JP2000510183A - トイレット用洗剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 固体のトイレット用洗剤組成物は、芳香料としてまた抗菌剤としても作用するフェニルエチルアルコールを、少なくとも２．５重量％の量で含む。

Description

【発明の詳細な説明】 トイレット用洗剤組成物発明の分野 本発明は、トイレット用洗剤組成物に関し、特に、当該組成物が水洗用の水で すすがれるという方法で便器又は男子用便器中に置かれることが意図されている （便器の縁用の塊又は便器のすすぎ用の塊）か、又は、便器又は男子用便器の貯 水タンク中において水洗用水の中に浸漬されて置かれることが意図されている（ 貯水タンク内用の塊）、固体のトイレット用洗剤組成物に関する。発明の背景 固体のトイレット用洗剤組成物は、よく知られている。便器中での使用が意図 されている固体の組成物、即ち便器の縁用の塊又は便器のすすぎ用の塊について の議論のために、例えば、欧州特許第０１６７２１０号、欧州特許第０３５０２ ２７号、欧州特許第０４６２６４３号、欧州特許第０５２６４３７号、国際公開 第９５／２５１６２号、及び米国特許第４６６６６７１号を参照されたい。英国 特許第２２９０３００号は、少量（０．４７重量％の量）のβ−フェニルエチル アルコールを含むことができる芳香物質と共に、ポリビニルアルコール又は部分 加水分解ポリ酢酸ビニルを含む便器の縁用の塊を開示する。発明の概要 本発明によれば、組成物の総重量の少なくとも２．５重量％の量でフェニルエ チルアルコール（ＰＥＡ）を含む固体のトイレット用洗剤組成物が提供される。 ＰＥＡは、公知の芳香物質であり、当該組成物に望ましい芳香特性を付与する 役目を果たす。ＰＥＡは、また、抗菌特性をも有し、そのため、この物質は、当 該組成物に抗菌特性を付与する役目も果たす。 当該組成物は、その他の点では、一般的に従来の処方のものであることができ る。 当該組成物は、望ましくは、洗浄の目的での界面活性剤、好ましくは陰イオン 性界面活性剤を含む。界面活性剤は、適切には、当該組成物の総重量の２５〜７ ５重量％、好都合には２５〜５０重量％、好ましくは３０〜４０重量％の範囲内 の量で存在する。 本発明で使用され得る陰イオン性界面活性剤は、例えば、アルキル置換ベンゼ ンスルホン酸アルカリ金属塩類、長鎖アルキル硫酸アルカリ金属塩類、長鎖アル コールとアルキルフェノールから得られるエーテル硫酸アルカリ金属塩類、アル カンスルホン酸アルカリ金属塩類、オレフィンスルホン酸アルカリ金属塩類、及 びスルホコハク酸アルカリ金属塩類を包含し、それらの中で、ナトリウム塩が好 ましく使用される。 好ましい陰イオン性界面活性剤は、Ｃ₉−Ｃ₁₄アルキルベンゼンスルホン酸ナ トリウム、Ｃ₁₁−Ｃ₂₀オレフィンスルホン酸ナトリウム、Ｃ₁₁−Ｃ₂₀アルカンス ルホン酸ナトリウム、及び長鎖（Ｃ₁₀−Ｃ₁₄）アルキル硫酸ナトリウム、あるい はそれらの混合物であり、主たる界面活性剤成分として、アルキルベンゼンスル ホン酸ナトリウムが特に好ましい。 加えて、界面活性剤の他の種類のもの、エトキシル化非イオン性化合物、脂肪 酸アルカノールアミド及びアミンオキサイドを含む非イオン性界面活性剤等が、 所望により組み込まれ得る。しかし、それらは、むしろ、組成物の起泡性及び侵 食速度に影響を与える傾向があるかもしれないので、それらの量は、２０重量％ を超えない、好ましくは１０重量％未満の量でのみ、組み込まれ得る。 望ましくは、当該組成物は、充填剤（フィラー）を含むこともでき、それは、 適切には、当該組成物の総重量の２０〜７５重量％、好ましくは４０〜６５重量 ％、より好ましくは５０〜６０重量％の範囲内の量で存在する。 充填剤は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びリン酸三 ナトリウム、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、オルトリン酸塩等のリン酸塩 類といった電解質であることができ、あるいは、方解石、クレー及び尿素等の不 活性物質であることができる。充填剤物質の混合物が使用され得る。 ＥＰＡを（ことによると他の芳香物質との組み合わせで）含む芳香料は、一般 的には、当該組成物の総重量の５〜２０重量％の範囲内、例えば約１０％の量で 存在する。