 有効量で投与される。投与されるべき量は、治療されるべき対象、活性成分を活 用する対象の系の許容力、および所望される治療効果の程度に左右される。投与 されるのに必要とされる活性成分の正確な量は、専門医の判断に左右され、そし て各個人に固有である。しかし、全身性使用のための適切な用量範囲は、ここに 開示され、そして投与の経路に左右される。当初の投与のための適切な計画およ びブースター注射も可変であるが、当初の投与、続いて連続注射または他の投与 により1時間またはそれ以上の間隔で繰返し投与することによって典型化される 。代替的に、インビボの治療に特定される範囲内にCSFまたは血液での濃度を 維持するのに十分な連続の静脈内融合が含まれる。 有効な治療量のヒポクレチンポリペプチド、作用薬、拮抗薬、抗体またはモノ クローナル抗体(以降、「治療剤」)を投与する助けとして、対象のCSFまた は血液中の治療剤を検出するための本発明の診断法は、投与された治療剤の最後 の結果を特性付けるのに有用である。適切な診断(監視)アッセイは、ここに記 載される。 b.遺伝子発現を阻害する方法 別の具体例では、本発明は、遺伝子発現および機能を阻害するヒポクレチン遺 伝子の核酸コーディング部分を使用することを含む。 本発明は、ヒポクレチン遺伝子産物の発現を阻害し、それにより標的ヒポクレ チンタンパク質の機能を阻害する方法を提供する。DNAセグメントおよびそれ らの組成物は、多くの用途を有し、そしてインビトロまたはインビボで使用する ことができる。インビトロでは、ヒポクレチンを発現できる細胞培養物、組織、 器官などの材料中のヒポクレチンの機能および発現を遮断する組成物を使用する ことができる。インビボでは、ヒポクレチン遺伝子の発現を阻害するために、そ してヒポクレチン遺伝子の発現または機能、またはその受容体の活性状況に関連 した疾患または医療症状を阻害することによって、予防的にまたは治療的に組成 物を使用できる。 1つの具体例で、方法は、本発明のDNAセグメントを含む、治療的に有効量 の治療的に許容しうる組成物と細胞または組織を接触させることを含む。関連の 具体例では、接触させることは、ヒポクレチンタンパク質を発現する細胞に、D NAセグメ ント組成物を導入することを含む。 DNAセグメントは、多様な形態にある可能性があるが、ヒポクレチン遺伝子 発現が変更されるべきである細胞内で、標的mRNAに対する相補的ハイブリダ イゼーションを促進する一本鎖形態にあるのが好ましい。 用語「細胞」は、複数の細胞並びに単一の細胞を含むことが意図される。細胞 は、単離でき、または組織または器官を形成する細胞の大きな機関を形成する細 胞でありうる。 別の具体例は、患者に、医薬上許容しうる賦形剤中の治療的に有効量の本発明 のDNAセグメント組成物を投与することを含む、ヒポクレチン遺伝子の発現を 阻害する方法である。ヒポクレチンの分配が体に投与されると信じられる場合、 治療的オリゴヌクレオチドの投与は全身的でありうる。代替的に、標的ヒポクレ チンは、組織に局在化でき、そして治療方法は、同様に治療的DNAセグメント を、治療されるべき組織に送出するときに指向できる。 治療用組成物中の活性DNAセグメント成分の濃度は、所望の用量、用途、投 与の回数などによって変化する。使用される量は、治療的に有効量であり、そし て、投与の経路、組成物の 配合、治療の数および頻度、および使用される配合物の活性を含めた、多くの因 子に左右される。 治療的DNAセグメントの使用、したがってそれらのDNAセグメントを、有 効である細胞に送出することは、多様な設定で記載されてきた。治療的に有効な 細胞内レベルの核酸および特にDNAセグメントのような小さな核酸は、核酸を 含む溶液に細胞を露出すること、または細胞の内側に核酸を導入することかのい ずれかによって達成できることが一般的に知られている。露出によって、核酸は 、それらの有効性を発揮する細胞に取込まれる。さらに、細胞内に直接導入する ことが、微小注射、特異的な摂取ビヒクルを使用することによって送出すること などを含めた、多様な手段によって提供できる。 治療的オリゴヌクレオチドを含有する医薬組成物は、生理学的に許容しうる担 体、特に細胞膜または血液脳バリヤーを介してオリゴヌクレオチドを担持するこ とを促進する疎水性担体を含むことも好ましい。 細胞内に治療的DNAセグメントおよびオリゴヌクレオチドを送出する例示的 な説明は、米国特許番号第5,04,820号、第4,806,463号、第4 ,757,055号および 第4,689,320号の教示に見ることができ、その教示は、参照してここに 組込まれる。 治療的に有効な量は、所望の効果を達成するために、すなわち存在するヒポク レチン遺伝子に結合し、そしてそれにより遺伝子の機能を阻害するために、計算 された予め決定された量である。 当業者に明らかであるとおり、ヒポクレチン遺伝子のコピー数は、変化する可 能性があり、それにより、それでハイブリダイズする、可変量の標的を表す。し たがって、治療方法が、細胞中の遺伝子のコピー数にモル過剰で本発明の治療用 DNAセグメントの細胞内濃度を達成することが好ましく、そして好ましくは少 なくとも10倍、さらに好ましくは少なくとも100倍、そしていっそう好まし くは少なくとも1000倍過剰の治療用DNAセグメントである。好ましい有効 量は、約1ナノモル(nM)から約100ミクロモル(μM)、特に約50nM から約1μMの細胞濃度である。 代替的に、治療的に有効な量は、細胞外の濃度として表されうる。したがって 、約100nMから約10ミリモル(mM)、好ましくは約10μMから1mM の濃度までヒポクレチン遺伝 子を含む細胞を露出させることが好ましい。したがって、治療用DNAセグメン ト組成物の送出が、細胞の取込みのための核酸に細胞をさらすように設計される 具体例では、治療されるべき組織の領域でのDNAセグメントの局所濃度が、上 で引用された細胞外濃度に達することが好ましい。 患者用量については、20ヌクレオチド塩基の二本鎖DNAセグメントを標準 として使用して、70キログラム(kg)ヒトに対して治療用組成物の典型的な 用量は、1日当たり約0.1ミリグラム(mg)から約1グラムの20マーDN Aセグメントの範囲で、そしてさらに一般的には1日当たり約1mgから100 mgの範囲で含有する。言い換えると、用量は約1μg/kg/日から約15m g/kg/日である。 本発明の治療用組成物によるヒポクレチン遺伝子発現および機能のインビボ阻 害は、患者がヒポクレチン遺伝子の発現に基づいた疾患の危険にある場合のよう に多様な医療設定で望ましい。 c.治療用組成物 本発明は、ここで記載される治療方法を実行するのに有用な治療用組成物を包 含する。本発明の治療用組成物は、本発明の 治療剤、特にヒポクレチンポリペプチド、抗−ヒポクレチン抗体またはモノクロ ーナル抗体と一緒に生理学的に耐えうる担体、またはここで記載されるとおりオ リゴヌクレオチド、活性成分としてここに溶解されるかまたは分散されたものを 含む。好ましい具体例では、治療用組成物は、治療目的のために哺乳類またはヒ ト患者に投与する場合、免疫原性でない。 ここで使用されるとおり、それらが組成物、担体、希釈剤および試薬に該当す る場合、用語「医薬上許容しうる」、「生理学的に耐えうる」およびそれらの殺 菌性変種は相互に交換できて使用でき、その材料が、悪心、めまい感、胃の不調 などのような望ましくない生理学上の影響を生むことなく哺乳類にまたはそれの 上に投与する能力のあることが表される。 ここに溶解されるかまたは分散される活性成分を含む薬学上の組成物の製造は 、当技術分野でよく理解される。一般的にこのような組成物は、液体溶液または 懸濁液のいずれかとして注射可能なように製造されるが、しかし使用前の液体に 溶液のために適切な固体形態、または懸濁液も製造できる。