JP2000511186A - ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬 - Google Patents

ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬

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Abstract

(57)【要約】 GnRHの拮抗薬として有用であり、従って男性と女性との両方の様々な性ホルモン関連状態の治療に有用であり得る式(I)

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬発明の背景 黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)とも呼称されるゴナドトロピン放 出ホルモン(GnRH)は、ヒトの生殖において重要な役割を果たすデカペプチ ドである。このホルモンは視床下部から放出され、下垂体に作用して黄体形成ホ ルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)の生合成及び分泌を刺激する。 下垂体から放出されるLHは主として男女両性の性腺ステロイド産生の調節に関 与し、FSHは男性の精子形成及び女性の卵胞の発育を調節する。GnRH作動 薬及び拮抗薬はLH/FSH放出の抑制を必要とする特定の状態の治療に有効で あることが証明されている。特に、GnRHに基づく療法は子宮内膜症、子宮平 滑筋腫、多嚢胞性卵巣疾患、思春期早発症、並びに数種の性腺ステロイド依存性 腫瘍形成、特に前立腺癌、乳癌及び卵巣癌の治療に有効であることが証明されて いる。GnRH作動薬及び拮抗薬は様々な補助授精法(assiste d fertilization techniques)でも利用されており 、潜在的避妊薬として男性でも女性でも検討されている。GnRH作動薬及び拮 抗薬はまた、下垂体性腺刺激ホルモン分泌腺腫、睡眠時無呼吸症などの睡眠障害 、過敏腸症候群、月経前症候群、良性前立腺過形成、(男性型)多毛症の治療に 有用であり得、成長ホルモン欠損小児において成長ホルモン療法の佐剤として有 用であり得、かつ狼瘡のネズミモデルにおいて有用であり得ることも判明してい る。本発明の化合物は、ビスホスホネート(ビスホスホン酸)及び他の薬剤、即 ち成長ホルモン分泌促進剤(例えばMK−0677)などと組み合わせてカルシ ウム、リン酸及び骨の代謝障害の治療及び予防、特にGnRH拮抗薬での治療の 間に起こる骨損失の予防に用いること、並びにエストロゲン、プロゲステロン、 抗エストロゲン薬、抗プロゲスチン薬及び/またはアンドロゲンと組み合わせて GnRH拮抗薬での治療の間に起こる骨損失や、顔面潮紅などの性機能低下症状 の予防または治療に用いることもできる。 加えて、本発明の化合物は、フィナステリド(finasteride)やエ プリステリド(epristeride)と いった5α−レダクターゼ2阻害剤;国際特許出願公開第93/23420号及 び同第95/11254号に開示された4,7β−ジメチル−4−アザ−5α− コレスタン−3−オン、3−オキソ−4−アザ−4,7β−ジメチル−16β− (4−クロロフェノキシ)−5α−アンドロスタン及び3−オキソ−4−アザ− 4,7β−ジメチル−16β−(フェノキシ)−5α−アンドロスタンなどの5 α−レダクターゼ1阻害剤;国際特許出願公開第95/07927号に開示され た3−オキソ−4−アザ−17β−(2,5−トリフルオロメチルフェニル−カ ルバモイル)−5α−アンドロスタンなどの、5α−レダクターゼ1と5α−レ ダクターゼ2との二重阻害剤;フルタミド、カソデックス(cosodex)及 び酢酸シプロテロンなどの抗アンドロゲン薬、並びにプラゾシン、テラゾシン、 ドキサゾシン(doxazosin)、タムスロシン(tamsulosin) 及びアルフゾシン(alfuzosin)などのα1遮断薬と同時投与し得る。 また、本発明の化合物を成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモンまたは成長 ホルモン分泌促進剤と組み合わせて用いて成長ホルモン欠損小児の思春期を遅ら せ、それによって前記小児 の身長が更に伸びてから思春期の骨端融合及び成長停止が起こるようにすること も可能である。 現在用いられているGnRH拮抗薬は、恐らくその経口活性の低さのために通 常静脈内または皮下投与されるGnRH様デカペプチドである。この物質は普通 、1位、2位、3位、6位及び10位にアミノ酸置換を有する。 非ペプチドGnRH拮抗薬は経口投与できるという点で有利であり得る。非ペ プチドGnRH拮抗薬は、ヨーロッパ特許出願第0 219 292号及びB. De等,J.Med.Chem.32,pp.2036−2038,1989、 並びにいずれもTakeda Chemical Industries,Lt d.の出願である国際特許出願公開第95/28405号、同第95/2990 0号及びヨーロッパ特許第0679642号に記載されている。 当技術分野ではアリールキノロン類似体が開示されており、その中には次の特 許、特許出願及び雑誌掲載論文に記載されたものが含まれる。特開昭63−29 5561号には、4位において非置換直鎖または分枝鎖アルコキシ基によって置 換され、かつ7位においても非置換直鎖または分枝鎖アルコキシ基に よって置換された一群の3−フェニル−2(1H)−キノロン誘導体が開示され ている。それらの化合物は、強い骨吸収抑制作用、及び骨化刺激作用を示し、即 ち骨粗鬆症の予防及び治療のための治療薬として有用であるとされている。 J.Heterocycl.Chem.26,p.281,1989には、6 位または7位にハロゲン置換基を有し、かつ場合によっては4位にカルボン酸置 換基を有する一連の3−(2−メトキシフェニル)−2(1H)−キノロンが開 示されている。Monatsh.Chem.113,p.751,1982及び Vestn.Slov.Kem.Drus.33,p.271,1986には、 4位においてアミノまたはベンジルアミノ基によって置換され、かつ7位におい てメチルまたはメトキシ基によって置換された3−フェニル−2(1H)−キノ ロン誘導体群が記載されている。 国際特許出願公開第93/10783号及び同第93/11115号には、場 合によっては置換されたアリール置換基により3位において置換された一群の2 −(1H)−キノロン誘導体が開示されており、これらの誘導体はNMDA受容 体の選択 的でかつ非競合的な拮抗薬であり、及び/またはAMPA受容体の拮抗薬であり 、従って神経変性障害、痙攣または精神分裂病といった状態の治療に有用である 。 フランス特許出願公開第2711992号に開示されたキノロン誘導体は、血 小板活性化因子の拮抗薬として有用であるとされている。発明の概要 本発明は、男性及び女性の様々な性ホルモン関連状態の治療に用い得る非ペプ チドGnRH拮抗薬である化合物、該化合物の製造方法、並びに該化合物を哺乳 動物に用いる方法、及び該化合物を含有する哺乳動物用医薬組成物に係わる。 本発明の化合物はホルモンGnRHの拮抗薬としての活性を有するので、男女 両性の様々な性ホルモン関連状態の治療に有用である。前記状態には、子宮内膜 症、子宮平滑筋腫、多嚢胞性卵巣疾患、(男性型)多毛症、思春期早発症、性腺 ステロイド依存性腫瘍形成、即ち前立腺癌、乳癌及び卵巣癌など、下垂体性腺刺 激ホルモン分泌腺腫、睡眠時無呼吸症、過敏腸症候群、月経前症候群、及び良性 前立腺肥大が含まれる。本発明の化合物は成長ホルモン欠損及び短躯の治療の佐 剤としても有用であ り、全身性紅斑性狼瘡の治療にも有用である。更に、本発明の化合物はin v itro授精においても、また避妊薬としても有用であり得る。本発明の化合物 は、アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロン、抗エストロケン薬及び抗プ ロゲストーゲン薬との組み合わせにおいても子宮内膜症、平滑筋腫の治療及び避 妊に有用であり得る。本発明の化合物は、テストステロンもしくは他のアンドロ ゲンまたは抗プロゲストーゲン薬と組み合わせれば男性においても避妊薬として 有用であり得る。本発明の化合物をエナラプリルまたはカプトプリルといったア ンギオテンシン変換酵素阻害剤、ロサルタン(Losartan)などのアンギ オテンシンII受容体拮抗薬、またはレニン阻害剤と組み合わせて子宮平滑筋腫の 治療に用いることも可能である。そのうえ、本発明の化合物は、ビスホスホネー ト(ビスホスホン酸)及び他の薬剤と組み合わせてカルシウム、リン酸及び骨の 代謝障害の治療及び予防、特にGnRH拮抗薬での治療の間に起こる骨損失の予 防に用いること、並びにエストロゲン、プロゲステロン及び/またはアンドロゲ ンと組み合わせてGnRH拮抗薬での治療の間に起こる骨損失や、顔面潮紅など の性機能低下症状の予防または治療に用いることもできる。 加えて、本発明の化合物は、フィナステリドやエプリステリドといった5α− レダクターゼ2阻害剤;国際特許出願公開第93/23420号及び同第95/ 11254号に開示された4,7β−ジメチル−4−アザ−5α−コレスタン− 3−オン、3−オキソ−4−アザ−4,7β−ジメチル−16β−(4−クロロ フェノキシ)−5α−アンドロスタン及び3−オキソ−4−アザ−4,7β−ジ メチル−16β−(フェノキシ)−5α−アンドロスタンなどの5α−レダクタ ーゼ1阻害剤;国際特許出願公開第95/07927号に開示されている3−オ キソ−4−アザ−17β−(2,5−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイ ル)−5α−アンドロスタンなどの、5α−レダクターゼ1と5α−レダクター ゼ2との二重阻害剤;フルタミド、カソデックス及び酢酸シプロテロンなどの抗 アンドロゲン薬、並びにプラゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン 及びアルフゾシンなどのα1遮断薬と同時投与し得る。 また、本発明の化合物を成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモンまたは成長 ホルモン分泌促進剤と組み合わせて用いて成長ホルモン欠損小児の思春期を遅ら せ、それによって前記小児 の身長が更に伸びてから思春期の骨端融合及び成長停止が起こるようにすること も可能である。