JP2000512598A - 固定デバイス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 固定デバイスは、ロードキャリヤを、車両上に配置されるロードキャリヤ支柱に固定することを意図している。固定デバイスは、可撓性材料で造られた開けることのできるクランプ（９）、及び張力付与デバイス（１８）を含む。張力付与デバイス（１８）は、クランプ（９）の互いに重なり合う端部（１０、１５）を貫通する。クランプ（９）は、開いた状態にあるとき、ロードキャリヤ支柱を囲む位置に動かすことができる。張力付与デバイス（１８）を締め付けると、端部（１０、１５）はロードキャリヤに対して固定される。一方の端部（１５）は、張力付与デバイス（１８）が貫通する閉じた穴を有する。他方の端部（１０）は、張力付与デバイス（１８）を収容するための開いた凹所を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 固定デバイス 技術分野 本発明は、例えばロードキャリヤのような物体を、車両上に配置されるロード キャリヤ支柱に固定するための固定デバイスに関する。この固定デバイスは、可 撓性材料で造られた開けることのできるクランプを有し、開いた状態であるとき このクランプは、ロードキャリヤ支柱を囲む位置に動かすことができる。またこ の固定デバイスは、クランプの互いに重なり合う端部を貫通する張力付与デバイ スを有し、この張力付与デバイスは、張力付与デバイスを締め付けると端部をロ ードキャリヤに対して固定する。 背景技術 冒頭で述べられたタイプの固定デバイスは、当該分野では以前から知られてい る。上記の固定デバイスはクランプを含み、このクランプは、弾性的に降伏可能 なプラスチック材料で造られ、また、このクランプが使用されるときロードキャ リヤの凹所に当接する又は収容される、互いに重なり合う２つの端部を有する。 これらの端部はねじが貫通する貫通穴を有し、ねじはロードキャリヤ内のそのヘ ッドと、クランプの内側とロードキャリヤ支柱との間のクランプの内側のあるタ イプのナットで固定される。 上に略述したタイプの構造は、ねじが適所に取り付けられると、クランプは開 けることもできないし、またロードキャリヤ支柱上を動かすこともできないので 、ロードキャリヤの適所にその一体化した部品として永久的に固定することがで きない。従って従来技術のクランプは、紛失する危険を冒す取り外し式部品とし て扱われなければならない。 クランプの互いに重なり合う２つの端部が貫通穴を有するとすると、両方の端 部はねじのために互いに妨げ合わないでスライドすることができないので、クラ ンプがロードキャリヤに対して締め付けられるとき、クランプの自己ロッキング 効果は全くないか又はとても小さい。このことは、ここで問題にしているクラン プはロードキャリヤ支柱と共に機能するにはそれを許容する範囲が非常に狭い、 ということを意味している。 問題の構造 本発明の目的は、従来技術の似たようなデバイスが抱える欠点を取り除くよう に、冒頭で述べられた固定デバイスを設計することである。 特に本発明の目的は、ロードキャリヤの一体化した部品として備えられまた扱 われることができ、従って、ロードキャリヤの取り付け、取り外し、又は保管の 際にロードキャリヤから分離する必要のない固定デバイスを実現することである 。またさらなる本発明の目的は、固定デバイスに含まれる支柱又はクランプに関 する許容範囲がたとえ変わったとしても、ロードキャリヤ支柱の回りにより確実 に保持させておくことのできる、固定デバイスを実現することである。最後に本 発明の目的はシンプルで、製造するのに経済的であり、使用しやすく、またロー ドキャリヤを非常に確実に固定させる固定デバイスを実現することである。 解決手段 冒頭で開示された固定デバイスが以下の点を特徴とする場合、本発明の基礎を 形成する目的は達成される：一方の端部は張力付与デバイスが貫通する閉じた穴 を有し、また、他方の端部は張力付与デバイスを収容するための開いた凹所を有 する。 また、ここに開示されるデバイスが、請求の範囲第２項から第８項に記載のよ うな特徴の１つ又はそれ以上をさらに与えられた場合、本発明に従ってさらなる 利点が得られる。 添付図面の簡単な説明 ここで、添付の図面を参照することにより、本発明は以下により詳細に述べら れる。