JP2000515952A - 管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、プレスフィッティングから成り、前記プレスフィッティングは、横断面で見て隆起状に密封リングを収容する少なくとも１つの部分区間と、これに続く円柱形に形成されている領域とを有し、前記領域の延在終端には、ストッパを形成する条状凹部と、導管とが設けられ、前記導管の滑らかな端部の端部領域は、前記プレスフィッティングの中への差込み後に前記プレスフィッティングの内側ストッパに当接し、前記プレスフィッティングを包囲する少なくとも２つのプレスジョーを有するプレス工具により、前記プレスジョーの閉成後に分離不可能で密な管継手が形成され、プレス加工の間に前記プレスジョーは、この中に挿入された密封リングを含むリング状隆起にも、前記プレスフィッティングの円柱形領域にも作用する管継手に関する。本発明では、前記導管のための前記プレスフィッティングの差込み領域内で前記プレスジョーの作用領域外で、差込まれた前記導管の軸線方向での戻り運動をほぼ阻止する阻止手段が設けられ、前記阻止手段の内法幅は無負荷状態では、差込まれた導管の公差の面で最小となる外径より短い。

Description

【発明の詳細な説明】 管継手 本発明は請求項１の上位概念に記載のプレスフィッティングとこれに接続する 導管とから成る管継手に関する。 滑らかな管端部を包囲するフィッティングを有し、そのフィッティングの隆起 状に形成されている両端がそれぞれ１つの密封リングを収容し、関節接続されて いるジョーを有し、作動装置に接続されている交換可能な保持装置により、隆起 状に形成されている端部と、これと同時にフィッティングの近傍の円柱形領域と が管と一緒に可塑的に変形され、かつ、閉込められている密封リングと一緒に弾 性的に変形される管継手は公知である（「マンネスマンプレスフィッティング会 社（"Mannesmann Pressfitting GmbH"）」という題名の説明書（１９９４年８月 発行）の抜粋参照）。管継手の密封機能は、密封リングの隆起状に形成されてい る端部の可塑的変形により密封リングが弾性的に変形され、横断面周囲のある特 定の部分を介して線形に、フィッティングの隆起状に形成されている端部と管と の密封リングを包囲する表面領域に当接することにより達成される。相応する内 圧において発生する長手方向力を受止めるために、フィッティングの隆起状に形 成されている端部に隣接する円柱形領域は管と一緒に変形される。前記カタログ の１３頁および１４頁に、確実なプレス接合のためには導管の差込み長が正しい ことが重要であることが指摘されている。「正しい差込み長」とはプレス加工の 前に導管が、僅かに回転し、同時に軸方向に押圧されながら、プレスフィッティ ングの条状凹部により形成されるストッパに当接するまで差込まることを意味す る。その際、導管に前もって設けられているマーキングはコントロールとして用 いられる。しかし建築現場では導管の設置は実際の作業の順序に起因して常に一 段階づつ順々に行われるとはかぎらず、すなわち測定、切断、まくれ、またはば り取り(Entgraten)、差込みまたはプレス加工の順序で行われるとは限らず、同 時に複数の接合する導管部分区間を測定し、差込み、次いですべての接合個所が プレス加工されこともある。しかしこの作業方法では測定が、とりわけ狭い角度 の空間状況では正確でなく、過度に短く切断された導管が１つまたは場合によっ ては２つのプレスフィッティングの中にもはや完全には差込むことが可能でない か、または導管ラインの位置合せ後にある個所で、既に差込まれた導管がプレス フィッティングから僅かな距離だけ再び引出されることもありうる。このように 戻ってずれることは外部からは検出できないので、そのままプレス加工が行われ る。戻りずれの程度によってはこのような規則通りでないプレス加工個所は、導 管の運動の結果後に漏洩の原因となったり、接合が外れることもある。 本発明の課題は、切断されプレスフィッティングの中に差込まれた導管が強い 力により無理矢理にしか戻すことができない冒頭に記載の形式の管継手を提供す ることにある。 この課題は本発明により請求項１の特徴部分に記載されている特徴により解決 される。有利な実施形態は従属項に記載されている。 本発明の要旨は、差込まれた導管の戻り運動を阻止す阻止手段を、導管のため のプレスフィッティングの差込み領域の中に設けることにある。この阻止手段は 、弾性材料から成るリングか、または金属材料または金属と合成樹脂との複合材 料から成るリング状ばね部材であることも可能である。リングはクランプリング とも呼ぶことができる。リングは、内方へ向かって延在するノーズを有すること が有利である。導管の差込みを不必要に困難にしないために、ノーズは差込み方 向に僅かに傾いている。 すべての場合における条件は無負荷状態におけるリング、ノーズ、ばね部材の 内法幅が、差込まれた導管の公差上最も小さく生ずる外径より短いことにある。 リングまたはリング状ばね部材の取付けは、プレスフィッティングの円柱形領域 内でプレスジョーの作用領域の外部で内側にリング状凹部が設けられると有利で ある。この凹部はリング隆起部とプレスジョーの作用領域との間に配置できる。 この凹部は、外方へ向かって延在する条状凹凸部により形成することが有利であ る。 