発明の詳細な説明 本発明は、一般式 〔式中 Aは結合、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、置 換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、置換C2〜C6アルキニル、C1〜 C6アルコキシ、置換C1〜C6アルコキシであり、 Bは結合、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキルであり、XはO、S、SO 、SO2、NR12、C(R1314)であるか、または存在せず、 Yは であり、 ZはO、SまたはNR12であり、 R1はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル 、置換C3〜C6シクロアルキル、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル 、置換C1〜C6アラルキ ルであり、 R2、R3及びR4は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C2〜 C6アルケニル、置換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、置換C2〜C6 アルキニル、CN、ニトロ、C1〜C3ペルフルオロアルキル、C1〜C3ペルフル オロアルコキシ、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6 アラルキル、R15O(CR1314p−、R16C(O)O(CR1314p−、R15 OC(O)(CR1314p−、−(CR1314pS(O)n12、−(CR1 314pC(O)NR1718、−(CR1314pNR17C(O)R16、−(C R1314pN(R1718)またはハロゲンであり、 R5、R6、R7及びR8は独立にH、ハロゲン、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6 アルキル、C2〜C6アルケニル、置換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル 、置換C2〜C6アルキニル、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置 換C1〜C6アラルキル、ヘテロアリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換ヘテ ロアリール、置換C1〜C6ヘテロアラルキル、C1〜C3ペルフルオロアルキル、 C1〜C3ペルフルオ ロアルコキシ、 R15O(CR1314p−、 −(CR1314pCN、 −(CR1314pSOn12、 −(CR1314pSO2N(R1718)、 −(CR1314pN(R1718)、 −(CR1314pN(R17)C(O)R16、 −(CR1314pN(R17)C(O)N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)SO2N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)SO212、 −(CR1314pC(O)OR15、 −(CR1314pOC(O)R16、 −(CR1314pC(O)N(R1718)、 −(CR1314pOC(O)N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)C(O)OR15、またはであり、 R9及びR9aは独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6 アルキル、アリール、C1〜C6アラルキル、置換アリール、置換C1〜C6アラル キルであり、または R10はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、C1〜C6アラ ルキル、置換アリール、置換C1〜C6アラルキルであり、または R11はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、−(CR1314pC( O)OR15であり、または R9とR9aとは一緒になって、様々に置換された3〜7個の炭素原子から成る飽 和または不飽和炭素環を構成し得、またはR9とR10とは一緒になって、O、N 及びSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含めた4〜7個の原子から成 る飽和または不飽和複素環を構成し得、または R9とR10、並びにR9aとR11とは一緒になって複素環を構成し得、その際各環 は独立に飽和または不飽和で、O、N及びSの中から選択された1〜3個のヘテ ロ原子を含めた4〜7個の原子から成り、 R12はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキルであり、 R13及びR14は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール 、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキルであり、 R15はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル;ヘテロアリール、置換ヘテロ アリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロアラルキルであるか 、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有する複素環 であり、 R16はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル;ヘテロアリール、置換ヘテロ アリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロアラルキルであるか 、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有する複素環 であり、 R17及びR18は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C3〜C6 シクロアルキル、置換C3〜C6シクロアルキル、アリール、置換アリール、C1 〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロア リール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロアラルキルであるか、 または R17とR18とは一緒になって、それぞれ4〜7個の炭素原子から成る1個以上の 炭素環か、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有す る複素環を構成し、 R19はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキルまたは−CNであり、 nは0、1または2であり、 pは0、1、2、3または4であり、 アルキル、シクロアルキル、アルケニル及びアルキニルの置換基はC1〜C6アル キル、C3〜C7シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換ア ラルキル、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C1〜C6アルコキシ、フルオロ、C( O)OR11、アリールC1〜C3アルコキシ、置換アリールC1〜C3アルコキシの 中から選択され、アリールの置換基はR3、R4及びR5に関して規定したとおり である〕の化合物またはその医薬に許容可能な付加塩及び/もしくは水和物、ま たは適用可能であれば前記化合物の幾何異性体または光学異性体もしくはラセミ 混合物に係わる。 特に断わらないかぎり、次の定義は本明細書及び請求の範囲の全体に該当する。 いずれかの構成要素または式I中にいずれかの可変部分(例えばアリール、複 素環、R1等)が2個以上存在する場合、当該可変部分の定義は個々に独立であ る。また、置換基及び/または可変部分の組み合わせは安定な化合物をもたらす ものしか用い得ない。 「アルキル」という語は、特定数の炭素原子を有する分枝鎖状と直鎖状との両 方の飽和脂肪族炭化水素基、例えばメチル(Me)、エチル(Et)、プロピル 、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノナニル、デシル、ウン デシル、ドデシルとその異性体、即ちイソプロピル(i−Pr)、イソブチル( i−Bu)、s−ブチル(s−Bu)、t−ブチル(t−Bu)、イソペンタン 、イソヘキサン等を包含するものとする。 「アリール」という語はフェニル及びナフチルを包含する。 好ましくは、アリールはフェニルである。 「ハロゲン」または「ハロ」という語はフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を包含 するものとする。 「複素環」という語は、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テト ラヒドロピラン、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒド ロピリミジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン 、ヒダントイン、バレロラクタム、ピロリジノン等といった、N、O及びSの中 から選択された1〜3個のヘテロ原子を含めた3〜7個の原子から成る非芳香族 複素環総てによって定義される。 「ヘテロアリール」という語は下記化合物〔式中ZはO、SまたはNR12である〕を包含するものとする。 加えて、上記のような複素環の多くは2種以上の互変異性体形態で存在し得る ことが当業者には良く知られている。それらの互変異性体はいずれも本発明の範 囲内に含まれるものとする。 本発明の化合物の光学異性体形態、即ちエナンチオマーの混合物、例えばラセ ミ化合物または個々のエナンチオマー、並びにジアステレオマーの混合物または 個々のジアステレオマーも本発明に含まれる。個々のエナンチオマーは通常、当 該エナンチオマーが実現する旋光に従い記号(+)及び(−)、(L)及び(D )、(l)及び(d)、またはこれらの組み合わせによって示される。個々のエ ナンチオマーをその絶対空間配置に従い、左方(sinister)及び右方( rectus)をそれぞれ意味する記号(S)及び(R)によって示すことも可 能である。 個々の光学異性体は、例えば適当な光学活性酸で処理し、ジアステレオマーを 分離し、その後所望の異性体を回収する通常の分割操作を用いて調製し得る。個 々の光学異性体の調製は不斉合成法によっても可能である。 更に、所与の化学式または名称はそれらを有する化合物の、医薬に許容化な付 加塩及び水和物などの溶媒和物を包含するものとする。 本発明の化合物は、それ自体で有効である一方で、安定性、結晶化の容易さ、 高い溶解度その他の望ましい特性を実現するべくその医薬に許容可能な付加塩の 形態として投与することが可能である。 本発明の化合物は医薬に許容可能な塩の形態で投与し得る。 「医薬に許容可能な塩」という語は総ての許容可能な塩を包含するものとする 。酸塩の例に塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、トリフルオ ロ酢酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、琥珀酸塩、マロン酸塩、メタンスル ホン酸塩等が有り、これらの塩は溶解度または加水分解特性調節のための投与形 態として用い得、または徐放製剤もしくはプロドラッグ製剤中に用い得る。本発 明の化合物の官能性に応じて、本発明の化合物の医薬に許容可能な塩にはナトリ ウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛と いったカチオンから形成された塩、並びにアンモニア、エチレンジアミン、N− メチル−グルタミン、リシン、アルギニン、 オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイ ン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチ ルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、及びテトラ メチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基から形成された塩が含まれる。これ らの塩は、例えば遊離酸を適当な有機または無機塩基と反応させるか、あるいは また遊離塩基を適当な有機または無機酸と反応させる標準的な操作で製造可能で ある。 