JP2000511594A - 合金製品を硝酸の不存在に酸洗いする方法および酸洗いから出る廃液を回収する方法並びにそのための装置 - Google Patents

合金製品を硝酸の不存在に酸洗いする方法および酸洗いから出る廃液を回収する方法並びにそのための装置

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Abstract

(57)【要約】 鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を、酸化剤としての硝酸の不存在下に、酸洗いする方法、および酸洗いから出る廃液を回収する方法であって、その酸洗いから出る廃液の回収が次の工程から成ることを特徴とする。すなわち、酸洗い液を、共に陰極液としておよび陽極液として、場合により膜式の電気化学電池の中に送る、それは陰極におけるFe3+イオンのFe2+への(またはTi3+およびTi4+イオンのTi2+への)還元により、および陽極におけるFe2+(またはTi2+)イオンのFe3+(またはTi3+およびTi4+)イオンへの酸化により得られる、処分されるべきFe2+(またはTi2+)イオンを回収されるべきFe3+(またはTi3+およびTi4+)から分離するため、またFe3+イオンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-イオンの放出により得られ、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収するためであり、Fe3+イオンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-イオンの放出により得られ、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収するためであり、処分されるべき金属陽イオンFe2+、Cr3+、Ni2+(またはTi2+)を含む第一相および前記金属陽イオンを奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離を許すように、電池から出てくるそしてFe2+(またはTi2+)イオンに富んだ陰極液を処理する、および電池から出てくるそしてFe3+(またはTi3+およびTi4+)イオンに富んだ陽極液を酸洗い浴の中に送る、各工程である。またその装置も本発明の目的である。

Description

【発明の詳細な説明】 合金製品を硝酸の不存在下に酸洗いする方法および酸洗い廃液を回収する方法 並びにそのための装置 説明 本発明は鉄を含む合金から造られた製品を酸洗いする方法そして、より具体的 には、ステンレス鋼のための酸洗い方法に関するものであり、前記の方法の特徴 は、酸化剤としてのおよび酸洗い浴から出る廃液の回収のための硝酸の使用を避 けることである。本発明の目的はまたそのための装置でもある。 本発明はまたチタンおよびその合金の、ニッケルおよびその合金の、スーパー ステンレス鋼の酸洗いのため、およびその浴からの廃液の関連する回収のために 適用されることができる。 酸洗いは鋼の熱処理の結果として生ずる酸化相を除くために、スケールの下の クロム枯渇層(脱クロム化層)を除去するために、および表面の有効な最終的不 動態化を可能にするために使用される工程であることは知られている。ステンレ ス鋼およびチタンのために有効な酸洗い工程を達成するためには、硝酸(HNO3)お よびフッ化水素酸(HF)の混合物が、一般に60〜75℃の多様な温度で、通常使用さ れる。 しかし、硝酸の使用は重大な環境問題を引き起こすものであり、それは次のこ とから生ずる。 −酸洗い浴自身から発生する酸洗い浴上の酸化窒素(NOX)の蒸気のかなりの量 の存在、 −処分されるべき硝酸塩に富んだスラッジを発生する廃液の生成、 −硝酸塩を含む廃物のための高い処理費用、 などである。 上記の難題を克服するために、多数の異なる方法がこれまでに提案されたが、 それらにおいては化学的酸洗い工程における硝酸の使用の削減または排除が見越 されており、そしてそれらは反応剤として浴に添加される多数の酸化剤の使用に 基づくものである。それらの酸化剤の中には、例えば、過マンガン酸塩、過硫酸 塩、塩化第二鉄、過酸化水素(H2O2)、またはそれらの混合物を含むことができる 。フッ化水素酸は常に酸洗い浴の中にいろいろな鉱酸(一般的に酸の混合物): 硫酸、塩酸、リン酸、と組み合わせて使用されている。 硝酸の不存在下に酸洗いする方法において通常使用される前記の酸および化合 物の典型的濃度は(ステンレス鋼について)次のようである。 遊離 HF=5〜50g/l 遊離 H2SO4=50〜200g/l 遊離 HCl=0〜50g/l Fe3+ >20g/l(計算した量の過酸化水素の添加により得られた) Fetot(Fe2++Fe3+)=80g/l さらに、鉄を含む合金およびチタンおよびぞれらの合金から造られた酸洗い生 成物のための方法が代わりのものとして知られており、イタリー特許出願第RM96 A000849号公報に記載されている。前記の方法は酸化剤として直接Fe3+イオン( 鉄合金の場合)またはTi3+およびTi4+イオン(チタン合金の場合)を見込んでい る。この場合に、Fe3+の必要な濃度は正確な量のH2O2を添加することにより得ら れないが、同じ酸洗い浴を電解質として使用する電気化学電池中のイオンFe2+の Fe3+への電気化学的酸化により得られる。 従って、本発明の目的は酸化剤としての硝酸の不存在下に、鉄を含む合金の製 品、チタンおよびその合金の製品、およびニッケルおよびその合金の製品を酸洗 いする方法を提供することであり、そしてその方法は酸洗い浴から出る廃液の回 収手段を与えることを特徴とする。 さらに具体的には、本発明は、酸洗い浴から出る廃液中の全フッ化水素酸の回 収を見込む方法を提供する。 さらに、本発明は、酸洗い浴から出る廃液より遊離の硫酸の回収を見込む方法 を提供する。 さらにまた、本発明は、酸洗い浴から出る廃液中の全塩酸(および/またはそ の他のあり得る酸類)の回収を見込む方法を提供する。 本発明の他の一つの目的は、鉄およびその合金を含む酸洗い浴からの金属製品 の廃液より生ずるFe3+イオン(またはチタンおよびその合金についてはTi3+およ びTi4+)を回収する方法を提供することである。 本発明のさらなる目的は処分されるべきである金属イオンFe2+、Cr3+、Ni2+お よびTi2+の分離および可能な沈殿を見込む方法を提供することである。 本発明によれば、酸化剤として硝酸の不存在下に鉄を含む合金の製品、および チタン製品とその合金を酸洗いする方法、および酸洗いから出る廃液を回収する 方法が提供され、そしてその方法は酸洗いされるべき製品を硫酸、フッ化水素酸 および、場合により、リン酸および塩酸の水溶液の中に浸漬する工程を含み、酸 洗い液の酸化剤は第二鉄イオン、またはチタン(III)およびチタン(IV)イオ ンである。 前記の方法は、次の工程から成る酸洗いから出る廃液の回収を特徴とする。す なわち、 −酸洗い液を、共に陰極液としておよび陽極液として、場合により膜式の電気 化学的電池(電解槽)の中に送り、それは、 a) 陰極におけるFe3+イオンのFe2+への(またはTi3+およびTi4+イオンのTi2+ への)還元により、および陽極におけるFe2+(またはTi2+)イオンのFe3+(また はTi3+およびTi4+)イオンへの酸化により得られる処分されるべきFe2+(または Ti2+)イオンを、回収されるべきFe3+(またはTi3+およびTi4+)から分離するた めであり、 b) Fe3+イオンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-イ オンの放出により得られ、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収す るためであり、 −電池から出てきてFe2+(またはTi2+)イオンに富んだ陰極液を処理して、処 分されるべき金属陽イオンFe2+、Cr3+、Ni2+(またはTi2+)を含む第一相および 前記金属陽イオンを奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離させ、 そして −電池から出てきてFe3+(またはTi3+およびTi4+)イオンに富んだ陽極液を酸 洗い浴の中に送る、 各工程である。 