クランプリングの取付けの際には、プレスフィッティングの製造の際に前述の 条状凹凸部も一緒に形成されるような方法でモンタージュが行われる。密封リン グに加えて、条状凹凸部により形成されているリング状凹部の中にクランプ手段 が差込まれる。接続する導管のための所要の長さを測定した後に、端面のまくれ とりの後に、端面がクランプ手段の抵抗を克服してプレスフィッティングの中の 差込み限界に到達したことが組立て工が分かるまでプレスフィッティング中の導 管の最終領域が差込まれる。この場合、準係止効果が得られる。導管の望ましく ない戻り運動は、強い力により無理矢理行う以外にはほぼ不可能である。 本発明の利点は組立て工が準係止効果を得るので、所要の最小差込み深さを実 現する保証がマーキングとは無関係に与えられ、例えば導管の真直に位置合せす る際に導管が誤って戻されてずれることが不可能であることにある。 クランプ手段がプレスジョーの作用領域と条状凹凸部ストッパとの間の領域内 に配置される場合、プレスフィッティングの内側と差込まれた導管の外側との間 の小さな間隙がほぼ密封される二次効果が得られる。 図面は実施形態を用いて本発明の管継手を詳細に説明する。 図１はプレス加工前の管継手の半部の縦断面図である。 図１はプレス前の管継手の半部の縦断面図である。公知の管継手はプレスフィ ッティング１から成り、そのプレスフィッティング１の開放端はリング状隆起部 ２を有し、その隆起部２の中に密封リング３が設けられている。隆起部２に円柱 状部分区間４が続き、その部分区間４は延長末端で、接続する導管５のためのス トッパを形成する条状凹部６に移行する。規則通りに差込みが行われた場合には 、導管５の端面７はプレスフィッティング１の条状凹部６に当接する。 図２および３には、差込み工程または差込み後における図１のＡにより示され ている部分の詳細が示されている。本発明ではプレスフィッティング１の円柱形 領域は、外方へ向かって延在する条状８を有し、従ってプレスフィッティング１ の内側には円柱形凹部９が形成される。この凹部９の中には弾性リング１０の形 のクランプ手段が設けられている。このリング１０は、差込み方向１２で僅かに 傾き内方へ向かって延在するノーズ１１を有する。 図３は導管５の差込み後の状態を示す。導管５の端面７は差込みの際にノーズ １１を押退け、従ってリング１０は半径方向バイアス緊張力を導管５に作用する 。リング１０の形状、強度およびばね作用の面でリング１０を適当に選択するこ とにより、半径方向に導管５の外側面１３に作用する力は、導管５が戻ってプレ スフィッティング１からはずれることは、接続が無理やりに引き離される以外に はほぼ不可能となる程度に大きくなることを達成できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． プレスフィッティング（１）から成り、プレスフィッティング（１）は 、横断面で見て隆起状に密封リング（３）を収容する少なくとも１つの部分区間 と、これに続く円柱形に形成されている領域（４）とを有し、領域（４）の延長 末端には、ストッパを形成する条状凹部（６）と導管（５）とが設けられ、導管 （５）の滑らかな端部の端部領域は、プレスフィッティング（１）の中への差込 み後にプレスフィッティング（１）の内側ストッパに当接し、プレスフィッティ ング（１）を包囲する少なくとも２つのプレスジョーを有するプレス工具により 、前記プレスジョーの閉成後に分離不可能で密な管継手が形成され、プレス加工 の間にプレスジョーは、この中に挿入された密封リングを含むリング状隆起にも 、前記プレスフィッティングの円柱形領域にも作用する管継手において、 導管（５）のための前記プレスフィッティングの差込み領域内で前記プレスジ ョーの作用領域外で、差込まれた導管（５）の軸方向での戻り運動をほぼ阻止す る阻止手段（６；１０）が設けられ、阻止手段（６；１０）の内法幅は無負荷状 態では、差込まれた導管（５）の公差に起因して最小となる外径より短いことを 特徴とする管継手。 ２． 阻止手段が、弾性材料から成るリング（１０）であることを特徴とする 請求項２に記載の管継手。 ３． リング（１０）が、内方へ向かって延在するノーズ（１１）を有するこ とを特徴とする請求項２に記載の管継手。 ４． ノーズが導管（５）の差込み方向へ僅かに傾いていることを特徴とする 請求項３に記載の管継手。 ５． 阻止手段が、金属製材料から成るリング状ばね部材であることを特徴と する請求項１に記載の管継手。 ６． 阻止手段が、金属と合成樹脂との複合材料から成るリング状ばね部材で あることを特徴とする請求項１に記載の管継手。 ７． プレスフィッティングの円柱形領域内でプレスジョーの作用領域外で内 側にリング状凹部（９）が設けられ、凹部（９）の中に阻止手段が設けられるこ とが可能であることを特徴とする請求項１または２または５または６に記載の管 継手。 ８． 凹部がリング状隆起部とプレスジョーの作用領域との間に設けられてい ることを特徴とする請求項７に記載の管継手。 ９． 凹部がプレスジョー作用領域と条状凹部（６）との間に設けられている ことを特徴とする請求項７に記載の管継手。 １０． 凹部が、外方へ向かって延在する条状（８）により形成されることを 特徴とする請求項７から請求項９までのいずれか１項に記載の管継手。