JP2000512683A - α―オレフィン接着剤組成物 - Google Patents

α―オレフィン接着剤組成物

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JP2000512683A JP10502895A JP50289598A JP2000512683A JP 2000512683 A JP2000512683 A JP 2000512683A JP 10502895 A JP10502895 A JP 10502895A JP 50289598 A JP50289598 A JP 50289598A JP 2000512683 A JP2000512683 A JP 2000512683A
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エー. ブラウン,キャサリン
ジー. スチュワート,エドワード
ジェイ. スワンソン,ピネロープ
エス. クリストファー,スーザン
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 接着剤組成物が、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有する、および2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、0.01より大きい平均分岐点数を有する、のうちの1つを含有したポリマまたはコポリマを含む。ただし、該接着剤は、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、および重合グルーから成る群より選ばれる。場合により、ポリマを架橋することができる。本発明の製品としては、接着テープ、ラベル、および本発明の重合性組成物のコーティングを有する被着体が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】 α-オレフィン接着剤組成物発明の分野 本発明は、重合されたα-オレフィン炭化水素モノマを含んでなる接着剤組成 物、および該接着剤を調製および適用するための方法に関する。重合用触媒とし ては、第VIII族金属(CAS版の周期表)、好ましくはPdまたはNi、の有 機金属錯体が挙げられる。発明の背景 1つ以上の様々なポリマを含んでなるポリマ接着剤は周知である。このような 接着剤は種々の方法で被着体に適用されるが、共通の特徴としてはポリマが被着 体表面を湿潤させることである。この場合、ポリマ接着剤は、外界温度において わずかな圧力を加えて表面を湿潤させるように配合可能であり、感圧接着剤とし て分類することができる。このほか、ポリマ接着剤は、高温で表面を湿潤させる ように配合することも可能であり、この場合、接着剤は、被着体表面と接触して いる間に接着剤に熱および/または圧力を加えることによってホットメルト材料 として適用されるかまたはラミネートフィルムとして適用される。更に他の適用 方法において、モノマまたは低分子量硬化性オリゴマを含んでなる接着剤を被着 体に適用して所定の位置で硬化させることも可能である。接着剤材料についての 一般的な説明は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,Vol.1 ,“Adhesive Compositions,”p.547-577,Wiley-Interscience Publishers(Ne w York,1988)中に見出すことができる。また、この文献中には、感圧接着剤に ついての一般的な説明もある (Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,Vol.13,"Pressure-Sen sitive Adhesives,"p.345-368,Wiley-Interscience Publishers(New York,19 88))。 接着剤ポリマは、ポリマのガラス転移温度、熱安定性、ならびに特定の表面に 対する湿潤および接着能力など、様々な性質が得られるように選択される。特定 の用途に対しては、感湿性、腐食性もしくは耐食性、比誘電率、不純物の存在、 色、臭い、毒性、加工性など、他の性質が重要な場合もある。α-オレフィンモ ノマのポリマを含んでなる接着剤は、低エネルギー表面に対する接着に対して、 ならびに低い感湿性、低い腐食性、良好な耐食性、低い比誘電率、低いコスト、 および低い毒性が望ましいかまたは必要である用途において、特に望まれる。 熱可塑性ホットメルト接着剤中でのα-オレフィンのオリゴマの使用について は、米国特許第5,512,625号に開示されている。エチレンと線状α-オレフィンと のコポリマは、PCT特許出願第WO93/12151号に記載されている。チーグラー -ナッタ触媒を用いて不活性条件下で調製されたポリマを含んでなる放射線硬化 性(架橋性)ポリオレフィン感圧接着剤は、米国特許第5,112,882号に開示されて いる。α-オレフィンモノマとチーグラー-ナッタ触媒またはメタロセン触媒とを 含んでなるポリマ接着剤は、使用中に重合が起こるものであるが、こうした接着 剤は報告されていない。なぜなら、これらの重合触媒は酸素および湿分に敏感で あり、特別な取り扱いが必要となるためである。発明の概要 簡潔に述べると、本発明は、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位、ただし、 ポリマは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均 分岐点数を有する、および2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、 α-オレフィン1単位あたり0.01より大きい、好ましくは0.05より大きい、最も 好ましくは0.10より大きい平均分岐点数を有する、のうちの1つを含有したポリ マを含んでなる接着剤組成物を提示する。本発明は、α-オレフィンモノマと、 第VIII族金属、好ましくはPdまたはNi、より好ましくはPd、を含む有 効量の有機金属重合触媒と、を含有した重合性組成物の重合生成物を含んでなる 接着剤組成物を提示する。好ましくは、ポリマのMwは5,000より大きく、より好 ましくは90,000より大きく、最も好ましくは100,000より大きい。 もう 1つの態様において、本発明は、上述の接着剤組成物を少なくとも1つ の被着体表面に適用するステップを含む方法を提供する。 より詳細には、本発明は、α-オレフィンモノマと、第VIII族金属、好ま しくはPdまたはNi、より好ましくはPd、を含む有効量の有機金属重合触媒 と、を含有した重合性組成物の重合生成物を含んでなる接着剤組成物を用いて材 料を接着する方法を提供する。好ましくは、ポリマのMwは5,000より大きく、よ り好ましくは90,000より大きく、最も好ましくは100,000より大きい。 更なる態様において、本発明は、少なくとも1つのC5以上のα-オレフィンモ ノマと、第VIII族金属、好ましくはPd、を含む有効量の有機金属触媒と、 を含有した重合性組成物を含んでなる接着剤を提示する。 更にもう1つの態様において、本発明は、5つ以上の炭素原子(C5以上)を有 する少なくとも 1つのα-オレフィンモノマと、第VIII族金属、好ましく はPd、を含む有効量の有機金属触媒と、を含有した重合性組成物を用いて材料 を接着する方法を提示する。 いくつかの実施態様において、本発明は、架橋されたα-オレフィンポリマを 含んでなる接着剤を提供する。1実施態様において、ポリマへの高エネルギー照 射、好ましくは電子ビーム照射、を用いた方法を使用する。もう1つの実施態様 において、紫外線(UV)照射を用いた方法を使用するが、好ましくは更にUV- 活性化架橋剤の添加を行う。更にもう1つの実施態様において、熱架橋を含む方 法を使用するが、好ましくは更に熱活性化架橋剤の添加を行う。 他の実施態様において、1)α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数 を有するポリマが得られるようにC3以上の単位が導入された、複数のC3以上の α-オレフィン単位を含有したα-オレフィンポリマ、および2)α-オレフィン1 単位あたり0.01より大きい、好ましくは0.05より大きい、最も好ましくは0.10よ り大きい平均分岐点数を有する、複数のC2α-オレフィン単位を含有したポリマ 、から選ばれた2つ以上のポリマの混合物を含んでなる接着剤が、本発明の範囲 内にある。好ましくは、それぞれのポリマに対して、ポリマのMwは5,000より大 きく、より好ましくは90,000より大きく、最も好ましくは100,000より大きい。 2つ以上のα-オレフィンモノマから、または少なくとも1つのα-オレフィンモ ノマと1つ以上の非α-オレフィンモノマとから、製造されるコポリマを含んで なる接着剤もまた、本発明の範囲内にある。 本発明において、 「α-オレフィン」および「α-オレフィン炭化水素」は等価であり、1-位に二 重結合を含む炭化水素、より詳細には、エチレン、または非環式もしくは環式で あってもよいが好ましくは非環式α-オレフィンである3つ以上の炭素原子を含 む1-オレフィンを意味し、Cxという表記はx個の炭素原子を含むα-オレフィン を指すものとし、 「α-オレフィンポリマ」とは、末端基を考慮せずに各モノマ単位と他のモノ マ単位とを結ぶ結合を平均で2つ含有する少なくとも1つのα-オレフィンモノ マから形成されたポリマを意味し、 「分岐点」とは、3つの他の炭素原子に結合したポリマ骨格鎖中のC単位を意 味し、例えば、 は、それぞれ1つおよび2つの分岐点をもつ単位を表しており、 「立体的嵩高さ」とは、金属上の非重合部位への接近を物理的に妨害するのに 十分なサイズおよび十分な配位子中の位置を意味し、 「α-オレフィン単位」とは、単一のα-オレフィン分子から重合により誘導さ れたポリマ中の炭素原子の基を意味し、 「高重合体」とは、重量平均分子量(Mw)が90,000より大きい、好ましくは1 00,000より大きいポリマを意味し、 「ポリ」とは、2つ以上を意味し、 「有機金属触媒」とは、第VIII族金属、好ましくはPdおよびNiのうち の1つと、ポリマの形成を可能にするのに十分な立体的嵩高さを有する二座配位 子と、金属-R結合(ただし、Rは、H、ヒドロカルビル基、または各基とも20個 までの炭素原子を有する少なくとも1つのアルキル基、ハロアルキル基、もしく はアリール基で置換されたヒドロカルビル基である)と、を含んでなる触媒を意 味し、 「重合性組成物」とは、α-オレフィンモノマと、有効量の第VIII族有機 金属触媒と、場合に応じて空気および水のうちの少なくとも1つと、を含んでな る混合物を意味し、 「重合生成物」とは、重合性組成物を重合させることによって製 造されたα-オレフィンポリマを意味するが、場合により、元素の金属としてま たは有機金属化合物として0〜3重量パーセントの金属残留物を含有し、 「基」とは、置換可能な化学種、または所望の生成物に対して妨害とならない 慣用の置換基で置換されてもよい化学種を意味し、 「Me」とは、メチル(CH3-)を意味し、 「Et」とは、エチル(CH3-CH2-)を意味し、 「Bu」とは、ブチルを意味し、「t-Bu」とは、第三級ブチルを意味し、 「i-Pr」とは、イソプロピルを意味し、 「ゲル化率」とは、特に架橋後にトルエンなどの適切な溶剤に不溶であるポリ マの割合を意味する。 驚くべきことに、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位を含むα-オレフィン ポリマ、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数 を有する、および2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレ フィン1単位あたり0.01より大きい、好ましくは0.05より大きい、最も好ましく は0.10より大きい平均分岐点数を有する、のうちの1つを含有したポリマを含ん でなる接着剤組成物は、接着剤として有用であり、複数のC3以上のα-オレフィ ン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり約1の平均分岐点数を 有する、もしくは複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフ ィン1単位あたり0.01未満の平均分岐点数を有する、を含有したα-オレフィン ポリマなど、異なる分岐パターンを有する他のα-オレフィンポリマを含んでな る接着剤と比較した場合、異なる優れた性質を示す。