JPH0765080B2 - ラバトリーリム洗浄ブロック及びその製造法 - Google Patents

ラバトリーリム洗浄ブロック及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ラバトリー洗浄ブロッ
ク（lavatorycleansing block）及びその製造法に関す
る。特に本発明は、トイレット容器の縁の下に吊り下げ
る装置内に入れる洗浄、消毒及び脱臭ブロックとして使
用することを目的とする洗浄ブロックに関する。ブロッ
クは、容器に水槽からの洗浄水（flush water）を流す
（flush）度に、洗浄水によって活性化し、洗浄及び消
毒作用を発揮する。これらの所謂ラバトリーリムブロッ
クは、絶えずラバトリー容器の洗浄水槽に浸漬されてい
る所謂水槽内型の洗浄ブロックとは全く異なり、いつも
水と接触しているわけではない。このようなブロック
は、その構造、摩耗速度、割れ、軟化（mushing）及び
膨潤特性、発泡特性並びに香料発生に関して全く異なる
要求性能を有するのは明らかである。
【０００２】
【従来の技術】このようなラバトリーリムブロックは、
当業界では公知である。例えば、欧州特許出願第167,21
0号では、パラ-ジクロロベンゼンを全く含まず、アニオ
ン性界面活性剤40〜90重量%と、不活性または電界質の
充填剤5〜55重量%と、油性液体香料5〜15重量%とからな
り、アニオン性界面活性剤対充填剤（電界質の場合）の
重量比が２を越える、押出成型されたラバトリーリムブ
ロックについて開示している。
【０００３】このようなブロックは良好な洗浄特性を有
するにも拘わらず、トイレット容器内に常に存在する微
生物に対しては消毒効果が非常に限られている。
【０００４】欧州特許出願公開第341,836号（JEYES）で
は、ブロックが、アニオン性界面活性剤と塩素化シアヌ
ル酸誘導体とを含む、良好な消毒及び洗浄効果を備えた
押出成型されたラバトリー洗浄ブロックについて開示し
ている。しかしながらこのブロックは、環境的に許容性
が低い特定の金属イオン源（例えば塩化バリウム、硫酸
カドミウム及び塩化カルシウムなど）である第３の必須
成分も含んでいる。さらにこのブロックは特にラバトリ
ー水槽内で使用するように設計されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の１つ
は、良好な洗浄、消毒及び芳香発生活性を有するラバト
リーリムブロックを提供することである。さらにブロッ
クは、トイレット容器内の湿潤状態でも長期に安定でな
ければならない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】これら及び他の目的は、
アニオン性界面活性剤30〜80重量%と、不活性または電
界質の充填剤0〜50重量%と、水溶性漂白剤5〜50重量%
と、疎水性の構成成分5〜15重量%と、からなる本発明の
ラバトリーリムブロックによって達成され得ることが知
見された。アニオン性界面活性剤対充填剤（電界質の場
合）の重量比は、２を越えることが好ましい。
【０００７】意外にもラバトリーブロック内での水溶性
漂白剤の安定性は、非常に良好であり、同時に漂白剤の
洗浄水への放出は、長期間にわたって一定であり且つ十
二分に満足すべきものであった。
【０００８】本発明に従って使用される水溶性漂白剤の
例としては、モノ過硫酸カリウムなどの過硫酸塩及び、
ジクロロシアヌル酸のアルカリ金属塩などの活性塩素漂
白剤が挙げられる。好ましい水溶性漂白剤は、ジクロロ
シアヌル酸カリウムである。漂白剤は、10〜25重量%の
量で存在するのが好ましい。
【０００９】ブロックは、疎水性の構成成分（構造化
剤、structurant）５〜15重量%を含む。この構成成分と
しては、欧州特許出願第167,210号に記載された種類の
液体油性香料が好ましい。液体油性香料は、水溶性漂白
剤の存在下でも安定でなければならないと推察される。
好適な油性香料は、水溶性漂白剤と組み合わせて試験す
ることによって容易に選択し得る。好適な漂白-安定性
香料の例としては、Verdeo 898、Bonanza 048及び、Pon
derosa 431（総てIFF製）並びにLB 132（Quest製）が挙
げられる。
【００１０】しかしながら、香料は一部または全部を他
の疎水性の構成成分（例えば、一般的に炭素原子12個〜
16個を有する脂肪酸または脂肪アルコール）と置換し得
る。
【００１１】本発明で使用し得るアニオン性界面活性剤
としては、例えば、アルキル置換ベンゼンスルホン酸の
アルカリ金属塩、長鎖アルキル硫酸アルカリ金属塩、長
鎖アルコール及びアルキルフェノールから誘導されたエ
ーテル硫酸アルカリ金属塩、アルカンスルホン酸アルカ
リ金属塩、オレフィンスルホン酸アルカリ金属塩並びに
スルホ琥珀酸アルカリ金属塩が挙げられるが、通常ナト
リウム塩が好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウムが、最も好ましい。
【００１２】ブロック中に使用するアニオン性界面活性
剤は、比較的低い香料溶解性を有するべきであり、且つ
油性液体及びラメラ相対固体及び転換六方晶相（invert
ed hexagonal phase）の割合を最適化するために、水だ
けを吸収するのが望ましい。
【００１３】アニオン性界面活性剤は、Ｃ9〜Ｃ14アル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウム、Ｃ11〜Ｃ20オレフ
ィンスルホン酸ナトリウム、Ｃ11〜Ｃ20アルカンスルホ
ン酸ナトリウム及び長鎖Ｃ10〜Ｃ14アルキル硫酸ナトリ
ウムまたはその混合物が好ましく、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムが主要な界面活性剤構成成分として
