JP2000511198A - キシリトールを製造する方法 - Google Patents

キシリトールを製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はキシリトールを製造する方法に関する。本方法によれば、キシロースまたはキシロン酸を含有するか、またはキシロン酸に関して濃縮されている混合物が還元され、そしてキシリトールが回収される。

Description

【発明の詳細な説明】 キシリトールを製造する方法 本発明はキシリトールを製造する方法に関する。 キシリトールは、キシロースの還元により得られ、そして「通常の糖」に相当 する甘さを有するが通常の糖に比べより低いカロリー含量(2.4kcal/k g)を有する天然に生じる糖アルコールである。キシリトールは種々の果物や野 菜に少量見出され、そして正常な代謝産物としてヒト生体内で形成されてもいる 。ある種の代謝特性、歯への特性および技術的特性の故に、キシリトールは異な る目的、例えばチューインガム、菓子類等のための非常に良好である特別な甘味 料である。キシリトール代謝がインシュリン代謝とは無関係であり、そしてそれ 故に糖尿病患者はキシリトールを使用できるということは一例として言及され得 る。キシリトールはまた、排便を遅延させ、そしてそれ故に食事療法(ダイエッ ト)に有利であり得る。キシリトールは歯の齲食(虫歯)を引き起こさず、抗発 癌性作用を有することもまた見出されている。 キシリトールの多くの利点にもかかわらず、その使用はかなり限定されていた 。これはキシリトールの比較的高い価格に因っており、そもそも大規模にキシリ トールを製造する際の難しさに起因している。 従来キシリトールはキシラン含有材料から加水分解により製造されてきた。こ れによりキシロースを含有する単糖類混合物を例えば生じる。キシロースは次に 通常ニッケル触媒、例えばラネーニッケルの存在下での接触還元(水素添加)に よりキシリトールに還元される。当該分野の文献はキシラン含有材料からキシロ ースおよび/またはキシリトールを製造する種々の方法を記載している。例とし て米国特許第3784408号(Jaffe等)、米国特許第4066711号(Mel aja等)、米国特許第4075406号(Melaja等)、米国特許第400828 5号(Melaja等)および米国特許第3586537号(Steiner等)を包含する 。 いくつかのプラントでは、ヘミセルロースの大部分がキシロースに加水分解さ れ得るキシランである。キシランのための主な出発材料は主としてキシランから なる落葉樹のヘミセルロースである。セルロース産業の副産物として得られるキ シランおよびキシロースの用途は近年ますます注目の対象となってきている。キ シロースは、例えば典型的な塩基がMg2+,Ca2+,NH4 +およびNa+を含む 酸性スルフィットクッキング(酸性亜硫酸塩蒸解物,acid sulphite cooking) 中に形成される。この出発材料はまた、キシランのキシロオリゴマーが加水分解 された後の中性スルフィットクッキングのクッキングリカー(蒸解液)であって もよい。酸性スルフィットクッキングのクッキングリカーにおいて、ヘミセルロ ースは既に単糖類形態にある。「クッキングリカー(蒸解液)」という用語は本 明細書において蒸解に使用される溶液もしくは該蒸解の後に得られる溶液、また はそれらの一部を意味する。キシリトールの製造の際に使用されるキシロース還 元のための公知触媒法は、還元されるべきキシロースが有害な不純物を含有しな いことを通常必要とする。例えばキシロース還元反応に使用される触媒は不純 ,no.3(1980)pp.98-100参照)、その精製は非常に大変な労力を要し、そし トールが還元反応中に製造される生成物から分離され得るかにこの場合大きく依 存している。 スルフィットクッキングリカーがキシロースのための原料として使用される場 合、問題は蒸解条件における変動である。状況に応じて、木材のヘミセルロース は異なる方法で溶解し、そしてより大量またはより少量のキシロースを製造する 。ほんの少量のキシロースが製造される蒸解条件において、相当な量のキシロン 酸もまた形成され得る。キシロン酸を含有するリカー(煮汁)からの上記生成物 中に見出されるキシロースを分離することは、キシロースが純粋であるべきなら ば、例えばクロマトグラフィーによる場合、困難である。上記溶液中に存在する キシロン酸はキシロースの分離をより困難にし、そしてそのためにキシロースの 結晶化収率の低下を引き起こす。しかしながら、キシリトールの原料としてキシ ロン酸を使用し得ることは好ましい(WO93/1903,Vuorinen参照)。