本発明の接着剤には、α- オレフィンモノマと、有効量の第VIII族有機金属触媒、好ましくはPdまた はNi、より好ましくはPdと、を含む混 合物の重合生成物であるポリマが含まれる。市販のα-オレフィンポリマなどの 周知のα-オレフィンポリマは、典型的には、周知の合成方法(例えば、チーグ ラー-ナッタ触媒またはメタロセン触媒を使用する方法)を用いて調製されるが、 たとえ同じα-オレフィンモノマから調製された場合であっても、特に分岐に関 して、本発明に有用なポリマと識別可能な構造上の特徴を有するとともに、特に 結晶化度に関して、本発明に有用なポリマと識別可能な物理的性質を有する。更 に驚くべきことに、本発明の硬化性接着剤の重合は、空気および/または水の存 在下において接着剤の製造に有用な速度で進行する。発明の好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位を含むα-オレフィンポリマ 、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有す る、および2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィン 1単位あたり0.01より大きい、好ましくは0.05より大きい、最も好ましくは0.10 より大きい平均分岐点数を有する、のうちの1つを含有したポリマを含んでなる 接着剤組成物を提示する。接着剤には、C5以上のα-オレフィンモノマと、有効 量の第VIII族有機金属触媒、好ましくはPdまたはNiとを含有した重合性 組成物の重合生成物が含まれる。好ましくは、ポリマのMwは5,000より大きく、 より好ましくは90,000より大きく、最も好ましくは100,000より大きい。本発明 はまた、少なくとも1つのα-オレフィンモノマと、第VIII族金属、好まし くはPdを含む有効量の有機金属触媒とを含有した重合性組成物を含んでなる接 着剤を提示する。 本発明に有用なα-オレフィン炭化水素モノマとしては、置換お よび無置換の非環状、分枝状、および環状α-オレフィンが含まれるが、ただし 、オレフィン上の置換基は重合プロセスを妨害しないものとする。好ましいα- オレフィンモノマは、2〜約30個の炭素原子を含有することができ、エチレン、 プロペン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デ セン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイ コセンなどの非環状α-オレフィン、およびシクロペンテンなどの環状α-オレフ ィン、ならびにこれらの混合物を包含する。最も好ましくは、α-オレフィンモ ノマとしては、プロペン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、および約C20ま での他のα-オレフィンが挙げられる。重合性組成物を含んでなる接着剤などの いくつかの実施態様において、液体モノマが好ましく、より高い沸点のα-オレ フィン、例えば、1-ペンテンおよびシクロペンテンから約1-オクタデセンまでが 特に好ましい。 1つ以上のモノマが本発明のポリマおよび重合性組成物に使用可能であるが、 2つ以上の異なるモノマのコポリマは本発明の範囲内にある。コポリマは、重合 の速度論およびプロセスにもよるが、ランダムであっても塊状(ブロックコポリ マ)であってもよい。有用なコモノマとしては、任意の割合で存在してもよい他 のα-オレフィン炭化水素が挙げられる。α-オレフィン炭化水素でない他の有用 なコモノマとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アクリ ル酸、メタクリル酸、およびこれらの酸の塩が挙げられる。非α-オレフィンコ モノマは、好ましくは全ポリマ組成物の10モルパーセント以下、最も好ましくは 多くても5モルパーセントで存在する。 有機金属触媒は、本発明の接着剤組成物中で使用されるポリマを調製するのに 有用であるとともに、材料を接着する方法で使用され る重合性組成物中に存在するモノマを重合させるのに有用である。これらの目的 に有用な有機金属触媒には、周期表第VIII族の金属と、ポリマの生成を可能 にするのに十分な立体的嵩高さを提供する配位子と、金属‐R結合(ただし、R は、H、ヒドロカルビル基、またはアルキル基、ハロアルキル基、もしくはアリ ール基のうちの少なくとも 1つで置換されたヒドロカルビル基である)と、が 含まれる。周期表第VIII族金属としては、Fe、Ru、Os、Co、Rh、 Ir、Ni、Pd、およびPtが挙げられるが、好ましい金属は、Co、Ni、 およびPdである。NiおよびPdは特に好ましく、Pdは最も好ましい。配位 子(L)は、金属原子に配位した場合に金属原子上の特定の配位部位への接近を立 体的に妨害するのに十分なサイズとなるように選択される。具体例としては、A rN=C(R1)C(R1)=NArが挙げられるが、ただし、式中、Arは2,6-C6 3(R3)2であり、各R1は独立してHもしくはメチルであってもよく、または2 つのR1が一緒になって1,8-ナフタレンジイルであってもよく、各R3は独立して メチル、エチル、イソプロピル、もしくはtert-ブチルであってもよい。理論に より拘束することを望むものではないが、特定の部位を塞ぐと、あまりにも早く 重合が停止して結果としてより低いポリマ分子量を生じる金属からのポリマ鎖の 排除を引き起こすプロセスを低減または除去しうるものと考えられる。従って、 配位子の立体的嵩高さによって高重合体の形成が可能となる。 好ましい触媒には、キレート化する配位子が含まれる。キレート化とは、配位 子分子が、中心金属原子との配位結合を形成可能な2つ以上の原子または原子団 を含有することを意味する。好ましい原子または原子団は、好ましくは窒素を含 有した、より好ましくはイミン 基を含有した二電子供与体である。置換された基または置換されていない基を窒 素上に有するイミン基が好ましく、より好ましくはこのような基は多置換された アリール基であり、最も好ましくは2,6-二置換アリールである。アリール環上の 置換基としては、アルキル、ハロアルキル、およびアリール、好ましくはアルキ ル、より好ましくはメチルまたはイソプロピル、最も好ましくはイソプロピルが 挙げられる。触媒にはまた、好ましくはHまたはメチル、最も好ましくはメチル である以下に規定の原子または基Rが含まれる。 接着剤組成物用のポリマの調製に有用な有機金属触媒、および本発明の方法に 有用な重合性組成物中の有用な有機金属触媒は、一成分であっても二成分であっ てもよい。一成分触媒は、ポリマの生成を可能にするのに十分な立体的嵩高さを 有する多座配位子と錯化した第VIII族金属と、B(C65)4 -、PF6 -、Sb F6 -、AsF6 -、BF4 -、B{3,5.C63(CF3)34 -、(RfSO2)2CH-、(Rf SO2)3-、(RfSO2)2-、およびRfSO3 -(ただし、Rfは以下に規定さ れた通りである)から成る群より選ばれたアニオンとの有機金属塩であるが、こ の触媒は、モノマに添加されると直ちにポリマの形成を開始させることができる ため、活性な重合触媒を発生するために追加の試薬または更なる反応は必要でな い。このような触媒は、特定の合成手順および合成方法において、特に、重合の 開始直前に触媒を反応混合物に添加することが望まれる場合に有利である。例え ば、このような触媒は、ポリマを調製するために使用されるバッチ反応に利用で きるか、または重合性組成物を被着体表面に適用する直前にモノマへ効果的に添 加することができる。一成分触媒は単離可能であり、本質的に純粋な化合物であ る。一成分触媒は、好ましくはカチオン錯体であり、更に非配位性の対イオンを 含む。 一成分の第VIII族金属錯体の調製については、欧州特許出願第454,231号 およびJohnsonらの報告(J.Am.Chem.Soc.,1995,117,6414.6415および補足 資料)に記載されているが、この場合、これらの触媒は不活性雰囲気中で有用で あると開示された。これらの触媒は、式 LM-R+ 〔式中、Mは第VIII族金属であり、Lは、第VIII族金属を安定化させる 先に規定の1つもしくは複数の二電子供与体配位子であり、Rは、H、ヒドロカ ルビル基、または置換基がアルキル(1〜10個の炭素原子)、アリール(5〜20個の 炭素原子)、もしくはハロゲン置換アルキルであってもよい置換ヒドロカルビル 基である〕 で表されるカチオン部分を有する錯体として特徴付けられた。欧州特許出願第45 4,231号では、Mの例としてコバルトが提示され、置換されたテトラフェニルボ レートアニオンが対イオンとして記載されている。(CF3)置換基を有するテト ラアリールボレートが好ましいと言われており、例としてB{3,5-C63(CF3)2 }4 -が挙げられている。文献中では、好ましいカチオン部分が、式 (L1)2M-R+ 〔式中、2つのL1基は化学結合を介して連結され、各L1は先に規定の二電子供 与体配位子であり、MおよびRは先に規定した通りである〕 を有する。 Johnsonら(J.Am.Chem.Soc.,1995,117,6414-6415)は、ポリマの形成を可 能にするのに十分な立体的嵩高さを提供するように選ばれた配位子基と錯化され たニッケルまたはパラジウムを含んで なる触媒を提示している。特に、オレフィン重合用の好ましいPd(II)型また はNi(II)型触媒は、一般式 〔式中、MはPdまたはNiであり、Arは2,6-C63(R3)2 (ただし、R3は イソプロピルまたはメチルである)であり、各R1は独立してHもしくはメチルで あるか、または2つのR1は一緒になって1,8-ナフタレン-ジイルである〕 で表されるカチオン金属メチル錯体である。有用な触媒として、 が記載されている。 また、式 〔式中、R2は-CH3、t-ブチル、または-CH2(CF2)6CF3であってもよい〕 で表される化合物も有用であり、Johnsonらの報告(J.Am.Chem.Soc.,1996,1 18 ,267-268および補足資料)によると不活性雰囲気中で有効である。 このほかの対イオンにより、改良された触媒を提供することもできる。好まし い対イオンの1つはB(C65)4 -であり、これはB(3,5-C63(CF3)2)4 -より も安全に調製され、Boulder Scientific Company(コロラド州Mead)から市販 されており、ポリマの分子量の制御がより良好に行われる。対イオンB(C65)4 - は、材料を接着する本発明の方法で使用される重合性組成物に特に好ましい。 また、一成分触媒を用いて本発明の接着剤組成物に有用なポリマを調製する場合 、特に、水性相の存在下で重合反応を行う場合にも好ましい。本発明の触媒のア ニオン部分として有用な他のアニオンは、式(Ia)〜(Id) 〔式中、各Rfは独立して、高フッ素化もしくは過フッ素化アルキル基またはフ ッ素化アリール基から成る群より選ばれる〕 で表されるフッ素化(高フッ素化および過フッ素化を含む)されたアルキルスル ホニルまたはアリールスルホニル含有化合物として一般に分類することが可能で ある。また、式Ia、Ib、およびIcは、任意の2つのRf基の組合せが連結 して架橋を形成する場合、環状であってもよい。 Rfアルキル鎖には1〜20個の炭素原子が含まれていてもよいが、1〜12個の炭 素原子が好ましい。Rfアルキル鎖は、線状、分枝状、または環状であってもよ いが、好ましくは線状である。二価の非ペルオキシ酸素、三価の窒素、もしくは 六価の硫黄などのヘテロ原子または基が骨格鎖中に組込まれてもよい。Rfが環 状構造であるかまたは環状構造を含有する場合、このような構造は、好ましくは 5または6個の環構成原子を有し、このうちの1または2個はヘテロ原子であっ てもよい。また、アルキル基Rfには、エチレン系不飽和または他の炭素-炭素不 飽和が含まれず、例えば、アルキル基Rfは、飽和の脂肪族基、環状脂肪族基、 またはヘテロ環基である。「高フッ素化」とは、鎖上のフッ素化の程度が、過フ ッ素化鎖と類似の性質を有する鎖を提供するのに十分であることを意味する。よ り詳細には、高フッ素化アルキル基は、鎖上の全水素原子数のうちの半分を超え る部分がフッ素原子で置換されているであろう。水素原子が鎖上に残存していて もよいが、すべての水素原子をフッ素で置換してペルフルオロアルキル基を形成 することが好ましく、更に、 フッ素で置換された少なくとも半分の水素原子を除くフッ素で置換されない任意 の水素原子を、臭素および/または塩素で置換することが好ましい。