芳香料は、当該組成物の総重量の少なくとも２．５重量％〜少なくと も１０重量％という当該組成物中のＰＥＡ量に対応して、好ましくは、芳香料の 重量の少なくとも５０重量％のＰＥＡを含む。 当該組成物は、組成物の溶解性を低減させ、それによって組成物の使用期間（ 寿命、ライフ）を延長させるために、さらに、溶解性調整剤を含むことができる 。 適切な溶解性調整剤は、グアーガム、キサンタンガム、トラガカント、カラギ ーナン等の天然の多糖ガム、及び醗酵によって製造されたもののようなそれらの 半合成類縁体を包含する。 他の溶解性調整剤が、更に又は替りに使用され得、それは、天然由来のろう類 、ポリエチレンろう、及びアミドろう等のろう類；ステアリル又はベヘニルアル コール等の長鎖（例えば、１０超の炭素原子を含む）脂肪アルコール類；ステア リン酸及びその塩類等の長鎖（例えば、１０超の炭素原子を含む）脂肪酸類；酢 酸ステアリル等の長鎖脂肪アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル類；ステ アリン酸エチル、又はグリセロールトリステアリン酸エステル、又は天然由来の モノ−、ジ−、又はトリ−グリセリド類といった、長鎖脂肪酸と一価又は多価ア ルコールとのエステル類；ヤシモノエタノールアミド等の脂肪酸モノ−又は ジ−エタノールアミド類；１モル当たり低い量（例えば２〜４単位）のエチレン オキサイドを含む、脂肪酸モノ−又はジ−エタノールアミドのエトキシル化生成 物類；パラジクロロベンゼン類；天然又は合成由来の長鎖脂肪族炭化水素類を包 含する。 好ましい溶解性調整剤は、一般的には、芳香料と溶解性調整剤の両者として作 用する不溶性芳香物質であり、特にはマツ油である。 溶解性調整剤は、仮に存在するならば、適切には、当該組成物の総重量の１〜 １０重量％、好ましくは２〜５重量％の範囲内の量で使用される。適切な量は、 組成物の原料と塊の意図される使用可能期間（ブロック・ライフ）を含む因子に 依存し、且つ、実験により、容易に決定され得る。 マツ油等の溶解性調整剤の使用は、性能について妥協することなしに、ＰＥＡ を、その他の点では同様の他の場合よりも少ない量で使用することを可能にする ことができる。 当該組成物は、所望により、任意に、ポリエチレングリコール等の界面活性剤 ではない非イオン性高分子物質と、染料、殺菌剤、防黴剤、漂白剤、乳白剤等の 微量成分を含むこともできる。例えば、貯水タンク内に置かれる製品は、一般的 には、水洗用水を着色するための染料を含む。しかし、これは、必須ではない。 当該組成物は、適切には２０〜１５０ｇの範囲内、好ましくは５０〜８０ｇの 範囲内の重量を有する、塊（ブロック）の形態であるのが都合がよい。その塊は 、縁（リム）に置かれる塊については便器又は男子用便器内に置くために、ある いは、貯水タンク内用の塊については貯水タンク内での位置のために、適切な所 望の形態及び大きさのものであることが可能である。 当該組成物は、例えば欧州特許第０１６７２１０号に記載されているように、 その原料を混合してドゥーを形成し、そのドゥーを押出し、押出されたドゥーを 切断することにより、好都合には塊に形成され得る。 縁に置く塊については、当該組成物は、一般的には、便器又は男子用便器の縁 から吊るされるように設計された入れ物（ホルダー）の適切な容器の中又は上に 置かれ、水洗用水を流したときにその水洗用水で当該組成物がすすがれるような 位置において、便器又は男子用便器内の縁の真下に吊るされる。容器又は入れ物 （ホルダー）は、好都合にはプラスチック材料のものであり、普通は、水洗用水 が当該組成物に接触すること及び当該組成物のそばを通って流れることを可能に するために、孔の空いた壁を有する。 更なる態様においては、本発明は、容器又は入れ物であって、その中又は上に 置かれた本発明の固体のトイレット用洗剤組成物を有するものを提供する。 貯水タンク内用の塊は、貯水タンク内の水に浸漬されて、単に貯水タンク内に 置かれて、使用される。取り扱い又は美的な目的で、塊は普通は水溶性のフィル ムに包まれているけれども、容器又は入れ物は使用されない。 説明のための次の実施例において、本発明は、さらに説明されるであろう。実施例１ 縁に置かれる塊としての使用が意図されている固体のトイレット用洗剤組成物 は、次の処方を有する。 ％（重量／重量） ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム ３５ 芳香料（ＰＥＡが５０％） １０ 水 ０．