また、酸(−COOH)またはアルコール基が存在する場合は医薬に許容可能 なエステル、例えば酢酸メチル、エチル及びブチル、マレイン酸メチル、エチル 及びブチル、ピバロイルオキシメチル等、並びに徐放製剤またはプロドラッグ製 剤としての使用のために溶解度または加水分解特性を調節するのに用いられる当 業者に公知のエステルを用い得る。 本発明の化合物は、その立体化学的位置を式I中に示したキラル中心以外のキ ラル中心を有し得、従ってラセミ化合物、ラセミ混合物として、また個々のエナ ンチオマーまたはジアステレオマーとして存在し得、それらの異性体形態は総て 、その混在状態共々本発明に含まれる。更に、本発明の化合物の結晶形 態のうちの幾つかは多形相として存在し得、そのような結晶形態も本発明に含ま れるものとする。加えて、本発明の化合物のうちの幾つかは水または通常の有機 溶媒との溶媒和物を構成し得る。そのような溶媒和物も本発明の範囲内に含まれ る。 本明細書中に用いた「組成物」という語は、特定成分を特定量含有する組成物 、及び特定量の特定成分同士の組み合わせから直接または間接に得られる任意の 組成物を包含するものとする。 本発明の化合物は次の反応図式に従って製造する。置換基は総て、特に断わら ないかぎり先に規定したとおりである。 反応図式A 反応図式A 反応図式Aに示したように、アミノエステル(1)を25〜80℃の温度で3 0分から4時間の間ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレン等の不活性有 機溶媒中でヘテロアリールアセチルクロリド(2)で処理して、対応するアミド (4)を得る。あるいは他の場合には、アミン(1)及びヘテロアリール酢酸( 3)を室温または室温に近い温度で3〜24時問の間塩化メチレン、クロロホル ム、N,N−ジメチルホルムアミド、またはこれらの混合物といった不活性有機 溶媒中で、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、及びN−メチルモ ルホリン(NMM)、トリエチルアミン等の第三級アミン塩基を伴ったかまたは 伴わないカップリング試薬の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル カルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド( DCC)等で処理して、対応するアミド誘導体(4)を得る。アミド(4)を、 −20℃から25℃の温度で2〜4時間の間テトラヒドロフランなどの不活性有 機溶媒中でナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムビス(トリメ チルシリル)アミド等の強塩基で処理することにより環化してキノロン(5) を得る。 反応図式B 反応図式B 反応図式Bに示したように、4−ヒドロキシキノロン(5)を80℃または8 0℃前後の温度で4〜24時間の間N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒド ロフラン、アセトニトリル 等の不活性有機溶媒中で触媒のヨウ化ナトリウムの存在下に、ハロゲンまたはス ルホネート離脱基を有するアルキルアミン(6)、及び炭酸カリウム、炭酸ナト リウム、重炭酸ナトリウム、DBU等の適当な塩基で処理してエーテル誘導体( 7)を得る。代替案として、Mitsunobu反応条件下に周囲温度で4〜6 4時間の間テトラヒドロフラン、トルエン、クロロベンゼン等の不活性溶媒中で トリフェニルホスフィン、及びアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジ イソプロピル等の活性化剤で処理することによって(5)に、適宜保護したアミ ノアルコール(8)をカップリングさせ、それによって(7)を得てもよい。 上記カップリング後、用いた保護基に適し、かつ(7)中に存在する官能基と 相容性であるいずれかの方法でアミノ基を脱保護し得る。例えば、周囲温度で3 0分から4時間の間塩化メチレンなどの不活性有機溶媒中で、アニソールを添加 してかまたは添加せずにトリフルオロ酢酸などのプロトン酸で処理することによ り、t−ブチルカルバメート基を除去して対応するアミンを得ることができる。反応図式C 反応図式C 反応図式Cに示したように、4−ヒドロキシキノロン構造体(5)は、室温以 下の温度で30分から2時間の間塩化メチレンなどの不活性有機溶媒中のトリフ ルオロメタンスルホン酸無水物、及びジアザビシクロウンデセン、2,6−ルチ ジン、ピリジン等のアミン塩基で処理してトリフルオロメタンスルホネート(9 )などのスルホネート離脱基に変換することにより 改変可能である。(9)を室温以下の温度で4〜24時間の間N,N−ジメチル ホルムアミドなどの不活性有機溶媒中で適当なチオール(10)、及びジイソプ ロピルエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン塩基と反応させてチオエーテ ル類似体(11)を得る。 反応図式D 反応図式D 反応図式Dに示したように、(12)などの構造体が有するニトロ基は、65 〜100℃の温度で5〜20時間の間メタノール、エタノール等の不活性有機溶 媒中でヒドラジン、並びに塩化鉄(III)及び炭素などの還元触媒で処理するこ とにより還元し得、それによって対応するアミン(13)が得られる。あるいは 他の場合には、(12)を70〜80℃の温度で30 分から4時間の間エタノールまたはメタノールなどの極性溶媒中で塩化スズ(II )二水和物で処理して、還元されたアミノ誘導体(13)を得る。 反応図式E 反応図式E 反応図式Eに示したように、(13)などのアミンは0〜25℃の温度で1〜 48時間の間所望の第一級または第二級アミンと共に塩化メチレン、クロロホル ム、ジクロロエタン等の不活性有機溶媒中で、ピリジンなどのアミン塩基を伴っ たかまたは伴わないホスゲン、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾー ル等の適当なアシル化剤で処理することにより、対応する尿素誘導体(14)に 変換し得る。 反応図式F 反応図式F 反応図式Fに示したように、(15)などのアミンは0〜100℃の温度で1 〜10時間の間塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トル エン、クロロベンゼン等の不 活性有機溶媒中で、ピリジンなどのアミン塩基を伴ったかまたは伴わないアセチ ルクロリド、酸無水物、スルホニルクロリド、スルホン酸無水物等の適当なアシ ル化剤で処理することにより、対応するアミド(18)またはスルホンアミド誘 導体(19)に変換し得る。 反応図式G 反応図式G 図式Gに示したように、(20)などのヨウ化物は一酸化炭素雰囲気下に90 ℃の温度で5〜25時間の間N,N−ジメチルホルムアミド等の不活性有機溶媒 中でトリエチルアミンなどのアミン塩基の存在下に適当なアミン(21)及びジ クロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)などのパラジウム触媒 で処理することにより、対応するアミド(22)に変換し得る。反応図式H 反応図式H 反応図式Hに示したように、ヨウ化物(20)を一酸化炭素の存在下及び不在 下に80〜110℃の温度においてN,N−ジメチルホルムアミド、トルエン等 の不活性有機溶媒中でジク ロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)などの適当なパラジウム 触媒を用いてアルキル−、ビニル−、アリール−及びヘテロアリール−スタンナ ン(23)とカップリングさせれば、ケトン(24)及び炭素結合誘導体(25 )をそれぞれ得ることができる。 反応図式I 反応図式I 図式Iに示したように、アリル誘導体(26)は、テトラヒドロフランなどの 不活性溶媒中でボランまたは適当なアルキルボラン試薬で処理し、その後過酸化 水素などの穏やかな酸化剤に曝露することによって第一級アルコール(27)に 変換し得る。(27)などのアルコールを室温で1〜5時間の間塩化メチレンな どの有機溶媒中でテトラオキソルテニウム(VII)酸テトラプロピルアンモニウ ム、及び4−メチルモルホリン−N−オキシドまたはこれと同様に穏やかな酸化 剤で処理することにより更に酸化すれば、対応するアルデヒドを得ることができ る。過マンガン酸カリウムなどの強力な酸化剤で更に酸化してカルボン酸を生成 させることにより、(28)などの酸が得ることが可能である。反応図式J 反応図式J 図式Jに示したように、アリル誘導体(26)は、室温で15分から5時間の 間テトラヒドロフラン、t−ブタノール、水、またはこれらの混合物などの不活 性溶媒中で4−メチルモルホリン−N−オキシドなどの補助酸化剤を伴ったかま たは伴わない四酸化オスミウムで処理することによりジオール(29)に変換し 得る。(29)などのジオールを室温で10分から2時間の間メタノール、ピリ ジン、またはこれらの混合物などの不活性溶媒中で酢酸鉛(IV)で処理すること により更に酸化すれば、対応するアルデヒド誘導体を得ることができる。過マン ガン酸カリウムなどの強力な酸化剤で更に酸化してカルボン酸を生成させること により、(30)などの酸を得ることが可能である。 あるいは他の場合には、ジオール(29)を過マンガン酸カリウム、四酸化ル テニウム等の強力な酸化剤で処理することによって直接安息香酸化合物(31) を得ることも可能である。反応図式K 反応図式K 図式Kに示したように、カルボン酸(32)、及び(33)などの適当なアミ ンを室温または室温に近い温度で3〜24時間の間塩化メチレン、クロロホルム 、ジメチルホルムアミド、またはこれらの混合物などの不活性有機溶媒中で、1 −ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、及びN−メチルモルホリン(N MM)、トリエチルアミン等の第三級アミン塩基を 伴ったかまたは伴わないカップリング試薬の1−(3−ジメチルアミノプロピル )−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカ ルボジイミド(DCC)等で処理して、対応するアミド誘導体(34)を得る。 反応図式L 反応図式L 図式Lに示したように、(35)などのアミンには(36)などのカルボニル 保有化合物を用いて還元的アミノ化を施し得、 この操作では前記二つの物質をメタノール、クロロホルム等の不活性有機溶媒中 で、モレキュラーシーブまたは硫酸マグネシウムといった乾燥剤(dessic ant)及び酢酸などの酸触媒で処理し、その後シアノホウ水素化ナトリウム、 ホウ水素化ナトリウムまたは水素といった還元剤及び適当な金属触媒で処理して 誘導体(37)を得る。 本発明の化合物は、男性及び女性の様々な性ホルモン関連状態の治療に有用で ある。この有用性は、次のin vitroアッセイにおいて活性により明示さ れる本発明の化合物の、神経ペプチドホルモンGnRHの拮抗薬として作用する 能力に現われている。ヒトGnRH受容体結合アッセイ : ヒトGnRH受容体を発現させるCHO細胞から調製した粗な膜をGnRH受 容体ソースとした。[125I]ブセレリン(buserelin)(ペプチジル GnRH類似体)を放射能標識リガンドとして用いた。結合活性を、GnRH受 容体に対する[125I]ブセレリンの特異的結合を50%抑制するのに必要な拮 抗薬濃度であるIC50として測定した。ラット下垂体GnRH受容体結合アッセイ : ラットの下垂体組織から調製した粗な原形質膜を、ウシ血清アルブミン(0. 