そ れ故に、スルフィットクッキングリカーから得られたキシロースおよびキシロン 酸が例えば一緒にキシリトールに変換され得る方法を提供することが望ましい。 上記のように、キシロースのキシリトールへの還元は公知技術を構成する。一 方、通常ラクトンまたは塩の形態にあるキシロン酸(Paperi ja Puu,no.11,v ol.59(1977)p.713参照)のキシリトールへの還元はかなり困難である。キシ ロースおよびキシロン酸のキシリトールへの同時還元は、キシロン酸により要求 される強い還元条件下でキシリトールが分解するので難しいことが見出されてい た。 本発明はキシリトールを製造する方法に関するものである。この方法はキシロ ースおよびキシロン酸を含有するか、またはキシロン酸に関して濃縮されている 混合物が還元されることを特徴とする。 還元は接触的または金属水素化物試薬、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用い ることにより行われ得ることが最近判明している。この還元は適当には接触的に 行われ、その場合、好ましい触媒はラネー型触媒および貴金属触媒、例えばRu ,PdおよびPt、特にRuを包含する。 適当な接触還元温度は70ないし150℃、好ましくは100ないし130℃ であり、そして該還元は適当には5000ないし20000kPa、好ましくは 10000ないし13000kPaの圧力で行われる。還元されるべき混合物の pHは好ましくは0.5ないし3.5である。 還元されるべき混合物はスルフィットクッキングリカーから抽出により得られ た混合物、またはクロマトグラフィーによる分離、好ましくは疑似移動床(SM B)(WO94/26380参照)の使用により得られた画分、またはキシロー ス画分の結晶化において形成される流出物(ランオフ,runoff)であることが適 当である。分離された画分は還元の前に例えばイオン交換によりできるならば精 製されなければならない。キシロースおよびキシロン酸画分は中和/沈澱/濾過 によるさらなる精製および/またはカーボンまたは吸着剤での処理を必要とする かもしれない。第一段階では水素添加が例えばラネーニッケル触媒で行われ、そ して第二段階では貴金属触媒で行われることを例えば意味する二段階水素添加を 用いることも可能である。本発明を実施する一方法は予備酸化を行うことであり 、その場合、溶液からのキシロン酸濃縮液の分離がより有効となる。本発明に従 って製造されるキシリトールは還元の生成溶液からクロマトグラフィーにより、 または好ましくは結晶化により好ましくは単離され得る。 本発明に係る方法はキシリトールの製造コストをかなり低減することを可能に する。この方法は例えば原料のより良好な使用を可能にする(該原料はキシリト ールのほぼ2倍量で十分である)。 以下の実施例は本発明を説明する。 実施例1 スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離から得られた酸性画 分の水素添加 疑似移動床(SMB)(WO94/26380)を使用することにより、ある 画分がブナ材の酸性Mg−スルフィットクッキングリカーからクロマトグラフィ ーにより分離され、そして顆粒化されたカーボン〔ケムビロンCPG(登録商標 )〕、強酸性陽イオン交換樹脂〔ダウ88(登録商標),酸性体にある〕および 弱塩基性陰イオン交換樹脂〔ダウ66(登録商標),塩基性体にある〕で精製さ れた。溶出の条件は以下のとおりであった:流出量1.0bk/h/カラム(b k=バルク容量),温度40℃および供給溶液の乾燥固体含量23%。反応は5 リットルメディメックスオートクレーブ(バッチ型反応槽)中100℃、100 バールの圧力およびpH1.3で触媒としてルテニウム/炭素(炭素上に5%R u,エンゲルハルトCP56×L/R/WW)をその適用量(Ru/C)を溶液 の乾燥体の13%として使用することにより行われた。水素添加の時間は4時間 であった。水素添加の供給物および生成物の分析は表1に示されている。 実施例2 クロマトグラフィー分離から得られた生成物画分の水素添加 実施例1に記載されるように得られた画分は以下のように精製された。該画分 はその画分の乾燥体に対して計算して7.5%水酸化カルシウムを添加すること によりpH値5まで中和された。沈澱は濾別された。濾液は実施例1に記載され るように強陽イオン交換樹脂で、そして弱塩基性陰イオン交換樹脂で精製された 。水素添加は実施例1と同じ条件下で行われた。供給物および生成物の分析は表 1に示されている。 実施例3 キシロース結晶化からの流出物の還元 流出物は実施例1に記載されるように強酸性陽イオン交換樹脂および弱塩基性 陰イオン交換樹脂で精製された。水素添加は実施例1および2と同じ条件下で行 われた。供給物および生成物の分析は表1に示されている。 