その製品は乳化する こともできる。 活性成分は、活性成分で医薬上許容しうる、適合性のある、 そしてここに記載される治療法での用途に適切な量で賦形剤と混合できる。例え ば、適切な賦形剤は、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノ ールまたは同等物およびそれらの組合せである。さらに、所望であれば、その組 成物は、活性成分の有効性を増強する湿潤または乳化剤、pH緩衝剤および同等 物のような微量の助剤を含有しうる。 本発明の治療用組成物は、それらの中の成分の医薬上許容しうる塩を含むこと ができる。医薬上許容しうる塩は、例えば塩酸またはリン酸のような無機酸と、 または酢酸、酒石酸、マンデル酸および同等物のような有機酸で形成される(ポ リペプチドの遊離アミノ基と形成される)酸付加塩を含む。遊離カルボキシル酸 基で形成される塩は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ ニウム、水酸化カルシウムまたは水酸化第二鉄のような無機塩基、そしてイソプ ロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、 プロカインおよび同等物のような有機塩基からも誘導できる。 生理学上耐えうる担体は、当技術分野でよく知られている。液体担体の例は、 活性成分および水に加えてなにも含まない、または生理学的pH値、生物学的食 塩水またはリン酸緩衝生理 的食塩水のようなその両方でリン酸ナトリウムのような緩衝液を含有する殺菌液 体溶液である。いっそうさらには、水性担体は、塩化ナトリウムおよびカリウム 、デキストロース、ポリエチレングリコールおよび他の溶媒和物のような塩と同 様に1種以上の緩衝塩を含有できる。 ここで記載されるとおり、オリゴヌクレオチドの細胞内送出については、細胞 膜を越えてオリゴヌクレオチドの輸送を促進する特定の担体が使用できる。一般 に疎水性組成物があるか、または細胞にまたはそれへの送出を標的にする追加の 試薬を含む。 液体組成物は、水に加えてまたは除外して、液相も含有できる。このような追 加の液相の例は、グリセリン、綿実油のような植物油、および水−油乳液である 。 治療用組成物は、ヒポクレチン機能を阻害するのに十分な多量の本発明のヒポ クレチンポリペプチドまたは抗−ヒポクレチン抗体分子を含有する。一般に、こ れは、多量の少なくとも0.1重量パーセントであり、そしてさらに好ましくは 少なくとも総治療用組成物の重量当たり1重量パーセントのペプチドまたは抗体 である。重量パーセントは、総組成物に対するペプチドま たは抗体の重量比である。したがって、例えば0.1重量パーセントは、総組成 物の100グラム当たり0.1グラムのポリペプチドである。 以下の実施例は、ここに開示される発明の特定の態様を実施する1つの手段の 例示的なものであり、そして以下に請求されるとおり本発明にいかなる過度の限 定も与えるように解釈されるべきでない。 実施例1 若い成体のスプラーグ−ダウレイ(Sprague−Dawley)のラット の両方の性別を、断頭による知覚麻痺で犠牲にし、そしてその脳を素早く取出し た。GlowinskiおよびIversenによって記述された範囲にしたが って、視床下部、海馬、および小脳を、すぐに氷冷プレートで細かく切り分けた (Glowinski,J.およびIversen,L.L.、J.Neuro chem.13巻:655−669頁、1966年)。視床下部組織のブロック は、2mm厚であり、そして吻限界として視神経交差を、そして尾の基準として 乳頭体を使用して取られた。細胞質RNAを、細かく切り分けた組織から迅速に 単離し(Schibler,K.、Tosi, M.、Pittet,A.C.、Fabiani,L.およびWellauer ,P.K.、J.Mol.Biol.142巻:93−116頁、1980年) 、そしてオリゴ(dT)−セルロースクロマトグラフィーによってポリ(A)− 含有種を豊富化した(Aviv,H.、およびLeder,P.、Proc.N atl.Acad.Sci.USA 69巻:1408−1412頁、1972 年)。ノーサンブロットに関して、ジビック−ミラー(Zivic−Mille r)(ペンシルベニア州、セレイノプル(Selienople,PA))から 購入された冷凍組織から、RNAを単離した(Chirgwin,J.M.、P rzybyla,A.E.、MacDonald,R.J.、およびRutte Γ,W.J.、Biochemistry、18巻:5294貞、1979年) 。低いバックグラウンドが、先のベクターを用いた連続段階で見られたので、p BCSK+が、pT7T3Dよりむしろ基質ライブラリーに使用されることを除 いて、Usuiらの前掲(supra)に先に記述されたとおりにcDNAライ ブラリーを作成した(H.Usui、個人的情報交換)。ライブラリーでの組換え 体の数は、pT7T3D視床下部8×106;小脳pGEM11Zf (−)5×105;海馬pGEM11Zf(−)1×106であった。 先に記載された手段(Usuiら、前掲)を用いて、2サイクルで基質的ハイ ブリダイゼーションを行った。簡潔には、pT7T3D標的ライブラリーから記 述のとおり作成された1μgの痕跡の標識されたタグ付の視床下部標的cDNA を、20μg小脳cDNA(1:20比)を有する10μlのハイブリダイゼー ション緩衝液(Usuiら、前掲)中で24時間、摂氏68℃でアニールした。 ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー後、一本鎖フラクションが、痕跡定量 法によって判断されるとおり、投入材料の10%に対応した。これを、二番目の 24時間ハイブリダイゼーションの間20μgの海馬cRNA(概算比1:20 0)と混合し、その後、投入量の30%は、一本鎖位置にクロマトグラフィー化 された。累積的に、これらの段階は、97%以上の投入痕跡を除去した。アリコ ート量の一本鎖材料を、タグ配列に対応するプライマー(Usuiら、前掲): 5’−AACTGGAAGAATTCGCGG−3’および5’−AGGCCA AGAATTCGGCACGA−3’を用いた30サイタルのPCR(プログラ ム:15秒間9 4℃、15秒間60℃、1分問72℃)でのテンプレートとして使用した。増幅 産物をNotIで、その後EcoRIで開裂し、そしてpBCSK+に挿入した 。ドットブロットを作成し、そして標的から製造したプローブでスクリーニング し、このライブラリーで先に単離されたプラスミドcDNAクローンの連続希釈 を用いて、Usuiら、前掲によって先に記載されたとおり標的および送出ライ ブラリーを取除いた。標的および取除いた標的cDNAライブラリーをスタリー ニングして、ブローブとして本発明で単離されたクローンを用いてオキシトシン およびVAT−1cDNAクローンの頻度を測定した。 取除かれたラットの視床下部ライブラリーから得たクローン35cDNAを使 用して、Forss−Petterら、J.Mol.Neurosci.1巻: 63−75頁(1989年)によって記載されるとおり、プローブとしてプラス ミドpHG327中のラット脳cDNAライブラリーをスクリーニングした。S taeaheliら、Cell 44巻:63−75頁(1989年)によって 記載されるとおり、cDNAライブラリーを構築した。 実施例2 同様に、実施例1の手段にしたがって、pT7T3Dベクターで構築したマウ ス(C57/B16)視床下部cDNAライブラリーをPCR増幅のテンプレー ト(プライマー5’−TAAGACGACGGCCTCAG3’および5’CA CACCAACAGAGAAACG3’)として使用して、上で得られたラット H35cDNAのマウス相同体を得た。