1%)、[125I]D−t−Bu−Ser6−Pro9−エチルアミド−GnR H、及び所望濃度の試験化合物を含有するトリスHCl緩衝液(50mM;pH 7.5)中でインキュベートした。アッセイ混合物を4℃で90〜120分間イ ンキュベートし、その後ガラス繊維フィルターに通して急速濾過及び反復洗浄を 行なった。膜と結合したラジオリガンドの放射能をγ線計数器で測定した。この データから、試験化合物の存在下にGnRH受容体に結合したラジオリガンドの IC50を推定した。LH放出抑制アッセイ : GnRH受容体結合アッセイからの活性化合物をin vitro LH放出 アッセイで更に評価し、それによって該化合物の(GnRHにより誘起されるL H放出を遮断する)拮抗薬活性を確認した。 1.試料の調製 アッセイするべき化合物をDMSOに溶解させて稀釈した。インキュベーショ ン媒質中のDMSOの最終濃度は0.5%であった。 2.アッセイ Charles River Laboratories(Wilmingt on,MA)からWistar雄ラット(150〜200g)を得た。ラットを 、恒温(25℃)で照明12時間、暗闇12時間のサイクル下に維持した。ラッ トの餌及び水は自由に摂取可能とした。動物を断頭して殺し、下垂体を無菌採取 して、50ml容のポリプロピレン製遠心管内のハンクスの平衡塩類溶液(HB SS)中に入れた。回収管を250×gで5分間遠心し、HBSSを吸引除去し た。下垂体を使い捨てペトリ皿に移し、小刀で切り刻んだ。次に、0.2%コラ ゲナーゼ及び0.2%ヒアルロニダーゼを含有するHBSSの三つの連続する1 0mlアリコート中に組織断片を懸濁させることにより、切り刻んだ組織を50 ml容の使い捨て遠心管に移した。水浴中37℃で30分間軽く攪拌しながら細 胞を分散させた。インキュベーション後、細胞をピペットで20〜30回吸引し 、未消化の下垂体断片を3〜5分間沈澱させた。懸濁細胞を吸引によって取り出 し、これに1,200×gで5分間の遠心を施した。その後、細胞を培地中に再 懸濁させた。未消化の下垂体断片は上記消化酵素の30mlアリコートで、 コラゲナーゼ/ヒアルロニダーゼ混合物での全3回の消化を実現するべく処理し た。得られた細胞懸濁液をプールし、計数し、かつ3×105細胞/mlの濃度 に稀釈し、この懸濁液の1.0ml量を24ウェルトレイ(Costar,Ca mbridge,MA)の各ウェルに入れた。細胞を37℃で3〜4日間、加湿 した5% CO2−95%空気雰囲気中に維持した。培地は、0.37% Na HCO3、10%ウマ血清、2.5%ウシ胎児血清、1%非必須アミノ酸、1% グルタミン及び0.1%ゲンタマイシンを含有するDMEMから構成した。実験 当日、0.37% NaHCO3、10%ウマ血清、2.5%ウシ胎児血清、1 %非必須アミノ酸(100×)、1%グルタミン(100×)、1%ペニシリン /ストレプトマイシン(1ml当たり10,000単位のペニシリン及び10, 000μgのストレプトマイシン)及び25mM PEPES(pH7.4)を 含有するDMEMで細胞を実験開始の1時間半前に3回、実験開始直前に更に2 回洗浄した。2nM GnRHの存在下に試験化合物を含有する新鮮な培地1m lを各ウェルに二重に加えることによってLH放出を開始させた。37℃で3時 間インキュベーションを行なった。インキュベーション後、培地を 取り出して2,000×gで15分間遠心し、それによって細胞物質を総て除去 した。上清を取り出し、A.F.Parlow博士(Harbor−UCLA Medical Center,Torrance,CA)から得られる物質を 用いる二重抗体RIA操作でLH含量についてアッセイした。 式Iを有する本発明の化合物は、GnRHが影響する幾つかの領域において有 用である。本発明の化合物は、性ホルモン関連状態、性ホルモン依存性癌、良性 前立腺肥大または子宮筋腫において有用であり得る。本発明の化合物を投与する ことが有益であり得る性ホルモン依存性癌に、前立腺癌、子宮癌、乳癌及び下垂 体性腺刺激ホルモン分泌腺腫が含まれる。本発明の化合物の投与が有益であり得 る他の性ホルモン依存性状態には、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣疾患、子宮平滑筋 腫及び思春期早発症が含まれる。本発明の化合物をエナラプリルまたはカプトプ リルといったアンギオテンシン変換酵素阻害剤、ロサルタン(Losartan )などのアンギオテンシンII受容体拮抗薬、またはレニン阻害剤と組み合わせて 子宮平滑筋腫の治療に用いることも可能である。 本発明の化合物は、男女両性において避妊薬として妊娠の制 御にも有用であり得、またin vitro授精、月経前症候群の治療、紅斑性 狼瘡の治療、(男性型)多毛症の治療、過敏腸症候群の治療、及び睡眠時無呼吸 症などの睡眠障害の治療にも有用であり得る。 本発明の化合物は、成長ホルモン欠損小児において成長ホルモン療法の佐剤と しても用い得る。本発明の化合物は成長ホルモン、または成長ホルモンの内在産 生または放出を増大させる化合物と共に投与し得る。内在成長ホルモンの放出を 刺激する化合物は幾つか開発されている。内在成長ホルモンの放出を刺激するこ とが知られているペプチドに、成長ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン放出ペ プチドGHRP−6及びGHRP−1(米国特許第4,411,890号、国際 特許出願公開第89/07110号及び同第89/07111号に開示)並びに GHRP−2(国際特許出願公開第93/04081号に開示)、及びヘキサレ リン(hexarelin)[J.Endocrinol.Invest.15 (Suppl.4),p.45,1992]が含まれる。内在成長ホルモンの放 出を刺激する化合物は外にも有り、それらは例えば米国特許第3,239,34 5号、同第4,036,979号、同 第4,411,890号、同第5,206,235号、同第5,283,241 号、同第5,284,841号、同第5,310,737号、同第5,317. 017号、同第5,374,721号、同第5,430,144号、同第5,4 34,261号、同第5,438,136号;ヨーロッパ特許出願公開第0,1 44,230号、同第0,513,974号;国際特許出願公開第94/074 86号、同第94/08583号、同第94/11012号、同第94/136 96号、同第94/19367号、同第95/03289号、同第95/032 90号、同第95/09633号、同第95/11029号、同第95/125 98号、同第95/13069号、同第95/14666号、同第95/166 75号、同第95/16692号、同第95/17422号、同第95/174 23号;Science 260,pp.1640−1643(1993年6月 11日);Ann.Rep.Med.Chem.28,pp.177−186, 1993;Bioorg.Med.Chem.Ltrs.4(22),pp.2 709−2714,1994;及びProc.Natl.Acad.Sci.U SA 92,pp. 7001−7005(1995年7月)に開示されている。 本発明の組み合わせに用いる好ましい成長ホルモン分泌促進剤の代表例には、 1)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( 1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド 、 2)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンカルポニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( 1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド 、 3)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−ベンゼンスルホニルスピロ[ 3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2− (1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミ ド、 4)N−[1(R)−[(3,4−ジヒドロ−スピロ[2H− 1−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2− (1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミ ド、 5)N−[1(R)−[(2−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロスピロ [イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 6)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( フェニルメチルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 7)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( フェニルメチルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミドメタ ンスルホネート、 8)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジ ン]−1’−イル)カルボニル]−2−(2’,6’−ジフルオロフェニルメチ ルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 9)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニル−5−フル オロスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボ ニル]−2−(フェニルメチルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロ パンアミド、 10)N−[1(S)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( フェニルメチルチオ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 11)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−3−フ ェニルプロピル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 12)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−3−シ クロヘキシルプ ロピル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 13)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−4−フ ェニルブチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド、 14)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニルスピロ[3 H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2−( 5−フルオロ−1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミノ−2−メチル プロパンアミド、 15)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−メタンスルホニル−5−フル オロスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボ ニル]−2−(5−フルオロ−1H−インドル−3−イル)エチル]−2−アミ ノ−2−メチルプロパンアミド、 16)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1−(2−エトキシカルボニル) メチルスルホニルスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’− イル)カルボニル]−2−(1H−インドル−3−イル)エチル]−2− アミノ−2−メチルプロパンアミド、 17)N−[1(R)−[(1,2−ジヒドロ−1,1−ジオキソスピロ[3H− ベンゾチオフェン−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−2− (フェニルメチルオキシ)エチル]−2−アミノ−2−メチルプロパンアミド とその医薬に許容可能な塩が含まれる。 