実施例4 スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離からの酸性画分とキ シロース結晶化からの流出物との混合物(流出物/酸性体=80/20%)の水 素添加 混合物は実施例1に記載されるように強酸性陽イオン交換樹脂および弱塩基性 陰イオン交換樹脂で精製された。水素添加は実施例1ないし3と同じ条件下で行 われた。供給物および生成物の分析は表1に示されている。 実施例5 スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離からの生成物画分の 二段階水素添加を用いることによる還元 予備水素添加は以下の条件で非精製SMB分離生成物に対して行われた。触媒 はラネーニッケル(溶液の乾燥固体含量の10%,Chemcat J 10 GS)であり、温度は100℃であり、圧力は4000kPaであり(終了時の 圧力は8000kPaまで上昇した)、そして水素添加の時間は4時間であった 。陽イオンは強酸性陽イオン交換樹脂(ダウ88,酸性体にある)で水素添加の 生成物から除去された。換言すれば酸はその塩から遊離された。流速は2bv/ hであり、温度は40℃であり、そして供給物の乾燥固体含量は約22%であっ た。実際の水素添加は実施例1ないし4における水素添加と同じ条件下で行われ た。供給物(第1段階の供給物)および生成物(=第2段階の生成物)の分析は 表1に示されている。 表1 キシロース−キシロン酸混合物の水素添加 実施例6 予備酸化 MgO2g、実施例1に記載のスルフィットクッキングリカー62gおよびS O2溶液(濃度70ないし72gSO2/l)140gがオートクレーブ中に添加 された。オートクレーブは閉じられ、そしてグリセロール浴中に150℃で置か れた。オートクレーブは該浴中に30分間、1時間、2時間および4時間保持さ れ、その後、それらは冷却された。溶液は濾過され、そして分析された。キシロ ースの28%が4時間でキシロン酸に酸化された(表2)。 表2 キシロースのキシロン酸への酸化 実施例7 キシロン酸に関して濃縮された混合物の水素添加 水素添加は5リットルメディメックスオートクレーブ(バッチ型反応槽)中1 10℃、13000kPaの圧力で触媒としてRu/炭素(炭素上に5%Ru, エンゲルハルトCP56×L/R/WW)をその適用量を乾燥体の18%として 使用することにより行われた。水素添加の時間は3時間であった。表3は出発材 料および得られた生成物の組成を示す。 表3 キシロン酸に関して濃縮された混合物の水素添加 実施例8 キシロン酸に関して濃縮された混合物のラネーニッケルでの水素添加 70%メタノール中のキシロン酸166g/lがオートクレーブ中ラネーニッ ケル(2g)を用いて122℃および6500kPaの圧力で18時間水素添加 された。結果は表4に示されている。 表4 キシロン酸に関して濃縮された混合物の水素添加 実施例9 キシロン酸に関して濃縮された混合物のロジウムでの水素添加 水中のキシロン酸166glがオートクレーブ中、触媒として5%Rh/2% Mo/Al230.17gを用いて140℃および6500kPaの圧力で18 時間水素添加された。結果は表5に示されている。 表5 キシロン酸に関して濃縮された混合物の水素添加 実施例10 クロマトグラフィー分離により製造される酸化されたキシロース−キシロン酸 画分の水素化ホウ素ナトリウムでの還元 反応は通常の圧力および室温で混合することにより行われた。反応時間は試薬 添加後(徐々に添加)2時間であった。画分はそのままで、および陽イオン交換 の後約10%の乾燥固体含量で還元された。水素化ホウ素ナトリウムは3g/l 00g溶液の自然重量の比率(=乾燥体10g)で添加された。水素化ホウ素ナ トリウムは4%水溶液の形態で添加された。反応は6N塩酸で溶液を酸性化(p H2)することにより終結された。結果は表6に示される。 表6 酸化されたキシロース−キシロン酸画分の水素化ホウ素ナトリウムでの還元 実施例11 水素化ホウ素ナトリウムでの合成キシロース−キシロン酸混合物の還元 還元は供給液が合成キシロース−キシロン酸混合物であること以外、実施例8 と同一条件下で行われた。結果は表7に示されている。 表7 水素化ホウ素ナトリウムでの合成キシロース−キシロン酸の還元 実施例12 キシリトールの結晶化 原料は実施例5に記載されるように製造されたキシリトールであった。キシリ トール97g(屈折計による乾燥固体含量RDS11.4%,供給液)を91. 4%のRDS含量に60℃で蒸発させた。塊状物は1リットルの反応容器に移さ れ、そこで60℃にてキシリトール結晶0.06gが結晶種として入れられた。 線状の49時間冷却プログラム(60.5℃から30℃まで)を作用させた。