これらの図面において、 図１は、車両ルーフ上に固定されスキーブラケットとして設計された、ロード キャリヤの一方の端部を、例示を目的として示し、 図２は、図１の構造に含まれるロードキャリヤ支柱の長手方向に見た、図１に 従ったデバイスに含まれるクランプを示し、 図３は、上から見た、クランプの変更された実施の形態を示し、 図４は、ロードキャリヤ支柱の長手方向に見た、図３に従ったクランプを示し 、 図５は、下から見た、図３及び４に従ったクランプを示している。 好適な実施の形態の記述 図１において、参照番号１はルーフ輪郭又は車両ルーフの上部画定表面に関す る。参照番号２は足デバイスに関し、この足デバイスは車両ルーフ１の側部エッ ジ領域に配置され、車両ルーフ上を横切るように、また車両の進行方向に対して 横切るように、ロードキャリヤ支柱３をしっかりとクランプすることを意図して いる。図１の車両１が後部から見たところだとすると、このことは図１はロード キャリヤ支柱３の右側端部及び右側の足デバイスのみを示しているということを 意味する。対応する足デバイスは反対側の車両ルーフの左側エッジ部分（図示せ ず）に配置され、また、ロードキャリヤ支柱３はこれら２つの足デバイスの両方 の間に延びる。 足デバイス２はそれぞれロード支柱３にしっかりと固定するための装置を含み 、足デバイス及びロードキャリヤ支柱は取り付けられた状態において剛性ユニッ トを形成する。足デバイスはさらに支持部４を有し、この支持部４は好ましくは 弾 性的に降伏可能な又は弾性のある下部層を伴い、車両ルーフ１上に配置される。 足デバイス２はさらにクランプキャッチ５を有し、この装置により、相互に結合 された足デバイス及びロードキャリヤ支柱３は車両上にしっかりとクランプされ る。ここまでに述べてきたロードキャリヤ支柱３及び協働する足デバイス２は、 本願においては従来のものと考えられ、本発明に深く関わりのある部分ではない 。 本発明がたとえ、取り外し可能に固定され車両ルーフ上を横切るようにまた車 両の長手方向に対して横切るように延びるロードキャリヤ支柱と共に、例示を目 的として示されるとしても、本発明はまた、車両の長手方向に取り付けられるい わゆる手すり、又は車両の進行方向に対して横切るように延びる永久的に取り付 けられたロードキャリヤにも、十分に類似した形で適用することができる。 図１において、ロードキャリヤ６はロードキャリヤ支柱３上に固定され、また 、例示を目的としてスキーブラケットとして示されている。当然本発明は、例え ばウィンドサーフィンボード、カヌー、自転車、ロードボックス用などのブラケ ットのような他のタイプのロードキャリヤにも、同様に容易に適用することがで きる。 図１に示されたスキーブラケット６は、下部レール７及び上部レール８を含む 。スキー（図示せず）は、これらのレールの間に位置されるように、また、例え ばゴムのような適当な弾性のある装置の助けをかりてしっかりとクランプされる ように意図される。下部レール７はまた、図１に概略的に示されたクランプ９の 助けをかりて、ロードキャリヤ支柱３上にスキーブラケット６をしっかりと固定 するのにも役立つ。このようなクランプがさらに、スキーブラケットの左側端部 （図示せず）に設けられる。 クランプは降伏可能であるが好ましくは弾性的なプラスチック材料で作られ、 また開いていて、開いた状態においてクランプはロードキャリヤ支柱３上を動か すことができ、ロードキャリヤ支柱はクランプに囲まれる。これは、クランプの 上端部１０がクランプの他の部分から解除され自由に曲げられて、ロードキャリ ヤ支柱３がクランプの内側に通ることができるようになることで達成される。こ のようなことが生じてもクランプ９は、好ましくはねじ１８（図２参照）のよう な張力付与デバイス（図１に示されず）の助けをかりて、ロードキャリヤ６にし っかりと固定される。 図２は、図１でロードキャリヤ又はスキーブラケット６とロードキャリヤ支柱 ３とを相互に結合させるために用いられているクランプ９を、ロードキャリヤ支 柱３の長手方向に示している。 図２から、クランプ９は下部ウォール１１を有し、この下部ウォール１１から 両側の側部ウォール１２及び１３が上方へ延びていることは明らかであろう。ウ ォール１１、１２、及び１３はクランプの上部と共に、クランプの内側スペース １４を画定し、この内側スペース１４は、クランプがロードキャリヤ支柱３の回 りにぴったりと位置した状態においては、ロードキャリヤ支柱３の外側形状に対 してほぼ相補的である。 一方の側部ウォール１２はその上端部に、略水平方向に向かうくさび状端部１ ５を有し、このくさび状端部１５は、側部ウォール１２から反対側の側部ウォー ル１３の方向へ向かって厚みが増加していく。ここで厚みの増加という用語は、 端部１５の垂直方向の大きさが大きくなっていくということを意味していると考 えられる。 