アルキル基 上の水素は3つのうちの少なくとも2つがフッ素で置換されていることがより好 ましく、4つのうちの少なくとも3つの水素原子がフッ素で置換されていること が更により好ましく、すべての水素原子がフッ素で置換されて過フッ素化アルキ ル基を形成することが最も好ましい。 式Ia〜Idで表されるフッ素化アリール基には、6〜22個の環炭素原子、好 ましくは6個の環炭素原子が含まれていてもよいが、各アリール基の環炭素原子 のうちの少なくとも 1個、好ましくは少なくとも2個は、フッ素原子、または 高フッ素化アルキル基、または例えばCF3などの先に記載の過フッ素化アルキ ル基で置換されているものとする。 本発明を実施するうえで有用なアニオンとしては、例えば、次のものが挙げら れる: 〔ただし、環中のFは、環炭素原子が過フッ素化されていることを意味する〕な ど。より好ましいアニオンは、式IbおよびIc〔式中、Rfは1〜4個の炭素原 子を有するペルフルオロアルキル基である〕で表されるものである。 このタイプのアニオンおよび代表的な合成については、例えば、米国特許第4, 505,997号、同第5,021,308号、同第4,387,222号、同第5,072,040号、同第5,162, 177号、および同第5,273,840号、ならびにTurowsky and Seppelt,Inorg.Chem. ,1988,27,2135-2137に記載されている。{C(SO2CF3)3}-、{N(SO2CF3 )2}-、および{N(SO225)2}-が好ましく、{N(SO2CF3)2}-および{N( SO225)2}-が特に好ましい。このような対イオンは、特定の金属および配 位子と併用する場合、または特定のプロセスにおいて好ましいことがある。他の 有用なフッ素化された非配位性の対イオンとしては、PF6 -、SbF6 -、AsF6 - 、およびBF4 -.が挙げられる。 一成分触媒の調製において、ジエチルエーテルが有用なこともあるが、この化 合物には極端な引火性および爆発性の過酸化物を形成する傾向があり、保存およ び取り扱いに危険が伴う可能性があるため好ましくない。このほかの有用なエー テルとしては、1つのエーテル型酸素原子を含有する有機化合物があり、テトラ ヒドロフランおよびメチルt-ブチルエーテルが含まれる。メチルt-ブチルエーテ ルは特に好ましい。 本発明を実施するうえで有用な好ましい触媒組成物は、式 で表すことができるが、 式中、ArおよびR1は先に規定した通りであり、エーテルは、テトラヒドロ フラン、ジエチルエーテル、またはメチルt-ブチルエーテルであってもよく、 Qは、B(C65)4、式(Ia)〜(Id)で示されるアニオン、PF6、SbF6 、AsF6、およびBF4から選択することができる。特に好ましいのは、エーテ ルがメチルt-ブチルエーテルでありかつQがB(C65)4および式Ia〜Idで 示されるアニオンから選ばれる化合物である。 好ましい一成分触媒としては、例えば、次のものが挙げられる: 二成分触媒には、2つの試薬、すなわち、中性有機金属化合物と助触媒塩とが 含まれており、場合によりモノマの存在下で混合すると反応して活性触媒を生成 する。モノマと有機金属化合物との部分的な混合が望まれる場合(良好な溶解ま たは懸濁が行えるように)、更に、例えば、第2の試薬を添加するときなど、後 で重合を開始 することが望まれる場合のポリマの合成には、二成分触媒が特に有利である。重 合の始まる時間が制御可能であることから得られるプロセス上の利点は重要であ る。二成分触媒は、単離できない活性触媒化合物のin situ生成を可能にするこ ともあり、更に、一成分触媒を単離するための時間と費用をかけることが許され ない場合にも好ましいことがある。二成分触媒は、重合性接着剤組成物中で特に 有効に使用できる。具体的に述べると、重合性組成物には、2つの独立した部分 、すなわち、中性有機金属化合物を含有するA部分と助触媒塩を含有するB部分 とが含まれていてもよい。α-オレフィンモノマは、A部分およびB部分のうち の一方または両方に存在してもよい。A部分とB部分とを混合すると、活性触媒 を含有する重合性組成物が生成するが、このときに、この生成物を被着体表面に 適用することができる。もう1つの方法において、A部分を一方の被着体の表面 に適用し、B部分を他方の被着体の表面に適用して、2つの被着体を接触させる ことにより混合を行う。混合の順序および手段の変更については、当業者には自 明である。このような潜伏重合性組成物は、ニパッケージキットとして供給可能 である。 二成分触媒には、好ましくは、先に規定した1種または複数種の配位子と、H 、ヒドロカルビル基、または置換ヒドロカルビル基であるR部分と、ハロゲン原 子(好ましくは塩素)とを含有した中性有機金属PdまたはNi化合物、ならびに 助触媒が含まれる。好ましい中性化合物は、一般式 {ArN=C(R1)C(R1)=NAr}M(R)X 〔式中、Ar、R、およびR1は先に規定した通りであり、Xはハロゲン原子、 好ましくは塩素または臭素、最も好ましくは塩素を表す〕で表される。 好ましい中性化合物としては、例えば、次のものが挙げられる: (2,6-ジメチルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジメチルフェニル)Pd (Me)Cl、 (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピル フェニル)Pd(Me)Cl、 (2,6-ジメチルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジメチルフェニル)Pd(M e)Cl、 (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジイソプロピルフェ ニル)Pd(Me)Cl、 (2,6-ジメチルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6.ジメチル フェニル)Pd(Me)Cl、ただし、1,2-アセナフチレン-ジイルは次式で表され る (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6.ジ イソプロピルフェニル)Pd(Me)Cl、 (2,6-ジメチルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジメチルフェニル)Ni (Me)Cl、 (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピル フェニル)Ni(Me)Cl、 (2,6-ジメチルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジメチルフェニル)Ni(M e)Cl、 (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジイソプロピルフェ ニル)Ni(Me)Cl、 (2,6-ジメチルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6-ジメチルフ ェニル)Ni(Me)Cl、および (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6-ジイ ソブロピルフェニル)Ni(Me)Cl。 特に好ましい中性化合物としては、 (2,6-ジメチルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジメチルフェニル)Pd (Me)Clおよび (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピルフ ェニル)Pd(Me)Cl.が挙げられる。 有用な助触媒塩は、一般式 A+- で表される。式中、Aは、銀、タリウム、および周期表第IA族の 金属から選ばれ、Qは、B(3,5-C63(CF3)2)4、B(C65)4、式Ia〜Id 、PF6、SbF6、AsF6、およびBF4、ならびにこれらの溶媒和物および水 和物から選ばれる。いくつかの用途に対しては銀塩が好ましく、これはAg{B( C65)4}(アレーン)pおよびAg{B(C63(CF3)2)4}(アレーン)pで表される 。式中、アレーンは、それぞれ12個までの炭素原子を有する6個までのアルキル 基またはアリール基で置換されていてもよい6〜18個の炭素原子を有する芳香族 炭化水素基であってもよいが、好ましくは、アレーンは、ベンゼン、トルエン、 オルト-、メタ-、またはパラ-キシレン、およびメシチレンであってもよく、p は整数1、2、または3であってもよい。しかしながら、いくつかの用途では、よ り安価なアルカリ金属塩(周期表第1A族)が好ましい。特定の反応条件下では、 特定の対イオンが好ましい場合もある。例えば、第2の水性相を含んでなる二液 系では、B(C65)4が好ましい。 好ましい助触媒塩としては、次のものが挙げられる: 触媒と助触媒との更に他の組合せを利用して本発明の接着剤組成物に有用なポ リマを調製することもできる。 一成分Ni触媒としては、例えば、次のものが挙げられる: {(2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピルフェニル)N i(Me)(Et2O)}+ {B(C65)4}-、 {(2,6-ジメチルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジメチルフェニル)Ni(M e)(Et2O)}+ {B(C65)4}-、 {(2,6-ジイソプロピルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6- ジイソプロピルフェニル)Ni(Me)(Et2O)}+{B(C65)4}-、ただし、アセ ナフチレン-ジイルは上記の通りである、 {(2,6.ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピル フェニル)Ni(Me)(Et2O)}+ {B(3,5-C63(CF3)2)4}-、 {(2,6-ジメチルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジメチルフェニル)Ni(M e)(Et2O)}+ {B(3,5-C63(CF3)2)4}-、および {(2,6-ジイソプロピルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6. ジイソプロピルフェニル)Ni(Me)(Et2O)}+{B(3,5-C63(CF3)2)4}-。 in situで生成させるNi触媒が有用なこともある。好ましいものとしては、ア ルキル基を含有するアルミニウム活性化剤と併用されるNi化合物が挙げられる 。 Ni化合物の例は次の通りである: (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)C(Me)=N(2,6-ジイソプロピル フェニル)NiBr2、 (2,6-ジメチルフェニル)N=C(H)C(H)=N(2,6-ジメチルフェニル)NiBr2 、および (2,6-ジイソプロピルフェニル)N=(1,2-アセナフチレン-ジイル)=N(2,6- ジイソプロピルフェニル)NiBr2。 有用なアルミニウム活性化剤としては、メチルアルミノキサン(MAO)およびE t2AlClが挙げられる。 PdおよびNi触媒は、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位、ただし、ポリ マは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有する、および2)複 数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり0.0 1より大きい、好ましくは0.05より大きい、最も好ましくは0.10より大きい平均 分岐点数を 有する、のうちの1つを含有したポリマの調製に有用な場合もある。これらのポ リマは、不活性条件下などの様々な条件下で、接着剤組成物中に組込む前に調製 してもよい。Pd触媒は、より多岐にわたる重合プロセス条件に耐えられるため 、ポリマを合成するうえで好ましいこともある。 一成分および二成分Pd触媒は、特に、重合性組成物が周囲大気(酸素および 様々な量の湿分を含む)中で適用される場合、重合性組成物を含んでなる接着剤 に好適である。 PdまたはNi触媒を用いて調製されるポリマは、合成されたままの状態でま たは追加の処理ステップを施した後で、粉末、微小球、ペレット、ブロック、ま たは溶液など、接着剤組成物の調製時におけるポリマの取扱いに有用な形態とみ なしうる様々な形態で存在させることが可能である。 