JP2000515808A - 電子ビームの照射によるガス処理方法及び装置 - Google Patents

電子ビームの照射によるガス処理方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 ボイラ等の燃料燃焼設備から排出された排ガスは、電子ビームで処理され、排ガス中から硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を除去する。アンモニアが排ガスに添加され、排ガスとアンモニアとの混合ガスは反応器内で電子ビームが照射される。その後、ガスは反応器内の反応によって発生した硫安及び/又は硝安を主成分とする副生物を捕集する捕集装置に導かれる。反応器から捕集装置に延びるガス接触部は、全体的に又は部分的にガスの水露点以下に冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】 電子ビームの照射によるガス処理方法及び装置 技術分野 本発明は電子ビームの照射による排ガス等のガス処理方法及び装置に係り、特 に硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスに、アンモニアを添加するととも に電子ビームを照射することによって、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を除去 するガス処理方法及び装置に関する。 背景技術 経済の発展につれてエネルギー需要が高まる中、エネルギー源として石炭、石 油等の化石燃料に依然として依存し続けている。しかしながら、化石燃料を燃焼 する際に生じる有害物質や汚染物質は、環境汚染の原因となっている。大気中に 汚染物質が拡散して環境汚染が進行するのを防ぐため、発電ブラントのような燃 料燃焼プラントのための排ガス処理システムの技術開発が進められている。しか しながら、従来の排ガス処理システムにおいては、様々な制御を要する装置が必 要であること、大規模な汚水処理システムが不可欠であることなど、今なお改善 されるべき問題がいくつか残っている。 上述の問題を解決するために、ボイラ等の燃料燃焼プラントからの排ガスを電 子ビームを利用して処理する排ガス処理システムが開発されている。このシステ ムにおいては、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスにアンモニアを注入 し、電子ビームを照射することによって、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を反 応副生物(以下、副生物という)として除去するようにしている。しかしながら 、硫安及び/又は硝安を主成分とする副生物は処理されたガスが通過する通路に 付着する傾向がある。このような電子ビームプロセスにおいて硫安及び/又は硝 安を主成分とする副生物の付着を防止する種々の試みがなされていた。その試み の一つは、特公平3−65211号に開示されているように、電子ビーム照射後 の ガス流速を10m/s以下、好ましくは5m/s以下とすることである。他の試 みは、特開平7−31844号に開示されているように、電子ビーム照射領域か ら副生物捕集領域までのガス接触部を80℃〜150℃、好ましくは100℃〜 150℃にすることである。前者においては、電子ビーム照射領域の下流側の装 置及び/又はダクトの断面積が大きくなり、設備が大型化する傾向があるという 欠点がある。後者においては、ガス接触部を昇温するための熱源が必要となると いう問題がある。さらに、いずれの方法によっても、副生物の付着は完全に防止 されず、また、一旦副生物の付着が始まると、付着量は加速度的に増大するとい う傾向があった。 国際出願PCT/JP97/00772において、電子ビームによって発生す るX線を遮蔽するために、入口及び出口開口部に通じる通路を遮蔽壁で囲み、遮 蔽通路の内部に仕切板及び/又は内部隔壁を設ける方法が提案されている。この 方法を電子ビームガス処理装置の反応器から副生物捕集装置に至るダクトに適用 する場合には、該ダクトの一部を遮蔽通路とし、その内部に仕切板及び/又は内 部隔壁を設けることになる。