好ましい。
【００１４】さらに、所望により例えば非イオン性界面
活性剤（例えば、エトキシル化脂肪アルコール非イオン
性界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド及びアミンオ
キシドなど）などの他の種類の界面活性剤も配合しても
よい。しかしながら、これらはブロックの起泡特性と摩
耗速度に悪影響を及ぼし易いので、20重量%、好ましく
は10重量%を越えない量で存在させるべきである。
【００１５】本発明のラバトリーリム洗浄ブロックで使
用する充填剤は、例えば、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム並びに、リンを含むナトリウム塩（例えば、トリリ
ン酸、ヘキサメタリン酸、ピロリン酸及びオルトリン酸
のナトリウム塩など）などの電界質であり得る。充填剤
は、方解石、クレーまたは尿素などの不活性材料であっ
てもよい。
【００１６】高電界質含量は、水を流した後、容器内に
安定な泡を生成するのには活性が不十分なほどブロック
の溶解性を抑制する傾向がある。従って電界質を充填剤
として使用する場合には、ブロック中の界面活性剤対充
填剤レベルが高い割合（即ち、界面活性剤の割合が高く
且つ電界質の割合が低い）であるのが望ましい。アニオ
ン性界面活性剤/電界質充填剤の重量比は、使用に際し
膨潤し過ぎるのを防ぎ且つ好適な起泡及び安定性を提供
するために、約２より大きくなければならないことが知
見された。不活性の充填剤を使用する場合には、界面活
性剤対充填剤の比は臨界的ではない。
【００１７】本発明に従ったブロックは、成分を混合
し、好適なコンシステンシーのドウ（dough）を形成
し、次いで押出成型され、所定の長さに切断して所望の
特性を有するブロックを形成することによって作成し得
る。
【００１８】押出方法は、好適には通常棒状石鹸の製造
用に使用されるような簡便な慣用の押出装置を使用して
実施し得る。
【００１９】本発明に従って形成するラバトリーリムブ
ロックは、界面活性剤でない非イオン性ポリマー材料
（例えば、ポリエチレングリコール）並びに、少量成分
（例えば、染料、殺菌剤、殺カビ剤及び乳白剤など）も
含み得るが、これらの成分と水溶性漂白剤とは相溶性で
なければならない。
【００２０】
【実施例】本発明は、以下の非制限的な実施例によって
説明されよう。
【００２１】実施例１〜３ 以下の表に列挙された成分からラバトリーリムブロック
を製造した（量は重量%として表す）。成分を混合して
ドウを形成し、次いで慣用の石鹸-押出装置にて押出成
型し、最終的にほぼ８cmの長さに切断した。得られたブ
ロックは、約50gであった。
【００２２】
【００２３】２）……Verdeo IFF 898は、IFFより市販
の香料である。
【００２４】リムブロック中の漂白剤の安定性を、漂白
剤をラバトリー容器内の慣用のリムブロックかごに置
き、標準パターンに従ってトイレットに水を流すことに
よって試験した。その後洗浄水中の漂白剤濃度、並びに
ブロック中に残存した漂白剤濃度を測定した。ブロック
内部で漂白剤は数週間にわたって安定であり、少なくと
も３週間、洗浄水中にKDCCAを放出し続けたことが知見
された。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 アニオン性界面活性剤３０〜８０重量％
    と、 不活性または電界質の充填剤０〜５０重量％と、 水溶性活性塩素漂白剤５〜５０重量％と、 疎水性の液体油性香料構成成分５〜１５重量％と、 からなるラバトリーリム洗浄ブロック。
  2. 【請求項２】 アニオン性界面活性剤対充填剤（電界質
    の場合）の重量比が２を越えることを特徴とする請求項
    １に記載のラバトリー洗浄ブロック。
  3. 【請求項３】 水溶性活性塩素漂白剤を１０〜２５重量
    ％含むことを特徴とする請求項１又は２に記載のラバト
    リー洗浄ブロック。
  4. 【請求項４】 水溶性活性塩素漂白剤がジクロロシアヌ
    ル酸のアルカリ金属塩、好ましくはジクロロシアヌル酸
    カリウムであることを特徴とする請求項１〜３のいずれ
    か１項に記載のラバトリー洗浄ブロック。
  5. 【請求項５】 アニオン性界面活性剤を５０〜８０重量
    ％含むことを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に
    記載のラバトリー洗浄ブロック。
  6. 【請求項６】 アニオン性界面活性剤がＣ ９ 〜Ｃ １４ の
    アルキルベンゼンスルホン酸塩からなることを特徴とす
    る請求項１〜５のいずれか１項に記載のラバトリー洗浄
    ブロック。
  7. 【請求項７】 非イオン性界面活性剤も１０重量％未満
    の量で含むことを特徴とする請求項１〜６のいずれか１
    項に記載のラバトリー洗浄ブロック。
  8. 【請求項８】 不活性または電界質の充填剤を１０〜４
    ５重量％含むことを特徴とする請求項１〜７のいずれか
    １項に記載のラバトリー洗浄ブロック。
  9. 【請求項９】 疎水性の液体油性香料を７〜１２重量％
    含むことを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記
    載のラバトリー洗浄ブロック。
  10. 【請求項１０】 成分を混合してドウを形成し、次いで
    押出して好適な長さのブロックに切ることを特徴とする
    請求項１〜９のいずれか１項に記載のラバトリーブロッ
    クの製造法。
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