本発明の一実施態様によれば、前記の方法は電池内(電解槽内)の陽極反応お よび対応する陰極反応は定電圧的にまたは定電流的に制御されることを見込んで いる。 鉄を含む合金の場合には、陽極の電極電位は酸素の発生を避けるため771 SHE (Fe2+/Fe3+対におけるErevに相当する)と1229mV SHE(酸素発生反応における Erevに相当する)の間に含まれることが好ましい(SHE=水素標準電極)。 チタンおよびその合金の場合には、陽極の電極電位は-368(Ti3+/Ti2+対にお けるErevに相当する)と1229mV SHEの間に含まれることが好ましい。 陰極における電極電位は≧0mV SHEであることが(水素の発生をさけるために )好ましい。 本発明の第二の実施態様によれば、3つの室の電池(電解槽)が備えられるこ とができ、その電池は陽極液として酸洗い液を使用する1つの陽極室を有し、し かも、前記の方法に従って酸化反応: a) Fe2+ →Fe3+(またはTi2+→Ti3+およびTi4+) が起こり、そして、二つの陰極室を有し、その第一の室は陰極液として酸洗い液 を有しており、そこでは前記の方法に従って陰極反応、 b) Fe3+→Fe2+(またはTi3+およびTi4+→Ti2+) が起こり、そして第二の室、そこでは使用される陰極液は硫酸溶液であり、そし てそこでは、この場合に、水素発生反応が望ましく、そして電位E≦0mV SHEによ り起こる。 第二室の陰極液(それは硫酸溶液である)は最後に電池から酸洗い液の中に連 続的に送り出されて、H2SO4を再生し、そしでそれは酸洗い反応の間に消耗され る。 この第二の実施態様の利点は、この場合に電池は廃液のFe2+イオンをFe3+イオ ン(またはそれぞれのチタンイオン)から分離する構成要素として働くのみなら ず、それはまた酸化剤として、第一次酸洗い反応を実施するために必要とされる Fe3+イオン(またはそれぞれのチタンイオン)の必要量を、以下に詳細に説明さ れるように、陽極へ与えることもできる、ということである。 さらに、本発明による方法は(両実施態様において)酸洗いが、酸洗い浴中の 陽極液の循環により、連続的であること、または不連続的であることを見込んで いる。 酸洗い浴は45〜85℃の間に含まれる温度であることが好ましい。 酸洗い液(前記の電池の陰極液としておよび陽極液としての両方に使用される )は、硫酸の、フッ化水素酸の、および場合により塩酸とリン酸の水溶液と次の 成分、 −遊離 HCl 0〜50g/l −遊離 H3PO4 0〜200g/l −遊離 H2SO4 50〜200g/l −遊離 HF 5〜50g/l −Fe3+(またはTi3++Ti4+) >20g/l −Fetot(またはTitot)溶液中 ≧50g/l から構成される。 さらに、本発明の方法が適用される鉄を含む製品は、 −ステンレス鋼、積層品またはどの場合でも熱間加工および/または冷間 加工鋼、特にオーステナイト、フェライト、デュプレックスおよび超ス テンレス鋼、 −Niを基材とするスーパアロイ、 から成る群より選択される。 さらに、本発明の方法が適用されるチタンを含む製品は、 −多種品位のCP(工業用純度)チタン −チタン合金 から成る群より選択される。 本発明は、添付された図面に関して非限定的例として与えられ、その好ましい 実施態様の次の詳細な説明においてより明瞭に例証されるであろう。図面におい て、 図1は本発明による、酸洗いおよび廃液の回収のための装置の第一の実施態様 の略図を示すものであり、そして 図2は本発明による、酸洗いおよび廃液の回収のための装置の第二の実施態様 の略図を示すものである。 鉄III(Fe3+)(および/またはチタンIIIまたはIV)の回収は、それが硝酸の存 在しない酸洗い浴中の主な酸化元素となるので、本発明による方法の最良の長所 の一つである。 実質上、酸化剤としてのFe3+(またはTi3+およびTi4+)の回収は、それが酸洗 いの間に浴内にあるFe2+イオンの酸化によりFe3+を得るために必要な過酸化水素 の量を減少させるので(チタンイオンについても類似の事情が生ずる)、かなり 費用の節約になる。その上、過酸化水素は硝酸の不存在下で酸洗い工程が考えら れる場合に確かに最も高価な反応である。 本発明の方法は基本的に次の原則に依るものである。 処理されるべき廃液は、(もし必要ならば)固形部分(例えば、酸洗いされた 表面からの酸化物のスケール)を分離するためのデカンテーションと濾過の後、 次の主要な処理を受ける(鉄を含む合金に関して言及されるが、チタンおよびそ の合金の場合も全く同様である)。 a) 最適のFe3+濃度値に達する迄のFe3+イオン(それは陰極液として電池へお くられる酸洗い浴の中にある)のFe2+への陰極還元のための電気化学的電池(場 合により膜式の)における処理。 b) 金属(Fe2+、Cr3+、Ni2+)を不活性な硫酸塩結晶として沈殿させる、クリ オスタット(低温維持装置)による、電池内で処理された陰極液の冷却処理(結 晶化処理)。 C) 沈殿相から液相の分離。 d) かくして分離された液相は回収液として直接に浴の中へ送られる、および e) Fe2+イオン(それは浴中にあり、陽極液として電池に送られる)のFe3+への 陽極酸化のため膜式の同じ電気化学的電池における相当する処理、および同じ陽 極液の浴の中への回収。 しかし、次の条件が留意されるべきである。 i) 陰極処理の間に還元が起こる; Fe3++e→Fe2+ 従ってFe3+の濃度は電池の(陰極の)電流を消費して低下する。 ii)陽極処理の間に、逆の反応、すなわち、酸化が起こり; Fe2+→Fe3++e 常に電池の(陽極の)電流を消費する。 iii)合計の正味のバランス(陽極+陰極電池反応)は、第一鉄または第二鉄 イオンの総量に全体的変化はない、すなわち、正味の還元(または酸化)が起こ らなかったことを示す。換言すれば、初めの溶液(処理されるべき廃液)に関し ては、Fe2+とFe3+イオンの分離のみが電池電流の消費において得られるというこ と、さらに正確には陰極液の第一鉄イオン(Fe2+)の濃縮化と第二鉄イオン(Fe3+ )の同時の濃縮化が得られることである。従って、最終結果はFe2+イオンの陰 極液への全体的移行およびFe3+イオンの陽極液への全体的移行である。 引き続いて、陰極液はクリオスタットによる冷却のため結晶化処理へ送られる 。使用される温度は、より高い鉄濃度を有する溶液により硫酸塩結晶の形成を得 ることはより容易であるので、その最初の濃度に依存する。この様相は重要であ る。何故ならば、それは酸洗い工程のための作業条件の選択に直接影響するから である。簡単に言えば、酸洗い液を更新(希釈により全体にまたは部分的に)す る前に、液中の鉄に十分豊富である溶液により酸洗いを行うほうが良いというこ とである。 陰極液の冷却処理の間に、硫酸鉄(クロムおよびニッケルのそれに加えて)の 沈殿(結晶化)が起こる。そのような沈殿は選択的であって、何故なら硫酸第一 鉄は硫酸第二鉄に比べてさらに起こり易いからである。従って、液相内でFe3+イ オンは結晶の形成に預からない遊離の硫酸(すなわち、硫酸塩として沈殿しなか った)およびその他の酸(HF、HCl、H3PO4)と共に溶液中に留まっている。 