マウスおよびラットcDNAおよびタン パク質配列は、図5で比較される。569ヌクレオチドのラット配列は、見掛け のシグナル配列および潜在的タンパク質加水分解性の成熟のための3つの追加の 部位を伴う130残基推定セタレタリータンパク質(プレプロヒポクレチン)を コードする潜在力を有する(図5A)。タンパタ質加水分解の推定産物の2つ( hcrt1およびhcrt2)は、20残基にわたって14アミノ酸相同性を有 する(図5B)。そのペプチドの内の1つのこの領域は、セクレチンと7/7マ ッチを含み(図5B)、それによりプレプロペプチドが、互いに両方そしてセク レチンに構造的に関連した2つのペプチド産物を生じることが示唆される。 マウスのヒポクレチンヌクレオチド配列は、ラットに関して 35位置で異なり、そしてその3’末端近くに16の追加のヌクレオチドを含む 。これらの差異の内、19は、推定タンパク質コーディング領域内にあり(図5 A)、その7つのみが、コードされたタンパク質配列に影響を及ぼす。残基3で のアミノ酸の差異は、見掛けのシグナル配列での中間の置換である。残りの6つ の差異は、C末端の近くにあり、その内の1つは、潜在的タンパク質加水分解開 裂部位を痕跡もなくする。この部位の不存在および他の差異の特性は、4つの可 能性のあるラット突然変異産物の内の2つが生成し、そしてマウスで機能性があ ることがありそうもなくさせる。しかし、両方が互いに、またはセクレチンファ ミリーに関連する2つの推定hcrtペプチドは、2つの種の間で完全に保存さ れ、それによりこれらのペプチドが評価中に保存された機能を示すという認識を 強力に支持する。hcrt1およびhcrt2の両方が、グリシル残基で末端に なり、それは、一般に成熟ペプチド内のC末端アミドとして末端のグリシンの窒 素を放出する基質である。 数種のヒポクレチンペプチドは、ヒポクレチンの配列内で区別されている(図 5)。約アミノ酸残基28から約アミノ酸残基130(配列番号:6)のペプチ ドは、シグナルペプチドの 開裂によって生じたペプチドを表す。約アミノ酸残基28から約アミノ酸残基6 6(配列番号:7)のペプチドは、hcrt1に対応する。約アミノ酸残基28 から約アミノ酸残基65(配列番号:8)のペプチドは、成熟ペプチド内のC末 端アミドとして末端のグリシンの窒素を放出しながら、ペプチジルグリシン・ア ルファ−アミド化モノオキシゲナーゼによって成熟化されたhcrt1に対応す る。約アミノ酸残基70から約アミノ酸残基97(配列番号:9)のペプチドは 、hcrt2に対応する。約アミノ酸残基70から約アミノ酸残基96(配列番 号:10)のペプチドは、成熟ペプチド内のC末端アミドとして末端のグリシン の窒素を放出しながら、ペプチジルグリシン・アルファ−アミド化モノオキシケ ナーゼによって成熟化されたhcrt2に対応する。約アミノ酸残基47から約 アミノ酸残基66(配列番号:11)のペプチドは、hcrt1のコンセンサス 領域に対応する(図5B)。約アミノ酸残基78から約アミノ酸残基97(配列 番号:12)のペプチドは、hcrt2のコンセンサス領域に対応する。ペプチ ドGNHAAGILT(配列番号:13)は、hcrt1およびhcrt2の両 方に共通する。 実施例3 ラットH35(配列番号:3)を、pHG237ベクターのBamH1に挿入 する。その後、BamH1制限酵素での消化で、生じた569bpフラグメント を、サイトメガロイウルス(CMV)プロモーターを用いる、pCMベクターの ポリリンカー領域のBglII部位に直接挿入する(D.Russell、テキ サス州、ダラス(Dallas、TX)のユー.テキサス・サウスウエスタン・ メディカル・センター(U.Texas Southwestern Medi cal Center))。数種の8から10個のアミノ酸エピトープタグを、 PCRによって、H35のC末端に加えて、発現産物を可視化させる。 個々の5’および3’プライマー、5’ATCGAGATCTAGACACC ATGAACCTTCCTTCTACAAAGGTT3’および5’ACTGT CTAGATCATAGATCTTCTTCAGAAATAAGTTTTTGT TCGACTCTGGATCCGCCCCGGGGCGCT3’は、プライマー として使用されて、その5’末端で、挿入c−mycエピトープタグを有する3 ’末端に加えられた挿入BglII と一緒に、配列番号:3内の位置85で始まるH35を増幅する。PCR産物は 、pCMVにサブクローン化し、そして哺乳類宿主細胞に転写して、H35−m ycタグ付タンパク質産物を生じた。 H35タンパク質は、H35コーディング配列をpRSETB(インビトロゲ ン(Invitrogen)、カリフォルニア州、サンディエゴ(San Di ego、CA))にサブクローン化することによって細菌中でも産生され、それ はH35配列の前に6つのヒスチジンをコードする。そのベクターは、イー.コ リ中で6XHis−タグ付タンパク質の発現を起すT7プロモーターを含有する 。個々の5’および3’オリゴヌクレオチド5’ATCGAGATCTCTTG GGGTGGACGCGCAGCCT3’および5’ACTGAATTCTCA GACTCTGGATCCGCCCCG3’は、PCRプライマーとして使用し て、ラットH35配列をpRSET BベクターのBaglIIおよびEcoR I部位に増幅する。生じるヒポクレチン−ポリ−(His)融合タンパク質は、 金属性親和性樹脂での親和性クロマトグラフィーによって生成できる。 H35−グルタチオン−S−トランスフェラーゼ融合タンパ ク質は、H35配列をpGEX2ベクター(ファルマシア(Pharmacia ))にサブクローン化することによってイー.コリで精製される。 実施例4 マウスHcrt遺伝子を、種間戻し交雑を使用してクロモソーム(Chrom osome)11にマッピングした。C57BL/6JおよびSPRET/Ei の間の一本鎖配列の多形性を、先に記載されたとおり検出し、そしてジャクソン ・ラボラトリーBSSパネル(The Jackson Laboratory BSS panel)にマッピングした。およそ600塩基対のHcrt−特 異的産物を、合成オリゴヌクレオチド5’−GACGGCCTCAGACTTC TTGG−3’および5’−GCAACAGTTCGTAGAGACGG−3’ を用いて、マウスC57BL/6JゲノムDNAから増幅させた。この産物は、 推定イントロンを含み、そしてhcrtとのそれの相同性を、配列決定によって 確認した(データは示されず)。ゲノタイプのデータおよびこれらの対照および 他の結合マーカーは、マウス・ゲノム・データベース(Mouse Genom e Database)(http://www.i nformatics.jax.org.)を介してアクセスてきる。 hcrtの間に見られる94BSSマウスでの組換え体はなく、そして遺伝子 座Brcal、TubgおよびMpmν8をマッピングさせ、それにより、最大 限これらの遺伝子の3.8cM(95%確実性限度)内にHcrtを置いた。H oxbクラスターは、Hcrtに対しておよそ1cMであり、そしてKcnj2 遺伝子は、およそ4cMテロメターに位置する。Hcrtは、ヒトクロモソーム (Chromosome)17q21−q24と保存シンテニーを示すマウスの クロモソーム(Chromosome)11の部分に位置する。 脳および様々な末端組織から作成したポリ(A)+RNAを用いたノーザンブ ロットの研究で、700−ヌクレオチド・ヒポクレチンmRNAは、脳サンプル でのみ検出される。脳の様々な領域から得たRNAを用いた先の研究は、視床下 部サンプル中に優先的にヒポクレチンmRNAを検出した。