一成分および二成分触媒は、ポリマ調製物および重合性組成物中に、全組成物 の0.0001〜約20重量パーセント、好ましくは0.001〜5重量パーセント、最も好ま しくは0.01〜2重量パーセントの量で存在可能である。重合生成物には、金属含 有残留物が、元素の金属としてまたは無機もしくは有機金属化合物として0〜3重 量パーセントの金属量で含まれていてもよい。重合生成物中の後周期金属ポリオ レフィンから金属残留物を除去するために追加処理を施してもよい。本発明を実 施するうえで場合により有用な補助剤としては、塩化メチレンなどの溶剤が挙げ られる。 目的の重合プロセスを妨害しないかまたは得られた接着剤の化学的および物理 的性質に悪影響を及ぼさないかぎり、当該技術分野で周知の添加剤、補助剤、お よび充填剤を本発明の重合性組成物に添加することができる。添加剤、補助剤、 および充填剤としては、ガラスもしくはセラミックの微小球またはマイクロバブ ル、顔料、染 料、あるいは他のポリマが挙げられるが、これらに限定されるものではない。補 助剤は、組成物中に、0.1〜90重量パーセントの量で存在してもよい。これらと 同じ補助剤が、本発明の接着剤組成物中に存在していてもよい。重合前に補助剤 をモノマに添加するのが有利なこともある。また、既に生成したポリマ中に混合 することによって、重合に悪影響を及ぼす恐れのあるものも含めてより広範にわ たる補助剤を本発明の接着剤組成物中に組込むことができる。 粘着付与樹脂、可塑剤、ワックス、結晶化促進剤、油などの特に有用な添加剤 を用いて、種々の表面への接着性、種々の条件下における接着性、有用な温度範 囲、可撓性、開放時間、形態などの接着特性に変更を加えてもよい。このような 添加剤としては、例えば、EscorezTM樹脂(テキサス州HoustonのExxon Chemical Co.)、Goodyear製のWingtack ExtraTMなどのWingtackTM樹脂(オハイオ州Akronの Goodyear Tire and Rubber Co.)、Hercules製のPiccolyte S25TM、Foral AXTM、 Piccofyn A135TM、Piccolyte S15TM、およびRegalrez 1126TM(デラウェア州Wilm ingtonのHercules,Inc.)、ならびにArakawa製のArkon P115TMおよびArkon P140TM (二本のArakawa Chemical Industries Ltd.に対応するイリノイ州ChicagoのAr akawa Chemical(USA)Inc.)などの粘着付与剤;Shellflex 371TM(テキサス州Ho ustonのShell Chemical Co.)などの油;ポリエチレンワックスおよびポリプロピ レンワックスなどのワックス、特に、VestowaxTM(ニュージャージー州Piscatawa yの Chemical)、およびEscomerTM(テキサス州HoustonのExxon Chemical Co.)材料、 が挙げられる。多数の樹脂、ワックス、および油が、これらのおよび他の供給業 者から市販されているが、これらの例に限定されるものではない。 比較的酸性の有機化合物、例えば、フェノールやカルボン酸などは、後続の重 合反応に有害な影響を及ぼすことなく本発明の重合性組成物中に存在させること ができる。この場合、ヒンダードフェノールタイプの酸化防止剤(例えば、ニュ ージャージー州HawthorneのCiba-Geigy Corp.から市販されているIrganox 1010T M )を更に含んでなるα-オレフィンモノマの重合性組成物は、本発明の方法に有 用である。本発明を実施するうえで有用なヒンダードフェノールタイプの酸化防 止剤は当業者には周知であり、Jesse Edenbaum,Plastics Additives and Modif iers Handbook ,Van Nostrand Reinhold,New York(1992)pp.193-207に記載 されている。ヒンダードフェノールタイプの酸化防止剤をポリマに添加すること によりポリマの性能およびエージングを改良することが有利である。酸化防止剤 を液体モノマに添加することが特に有利である。モノマ中の方が粘調なポリマ中 よりも混合が容易である。プロセスのより後の段階で酸化防止剤を添加するのは 困難であるかまたは不可能であるため、本発明の方法に有用な重合性組成物に酸 化防止剤を添加することが特に有利である。 また、リンを含有する他の酸化防止剤、例えば、ホスフィンまたはホスフィッ トは、ポリマ中の添加剤として周知である。これらの二次的な酸化防止剤は重合 を停止させるので、重合前にモノマに添加するのは効果的でないが(例えば、重 合性組成物中に添加する場合)、ポリマが既に形成されている場合には接着剤組 成物に効果的に添加することが可能である。チオールなどの硫黄含有化合物もま た、漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)などの強力な酸化剤の場合と同じように重合 を停止させる。 本発明の接着剤組成物に有用なポリマを調製するための重合は、種々の温度で 行うことができる。好ましくは、反応温度は-78〜+35℃、 より好ましくは-40〜25℃、最も好ましくは-10〜+20℃である。水性液媒体中で 行われる反応に対して、約-5℃の最小反応温度が好ましい。約40℃を超える温度 では触媒を失活させる恐れがあり、α-オレフィンモノマの重合は発熱的である ため、うまく温度を制御することが好ましいこともある。反応温度の制御を助け るために第2の水性相を吸熱源として利用することが特に有利な場合がある。 本発明の接着剤組成物として有用なポリマを提供するための重合は、大気圧で 行うことができるが、特に、1つ以上のモノマが気体である場合には大気圧より も高い圧力で行うことができる。しかしながら、加圧反応容器の出費を避けるた めに、液体モノマが好ましいこともある。重合性組成物で材料を接着させる方法 では液体モノマが好ましい。特に好ましいものとしては、約100℃を超える沸点 を有するモノマ、例えば、1-オクテンおよびより高級なα-オレフィンモノマな どが挙げられる。 重合性組成物を用いて材料を接着する方法は、-40〜35℃、好ましくは-20〜25 ℃の温度範囲にわたり実施可能である。重合に伴う発熱により、この方法の実施 時において重合中にいくらか加熱が起こる恐れもあるが、被着体がこの熱の一部 分を吸収して放出するであろう。重合の速度および温度は、触媒の量を変化させ ることによって制御可能であり、触媒の量を少なくすると発熱量が減少し、全体 の温度が低下する。 本発明の方法の重合性組成物中に、および本発明の接着剤組成物に有用なポリ マを製造するために行われる重合反応中に、全組成物の0.001〜99重量パーセン トの範囲で水が存在可能である。モノマまたは場合に応じて使用される有機溶剤 を脱水するための配慮がなされない場合、水が少量存在してしてもよい。好まし くは、供給されたまま空気中で取扱った場合にモノマ中に自然に混入する量で 水が存在する。例えば、水は室温において約480ppmまで1-ヘキセン中に溶解 可能であるが、このような濃度は本発明の範囲内にある。モノマは、温度、個々 のモノマ、外界湿度、保存条件などにもよるが、0.001重量パーセントからモノ マ中への水の最大溶解量まで様々な量の水を含んで供給されることが多い。必要 に応じて使用される溶剤にも同様に様々な量の水が含まれる。酸素は、全組成物 の0.001〜約2重量パーセント以上の量で存在可能である。モノマおよび溶剤に は、温度、個々のモノマまたは溶剤、保存条件などにもよるが、大気からの酸素 が様々な量で含まれる可能性がある。また、酸素は、重合性混合物を取り巻く環 境に含まれる大気中の量で存在可能である。モノマおよび溶剤の脱水および脱酸 素の費用および処理ステップを排除することが有利である。 本発明の接着剤組成物として有用なポリマとしては、複数のC3以上のα-オレ フィン単位を含むα-オレフィンポリマが挙げられるが、ただし、このポリマは 、α-オレフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有するものとする。理論 により拘束することを望むものではないが、すべての構造特性、特に副次的な特 性を決定するためには最先端の分析技術でも不十分であることを認識したうえで 、本発明の触媒を用いて得られるポリマは、本質的に、2つのタイプの繰返し単 位、すなわち、{-CH2-CHR4-}xおよび{-(CH2)n-}y〔式中、nは、ポリマ の製造に使用されるα-オレフィンモノマ中の炭素原子の数であり、R4は、{C H3(CH2)(n-3)-}である〕から成ると考えられる。分枝単位{-CH2-CHR4-} の数は、ポリマ中のモノマ単位の総数よりも小さい。すなわち、xは、0.01〜0. 99、好ましくは0.20〜0.95、より好ましくは0.40〜0.90の値を有し、(x+y)は 、0.90〜1.00の値を有する。ポリマの構造は、重合性組成物中で使用される1種 または複数種のモノマが変わると変化するであろう。例えば、1- オクテン、すなわちn=8、から製造されたポリマは、本質的に、{-CH2-CH( n-ヘキシル)-}xおよび{-(CH2)8-}y〔式中、xは0.45〜0.70の範囲内にあり、 (x+y)は0.90〜0.98の範囲内にある〕から成る構造を有する。もう1つの例に おいて、1-ヘキセン、すなわちn=6、から製造されたポリマは、本質的に、{- CH2-CH(n-ブチル)-}xおよび{-(CH2)6-}y〔式中、xは0.50〜0.75の範囲 内にあり、(x+y)は0.90〜0.98の範囲内にある〕から成る構造を有する。エチ レンから製造されたポリマには、本質的に、2つのタイプの繰返し単位、すなわ ち、{-CH2-CHR5-}pおよび{-(CH2)2-}q〔式中、R5は、少なくとも1つの 炭素原子から少なくとも4つの炭素原子までの線状または分枝状のアルキル基で あり、pは、少なくとも0.01、好ましくは0.05、最も好ましくは0.10であり、( p+q)は、0.90〜0.98の範囲内にある〕が含まれる。好ましくは100未満である R5中の炭素原子の数に対する最大値を求めるうえで、現用のNMR分光法は不 十分である。重合性組成物の変化、例えば、必要に応じて使用される溶剤または 水性相または選択される触媒の種類および量ならびに重合方法の変化がポリマ構 造に影響を与える可能性があることは、当業者には分かるであろう。ポリマ構造 は、結晶化度や弾性率などのポリマの性質に影響を与える可能性がある。 有機金属PdまたはNi触媒を用いて調製されたポリオレフィンは、特に結晶 化度に関して、チーグラー-ナッタ触媒またはメタロセン触媒を用いて調製され たポリマと識別可能な物理的性質を有する。結晶化度は、示差走査熱量測定法( DSC)によるポリオレフィンの分析において融解転移として検出できる。特定 のサンプルの結晶化度は、サンプルの履歴、特に熱履歴に依存し、結晶化度の大 きさの定量的測定は、測定法にいくらか依存する。こうしたことがあるにせよ、 有機金属PdまたはNi触媒を用いて調製されたポリオレ フィンは容易に識別される。例えば、有機金属Pd触媒を用いて調製されたポリ オクテンサンプルは、広がりのある融解転移を示し、融解熱は約30〜60J/gであ る。チーグラー-ナッタ触媒を用いて調製されたポリオクテンは、検出可能な融 解転移をほとんどまたはまったく示さない。他のモノマを用いて調製されたポリ オレフィンに対しても同じような比較が可能である。また、有機金属Pdおよび Ni触媒と、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-デセン、1-ドデセン、1-オ クタデセン、1-エイコセンなどのα-オレフィンモノマと、を用いて製造された ポリオレフィンに対しても融解転移が検出された。理論により拘束することを望 むものではないが、有機金属PdおよびNi触媒を用いて製造されたポリオレフ ィンにおいて観測される結晶化度は、ポリマ骨格鎖中の繰返し単位{-(CH2)n-} の存在に起因するものと考えられる(前述した通り)。 多くの用途に対して、高重合体(Mwは90,000より大きく、好ましくは100,000 より大きく、約10,000,00まで、好ましくは約2,000,000までである)が特に望ま しく、これにより改良された生成物の特性が得られる。高重合体は、例えば、触 媒対モノマの比を適切に選択することにより得ることができる。