５ 硫酸ナトリウム（充填剤） ５４．５ 欧州特許第０１６７２１０号に記載されているように、原料が混合され、ドゥ ーが形成され、そのドゥーは、押出され、且つ、約５０ｇの重量を有する塊を生 ずるような長さに切断される。 塊は、孔の空いた壁を有するプラスチックの入れ物の中に置かれ、使用の際に は、水洗用水を流すことにより、水洗用水によってすすがれるように、便器の縁 から吊るされる。 塊は、良好な洗浄特性を有し、その際、ＰＥＡは、芳香料として及び抗菌剤と しての役目を果たす。実施例２ 貯水タンク内用の製品としての使用が意図されている固体のトイレット用洗剤 組成物が、実施例１に記載の方法で製造された。その組成物は、次の処方を有す る。 ％（重量／重量） ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム ４０．０ 硫酸ナトリウム（充填剤） １００となる量 芳香料（ＰＥＡが５０％） ６．０ 水 ０．５ 染料−アシッド・ブルー９ ４．０ 所望の大きさ及び形状の組成物の塊が、水溶性フィルムで包まれる。使用の際 には、包装された塊は、貯水タンク内の水に浸漬されて、貯水タンク内に置かれ る。 塊は、良好な洗浄特性を有し、その際、ＰＥＡは、芳香料として及び抗菌剤と しての役目を果たす。実施例３ 一連のトイレット用洗剤組成物の塊が、実施例１に記載のようにして調製され た。但し、それらは、芳香料（ＰＥＡを５０％含む）を多様な量で、従ってＰＥ Ａを多様な量で含んでいた。 その後、それらの塊と、多くの市販の漂白剤含有トイレット用洗剤組成物の殺 菌効果が試験された。 試験方法は、次のとおりであった。標準汚染水（Ｓ．Ｄ．Ｗ） およそ１０⁴コロニー形成単位（ｃｆｕ）／ｍｌ含む。 １． ２００±１０ｍｇ／ｋｇ硬度の合成硬水 １８部 ２． 馬血清［オクソイド（Ｏｘｏｉｄ）、滅菌］ ２部 ３． 栄養培地［Ｎｕｔｒｉｅｎｔ ｂｒｏｔｈ、オタソイド （Ｏｘｏｉｄ）］中で培養されたＥ．Ｃｏｌｉ ＮＣＩＢ ９１３２、およそ１０⁵ｃｆｕ／ｍｌとなるように、２４ 時間の培養後に、滅菌蒸留水にて稀釈されたもの １部 から調製された。試料 試料は、滅菌蒸留水に溶解され、水洗５００回（９１／回）という塊の使用可 能期間（ブロック・ライフ）に対応する、適切な濃度の溶液とされた。試験方法 時間０のとき、１ｍｌの標準汚染水（およそ１０，０００ｃｆｕを含有）が、 試料溶液９ｍｌに添加され、２、５、１０、３０、６０及び１２０分後に、注入 皿（ポアー・プレート）と３７±１℃で２４時間の培養とを用い、生存数が数え られた。 試料溶液に添加されたｃｆｕ／ｍｌ数を決定するために、試料溶液の替わりに 殺菌蒸留水を用い、対照（ブランク）試験も行われた。 結果は次のとおりであった。試験塊１（ＰＥＡ：０％） ２分後の生存数 ９４００ ６％殺菌 ５分後の生存数 １００００ ０％殺菌 １０分後の生存数 ９４００ ６％殺菌 ３０分後の生存数 ７２００ ２８％殺菌 ６０分後の生存数 ６４００ ３６％殺菌 １２０分後の生存数 ３２００ ６８％殺菌試験塊２（ＰＥＡ：３．６０％） ２分後の生存数 ３３０ ９６．７％殺菌 ５分後の生存数 ３３０ ９６．７％殺菌 １０分後の生存数 ３００ ９７％殺菌 ３０分後の生存数 ２７０ ９７．３％殺菌 ６０分後の生存数 ２４０ ９７．６％殺菌 １２０分後の生存数 １７０ ９８．３％殺菌試験塊３（ＰＥＡ：５．７６％） ２分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 ５分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 １０分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 ３０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ６０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 １２０分後の生存数 ２２０ ９７．８％殺菌試験塊４（ＰＥＡ：１２．