ラットを発生する全 脳から得たRNAのサンプルで、ヒポクレチンmRNAは、胚の18日目のでき る限り早くに低濃度で検出したが、生後第三週後、劇的に濃度を増加させた。成 体の雌雄から得た脳 サンプルの間に検出可能な差異はなく、それは後期開始が性別的に二形性の過程 に関連しなかったことを示唆する。インサイチューハイブリダイゼーション研究 は、背側−外側の視床下部で、そして脊椎動物を並べる細胞中で細胞質体を検出 した。 実施例5 ポリクローナル抗血清(血清2050)を、ラットのプレプロヒポクレチン配 列のC末端17アミノ酸残基(CPTATATACAPRGGSRV)に対応す る化学的に合成したペプチドにさせた。標的として、プレプロヒポクレチンを発 現するように操作されたプラスミドpRSET Bで形質転換した細菌から得た 、電気泳動的に分離したタンパク質を使用したウエスタン転移ブロットでは、単 一の目立った免疫反応性バンドは、過免疫血清を示すのが観察されたが、前免疫 血清を示さないおよそ19kDaの移行では観察されなかった。プレプロヒポク レチン/pRSET B発現プラスミドで形質転換された細菌から得た抽出物で 検出される免疫反応はなかったが、それは19kDa標的の検出がヒポクレチン 発現を必要とすることを示す。17マーまでの追加の抗血清で同様の結果が得ら れ、そして2つの抗血清は合成hcrt2までだった。 前融合成体の雄のラットから得たセクションで抗血清2050を用いた免疫組 織化学の研究で、免疫反応性細胞質体を、周縁円蓋(perifornical )の核および背側および側面の視床下部領域を除外して観察し、in situ ハイブリダイゼーション結果に一致した(図4)。この同時に起こる染色は、血 清がペプチド免疫原で前インキュベートしたとき、そしてウエスタンブロットの 結果とともに、観察された非特異的バックグラウンドが非常に低いことが観察さ れ、ヒポクレチンのための抗血清の特異性の強力な証拠を示した。細胞質体に加 えて、血清は、視床下部、特に後方領域内に位置した繊維の目立ったネットワー クを検出した。視索前領域内、視床の医療背側および結合核、背側縫線核、遺伝 子座コエルレウス(coeruleus)、外側背側蓋の核、中心灰白質、孤束 の小丘および核内の見掛けの末端領域で、目立った繊維投影はほとんど観察され なかった。免疫電気顕微鏡の研究で、免疫反応性分泌小胞が観察された。 実施例6 ヒポクレチンの推定構造、背側側面視床下部内のそれらの発現および繊維およ び小胞内の蓄積は、それらが、細胞内のシグ ナリング活性を有する可能性があることを示唆した。この仮説を試験するために 、シナプスで結合したラット視床下部ニューロンの10日培養物を作成し、そし て後部シナプス性電流を電圧クランプ下で記録した。1μMでのアミド化hcr t2に対応する合成ペプチドの適用は、試験された75%のニューロンでシナプ ス後部の電流の頻度での、実質的に、しかし逆行できる増加を引起こし(図7A )、それはシナプス前部の軸索の活性において増加を示し、そして励起状態での 増加を示唆する。他の25%の細胞は、hcrt2に応答を示さない。ほんの3 −5日間培養物にあった視床下部ニューロンによる応答はほとんどなく、それに よりある程度のシナプス熟成度が、その効果について必要とされることが示唆さ れた。Hert2は、培養物中のシナプスで結合した海馬歯状の顆粒ニュートロ ンからなんら応答を引出さず、それは、hcrt2の特異的受容体が存在しうる ことを示唆する。 実施例7 様々な濃度での合成のアミド化hcrt2ペプチドを、ラットで脳室内に融合 させ、そして体温を、遠隔測定法で監視した。明確な核は、これらの活性と相互 に関連させなかったが、立体 空間的分離研究は、供給作用、血圧、および免疫機能の中枢制御で、先に背側側 面視床下部を巻込んできた。最高用量で、10μg、体温が投与に続いて30分 かけて37.7から36.7℃に低下し、その後2時間かけて正常に回復する、 閾値型の反応が得られた。食料摂取を、投与につづいて2時間かけて監視し、そ して食料摂取での40%還元を5μgの用量で測定した。効果のために必要とさ れるペプチドの濃度が、高いように見えうるのに対して、それらは、食品摂取の 比較しうる抑制を得るためにレプチン投与ICVの用量に比較できる。ヒポクレ チンの予測標的細胞は、投与のこの非生理学的モードによって非常に接続しうる ことはない可能性がある。ヒポクレチンの局所注射または静脈内投与は、生物学 的研究にさらに適切である可能性がある。 ヒポクレチンを産生する細胞質体は、食欲作用の制御中枢として分離試験で引 出される領域に配置され、それによりヒポクレチンは、主要な脂肪整復器でのエ ネルギー均衡の状態を信号化する中枢系のための主要な伝播体として働く。ヒポ クレチン産生細胞の投影は、視床下部内および食欲作用、適応熱発生および代謝 制御の種々の態様を適当な位置に置くことのできる脳 の数種の領域で複雑でそして拡散ネットワークでの両方でペプチド機能を示す。 18日目の胚から得たラットの視床下部を、インビトロで10日間培養した。 内側底部視床下部を胚の18日目スプラーグ・ダウレイ(Sprague Da wley)のラットから取出した。その組織を、30分間、温和なプロテアーゼ 溶液(アールの平衡塩溶液中10U/mlパパインおよび0.2mg/mlのL −システイン)中で酵素的に消化させた。次に、組織をペレット化し、そしてプ ロテアーゼ溶液を除去した。その後、組織を標準組織培養培地(10%子ウシ血 清、100U/mlペニシリン/ストレプトマイシン、および6グラム/1グル コーズで補足されたグルタミン酸塩およびグルタミン酸塩不含DMEM)に懸濁 させ、そしてその後単一細胞懸濁液中に破砕した。細胞を洗浄し、そして追加の 3回ペレット化した。単一細胞懸濁液を、高分子量(540,000Da)ポリ −D−リシンで被覆した22mm2ガラス製カバースリップに載せた。高密度培 養物(200,000/cm2)を全実験に使用した。それらが、使用するのに 十分になるまで、視床下部の中性培養物をナプコ(Napco)3600インキ ュベーター(37℃および5%CO2)中で維持した。非ニューロン性細胞増殖 を 制限するために、載せた1日後に、シトシンアラビノフラノシド(1μM)を組 織培養培地に添加した。 シナプスで結合した視床下部ニュートロンを、総細胞ピペットを具備した電圧 クランプ(保持電位=−60mV)で記録した。この記録は、これらの条件下で 試験された12個の細胞の内の9であるのが一般的である。後期シナプスの結果 (PSCs)の頻度を、浴に使用した1μM hcrt2によって大いに増加( +400%まで)させた。ペプチドの洗い出しの後、PSCsの頻度は、正常な バセリンレベルに戻った。hcrt2投与後同一の遅延とともに挿入物のボック ス(図7AおよびBで)を記録した。培養の4日後にまだ成熟していない視床下 部ニューロンが1μM hcrt2に応答性がなかった(図7B)。ピペット溶液 は、128mM KMeSO4、27mM KCl、0.4mM EGTA、1 mM ATP、および0.5mM GTPを含んだ。 先に書かれた説明は、その物を当業者に利用可能にするか、利用するために本 発明の充分で明確で、簡潔でそして正確な開示を提供する。この開示は、特に指 摘され、そして以下に区別されて請求される本発明の範囲のあらゆる直接または 間接に限定に影響を及ぼすと解釈されるべきでない。 表1:100個のクローンから得た累積データ