説明されたことに基づくと、上記に述べた陰極液中の第一鉄イオンの濃縮化の 処理は結晶化温度を高める、従ってこの作業を容易ならしめる、という第一の少 なからぬ利益を有するが、まさにそれはその溶液が沈殿(Fe2+)を起こさせ易い ようにより一層濃縮されるからである。 第二の重要な利点は、結晶化処理の一定の温度における陰極液の電池内での処 理の間に、前記のようなFe3+の最適濃度が達成されることができることであり、 そこでは硫酸第一鉄と共に硫酸第二鉄の沈殿はもはや起こらないで、硫酸第一鉄 の沈殿のみが起こる。従って、Fe3+イオンの完全な除去まで陰極還元を行う必要 はない、それはこのイオンは液相内で回収されるからである。結晶化処理の後、 不活性な沈殿(Fe2+、Ni2+、Cr3+硫酸塩)が得られ、それと共にFe3+と酸類に富 んだ溶液が得られる。次に沈殿の後、固相を液相から分離する処理が行われる。 かくして得られた液相(Fe3+および回収された酸、H2SO4、HFおよびHClに富む )は再び酸洗い浴へ送られる。このようにして、ここに述べられた本発明に従っ て、酸洗い浴中の酸化剤種としてのFe3+イオンの著しい全体的回収が得られる( 「全体的回収」について、結晶化の後に分離された液相から出るFe3+イオン、お よび電池の陽極液から出るおよび浴内で再循環されるFe3+イオンの回収と理解さ れるべきである)。 沈殿された硫酸塩は鉄(II)、ニッケルおよびクロムであることに留意される べきである。特に、硫酸塩として沈殿されたクロムイオンは明確に原子価3+を有 しており、6+ではないことは強調されるべきである。何故ならばその溶液はFe2+ イオンがFe3+イオンから形成される電位において、従って電位値E≦771mV SHEに おいて、陰極で処理されたからである。 これらの電位において、Cr3+/Cr6+対のErevの値は1235mV SHEに相当するので 、あり得るCr6+もまた明確にCr3+に還元される。 陰極液からのHFの回収に関して、次に述べることは考慮されるべきである。 フッ素イオンはFe2+およびFe3+と容易に会合する。これら二つの中で、最も好 ましいかつ安定なものはFe3+のそれである。 陰極処理の間に、Fe3+の濃度は次第に減少され、従ってF-とFe3+の最も安定な 会合体はフッ化水素酸の放出と共に溶解する。さらに、硫酸第一鉄の沈殿はフッ 化第一鉄の起こり得る沈殿に関して好ましいので、Fe2+はさらなるフッ化水素酸 の放出と共に、平衡bから除去される。結果として、初めのフッ化水素酸全体( すなわち、最初から既に遊離しているものに加えて鉄と結合されているもの)が 分離された溶液の中に再び見いだされることができる。 前記の処理のない場合には、錯体化されたフッ素イオン、および従ってフッ化 水素酸、はFe3+と錯体化されて沈殿に終わるとき失われるであろう。 フッ化水素酸は、まさに過酸化水素と同様に、非常に高価な薬剤であり、そし て硫酸よりはるかに高くつくということは強調されるべきである。本発明はフッ 化水素酸の全体的回収を可能にするが、回収された硫酸は遊離のものであり、そ してその他の残りは金属硫酸塩として沈殿される。 これまで開示されてきたことから、酸洗いと回収の両方を効果的にかつ便利に 行うことに関して、それらのことは酸洗い一回収の単一の統合された方法の一部 として考えられねばならないことは明らかである。 実際に、陰極液中のFe2+の濃厚化の前記の動向の重要性を減ずることに関して 、最低の可能なFe3+の量および最高のFe2+量を有する酸洗い液により、酸洗いと 回収を連続して行うことができれば便利であるだろう。他方において、結晶化を 容易にするためにFe(tot)の最高の可能な濃度と共に働く必要は既に見られた が、工業的工程においては酸洗いの間にあるFe3+/Fe2+平衡が酸洗い液の求めら れる潜在的レドックスを保証するために保持されねばならない。従って、作業条 件の選択は採用される特定の酸洗いと回収工程から生ずるいろいろな必要事項の 最適化を考慮に入れねばならない。 一般の使用においては、電池の陰極部内での望ましからぬ沈殿を避けるために 、Fetot=Fe2++Fe3+の過度に高くない濃度(例えば、最高80〜90g/l)をもって 酸洗いを行うことがより良いことである。さらに、Fetotの過度に高くない濃度 、特にFe3+の低い濃度(例えば、Fe3+≦30〜40g/l)、は酸洗い液をより効率的 にする。 いま図1について、本発明の方法による鉄(またはチタンおよびその合金)を 含む製品の廃液の酸洗いおよび回収のシステムの第一の実施態様が示されている 。説明の容易のために、鉄を含む合金に言及されるであろう。チタン合金にも同 様である。酸洗いは通常二つの分離された浴の中で行われ、その内第一の浴は、 その金属合金の溶解が最も多くその中で起こるように、金属をより多く充填され ていることは考慮されるべきである。例えば、向流で連続的に作業する場合に、 第二浴(より少なく金属を充填され、そしてより攻撃的でない)は向流で第一浴 を希釈するために使用される。第一浴から、常に連続的に、回収のため処理され るべき溶液は廃液として区別される。典型的に、この溶液の特徴は次の点にある 。 T=65℃ 全Fe(Fe2++Fe3+)=90g/l Fe2+=50g/l Fe3+=40g/l H2SO4=150g/l HF=35g/l 前記の溶液は電池へ送られその中に陰極液を形成し、そこではFe3+からFe2+へ の還元が起こる。電池の出口で、陰極液は次の濃度を有する。 Fe2+=65g/l Fe3+=25g/l その間に、酸洗い浴から来る同じ初めの溶液が、例えば、上記と同じ量で、電 池の同じ陽極室の中に(すなわち、陽極液の中に)送られ、そこでFe2+からFe3+ への酸化が起こる。その電池の出口で、濃度は次のようである。 Fe2+=35g/l Fe3+=55g/l 次に、そのような陽極液は酸洗い浴へ送られる。 引き続いて、電池の中で処理された陰極液は-10℃に冷却される。硫酸鉄の結 晶、その他Ni2-およびCr3+の結晶、が得られる。使用される温度(-10℃)におい てその使用されるFe3+の濃度、15g/lに相当する、により硫酸塩およびフッ化第 二鉄(または塩化第二鉄)の沈殿はない。 次に、その液相は引き続き結晶から分離されて、浴へ送り返され、そしてそれ は次の濃度により特徴づけられる。 Fe2+=20g/l Fe3+=30g/l H2SO4=170g/l HF=40g/l 明らかに、上記の回収システムの効率を計算するためには、総物質収支(陰極 液の初めの質量=固体元素十分離された溶液の質量)が考慮されねばならない。 そして次の例に従って、次の値が得られる。 Fe3+の回収効率≧95% HFの回収効率≧95% H2SO4の回収効率≧95% HCl(またはその他の酸、例えば、H3PO4)の回収については、硫酸塩に比べて 高い塩酸塩の溶解度を考える、従ってそれは冷却ののち液相に留まることを考え ると、これは特別の問題なく起こるということは指摘されるべきである。 図1の電池は、前記の酸化/還元過程の後に陽極液と陰極液の間の異なるイオ ン濃度により引き起こされる、二つの室の間のイオン(特にFe2+とFe3+)の部分 的移行(または後方拡散)を避けるために、膜式のものである。実際に、後方拡 散は陰極液中のFe2+のおよび陽極液中のFe3+の前進的かつ望ましい濃縮化を妨げ る傾向があり、そして膜そのような効果を妨げるためにある。 さらに、電場は酸(すなわち、例えば、F-およびSO4 =イオン)の陽極室への移 行を支持する積極的効果を有することは留意されるべきである。そのような移行 はこの室から酸が直接酸洗い浴へ送られる、すなわち、回収されるので望ましい 。 上記の説明から、電池はFe3+からFe2+の分離のための鉄イオン(それぞれ2+と 3+)の酸化(陽極において)および還元(陰極において)電池の両方であること ができること、および選択式の膜が使用されている標準の電池の既知の作動方法 に従って、酸の分離のための、選択的膜式の電池であることもできること、が分 類されることができる。