一般に、副生物は、ガスの流れが乱れる箇所で付着 しやすいことが知られており、したがって、遮蔽通路の内部に仕切板及び/又は 内部隔壁を設けた場合には、ガスの流れが乱れることにより、副生物の付着が仕 切板及び/又は内部隔壁又はその周囲でより著しくなると予想される。 発明の開示 そこで本発明は、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスに、アンモニア を添加するとともに電子ビームを照射することによって、硫黄酸化物及び/又は 窒素酸化物を除去するとともに、反応器から反応により生成する副生物を捕集す るまでの装置及び/又はダクトが、反応により生成する硫安及び/又は硝安を主 成分とする副生物によって閉塞されることがないガスの処理方法及び装置を提供 することを目的とするものである。 本発明の1態様は、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスに反応器内で アンモニアを添加し、前記反応器内で前記ガスに電子ビームを照射することによ って硫黄酸化物及び/窒素酸化物を除去し、前記反応器内の反応によって生成さ れた副生物を捕集装置によって捕集し、前記反応器から前記捕集装置に延びるガ ス接触部の少なくとも一部をガスの水露点以下に冷却することを特徴とするもの である。 本発明においては、反応は大気圧下で行われるので、ガスの水露点の温度はガ スの組成によって若干影響されるが、主としてガス中の水蒸気濃度に左右される 。その水蒸気濃度(%)と水露点(℃)の関係は下記表に示すとおりである。 反応器から、反応により生成する副生物を捕集するまでの装置のガス接触部の 全部または一部をガスの水露点以下に冷却することによって、ガス中の水蒸気を ガス接触部で結露させ、その結露水によってガス接触部に衝突又は付着した副生 物を溶解・洗浄させる。それゆえ、副生物がガス接触部に付着することを防止し 又は付着量の増大を防止する。ガス接触部は、ガスの流れが乱されることによっ て副生物の付着が起こり易い箇所だけ冷却するか、また、ガス接触部の上部だけ を冷却し、下部は上部から流れてくる結露水で洗浄したりすることも可能である 。 本発明の方法は、電子ビーム照射前又は照射後にガス中にガス接触部で発生し た結露水を噴霧する工程を備えることもできる。 本発明の他の態様は、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスを供給する 反応器と、前記反応器中のガスにアンモニアを供給する供給装置と、前記反応器 内で前記ガスに電子ビームを照射する電子加速器と、前記反応によって生成され た副生物を捕集する捕集装置と、前記反応器から前記捕集装置まで延びかつ前記 ガスが通過するダクトと、前記反応器から前記捕集装置に延びているガス接触部 の少なくとも一部をガスの水露点以下に冷却する冷却構造とを備えたことを特徴 とするものである。 本発明の装置は、ダクトの内部に間隔を置いた複数の仕切板又は内部隔壁を備 え、ガス接触部はガス接触部の少なくとも一部を冷却する冷却構造を有した仕切 板又は内部隔壁の外面を備えている。 冷却構造はダクトに設けられた冷却ジャケットからなるか、またはガス接触部 又はガス非接触部に設けられガス接触部を冷却するための冷却水配管からなる。 冷却構造は仕切板又は内部隔壁に設けられた冷却水流路からなる。 特に、仕切板及び/又は隔壁がダクト内に設けられる場合には、分割ダクトを 仕切板間に設けることが可能である。分割ダクトはガス接触部又はガス非接触部 に冷却ジャケット又は冷却水配管を備えることが可能であり、ガス接触部の全部 又は一部をガスの水露点以下に冷却することができる。ガス接触部に発生した結 露水は硫安及び/又は硝安を主成分とする副生物を溶解する水溶液となるため腐 食性を有する。このため、結露水と接触する部分はステンレス鋼等の耐食性材料 で製作するか、あるいはライニング等によって保護することが望ましい。特に、 ダクトの内部に仕切板及び/又は内部隔壁を設ける場合には、仕切板で区切られ た通路に分割ダクトを挿入し、分割ダクトの結露水と接触する部分をステンレス 鋼等の耐食性材料で製作することが有効である。 