本発明の化合物は、ビスホスホネート(ビスホスホン酸)及び他の薬剤、即ち 成長ホルモン分泌促進剤(例えばMK−0677)などと組み合わせてカルシウ ム、リン酸及び骨の代謝障害の治療及び予防、特にGnRH拮抗薬での治療の間 に起こる骨損失の予防に用いること、並びにエストロゲン、プロゲステロン及び /またはアンドロゲンと組み合わせてGnRH拮抗薬での治療の間に起こる骨損 失や、顔面潮紅などの性機能低下症状の予防または治療に用いることもできる。 ビスホスホネート(ビスホスホン酸)は、骨吸収を抑制することが知られてお り、Rosini等の米国特許第4,621,077号に開示されている骨結石 症(bone lithiasis)の治療に有用である。 骨吸収を伴う疾患の治療及び予防に有用である様々なビスホスホン酸が諸文献 に開示されている。前記酸の代表例は、米国特許第3,251,907号、同第 3,422,137号、同第3,584,125号、同第3,940,436号 、同第3,944,599号、同第3,962,432号、同第4,054,5 98号、同第4,267,108号、同第4,327,039号、同第4,40 7,761号、同第4,578,376号、同第4,621,077号、同第4 ,624,947号、同第4,746,654号、同第4,761,406号、 同第4,922,007号、同第4,942,157号、同第5,227,50 6号、同第5,270,365号;ヨーロッパ特許出願公開第0,252,50 4号;及びJ.Org.Chem.36,p.3843,1971中に見出し得 る。 ビスホスホン酸及びハロビスホスホン酸の製造法は当業者には良く知られてい る。この方法の代表例は、前記化合物が特に骨吸収抑制剤としてカルシウムまた はリン酸代謝障害の治療に有用であることを開示している上記参考文献中に見出 すことができる。 好ましいビスホスホネートは、アレンドロン酸、エチドロン酸、クロドロン酸 、パミドロン酸、チルドロン酸、リセドロン酸、6−アミノ−1−ヒドロキシ− ヘキシリデン−ビスホスホン酸及び1−ヒドロキシ−3−(メチルペンチルアミ ノ)−プロピリデン−ビスホスホン酸、またはこれらの酸の医薬に許容可能な塩 の中から選択される。特に好ましいビスホスホネートは、アレンドロン酸(アレ ンドロネート)またはその医薬に許容可能な塩である。なかでも特に好ましいビ スホスホネートは、アレンドロン酸ナトリウム三水和物を含めたアレンドロン酸 ナトリウムである。アレンドロン酸ナトリウムは、商標FOSA 加えて、本発明の化合物は、フィナステリドやエプリステリドといった5α− レダクターゼ2阻害剤;国際特許出願公開第93/23420号及び同第95/ 11254号に開示された4,7β−ジメチル−4−アザ−5α−コレスタン− 3−オン、3−オキソ−4−アザ−4,7β−ジメチル−16β−(4−クロロ フェノキシ)−5α−アンドロスタン及び3−オキソ−4−アザ−4,7β−ジ メチル−16β−(フェノキシ)−5α−アンドロスタンなどの5α−レダクタ ーゼ1阻害 剤;国際特許出願公開第95/07927号に開示された3−オキソ−4−アザ −17β−(2,5−トリフルオロメチルフェニル−カルバモイル)−5α−ア ンドロスタンなどの、5α−レダクターゼ1と5α−レダクターゼ2との二重阻 害剤;フルタミド、カソデックス及び酢酸シプロテロンなどの抗アンドロゲン薬 、並びにプラゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン及びアルフゾシ ンなどのα1遮断薬と同時投与し得る。 更に、本発明の化合物を成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモンまたは成長 ホルモン分泌促進剤と組み合わせて用いて成長ホルモン欠損小児の思春期を遅ら せ、それによって前記小児の身長が更に伸びてから思春期の骨端融合及び成長停 止が起こるようにすることも可能である。 別々の投与製剤中に存在する2種以上の活性物質を用いる組み合わせ治療では 、前記活性物質を個別にかまたは一緒に投与し得る。加えて、或る活性物質要素 を他の活性物質の投与の前にか、前記投与と同時にか、または前記投与の後に投 与し得る。 活性成分を含有する医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ剤、ドロップ剤(l ozenges)、水性もしくは油性懸濁液剤、 分散性散剤もしくは顆粒剤、乳濁液剤、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、ま たはシロップ剤もしくはエリキシル剤などの、経口使用に適した形態とし得る。 経口使用のための組成物は当業者に公知である任意の医薬組成物製造方法で調製 可能であり、そのような組成物には、医薬として高品質(elegant)でか つ服用しやすい味の製剤を得るべく甘味剤、香味付与剤、着色剤及び防腐剤の中 から選択した物質を1種以上含有させ得る。錠剤は活性成分を、錠剤の製造に適 当である無毒でかつ医薬に許容可能な賦形剤との混合状態で含有する。前記のよ うな賦形剤は、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カ ルシウムまたはリン酸ナトリウムといった不活性稀釈剤;顆粒化剤及び崩壊剤、 例えばコーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば澱粉、ゼラチンまたは アラビアゴム、及び滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ま たはタルクであり得る。錠剤は被覆しなくても、また公知技術で被覆して胃腸管 内での崩壊及び吸収を遅れさせ、それによって作用をより長期にわたって維持さ せてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンやジステアリン酸グリセリン といった遅延(time delay)物質を用い得る。錠剤 を米国特許第4,256,108号、同第4,166,452号及び同第4,2 65,874号に開示されている技術で被覆して、浸透療法用の制御放出錠剤を 形成することも可能である。 経口使用製剤は、活性成分を不活性固体稀釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン 酸カルシウムもしくはカオリンと混合する硬カプセル剤として、または活性成分 を水や油性媒質、例えば落花生油、液体パラフィンもしくはオリブ油と混合する 軟カプセル剤としても提供し得る。 水性懸濁液剤は活性物質を、水性懸濁液剤の製造に適した賦形剤との混合状態 で含有する。前記のような賦形剤は、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロ ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ア ルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴ ム;天然ホスファチド、例えばレシチンであるか、酸化アルキレンと脂肪酸との 縮合物、例えばポリオキシエチレンステアレートであるか、酸化エチレンと長鎖 脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールであ るか、酸化エチレンと、脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステルとの縮 合物、例えばポリオキシエチレンソルビ トールモノオレエートであるか、酸化エチレンと、脂肪酸及びヘキシトール無水 物に由来する部分エステルとの縮合物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレ エートであり得る分散剤もしくは湿潤剤である。水性懸濁液剤には、1種以上の 防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、1種以上の 着色剤、1種以上の香味付与剤、及びスクロース、サッカリンまたはアスパルテ ームといった1種以上の甘味剤も含有させ得る。 油性懸濁液剤は、活性成分を植物油、例えば落花生油、オリブ油、胡麻油もし くはやし油中にか、または液体パラフィンなどの鉱油中に懸濁させることによっ て製造し得る。油性懸濁液剤には増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセ チルアルコールを含有させ得る。先に示したような甘味剤、及び香味付与剤を添 加すれば、服用しやすい味の経口製剤が得られる。このような組成物は、アスコ ルビン酸などの酸化防止剤の添加によって腐敗を防止することができる。 水の添加による水性懸濁液剤の製造に適した分散性散剤及び顆粒剤は活性成分 を、分散剤もしくは湿潤剤、懸濁化剤及び1種以上の防腐剤との混合状態で提供 する。適当な分散剤もしく は湿潤剤及び懸濁化剤は、例えば先に挙げたものなどである。付加的な賦形剤、 例えば甘味剤、香味付与剤及び着色剤を存在させることも可能である。 本発明の医薬組成物は水中油型乳濁液剤の形態にすることもできる。油性相は 、オリブ油や落花生油などの植物油、もしくは液体パラフィンなどの鉱油、また はこれらの混合物とし得る。適当な乳化剤は、天然ホスファチド、例えば大豆レ シチン、並びに脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エ ステル、例えばソルビタンモノオレエート、並びに前記部分エステルと酸化エチ レンとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得 る。乳濁液剤には甘味剤及び香味付与剤も含有させ得る。 シロップ剤及びエリキシル剤は甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリ コール、ソルビトールまたはスクロースを用いて製造し得る。このような製剤に は、粘滑剤、防腐剤、並びに香味付与剤及び着色剤も含有させ得る。 医薬組成物は滅菌注射用水性または油脂性懸濁液剤の形態とし得る。前記懸濁 液剤は、先に触れた適当な分散剤もしくは湿潤剤及び懸濁化剤を用いて公知技術 に従い製造可能である。