このほか、本質 的に完了するまで、すなわち、実質的にすべての利用可能なモノマが消費される まで重合反応を続けることにより、高重合体を得ることもできる。しかしながら 、他の用途においては、より低分子量のポリマ、すなわち、5,000〜90,000のMw のポリマが好ましい。このような分子量は、例えば、触媒対モノマの比を適切に 選択することにより、得ることができるが、一般的には、高分子量ポリマを得る ために使用される比よりも大きくする(すなわち、より多くの触媒を使用するほ ど、分子量がより小さくなる)。このほか、触媒の働きを弱めるかまたは失活さ せる試薬を必要に応じて添加することによ りモノマがポリマへ完全に転化されない反応においても、より低分子量のものが 得られる。 本発明の接着剤組成物には、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位を含むα- オレフィンポリマ、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり1未満の平 均分岐点数を有する、および2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは 、α-オレフィン1単位あたり0.01より大きい、好ましくは0.05より大きい、最 も好ましくは0.10より大きい平均分岐点数を有する、のうちの少なくとも1つが 含まれる。この組成物には更に添加剤が含まれていてもよく、特に、粘着付与樹 脂、可塑剤、ワックス、結晶化促進剤、油などの添加剤を用いて、種々の表面へ の接着性、種々の条件下における接着性、有用な温度範囲、可撓性、開放時間、 形態などの接着特性に変更を加えてもよい。このような添加剤の例は、先に記載 した。 約-40〜30℃においてわずかな圧力(例えば、指圧)で接着剤組成物が被着体表 面に適用できる場合、この組成物は感圧接着剤であり、テープやラベルなどの構 成体に有用である。接着剤組成物が約30℃において粘着性を示さないがより高い 温度において被着体表面を湿潤させる場合、この組成物はホットメルト接着剤で ある。すなわち、30℃を超える温度、一般的には約30〜400℃、より好ましくは4 0〜300℃において被着体表面に適用される場合に有用な接着剤である。 感圧接着剤とホットメルト接着剤とを識別するためにここで使用した温度範囲 は、これに限定されるものではなく、場合によっては、これらの温度範囲が重な ることもある。ホットメルト接着剤とは、所定の用途で必要となる温度範囲内( 通常は室温であるが、必ずしも室温に限らない)では固体であるが、結合される 被着体に溶融体(流動可能な粘度を有する液体)の形態で適用され、基体が組立て ら れた後で冷却すると固化する接着剤である。感圧接着剤は、接着の初期の段階す なわち適用の段階から接着層が最終的に破壊されるまで物理的状態が変化せず、 永久的に変形可能な状態を保持し、わずかな圧力を加えただけでも変化しうるも のである。定義によれば、感圧接着剤とは、典型的には室温で使用されるときに 永久的に粘着性を示し、単に接触させただけでも表面にしっかりと接着する接着 剤である。 ホットメルト接着剤は、溶融材料として効果的に適用される。例えば、ホット ノズルまたは「ガン」を介して、木材、金属、またはポリマから製造されたシー ト、フィルム、または製品に送られる溶融材料のビードとして適用される。また 、ホットメルト接着剤組成物は、フィルムに加工してラミネート処理の場合のよ うに熱および/または圧力を加えて被着体表面に適用してもよい。 接着剤組成物はまた、重合性組成物として被着体表面に適用することもできる 。被着体表面の湿潤は、適用温度、好ましくは約-40〜30℃で起こるが、特に、 通常は感圧接着剤またはホットメルト接着剤よりも低粘度の重合性組成物により 、小さい表面の構造体を湿潤させてもよい。重合性接着剤組成物の粘度は、存在 する添加剤(α-オレフィンポリマなどのポリマも含めて)の量およびタイプにも よるが、0.2〜300,000センチポアズ、好ましくは0.2〜100,000センチポアズであ る。 重合性組成物として適用される接着剤組成物は、典型的には、グルーまたは硬 化性接着剤として記される。本発明は、少なくとも1つのα-オレフィンモノマ と、第VIII族金属、好ましくはPdを含有する有効量の有機金属触媒とを含 んでなる重合性組成物を用いて材料を接着する方法を提示する。この方法には、 重合性組成物を少なくとも1つの被着体表面に適用して重合を起こさせるステッ プ が含まれる。また、接着剤組成物は、同じかまたは異なる2つ以上の被着体表面 に適用することもできる。接着剤組成物が2つの被着体を一緒に結合するために 使用されるサンドイッチ構成体もまた本発明の範囲内にある。 本発明は、1)複数のC3以上のα-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オ レフィン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有する、および2)複数のC2α-オ レフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィン1単位あたり0.01より大きい 、好ましくは0.05より大きい、最も好ましくは0.10より大きい平均分岐点数を有 する、のうちの1つを含有したポリマを含んでなる接着剤組成物を用いて材料を 接着する方法を提供するが、この方法には、接着剤組成物を少なくとも1つの被 着体表面に適用するステップが含まれる。1変形において、感圧接着剤組成物は 、約-40〜100℃、好ましくは-40〜40℃において、場合により圧力を加えて、手 でまたは加圧装置もしくは機械を用いて、少なくとも1つの被着体表面に適用さ れる。いくつかの用途において、感圧接着剤(PSA)は、後続のステップで好ま しくは清浄に被着体から除去できるように配合される。もう1つの変形において 、ホットメルト接着剤組成物は、約30〜400℃、好ましくは40〜300℃において、 場合により圧力を加えて、溶融ビード、ドロップ、粉末、またはフィルムなどの 形態で、ホットゾーンもしくはノズル(「ガン」など)を備えた道具もしくは装置 などの手段を用いてまたはダイを介した押出によりまたは接着剤と被着体との構 成体を加熱することにより、少なくとも1つの被着体表面に適用される。熱した 接着剤材料を被着体表面に送る他の方法は、当業者には自明である。もう1つの 変形において、ホットメルト接着剤組成物を含むフィルムは、高温において、典 型的には40〜400℃において、場合により圧力を加えて、少なくとも1つの被着 体表 面に接触させて配置される。 重合性組成物を少なくとも1つの被着体表面に適用し、表面と接触した状態で 重合を起こさせる方法が特に有用である。この手段によると、重合性組成物と被 着体との特に良好な接合が得られる。好ましくは0.2〜100,000センチポアズ(c P)の範囲内の低粘度の重合性接着剤組成物は、好ましくは室温において液体と して適用することにより、被着体表面を湿潤させるとともに、固体表面中に普遍 的に見出される隙間および凹凸中へ流入させることができる。低粘度にすると、 接合される基体をより良好に湿潤させることができ、これにより、続いてより良 好な接着が行えるようになる。接着剤が展開される基体表面に、接着剤が流入す る可能性のある細孔または接着剤が周囲で固化する突起が含まれる場合、機械的 インターロックとして知られる接着作用の機構が働く。そのとき、接着剤は機械 的アンカーとして機能する。拡散により接着剤分子が基体中に進入すると物理的 結合の形成が可能となる。液体接着剤は、基体材料中に溶解および拡散すること ができる。拡散の程度は、様々なタイプの分子の相互の親和性に依存する。 本発明の重合性接着剤組成物には、実質的に非極性の液体炭化水素モノマ(ま たはこれらの混合物、場合により、重合を妨害しない添加剤が併用される)が含 まれており、低表面エネルギーの基体の湿潤がより良好に行えるため、必ずしも 表面の前処理を行わなくとも、先に詳述したようにより良好な湿潤性および相容 性という利点が得られる。ただし、必要に応じて前処理を行ってもよい。本発明 の重合性接着剤組成物は、多孔表面上また平滑表面上で使用することができる。 本発明は、架橋されたα-オレフィンポリマを含んでなる接着剤を提供する。 いくつかの用途において、架橋された接着剤組成物は、 より良好な製品性能を提供する。架橋は、多官能性モノマを用いた共重合により 重合反応中に行ってもよいし、重合後に、熱的手段によりまたは電子ビーム、γ 線、もしくは紫外線などの高エネルギー源を含む化学線により誘発される化学反 応を起こすことによって行ってもよい。架橋ポリマを含有する接着剤組成物は、 本発明の範囲内にある。 1実施態様において、接着剤組成物への高エネルギー照射を利用した方法、好 ましくは電子ビーム照射による方法を利用する。本発明の接着剤組成物は、好ま しくは20MRad以下、より好ましくは10MRad以下の照射量の電子ビームで 照射することによって架橋可能である。有利なことに、架橋された接着剤組成物 は、添加すると接着剤の化学的または物理的性質を損なうかまたは後で使用する 際に着色もしくは滲出などのために不具合を生じる恐れのある追加の化学架橋剤 を含まないようにできる。更に、電子ビームによる架橋は、フィルムなどの架橋 された構成体を得るために、接着剤組成物の製造後、または押出、溶液流延、塗 布、成形などの他の処理の後で行うこともできる。他の有用な高エネルギー源も 知られているが、これらも本発明の範囲内にある。 もう1つの実施態様において、紫外線(UV)照射を利用した方法を利用するが 、好ましくは更に、少なくとも1つのUV活性化架橋剤の添加を行う。更にもう 1つの実施態様において、熱架橋を含む方法を利用するが、好ましくは更に、少 なくとも1つの熱活性化架橋剤の添加を行う。好ましくは、ただし、理論により 拘束することを望むものではないが、紫外線を吸収した後で反応してホモリチッ ク開裂および/または水素引抜によりラジカルを形成する添加剤が、照射前にポ リマと混合される。典型的な添加剤としては、トリハロメチル置換s-トリアジン (例えば、2-(4-メトキシフェニル)- 4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5.トリアジン)、アリールアルキルケトン(例 えば、アセトフェノン、ベンゾインエーテル、ベンジルのケタール)、およびジ アリールケトン(例えば、ベンゾフェノンおよびアントラキノン)が挙げられる。 同様に、過酸化物などの熱的にラジカルを発生する添加剤も熱架橋に有用である 。他の有用な添加剤は当業者には自明であろうが、これらも本発明の範囲内にあ る。架橋させる前に溶液中でまたは押出処理時に未架橋ポリマを処理することに よりフィルムまたは繊維などの形成にする必要がある特定のプロセスおよび製品 構成では、紫外線照射または熱的活性化による架橋が好ましい。 本発明の接着剤組成物は、裏付フィルムまたは自立性フィルムなどの種々の構 成体の中で、1つ以上の可撓性バッキングまたは硬質バッキング上のコーティン グまたは層として、成形製品または造形製品として、使い捨てもしくは再利用の 可能な容器またはデリバリー系またはキットの中で、例えば、チューブの中また は剥離ライナの間で、粉末として、あるいはこれらを組合せて、適用および使用 が可能である。接着剤組成物を支持体またはバッキングに適用する方法としては 、溶剤塗布、押出、噴霧、ならびにこれらの方法の変形および組合せが挙げられ る。本発明の接着剤組成物を含んでなる構成体は、本発明の範囲内にある。有用 な被着体としては、金属、繊維、ポリマ、特にポリオレフィン、例えば、高密度 ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン 、およびポリ(テトラフルオロエチレン)などの他の低表面エネルギーポリマ、な らびにセルロース化合物、例えば、木材、紙、および厚紙などの他の木材から誘 導された製品が挙げられる。 本発明の目的および利点について、次の実施例により更に説明するが、これら の実施例中に記載されている特定の物質およびその量、 ならびに他の条件および詳細によって本発明が不当に制限されることはないもの と解釈すべきである。実施例 すべての調製および実施例は、特に記載のない限り空気中で行った。また、試 薬は、供給されたままの状態で使用し、空気中で取扱ったが、試薬、溶剤、また はガラス製品中の酸素または水の低減または除去は試みなかった。使用した溶剤 は、典型的な試薬等級のものであり、無水等級のものではなかった。「外界温度 」とは、約23℃である。これらの実施例全体にわたり、z個の炭素を含有するα -オレフィンを表すために省略表記Czが使用されている。