冷 却後、塊状物の温度を約3℃だけ上昇させ、そしてその塊状物を遠心分離した。 該塊状物のキシリトール純度は乾燥体に対し77%であった。結晶は遠心分離機 (バスケット直径22cm,メッシュサイズ0.15mm)を用いて4500r pmで5分間分離され、そして該結晶は洗浄された。収量は乾燥結晶30gであ った。この結晶のキシリトール純度は乾燥体基準で81.2%であった。 実施例13 キシリトールの結晶化 原料は実施例2に記載されるように製造されたキシリトールであった。キシリ トール溶液は12μmの膜を通して濾過された。キシリトール(乾燥体)170 g(RDS19.7%,供給液)を91.3%のRDS含量に60℃で蒸発させ た。塊状物は1リットルの反応容器に移され、そこで60℃にてキシリトール結 晶0.05gが結晶種として入れられた。線状の41時間冷却プログラム(60 .5℃から30℃まで)を作用させた。冷却後、塊状物の温度を約3℃だけ上昇 させ、そしてその塊状物を遠心分離した。該塊状物のキシリトール純度は乾燥体 の64.3%であった。結晶は遠心分離機(バスケット直径22cm,メッシュ サイズ0.15mm)を用いて4500rpmで5分間分離され、そして洗浄さ れた。収量は乾燥結晶54gであった。この結晶のキシリトール純度は乾燥体基 準で93.3%であった。 実施例14 キシリトールの結晶化 原料は実施例3に記載されるように製造されたキシリトールであった。キシリ トール溶液は12μmの膜を通して濾過された。キシリトール(乾燥体)185 g(RDS20.9%,供給液)を92.2%のRDS含量に60℃で蒸発させ た。塊状物は1リットルの反応容器に移され、そこで56.5℃にてキシリトー ル結晶0.05gが結晶種として入れられた。線状の69時間冷却プログラム( 57℃から30℃まで)を作用させた。冷却後、塊状物の温度を約3℃だけ上昇 させ、そしてその塊状物を遠心分離した。該塊状物のキシリトール純度は乾燥体 の56.5%であった。結晶は遠心分離機(バスケット直径22cm,メッシュ サイズ0.15mm)を用いて4500rpmで5分間分離され、そして洗浄さ れた。収量は乾燥結晶55gであった。この結晶のキシリトール純度は乾燥体基 準で68.0%であった。 実施例15 エタノール抽出によるCa−スルフィットクッキングリカーからキシロースと キシロン酸の分離 市販されて利用可能である落葉樹の乾燥粉末Ca−スルフィットクッキングリ カー(その組成は表8(1)に示されている)がエタノールで抽出された。抽出 物の粉末量は1500gであり、そして95%エタノールの量は15リットルで あった。混合物は50℃で4時間混合され、その後、濾過され、そして得られた 固形物が乾燥された。溶解した固体の量は32%であった。濾液はロータリーエ バポレータで減圧下にて蒸発させた。蒸発残渣は水約8リットル中に溶解させた 。その溶液の組成は表8(2)に示されている。キシロース収量は約78%であ り、そしてキシロン酸収量は約43%であった。エタノール抽出が繰り返される と、収量はそれぞれ95%および56%に上昇した。 表8 エタノール抽出によるキシロースとキシロン酸の分離 *粉末の乾燥固体含量はK.Fischer法で決定され、そして溶液の乾燥固体含量は 純粋キシロースに対する屈折率表を利用して屈折率計測により決定された。 実施例16 キシロース−キシロン酸画分の予備精製 供給液は連続クロマトグラフィー分離工程からのキシロース−キシロン酸画分 であった。該画分は強酸性陽イオン交換樹脂〔ダウ88(登録商標)〕および2 つの弱塩基性陰イオン交換樹脂〔ダウ66(登録商標)〕からなる一連のイオン 交換体に供給された。陽イオンは陽イオン交換樹脂に付着し、そして遊離酸に変 換され、その後、陰イオンが陰イオン交換樹脂に付着する。 供給液の乾燥固体含量は32%であり、温度は40℃で、そして流速は2bv /h/カラムであった。この実験において、溶液は全樹脂容量に大体相当する量 で処理された。 そのような操作において、キシロン酸は両方の陰イオン交換樹脂に付着した: 第1の樹脂に対して22g/l樹脂および第2の樹脂に対して63g/l樹脂。 供給物および生成物の分析は表9に示されている。 表9 キシロン酸の吸着実施例17 キシロース−キシロン酸画分の予備精製 Mg−スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離は弱酸性陽イ ン交換樹脂,Finex CA 24 GC(登録商標)を用いて行われた。温 度は65℃であり、そして流速は0.19m/hであった。供給液のpHは1. 2であり、そしてキシロース含量は9.8%であった。