結露水には、硫安及び/又は硝安を主成分とする副生物が溶解又は懸濁してい るが、結露水を必要であればろ過し、また水又はアンモニア水等の水溶液と混合 した上で反応器内のガス中に噴霧すれば、結露水はガスがもともと保有している 顕熱、電子ビーム照射による発熱及び化学反応熱によって蒸発し、結露水中に溶 解又は懸濁していた副生物は乾燥する。乾燥した副生物は、その後、結露水中に 溶解又は懸濁しなかった副生物とともに捕集装置で捕集される。 噴霧装置は、噴霧装置がガス接触部で凝縮した結露水を反応器内に噴霧できる ように反応器の上流領域、又は中央領域、又は下流領域に設けることができる。 本発明の上述及び他の目的、特徴及び利点は、本発明の好ましい実施例を図示 する添付図面とともに次の説明から明らかになる。 図面の簡単な説明 図1は本発明の電子ビームの照射によるガス処理装置の概略図である。 図2は図1に示す装置の遮蔽壁によって囲まれた反応器、および反応器の下流 に延びるとともに遮蔽壁の開口に接続されたダクト内に配設された内部仕切壁を 示す断面図である。 図3は図1に示す装置の反応器の下流側のダクトの部分立面図であり、ダクト は冷却ジャケットを有した部分と冷却水配管が螺旋状に巻回された部分を含んで いる。 図4は内部に冷却水通路を備えた内部仕切板の1つを示す部分斜視図である。 図5は仕切板の変更例を示す部分斜視図である。 図6は比較例における電子ビームの照射によるガス処理装置の概略図である。 発明を実施するための最良の形態 以下、本発明に係る電子ビームの照射によるガス処理装置を図1乃至図5を参 照して説明する。 図1に示すように、本発明の装置は、燃料燃焼設備の一種であり排ガスを排出 するボイラ1と、ボイラ1から排出された排ガスを冷却する熱交換器2と、熱交 換器2からの排ガスを冷却水をスプレーすることによって更に冷却するための水 スプレー式冷却塔3と、水スプレー式冷却塔3から冷却された排ガスを供給する 反応器4とを備えている。装置は、反応器4の下流にあるダクト5と、反応器4 からダクト5によって排出されたガスから副生物粒子を収集する電気集塵機6と 、電気集塵機6からのガスを装置の外部に排出するための誘引ファン7とを備え ている。電子加速器8はガスに電子ビームを照射するために反応器4に設置され ている。アンモニアはアンモニア供給設備9からラインミキサ10に供給され、 供給されたアンモニアはラインミキサ10内で空気と混合され、アンモニアと空 気の混合ガスは反応器4内の二流体ノズル11に供給される。二流体ノズル11 において、ラインミキサ10からの混合ガスと混合液槽12からの混合液は気液 混合室で混合される。混合液槽12の混合液は、水とダクト5に形成された水抜 出口13からの結露水との混合物である。二流体ノズル11によって生成された ガスと液体の混合物は、電子ビームの照射前又は後に反応器4内の排ガスに噴霧 される。二流体ノズル11は反応器4の上流領域、又は中央領域、又は下流領域 に位置している。水抜出口13から排出されて水と混合された結露水は、反応器 4内に噴霧され、反応器4内又はダクト5内で蒸発するので、排水の発生が防止 され、排水処理設備はガス処理設備において必要でない。 図2に示すように、反応器4は遮蔽壁14により囲まれており、折曲して形成 されるとともに並列して間隔を置いた仕切板15は、反応器4の下流に延び、か つ遮蔽壁14の開口に接続されているダクト5内に配置されている。 図3に示すように、ダクト5は冷却ジャケット16を有した上流部と冷却水配 管17が螺旋状に巻回された下流部とを含んでいる。冷却水が冷却ジャケット1 6および冷却水配管17にそれぞれ供給され、ガス接触部として機能するダクト 5の内面を冷却する。 図4に示すように、複数の折曲部を有した仕切板15の各々は、内部に曲がり くねって延びている冷却水流路18を備えている。冷却水は冷却水流路18にも 供給され、仕切板15の外面を冷却する。仕切板15の外面もガス接触部として 機能する。冷却水流路は反応器4の壁又はダクト5の壁に設けることができる。 図5は仕切板15の変形例である。図5に示すように、内部に冷却ジャケット を有した分割ダクト19は遮蔽壁14と仕切板15との間、および隣接する仕切 板15の間にそれぞれ設けられている。分割ダクト19は矩形断面の折曲通路を 有している。冷却水は分割ダクトの冷却ジャケットに供給され、ガス接触部とし て機能する分割ダクト19の内面を冷却する。排ガスは各分割ダクト19の内部 を流れる。