同様に、他方の側部ウォール１３はその上端部に、端部１５の上方に位置する くさび状端部１０を有する。この上端部１０は、側部ウォール１３から反対側の 側部ウォール１２の方向へ向かって厚みが増加していくようにくさび状となって いる。これにより、両方の端部１０及び１５は接触面１６及び１７を有するであ ろう。これらの接触面は、好ましくはねじとして設計される張力付与デバイス１ ８の長手方向に対して斜めに向いていて、この張力付与デバイス１８は、両方の 端部１０及び１５をそれぞれ貫通する。接触面の斜めの勾配がねじを締め付けた 状態にあるとき、即ち接触面１６及び１７が互いの方へ押しつけられるとき、こ れらのくさび状端部はねじ１８の横方向に互いにスライドしようとし、それによ りクランプは閉じられ、また、両側の側部ウォール１２及び１３の間のスペース は小さくなるであろう。 ２つの接触面１６及び１７にはそれぞれ溝がつけられているか、又はとげ状で 互いに係合可能な突起２４及び２５（図４参照）が施されている。これらの突起 はクランプを閉じさせる、即ち、端部１０及び１５を互いに関して側部ウォール １２及び１３が互いに接近される方向に移動させることができる。他方これらの 突起は、接触面１６及び１７が互いに接触するときには、端部１０及び１５の間 で上記とは逆方向に動くのを防止するように設計されている。 ねじのヘッド１９に近接して、ねじ１８は横断面が非円形の軸部２０を有する 。この横断面は長方形又は正方形が適当である。下端部１５は、ねじ１８が貫通 するような対応した形の穴を有する。これにより、ねじ１８は下端部１５と非回 転結合される。ねじのヘッド１９と下端部１５の下部表面との間に、ねじの軸が 貫通する非円形で好ましくは矩形である穴を有する金属ワッシャ２９を設ける。 これによりねじ及びワッシャは回転することなく互いに結合される。下端部１５ の穴２６が損傷したとすると、ワッシャ２９は端部１５の下側の横断面２８に対 して当接することになるであろう。このような特徴は、ねじ１８の意図しない回 転に対する安全性を高める。 ねじ１８が貫通する下端部１５の穴は、ロッキングデバイスを収容するための 拡径部２１を有し、このロッキングデバイスは、下端部の穴に対してねじ１８の 軸方向の移動を防ぐように、又は少なくともそれを抑えるように設計されている 。このロッキングデバイスは例えばゴムリングのようなもので、このゴムリング は拡径部２１の中に押し込められ、またこれによりねじの軸の回りをクランプす る。 図２からは明らかではないが、上端部１０はねじ１８を収容するための開いた 凹所を有する。この凹所は、図３に参照番号２２で示されたものと完全に類似し ている。凹所２２は上端部の自由端で開いている。 図２からは明らかではないが、クランプのスペース１４を画定しているウォー ルにはリブ、突起、又はそのようなものが施されていてもよく、これらは、たと え許容差が大きかったとしても、ロードキャリヤ支柱の回りにクランプを十分に 引っ張ることを実現させるため、スペース１４の中へ延びる。 ねじ１８を図２に示された位置へ挿入するのを可能にするために、クランプ９ の下部ウォールは、ねじのヘッド１９が通るのに十分な大きさの貫通穴２３を有 する。穴２３が存在するということは、クランプ９の下部ウォール１１が弱くな るということを意味する。このような強度の低下を補うため、下部ウォール１１ は外側に補強ビードを有する。この補強ビードは、ロードキャリヤ支柱３の長手 方向に対して横切るように向けられ、また、少なくとも穴２３の直径又は横方向 の寸法と同じ縦方向の大きさを有する。補強ビードは、少なくとも穴２３と一致 する領域分だけ下部ウォール１１の材料の厚みを増加させることにより、置き換 える又は補うことが可能であろう。 図２と一致する見方をした図４は、クランプの変更された実施の形態である。 このクランプは、おおよそ楕円形、流線形、又は翼形の横断面をしたロードキャ リヤ支柱を囲むように設計されている。図４と２で全く同一の又は類似した細部 は、両方の図で同じ参照番号を付与されている。 端部１０及び１５の２つの接触面１６及び１７は、それぞれ上記で述べたよう に、横方向に溝のついた構造２４及び２５を有することは、図４から明らかであ ろう。またさらに、下端部１５を通る穴２６は横断面の形状が正方形であり、ね じ１８を下端部１５によりしっかりと締めるため、軸方向に向けられたリブ２７ （図３及び５参照）が穴を画定している表面上に施されていることは、明らかで あろう。 