この場合に、その膜は陰イオンの優先的通過を許し(ア ニオン膜)かつ陽イオン(金属)の通過を妨げるものでなければならない。 本発明によれば、もしアニオン膜が使用されるならば、電池は使用に効率良く そして同時に上記の二つの効果で作用することができる。しかし、非選択的膜( その選択は本質的にFe3+からFe2+の分離に有利に働くであろう)はより安価でか つより長続きするものになることが指摘されるべきである。下記の数例は、説明 の容易のためであるがまた非限定的例として、後者型の膜につき述べる。 さらに、電極の選択は電流効率および過電圧に対して機能的であるが、しかし 必要な投資を考慮して得られるべきである。その効率と安価の両者について、有 利な選択は、黒鉛の陽極および陰極の使用である。この選択は電流効率>95%お よび鉄イオンの酸化および還元として考えられる反応のため非常に低い過電圧を 保証する。 さらに、(図1に関して)、陰極室の電位を771mV SHEに相当するFe2+/Fe3+対 のErev以下のあるmV(実際上50〜100mVの間に含まれる)の値に固定する、定電 圧電池制御が好ましい。この型の制御により、既に述べたように、Cr(VI)よりCr (III)への電位低下が得られる。陽極において、低いシステム過電圧の故に、Ere vの上50〜100mVの間に並列に置かれている電位が得られる。前記の電位において 、寄生的または望ましからぬ反応は起こらない(例えば、陰極における水素の発 生または陽極における酸素の発生、または金属のメッキまたはCr(VI)における酸 化)。 実験条件の間に、前記の電池は容易に定電流に制御されることが証明された。 何故ならば陰極における反応 Fe3++e→Fe2+ および陽極における関係する反応は、両者共低い過電圧において起こるが(例え ば、望みの電流を課して、陰極におけるおよび陽極における電位はそれらの平衡 位置から相対的に殆ど動かない)、同時に望みの反応が起こるために有用な電位 の間隔は広い(実際上、水素の発生=0mV SHEと陰極のための771mVの間および陽 極のための酸素の発生に相当する771mVより1229mV SHEまでの間の全間隔を使用 することができる)からである。 他方において、定電流制御は定電位制御よりも工業的規模において実施するた めに容易である。 最後に、図1に示された種類の電池を使用して、酸洗い工程は硝酸を含まない 溶液を使用することにより稼働することが指摘されねばならない。その場合に、 その溶液の望まれる潜在的酸化還元は酸化反応物(例えば、過酸化水素)を添加 することによるか、または分離された電解槽内でFe3+を生産することによるか、 いずれかにより保証されることができる。 いま図2に関して、本発明の方法による酸洗いおよび廃液の回収システムの第 二の実施態様が略図で示されている。 この第二実施態様において、以下にその処理と共に記載されているように、電 池は三つの室に分割されている。 a) 第一の陰極室(C1)(陰極液として酸洗い液を有する)、その中で還元反応 Fe3++e→Fe2+が起こり、そしてその中で処理された溶液は、タイプI電池の陰極 液について記載されたように、結晶化処理に送られる。 b) 第二の陰極室(C2)、その中で陰極液として硫酸(好ましくは、しかしその 他の酸もまた使用されることができる、例えば、HCl)の溶液が循環し、そして その中で水素の発生の陰極反応が、従ってH2SO4+2e→H2+SO4 =に相当して、E≦0m V SHEにおいて、本質的に起こる。 装填されるべき硫酸の量、および従って報告された陰極反応に応じて生産され たSO4 =イオンの量は、合金の溶解の後に酸洗い工程の間に発生される消費された 鉄、クロムおよびニッケルの硫酸塩(Fe2SO4タイプ)を再統合するために厳密に 必要であるものに相当する。前記の硫酸塩はそれから前に説明されたクリオスタ ット中の冷却処理の間に結晶化により分離される。 c) 陽極室(中央)(A)(陽極液として酸洗い液を有する)、その中で並行す る酸化反応 Fe2+→Fe3++が起こり、そして、 鉄(III)に酸化される鉄(II)の量はこの場合(当量で)二つの陰極室中で起こ る二つの陰極反応(Fe3+→Fe2++e;2H+2e→H2)の合計(当量で)に相当する。 さらに、陽極(A)において説明された反応に関して次のことが具体的に述べら れねばならない。 i) (A)において生産されるFe3+の一部(当量で)は第一の陰極室(C1)中の還 元により消費されたFe3+の量に等しい。そのようにして、鉄(III)は陽極室(そ こでそれが回収される)中の鉄(III)の濃縮化および陰極室(そこでそれは硫酸 塩として沈殿のため連続廃棄に向けられる)中の鉄(II)の濃縮化により鉄(II)か ら分離される。 ii)(A)において生産されるFe3+の残りの一部(当量で)は、第一次酸洗い反 応(塩基性金属の酸化)を支持するため酸洗い浴へ送られる再統合する酸化剤を 構成する。 1) Fe→Fe2++2e 全酸洗い酸化/還元反応は1)による(Fe)金属の酸化を通じて溶解によりおよび Fe3+のFe2+への還元により得られる。従って、全反応は次のようである。 2) Fe+2Fe3+→3Fe2+ 一度酸洗い工程の間に溶解されるべき物質の量が知られると(通常オーステナ イ鋼については酸洗いされる表面の約4og/m2およびフェライト鋼については約80 g/m2)、反応(2)を支持するために生産されるべきFe3+の量は計算される。 (1)により生産されるFe2+イオンの量は次の反応に従って(C2)から出る硫酸塩 により終わりに中和されるように結びつけられている。 3) Fe2++SO4 =→FeSO4 次に結晶化処理そして沈殿として廃棄されることにに結びつけられる(望まれ る硫酸の量はそれにより計算される)。 図2の様式の上記のもののような電池は明確に、酸洗いと廃液の回収の同時実 施のための統合された電池である。 さらに、この第二の実施態様のための電池の制御の様式として、定電流式と定 電位式の両方が可能であるように見える。陽極定電位制御は陽極室(A)と第一陰 極室(C1)の間に好ましく、他方陽極室(A)と第二陰極室(C2)の間には定電流式制 御が好ましい。 図2の電池、それは前記のようにFe2+イオンからFe3+イオンを分離することお よび受容式2に従って第一次酸洗い反応を、酸化剤として必要なFe3+イオンの量 の生産の両方を行うことができ、また一つの陰極室を有することができる。この 場合に、その陰極室中でFe3+よりFe2+への還元反応および水素の放電反応(その 溶液は硫酸のため酸である)が起こるに違いない。同時に、Fe2+よりFe3+への酸 化が起こるであろう。しかし、必要な鉄3+のすべてを酸化するためには、酸洗い の間に酸化される鉄(Fe)が本発明によりFe2+(硫酸塩)として廃棄されることを 考慮すると、より多量の(実際に反応2)において得られる陰極液の量の少なくと も二倍の)陽極液が使用されねばならない。しかし、図2に示される三室の液は この工程のより良い全体的制御を可能にするし、その上電池内で直接に硫酸第一 鉄の沈殿の危険を少なくするので、従って特に好ましい。 次に続く冷却による結晶化処理(本発明の実施態様のいずれかによる)につい ては、既知の技術を参照することができる。結晶化処理のために試みられるクリ オスタットの可能な様式の間で、サイクロンシステムは全く効率的であることが 判った。たとえ前記のシステムが比較的小さい固体粒子を発生して、それから困 難な処理を伴って液槽から分離されねばならないするとしてもである。より大き く、従って分離がより容易な結晶を成長させることは、より長い処理時間のかか る方法を予見させる。 