滅 菌注射用製剤は、無毒でかつ非経口的に許容可能な稀釈剤または溶媒を用いて製 造した滅菌注射用溶液剤または懸濁液剤、例えば1,3−ブタンジオール溶液剤 であってもよい。用い得る許容可能な賦形剤及び溶媒には、水、リンゲル液及び 等張塩化ナトリウム溶液などが有る。加えて、通常は滅菌不揮発油も溶媒または 懸濁媒として用いる。この用途には、合成モノまたはジグリセリドを含めた任意 の無刺激不揮発油を用い得る。注射用製剤の製造ではオレイン酸などの脂肪酸も 用いる。 式Iの化合物は、薬物を直腸内投与するための坐剤の形態でも投与し得る。坐 剤組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸内温度では液体となり、従って 直腸内で融解して薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤と混合することによって 調製し得る。前記のような賦形剤物質に、ココアバター及びポリエチレングリコ ールが有る。 局所使用のためには、式Iの化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤 、溶液剤または懸濁液剤等を用いる。(本発明では局所適用製剤に洗口剤及び含 漱剤を含める)。 本発明の化合物は、適当な鼻腔内投与用賦形剤の局所使用を介して鼻腔内投与 形態で投与したり、当業者に良く知られた経 皮投与用皮膚パッチの形態を用いて経皮経路から投与したりすることができる。 経皮送達系の形態で投与される薬物は当然ながら、投薬計画の全体を通じて断続 的にではなく連続的に投与される。本発明の化合物を、ココアバター、グリセロ ゼラチン、硬化植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物、及び ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルなどを基剤として用いた坐剤の形態で 送達することも可能である。 本発明の化合物を用いる投薬の計画は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別 及び医学的状態;治療するべき状態の重篤度;投与経路;患者の腎肝機能;及び 用いる特定の化合物を含めた様々な要因に従って選択する。通常の技量を有する 医師または獣医師であれば、状態の進行を予防し、遅らせ(counter)、 阻止し、または後戻りさせるのに必要な薬物の有効量を決定及び処方することは 容易に可能である。毒性を伴わない効力をもたらす範囲内の薬物濃度を好ましく 正確に実現するには、標的部位に対する薬物の有効性の速度論に基づいた投薬計 画が必要となる。前記計画では薬物の分布、平衡及び消失が考慮される。好まし くは、本発明の方法に有用な構造式Iの化合物の投与量は成人1人につき1日当 たり0.01〜1, 000mgとする。最も好ましい投与量は0.1〜500mg/日である。経口 投与の場合は本発明の組成物を、好ましくは0.01〜1,000mgの活性成 分を含有する錠剤とし、特に治療するべき患者への投与量を症状に応じて加減す るべく、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10 .0、15.0、25.0、50.0、100及び500mgの活性成分を含有 する錠剤の形態とする。有効量の薬物は通常、1日当たり体重1kgにつき約0 .0002〜約50mgの投与レベルで供給する。より特定的には、前記投与レ ベル範囲は1日当たり体重1kgにつき約0.001〜1mgとする。 本発明の活性物質は、1日当たりの投与量を1回で投与するか、または1日2 回、3回もしくは4回に分けて投与するのが有利である。 単一投与形態を製造するべくキャリヤ物質と配合し得る活性成分の量は、治療 される受容者(host)、及び用いる特定の投与方式次第で様々となる。 しかし、任意の特定患者のための特定の投与レベルは、年齢、体重、全身の健 康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排 出速度、薬物の組み合わせ、及び治療中の特定疾患の重篤度を含めた様々な要因 に左右されると理解される。 以下の実施例に、幾つかの本発明の化合物の製造を説明するが、これらの実施 例を本明細書に開示した本発明を限定するものと解釈するべきではない。実施例1 1−[7−クロロ−2−オキソ−4−(2−ピペリジン−2−イル−エトキシ) −3−チオフェン−2−イル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル]−3−ピ リジン−4−イル−尿素 ステップ1A4−クロロ−5−ニトロ−2−(2−チオフェン−2−イルーア セチルアミノ)−安息香酸メチルエステル 2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロ安息香酸メチルエステ ル(221mg)を2.5mlの乾燥1,2−ジクロロエタン中に懸濁させた懸 濁液に、チオフェン−2−イル−アセチルクロリド(169mg)を3.0ml の乾燥1,2−ジクロロエタンに溶解させた溶液を添加し、得られた混合物を油 浴中で還流温度で加熱した。18時間後、反応混合物を冷却し、溶媒を真空下に 除去した。粗生成物をメタノールから再結晶化して標記化合物を得た(230m g)。ステップ1B7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ニトロ−3−チオフェン−2 −イル−1H−キノリン−2−オン 0℃において4−クロロ−5−ニトロ−2−(2−チオフェン−2−イル−ア セチルアミノ)−安息香酸メチルエステル(130mg)を4.0mlの乾燥テ トラヒドロフランに溶解させた溶液にナトリウムビス(トリメチルシリル)アミ ドの溶液(1.0Mテトラヒドロフラン溶液;0.92ml)を滴下し加え、得 られた混合物を室温に加温した。3時間後、6N塩酸の添加によって反応を停止 させた。得られたスラリーを10分間攪拌してから濾過し、氷冷アセトニトリル で洗浄した。残留物を真空乾燥して標記化合物を得た(79mg)。ステップ1C2−[2−(7−クロロ−6−ニトロ−2−オキソ−3−チオフ ェン−2−イル−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−ピ ペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル 0℃において7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ニトロ−3−チオフェン−2 −イル−1H−キノリン−2−オン(50mg)を2.5mlのテトラヒドロフ ランに溶解させた溶液に44mgの2−(2−ヒドロキシエチル)−ピペリジン −1−カルボン酸t−ブチルエステル及び63mgのトリフェニルホスフィン、 次いで0.04mlのアゾジカルボン酸ジエチルを添加し、得られた混合物を室 温に加温した。24時問後、溶媒を真空下に除去し、残留物をシリカゲル上での フラッシュクロマトグラフィー(90:10、次いで80:20、次いで60: 40のヘキサン:酢酸エチル)により精製して標記化合物を得た(44mg)。ステップ1D2−[2−(6−アミノ−7−クロロ−2−オキソ−3−チオフ ェン−2−イル−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ)−エチ ル]−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル 2−{2−[6−ニトロ−7−クロロ−3−(3,5−ジメチルフェニル)− 2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−ピペリ ジン−1−カルボン酸t−ブチルエステルのエタノール溶液に塩化錫(II)二水 和物を添加し、得られた混合物を油浴中で70℃に加熱する。数時間後、反応混 合物を室温に冷却し、氷水の添加によって反応停止させる。得られた溶液の酸性 度を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液の添加によってpH8に調節し、混合物を酢 酸エチルで抽出する(2回)。一つに合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、 硫酸ナトリウムで脱水し、真空下に濃縮する。得られた粗な油をシリカゲル上で のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を得る。ステップ1E2−{2−[7−クロロ−2−オキソ−6−(3−ピリジン−4 −イル−ウレイド)−3−チオフェン−4−イル−1,2−ジヒドロキノリン− 4−イルオキシ]−エチル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステ 0℃において2−[2−(6−アミノ−7−クロロ−2−オキソ−3−チオフ ェン−2−イル−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−ピ ペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステルの乾燥塩化メチレン溶液にホスゲ ン、次いで過剰量のトリエチルアミンを添加し、得られた混合物を0℃で1時間 攪拌する。この時点で4−アミノピリジンを添加し、混合物を室温に加温する。 反応完了時、混合物を酢酸エチルで稀釈し、これを10%クエン酸の添加によっ て反応停止させる。有機部分を真空下に濃縮して粗な標記化合物を得る。ステップ1F1−[7−クロロ−2−オキソ−4−(2−ピペリジン−2−イ ル−エトキシ)−3−チオフェン−2−イル−1,2−ジヒドロキノリン−6− イル]−3−ピリジン−4−イル−尿素 2−{2−[7−クロロ−2−オキソ−6−(3−ピリジン−4−イル−ウレ イド)−3−チオフェン−4−イル−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキ シ]−エチル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステルの塩化メチレ ン溶液に トリフルオロ酢酸を添加し、得られた混合物を室温で攪拌する。30分後、混合 物を真空下に濃縮し、水酸化アンモニウムの10%メタノール溶液中で再溶媒和 させ、再度濃縮する。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精 製を行なって標記化合物を得る。 合成中間体の製造 2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロ安息香酸メチルエステル ステップA2−アセチルアミノ−4−クロロ−5−ニトロ安息香酸メチルエス テル 0℃において3mlの濃硫酸及び0.40mlの90%硝酸から成る溶液に2 −アセチルアミノ−4−クロロ安息香酸メチルエステル(1.5g)を、3回に 分け、かつ20分間掛けて添加した。得られた混合物を0℃で30分間攪拌し、 その後更に1時間室温に加温した。この時点で反応混合物を50mlの氷/水混 合物中へ注ぎ、酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。一つに合わせた有機抽 出物を水(2×50ml)、10%重炭酸ナトリウム(2×50ml)及びブラ イン(50ml)で逐次洗浄し、その後硫酸マグネシウムで脱水し、真空下に濃 縮した。得られた粗生成物をメタノールから再結晶化して標記 化合物を得た(1.02g)。ステップB2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロ安息香酸メチルエステル 2−アセチルアミノ−4−クロロ−5−ニトロ安息香酸メチルエステル(1. 