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年2月27日(1998.2.27) 【補正内容】 請求の範囲 1. (a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド、 (b)配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌク レオチド、 (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることがで き、少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択される単離さ れたポリヌクレオチド。 2. 図5の2番目の行および配列番号:3よりなる群の配列を含む、請求項1 のポリヌクレオチド。 3. 図5の3番目の行および配列番号:4よりなる群の配列を含む、請求項1 のポリヌクレオチド。 4. (a)配列番号:6の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド、 (b)配列番号:2の28番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチド をコードするポリヌクレオチド、 (c)(a)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるポリヌク レオチド、 (d)(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるポリヌク レオチド、 (e)(a)のポリヌクレオチドに、少なくとも95%相同なポリヌクレオチ ド、 (f)(b)のポリヌクレオチドに、少なくとも95%相同なポリヌクレオチ ドよりなる群から選択される単離されたポリヌクレオチド。 5. (a)配列番号:7の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド、 (b)配列番号:8の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド 、 (c)配列番号:1の42番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチドを コードするポリヌクレオチド、 (d)配列番号:1の42番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチドを コードするポリヌクレオチド、 (e)配列番号:1の43番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチドを コードするポリヌクレオチド、 (f)配列番号:1の43番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチドを コードするポリヌクレオチド、 (g)(a)から(f)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができ 、また、それに少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択さ れる、単離されたポリヌクレオチド。 6. (a)配列番号:9の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド、 (b)配列番号:10の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド、 (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることがで き、少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択される、単離 されたポリヌクレオチド。 7. (a)配列番号:1の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリペ プチドをコードするポリヌクレオチド、 (b)配列番号:2の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (c)配列番号:1の100番目から111番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (d)配列番号:1の100番目から110番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (e)配列番号:1の114番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (f)(a)から(e)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができ 、少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択される、単離さ れたポリヌクレオチド。 8. 配列番号:1のアミノ酸配列と、そのアミドよりなる群より選択される、 単離されたポリペプチド。 9. 配列番号:2のアミノ酸配列と、そのアミドよりなる群より選択される、 単離されたポリペプチド。 10. 配列番号:6の配列を含むポリペプチド、配列番号:2の28番目から 130番目のアミノ酸を含むポリペプチド、および、それらのアミドよりなる群 から選択される、単離されたポリペプチド。 11. 配列番号:13の配列を含む、単離されたポリペプチド。 12. 単離されたペプチドが、約28アミノ酸残基から約39アミノ酸残基の 長さである、請求項11の単離されたペプチド。 13. (a)配列番号:7の配列を含むポリペプチド、 (b)配列番号:8の配列を含むポリペプチド、 (c)配列番号:1の42番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチド (d)配列番号:1の42番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチド、 (e)配列番号:1の43番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチド、 (f)配列番号:1の43番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチド、 (g)ポリペプチド(a)から(f)の配列の中に、少なくとも一つの保存的 なアミノ酸置換を含むポリペプチド、および、 (h)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 14. (a)配列番号:9の配列を含むポリペプチド、 (b)配列番号:10の配列を含むポリペプチド、 (c)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 15. (a)配列番号:1の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリ ペプチド、 (b)配列番号:2の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (c)配列番号:1の100番目から111番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (d)配列番号:1の100番目から110番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (e)配列番号:1の114番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (f)ポリペプチド(a)から(e)の配列の中に、少なくとも一つの保存的 なアミノ酸置換を含むポリペプチド、および、 (g)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 16. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項1のポリヌクレオチドを含むベクター。 17. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項2のポリヌクレオチドを含むベクター。 18. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能 可能なように結合した、請求項3のポリヌクレオチドを含むベクター。 19. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項4のポリヌクレオチドを含むベクター。 20. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項5のポリヌクレオチドを含むベクター。 21. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項6のポリヌクレオチドを含むベクター。 22. ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合 した、請求項7のポリヌクレオチドを含むベクター。 23. 請求項16のベクターによって形質転換された宿主細胞。 24. 請求項17のベクターによって形質転換された宿主細胞。 25. 請求項18のベクターによって形質転換された宿主細 胞。 26. 請求項19のベクターによって形質転換された宿主細胞。 27. 請求項20のベクターによって形質転換された宿主細胞。 28. 請求項21のベクターによって形質転換された宿主細胞。 29. 請求項22のベクターによって形質転換された宿主細胞。 30. 詰求項8のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 31. 請求項9のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 32. 請求項10のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組 成物。 33. 請求項11のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組 成物。 34. 請求項14のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組 成物。 35. 請求項15のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組 成物。 36.神経学的疾患またはホメオスタシス機能障害を治療し、またはホメオスタ シス調節ホルモンの産生を調節する方法において、そのような治療を必要とする 哺乳動物に、請求項18の組成物を有効量導入することを含む方法。 37. 哺乳動物の単離されたH35タンパク質と免疫反応する抗体。 38. モノクローナル抗体である、請求項37の抗体。 39. 哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出する ためのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項10のポリ ペプチドと免疫反応する抗体を、少なくとも1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 40. 哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出する ためのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項11のポリ ペプチドと免疫反応する抗体を、少なくとも1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 41. 哺乳動物のサンプルの中にH35タンパタ質が存在することを検出する ためのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項14のポリ ペプチドと免疫反応する抗体を、少なくとも1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 42. 哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出する ためのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパタ質、または請求項15のポリ ペプチドと免疫反応する抗体を、少なくとも1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 43. さらに、抗−H35抗体に結合する抗体を検出することを含む、請求項 39のキット。 44. 検出用抗体が標識されている、請求項43のキット。 45. 標識が、酵素、放射性同位元素、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光 化合物、燐光性化合物、または生物発光化合物を含む、請求項44のキット。 46. H35タンパク質をコードする遺伝子が存在することを検出するための キットにおいて、請求項1のポリヌクレオチド、または、少なくとも連続した1 0塩基をもつそのフラグメ ントを、少なくとも1回のアッセイに十分な量、適当なパッケージング材料の中 に含むキット。 47. 哺乳動物のサンプルの中に、H35タンパク質をコードする核酸か存在 することを検出するための方法において、 (a)請求項1のポリヌクレオチド、または、少なくとも連続した10塩基を もつそのフラグメントを、サンプルの核酸とハイブリダイズさせる、および、 (b)ハイブリダイゼーション産物の存在を検出する ステップを含む方法。 48. 哺乳動物のサンプルの中に、H35抗原を検出する方法において、 (a)サンプルを、ヒポクレチンポリペプチドと免疫反応する抗−H35抗体 と接触させる、および、 (b)免疫反応複合体の存在を検出する ステップを含む方法。 49. 該抗−H35抗体と免疫反応することができる検出用抗体と、該免疫反 応複合体とを混ぜることによって、該複合体を検出する、請求項48の方法。 50. 検出抗体が標識されている、請求項49の方法。 51. 抗−H35抗体が、固体支持体上に固定化されている、請求項48の方 法。 52. サンプルが細胞を含む、詰求項48の方法。 53. 細胞が末梢血液の単核球である、請求項52の方法。 54. フローサイトメトリーによって、ステップ(b)の免疫反応複合体を検 出する、請求項48の方法。 55. ELISAによって、ステップ(b)の免疫反応複合体を検出する、請 求項48の方法。 56. 免疫ブロット解析によって、ステップ(b)の免疫反応複合体を検出す る、詰求項48の方法。 57. 配列番号:5の配列を含むポリヌクレオチド。 58. 配列番号:5の配列を含むベクター。 59. 請求項58のベタターによって形質転換された宿主細胞。 