しかし、前記の本発明の第一と第二の実施態様の両者に従う電気化学的電池に おける処理の後に、溶液は金属の結晶化のためクリオスタット処理に送られるこ とは必要でないことは指摘されるべきである。その代わりとして、実際に、別の 金属から酸の分離処理が、例えば、樹脂または選択膜により、与えられることが できる。 この場合に、樹脂のみを前処理なしに電池内に使用することにより、約50%の 金属と酸の回収が得られるであろうが、電池内の前処理(樹脂を流れ下る)はし かしより高い百分率の最終回収、特にフッ化水素酸のおよび鉄(III)の、を可能 にする。しかし、結晶化は、酸および鉄(III)の回収が95%より高いので、最高の 成果を与える最終処理である。 本発明はさらなる目的としてまた鉄を含む合金の製品、チタンおよびその合金 の製品を酸洗いするための、および酸洗い浴から出る廃液の回収のための装置を 有し、そしてそれは本質的に次の単位装置;陽極室;少なくとも一つの陰極室; 特に黒鉛、炭素または鉛基材から成る群より選択される少なくとも一つの陽極; 特に黒鉛、鉛、鉄、ステンレス鋼またはNi基材合金から成る群より選択される少 なくとも一つの陰極;陽極液と陰極液の間の分離手段、特に選択膜;電池の電流 の定電流式または定電位式の制御手段;金属分離手段、特にクリオスタット式の 結晶化装置;およびイオン分離の手段、特に交換樹脂および/または選択膜;を 組み合わせて含む。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年2月18日(1999.2.18) 【補正内容】 明細書 合金製品を硝酸の不存在に酸洗いする方法および酸洗いから出る廃液を回収する 方法並びにそのための装置 説明 本発明は鉄を含む合金から造られた製品を酸洗いする方法そして、より具体的 には、ステンレス鋼のための酸洗い方法に関するものであり、前記の方法の特徴 は、酸化剤としてのおよび酸洗い浴から出る廃液の回収のための硝酸の使用を避 けることである。本発明の目的はまたそのための装置でもある。 本発明はまたチタンおよびその合金の、ニッケルおよびその合金の、スーパー ステンレス鋼の酸洗いのため、およびその浴からの廃液の関連する回収のために 適用されることができる。 酸洗いは鋼の熱処理の結果として生ずる酸化相を除くために、スケールの下の クロム枯渇層(脱クロム化層)を除去するために、および表面の有効な最終的不 動態化を可能にするために使用される工程であることは知られている。ステンレ ス鋼およびチタンのために有効な酸洗い工程を達成するためには、硝酸(HNO3)お よびフッ化水素酸(HF)の混合物が、一般に60〜75℃の多様な温度で、通常使用さ れる。 しかし、硝酸の使用は重大な環境問題を引き起こすものであり、それは次のこ とから生ずる。 −酸洗い浴自身から発生する酸洗い浴上の酸化窒素(NOX)の蒸気のかなりの量 の存在、 −処分されるべき硝酸塩に富んだスラッジを発生する廃液の生成、 −硝酸塩を含む廃物のための高い処理費用、 などである。 明らかに、上記の回収システムの効率を計算するためには、総物質収支(陰極 液の初めの質量=固体元素+分離された溶液の質量)が考慮されねばならない。 そして次の例に従って、次の値が得られる。 Fe3+の回収効率≧95% HFの回収効率≧95% H2SO4の回収効率≧95% HCl(またはその他の酸、例えば、H3PO4)の回収については、硫酸塩に比べて 高い塩酸塩の溶解度を考える、従ってそれは冷却ののち液相に留まることを考え ると、これは特別の問題なく起こるということは指摘されるべきである。 図1の電池は、前記の酸化/還元過程の後に陽極液と陰極液の間の異なるイオ ン濃度により引き起こされる、二つの室の間のイオン(特にFe2+とFe3+)の部分 的移行(または後方拡散)を避けるために、膜式のものである。実際に、後方拡 散は陰極液中のFe2+のおよび陽極液中のFe3+の前進的かつ望ましい濃縮化を妨げ る傾向があり、そして膜そのような効果を妨げるためにある。 さらに、電場は酸(すなわち、例えば、F-およびSO4 =イオン)の陽極室への移 行を支持する積極的効果を有することは留意されるべきである。そのような移行 はこの室から酸が直接酸洗い浴へ送られる、すなわち、回収されるので望ましい 。 上記の説明から、電池はFe3+からFe2+の分離のための鉄イオン(それぞれ第一 鉄と第二鉄イオン)の酸化(陽極において)および還元(陰極において)電池の 両方であることができること、および選択式の膜が使用されている標準の電池の 既知の作動方法に従って、酸の分離のための、選択的膜式の電池であることもで きること、が分類されることができる。 しかし、結晶化は、酸および鉄(III)の回収が95%より高いので、最高の成果を 与える最終処理である。 本発明はさらなる主題としてまた鉄を含む合金の製品、チタンおよびその合金 の製品を酸洗いするための、および酸洗い浴から出る廃液の回収のための装置を 有し、そしてそれは本質的に次の単位装置;陽極室;少なくとも一つの陰極室; 黒鉛、炭素または鉛基材から成る群より選択される少なくとも一つの陽極;黒鉛 、鉛、鉄、ステンレス鋼またはNi基材合金から成る群より選択される少なくとも 一つの陰極;陽極液と陰極液の間の分離手段;定電流式または定電位式の手段か ら成る群より選択される電池の電流の制御手段;金属陽イオンを陰極液から分離 する手段;および酸洗い液を陰極室と陽極室の両方に送る手段;を組み合わせて 含む。 陽極液と陰極液の間の分離手段は選択膜であることができる。 陰極液から金属イオンを分離する手段はクリオスタット式の結晶化装置、イオ ン交換樹脂および選択膜から成る群より選択されることができる。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月29日(1999.4.29) 【補正内容】 上記の難題を克服するために、多数の異なる方法がこれまでに提案されたが、 それらにおいては化学的酸洗い工程における硝酸の使用の削減または排除が見越 されており、そしてそれらは反応剤として浴に添加される多数の酸化剤の使用に 基づくものである。それらの酸化剤の中には、例えば、過マンガン酸塩、過硫酸 塩、塩化第二鉄、過酸化水素(H2O2)、またはそれらの混合物を含むことができる 。フッ化水素酸は常に酸洗い浴の中にいろいろな鉱酸(一般的に酸の混合物): 硫酸、塩酸、リン酸、と組み合わせて使用されている。 硝酸の不存在下に酸洗いする方法において通常使用される前記の酸および化合 物の典型的濃度は(ステンレス鋼について)次のようである。 遊離 HF=5〜50g/l 遊離 H2SO4=50〜200g/l 遊離 HCl=0〜50g/l Fe3+>20g/l(計算した量の過酸化水素の添加により得られた) Fetot(Fe2++Fe3+)=80g/l JP-A-50133125(CHEMICAL ABSTRACTS,Vol.84,No.20,17 May 1976,Colum bus,Ohio,USのAbstract No.139369y参照)、および欧州特許出願公開第585207 号公報より金属表面のための酸洗い液の電気分解的回収の方法が知られている。 しかし前記の文献に酸洗い液は電解槽の一つの室の中にのみある。欧州特許出願 公開第435382号より金属表面用の酸洗い液の電気分解的回収の方法が知られてい る。その方法には酸洗い液を電解槽の陰極液にそして次に陽極液に送ることによ り酸洗い用酸化剤を回収する工程が与えられている。しかし、如何にして酸洗い 浴から酸および化合物を回収するかについての示唆がない。 さらに、鉄を含む合金およびチタンおよびぞれらの合金から造られた酸洗い生 成物のための方法が代わりのものとして知られており、イタリー特許出願第RM96 A000849号公報に記載されている。