02g)を15mlのメタノールに溶解させた溶液に1mlの濃硫酸を添加し、 得られた混合物を油浴中で加熱還流させた。1時間後、混合物を真空下に濃縮し 、得られた固体を200mlの酢酸エチルに溶解させた。この溶液を10%重炭 酸ナトリウム(2×100ml)及びブライン(100ml)で洗浄し、有機生 成物を硫酸マグネシウムで脱水した。濃縮物をメタノールから再結晶化して標記 化合物を得た(0.82g)。2−(2−ヒドロキシエチル)−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステ ステップAA2−(ジアゾアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチル エステル −10℃においてピペリジン−1,2−ジカルボン酸1−t−ブチルエステル (3.0g)を26mlの乾燥テトラヒドロフランと26mlの乾燥ジエチルエ ーテルとの混合物に溶解さ せた溶液に1.91mlのトリエチルアミンを添加し、次いで1.78mlのク ロロ蟻酸イソブチルを滴下し加えた。反応混合物を−10℃で30分間攪拌し、 その後0℃に加温した。続く1時間にわたって、ジアゾメタンのジエチルエーテ ル溶液(小型Diazald Kitを用いて70mlのジエチル リウム;20mlの2−(2−エトキシエトキシ)エタノール;6mlの水;及 び12mlのジエチルエーテルから製造)26mlを添加し、混合物を室温で更 に2時間攪拌した。この時点で、0℃において3mlの酢酸を添加することによ り反応を停止させた。次に、混合物を100mlの水及び100mlのジエチル エーテルで稀釈し、層を分離し、水性部分をジエチルエーテル(2×75ml) で抽出した。一つに合わせた有機抽出物を水(75ml)、重炭酸ナトリウムの 飽和溶液(2×75ml)及びブライン(75ml)で洗浄し、その後硫酸マグ ネシウムで脱水した。溶媒を真空下に除去し、残留物をシリカゲル上でのフラッ シュクロマトグラフィー(8:2のヘキサン:酢酸エチル)により精製して標記 化合物を得た(2.99g)。ステップBB2−(メトキシカルボニルメチル)ピペリジン−1−カルボン酸 t−ブチルエステル 2−(ジアゾアセチル)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(5 .90g)を90mlの乾燥メタノールに溶解させた溶液に、安息香酸銀(26 5mg)を3mlのトリエチルアミンに溶解させた溶液を滴下し加え、得られた 混合物を室温で攪拌した。2時間後に木炭を添加し、それによって得られた懸濁 液をケイ藻土で濾過した。混合物を真空下に濃縮し、残留物を酢酸エチル(40 0ml)に溶解させ、水(2×100ml)及びブライン(150ml)で洗浄 した。有機部分を硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮物をシリカゲル上でのフラッ シュクロマトグラフィー(8:2のヘキサン:酢酸エチル)により精製して標記 化合物を得た(5.47g)。ステップCC2−(2−ヒドロキシエチル)−ピペリジン−1−カルボン酸t −ブチルエステル 0℃において水素化アルミニウムリチウム(580mg)を65mlの乾燥ジ エチルエーテルに加えて製造したスラリーに、2−(メトキシカルボニルメチル )ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(5.47g)を40mlの 乾燥ジエチ ルエーテルに溶解させた溶液を30分掛けて滴下し加えた。0℃で更に1時間反 応を持続させ、その後0.58mlの水、次いで0.58mlの2N水酸化ナト リウム及び1.8mlの水を慎重に添加することによって停止させた。得られた 懸濁液を、30分間激しく攪拌してからケイ藻土で濾過した。濾液を真空下に濃 縮し、残留物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(6:4のヘキ サン:酢酸エチル)により精製して標記化合物を得た(4.61g)。チオフェン−2−イル−アセチルクロリド 0℃において2−チオフェニル酢酸(150mg)を2.5mlの乾燥塩化メ チレンに溶解させた溶液に0.004mlのN,N−ジメチルホルムアミドを添 加し、次いで0.097mlの塩化オキサリルを滴下し加えた。15分後、混合 物を室温に加温し、更に2.5時間攪拌した。溶媒を真空下に除去して標記化合 物を得、これを精製せずに用いた。実施例2 7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−オキソ−4−(2 −ピペリジン−2−イル−エトキシ)−1,2−ジヒドロキノリン−6−カルボ ン酸ピリミジン−4−イルアミド ステップ2A4−クロロ−2−[2−(5−クロロチオフェン−2−イル)− アセチルアミノ]−5−ヨード安息香酸メチルエステル 5.0gの2−アミノ−4−クロロ−5−ヨード安息香酸メチルエステル及び 2.8gの(5−クロロチオフェン−2−イル)アセチルクロリド(実質的に実 施例1に述べたようにして製造)から標記化合物を、実質的に実施例1のステッ プAに述べたようにして製造した(5.0g)。ステップ2B7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2 −イル)−4−ヒドロキシ−6−ヨード−1H−キノリン−2−オン 7.5gの4−クロロ−2−[2−(5−クロロチオフェン−2−イル)−ア セチルアミノ]−5−ヨード安息香酸メチルエステルから標記化合物を、実質的 に実施例1のステップBに述べたようにして製造した(5.9g)。ステップ2C2−{2−[7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イ ル)−6−ヨード−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ] 一エチル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル 520mgの7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−4−ヒ ドロキシ−6−ヨード−1H−キノリン−2−オンから標記化合物を、実質的に 実施例1のステップCに述べたようにして製造した(612mg)。ステップ2D4−[2−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−2−イル )−エトキシ]−7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2− オキソ−1,2−ジヒドロキノリ ン−6−カルボン酸 2−{2−[7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−6−ヨ ード−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−4−イルオキシ]−エチル}− ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(612mg)を15mlのメ チルスルホキシドに溶解させた溶液に34mgの[1,1’−ビス(ジフェニル ホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、次いで410mgの酢酸 カリウムを添加し、得られた混合物を一酸化炭素雰囲気下に60℃に加熱した。 5.5時間後、混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと0.5N塩酸とに分配し、 抽出した。有機部分を硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮物をシリカゲル上でのフラ ッシュクロマトグラフィー(20:80、次いで30:70、次いで40:60 、次いで50:50の酢酸エチル:ヘキサン)により精製して標記化合物を得た (337mg)。ステップ2E2−{2−[7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イ ル)−2−オキソ−6−(ピリミジン−4−イルカルバモイル)−1,2−ジヒ ドロキノリン−4−イルオキシ]− エチル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル 4−[2−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−2−イル)−エトキシ ]−7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−オキソ−1, 2−ジヒドロキノリン−6−カルボン酸(37mg)を0.50mlの乾燥塩化 メチレンに溶解させた溶液に1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル カルボジイミド塩酸塩(EDC;37mg)、次いで4−ジメチルアミノピリジ ン(8mg)及び4−アミノピリミジン(18mg)を添加し、得られた混合物 を室温で攪拌した。18時間後、混合物を塩化メチレンで稀釈し、ブラインで洗 浄した。有機部分を真空下に濃縮し、残留物をシリカゲル上でのフラッシュクロ マトグラフィー(95:5の塩化メチレン:メタノール+1%水酸化アンモニウ ム)により精製して標記化合物を得た(17mg)。ステップ2F7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−オ キソ−4−(2−ピペリジン−2−イル−エトキシ)−1,2−ジヒドロキノリ ン−6−カルボン酸ピリミジン−4 −イルアミド 2−{2−[7−クロロ−3−(5−クロロチオフェン−2−イル)−2−オ キソ−6−(ピリミジン−4−イルカルバモイル)−1,2−ジヒドロキノリン −4−イルオキシ]−エチル}−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステ ル(17mg)を1.0の乾燥塩化メチレンに溶解させた溶液に数滴のアニソー ル、次いで0.5mlのトリフルオロ酢酸を添加し、得られた混合物を室温で攪 拌した。0.5時間後、溶媒を真空下に除去し、残留物をシリカゲル上でのフラ ッシュクロマトグラフィー(97:3の塩化メチレン:メタノール+1%水酸化 アンモニウム;次いで95:5の塩化メチレン:メタノール+1%水酸化アンモ ニウム;次いで90:10の塩化メチレン:メタノール+1%水酸化アンモニウ ム)により精製して標記化合物を得た(9.6mg)。 