またさらに、穴の拡径部２１は円形であり、対応する拡径部２１が上端部１０ にも施されていることは、図３及び４を合わせて見れば明らかであろう。 図５は、下部ウォール１１の穴２３を通して、下端部１５のリブ２７を有する 穴２６を示している。 本発明に従ってロードキャリヤ６を取り付けるとき、ねじ１８は下部レール７ の中へ上方向に延び、またナット、ねじ切りホイール、又はそのようなものが設 けられて、クランプ９はロードキャリヤの下部レール７に固定される。レール７ の下側と下端部１５との間で上端部１０がねじの長手方向を横切るように動くこ とができるように、クランプ９が下部レール７から離れるように十分に下方向へ 動くことができる程度まで、ナットはゆるめられる。その後クランプは、ロード キャリヤ支柱３の周囲を動くことができるような開いた状態に曲がり、その後上 端部１０は、レール７の下側と下端部１５との間でねじ１８を横切るようにもう 一度動かされる。このような場合、ねじは凹所２２に収容される位置までくるで あろう。次にナットがねじ１８に締め付けられると、こぶし状の両方の端部１０ 及び１５は、ほぼねじ１８の長手方向に互いに近づく方へ移動されるであろう。 両方の接触面１６及び１７が互いに接触すると、端部１０及び１５はねじの長手 方向に対して横切るように互いに移動されて、それによりクランプは固く閉じら れ、また、ロードキャリヤ支柱３を確実に囲みしっかりとクランプする位置にな るであろう。 ロードキャリヤ６を取り外すときには、その手順は逆である。 本発明は、請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、さらに変更する ことができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ロードキャリヤ（６）のような物体を、車両（１）上に配置されるロード キャリヤ支柱（３）に固定するための固定デバイスであって、可撓性材料で造ら れ、また、開いた状態であるときロードキャリヤ支柱（３）を囲む位置に動かす ことができる、開けることのできるクランプ（９）を有し、クランプ（９）の互 いに重なり合う端部（１０、１５）を貫通する張力付与デバイス（１８）を有し 、この張力付与デバイスは、張力付与デバイス（１８）を締め付けると端部（１ ０、１５）をロードキャリヤ（６）に対して固定し、一方の端部（１５）は張力 付与デバイス（１８）が貫通する閉じた穴（２６）を有し、また、他方の端部（ １０）は張力付与デバイス（１８）を収容するための開いた凹所（２２）を有す ることを特徴とする固定デバイス。 ２．ロードキャリヤ（６）に最も近接した前記端部（１０）は、開いた凹所（ ２２）を有することを特徴とする、請求の範囲第１項に記載の固定デバイス。 ３．前記凹所（２２）は、前記端部（１０）の自由端の方へ向かって開いてい ることを特徴とする、請求の範囲第１項又は第２項に記載の固定デバイス。 ４．前記張力付与デバイス（１８）のクランプ位置において、互いに当接して いる前記端部（１０、１５）の表面（１６、１７）には、溝がつけられているこ とを特徴とする、請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載の固定デバ イス。 ５．前記溝（２４、２５）は側面から見るととげ状であり、また、前記クラン プ（９）全体を引っ張るように、しかし開くのを防止するように配向されること を特徴とする、請求の範囲第４項に記載の固定デバイス。 ６．閉じた穴（２６）を有する前記端部（１５）において、この穴はロッキン グ部材を収容するための拡径部（２１）を有し、前記ロッキング部材は閉じた穴 （２６）を有する前記端部（１５）に対して前記張力付与デバイス（１８）の軸 方向の移動を防ぐように、又は少なくともそれを抑えるようにすることを特徴と する、請求の範囲第１項から第５項のいずれか一項に記載の固定デバイス。 ７．前記クランプ（９）は、前記張力付与デバイス（１８）と一直線上にある 部分（１１）に、穴（２３）を有することを特徴とする、請求の範囲第１項から 第６項のいずれか一項に記載の固定デバイス。 ８．前記クランプ（９）は、前記張力付与デバイス（１８）のクランプ位置に 、前記ロードキャリヤ支柱（３）の外側形状に対して実質的に相補的である、内 側形状（１４）を有することを特徴とする、請求の範囲第１項から第７項のいず れか一項に記載の固定デバイス。 ９．前記クランプ（９）は、前記ロードキャリヤ支柱（３）に面している内側 表面上に、溝を有することを特徴とする、請求の範囲第１項から第７項のいずれ か一項に記載の固定デバイス。