前記の方法は酸化剤として直接Fe3+イオン( 鉄合金の場合)またはTi3+およびTi4+イオン(チタン合金の場合)を見込んでい る。この場合に、Fe3+の必要な濃度は正確な量のH2O2を添加することにより得ら れないが、同じ酸洗い浴を電解質として使用する電解槽中のイオンFe2+のFe3+へ の電気化学的酸化により得られる。 従って、本発明の目的は酸化剤としての硝酸の不存在下に、鉄を含む合金の製 品、チタンおよびその合金の製品、およびニッケルおよびその合金の製品を酸洗 いする方法を提供することであり、そしてその方法は廃酸洗い液の回収を与える ことを特徴とする。 さらに具体的には、本発明は、酸洗い浴から出る廃液中の全フッ化水素酸の回 収を見込む方法を提供する。 さらに、本発明は、酸洗い浴から出る廃液より遊離の硫酸の回収を見込む方法 を提供する。 さらにまた、本発明は、酸洗い浴から出る廃液中の全塩酸(および/またはそ の他のあり得る酸類)の回収を見込む方法を提供する。 本発明の他の一つの目的は、鉄およびその合金を含む酸洗い浴からの金属製品 の廃液より生ずるFe3+イオン(またはチタンおよびその合金についてはTi3+およ びTi4+)を回収する方法を提供することである。 本発明のさらなる目的は処分されるべきである金属イオンFe2+、Cr3+、Ni2+お よびTi2+の分離および可能な沈殿を見込む方法を提供することである。 本発明によれば、酸化剤として硝酸の不存在下に鉄を含む合金の製品、および チタン製品とその合金を酸洗いする方法、および廃酸洗い液を回収する方法が提 供され、そしてその方法は酸洗いされるべき製品を硝酸の不存在下に硫酸、フッ 化水素酸および、場合によりリン酸および塩酸の水溶液の中に浸漬する工程を含 み、酸洗い液の酸化剤は第二鉄イオン、またはチタン(III)およびチタン(IV )イオンである。 前記の方法は、次の工程から成る廃酸洗い液の回収を特徴とする。すなわち、 −酸洗い液を、共に陰極液としておよび陽極液として、場合により膜式の電解 槽の中に送り、それは、 a) 陰極におけるFe3+イオンのFe2+への、またはTi3+およびTi4+イオンのTi2+ への還元により、および陽極におけるFe2+またはTi2+イオンのFe3+またはTi3+お よびTi4+イオンへの酸化により得られる処分されるべきFe2+またはTi2+イオンを 、回収されるべきFe3+(またはTi3+およびTi4+)から分離するためであり、 b) Fe3+イオンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-イ オンの放出により得られ、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収す るためであり、 −電池から出てきてFe2+またはTi2+イオンに富んだ陰極液を処理して、処分さ れるべき金属陽イオンFe2+、Cr3+、Ni2+、またはTi2+、を含む第一相および前記 金属陽イオンを奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離させ、そし て −電池から出てきてFe3+イオンまたはTi3+およびTi4+イオンに富んだ陽極液を 酸洗い浴の中に送る、 各工程である。 本発明の一実施態様によれば、前記の方法は電池内(電解槽内)の陽極反応お よび対応する陰極反応は定電圧的にまたは定電流的に制御されることを見込んで いる。 鉄を含む合金の場合には、陽極の電極電位は酸素の発生を避けるため771 SHE (Fe2+/Fe3+対におけるErevに相当する)と1229mV SHE(酸素発生反応における Erevに相当する)の間に含まれることが好ましい(SHE=水素標準電極)。 チタンおよびその合金の場合には、陽極の電極電位は-368(Ti3+/Ti2+対にお けるErevに相当する)と1229mV SHEの間に含まれることが好ましい。 陰極における電極電位は≧0mV SHEであることが(水素の発生をさけるために )好ましい。 本発明の第二の実施態様によれば、3つの室の電池(電解槽)が備えられるこ とができ、その電池は陽極液として酸洗い液を使用する1つの陽極室を有し、し かも、前記の方法に従って酸化反応: a) Fe2+→Fe3+(またはTi2+→Ti3+およびTi4+) が起こり、そして、二つの陰極室を有し、その第一の室は陰極液として酸洗い液 を有しており、そこでは前記の方法に従って陰極反応、 b) Fe3+→Fe2+(またはTi3+およびTi4+→Ti2+) が起こり、そして第二の室、そこでは使用される陰極液は硫酸溶液であり、そし てそこでは、この場合に、水素発生反応が望ましく、そして電位E≦0mV SHE により起こる。 第二室の陰極液(それは硫酸溶液である)は最後に電池から酸洗い液の中に連 続的に送り出されて、H2SO4を再生し、そしてそれは酸洗い反応の間に消耗され る。 この第二の実施態様の利点は、この場合に電池は廃液のFe2+イオンをFe3+イオ ン(またはそれぞれのチタンイオン)から分離する構成要素として働くのみなら ず、それはまた酸化剤として、第一次酸洗い反応を実施するために必要とされる Fe3+イオン(またはそれぞれのチタンイオン)の必要量を、以下に詳細に説明さ れるように、陽極へ与えることもできる、ということである。 さらに、本発明による方法は(両実施態様において)酸洗い液の回収が、酸洗 い浴中の陽極液の循環により、連続的であること、または不連続的であることを 見込んでいる。 酸洗い浴は45〜85℃の間に含まれる温度であることが好ましい。 酸洗い液(前記の電池の陰極液としておよび陽極液としての両方に使用される )は、硫酸の、フッ化水素酸の、および場合により塩酸とリン酸の水溶液と 実質上、酸化剤としてのFe3+(またはTi3+およびTi4+)の回収は、それが酸洗 いの間に浴内にあるFe2+イオンの酸化によりFe3+を得るために必要な過酸化水素 の量を減少させるので(チタンイオンについても類似の事情が生ずる)、かなり 費用の節約になる。その上、過酸化水素は硝酸の不存在下で酸洗い工程が考えら れる場合に確かに最も高価な反応剤である。 本発明の方法は基本的に次の原則に依るものである。 処理されるべき廃液は、(もし必要ならば)固形部分(例えば、酸洗いされた 表面からの酸化物のスケール)を分離するためのデカンテーションと濾過の後、 次の主要な処理を受ける(鉄を含む合金に関して言及されるが、チタンおよびそ の合金の場合も全く同様である)。 a) 最適のFe3+濃度値に達する迄のFe3+イオン(それは陰極液として電池へお くられる酸洗い浴の中にある)のFe2+への陰極還元のための電解槽(場合により 膜式の)における処理。 b) 金属(Fe2+、Cr3+、Ni2+)を不活性な硫酸塩結品として沈殿させる、クリ オスタット(低温維持装置)による、電池内で処理された陰極液の冷却処理(結 晶化処理)。 C) 沈殿相から液相の分離。 d) かくして分離された液相は回収液として直接に浴の中へ送られる、および e) Fe2+イオン(それは浴中にあり、陽極液として電池に送られる)のFe3+へ の陽極酸化のため膜式の同じ電解槽における相当する処理、および同じ陽極液の 浴の中への回収。 しかし、次の条件が留意されるべきである。 i) 陰極処理の間に還元が起こる; 同時に、Fe2+よりFe3+への酸化が起こるであろう。しかし、必要な鉄3+のすべて を酸化するためには、酸洗いの間に酸化される鉄(Fe)が本発明によりFe2+(硫酸 塩)として廃棄されることを考慮すると、より多量の(実際に反応2)において得 られる陰極液の量の少なくとも二倍の)陽極液が使用されねばならない。しかし 、図2に示される三室の液はこの工程のより良い全体的制御を可能にするし、そ の上電池内で直接に硫酸第一鉄の沈殿の危険を少なくするので、従って特に好ま しい。 次に続く冷却による結晶化処理(本発明の実施態様のいずれかによる)につい ては、既知の技術を参照することができる。