従って、C2はエチレ ンであり、C3はプロピレンであり、C6は1-ヘキセンであり、C8は1-オクテン であり、その他も同様である。すべての化学薬品は、特に記載のない限り、Aldr ich Chemical Company(ウィスコンシン州Milwaukee)から入手できる。 分子量は、ポリスチレン標準を基準にしてゲル浸透クロマトグラフィーにより 決定した。 触媒の調製 これらの実施例全体にわたり、Pd−Aと表記された材料は、既知の手順に従 って調製された{(2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)-C(Me)=N(2,6 -ジイソプロピルフェニル)}PdMeClであった。 A.配位子(2,6-C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3)=N(2,6-C63( i-Pr)2)の合成 この配位子は、H.t.Dieck,M.Svoboda,T.Grelser Z.Naturforsch.36b ,823.832に記載の手順に従って調製した。メタ ノール625mL2,3-ブタンジオン41.7g、2,6-ジイソプロピルアニリン171.75g、 およびギ酸6.75gの混合物を空気中で調製し、次いで、窒素雰囲気下、室温で約1 8時間攪拌した。生じた黄色の沈殿を濾過により回収した。熱エタノールより沈 殿を再結晶することにより、152.6gの{2,6-C63(iPr)2}N=C(CH3)C( CH3)=N{2,6-C63(i-Pr)2}を得た。この配位子の取扱いおよび保存は空 気中で行った。 B.(1,5-シクロオクタジエン)Pd(Me)Clの合成 この化合物は、R.Rulke,J.M.Ernsting,A.L.Spek,C..Elsevier,P.W. N.M.van Meeuwen,K.Vrieze Inorg.Chem.,1993,32,5769-5778に記載の手順 に従って調製した。すべての操作は、乾燥窒素雰囲気中で行った。鮮黄色固体の (1,5.シクロオクタジエン)PdCl2 49.97gを無水の脱酸素化CH2Cl2 1 L中に入れた。攪拌しながら、Me4Sn37.46gを添加し、外界温度で合計約4 日間にわたり反応液を攪拌した。黒色固体(恐らくPd金属)を生じたが、この間 にときどきフラ土(濾過助剤)のパッドを通して濾過することにより除去した。反 応溶液が淡黄色になったときにもう一度濾過し、溶剤を除去した。白色の(1,5- シクロオクタジエン)Pd(Me)Cl63.94gが得られた。この混合物は、不活性 雰囲気中で取り扱うことが好ましかった。 C.{{2,6-C63(i-Pr)2}N=C(CH3)C(CH3)=N{2,6-C63(i-P r)2}}Pd(CH3)Cl,Pd-Aの合成 この中性有機金属化合物は、L.K.Johnson,C.M.Killian,M.Brookhart J.Am.Chem.Soc.,1995,117,6414-6415および補足資料に記載の手順に従って 調製した。不活性雰囲気(窒素)中で、(1,5-シクロオクタジエン)Pd(Me)Cl (上記の合成B)31.64gを無水の脱酸素化ジエチルエーテル375mL中に入れた。 この(1,5-シクロオクタジエン)Pd(Me)Clは、完全には溶解しなかった。こ の混合物 に{2,6-C63(i-Pr)2}N=C(CH3)C(CH3)=N{2,6-C6H3(i-Pr)2}( 上記の合成A)48.31gを添加した。すぐに橙色の沈殿を生じた。反応混合物を約 18時間攪拌し、その後で濾過することにより{{2,6-C63(i-Pr)2}N=C(C H3)C(CH3)=N{2,6-C63(i-Pr)2}}Pd(CH3)Cl44.11gを回収した 。この化合物の取扱いおよび保存は空気中で行った。 D.一成分触媒の合成および単離 ここでは{(2,6-ジイソプロピルフェニル)N=C(Me)-C(Me)=N(2,6-ジ イソプロピルフェニル)PdMe(メチルt-ブチルエーテル)}+{N(SO2CF3)2}- の調製について説明する。 脱イオン水350mL中にLiN(SO2CF3)2(ミネソタ州St.Paulの3Mから市 販されているHQ115TM)12.44gおよびAgNO37.36gを溶解した溶液を、メチル t-ブチルエーテル350mL中にPd-A22.13gを溶解した溶液と共に攪拌した。数 分以内で色の変化が顕著になった。エーテル層を水および生成した固形分から分 離し、次いで減圧下で乾燥させることにより、理論収率86%で{(2,6-ジイソプロ ピルフェニル)N=C(Me)-C(Me)=N(2,6-ジイソプロピルフェニル)PdM e(メチルt-ブチルエーテル)}+{N(SO2CF3)2}-を得た。NMR分光法により この化合物の同定を行った。 同様にして、次の対イオンを含有するPd触媒を調製した:{C(SO2CF3)3 }-、{B(C65)4 -、{B{3,5-C63(CF3)2}4}-、(SO349)-、{N(SO2 25)2}-、および{NSO2(CF2)2SO2}-。他の調製物では、メチルt-ブチ ルエーテルの代わりにジエチルエーテルを使用したが、その場合、得られた一成 分触媒にはジエチルエーテルが含まれていた。 ポリマの調製 E.二成分触媒を用いたポリマの調製 水1351gと、1-オクテン900gと、CH2Cl267g中にPd-A1.44gを溶解した溶 液との混合物を大型のジャーに入れた。混合物を約0℃まで冷却し、Li{B(C6 5)4}(実施例1)3.23gを添加し、振盪させながらこの混合物を0〜4℃に保っ た。約18時間後、ポリマの固体プラグが容器を満たしたが、50℃の減圧オーブン 中で2日間乾燥した後でポリマの重量収率を測定したところ65%であった。 ポリマの分析:Mw3.99×105、Mn2.24×105。 F.ポリマの調製 これらの調製において、触媒は、表1に記載のモノマおよび場合に応じて使用 される溶剤と混合した。重合は、記載の温度および時間で行った。すべての操作 は空気中で行い、モノマまたは溶剤からの水の除去は試みなかった。 これらの調製において、一成分触媒は、式{{(2,6-C63(イソプロピル)2)N =C(Me)C(Me)=N(2,6-C63(イソプロピル)2)}Pd(Me)(エーテル)}+ -を有するものであったが、式中のエーテルおよびQは、以下の表1に指定さ れた通りである。 表1において、「反応条件」の欄には、次のような反応条件:すなわち、一般 的手順(A〜Dで示されたもの)/摂氏度単位の反応温度/hr単位の反応時間が記 されている。手順の詳細は、以下に記載の通りである。 (A):一成分触媒、ならびに様々な量の液体モノマおよびCH2Cl2溶剤が含 まれる。個々の手順におけるモノマの重量対CH2Cl2の重量は、次の通りであ る:A-1,1対1;A-2,3対1;A-4,7.7対1;A-5,1対2;A-6,3.8 対1;A-7,各コモノマ5部対CH2Cl21部;およびA-8,5対1。反応混合 物は最初は均質であったが、モノマ、温度、および反応時間に依存してポリマが 沈殿する場合もあった。A-3では、一成分触媒を圧力容器中でCH2Cl2に溶 解し、気体モノ マを添加したが、モノマの正確な仕込量は記録しなかった。反応時間が不明と記 されているサンプルに対して、反応の進行を注意深く監視しなかったが、反応時 間は、正確にはわからないが100時間を超えた。 (B):一成分触媒、エチルアセテート4重量部、およびモノマ1重量部が含ま れる。反応混合物は最初は均質であったが、すぐにポリマが溶液より沈殿し始め た。 (C):調製Eに記載の二成分触媒を含有した二相(モノマおよび水)混合物が含 まれる。 (D):一成分触媒およびモノマが含まれるが、溶剤は含まれない。反応混合物 は溶液を形成し、ホモポリマは、その生成に伴って溶液より沈殿した。反応の進 行を注意深く監視しなかったが、反応時間は、正確にはわからないが100時間を 超えた。D*には、一成分触媒とそれぞれ1重量部の2つのコモノマとが含まれ ていた。 「モノマ/Pd」の欄には、グラム単位のモノマの量をモル単位のPdの量で 割った値が記されている。 表1中の最後の2つのサンプルに対して、列挙されている2つ以上のコモノマ を一成分触媒と記載の量で混合することによって共重合を行った。 このようにして調製されたポリマは、場合により溶剤を除去して、接着剤組成 物の調製に利用可能であった。 G.水性媒体の存在下における微小球としてのポリマの調製 これらの調製では、微小球の形態でポリマを調製した。ポリマ微小球は、脱イ オン水、α-オレフィンモノマ、少量のCH2Cl2中に溶解させたPd含有触媒{ ((2,6-C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3)=N(2,6-C63(i-Pr)2)) Pd(Me)(Et2O)}+{B(C65)4}-(調製D)、および界面活性剤を記載の温 度で混合し、記載の時間にわたり混合物をこの温度で保持することにより調製し た。ポリマ微小球が得られた。モノマ、水、界面活性剤、およびその他すべての 添加剤の量は、表2に示されている。混合の順序は変動要因であった。実験室規 模の調製で観測されたこうした変動による唯一の顕著な影響は、水/モノマの混 合物に固体触媒を添加した場合に触媒がモノマ相へ十分に取り込まれず、いくら かの触媒が第3の固体相として残存したことであった。最初の混合は、磁気攪拌 子を用いた攪拌(B)または振盪(S)などの方法により行った。いくつかのサンプ ルは、重合中にも次のような攪拌を行った:間欠的攪拌(I)もしくは連続的攪拌 (C)、または攪拌なし(N)。一般的には、攪拌方法以外は同じであるサンプルに 対して、剪断速度を高くするほどまたは攪拌を速くするほど微小球はより小さく なった。サイズを決定するために微小球を顕微鏡で調べた。このサイズは、倍率 92倍の顕微鏡で観測した直径の範囲として記載されている。 表2の内容: DDSNaはドデシルスルフェートのナトリウム塩である。 (not det)とは、これらの特定のサンプルに対して所定の値を測定しなかった ことを意味する。 Wingtack PlusTMは、オハイオ州AkronのGoodyear Tire and Rubber Co.から入 手可能な樹脂である。これをα-オレフィンモノマに溶解し、この溶液をサンプ ル中の他の材料に添加した。 ALSはラウリル硫酸アンモニウムであり、記載の重量は、イリノイ州Northf ieldのStepan Co.からStepanol AM-VTMとして供給される固形分29%の水中AL Sゲルの使用重量である。 コロイドシリカは、水中30%のNalco 1130TM(イリノイ州NapervilleのNalco C hemical Co.)である。 (ag)とは、顕微鏡で調べたサンプルにおいて、観測された最も大きな球がより 小さな球との凝集を起こしていることを意味する。 サンプルG-10において、二成分触媒を使用した:CH2Cl22.210g中の((2,6 -C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3)=N(2,6-C63(i-Pr)2))Pd( Me)Cl(調製C)36mgを1-オクテン8.032gに添加し、これを水12.131g中の Li B(C65)4の混合物に添加した。この反応では約6分で発熱し、高温にお いて触媒が失活し、その結果、重合の進行がはっきりと停止した。 サンプルG-2の微小球を乾燥させ、ポリマの分子量を測定したところ、Mw34 1,000、Mn186,000であった。サンプルG-3の微小球を乾燥させ、ポリマの分子 量を測定したところ、Mw240,000、Mn132,000であった。 このようにして調製されたポリマは、場合により乾燥させて、接着剤組成物の 調製に利用可能であった。 H.有機液体媒体の存在下におけるポリマ微小球の調製 ポリマ微小球は、有機液体媒体、α-オレフィンモノマ、およびPd含有触媒{ ((2,6-C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3)=N(2,6-C63(i-Pr)2)) Pd(Me)(Me t-Buエーテル)}+{N(SO2CF3)2}-(調製D)を記載の温度で 混合し、記載の時間にわたり混合物をこの温度で保持することにより調製した。 ポリマ微小球が得られた。材料の量および条件は、表3に示されている。最初の 混合は、磁気攪拌子を用いた攪拌(B)、振盪(S)、または機械駆動式パドル(P) などの方法により行った。いくつかのサンプルは、重合中にも次のような攪拌を 行った:間欠的攪拌(I)もしくは連続的攪拌(C)、または攪拌なし(N)。