排ガスは仕切板15に直接に接触しないが、冷却ジャケットによって ガスの水露点以下に冷却された分割ダクト19の内面に接触し、これゆえガス中 の水蒸気は凝縮し、分割ダクト19の内面に接触するか又は分割ダクト19の表 面に付着した副生物は結露水によって溶解され洗い流される。 (本発明の実験例) 図1乃至図5に示す装置によって本発明の実験をした。図1において、ボイラ 1から発生した硫黄酸化物を700ppm、窒素酸化物を150ppm含む排ガ ス1,500m3N/hを熱交換器2で150℃まで冷却し、水スプレー式冷却塔 3で60℃まで冷却した後、反応器4に導く。一方、アンモニア供給設備9から 供給されたアンモニア2.1m3N/hを空気8.0m3N/hとラインミキサ1 0で混合し、その混合ガスと、混合液槽12から供給される混合液13.3kg/ hを二流体ノズル11の気液混合室で混合して反応器4入口で噴霧注入し、電子 加速器8から電子ビームを10kGy照射した。排ガスは反応器4の出口で65 ℃となり、その際のガスの水露点は50℃であった。その後、排ガスは、反応器 下流のダクト5を通して電気集塵機6に導かれ、副生物が捕集された後、誘引フ ァン7で昇圧されて大気に放出された。誘引ファン7の出口での硫黄酸化物濃度 は35ppm、窒素酸化物濃度は20ppm、ダスト濃度は5mm/m3Nであっ た。 反応器4は図2に示すような遮蔽壁14内に納められ、反応器4の下流のダク ト5の内部でかつ遮蔽壁14の開口通路となっている部分には複数の折曲部を有 した仕切板15が設置され、遮蔽壁14及び開口部の外部でのX線の強度は0. 1μSV/h以下となった。 反応器4内のガスの流速は0.1m/sであり、反応器下流のダクト5でのガ スの流速は、仕切板15が設置されていない箇所では10m/s、仕切板15が 設置されている箇所では15m/sであった。 この際、図3に示すように、反応器4の下流のダクト5は水冷ジャケット16 を有した上流部と冷却水配管17を有した下流部を含み、ダクト5のガス接触部 の温度が最も高い箇所で45℃となるようにした。また、仕切板15の内部には 、冷却水流路18を設けることによって、仕切板15のガス接触部の温度が最も 高い箇所で45℃となるようにした。 反応器4の下流のダクト5の内面及び仕切板15の表面では5.0kg/hの結 露水溶液が発生し、結露水中の副生物濃度は6%であった。結露水は図1に示す 水抜出口13(図1参照)から抜き出し、混合水槽12で工業用水8.3kg/h と混合した。 120時間の運転では、圧力損失は全く見られず、運転終了後、反応器4の下 流のダクト5を観察したところ、反応器4の下流のダクト5の内面及び仕切板1 5の表面への副生物の付着は全く見られなかった。 (比較例の実験例) 比較例の実験を図6に示す電子ビームの照射によるガスの処理装置で行った。 図6に示す装置は、図1に示す装置と比べて、混合水槽12と水抜出口13がな く、かつダクト5は、冷却ジャケット16および冷却水配管17がなく、かつ仕 切板15は冷却水流路18がない点で異なっている。 図6において、ボイラ1から発生した硫黄酸化物を700rpm、窒素酸化物 を150ppm含む排ガス1,500m3N/hを熱交換器2で150℃まで冷 却し、水スプレー式冷却塔3で60℃まで冷却した後、反応器4に導く。一方、 アンモニア供給設備9から供給されたアンモニア2.1m3N/hを空気8.0 m3N/hとラインミキサ10で混合し、その混合ガスと工業用水13kg/hを 二流体ノズル11の気液混合室で混合して、反応器4入口で噴霧注入し、電子加 速器8から電子ビームを10kGy照射した。排ガスは反応器4の出口で65℃ となり、反応器4の下流のダクト5を通して電気集塵機6に導かれ、副生物が捕 集された後、誘引ファン7で昇圧されて大気に放出された。誘引ファン7の出口 での硫黄酸化物濃度は35ppm、窒素酸化物濃度は20ppm、ダスト濃度は 5mg/m3Nであった。 反応器4は図6に示すような遮蔽壁14内に納められ、反応器4の下流に延び ているダクト5の内部で、遮蔽壁14の開口通路となっている部分には、複数の 折曲部を有した仕切板15が設置され、遮蔽壁14及び開口部の外部でのX線の 強度は0.1μSV/h以下となった。 