６９％） ２分後の生存数 １２００ ８８％殺菌 ５分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 １０分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 ３０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ６０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 １２０分後の生存数 ２２０ ９７．８％殺菌試験塊５（ＰＥＡ：１９．１６％） ２分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ５分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 １０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ３０分後の生存数 １０００ ９０％殺菌 ６０分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 １２０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌エス・シー・ジョンソン（Ｓ．Ｃ．Ｊｏｈｎｓｏｎ）のブリーチ・パワー・リム ・スティック ２分後の生存数 ４４００ ５６％殺菌 ５分後の生存数 ６６０ ９３．４％殺菌 １０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ３０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 ６０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌 １２０分後の生存数 ４４０ ９５．６％殺菌ジェーベス・パラゾン（Ｊｅｖｅｓ Ｐａｒａｚｏｎｅ）のリム・スティック ２分後の生存数 ３９０ ９６．１％殺菌 ５分後の生存数 ２６０ ９７．４％殺菌 １０分後の生存数 １３０ ９８．７％殺菌 ３０分後の生存数 ５０ ９９．５％殺菌 ６０分後の生存数 ５０ ９９．５％殺菌 １２０分後の生存数 １０ ９９．９％殺菌ドメストス（Ｄｏｍｅｓｔｏｓ）のリム・スティック ２分後の生存数 １８０ ９８．２％殺菌 ５分後の生存数 １２０ ９８．８％殺菌 １０分後の生存数 ５０ ９９．５％殺菌 ３０分後の生存数 ７０ ９９．３％殺菌 ６０分後の生存数 ４０ ９９．６％殺菌 １２０分後の生存数 ２０ ９９．８％殺菌

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ， ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 組成物の総重量の少なくとも２．５重量％の量でフェニルエチルアルコ ールを含む、固体のトイレット用洗剤組成物。 ２． 更に界面活性剤を含む、請求項１の組成物。 ３． 界面活性剤が陰イオン性である、請求項２の組成物。 ４． 界面活性剤がドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである、請求項３ の組成物。 ５． 界面活性剤が、組成物の総重量の２５〜７５重量％、好都合には２５〜 ５０重量％、好ましくは３０〜４０重量％の範囲内の量で存在する、請求項２、 ３又は４の組成物。 ６． 更に充填剤を含む、先行する請求項のいずれか一つの組成物。 ７． 充填剤が硫酸ナトリウムである、請求項６の組成物。 ８． 充填剤が、組成物の総重量の２０〜７５重量％、好ましくは４０〜６５ 重量％、より好ましくは５０〜６０重量％の範囲内の量で存在する、請求項６又 は７の組成物。 ９． フェニルエチルアルコールを（ことによると他の芳香物質との組み合わ せで）含む芳香料が、組成物の総重量の５〜２０重量％の範囲内の量で存在する 、先行する請求項のいずれか一つの組成物。 １０． 芳香料がフェニルエチルアルコールを少なくとも５０重量％含む、請求 項９の組成物。 １１． 更に一種以上の溶解性調整剤、好ましくはマツ油を含む、先行する請求 項のいずれか一つの組成物。 １２． 塊の形状の、先行する請求項のいずれか一つの組成物。 １３． 容器又は入れ物であって、その中又は上に置かれた先行する請求項のい ずれか一つの固体のトイレット用洗剤組成物を有するもの。 １４． 固体のトイレット用洗剤組成物に抗菌特性を付与するための、フェニル エチルアルコールの使用。