サイズ を決定するために微小球を顕微鏡で調べ、更に、特定のサンプルに対して微小球 中のポリマの分子量も求めた。一般的には、より小さなサイズの微小球(寸法: 直径)が少量存在し、そのほとんどは、およその値で記載されているより大きな サイズ(寸法:最大長)のより不規則な形状のものとの凝集を起こしていた。いく つかのサンプルに対して、微小球の一部分を濾過により回収し、乾燥させて粉末 にした。 これらの実施例において、凝集した微小球の最大寸法の測定は主観的なもので あり、定性的なものであると見なさなければならない。凝集物は、取扱いおよび 処理が容易に行える程度に十分に小さかった。また、有機液体中に形成された微 小球懸濁液は、注入などの手段により流体として取扱った。 このようにして調製されたポリマは、場合により溶剤を除去して、接着剤組成 物の調製に利用することができる。 実施例1.感圧接着剤 この実施例で使用したポリオクテンは、Mw3.27x105、Mn1.76x105のポリマ が得られるように、触媒{((2,6-C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3)=N (2,6-C63(i-Pr)2))Pd(Me)(Et2O)}+{B(C65)4-0.5gを用いて CH2Cl2100g中の1-オクテン100gから0℃で約2日間かけて調製した。ポリヘ キセンも同様に、Mw2.37x105、Mn1.50x105のポリマが得られるように調製し た。Wingtack ExtraTMは、Goodyear(オハイオ州AkronのGoodyear Tire and Rubb er Co.)から入手可能な粘着付与剤である。 ポリマ25重量%を含む溶液が得られるように、各ポリマをトルエン中に溶解さ せた。ポリマ溶液のサンプルに、表4に記載の材料を添加した。添加剤は、記載 の重量パーセントで乾燥コーティング中に存在したが、残りの重量はポリマであ る。例えば、サンプル1-Cでは、添加されたWingtack ExtraTMが20重量%存在し 、ポリオクテンが80重量%存在する。次に、これらの溶液を0.025mm(1ミル)ポリ (エチレンテレフタレート)(PET)上に塗布し、空気乾燥し、更に93℃で数分 間オーブン乾燥した。コーティング重量は、表に記載の通りであった。鋼に対す るこれらのフィルムの接着力は、ASTM D3330-81(方法A)に従って、180℃ において30.5cm/分で 測定した。保持力は、ASTM D3654-87(手順C)に従って、1.27×1.27cm の領域に対して1kgの重りを用いて鋼上で測定した。 この実施例により、複数のC3以上のα-オレフィン単位のうちの1つ以上を含 有しかつモノマ1単位あたり1未満の平均分岐点数を有するポリマが感圧接着剤 として有用であり、しかも必要な場合には、粘着付与剤などの他の材料をポリマ に添加することによって接着剤の性能が改良されることが実証された。 実施例2.感圧接着剤 この実施例では、複数のC3以上のα-オレフィン単位のうちの1つ以上を含有 しかつモノマ1単位あたり1未満の平均分岐点数を有するポリマを含んでなる感 圧接着剤の配合について説明する。この実施例では、1-オクテンのポリマを使用 した。ポリマの分子量を変化させたが、各ポリマのMwは、表5に記載の通りで あった。サンプル2-A〜2-CのポリマのMnは、1.76×105であった。サンプル2- D〜2-MのポリマのMnは、2.89×105であった。サンプルの調製および試験は実 施例1と同じように行った。市販の添加剤は次の通りである:Goodyear(オハイ オ州AkronのGoodyear Tire and Rubber Co.)製のWingtackTM Extra、Hercules( デラウェア州 WilmingtonのHercules,Inc.)製のPiccolyteTM S25、ForalTM AX、PiccofynTM A 135、PiccolyteTM S15、およびRegalrezTM1126、Shell(テキサス州HoustonのShe ll Chemical Co.)製の油(ShellflexTM371)、ならびにArakawa(日本のArakawa Ch emical Industries Ltd.に対応するイリノイ州ChicagoのArakawa Chemical(USA )Inc.)製のArkonTM P115。保持力試験のために、サンプルを10,000分まで所定 の位置に保った。「10,000+」の項目は、サンプルがこの時間内で破壊しなかっ たため、それより長時間の試験を行わなかったことを示している。 この実施例から、配合を変えることによって接着特性を変更できることが示さ れた。接着剤は鋼から清浄に除去されたが、ただし、サンプル2-D、2-E、2-H 、および2-Jでは、除去後に鋼上に曇りが観測された。サンプル2-Fおよび2-H では、剥離は衝撃的であった。比較のために、α-オレフィン単位を含有しかつ モノマ1単位あたり約1の平均分岐点数を有するポリマを含んでなる感圧接着剤 (サンプル2-N)についても調べた。サンプル2-N中のポリオクテンは、チーグラ ー-ナッタ触媒を用いて調製したもので(米国特許第5,298,708号「ポリマA」の 記載に従った)、約700,000のMwを有していたが、これは固形分約7%の溶液から 塗布した。比較例のポリマ2-Nが、α-オレフィン単位を含有しかつモノマ1単 位あたり1未満の平均分岐点数を有するポリマを含んでなる類似の配合物である サンプル2-Mよりもかなり劣った剪断性能(保持力により測定した場合)を示し たことに注目されたい。サンプル2-Nは、除去すると残留物が残る軟質接着剤で あり(望ましからぬ特性)、保持力試験で亀裂により破損した唯一のサンプルであ った。 実施例3.架橋型感圧接着剤 実施例1と同じようにしてポリオクテンおよびポリヘキセンを調製した。トル エン210部およびキシレン30部中にポリマ70重量部、Arkon P115樹脂(実施例2の 場合と同じ)30重量部、IrganoxTM1010酸化防止剤(ニュージャージー州Hawthorne のCiba-Geigy)0.5重量部を含有してなる溶液を調製した。サンプル3-Cおよび3- Dにはまた、0.1重量部の2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル) -1,3,5-トリアジン(この調製については独国特許第1,200,314号に記載されてい る)が含まれていた。実施例1の場合と同じように、溶液を記載のコーティング 重量でPET上に塗布し た。次に、表6に記載の照射量でサンプルにe-ビームまたは紫外線を照射した。 e-ビーム源は175キロボルトであり、762cm/分(25フィート/分)でサンプル3- Aおよび3-Bに暴露した。サンプル3-Cおよび3-Dに対するUV(高圧水銀ラン プ)照射は窒素雰囲気下で行った。実施例1に記載の方法を用いて接着特性の試 験を行った。保持力試験に対して、「+」は、サンプルが所定の時間内で破壊し なかったため、それより長時間の試験を行わなかったことを示している。「破壊 モード」は、試験時における試験基体からの接着剤の剥離のタイプを表している 。「A」は、接着破壊、すなわち、接着剤が鋼試験パネルから分離されることを 示している。「B」は、接着剤がPETバッキングから完全にまたは部分的に( パーセントで示されている)分離されることを示している。「C」は、凝集破壊 、すなわち、剥離後、接着剤材料が亀裂を生じて、バッキング(PET)と試験基 体(鋼)の両方に残存することを示している。架橋ポリマの量は、「ゲル%」、すな わち、トルエンに不溶であるポリマの重量として測定した。結果は、表6に列挙 されている。 この実施例により、e-ビームまたはUV照射によって感圧接着剤が架橋される ことが実証された。保持力などの特定の接着特性が架橋によって改良された。 実施例4.熱を用いて適用される接着フィルム この実施例では、複数のC3以上のα-オレフィン単位のうちの1つ以上を含有 しかつモノマ1単位あたり1未満の平均分岐点数を有するポリマを含んでなる接 着フィルムおよび熱を利用してこうしたフィルムを適用する方法について説明す る。 α-オレフィン単位を含有しかつモノマ1単位あたり1未満の平均分岐点数を 有するポリマからサンプルを調製したが、ただし、α-オレフィン(炭素の数で示 されたモノマ、すなわち、C12はドデセンであり、その他も同様である)単位お よびポリマの分子量は、表6に記載の通りであった。各ポリマ(合成時に溶剤か ら微小球の沈殿として形成したものであり、従って、粉末形態である)のサンプ ルを、スペーサを備えた2つの熱(200℃)板の間で加圧し、厚さ約0.5mm(表7 中の「試験前の厚さ」)のフィルムを得た。これらのフィルムの一部分を2.54×2 .54cm(1インチ×1インチ)の正方形に裁断した。次に、幅2.54cmの試験基 体片の一端にポリマフィルムを配置し、更に、第2の試験基体片をその上に配置 し、結果として、第2の基体の2.54cmがフィルムと重なり、第2の片の残りの 部分が第1の片の反対方向に延在するようにした。次に、基体片とポリマフィル ムとの構成体を、120℃のオーブン中に10分間入れたが、このとき、ポリマフィ ルム上の上部基体片の上に1kgの重りを置くことにより圧力を加えた。外界温度 において荷重をかけずにサンプルを冷却した。 この構成体を用いて、面積6.45cm2を有する正方形のポリマを 各基体片と接触させた。この状態で、対向する端部で基体を把持し、180°の角 度で牽引することができた。結合を破壊するのに必要な重ね剪断力は、Instron Model 1122(マサチューセッツ州Canton)を用いて測定した。5kNロードセル を使用した。上部および底部基体上の2.54cmグリップで基体片を保持した。表 7に示されているように1.27または0.127cm/分でサンプルを牽引した。サン プルを引き剥がす破断応力はlb単位で測定したが、測定対象面積が1in2であっ たので、これはまた、表7に示されているようにpsi単位の破断応力でもあった 。更に、MPa単位に変換した値も示されている。表7中の「試験後の厚さ」は 、試験後の剥離された接着剤の厚さであった。 試験基体は次の通りであった。接着剤試験用のステンレス鋼パネルは18ゲージ で、艷消仕上、ばり取り、および片面マスキングが施されており、長手方向に列 理を有する5.1×12.7cmの大きさのものであった。試験用のポリマパネルは、M innesota Plastics(ミネソタ州Eden Prairie)から入手したもので、0.95×2.54 ×12.7cmの大きさであった。次の略号を使用する。SS-ステンレス鋼;HD PE-応力除去高密度ポリエチレン;LDPE-低密度ポリエチレン;PP-天然 応力除去ポリプロピレン;PC-Manchesterポリカーボネート,一般用(General Electric GE 9034);AC-透明ポリ(メチルメタクリレート);ABS-天然アクリ ロニトリル-ブタジエン-スチレンポリマ;TEF-バージンテフロン。PCパネル およびACパネルの両面ならびにSSパネルの片面にマスキングを施した。これ らのマスクは、試験前に取り除き、マスキングされていた面を用いて接合させた 。表面の前処理は行わなかった。アルミニウム板(5054アルミニウム、ミル仕上) は、厚さ0.1cm、長さ10.2cm、幅2.54cmであった。冷間圧延鋼板は、厚さ0 .122cm、長さ12.7cm、幅5.1cmであ った。木材基体の樅材は、厚さ0.813cm、幅2.54cm、長さ10.2cmであった 。 試験されたポリマ基体および金属基体のいずれに対しても、破壊モードは、接 着破壊であった。すなわち、接着フィルムは、1基体から引裂かれることなく剥 離された。アクリル基体(AC)の場合、フィルムの接着性がいくらか劣っており 、高荷重において急激な剥離を起こすことなく基体の下方へクリープした。木材 サンプルに対して、ポリマフィルムは、剥離後、様々な厚さを示したが、これは ポリマが木材表面の形状または輪郭を呈したからであった。木材サンプルから剥 離した後に調べたポリマフィルムには、ポリマに付着したままの木材繊維が観察 されたが、このことから、破壊モードの一部分として木材基体からの木材繊維の 剥落が含まれていたことが分かる。 この実施例により、これらの材料および方法がHDPE、LDPE、PP、お よびテフロンなどの低表面エネルギー基体に対して特に有用であり、更に、金属 および木材に対しても有用であることが実証された。 実施例5.溶融材料として適用される接着剤 この実施例では、複数のC3以上のα-オレフィン単位のうちの1つ以上を含有 しかつモノマ1単位あたり1未満の平均分岐点数を有するポリマから接着剤が製 造できることを示す。