結晶化処理のために試みられるクリ オスタットの可能な様式の間で、サイクロンシステムは全く効率的であることが 判った。たとえ前記のシステムが比較的小さい固体粒子を発生して、それから困 難な処理を伴って液槽から分離されねばならないするとしてもである。より大き く、従って分離がより容易な結晶を成長させることは、より長い処理時間のかか る方法を予見させる。 しかし、前記の本発明の第一と第二の実施態様の両者に従う電解槽における処 理の後に、溶液は金属の結晶化のためクリオスタット処理に送られることは必要 でないことは指摘されるべきである。その代わりとして、実際に、別の金属から 酸の分離処理が、例えば、樹脂または選択膜により、与えられることができる。 この場合に、樹脂のみを前処理なしに電池内に使用することにより、約50%の 金属と酸の回収が得られるであろうが、電池内の前処理(樹脂を流れ下る)はし かしより高い百分率の最終回収、特にフッ化水素酸のおよび鉄(III)の、を可能 にする。 請求の範囲 1. 鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を酸洗いする方法であ って、 該方法は、酸洗いされるべき製品を、硫酸、フッ化水素酸および、場合により 、リン酸および/または塩酸の水溶液の中に硝酸の不存在下に浸漬し、その際酸 洗い液中の酸化剤として第二鉄イオン、またはチタン(III)およびチタン(IV )イオンを使用する工程を含み、そして、廃酸洗い液を回収するために、 廃酸洗い液の回収が次の工程: −酸洗い液を、共に陰極液としておよび陽極液として、場合により膜式の電解 槽の中に送ること、それは; a) 陰極におけるFe3+イオンのFe2+への還元またはTi3+およびTi4+イオンのTi2+ への還元により、および陽極におけるFe2+またはTi2+イオンのFe3+またはTi3+ およびTi4+イオンへの酸化により得られる処分されるべきFe2+またはTi2+イオン を、回収されるべきFe3+またはTi3+およびTi4+から分離するためであり: b) Fe3+イオンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-オ ンの放出により、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収するためで あり; −電池から出てきてFe2+またはTi2+イオンに富んだ陰極液を処理して、処分さ れるべき金属陽イオンFe2+、Cr3+、Ni2+またはTi2+を含む第一相および前記金属 陽イオンを奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離させること、お よび; −電池から出てきてFe3+イオンまたはTi3+およびTi4+イオンに富んだ陽極液を 酸洗い浴の中に送ること; を含むことを特徴とする前記の方法。 2. 陰極液を処理して、処分されるべきそしてその中に含まれている金属陽イ オンFe2+またはTi2+、Cr3+、Ni2+を分離する工程が次の処理; −冷却による結晶化(不活性硫酸塩として)による分離; −交換樹脂によるイオンの分離; −選択膜による分離; から選択される請求項1に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の 製品を酸洗いする方法。 3. 電池の膜は陰イオン選択型であり、陰イオンのみの優先的通過を許すもの であり、それにより陽極液の方へ移行する酸の陰イオン、SO4 =、F-、Cl-、HPO4 = もまた分離し、陽極液からそれらのイオンは引き続いて回収のため酸洗い浴の 中へ送られる請求項1または2に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合 金の製品を酸洗いする方法。 4. 電解槽が、浴中で回収されなければならない酸洗い液から成る陽極液を有 する一つの陽極室、および二つの陰極室を有し、第一の陰極室は陽イオンの分離 処理のための酸洗い液を陰極液として有し、しかもFe3+オンのFe2+への還元また はTi3+およびTi4+のTi2+への還元が起こり、そして第二の陰極室は硫酸および/ または塩酸および/またはリン酸の溶液を陰極液として有し、しかも水素陰極反 応が起こり、そして前記の陰極液は酸洗い浴へ送られる、請求項1〜3のいずれか 1項に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を酸洗いする方 法。 5. 電解槽が、浴中で回収されなければならない酸洗い液から成る陽極液を有 する一つの陽極室、陽イオンの分離処理のための酸洗い液を陰極液として有し、 しかも、Fe3+イオンのFe2+への還元またはTi3+およびTi4+のTi2+への還元が起こ り、そして、同時に、水素陰極反応が起こる、請求項1〜4のいずれか1項に記載 の鉄を含む合金の製品およびチタンどその合金の製品を酸洗いする方法。 6. 電池の陽極における作動電気化学的電位は771−1229m VSHEの間に含まれ 、そして陰極における該電位は≦771mV SHEである、請求項1〜5のいずれか1項 に記載の鉄を含む合金の製品を酸洗いする方法。 7. 電池の陽極における作動電気化学的電位は-502〜1229mV SHEの間に含まれ 、そして陰極における該電位は≦368mV SHEである、請求項1〜5のいずれか1項 に記載のチタンとその合金の製品を酸洗いする方法。 8. 陽極反応または、その代わりとして、陰極反応が、定電位式にまたは定電 流式に制御される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄を含む合金の製品およ びチタンとその合金の製品を酸洗いする方法。 9. 酸洗い液の回収が、電解槽の陽極液中でおよび陰極液中で酸洗い浴の循環 により連続的または不連続的であることができる、請求項1〜8のいずれか1項に 記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を酸洗いする方法。 10.酸洗い浴は実質上次の物質: −遊離 HCl 0〜50g/l −遊離 H3PO4 0〜200g/l −遊離 H2SO4 50〜200g/l −遊離 HF 5〜50g/l、および −溶液中のFetot(Fe2++Fe3+) ≧50g/l: を含む水溶液である、請求項1〜6および8--9のいずれか1項に記載の鉄を含む合 金の製品を酸洗いする方法。 11.陽極液が、 −遊離 HCl 0〜50g/l −遊離 H3PO4 0〜200g/l −遊離 H2SO4 50〜200g/l −遊離 HF 5〜50g/l、および −溶液中のFetot(Fe2++Fe3+) ≧50g/l または、 その代わりとして −溶液中のTitot(Ti2++Ti3++Ti4+) ≧50g/l を含む水溶液である、請求項1〜5および7〜9のいずれか1項に記載のチタンとそ の合金の製品を酸洗いする方法。 12.鉄を含む合金の製品及びチタンとその合金の製品を酸洗いするための、お よび酸洗いから出る廃液の回収のための装置であり、本質的に次の単位装置: −酸洗い浴、 −陽極室;少なくとも一つの陰極室;黒鉛、炭素または鉛基材から成る群 より選択される少なくとも一つの陽極;黒鉛、鉛、鉄、ステンレス鋼またはNi基 材合金から成る群より選択される少なくとも一つの陰極;および陽極液と陰極液 の間の分離手段;を含む電解槽、 −定電流式または定電位式の電池の電流の制御手段、 −酸洗い液を陽極室および陰極室の両方へ送る手段、 −金属陽イオンを、陰極室から来る溶液から分離して、前記の金属イオン を奪われた溶液を得るための手段、 −陽極室から来る溶液を酸洗い浴へ送る手段、および −前記の金属イオンを奪われた溶液を酸洗い浴へ送る手段、 を組み合わせて含む、前記の装置。 