MASS:545(M+H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4709 A61K 31/47 603 31/506 31/505 601 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU, CZ,EE,GE,HU,IL,IS,JP,KG,K R,KZ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG ,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU, SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,U S,UZ,VN,YU (72)発明者 デバイタ,ロバート・ジエイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ワイブラツト,マシユー・ジエイ,ジユニ ア アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ヤング,ジヨナサン・アール アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 式 〔式中 Aは結合、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、置 換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、置換C2〜C6アルキニル、C1〜 C6アルコキシ、置換C1〜C6アルコキシであり、 Bは結合、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキルであり、XはO、S、SO 、SO2、NR12、C(R1314)であるか、または存在せず、 Yはであり、 ZはO、SまたはNR12であり、 R1はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル 、置換C3〜C6シクロアルキル、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル 、置換C1〜C6アラルキルであり、 R2、R3及びR4は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C2〜 C6アルケニル、置換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、置換C2〜C6 アルキニル、CN、ニトロ、C1〜C3ペルフルオロアルキル、C1〜C3ペルフル オロアルコキシ、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6 アラルキル、R15O(CR1314p−、R16C(O)O(CR1314p−、R15 OC(O)(CR1314p−、−(CR1314pS(O)n12、−(CR1 314pC(O)NR1718、−(CR1314pNR17C(O)R16、−(C R1314pN(R1718)またはハロゲンであり、 R5、R6、R7及びR8は独立にH、ハロゲン、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6 アルキル、C2〜C6アルケニル、置換C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル 、置換C2〜C6アルキニル、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置 換C1〜C6アラルキル、ヘテロアリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換ヘテ ロアリール、置換C1〜C6ヘテロアラルキル、C1〜C3ペルフルオロアルキル、 C1〜C3ぺルフルオロアルコキシ、 R15O(CR1314p−、 −(CR1314pCN、 −(CR1314pSOn12、 −(CR1314pSO2N(R1718)、 −(CR1314pN(R1718)、 −(CR1314pN(R17)C(O)R16、 −(CR1314pN(R17)C(O)N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)SO2N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)SO212、 −(CR1314pC(O)OR15、 −(CR1314pOC(O)R16、 −(CR1314pC(O)N(R1718)、 −(CR1314pOC(O)N(R1718)、 −(CR1314pN(R17)C(O)OR15、または であり、 R9及びR9aは独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール 、C1〜C6アラルキル、置換アリール、 置換C1〜C6アラルキルであり、または R10はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、C1〜C6アラ ルキル、置換アリール、置換C1〜C6アラルキルであり、または R11はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、−(CR1314pC( O)OR15であり、または R9とR9aとは一緒になって、様々に置換された3〜7個の炭素原子から成る飽 和または不飽和炭素環を構成し得、またはR9とR10とは一緒になって、O、N 及びSの中から選択された1〜3個のヘテロ原子を含めた4〜7個の原子から成 る飽和または不飽和複素環を構成し得、または R9とR10、並びにR9aとR11とは一緒になって複素環を構成し得、その際各環 は独立に飽和または不飽和で、O、N及びSの中から選択された1〜3個のヘテ ロ原子を含めた4〜7個の原子から成り、 R12はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキルであり、 R13及びR14は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6 アルキル、アリール、置換アリール、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラ ルキルであり、 R15はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル;ヘテロアリール、置換ヘテロ アリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロアラルキルであるか 、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有する複素環 であり、 R16はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、アリール、置換アリール 、C1〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル;ヘテロアリール、置換ヘテロ アリール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロアラルキルであるか 、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有する複素環 であり、 R17及びR18は独立にH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキル、C3〜C6 シクロアルキル、置換C3〜C6シクロアルキル、アリール、置換アリール、C1 〜C6アラルキル、置換C1〜C6アラルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリ ール、C1〜C6ヘテロアラルキル、置換C1〜C6ヘテロア ラルキルであるか、または R17とR18とは一緒になって、それぞれ4〜7個の炭素原子から成る1個以上の 炭素環か、またはO、N及びSの中から選択された1〜4個のヘテロ原子を有す る複素環を構成し、 R19はH、C1〜C6アルキル、置換C1〜C6アルキルまたは−CNであり、 nは0、1または2であり、 pは0、1、2、3または4であり、 アルキル、シクロアルキル、アルケニル及びアルキニルの置換基はC1〜C6アル キル、C3〜C7シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換ア ラルキル、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C1〜C6アルコキシ、フルオロ、C( O)OR11、アリールC1〜C3アルコキシ、置換アリールC1〜C3アルコキシの 中から選択され、アリールの置換基はR3、R4及びR5に関して規定したとおり である〕の化合物またはその医薬に許容可能な付加塩及び/もしくは水和物、ま たは適用可能であれば前記化合物の幾何異性体または光学異性体もしくはラセミ 混合物。 2. 構造式 を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。 3. 構造式を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。 4. 有効量の請求項1に記載の化合物と、該化合物のための医薬に許容可能な キャリヤとを含有する医薬組成物。 5. ゴナドトロピン放出ホルモンへの拮抗を必要とする被検者においてそのよ うな拮抗を実現する方法であって、前記被検 者に請求項1に記載の化合物を、ゴナドトロピン放出ホルモン誘発性障害に罹患 した被検者に有効な量で投与することを含む方法。 6. ゴナドトロピン放出ホルモン誘発性障害が性ホルモン関連状態であること を特徴とする請求項5に記載の方法。 7. ゴナドトロピン放出ホルモン誘発性障害が性ホルモン依存性癌、良性前立 腺肥大または子宮筋腫であることを特徴とする請求項5に記載の方法。 8. 性ホルモン依存性癌が前立腺癌、子宮癌、乳癌及び下垂体性腺刺激ホルモ ン分泌腺腫の中から選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。 9. 性ホルモン関連状態が子宮内膜症、多嚢胞性卵巣疾患、子宮平滑筋腫及び 思春期早発症の中から選択されることを特徴とする請求項6に記載の方法。 10. 妊娠の予防を必要とする被検者においてそのような予防を行なう方法で あって、請求項1に記載の化合物を有効量で投与することを含む方法。 11. 紅斑性狼瘡の治療を必要とする被検者においてそのような治療を行なう 方法であって、前記被検者に請求項1に記載 の化合物を有効量で投与することを含む方法。 12. 過敏腸症候群の治療を必要とする被検者においてそのような治療を行な う方法であって、前記被検者に請求項1に記載の化合物を有効量で投与すること を含む方法。 13. 月経前症候群の治療を必要とする被検者においてそのような治療を行な う方法であって、前記被検者に請求項1に記載の化合物を有効量で投与すること を含む方法。 14. 多毛症または多嚢胞性卵巣疾患の治療を必要とする被検者においてその ような治療を行なう方法であって、前記被検者に請求項1に記載の化合物を有効 量で投与することを含む方法。 15. 短躯または成長ホルモン不全の治療を必要とする被検者においてそのよ うな治療を行なう方法であって、前記被検者に成長ホルモンの内在産生または放 出を刺激する化合物を有効量で投与し、かつ請求項1に記載の化合物を有効量で 投与することを含む方法。 16. 睡眠時無呼吸症などの睡眠障害の治療を必要とする被検者においてその ような治療を行なう方法であって、前記被検者に請求項1に記載の化合物を有効 量で投与することを含む方 法。 17. 不活性キャリヤを含有し、かつ請求項1に記載の化合物と組み合わせら れた、成長ホルモンの内在産生または放出を刺激する化合物を有効量で含有する 医薬組成物。 18. 請求項1に記載の化合物と、該化合物のための医薬に許容可能なキャリ ヤとを配合することによって調製される医薬組成物。 19. 医薬組成物を調製する方法であって、請求項1に記載の化合物と医薬に 許容可能なキャリヤとを配合することを含む方法。
JP09542771A 1996-05-20 1997-05-16 ゴナドトロピン放出ホルモン拮抗薬 Pending JP2000511186A (ja)

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