反応器4内の排ガスの流速は0.1m/sであり、ダクト5での排ガスの流速 は、仕切板15が設置されていない箇所では10m/s、仕切板15が設置され ている箇所では15m/sであった。 120時間の運転をしたところ、ダクト5の内面及び仕切板15の表面への副 生物の付着のため圧力損失が増大し、その結果誘引ファン7が運転できなくなっ たので運転を停止した。その後、ダクト5の内面及び仕切板15の表面に付着・ 堆積した副生物量を測定したところ、100kgであった。 上述の説明から明らかなように、本発明は次の利点を有する。 硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスに、アンモニアを添加するととも に電子ビームを照射することによって、硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を除去 するガス処理プロセスにおいて、反応器から副生物捕集装置までの装置及び/又 はダクトを、反応により生成する硫安及び/又は硝安を主成分とする副生物によ る閉塞から防止することができ、その結果、ガス処理プロセスの安定操業を可能 にした。 本発明の好ましい実施態様を示し、詳細に説明したが、種々の変更及び改変が 本発明の範囲から逸脱することなくなし得る。 産業上の利用の可能性 本発明は、石炭や石油等の種々の燃料の燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物及 び/又は窒素酸化物をガス中から高効率で除去することができる排ガス処理設備 に好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスに反応器内でアンモニアを添加 し、前記反応器内で前記ガスに電子ビームを照射することによって硫黄酸化物及 び/窒素酸化物を除去し、前記反応器内の反応によって生成された副生物を捕集 装置によって捕集し、前記反応器から前記捕集装置に延びるガス接触部の少なく とも一部をガスの水露点以下に冷却することを特徴とする電子ビームの照射によ るガス処理方法。 2.前記電子ビームの照射前又は照射後に前記ガス接触部で発生した結露水をガ ス中に噴霧することを特徴とする請求項1記載の方法。 3.硫黄酸化物及び/又は窒素酸化物を含むガスを供給する反応器と、前記反応 器中のガスにアンモニアを供給する供給装置と、前記反応器内で前記ガスに電子 ビームを照射する電子加速器と、前記反応によって生成された副生物を捕集する 捕集装置と、前記反応器から前記捕集装置まで延びかつ前記ガスが通過するダク トと、前記反応器から前記捕集装置に延びているガス接触部の少なくとも一部を ガスの水露点以下に冷却する冷却構造とを備えたことを特徴とする電子ビームの 照射によるガス処理装置。 4.前記ガス接触部は前記ダクトの内面からなることを特徴とする請求項3記載 の装置。 5.前記ダクト内に配設される複数の間隔を置いた仕切板又は隔壁を備え、前記 ガス接触部は前記仕切板又は隔壁の外面からなることを特徴とする請求項3記載 の装置。 6.前記冷却構造は前記ダクトに設けられた冷却ジャケットからなることを特徴 とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の装置。 7.前記冷却構造は前記ダクトに設けられた冷却水配管からなることを特徴とす る請求項3乃至5のいずれか1項に記載の装置。 8.前記冷却構造は前記反応器、前記ダクト、及び前記仕切板又は隔壁の少なく とも1つに設けられた冷却水流路からなることを特徴とする請求項3乃至5のい ずれか1項に記載の装置。 9.前記ダクトは複数の分割ダクトを備え、前記冷却構造は前記分割ダクトに設 けられた冷却ジャケットからなることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1 項に記載の装置。 10.前記供給装置は、前記ガス接触部で凝縮した結露水を前記反応器中に噴霧 するように前記反応器の上流領域、中央領域及び下流領域のいずれかに配置され ていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の装置。
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