25%の画分純度を有す るキシロース画分量は9.6kg乾燥体/m3/hであり、そして分離における キシロースの最高純度は31.4%であった。キシロン酸含量は供給液において 5.5%/乾燥体(RDS)であり、そしてキシロース画分において16.7% /乾燥体であった。溶離の順序は、大部分の塩、それに続いてほぼ同時にキシロ ースおよびキシロン酸であった(キシロン酸がわずかに後)。 実施例18 キシロース−キシロン酸画分の予備精製 Mg−スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離は弱酸性陽イ ン交換樹脂,Purolite C 105(登録商標)を用いて行われた。温 度は65℃であり、そして流速は0.7m/hであった。供給液のpHは4.5 であり、そしてキシロース含量は10.9%であった。25%の画分純度を有す るキシロース画分量は19.0kg乾燥体/m3/hであり、40%の酉分純度 では7.8kg乾燥体/m3/hであり、そして分離におけるキシロースの最高 純度は42.7%であった。キシロン酸含量は供給液において5.6%/乾燥体 (RDS)であった。25%/キシロース乾燥体の画分純度を有するキシロース 画分におけるキシロン酸純度は11.7%/乾燥体であり、そして40%/キシ ロース乾燥体の画分純度を有するキシロース画分においては18.5%/乾燥体 であった。塩、キシロースおよびキシロン酸がほぼ同時に溶離された(キシロン 酸がわずかに後)。 実施例19 キシロース−キシロン酸画分の予備精製 Mg−スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離は、スルホン 酸で活性化される繊維状(ステープル繊維)陽イン交換樹脂,Smoptec 101,3(登録商標),ポリスチレン骨格を用いて行われた。温度は65℃で あり、そして流速は1.8m/hであった。供給液のpHは2.2であり、そし てキシロース含量は8.9%であった。分離におけるキシロースの最高純度は2 3.4%であった。キシロン酸含量は供給液において5.1%/乾燥体(RDS )であり、そしてキシロース画分における最高純度は15.0%/乾燥体であっ た。溶離の順序は、大部分の塩、そしてほぼ同時にキシロースおよびキシロン酸 であった。 実施例20 キシロース−キシロン酸画分の予備精製 Mg−スルフィットクッキングリカーのクロマトグラフィー分離は強酸性陽イ ン交換樹脂,Finex CS 11 GC(登録商標)を用いて行われた。温 度は65℃であり、そして流速は0.7m/hであった。供給液のpHは1.0 であり、そしてキシロース含量は11.9%であった。40%の画分純度を有す るキシロース画分量は11.2kg乾燥体/m3/hであり、そして分離におけ るキシロースの最高純度は44.8%であった。キシロン酸含量は供給液におい て5.5%/乾燥体(RDS)であり、そしてキシロース画分において25%/ 乾燥体であった。溶離の順序は、塩、キシロースおよびキシロン酸であった。後 者の2種の画分は一部重なっていた。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年6月3日(1998.6.3) 【補正内容】 上記のように、キシロースのキシリトールへの還元は公知技術を構成する。一 方、通常ラクトンまたは塩の形態にあるキシロン酸(Paperi ja Puu,no.11,v ol.59(1977)p.713参照)のキシリトールへの還元はかなり困難である。キシ ロースおよびキシロン酸のキシリトールへの同時還元は、キシロン酸により要求 される強い還元条件下でキシロースが分解するので難しいことが見出されていた 。 本発明はキシリトールを製造する方法に関するものである。この方法はキシロ ースおよびキシロン酸を含有するか、またはキシロン酸に関して濃縮されている 混合物が還元されることを特徴とする。 還元は接触的または金属水素化物試薬、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用い ることにより行われ得ることが最近判明している。この還元は適当には接触的に 行われ、その場合、好ましい触媒はラネー型触媒および貴金属触媒、例えばRu ,PdおよびPt、特にRuを包含する。 適当な接触還元温度は70ないし150℃、好ましくは100ないし130℃ であり、そして該還元は適当には5000ないし20000kPa、好ましくは 10000ないし13000kPaの圧力で行われる。還元されるべき混合物の pHは好ましくは0.5ないし3.5である。 還元されるべき混合物はスルフィットクッキングリカーから抽出により得られ た混合物、またはクロマトグラフィーによる分離、好ましくは疑似移動床(SM B)(WO94/26380参照)の使用により得られた画分、またはキシロー ス画分の結晶化において形成される流出物(ランオフ,runoff)であることが適 当である。