13.陽極室から来る溶液と陰極室から来る溶液の間の分離手段が選択膜である 、請求項12に記載の装置。 14.陰極液から金属陽イオンを分離する手段がクリオスタット式の結晶化装置 、イオン交換樹脂および選択膜から成る群より選択される、請求項12に記載の装 置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW 【要約の続き】 (またはTi2+)を含む第一相および前記金属陽イオンを 奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離を 許すように、電池から出てくるそしてFe2+(またはT i2+)イオンに富んだ陰極液を処理する、および電池か ら出てくるそしてFe3+(またはTi3+およびTi4+)イオン に富んだ陽極液を酸洗い浴の中に送る、各工程である。 またその装置も本発明の目的である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を酸洗いする方法であっ て、 該方法は、酸洗いされるべき製品を、硫酸、フッ化水素酸および、場合により 、リン酸および/または塩酸の水溶液の中に浸漬し、その際酸洗い液中の酸化剤 として第二鉄イオン、またはチタン(III)およびチタン(IV)イオンを使用す る工程を含み、そして、酸洗いから出る廃液を回収するために、 酸洗いから出る廃液の回収が次の工程: −酸洗い液を、共に陰極液としておよび陽極液として、場合により膜式の電気 化学的電池の中に送ること、それは; a) 陰極におけるFe3+オンのFe2+への(またはTi3+およびTi4+イオンのTi2+へ の)還元により、および陽極におけるFe2+(またはTi2+)イオンのFe3+(または Ti3+およびTi4+)イオンへの酸化により得られる処分されるべきFe2+(またはTi2+ )イオンを、回収されるべきFe3+(またはTi3+およびTi4+)から分離するため であり; b) Fe3+オンのFe2+への還元およびその結果として起こる錯体の溶解とF-オン の放出により得られ、陰極液中でFe3+と錯体化された、HFとしてF-を回収するた めであり; −電池から出てきてFe2+(またはTi2+)イオンに富んだ陰極液を処理して、処 分されるべき金属陽イオンFe2+、Cr3+、Ni2+(またはTi2+)を含む第一相および 前記金属陽イオンを奪われて酸洗い浴へ送られる第二相の2つの相に分離させる こと、および; −電池から出てきてFe3+(またはTi3+およびTi4+)イオンに富んだ陽極液を酸 洗い浴の中に送ること; を含むことを特徴とする前記の方法。 2. 陰極液を処理して、処分されるべきそしてその中に含まれている金属陽イ オン(Fe2+またはTi2+、Cr3+、Ni2+)を分離する工程が次の処理: −冷却による結晶化(不活性硫酸塩として)による分離; −交換樹脂によるイオンの分離; −選択膜による分離; から選択される請求項1に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の 製品を酸洗いする方法。 3. 電池の膜は陰イオン選択型であり、陰イオンのみの優先的通過を許すもの であり、それにより陽極液の方へ移行する酸の陰イオン(SO4 =、F-、Cl-、HPO4 = )もまた分離し、陽極液からそれらのイオンは引き続いて回収のため酸洗い浴の 中へ送られる請求項1または2に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合 金の製品を酸洗いする方法。 4. 電気化学的電池が、浴中で回収されなければならない酸洗い液から成る陽 極液を有する一つの陽極室、および二つの陰極室を有し、第一の陰極室は陽イオ ンの分離処理のための酸洗い液を陰極液として有し、しかもFe3+オンのFe2+への (またはTi3+およびTi4+のTi2+への)還元が起こり、そして第二の陰極室は硫酸 (および/または塩酸および/またはリン酸)の溶液を陰極液として有し、しか も水素陰極反応が起こり、そして前記の陰極液は酸洗い浴へ送られる、請求項1 〜3のいずれか1項に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金から作 られる製品を酸洗いする方法。 5. 電気化学的電池が、浴中で回収されなければならない酸洗い液から成る陽 極液を有する一つの陽極室、陽イオンの分離処理のための酸洗い液を陰極液とし て有し、しかも、Fe3+イオンのFe2+への(またはTi3+およびTi4+のTi2+への)還 元が起こり、そして、同時に、水素陰極反応が起こる、請求項1〜4のいずれか1 項に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金から作られる製品を酸洗 いする方法。 6. 電池の陽極における作動電気化学的電位は771〜1229mV SHEの間に含まれ 、そして陰極における該電位は≦771mV SHEである、請求項1〜5のいずれか1項 に記載の鉄を含む合金の製品を酸洗いする方法。 7. 電池の陽極における作動電気化学的電位は-502〜1229mV SHEの間に含まれ 、そして陰極における該電位は≦368mV SHEである、請求項1〜5のいずれか1項 に記載のチタンとその合金の製品を酸洗いする方法。 8. 陽極反応または、その代わりとして、陰極反応が、定電位式にまたは定電 流式に制御される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄を含む合金の製品およ びチタンとその合金の製品を酸洗いする方法。 9. 酸洗いが、電気化学的電池の陽極液中でおよび/または陰極液中で酸洗い 浴の循環により連続的または不連続的であることができる、請求項1〜8のいずれ か1項に記載の鉄を含む合金の製品およびチタンとその合金の製品を酸洗いする 方法。 10.酸洗い浴は実質上次の物質: −遊離 HCl 0〜50g/l −遊離 H3PO4 0〜200g/l −遊離 H2SO4 50〜200g/l −遊離 HF 5〜50g/l、および −溶液中のFetot(Fe2++Fe3+) ≧50g/l を含む水溶液である、請求項1〜6および8〜9のいずれか1項に記載の鉄を含む合 金の製品を酸洗いする方法。 11.陽極液が、 −遊離 HCl 0〜50g/l −遊離 H3PO4 0〜200g/l −遊離 H2SO4 50〜200g/l −遊離 HF 5〜50g/l、および −溶液中のFetot Fe2++Fe3+) ≧50g/lまたは、 その代わりとして −溶液中のTitot(Ti2++Ti3++Ti4+) ≧50g/l を含む水溶液である、請求項1〜5および7〜9のいずれか1項に記載のチタンとそ の合金の製品を酸洗いする方法。 12.鉄を含む合金の製品及びチタンおよびぞの合金の製品の酸洗いのための、 および酸洗いから出る廃液の回収のための装置であり、本質的に次の単位装置; −陽極室、 −少なくとも一つの陰極室、 −特に黒鉛、炭素または鉛基材から成る群より選択される少なくとも一つ の陽極、 −特に黒鉛、鉛、鉄、ステンレス鋼またはNi基材合金から成る群より選択 される少なくとも一つの陰極、 −陽極液と陰極液の間の分離手段、特に選択膜、 −定電流式または定電位式の電池の電流の制御手段、 −金属分離手段、特にクリオスタット式の結晶化装置、および −イオン分離の手段、特に交換樹脂および/または選択膜、 を組み合わせて含む、前記の装置。 13.前記に記述され例示されかつ請求されたような、鉄を含む合金の製品およ びチタンとその合金の製品を酸洗いするための、および酸洗いから出る廃液の回 収のための方法およびその装置。
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