接着剤が溶融状態の間、すなわち、外界温度におけるより も容易に接着剤が流動する高温度においてポリマを適用することによって、良好 な接着性が得られる。 Mn175,000、Mw383,000のポリオクテン(調製Hの記載に従って合成された粉 末形状の微小球として)を数回に分けて、約160℃に保たれた型に添加し、融解さ せて直径1.4cm、長さ約14cmの成形円柱体を得た。この「スティック」を、1 50ワット、120VAC、60 CPSのPolygun TCTM(ミネソタ州St.Paulの3M Adhesives Coatings and Sealers Division)に充填し、これによりサンプルを加熱し、ホットメルトビードとして ノズル(約182℃〜199℃)を介して試験基体へ送出した。基体材料および形状は、 実施例4に記載した通りであった。ほぼ「S」形のホットビードを下側基体へ適 用し、直ちに、第2の基体片をビードヘ適用して所定の位置に手で押圧した。基 体片のおよその重なり面積は6.45cm2であり、実施例4の場合と同じような構 成で、2つの片を反対方向に延在させた。接着剤ビードの量および形状を制御す ることは困難であったが、重量の測定を行い、更に、剥離後の厚さの測定も行っ た。ポリマ密度(同じポリマの加圧フィルムより決定した)は、約0.94g/cm3で あった。また、これらの値(重量、密度、および厚さ)を用いて、不規則な形状の 接触面積を計算した。実施例4の場合と同じように、Instron 1122を用いて1.27 cm/分でサンプルの試験を行った。サンプルを引き剥がすのに必要な力および 接触面積の計算値を用いて、psi単位で力を計算した。データは以下の表8に示 されている。MPa単位への変換値も示されている。 表8のデータは、基体からポリマを剥離するための力の計算値が、同じポリマ および類似の基体(木材)に対して、実施例4において観測された力と同じ範囲内 にあったことを示しているが、このことから、ポリマを溶融状態で基体に適用し た場合、基体表面の良好な湿潤および良好な接着が行われることが分かる。 実施例6.硬化性接着剤の調製および試験 これらの実験において、触媒{((2,6-C63(i-Pr)2)N=C(CH3)C(CH3 )=N(2,6-C63(i-Pr)2))Pd(Me)(Et2O)}+{B(C65)4}-(調製D )20mgをCH2Cl20.1g中に溶解し(溶解を促進するため)、次に、表8に示さ れているように、記載の1-アルケン1.0gを添加した。混合液を激しく攪拌して橙 色の溶液を得た。この溶液を、重なり6.45cm2あたり6滴(約0.3mL)の被覆率 で下側試験パネルに適用した。上側試験パネルを下側試験パネル上に配置して所 定の面積のオーバラップジョイントを形成し、重なり面積の大きさにかかわらず 約122g(2つのSS試験パネル)で所定の位置に保持した。試験前に、室温(約 23℃)でサンプルを2.5時間硬化させた。他の実験では、より長い硬化時間(4時 間)をかけても、結果は認識しうるほど変化しなかった。 試験パネルは、実施例4に記載した通りであった。表9に示されている実験で 使用した基体は、2つの同一のパネルであり、SSに対しては重なりが2.54×5. 1cm、LDPEに対しては重なりが1.27×2.54cm、他の基体に対してはいず れも重なりが2.54×2.54cmとなるようにした。ASTM D1002-94に従って( 特に記載のない限り)、0.127cm/分の一定のクロスヘッド速度でInstron Mode l 1122を用いて記載の基体に関して単一重ね剪断試験を行った。 この実施例において硬化性接着剤中で使用したα-オレフィンモノマは、表中 ではCx(ただし、xはモノマ中の炭素の数である)で表されている。試験パネル の間に形成された接着剤ポリマフィルムの厚さは、0.05〜0.175mm、通常は0.0 75〜0.10mmであった。接着層は、一般的にはポリマと上側パネルとの間で破壊 し、破壊モードは、主に接着破壊であり、凝集破壊はほとんど起こらなかった。 表10中の項目に対しても同じように実験を行ったが、ただし、2つの異なる基 体材料を使用した。重なり領域が2.54×2.54cmとなるようにパネルを配置した 。 この系の接合能力は更に、上述したようにPd触媒とC8との溶液を調製し、 この溶液1滴を用いて、Engage 8150TM(ミシガン州MidlandのDow Chemical Corp 製のエチレン-オクテンコポリマ;ウィスコンシン州Chippewa FallsのConsolida ted Thermoplastics Co.からフィルムとして供給されている)の厚さ0.063mm、 幅2.54cmの2つのストリップを結合させることによっても示された。硬化条件 は先に記載した通りであり、硬化された接着剤でカバーされた面積は約1.56cm2 であった。このサンプルでは、フィルムが伸長し、接着層の破壊は起こらなか った。更に手動で牽引したところ、フィルムは破壊したが、接着層は破壊しなか った。 実施例7.配合されたホットメルト接着剤 次の量および条件を使用して、調製Hに記載したように、エチルアセテート中 でポリオクテンおよびポリドデセンを調製した。ポリオクテンに対しては、1-オ クテン100g、エチルアセテート400g、およびPd触媒5.483gを、絶えず攪拌しな がら3時間0℃に保ち、更に約15時間にわたり0℃で放置した(攪拌なし)。イソプ ロパノール200mLおよびトリフェニルホスフィット0.2gを添加して重合を停止 させた。ポリドデセンに対しても同じように、1-ドデセン100g、エチルアセテー ト400g、および触媒5.4856gを処理した。ポリマの重量収率から、約100%のモノ マがポリマに転化されたことが分かった。 各ポリマおよびArkon P140TM(Arakawa Chemical)のサンプルは、表11に示され ている重量比で100℃においてBrabender Plasti- Corder Type EPL-V3302(ニュージャージー州S.HackensackのBrabender Instrum ents,Inc.)中で混合したが、この際、全組成物の0.4重量%の量でIrganoxTM101 0を添加した。配合の欄の比は、Arkon P140の部対ポリマの部として記されてお り、ポリオクテンまたはポリドデセンはそれぞれ(C8)または(C12)として記さ れている。従って、1:2(C8)は、1重量部のArkon P140対2重量部のポリオクテ ンの配合を表している。 次に、これらの配合物を成形円柱体またはスティックに成形し、実施例5に記 載の試験基体へホットビードとして送出した。接着剤の量およびサンプルを引き 剥がす力を、実施例5の場合と同じように0.127cm/分で測定した。破壊モー ドは、実施例3に記載されている通りである(項目が存在しないのは、目視検査 により破壊モードが決定されなかったものである)。 いくつかのサンプルに対して、特に凝集破壊の場合、引き剥がし後の接着剤の 厚さを正確に測定することが困難であった。厚さの推定値を得るために、他のサ ンプルに対して測定された厚さの平均を使用した。しかしながら、厚さの欄で「 推定0.79」と記されているこの数値は、推定値にすぎず、0.18mm(約25%)まで の誤差があったものと思われる。従って、この値を用いて計算された値(接触面 積および単位面積あたりの力の計算値)もまた、推定値にすぎない。サンプル7- R〜7-Vに対して、配合物の密度は測定せずに推定したため(約10%の誤差を有 する)、この場合も計算値は推定値であった。 また、実施例4の記載に従って、ポリオクテンおよびポリドデセンの配合物を 押圧してフィルムにしたが、ただし、サンプル7-GGは5.1cm/分で評価した 。実施例4の場合と同じように、サンプルを調製し、0.127cm/分で評価した 。すべてのサンプルが凝集破壊を示した。結果は以下の表12に列挙されている。 本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の種々の修正および変 更が可能であることは当業者には自明であろう。また 本発明が本明細書中に記載の実施態様に不当に制限されることはないことを理解 しなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 スワンソン,ピネロープ ジェイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427 (72)発明者 クリストファー,スーザン エス. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1)複数のC3以上のα-オレフィン単位、ただし、ポリマは、α-オレフィ ン1単位あたり1未満の平均分岐点数を有する、および 2)複数のC2α-オレフィン単位、ただし、ポリマは、0.01より大きい平均分岐 点数を有する、 のうちの1つを含有したポリマを含んでなる接着剤組成物であって、 該接着剤は、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、および重合グルーから成る群 より選ばれ、 場合により、粘着付与剤、油、ポリマ、酸化防止剤、およびUVまたは熱活性 化架橋剤から成る群より選ばれた1つ以上の添加剤を更に含有し、場合により、 高エネルギー照射によって架橋される接着剤組成物。 2.場合により、UV照射、熱照射、または電子ビーム照射のいずれかによっ て架橋される請求項1記載の接着剤組成物。 3.α-オレフィンモノマと、ポリマの生成を可能にするのに十分な立体的嵩 高さを有する配位子と錯化した第VIII族金属を含む有効量の有機金属重合触媒と 、を含有した重合性組成物の重合生成物を含み、場合により、5,000を超える重 量平均分子量を有する請求項1または2記載の接着剤組成物。 4.前記α-オレフィンポリマが、エチレン、プロペン、1-ブテン、1-ペンテ ン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデ セン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、およびシクロペンテン から成る群より選ばれたα-オレフィンより誘導される請求項1または3のいず れかに記載の接 着剤組成物。 5.自立性フィルム、裏付フィルム、コーティング、および粉末から成る群よ り選ばれる請求項1〜4のいずれか一項記載の接着剤組成物。 6.前記触媒の前記第VIII族金属がPdまたはNiである請求項1〜5の いずれか一項記載の接着剤組成物。 7.請求項1〜6のいずれか一項記載の接着剤組成物を少なくとも1つの表面 上に有する基体を含んでなる製品。 8.接着テープまたはラベルである請求項7記載の製品。 9.請求項1〜6のいずれか一項記載の接着剤組成物を少なくとも1つの被着 体表面に適用するステップを含む方法であって、場合により、該被着体表面が、 ポリマ、セルロース化合物、金属、および布から成る群より選ばれる方法。 10.1つ以上のC5以上のα-オレフィンモノマと、第VIII族金属を含む 有効量の有機金属触媒と、ポリマの生成を可能にするのに十分な立体的嵩高さを 有する多座配位子と、を含んでなる重合性接着剤組成物であって、0.2〜300,000 センチポアズの範囲内の粘度を有し、場合により、粘着付与剤、油、酸化防止剤 、およびポリマから成る群より選ばれた添加剤を更に含んでなる重合性接着剤組 成物。 11.グルーである請求項10記載の重合性接着剤組成物。 12.前記触媒が、有機金属塩を含む一成分触媒または中性有機金属化合物と 助触媒とを含む二成分触媒である請求項10または11記載の重合性接着剤組成 物。 13.請求項10〜12のいずれか一項記載の潜伏重合性接着剤組成物を調製 するためのキットであって、 該組成物は、該組成物が適用されるときに混合可能な構成要素を 含み、 二成分触媒の所定量の有機金属化合物を含有した第1のパッケージと、該二成 分触媒の助触媒塩を含有した第2のパッケージとの組合せを有し、更に、キット の一方または両方のパッケージ中に存在する1つ以上のα-オレフィンモノマを 含むキット。 14.1)請求項10〜13のいずれか一項記載の重合性組成物を少なくとも1 つの被着体に適用するステップと、2)重合を起こさせるステップとを含む方法。
JP10502895A 1996-06-20 1996-10-18 α―オレフィン接着剤組成物 Pending JP2000512683A (ja)

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