分離された画分は還元の前に例えばイオン交換によりできるならば精 製されなければならない。キシロースおよびキシロン酸画分は中和/沈澱/濾過 によるさらなる精製および/またはカーボンまたは吸着剤での処理を必要とする かもしれない。第一段階では水素添加が例えばラネーニッケル触媒で行われ、そ して第二段階では貴金属触媒で行われることを例えば意味する二段階水素添加を 用いることも可能である。本発明を実施する一方法は予備酸化を行うことであり 、その場合、溶液からのキシロン酸濃縮液の分離がより有効となる。本発明に従 って製造されるキシリトールは還元の生成溶液からクロマトグラフィーにより、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU (72)発明者 ゴルデ マーチン フィンランド国 エフアイエヌ―80101 ヨーエンスー ピーエル 111 ケミアン ライトス ヨーエンスーン イリオピス ト(番地表示なし) (72)発明者 ニイグレン ヨハンナ フィンランド国 エフアイエヌ―08700 ビルッカラ バッラーンチー 21 ディー 27 (72)発明者 エロマ オッリ―ペッカ フィンランド国 エフアイエヌ―48100 コトカ メリカツ 8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. キシロースおよびキシロン酸を含有するか、またはキシロン酸に関して濃縮 されている混合物が還元され、そしてキシリトールが回収されることを特徴とす るキシリトールを製造する方法。 2. 還元が触媒により行われることを特徴とする請求項1記載の方法。 3. 貴金属触媒を使用することを特徴とする請求項2記載の方法。 4. 触媒がRu、Pd、ラネー−NiまたはRhであることを特徴とする請求項 2記載の方法。 5. 触媒がRuであることを特徴とする請求項4記載の方法。 6. 還元が80℃ないし130℃で行われることを特徴とする請求項1ないし5 のいずれか1項に記載の方法。 7. 還元が10000ないし13000kPaの圧力で行われることを特徴とす る請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。 8. 還元が0.5ないし3.5のpHで行われることを特徴とする請求項1ない し7のいずれか1項に記載の方法。 9. 還元が金属水素化物試薬を利用することにより行われることを特徴とする請 求項1記載の方法。 10.金属水素化物試薬が水素化ホウ素ナトリウムであることを特徴とする請求 項9記載の方法。 11.還元されるべき混合物がクロマトグラフィー分離によるスルフィット蒸解 の蒸解液から得られる画分であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれ か1項に記載の方法。 12.クロマトグラフィー分離が疑似移動床(SMB)を用いることにより行わ れることを特徴とする請求項11記載の方法。 13.還元されるべき混合物がスルフィット蒸解の蒸解液から抽出により得られ る混合物であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方 法。 14.スルフィット蒸解がMgまたはCa−スルフィット蒸解であることを特徴 とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の方法。 15.還元されるべき混合物がキシロースの結晶化において形成される流出物で あることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。 16.還元されるべき混合物がイオン交換によりキシロン酸に関して濃縮されて いることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の方法。 17.還元されるべき混合物中のキシロースが少なくとも部分的にキシロン酸に 酸化されていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方 法。 18.還元されるべき混合物がビスルフィットで酸化されていることを特徴とす る請求項17記載の方法。 19.キシリトールが結晶化により分離されることを特徴とする請求項1ないし 18のいずれか1項に記載の方法。 20.キシリトールがクロマトグラフィー分離により分離されることを特徴とす る請求項1ないし18のいずれか1項に記載の方法。
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