【図1】【図2】【図3】【図3】【図4】【図5】【図6】【図6】【図6】【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C07K 16/18 16/18 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/08 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/08 G01N 33/53 D C12Q 1/68 33/566 G01N 33/53 C12N 5/00 A 33/566 A61K 37/02 C12N 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ゴウトビツク,カーレ・エム アメリカ合衆国、カリフオルニア・92122、 サン・デイエゴ、ルボン・ドライブ・ 3365・ナンバー・202 (72)発明者 デ・レセア,ルイス アメリカ合衆国、カリフオルニア・92014、 デル・マール、ノブ・アベニユー・13661 (72)発明者 ブルーム,フロイド・イー アメリカ合衆国、カリフオルニア・92109、 サン・デイエゴ、パシフイツク・ビユー・ ドライブ・628 (72)発明者 ダニエルソン,パトリア・イー アメリカ合衆国、カリフオルニア・92106、 サン・デイエゴ、ヤング・ストリート・ 3436 (72)発明者 ゴウトビツク,ビグデイス・テイー アメリカ合衆国、カリフオルニア・92122、 サン・デイエゴ、ルボン・ドライブ・ 3365・ナンバー・202 (72)発明者 キルダフ,トーマス・エス アメリカ合衆国、カリフオルニア・92122、 サン・デイエゴ、ナンセン・アベニユー・ 2660 (72)発明者 フオイ,パメラ・イー アメリカ合衆国、カリフオルニア・92130、 サン・デイエゴ、カミニート・デル・マー ル・サーフ・3946

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌ クレオチド、 (b)配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌク レオチド、 (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることがで き、少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択される単離さ れたポリヌクレオチド。 2.配列番号:3の配列を含む、請求項1のポリヌクレオチド。 3.配列番号:4の配列を含む、請求項1のポリヌクレオチド。 4.(a)配列番号:6の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド、 (b)配列番号:2の28番目から130番目のアミノ酸を含むポリペプチド をコードするポリヌクレオチド、 (c)(a)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるポリヌク レオチド、 (d)(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることかできるポリヌク レオチド、 (e)(a)のポリヌクレオチドに、少なくとも95%相同なポリヌクレオチ ド、 (f)(b)のポリヌクレオチドに、少なくとも95%相同なポリヌクレオチ ドよりなる群から選択される単離されたポリヌクレオチド。 5.(a)(配列番号:7)の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド、 (b)(配列番号:8)の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオ チド、 (c)(配列番号:1)の42番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (d)(配列番号:1)の42番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (e)(配列番号:1)の43番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (f)(配列番号:1)の43番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチド、 (g)(a)から(f)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができ 、また、それに少なくとも95%相同なポリ ヌクレオチドよりなる群から選択される、単離されたポリヌクレオチド。 6.(a)(配列番号:9)の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド、 (b)(配列番号:10)の配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド、 (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることがで き、また、それに少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択 される、単離されたポリヌクレオチド。 7.(a)(配列番号:1)の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリ ペプチドをコードするポリヌクレオチド、 (b)(配列番号:2)の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリペ プチドをコードするポリヌクレオチド、 (c)(配列番号:1)の100番目から111番目のアミノ酸を含むポリペ プチドをコードするポリヌクレオチド、 (d)(配列番号:1)の100番目から110番目のアミノ酸を含むポリペ プチドをコードするポリヌクレオチド、 (e)(配列番号:1)の114番目から130番目のアミ ノ酸を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、 (f)(a)から(e)のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができ 、また、それに少なくとも95%相同なポリヌクレオチドよりなる群から選択さ れる、単離されたポリヌクレオチド。 8.配列番号:1のアミノ酸配列と、そのアミドよりなる群より選択される、単 離されたポリペプチド。 9.配列番号:2のアミノ酸配列と、そのアミドよりなる群より選択される、単 離されたポリペプチド。 10.配列番号:6の配列を含むポリペプチド、配列番号:2の28番目から1 30番目のアミノ酸を含むポリペプチド、および、それらのアミドよりなる群か ら選択される、単離されたポリペプチド。 11.配列番号:13の配列を含む、単離されたポリペプチド。 12.単離されたペプチドが、約28アミノ酸残基から約39アミノ酸残基の長 さである、請求項11の単離されたペプチド。 13.(a)(配列番号:7)の配列を含むポリペプチド、 (b)(配列番号:7)の配列を含むポリペプチド、 (c)(配列番号:1)の42番目から66番目のアミノ酸 を含むポリペプチド (d)(配列番号:1)の42番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (e)(配列番号:1)の43番目から66番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (f)(配列番号:1)の43番目から65番目のアミノ酸を含むポリペプチ ド、 (g)ポリペプチド(a)から(f)の配列の中に、少なくとも一つの保存的 なアミノ酸置換を含むポリペプチド、および、 (h)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 12.(a)配列番号:9の配列を含むポリペプチド、 (b)配列番号:10の配列を含むポリペプチド、 (c)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 13.(a)(配列番号:1)の100番目から130番目のアミノ酸を含むポ リペプチド、 (b)(配列番号:2)の100番目から130番目のアミノ酸を含むポリペ プチド、 (c)(配列番号:1)の100番目から111番目のアミノ酸を含むポリペ プチド、 (d)(配列番号:1)の100番目から110番目のアミノ酸を含むポリペ プチド、 (e)(配列番号:1)の114番目から130番目のアミノ酸を含むポリペ プチド、 (f)ポリペプチド(a)から(e)の配列の中に、少なくとも一つの保存的 なアミノ酸置換を含むポリペプチド、および、 (g)それらのアミドよりなる群から選択される、単離されたポリペプチド。 14.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項1のポリヌクレオチドを含むベクター。 15.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項2のポリヌクレオチドを含むベクター。 16.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項3のポリヌクレオチドを含むベクター。 17.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項4のポリヌクレオチドを含むベクター。 18.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項5のポリヌクレオチドを含むベクター。 19.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項6のポリヌクレオチドを含むベクター。 20.ポリヌクレオチドの発現を指令する調節配列に、機能可能なように結合し た、請求項7のポリヌクレオチドを含むベクター。 21.請求項14のベクターによって形質転換された宿主細胞。 22.請求項15のベクターによって形質転換された宿主細胞。 23.請求項16のベクターによって形質転換された宿主細胞。 24.請求項17のベクターによって形質転換された宿主細胞。 25.請求項18のベクターによって形質転換された宿主細胞。 26.請求項19のベクターによって形質転換された宿主細胞。 27.請求項20のベクターによって形質転換された宿主細胞。 28.請求項8のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物 。 29.請求項9のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物 。 30.請求項10のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 31.請求項11のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 32.請求項12のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 33.請求項13のポリペプチドと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成 物。 34.神経学的疾患またはホメオスタシス機能障害を治療し、またはホメオスタ シスを調節ホルモンの産生を調節する方法において、そのような治療を必要とす る哺乳動物に、請求項16の組成物を有効量導入することを含む方法。 35.哺乳動物の単離されたH35タンパク質と免疫反応する抗体。 36.モノクローナル抗体である、請求項35の抗体。 37.哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出するた めのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項10のポリペ プチドと免疫反応する抗体を、少なくとも、1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 38.哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出するた めのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項11のポリペ プチドと免疫反応する抗体を、少なくとも、1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 39.哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出するた めのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項12のポリペ プチドと免疫反応する抗体を、少なくとも、1回のアッセイに十分な量、適当な パッケージング材料の中に含むキット。 40.哺乳動物のサンプルの中にH35タンパク質が存在することを検出するた めのキットにおいて、哺乳動物のH35タンパク質、または請求項13のポリペ プチドと免疫反応する抗体を、少なくとも、1回のアッセイに十分な量、適当な パッケー ジング材料の中に含むキット。 41.さらに、抗−H35抗体に結合する抗体を検出することを含む、請求項3 7のキット。 42.検出用抗体が標識されている、請求項41のキット。 43.標識が、酵素、放射性同位元素、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光化 合物、燐光性化合物、または生物発光化合物を含む、請求項42のキット。 44.H35タンパク質をコードする遺伝子が存在することを検出するためのキ ットにおいて、請求項1のポリヌクレオチド、または、少なくとも連続した10 塩基をもつ、そのフラグメントを、少なくとも、1回のアッセイに十分な量、適 当なパッケージング材料の中に含むキット。 45.哺乳動物のサンプルの中に、H35タンパク質をコードする核酸が存在す ることを検出するための方法において、 (a)請求項1のポリヌクレオチド、または、少なくとも連続した10塩基を もつ、そのフラグメントを、サンプルの核酸とハイブリダイズさせる、および、 (b)ハイブリダイゼーション産物の存在を検出する ステップを含む方法。 46.哺乳動物のサンプルの中に、H35抗原を検出する方法において、 (a)サンプルを、ヒポクレチンポリペプチドと免疫反応する抗−H35抗体 と接触させる、および、 (b)免疫反応複合体の存在を検出する ステップを含む方法。 47.該抗−H35抗体と免疫反応することができる検出用抗体と、該免疫反応 複合体とを混ぜることによって、該複合体が検出される、請求項46の方法。 48.検出抗体が標識されている、請求項47の方法。 49.抗−H35抗体が、固体担体上に固定されている、請求項46の方法。 50.サンプルが細胞を含む、請求項46の方法。 51.細胞が末梢血液の単核球である、請求項50の方法。 52.フローサイトメトリーによって、ステップ(b)の免疫反応複合体を検出 する、請求項46の方法。 53.ELISAによって、ステップ(b)の免疫反応複合体を検出する、請求 項46の方法。 54.免疫ブロット解析によって、ステップ(b)の免疫反応 複合体を検出する、請求項46の方法。 55.配列番号:5の配列を含むポリヌクレオチド。 56.配列番号:5の配列を含むベクター。 57.請求項56のベクターによって形質転換れた宿主細胞。
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